JP2524745B2 - 自動作画装置における筆記具昇降制御方法 - Google Patents

自動作画装置における筆記具昇降制御方法

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JP2524745B2
JP2524745B2 JP62101599A JP10159987A JP2524745B2 JP 2524745 B2 JP2524745 B2 JP 2524745B2 JP 62101599 A JP62101599 A JP 62101599A JP 10159987 A JP10159987 A JP 10159987A JP 2524745 B2 JP2524745 B2 JP 2524745B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動作画装置(XYプロッター)の筆記具を作
画面に対して垂直方向に駆動制御する方法に関する。
〔従来の技術〕
特公昭53−34532号公報には、自動作画装置の筆記具
装置の筆記具を紙面又は製図台に対し直角方向に駆動制
御する装置において、前記筆記具と直結または間接的に
接続したムービングコイルと、このムービングコイルを
駆動する界磁構成部と、前記筆記具を加減速駆動し紙面
または製図台に到着したのち上記筆記具に筆圧を与える
駆動回路を設けたことを特徴とする高速筆記具上下駆動
制御方式が開示されている。上記方式において、筆記具
下降時、ムービングコイルに筆記具を急速に下降させる
プラスの電流を流し、しかる後に逆のマイナスの電流を
流して、筆記具を減速させて着地させている。筆記具が
紙面又は製図台に到着したことを検出するため、比較器
の一方の入力端にムービングコイルの移動量を検出して
電圧信号を出力する位置検出器の出力端を接続し、比較
器の他方の入力端に所定の基準電圧を印加している。こ
の基準電圧に位置検出器の出力電圧が一致したときを、
比較器によって検出して、この一致したときを筆記具が
紙面または製図台に到着したときとしている。
筆記具を上昇させる場合には、ムービングコイルに筆記
具を急速に上昇させるマイナスの電流を流し、しかる後
に逆のプラスの電流を流して、筆記具を減速させて、筆
記具保持部材を上限ストッパーに当接させている。位置
検出器と比較器の構成によって、筆記具保持部材の上限
ストッパーとの当接位置を検出し、この検出後、ムービ
ングコイルにマイナスの電流を流して筆記具保持部材を
上限ストッパーに所定の圧力で押し付けている。
また、特開昭58−86675号公報には、ムービングコイル
への通電によって筆記具の作画面に対する昇降を制御す
るプロッターにおいて、プラテン即ち図板の高さの不規
則性に適応するため、筆記具の上昇位置を2段階に設定
している。筆記具の上昇状態におけるプラテンに沿った
移動距離が長いときは、高い位置に筆記具を上昇させ、
上記移動距離が短いときは、低い位置に筆記具を上昇さ
せて、ペンアップ状態とし、該状態でプラテン上に筆記
具を水平方向に制御して、作画時間の短縮を図ってい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
第20図のように、筆記具(ペン)2を昇降制御するム
ービングコイルにプラスの加速電流とマイナスの減速電
流を与えて、筆記具2を加減速制御し、これによって筆
記具2を高速で下降し、ほぼ下降速度がゼロに減速され
たところで図板上の紙面6(作画面)に軟着陸させ、し
かる後に筆圧電流4cをムービングコイルに供給するよう
にすれば、ペンハネの防止、ペン先の保護、ペンアップ
ダウン音の軽減、ペンアップダウンの高速化を達成する
ことができる。この制御を行うには、ペンアップ状態の
筆記具2のペン先から紙面6までの距離(ストローク)
がわかっていなければならない。上記特公昭53−34532
号公報においては、比較器に印加された基準電圧の値は
一定である。
しかしながら、第29図に示すように図板面にそりによる
平面誤差が存し、これによって、筆記具の移動位置によ
って上記ストロークが変化してしまう。このことは、上
記基準電圧を一定とした場合、筆記具の作画面到着時を
正確に検出し得ず、ペンハネを有効に防止することがで
きない。また、特開昭58−86675号公報の装置は、筆記
具の位置を検出するセンサの出力により、筆記具を下降
することでストローク量を読み取ることができるが、こ
れは1回筆記具を降ろさないとストロークが判らない。
そのため、筆記具の上昇状態から下降するときは任意の
値を設定して下降させなければならない。作画におい
て、筆記具は頻繁にアップダウンを繰り返す。図板の微
少範囲では、その平面度にほとんど誤差がない。従っ
て、筆記具がアップされて、図板に対して水平方向に微
少範囲移動し、その範囲内でダウンする場合には、前回
のストロークと今回の実際のストロークはほとんど誤差
がないので前回のストロークを設定してペンダウンを行
ってもペンハネ等の問題は生じない。しかしながら、筆
記具がアップされて図板に対して水平方向に大きな移動
を行い、しかる後にダウンする場合には図板のそりによ
り前回のストロークに比し、実際のストロークは大きく
変化している。従って、この場合、前回のストロークを
設定して、筆記具を下降制御すると、筆記具を作画面に
軟着陸させることができなくなりペンハネの問題が生じ
る。ペンハネによる線の乱れを除去するためには、ペン
ダウンさせてから作画ヘッドをXY方向に移動させるモー
タを起動させる時間即ち待ち時間を長くとり、ペンが作
画面で安定してから作画方向に移動させれば良いのであ
るが、この場合作画効率が悪くなる。この待ち時間につ
いて、以下に第21図乃至第23図を参照して説明する。
任意のストロークが実際のストロークより小さい場合、
任意のストロークに対応したペンダウン信号で筆記具2
を下降制御すると、第21図bに示す如く、ポイントP1で
筆記具2の下降速度がゼロとなり、このポイントP1以後
ムービングコイルには筆圧電流4c(第20図参照)が供給
される。筆記具2に筆圧を与えた直後にモータを起動さ
せると、第22図bに示す如く、筆記具2の先端が作画面
6に着地していない状態でヘッドが駆動されるため、作
画ラインの書き始めが書けなくなり、且つラインがペン
ハネにより点状になる。筆記具2の作画状態が、書き始
めで乱れないようにするには、筆記具2の下降スタート
時点から作画ヘッドを移動するまでの待ち時間T(T1+
T2)を長くすれば良いが、任意のストロークが実際のス
トロークと一致している第21図aに示す場合には待ち時
間が長すぎてしまい、第23図aに示すように作画ライン
の書き始めにおいてインクがにじんでしまう。また上記
待ち時間は、作画ラインのとびをなくすためには最悪条
件(最もペンハネが多い状態)で設定する必要がある。
従って、単位時間当りのペンアップダウン回数が少なく
なり、作画効率が悪くなる。
上記欠点を無くすためには、図板の平面度をゼロにし、
図板とヘッドを案内するレールの平行度を正確に出せば
良いが、材料及び組立工賃が非常に高価になり、また、
経年変化で図板のそりが発生し、市場でのトラブルにも
なる。また、筆記具下降時、ムービングコイルに減速用
逆電流が供給されているときに、筆記具の先端が作画面
に衝突すると、この衝突により筆記具が作画面からハネ
る力と、筆記具に上方向に作用するムービングコイルの
付勢力との相互作用により、筆記具のハネは増大する。
本発明は上記問題を解決することを目的とするものであ
る。
〔問題点を解決する手段〕
上記目的を達成するため、本発明は図板面に対して水
平方向に移動制御可能な作画ヘッドにムービングコイル
を図板面に対して略垂直な方向に移動自在に設け、コン
トローラによって前記ムービングコイルへの電流を制御
して該ムービングコイルに連結する筆記具を図板面に対
して略垂直方向に上昇位置から下降方向に加減速制御す
るとともに、前記作画ヘッドに前記筆記具の図板面に対
して垂直方向の位置を電気信号に変換するセンサーを設
けた自動作画装置において、前記図板の前記作画ヘッド
の移動範囲を複数のエリアに分け、各エリアにおける、
作画面と上昇状態における基準具先端との距離を予じめ
測定して、記憶装置にストロークデータとして記憶さ
せ、作画時、作画エリアの任意の一点における、選択し
た筆記具の先端と作画面までの距離を測定し、該距離デ
ータに対する前記ストロークデータとの差分から選択し
た筆記具と用紙の厚さの寸法を補正するデータ値を造出
し、該データ値に作画エリアの高低差データを減算した
値を補正値とし、前記筆記具が位置するエリアの前記ス
トロークデータに前記補正値を加算して使用している筆
記具のストロークデータを演算し、該ストロークデータ
に基いて該ストロークに最適なムービングコイル制御信
号を設定し、該制御信号を、筆記具を急下降させる電流
と筆記具がストークの略最下端で下降速度がゼロとなる
ようにするための逆電流と絶対値が小さな値から所定の
筆圧値に向けて徐々に増加変化する変化電流とによって
構成し、前記制御信号によって前記ムービングコイルを
下降制御するようにしたものである。
〔作用〕
上記した方法において、図板を複数のエリアに細分
し、該エリアごとに基準ストロークを記憶し、この基準
ストロークと実際の筆記具のストロークとの差分によっ
て、筆記具のストロークを高精度に予測することがで
き、このストロークに適した加減速制御電流によってム
ービングコイルを下降制御するので、高速且つペンハネ
の少ない状態で筆記具を作画面に着地させることがで
き、しかも作画時におけるペンダウンのためのムービン
グコイル制御電流は常に、作画エリアの最高点以上のレ
ベルを最下点とするように設定されているので、どのよ
うな図板位置でも、筆記具は、ムービングコイルに減速
信号が供給されているときでなく、徐々に増大する筆圧
変化電流が供給されているときに着地するので、この変
化電流によってペンハネが阻止される。
〔実施例〕
以下に本発明の構成を添付図面に示す実施例を参照し
て詳細に説明する。
まず、第9図乃至第10図を参照して、自動製図機の概略
を説明する。
10は図板12上をX座標軸方向に移動可能に支承されたY
レールであり、これにYカーソル(図示省略)が移動自
在に連結し、該Yカーソルには作画ヘッド14が連結して
いる。自動作画装置の本体16に設けられた筆記具ストッ
カー18の各保持部には、複数の筆記具2が脱着可能に保
持されている。前記ヘッド14の基板20には、昇降部材22
がガイド軸24,26に沿って昇降自在に支承されている。
前記昇降部材22には、筆記具ホルダー28が設けられてい
る。昇降部材22に固定された軸受部材23には、コイルホ
ルダー30にスライド自在に嵌挿された軸体31がスライド
自在に嵌挿されている。前記軸体31の盤状部31aはコイ
ルばね33の弾発力によって、ホルダー30の水平壁の下面
に弾接し、この弾接力によってホルダー30は部材23の下
面に密着している。前記昇降部材22に取り付けられたコ
イルホルダー30にはムービングコイル32が固設され、該
ムービングコイル32は、前記基板20に配設された界磁構
成部34に対向している。前記ムービングコイル32が非励
磁状態において、前記昇降部材22は復帰ばね36の弾力に
よって、その上端が、基板20に固設された上限ストッパ
ー38に係止されるまで上昇するように構成されている。
40は位置センサであり、赤外LEDから成る光源42、フォ
トトランジスタから成る受光素子44、及び遮蔽板46を構
成要素とし、遮蔽板46は前記昇降部材22に固定されてい
る。前記受光素子44は、位置センサ40のケーシングに内
蔵された位置−電圧変換器48の一部を構成している。前
記Yレール10は、Xモータ50が駆動されると、図板12に
沿ってX座標方向に平行移動し、前記作画ヘッド14は、
Yモータ52が駆動されると、Yレール10に沿って移動す
るように構成されている。前記XYモータ50,52は、第18
図に示すように、XYモータドライバ54,56を介して中央
処理装置(CPU)58に接続している。前記ムービングコ
イル32は、ペンアップダウンドライバー58及びディジタ
ル/アナログ変換器60を介して、前記CPU58に接続し、
前記位置−電圧変換器48の出力端は、アナログ/ディジ
タル変換器62を介してCPU58に接続している。ROM(リー
ドオンリーメモリ)64には通常の作画プログラムが記憶
され、ROM66には、図板データ記憶プログラムが記憶さ
れている。尚、第18図中、68はRAM(ランダムアクセス
メモリ)、70はEEPROM(電気的にリード/ライトできる
ROM)、72はパネル操作部、74は入出力装置である。上
記自動製図機は、筆記具自動交換機能を備えている。CP
U58の制御によりXYモータ50,52を駆動し、ヘッド14を筆
記具ストッカー18の複数の筆記具のうち、所望の筆記具
例えば、第9図中、NO.1保持部の筆記具2の手前に位置
させ、この位置からヘッド14をそのホルダー28がスット
カー18側のNO.1保持部の筆記具に嵌合するまで直線方向
に移動する。ヘッド14の筆記具ホルダー28がNO.1保持部
の筆記具2に到達し、該筆記具に嵌合すると、筆記具ス
トッカー18のNO.1保持部に保持されている筆記具2は、
筆記具ストッカー18NO.1保持部のホルダーとヘッド14の
筆記具ホルダー28の両方に保持される。
次に、ヘッド14をストッカー18から離れる方向に直線状
に所定の位置まで移動させると、ストッカー18のNO.1保
持部の筆記具2は、ストッカー18のNO.1保持部のホルダ
ーから離脱し、筆記具2は、第3図に示すように、ヘッ
ド14の筆記具ホルダー28のみに保持される。該状態にお
いて、筆記具2の鍔部2aは、ホルダー28の溝28aに嵌合
し、筆記具2のホルダー28に対する、上下方向の移動が
阻止され、且つ、ホルダー18に対する、筆記具2のその
長手方向に対して直角方向の移動は、ホルダー28の一部
を構成する移動アーム76の保持力によって阻止される。
次に筆記具の昇降動作について説明する。
第10図及び第18図において、CPU58の指令によってペン
アップダウンドライバー58がプラスの電流をムービング
コイル32に出力すると、ムービングコイル32に下降力が
作用し、昇降部材22がばね36の弾力に抗して下降する。
ペンアップダウンドライバー58からマイナスの電流がム
ービングコイル32に通電されると、ムービングコイル32
には、上昇方向に電磁力が作用する。
第11図において昇降部材22がムービングコイル32と界磁
構成部34とから成るアクチュエータ78によって図板12面
に対して上下動すると、遮蔽板46が上下動し、受光素子
44に照射される光量が変化する。受光素子44に照射され
る光量は、第13図に示す位置−電圧変換器48の出力ライ
ン80から電圧信号として出力される。この電圧信号は、
第18図に示す変換器62によってデイジタル信号に変換さ
れて、CPU58に供給される。CPU58は、上記変換器62から
のデイジタル信号に基いて、昇降部材22即ち筆記具2の
図板12に対して垂直方向の位置を認識する。上記位置−
電圧変換器48の光量及び筆記具の位置に対する電圧特性
は、第14図に示されている。
筆記具ホルダー28に保持された筆記具2の位置は、磁気
センサを用いても検出することができる。第15図にその
原理図が示されている。ムービングコイルと界磁構成部
とから構成されるアクチュエータ78には、ヘッド基板に
昇降自在に支承された昇降部材22が連結し、該昇降部材
22に筆記具ホルダー(図示省略)を介して筆記具2が保
持され、昇降部材22の他方には、磁石82が固設されてい
る。磁石82の下方にはヘッド基板に配設された磁気セン
サ84が配置されている。磁気センサ84はホール素子によ
り構成され、該ホール素子84を構成要素として、第16図
に示すように位置−電圧変換器86を構成している。昇降
部材22の上下動に伴う、磁気センサ84上の磁場の強さの
変化は、出力端88より電圧信号の変化として、第17図に
示す如く出力される。この出力電圧は、A/D変換器によ
ってデイジタル量に変換されて、第18図に示すCPU58に
供給され、CPU58は、デイジタル信号によって筆記具ホ
ルダー28に保持された筆記具2の位置を認識することが
できる。
次に、図板データ記憶プログラムについて説明する。
まず、このプログラムの概略について説明する。第19図
に示すように、図板12の作画範囲をn等分し、各エリア
をa1〜anとする。
自動製図機の他のタイプとして、Yレールを固定し、用
紙をプラテン上でX座標方向に、ピンチローラ機構によ
って送るものが公知である。この装置では、作画ヘッド
はプラテン(図板)上をYレールに沿ったY座標方向に
のみ線状に移動する。従って、このタイプの自動製図機
においては、図板はY方向にのみn等分すれば良い。
作画ヘッド14に作画動作をさせる前、自動製図機の出荷
時に、エリアa1〜anの各位置の筆記具ストローク即ち、
筆記具2の先端が設定された上昇位置から下降して、a1
〜anにおける図板12上の基準用紙面に到達するまでの距
離を、基準ペンを用いて、各エリアa1,a2,a3……anの順
に各エリアの中心にペンダウンさせることにより測定
し、この筆記具ストロークデータを第18図に示すRAM68
に記憶させる。
次にそのデータをEEPROM70に書き込む。CPU58は、図板1
2の平面度の認識が可能となることにより、筆記具の座
標位置を認識することで、筆記具を下降させる位置にお
ける筆記具のストロークデータを認識することができ
る。CPU58は、認識したストロークデータに対応した、
筆記具下降制御信号を選択しあるいは造出し、この信号
を第18図のD/A変換器60に出力して、ムービングコイル3
2の電流を制御し、筆記具2を下降制御する。
上記ストロークデータは、基準ペンと標準タイプの用紙
を用いて作成してあるので、実際の作画に際しては、使
用する筆記具の寸法と用紙の厚さが基準ペンと標準タイ
プの用紙と異なる場合が存する。この場合には、基準ペ
ンと標準タイプの用紙を用いて作成したストロークデー
タが補正される。等分する数nが大きいほど図板の平面
度を正確に知ることができるが、CPU58の処理時間が増
えるため、作画速度に影響を与えない程度にnを大きく
する。これは見方を変えると、平面度の荒い図板でも複
数のエリアに分割することによって各単位毎で見れば平
面度の良いものとしてとらえることができ、これはコス
ト低減につながる。例えば、第29図に示すように平面度
0.5mmの図板にでも、そのX方向を10等分する事で単位
当り約0.1mmの平面度となる。
次に、第1図に示すフローチャートを参照して上記動
作を詳細に説明する。
操作パネルの電源スイッチをオン又は、リセットスイッ
チをオンとすると(ブロック90)、第18図に示すコント
ローラ92は初期化される(ブロック94)。
次に、CPU58は、判定ブロック96で、EEPROM70に図板デ
ータが記憶されているかどうか判定し、NOであれば図板
データ記憶プログラムを次の要領で実行する。
まず、CPU58は、Yモータ52を駆動してYレール10を+
X座標軸方向に、X原点リミットスイッチに当接するま
で移動するとともに、Xモータ50を駆動してYカーソル
をYレール10に沿って+Y座標軸方向にY原点リミット
スイッチに当接するまで移動し、ヘッド14を図板12上の
XY原点に移動する。XYモータ50,52の回転軸には、パル
スエンコーダ98,100が連結し、XYモータ50,52の駆動に
より、作画ヘッド14が移動するとパルスエンコーダ98,1
00はパルスを出力し、該パルスはCPU58に供給され、CPU
58は、これらのXYパルスをカウントし、このカウント値
によって、ヘッド14の図板12上における位置を認識す
る。Yレール10及びYカーソルをXY原点に移動させたと
ころで、第5図においてCPU58は、そのカンターの値を
ゼロにリセットし、ヘッド14の位置と、カウンターのカ
ウント値とを一致させる(ブロック102)。次に、CPU58
は、筆記具ストッカー18のNO.1保持部に筆記具が配置さ
れているかどうか判定する(判定ブロック104)。この
判定は、ストッカー18の各保持部ごとに設けられた筆記
具検出スイッチのうち、NO.1保持部の筆記具検出スイッ
チがONであるか否か判定することにより行う。
次に、CPU58は、作画ヘッド14を駆動してNO.1保持部の
筆記具を取りに行き、作画ヘッド14のホルダー28に、N
O.1保持部の筆記具2を保持させる(ブロック106)。
次に、CPU58は、図板エリア番号カウンターの変数nを
1に設定する(ブロック108)。変数nは30に細分した
図板の各エリアaの順位を示す番号である。次にCPU58
は、XYモータ50,52を駆動して、図板12の細分されたエ
リアのうち、an即ちa1の中心位置に作画ヘッド14を移動
する(ブロック110)。
次に、CPU58は、ムービングコイル32に筆記具下降用加
減制御電流を供給し、筆記具2を下降させ、その先端を
図板12上の用紙作画面に着地させる(ブロック112)。
筆記具2が作画面に着地して、所定微少時間経過させ
(ブロック114)、筆記具2が作画面上で静止したとこ
ろで、筆記具2の、予じめ設定した上昇位置から、作画
面に到達するまでの下降距離(ストローク)を位置セン
サ40の出力によって読み取り(ブロック116)、このス
トロークデータをEEPROM70へ書き込む(ブロック11
8)。次に、第6図において、CPU58は筆記具ホルダー28
を予じめ設定した上昇位置まで上昇する(ブロック12
0)。次にCPU58は、n=30かどうか判定し(ブロック12
2)、NOであれば、nの値に1を加算して、n=n+1
とし(ブロック124)、次に、第5図のブロック110に戻
って、上述した動作をくり返す。n=30となったところ
で、CPU58は、作画ヘッド14に保持されている筆記具2
を、筆記具ストッカー18のNO.1保持部に返却する(ブロ
ック126)。次に、第1図の判定ブロック128に移行す
る。上記動作は、筆記具を図板12のエリアごとに昇降さ
せてその都度、図板データをEEPROMに記憶させる方式で
あるが筆記具を図板上で下降させたまま移動し、図板デ
ータをEEPROMに書き込むようにしても良い。その方式を
以下に説明する。第7図において、まず、作画ヘッド14
をXY原点に移動し、CPU58は、作画ヘッド14がXY原点に
移動したことを認識する(ブロック130)。次に、筆記
具ストッカー18のNO.1保持部に筆記具があるか否か判定
し(判定ブロック132)、YESであば、CPU58の制御によ
って作画ヘッド14は、NO.1保持部の筆記具を取りに行
き、作画ヘッド14のホルダー28は、該筆記具を保持する
(ブロック134)。
次に、CPU58は作画ヘッド14を図板12の細分エリア中、a
1のエリアの中心位置に移動させる(ブロック136)。次
に筆記具ホルダー28を下降させ、筆記具を図板のエリア
a1の中心点に着地させる(ブロック138)。所定の微少
な待ち時間が経過したところで(ブロック140)変数n
を2に設定するとともに(ブロック142)、CPU58は、a1
における筆記具ストロークを読み取り(ブロック144)E
EPROM70に書き込む(ブロック146)。次に、第8図にお
いてCPU58は、n=30+1かどうか判定し(判定ブロッ
ク148)、NOであれば、エリアanの中心点即ちa2の中心
点に筆記具を下降させたままの状態で作画ヘッド14を移
動させ(ブロック150)、次に、n=n+1に設定する
(ブロック152)。次に、第7図におけるブロック144に
戻り、上記動作をくり返し行う。n=30+1となったと
ころで(ブロック148)、筆記具を上昇させ(ブロック1
54)、次に作画ヘッド14を筆記具ストッカー18のNO.1保
持部に移動させて、作画ヘッド14の筆記具をNO.1保持部
の返却する(ブロック156)。以上の動作によって、EEP
ROM70には、細分された図板12の各エリアanの中点にお
いて、作画ヘッド14に保持されたNO.1の筆記具2が上昇
位置から作画面に着地するまでに必要とされる移動量
(ストロークデータ)が、各エリアごとに順番に書き込
まれたことになる。この書き込み動作は自動製図機の出
荷時、工場で行う。
しかるに、図板データ記憶終了後、自動製図機の輸送中
及び保管場所において、気候条件の変化や輸送時等での
温度変化によって図板に反りやねじれが生じる恐れがあ
る。その場合、図板は出荷時の図板形状と異なってしま
うため、EEPROM70に書き込まれているデータは不正確な
ものになる。従ってユーザー先で作画時、ペンハネが生
じる可能性がある。ペンハネが生じた場合、以下の方法
で簡単に現地でペンストロークデータの再入力を行うこ
とができるように構成されている。現地で再入力する場
合には、操作者は、第7図において操作パネル72上の指
定キーを押しながら電源スイッチをオンとする(ブロッ
ク90′)。電源オンにより、コントローラの初期化が行
われ、次に、指定キーが押されているか否か即ち、図板
データを記憶させるか否か判定し(判定ブロック158,15
8′)、YESであれば、上述した、第5図又は第7図に示
すフロチャートのブロック102、又は130に移行し、実際
に使う用紙の厚さを考慮した新しい図板データがEEPROM
70に書き込まれる。新しい図板データがEEPROM70に書き
込まれた後、又は、第1図の判定ブロック158におい
て、CPU58が図板データを再入力する必要がないと判定
したときは、CPU58は、作画ヘッド14をXY原点に復帰さ
せる(ブロック160)。次に、CPU58は、ホストコンピュ
ータから作画データが入出力装置74を経てコントローラ
のRAM68に入力されているかどうか判定し(ブロック12
8)、YESであれば、次に判定ブロック162で、用紙を取
り替えたか否か判定し、NOであれば、作画ヘッド14はホ
ストコンピュータから指定された、筆記具ストッカー18
中の一つの筆記具2を取りに行き、これを保持する。判
定ブロック162でYESを判定すると、筆記具の補正値F1乃
至F8をゼロにセットする(ブロック164)。即ち、筆記
具ストッカー18の各筆記具保持部NO.1〜NO.8に対応する
筆記具2には、筆記具保持部の番号順に筆記具の番号が
第32図に示すようにP1,P2,P3,P4……Pχと特定され
て、RAM68にテーブルが設定され、この筆記具番号P1,
P2,P3,P4……Pχには、後述する補正値R1,R2,R3,R4
…PχとフラグF1,F2,F3,F4……Fχが対応している。
フラグFχは、対応する筆記具Pχの補正値の書き込み
が完了しているときは“1"、未だ補正値が書き込まれて
いない場合は“0"に設定される。ブロック164の次は、
判定ブロック128に戻る。判定ブロック162がNOを判定す
ると、作画ヘッド14は指定された筆記具を取りに行く
(ブロック166)。次に、CPU58は作画データに基き、筆
記具を下降させる位置が図板12上のどの領域(an)に属
するか計算する(ブロック168)。次にCPU58は作画位置
に作画ヘッド14に移動して、その位置で筆記具を下降さ
せる(ブロック170)。この段階では、まだ筆記具の寸
法及び用紙の厚さを考慮した精密な筆記具の下降ストロ
ークが判らないので筆記具が属する図板領域anのストロ
ークデータに基づいて、筆記具の下降ストロークを任意
の長さに設定し、CPU58は作画ヘッド14の筆記具2を下
降させる(ブロック170)。この下降開始時点から所定
の待ち時間Tが経過したところで(ブロック172)、CPU
58は、筆記具2の実際の下降ストロークla′nを読み取
る(ブロック174)。ここで上記待ち時間Tについて説
明する。
最初の筆記具下降の時は、保持している筆記具の精度即
ち、第10図に示す、筆記具2の鍔部2aの下面とその先端
までの正確な領域Sと、図板12上の用紙の厚さがわから
ないため、筆記具2上昇時における筆記具2の下端と用
紙面との距離(ストロークデータ)が判らない。そのた
め、CPU58は筆記具下降ストロークを任意に設定してペ
ンダウンさせるため、ペンハネが生じ、筆記具が紙面に
着地してから筆記具が安定するまで時間がかかる。筆記
具2がペンダウンを開始してから筆記具2が用紙上で安
定するまでの時間を待ち時間Tと称している。
laを任意に設定した筆記具の下降ストローク、lを実際
の下降ストロークとすると、la<lの場合、筆記具は第
21図に示すように下降運動し、ポイントP1で筆圧がかか
る。
la>lの場合は第21図Cに示すように筆記具2は、ムー
ビングコイルに減速電流信号が通電している間のポイン
トP2で用紙面に衝突するためペンハネが大きくなる。
第1図において、CPU58がストロークla′nを読み取っ
た後(ブロック174)、CPU58は、EEPROM70の、筆記具2
が位置する図板12の領域anの中点の基準ストロークデー
タlanを読み込む(ブロック176)。
次にCPU58は筆記具Pχの補正間Rχを計算する(ブロ
ック178)。このRχは筆記具Pχの精度と用紙の厚さ
を考慮した補正値であり、Rχ=la′n−lan−(l1+l
2)で求めることができる。ここでl1は第25図に示す如
く、図板12の領域anの中点an′と該領域anの最も高い点
との間の段差距離であり、l2は、中点an′と最も低い点
との間の段差距離である。図板12の等分された各距離an
には第25図に示すように高低差が存する。しかるに各領
域anの書き込まれたストロークデータは、中点an′にお
けるペンアップ状基準ペンの下端と図板12上の基準用紙
面との間の距離lanである。従って、筆記具の精度と用
紙の厚さとが同一であっても、筆記具を前記中点より低
い所にペンダウンさせた場合、実際の筆記具の下降スト
ロークla′1は、la′1=lan+l2となる。この場合、
第21図(b)に示すように、筆記具の下降運動は、筆記
具の下端が用紙面に到達する前に筆圧がかかり、この筆
圧によってペンハネが比較的小さく押えられる。正確な
下降ストロークデータのもとに、筆記具を下降制御すれ
ば、第21図(a)に示すように筆記具の下降速度が、減
速信号によって丁度ゼロとなるところで用紙面に着地さ
せることができる。しかるに、実際のストロークは、図
板領域の最低点において、書き込みストロークデータよ
りもl2長くなるので、その分、実際のストロークデータ
に誤差が生じ、書き込まれたストロークデータlanによ
って筆記具の下降を制御した場合若干のペンハネが生じ
ることになる。逆に最も高い所にペンダウンさせた場合
には、la′2=lan−l1となり、中点an′を基準とする
ストロークデータlanよりも短くなる。このことは、第2
1図(c)に示すように、ムービングコイル32に逆電圧
がかかっているとき、即ち、筆記具に上向きの力が働き
減速中に筆記具の下端が用紙面に衝突し、逆電圧により
ペンハネが助長され、この場合のペンハネはかなり大き
くなり、筆記具2が用紙面で安定するまでにかなりの時
間がかかってしまう。このことから、筆記具の下降に際
しては。実際の筆記具の下降ストロークに比し、対応す
る図板領域の補正ストロークデータは、常に短かいこと
が望ましい。
第25図において実際の作画における筆記具を下降させる
ときのストロークデータlは、 l=lan+補正値Rχ′である。
実際の作画に際しては、lanを測定したときと筆記具及
び用紙が異なるため、筆記具の精度と紙の厚さの誤差デ
ータRχ′を考慮する必要がある。前記誤差データR
χ′は、筆記具の精度と用紙の厚さに関するものであ
り、その正しい値は、図板領域anの中点an′における実
際のストローク量をla′3とすると、 Rχ′=la′3−lanである。
上記補正値Rχを求める最初のペンダウン位置は選択し
た図板領域の中点とは限らない。最初のペンダウンを決
定する作画のスタート点は、選択した図板領域の中点以
外の場合であることが通常である。
今、第25図に示す、図板領域anの一番低い場合H2が作画
スタート点であるとすると、CPU58は、第1図のブロッ
ク174で筆記具の実際のストロークla′1を測定認識す
る。第25図から明らかなように、 la′1=lan+Rχ′+l2 これから la′1−lan=Rχ′+l2である。
もし、la′1−lanを補正値Rχとして、全ての書き込
みストロークデータlanを補正すると仮定すると、領域a
nの補正ストロークデータは、lan+Rχ即ちla′1と同
長となる。
今、領域an上に筆記具を位置させ、前記補正ストローク
データに基いて筆記具制御パターン4(第20図参照)を
選択し、このパターンによって、図板領域anの一番高い
場所で筆記具を下降しようとすると、制御パターン4は
筆記具2が第25図中、レベルH3で下降速度がゼロとなる
ように設定されるため、筆記具2は、ムービングコイル
32に、減速信号4bが供給されているときに、図板上の用
紙に着地することになってしまう。第25図中、レベルH1
で筆記具2の下降速度がゼロとなる制御パターン4を選
択するには、領域anの一番高い場所における下降ストロ
ークla′2を基準として、これに対応した筆記具制御パ
ターンを選択する必要が存する。この下降ストロークl
a′2は、上記補正値Rχをla′1−lanとしないで、こ
の値に(l1+l2)の値を減算した値とすることによって
求められる。即ち、補正値Rχ=la′n−lan−(l1+l
2)とし、この補正値Rχによって各領域のストローク
データを補正することにより、筆記具の精度及び図面の
厚さによる実際の作画における筆記具のストローク変化
をカバーすることができるとともに、筆記具が減速領域
で作画面に着地し、大きくバウンドするのを防止するこ
とができる。各領域での高低間のストローク誤差は(l1
+l2)であるが微少長さなのでこれによるペンハネは極
少であり、筆記具が作画面に安定するのに要する時間は
極く短いものである。ペンアップ後移動する距離が短い
場合、ペンアップ時のストロークデータをもとに次のペ
ンダウンを行うが、このときは、ペンアップ時のストロ
ークlから上記(l1+l2)の値を減算した値に対応する
筆記具制御パターンで加減速制御を行う。尚、l1,l2
等分された領域の大きさと、図板の仕上がり具合から実
験及び測定値により決定される。l1,l2は全領域共通と
しても、又各領域ごとに設定しても良い。
以上の説明を要約すると以下の如くである。
筆記具を加減制御する場合、減速中に図板に着地しては
ならないので図板の細分された領域内の高い所のストロ
ークデータをもとに制御しなければならない。等分され
た領域が第25図のようになっていたとすると、筆記具の
精度及び用紙の厚さに関する補正値の造出は、最初のペ
ンダウンで行うがペンダウンした場所がその領域の低い
所だとした場合、基準ペンによるストロークデータは、
領域の中点を基準としているので、最初のペンダウンの
ストローク量によって演算された補正値にはl2の誤差が
生じる。また、領域の高い所にペンダウンした場合には
そのストローク量に基づく補正値にl1の誤差が生じる。
ペンダウンの減速中に筆記具が図板上の用紙に着地しな
いようにするためには、 補正値(Rχ)=la′n−(lan+l1+l2) la′n:実際の筆記具下降ストロークデータ lan :基準ペンによる筆記具下降ストロークデータ にしなければならない。
第26図の例で説明すると、基準ペンでのストロークを1.
0mm、l1,l2をそれぞれ0.05mm、作画に使用する筆記具が
基準ペンに対して0.2mm短く、図板上の用紙の厚さは、
基準ペンによるストローク測定時と同じであるとする
と、各点での筆記具下降ストロークlは、 中点 l=1.2mm Q点 l=1.25mm P点 l=1.15mm となる。
補正を行なう時、Q点でペンダウンした場合、Q点、中
点、P点において筆記具がペンダウン減速中に図板12上
の用紙に着地しないようにするには筆記具の下降ストロ
ークデータを1.15mmに設定しなければならない。従って
補正値Rxは1.15mmとなる。即ち、 Rx=la′n−(lan+l1+l2) =1.25−(1+0.05+0.05) =0.15(mm) P点でペンダウンした場合、P点での筆記具下降ストロ
ークを認識させればよいが、ペンダウンする場所が領域
の高い所か低い所かの認識ができないため、補正値Rxは
上式で求めることになり、 Rx=1.15−(1+1.05+0.05) =0.05〔mm〕 となる。
P点でペンダウンして、筆記具の寸法の補正を行ない、
その補正値をもとにQ点でペンダウンさせると第27図の
ようになる。Q点での筆記具下降ストロークは1.25mmな
ので最大誤差Lは(l1+l2)×2で0.2mmとなる。
Q点でペンダウンして筆記具の寸法補正を行ない、その
補正値をもとに、Q点、P点でペンダウンさせた場合を
第28図に示している。
Q点においては、最大誤差Lは0.1mmであり、P点にお
いては最大誤差Lはゼロである。
次に、再び第2図のフローチャートの説明に戻る。ブロ
ック180において、CPU58は補正値RxをRAM68に記憶す
る。RAM68には、第32図に示すテーブルが設定され、筆
記具2の番号Pxに対応する補正値エリアに補正値Rxをセ
ットし、且つ該筆記具2の番号Pxに対応するフラグFxを
“1"にセットする。これによって、番号Px例えばP1の筆
記具2に関しては、その寸法補正(使用した用紙の厚さ
の補正を含む)が完了していることを表す。次に、CPU5
8はXYモータ50,52を起動して、図板12上の用紙に線を描
き(ブロック182)、一工程の線引きが完了するとXYモ
ータ50,52を停止する(ブロック184)。ここでCPU58は
位置センサ40の出力に基づき筆記具2先端の上昇位置か
ら、作画面までの距離(ストロークl)を読み取る(ブ
ロック186)。次にストロークlで筆記具2を上昇させ
る(ブロック188)。次にCPU58は作画するか否か判定し
(判定ブロック190)、NOであれば、判定ブロック128に
戻り、YESであれば、ペン交換するか否か判定する(判
定ブロック192)。YESであれば、CPU58は、作画ヘッド1
4の筆記具2を、筆記具ストッカー18の所定の番号の保
持部に返却し(ブロック194)、しかる後に作画ヘッド1
4は指示された筆記具2を筆記具ストッカー18の所定の
番号の保持部に取りに行く(ブロック196)。次にCPU58
は、作画ヘッド14が保持した筆記具は補正済みか否か即
ち、RAM68のその筆記具に対応するフラグFxが“1"であ
るか“0"であるか判定し(判定ブロック198)、NO即ち
“0"であればブロック168に戻る。YESであれば、第4図
のブロック200で、CPU58はペンダウンさせる領域anはど
こか計算し、作画ヘッド14を作画位置に移動させる。次
に、CPU58は、その領域anに対応するEEPROM70のストロ
ークデータlanを読み込む(ブロック202)。次に、CPU5
8は作画ヘッド14が保持する筆記具2の補正値RxをRAM68
から読む(ブロック204)。次に、CPU58は、筆記具の下
降ストロークlの計算(l=lan+Rx)を行なう(ブロ
ック206)。次に、CPU58は、ストロークlで筆記具2の
下降を行ない(ブロック208)、この下降スタート時点
から時間をカウントし、待ち時間T3経過後(ブロック21
0)、XYモータ50,52を起動して線引きを行う(ブロック
212)。待ち時間T3は筆記具が作画面に着地したときの
若干のペンハネを考慮して設定され、筆記具が作画面で
安定するのを待つ時間である。この待ち時間T3は、下降
ストロークデータが不明な状態における上記待ち時間T
よりも短かく設定される。このT3は上記Tと同様実験か
ら求めるものである。次に、CPU58はXYモータ50,52を停
止し(ブロック214)、筆記具の設定された上昇位置か
らの下降量即ちストロークlを読み取る(ブロック21
6)。次に、CPU58はストロークlでペンアップさせ(ブ
ロック218)、第2図に示す判定ブロック190に戻る。第
2図の判定ブロック192でNOを判定すると、次に、CPU58
は、次の作画における、筆記具2の図板12に沿ったXY座
標軸方向の移動距離がm以下か否か判定する(判定ブロ
ック220)。上記mは第19図に示すように、作画範囲を
等分した領域anの短辺の長さである。判定ブロック220
がNOを判定すると、第4図のブロック200に移行する。
判定ブロック220がYESを判定すると、第3図に示す如
く、CPU58はXモータ50,52を起動し(ブロック222)、
作画ヘッド14を作画位置まで移動させて該位置で停止さ
せる(ブロック224)。次にCPU58は、上記ブロック186
で読み取ったストロークlに基づき、ストロークデータ
l′を計算する。l′は、l′=l−(l1+l2)で求
め、このストロークデータl′でCPU58はペンダウンさ
せる(ブロック226)。ストロークデータl′をl−(l
1+l2)としたのは、図板12の反りによって、ストロー
クが変化しても、ペンダウンの減速中に筆記具が作画面
に着地しないようにしたものである。ペンダウン開始時
点から待ち時間T3が経過したところで(ブロック22
8)、XYモータ50,52を起動し(ブロック230)、所定の
線引きを行った後、XYモータ50,52を停止する(ブロッ
ク232)。次にCPU58はストロークlを読み取り(ブロッ
ク232)、ストロークlでペンアップ動作を行う(ブロ
ック236)。次に、第2図の判定ブロック190に戻る。
次に、ペンダウン時におけるペンハネを更に減少する
実施例について説明する。
第30図に示すように、本実施例では、コイル制御電流4
筆圧電流4cがムービングコイルに供給されているとき
に、筆記具2が作画面6に着地する。従って、多少筆記
具2が作画面に着地するときハネてしまう。このハネを
小さくするために、第31図に示すように、制御電流4
に、筆圧電流4cが徐々に上昇する部分4dを形成する。こ
のようにコイル制御電流を構成すると、筆記具2はペン
ダウン時、筆圧電流の部分4dのA点で着地する。このと
きのバウンドは、筆記具2が作画面6に対する反発力F
a、筆圧をFbとすると、Fa−Fbが小さいほど少ない。そ
こで、A点で筆記具2には筆圧Faが加わるがその直後に
その力よりも大きい筆圧が徐々に加わり、これによっ
て、一定な筆圧を与えたときよりもFa−Fbが小さくな
り、筆記具2のバウンド即ちペンハネが小さくなる。更
に、第10図において、筆記具2が加工して、そのペン先
が作画面に衝突すると、その衝撃で筆記具2は上方向に
バウンドしようとするが、このときコイルホルダー32
は、ムービングコイル32に流れる電圧電流によって尚も
下降方向に駆動され、軸体31が軸受部材23の管状部に対
して、相対的に下降し、ホルダー30と軸受部材23の水平
面との密着性は互いに離反する。軸体31の下降によって
ばね33が圧縮し、この圧縮力は昇降部材22に対して下降
力として作用する。この下降力は筆記具2の作画面に対
してバウンドしようとする上昇力と丁度タイミングが一
致し、筆記具2のバウンドによる上昇力はばね33のたわ
みによる下降力によってほぼ相殺され、この構成によっ
てもペンハネが阻止される。
〔効果〕
本発明は上述の如く、高精度に筆記具の下降ストロー
クを予測することができ、このストロークに適した制御
電流でムービングコイルを下降し、筆記具を作画面にペ
ンハネの少ない状態で高速で軟着陸させることができ、
また、筆記具下降時、ムービングコイルに徐々に増大す
る筆圧変化電流が供給されているときに筆記具が作画面
に着地するので、ペンハネ現象を少くすることができ作
画効率を向上させることができる効果が存する。
【図面の簡単な説明】
第1図はフローチャート、第2図はフローチャート、第
3図はフローチャート、第4図はフローチャート、第5
図はフローチャート、第6図はフローチャート、第7図
はフローチャート、第8図はフローチャート、第9図は
自動作画装置の全体平面図、第10図は作画ヘッドの断面
図、第11図は説明図、第12図は説明図、第13図は回路
図、第14図は説明図、第15図は説明図、第16図は回路
図、第17図は説明図、第18図はブロック回路図、第19図
は説明図、第20図は説明図、第21図は説明図、第22図は
説明図、第23図は説明図、第24図は説明図、第25図は説
明図、第26図は説明図、第27図は説明図、第28図は説明
図、第29図は説明図、第30図は説明図、第31図は説明
図、第32図は説明図である。 2……筆記具,6……作画面,10……Yレール,12……図
板,14……作画ヘッド,16……自動作画装置本体,18……
筆記具ストッカー,20……基板,22……昇降部材,23……
軸受部材,24,26……ガイド軸,28……筆記具ホルダー,30
……コイルホルダー,31……軸体,32……ムービングコイ
ル,33……コイルばね,34……界磁構成部,36……復帰ば
ね,38……ストッパー,40……位置センサ,42……光源,44
……受光素子,46……遮蔽板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】図板面に対して水平方向に移動制御可能な
    作画ヘッドにムービングコイルを図板面に対して略垂直
    な方向に移動自在に設け、コントローラによって前記ム
    ービングコイルへの電流を制御して該ムービングコイル
    に連結する筆記具を図板面に対して略垂直方向に上昇位
    置から下降方向に加減速制御するとともに、前記作画ヘ
    ッドに前記筆記具の図板面に対して垂直方向の位置を電
    気信号に変換するセンサーを設けた自動作画装置におい
    て、前記図板の前記作画ヘッドの移動範囲を複数のエリ
    アに分け、各エリアにおける、作画面と上昇状態におけ
    る基準具先端との距離を予じめ測定して、記憶装置にス
    トロークデータとして記憶させ、作画時、作画エリアの
    任意の一点における、選択した筆記具の先端と作画面ま
    での距離を測定し、該距離データに対する前記ストロー
    クデータとの差分から選択した筆記具と用紙の厚さの寸
    法を補正するデータ値を造出し、該データ値に作画エリ
    アの高低差データを減算した値を補正値とし、前記筆記
    具が位置するエリアの前記ストロークデータに前記補正
    値を加算して使用している筆記具のストロークデータを
    演算し、該ストロークデータに基いて該ストロークに最
    適なムービングコイル制御信号を設定し、該制御信号
    を、筆記具を急下降させる電流と筆記具がストークの略
    最下端で下降速度がゼロとなるようにするための逆電流
    と絶対値が小さな値から所定の筆圧値に向けて徐々に増
    加変化する変化電流とによって構成し、前記制御信号に
    よって前記ムービングコイルを下降制御するようにした
    ことを特徴とする筆記具昇降制御方法。
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