JP2524578B2 - 炭化珪素発熱体 - Google Patents

炭化珪素発熱体

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JP2524578B2 JP61039541A JP3954186A JP2524578B2 JP 2524578 B2 JP2524578 B2 JP 2524578B2 JP 61039541 A JP61039541 A JP 61039541A JP 3954186 A JP3954186 A JP 3954186A JP 2524578 B2 JP2524578 B2 JP 2524578B2
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和教 目黒
弘一 石射
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Toshiba Ceramics Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は炭化珪素発熱体の改良に関し、特に長寿命化
を図るものである。
〔従来の技術〕
鋼板連続熱処理炉などのトンネル炉やガラス溶融炉な
どのボックスタイプのバッチ炉などの加熱炉において、
炉内の被熱処理物を輻射熱によって加熱するために、円
筒状(中空構造)の炭化珪素からなる抵抗発熱体を用い
る場合がある。このような炉に対して用いる炭化珪素発
熱体の構造を円筒状としているのは以下のような理由に
よる。すなわち、炭化珪素質材料は炭素質材料などに比
べて放熱性が低い。このため、中実構造の棒状の炭化珪
素を抵抗発熱体として用いると、表面部では放熱がある
が、中心部(内部)では放熱が十分でなく蓄熱が生じ、
結果的に表面と中心部との間に大きな温度差が生じて亀
裂が発生する。したがってこうした炭化珪素質材料のも
つ材質的な脆さをカバーするために、炭化珪素発熱体を
円筒状の構造としている。
また、これらの用途では、発熱体の両端の端子部を非
酸化性雰囲気にするなどの厳密な条件は要求されないた
め、製造コストの上昇を避けるためにも端子部を特別な
構造に加工することなく、端部に開口を有する円筒状構
造のままで炭化珪素発熱体を用いている。ただし、炭化
珪素発熱体の端子部に接続される金属端子が高温環境に
さらされるのは好ましくないため、炭化珪素発熱体は両
端部を炉外に露出させて冷端子部とし中央部を炉内に配
置した状態で発熱部として使用するのが通常である。な
おこのような炭化珪素発熱体は、炉内において上部壁面
近傍に水平に配置され炉の長手方向に沿って多数設けら
れる場合もあるし、炉内において両側部壁面近傍に水平
に配置され炉の高さ方向に沿って多数設けられる場合も
あり、用途に応じて設置方法を任意に変更できる。
このような炭化珪素発熱体は、一般的に酸化により劣
化して寿命が短くなるという欠点がある。この劣化は、
組織中にSiO2(下記式に示す反応)やSiOが生成する
ことに起因している。
SiC+2O2→SiO2+CO2 …… すなわち、このようにSiO2やSiOが生成すると、電気抵
抗が増加し、しかも組織が破壊されるので発熱体が劣化
して寿命が短くなる。
特に、炭化珪素発熱体の使用条件が1400℃以上の高
温、水蒸気雰囲気あるいは加熱−冷却の断続サイクルの
場合には、劣化の程度が著しい。例えば、断続サイクル
使用の場合には、生成したSiO2やSiOは発熱体の低温部
に高温型クリストバライト相として凝縮し、加熱−冷却
のサイクルを繰り返す間に低温型クリストバライト相に
結晶転換を起し、この際約21%程度の体積膨張を伴なう
ため、発熱体に円周方向の引張応力を与え、最終的には
凝縮が生じた部分から折損する。
そこで、従来から炭化珪素発熱体を長寿命化するため
の手段が種々提案されている。
こうした手段としては、例えば、(I)発熱体の外表
面に緻密質の耐熱コーティングを施し、炭化珪素を雰囲
気から隔離したもの、(II)使用する発熱体の外径を大
きくしたり、発熱体の使用本数を増加させて発熱体表面
の電力負荷密度を小さくする方法、(III)炉内雰囲気
を中性又は還元性雰囲気とし、酸化を抑制する方法、等
が知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、炭化珪素発熱体の酸化を防止するにあたっ
ては、上述したように炭化珪素発熱体が両端部の冷端子
部を炉外に露出させ、中央部の発熱部を炉内に配置した
状態で使用されることから、炉外の空気が冷端子部の端
部開口を通って流入して発熱体内面を酸化するのを防止
することが重要となる。
しかし、上記のような酸化防止手段では、発熱体内面
の酸化を防止するのは困難である。
すなわち、(I)の手段では、具体的にはガラス質コ
ーティング、セラミックスの溶射コーティング、緻密質
SiCコーティングの3種類が提案されているが、いずれ
の場合も発熱体内面へのコーティングは困難であり、発
熱体外面だけにコーティングされているため、発熱体内
面の酸化に対しては何ら効果を発揮しない。
また、(II)の方法は、一般的に行なわれている方法
であるが、炉内構造等から制約を受けることが多く、外
径サイズの拡大、本数の増加ともに限度があり、酸化を
防止する効果は少ない。しかも、コスト的にも高価とな
る欠点がある。
更に、(III)の方法でも発熱体内面の酸化防止効果
は少ないにもかかわらず大量のAr、N2、CO等のガスを必
要とし、炉稼動コストが上昇する欠点がある。しかも、
N2を使用した場合には、窒化珪素化合物の生成等他の劣
化要因が併発するおそれがある。
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので
あり、過酷な使用条件下においても、特に内面の酸化を
防止して長寿命化を達成することができる炭化珪素発熱
体を提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明の炭化珪素発熱体は、円筒状の炭化珪素体から
なり、両端部が冷端子部、中央部が発熱部となっている
炭化珪素発熱体において、前記冷端子部の内径にそれぞ
れ気密性隔壁を設け、これらの気密性隔壁の間に粒度10
〜2500μmの炭素粉末を10重量%以上含む無機粉末を充
填したことを特徴とするものである。気密性隔壁を設け
る位置は、冷端子部の端部開口から冷端子部と発熱部と
の境界までの範囲ならば、どの位置でもよい。
このような炭化珪素発熱体によれば、炉外の空気が冷
端子部の端部開口から流入して発熱部内面に達するのを
防止することができるので、過酷な条件で使用しても、
内面の酸化による発熱体の劣化、更には寿命の短縮を防
止することができる。
また、気密性隔壁の間に粒度10〜2500μmの炭素粉末
を10重量%以上含む無機粉末を充填すれば、上記の効果
をより一層高めることができる。これは、たとえ炉外の
空気が気密性隔壁の気孔を通して拡散しても、空気中の
酸素と炭素粉末とが下記式又は式に従って反応し、
CO又はCO2が生成することによる。
CO+1/2O2→CO …… C+O2→CO2 …… こうして生成したCO又はCO2は発熱体内部を中性又は還
元性雰囲気にするので、発熱体内面の酸化を防止するこ
とができる。更に、若干酸化が起ったとしても、酸化に
より生成するSiO又はSiO2と炭素粉末とが下記式又は
式に従って反応し、SiCを生成するので、酸化防止効
果を助長することができる。
SiO+2C→SiC+CO …… SiO2+2C→SiC+CO2 …… なお、充填する炭素粉末の粒径を上記のように限定し
たのは、粒径が10μm未満では比表面積が大きすぎて上
記式及び式の反応が始まる以前に酸化消耗され、一
方2500μmを超えると比表面積が小さくなりすぎて上記
式及び式の反応が起りにくくなり酸化防止効果がな
くなるためである。
また、炭素粉末は他の無機材料、例えば炭化珪素とと
もに充填してもよいが、充填される無機材料のうち上記
の粒径を有する炭素粉末を10重量%以上含むように限定
したのは、炭素粉末が10重量%未満では酸化防止効果が
なくなるためである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図において、耐熱レンガを組立た電気炉1の上部
には、炭化珪素発熱体本体2が両端部の冷端子部2a、2a
を炉外に露出し、中央部の発熱部2bを炉内に配置して取
付けられている。この炭化珪素発熱体本体2は外径20m
m、内径10mm、全長800mmで、発熱部2bの長さは300mmで
ある。また、炭化珪素発熱体本体2の両端には開口部を
塞ぐように気密性隔壁3、3が設けられている。
一方、第2図において、第1図と全く同様な構成に加
えて、気密性隔壁3、3間 の炭化珪素発熱体本体2内
部には、炭素粉末のみ又は炭素粉末と炭化珪素とからな
る充填物4が充填されている。
実験例1 第1図の炭化珪素発熱体(A)を取付けた電気炉、第
2図の構成で粒径846〜1900μmの炭素粉末を充填した
炭化珪素発熱体(B)を取付けた電気炉及び従来の炭化
珪素発熱体(C)を取付けた電気炉を用い、加熱−冷却
のサイクル試験を行なって発熱体の電気抵抗の増加率及
び折損の有無を調べ、劣化の程度を比較した。この結果
を第3図に示す。なお、試験条件は室温から3時間で15
00℃まで昇温して1時間保持した後、1500℃から14時間
で室温まで降温するという加熱−冷却を1サイクルとし
て最大20サイクルまで繰り返した。
第3図から明らかなように、従来の炭化珪素発熱体
(C)は電気抵抗が急激に増加し、14サイクルで折損し
たのに対し、炭化珪素発熱体(A及びB)は電気抵抗の
増加率が小さく、20サイクル経過後でも折損が生じなか
った。このことから、炭化珪素発熱体(A、B)は酸化
防止効果が大きいことがわかる。また、AとBとの比較
から、炭素粉末と充填した炭化珪素発熱体(B)の方が
酸化防止効果が大きいことがわかる。
実験例2 第2図の構成でそれぞれ粒度の異なる炭素粉末を充填
した炭化珪素発熱体(D〜G)を取付けた4種の電気炉
を用い、実験例1と全く同様な試験を行なった。この結
果を第4図に示す。なお、充填した炭素粉末の粒径は、 D:10μm未満、 E:46〜330μm、 F:846〜1900μm、 G:2500〜3000μm である。
第4図から明らかなように、D〜Gのいずれの炭化珪
素発熱体でも電気抵抗の増加率が小さく、20サイクル経
過後でも折損は生じなかった。なお、電気抵抗の増加率
はD、GよりもE、Fの方が小さいことから、充填する
炭素粉末の粒径により酸化防止効果に差異が生じ、炭素
粉末の粒径が10〜2500μmの範囲ならば酸化防止効果が
大きいことがわかる。
実験例3 第2図の構成でそれぞれ炭素粉末(粒径864〜1900μ
m)と炭化珪素粉末(平均粒径84μm)とを混合比を変
化させて充填した炭化珪素発熱体(H〜K)を取付けた
4種の電気炉を用い、実験例1と全く同様な試験を行な
った。この結果を第5図に示す。なお、充填した炭素粉
末と炭化珪素粉末との比率は重量%で、 H:C:SiC=5:95 I:C:SiC=10:90 J:C:SiC=50:50 K:SiCのみ である。
第5図から明らかなように、H〜Kのいずれの炭化珪
素発熱体でも電気抵抗の増加率が小さく、20サイクル経
過後でも折損は生じなかった。また、電気抵抗の増加率
はH、KよりもI、Jの方が小さいことから、炭化珪素
粉末よりも炭素粉末の方が酸化防止効果があり、また充
填する炭素粉末と炭化珪素粉末とに比率により酸化防止
効果に差異が生じ、炭素粉末の比率が10重量%以上なら
ば酸化防止効果が大きいことがわかる。
〔発明の効果〕
以上詳述した如く本発明の炭化珪素発熱体によれば、
過酷な使用条件下においても、特に内面の酸化を防止し
て長寿命化を達成することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例における炭化珪素発熱体を取付
けた電気炉の断面図、第2図は本発明の他の実施例にお
ける炭化珪素発熱体を取付けた電気炉の断面図、第3図
は本発明の炭化珪素発熱体A、B及び従来の炭化珪素発
熱体Cを用いて加熱−冷却サイクル試験を行なった場合
の電気抵抗増加率の変化と折損の有無を示す特性図、第
4図は充填した炭素粉末の粒径が異なる炭化珪素発熱体
D〜Gを用いて加熱−冷却サイクル試験を行なっD〜G
を用いて加熱−冷却サイクル試験を行なった場合の電気
抵抗増加率の変化を示す特性図、第5図は充填した炭素
粉末と炭化珪素粉末との比率が異なる炭化珪素発熱体H
〜Kを用いて加熱−冷却サイクル試験を行なった場合の
電気抵抗増加率の変化を示す特性図である。 1……電気炉、2……炭化珪素発熱体本体、2a……冷端
子部、2b……発熱部、3……気密性隔壁、4……充填
物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−60990(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状の炭化珪素体からなり、両端部が冷
    端子部、中央部が発熱部となっている炭化珪素発熱体に
    おいて、前記冷端子部の内径にそれぞれ気密性隔壁を設
    け、これらの気密性隔壁の間に粒度10〜2500μmの炭素
    粉末を10重量%以上含む無機粉末を充填したことを特徴
    とする炭化珪素発熱体。
JP61039541A 1986-02-25 1986-02-25 炭化珪素発熱体 Expired - Lifetime JP2524578B2 (ja)

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