JP2524324B2 - 変位計測方法 - Google Patents

変位計測方法

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JP2524324B2
JP2524324B2 JP62292978A JP29297887A JP2524324B2 JP 2524324 B2 JP2524324 B2 JP 2524324B2 JP 62292978 A JP62292978 A JP 62292978A JP 29297887 A JP29297887 A JP 29297887A JP 2524324 B2 JP2524324 B2 JP 2524324B2
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vibrating
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達夫 清水
佳伸 澤田
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は変位計測方法に係り、より詳細には、可動体
の移動や回転角の計測装置に適用され、圧電振動現象を
応用して可動体の変位を計測する方法に関する。
[従来の技術] 従来から、可動体の変位を計測する装置としてリニア
エンコーダやロータリーエンコーダが広く知られてい
る。
リニアエンコーダにおける最も一般的な光学式のもの
は、一定のピッチで格子状のスリットが形成された板を
2枚対向させて配設し、その一方を可動体と連動して移
動するメインスケール、他方を光源、レンズ、受光素子
と一体構造で設置されたインデックススケールとし、メ
インスケールの移動に伴い、スリットが1ピッチ移動す
る毎に生じる光量変化を受光素子で検出し、その周期数
を測定することにより可動体の移動量を計測するもので
ある。
また、ロータリーエンコーダは、原理的にはリニアエ
ンコーダと同様の構成を有し、メインスケール側が円板
の円周方向に一定のピッチ角度で放射状にスリットが形
成されたものであり、これを回転軸に取付けて、光源、
レンズ、受光素子と一体構造で設置されたインデックス
スケールのスリットと前記のメインスケールのスリット
を通過する光量変化の周期数を測定することにより回転
軸の回転角度を計測するものである。
リニアエンコーダやロータリーエンコーダは工作機械
の送り量の読取りや位置検出センサやロボットの腕の動
きの検出センサ等に用いられており、リニアエンコーダ
では8μm程度までの分解能を有するものがあり、ロー
タリーエンコーダでは1.8秒程度までの分解能を有する
ものが実用化されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、前記のエンコーダ方式によると、その
原理的構成から検出データが非連続的なものとなり、ま
た分解能がスリットのピッチやスリット幅によって決定
されるため、スリットの加工精度上の問題等から分解能
に限界がある。
更に、薄板に極めて幅の狭いスリットを高精度で多数
形成することは、高度の加工技術が必要になると共に高
い組立て精度が要求され、その結果としてコスト高にな
る等の欠点がある。
そこで、本発明は可動体の変位検出において、水晶や
圧電セラミックの圧電現象を応用することにより、検出
データが連続的なデータとして得られ、簡単な構造で極
めて分解能が高く、更に検出部の製造においても高度な
加工技術を要しない変位計測方法を提供することを目的
として創作された。
[問題点を解決するための手段] 本発明の基本的概念は第1図に示される。
即ち、共振周波数が厚みによって決定されるカット方
位で截出され、その厚みを連続的に変化させて形成した
圧電基板1の片面に電極板2を取付けた振動部3と、該
振動部3の圧電基板1の他面に対向する位置検出用電極
4とを、摺動状態または一定の間隔を保った状態で相対
的に移動し得るように支持し、振動部3または/及び位
置検出用電極4に取付けられた変位伝達部5a,5bを介し
て検出される可動体6a,6bの変位を、両電極2,4間に交流
電圧を印加しながら位置検出用電極4に対向する圧電基
板領域1aの共振周波数の変化を測定することにより計測
する変位計測方法に係る。
尚、図において、発振回路7は両電極2,4間に交流電
圧を印加し、圧電基板領域1aの共振周波数を検出するも
のであり、周波数変化測定部8は発振回路7が検出した
共振周波数の変化を測定し、可動体6a,6bの変化データ
として出力するものである。
[作用] 一般に圧電基板の共振周波数はカット方位で定まる周
波数定数と圧電基板自体の厚みや外形寸法によって決定
される。例えば水晶であれば、第1表に示すように、カ
ット方位によって振動モードと共に周波数定数が定ま
り、厚みと外形寸法が定められると所定の計算式から各
共振周波数を求めることができる。
従って、共振周波数が厚みによって決定されるカット
方位で截出され、その厚みを連続的に変位させて形成さ
れた圧電基板1は各領域において連続的に変化する共振
周波数を有することになる。
本発明はこの圧電基板1の厚みに対応して変化する共
振周波数の変化を利用して可動体6a,6bの変位を計測す
るものである。
振動部3の電極板2と位置検出用電極4に、圧電基板
領域1aの共振周波数に対応する交流電圧を印加すると同
圧電基板領域1aが共振して強勢な振動を行なう。従っ
て、両電極2,4間に発振回路7から交流電圧を印加させ
た状態で可動体6a,6bが変位すると、位置検出用電極4
に対向する圧電基板領域1aの厚みが連続的に変化し、そ
の共振周波数が変化するため、発振回路7から連続的に
変化する共振周波数が検出できる。
従って、可動体6a,6bの変位に伴なう振動部3と位置
検出用電極4の相対的変位を周波数変化測定部8で共振
周波数の変化として測定することが可能になり、可動体
6a,6bの変位量を周波数変化として計測できることにな
る。
尚、本発明に適用できる圧電基板としては、前記のよ
うに共振周波数が厚みによって決定されるカット方位で
截出されたものであり、水晶であればATカット方位、BT
カット方位、Xカット方位、Yカット方位、XY′カット
方位等が採用され、圧電セラミックにおいても、共振周
波数が厚みによって決定されるカット方位で截出された
ものであれば同様に適用できる。また、位置検出用電極
4を圧電基板1に対して摺動させるか、非接触状態とす
るため一定の間隔を保たせるかは任意であり、圧電基板
領域1aを励振させる電界を生じさせ得れば足りる。
[実施例] 実施例1 本発明の方法を適用した実施例装置の構成は第2図に
示される。
11はATカット方位で截出した水晶基板であり、図に示
すように下面を傾斜させて形成されていると共に、同下
面には電極板12が蒸着されており、全体が変位検出装置
13に支持されている。
一方、14は分銅電極であり、可動体15への連結部16a
が設けられた案内棒16に取付けられており、該案内棒16
は分銅電極14の面が圧電基板11の上面に対して一定の間
隔を保って移動し得るように軸受部17に横架されてい
る。
前記の水晶基板11の電極板12と分銅電極14には発振回
路18から交流電圧が印加され、発振回路18は両電極12,1
4の間に存在する水晶基板領域の共振周波数を検出す
る。
変位検出装置13外に設けられているシステム回路はデ
ータ処理回路であり、発振回路18が検出する周波数をカ
ウントするカウンタ19のカウントデータ(周波数)を周
波数/電圧変換器(F/V)20で電圧に変換し、メータ21
により対応する周波数や可動体15の変位量として指示さ
せ、またマイクロコンピュータ回路に前記のカウントデ
ータを取込み、演算処理した後、CRT等の表示装置22や
データレコーダ等の記録装置23に表示・記録させる。
尚、マイクロコンピュータ回路は、データを入出力する
I/Oポート24、アップデータされるカウントデータを格
納するRAM25、カウントデータを可動体15の変位量に換
算するための演算データやシステムの作動プログラムを
格納したROM26、システムを制御すると共に、ROM26のプ
ログラムと演算データに基づいてカウントデータから可
動体15の変位量を求めてI/Oポート24へ出力するCPU27か
らなる。
以上の構成において、発振回路18で電極12,14に交流
電圧を印加し、初期状態で分銅電極14が対向する水晶基
板領域の共振周波数を検出する。ここで、可動体15が変
位すると分銅電極14の位置が移動し、その移動した位置
における水晶基板領域の共振周波数を発振回路18が検出
する。即ち、分銅電極14の初期位置における水晶基板領
域の平均的厚みがtoであると、共振周波数は理論値とし
て1660/to[kHz]で与えられ、可動体15の変位により水
晶基板領域の平均的厚みが(to±Δt)となる位置へ分
銅電極14が移動したとすると、その位置での水晶基板領
域の共振周波数は理論値として1660/(to±Δt)[kH
z]で与えられることになるが、発振回路18はこのよう
に変化する共振周波数を検出する。
この共振周波数の変化はカウンタ19におけるカウント
データの変化となり、そのカウント出力はF/V20を介し
てメータ21でアナログ的に指示表示され、周波数変化に
対応する可動体15の変位量として計測される。
一方、マイクロコンピュータ回路へI/Oポート24を介
して入力されたカウントデータは次のように処理され
る。先ず、初期状態におけるカウントデータがRAM25に
格納され、分銅電極14の移動に伴って変化したカウント
データがI/Oポート24から入力されると、CPU27はそのカ
ウントデータとRAM25に格納された初期のカウントデー
タとを比較し、その差を演算すると共に、ROM26の演算
データを用いて変位量に換算し、I/Oポート24を介して
表示装置22や記録装置23へ出力させ、変位量データとし
て表示・記録させる。
本実施例装置において、第3図に示すような形状の水
晶基板11を用いて共振周波数の変化を検出したところ、
A点(厚み:0.4050mm)での共振周波数が4123403[H
z]、B点(厚み:0.4045mm)での共振周波数が4128853
[Hz]となり、他の変位点についてもf=1660000/t
[但し、f:周波数(Hz)、t:厚み(mm)]で示される双
曲線の一部に比較的精度良く近似してプロットされた
(第4図参照)。
即ち、5mmの変位に対して共振周波数の変化は5450[H
z]となり、1[Hz]単位で測定すると少なくとも1μ
mの分解能で変位を検出できることになり、高精度の変
位計測器を構成できることになる。
また、水晶基板11をATカット方位に設定して截出して
いるため、周波数−温度特性における温度変化に対する
周波数変化率を0にすることができ、温度変化に対して
極めて安定した変位計測器を構成することが可能とな
る。
尚、ROM26には、水晶基板11の加工誤差や支持状体等
の影響を考慮して、較正された変位データを求めるため
の演算データが格納されており、更に案内棒16の温度変
化に伴う線膨張等を考慮した補正係数等もセットするこ
ともできる。
第5図は、第2図に示した水晶基板11と電極12,14か
らなる構成部分を二箇所に設けたものであり、両構成部
分は全く同一の特性を有し、支持された水晶基板11a,11
bに対して同一形状の分銅電極14a,14bが連動して移動す
るようにしたものである。即ち、可動体(図示せず)の
変位に伴ない増加・減少する周波数を混合回路29で差動
出力として取出し、これを前記と同様のデータ処理回路
へ出力するものである。但し、この場合、ROM26には差
動出力としてのカウントデータを変位量に換算するため
の演算データが格納されている。
このように、周波数の変化を差動出力として検出する
ことにより、微小な可動体の変位をより大きなカウント
データの変化として検出でき、分解能を向上させること
ができる。また、温度変化が影響した出力データがキャ
ンセルされ、特に水晶基板11a,11bとその支持部材の線
膨張係数の相違によって生じる外力の影響を除去できる
という利点がある。
実施例2 本発明の方法を適用した別の実施例装置の構成は第6
図及び第7図に示される。
本実施例装置は、回転角度の変位計測に用いるための
ものであり、前記の実施例1と異なり水晶基板は軸支さ
れた回動軸に取付けられる。
第6図はATカット方位で截出された水晶円板31の平面
図と分銅電極32の位置示した図であり、同水晶円板31は
第7図に示すようにテーパー状に形成されており、その
厚みが円周方向に変化せしめられている。
この水晶円板31は、その傾斜した下面に電極板33が蒸
着されており、角度変位検出装置34に対して回動自在に
軸支されている回動軸35に取付けられていると共に、電
極板33側には回動軸35と同一軸上に導電軸36が取付けら
れている。
回動軸35に取付けられた水晶円板31の上面には、分銅
電極32が電極面を水晶円板31に対向させて角度変位検出
装置34側に固定せしめられており、一方、導電軸36に対
しては導電ブラシ37が当接せしめられている。
また、分銅電極32と導電ブラシ37には発振回路38から
交流電圧が印加され、分銅電極32と電極板33との間に存
在する水晶円板領域が励振されるようになっており、発
振回路38は水晶円板31の回転に伴い変化する水晶円板領
域の共振周波数を検出する。
以上の構成において、先ず分銅電極32と電極板33の間
に存在する水晶円板領域の共振周波数が発振回路38で初
期データとして検出される。ここで、回動軸35に取付け
られた回転体(図示せず)が回転すると、水晶円板31が
回転し、その回転に対応して分銅電極32と電極板33の間
に存在する水晶円板領域の平均的厚みが変化する。従っ
て、分銅電極32と電極板33の間に存在する水晶円板領域
の共振周波数が変化し、この変化した共振周波数を発振
回路38が検出する。
この発振回路38で検出された周波数は前記のデータ処
理回路(第2図参照)と同様の回路へ出力され、表示・
記録されることになるが、この場合には回動軸35の回転
角度、即ち回転体の角度変位に換算されて表示や記録が
行われることになる。従って、この場合、ROM26には周
波数の変化を角度変位に換算する演算データが格納され
ている。
ところで、前記の水晶円板31は片面がテーパー状に形
成されたものであり、第7図の状態を初期周波数とする
と、その状態から360度回転する間に、周波数は180度の
回転までは増加し、180度以上になると減少して360度で
再び初期周波数に戻るという変化を示す。従って、1回
転の間に2つの同一共振周波数が現れることになり、18
0度以上の回転変位角度を計測する場合にはデータの処
理やプログラムが複雑になる。
これに対して、水晶円板の電極板側の面を第8図に示
すように螺線状に形成しておく手段が採用できる。この
ように水晶基板を形成しておくと、回転軸35が1回転す
る間に測定される共振周波数は360度の回転まで連続的
に増加または減少し、1回転した時点で最大周波数から
最小周波数へ、またはその逆へ変化するため、データの
処理が簡素化できるという利点がある。
[発明の効果] 以上のように、本発明は、水晶基板や圧電セラミック
基板の圧電現象を利用することにより、検出データが連
続的なデータとして得られて、簡単な構造で極めて分解
能が高く、高精度の変位計測を可能とする。
また、測定部の製造においても、エンコーダのように
微細且つ高度な加工技術を要さず、且つ簡単な構造とな
るため、信頼性が高く、安価で堅牢な計測器を構成でき
るという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的概念を示す図、第2図は実施例
1に係る装置の構成を示す図、第3図は水晶基板と分銅
電極の位置関係を示す図、第4図は横軸に分銅電極の変
位量を、縦軸に周波数をとり、変位量に対する分銅電極
に対向した水晶基板領域の共振周波数の変化を示したグ
ラフ、第5図は差動出力型変位検出装置の構成を示す
図、第6図は実施例2に用いる水晶円板及び分銅電極を
示す平面図、第7図は実施例2に係る装置の構成を示す
図、第8図は水晶円板の斜視図である。 1……圧電基板、2……電極板、3……振動部 4……位置検出用電極、5a,5b……変位伝達部 6……可動体、7……発振回路 8……周波数変化測定部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共振周波数が厚みによって決定されるカッ
    ト方位で截出され、その厚みを連続的に変化させて形成
    された圧電基板の片面に電極板を取付けた振動部と、該
    振動部の圧電基板の他面に対向する位置検出用電極と
    を、摺動状態または一定の間隔を保った状態で相対的に
    移動し得るように支持し、振動部または/及び位置検出
    用電極に取付けられた変位伝達部を介して検出される可
    動体の変位を、両電極間に交流電圧を印加しながら位置
    検出用電極に対向する圧電基板領域の共振周波数の変化
    を測定することにより計測する方位計測方法。
  2. 【請求項2】振動部の圧電基板における電極板側の面が
    他面に対して傾斜させて形成されており、振動部と位置
    検出用電極とを圧電基板の傾斜方向へ相対的移動を行い
    得るように支持し、振動部または/及び位置検出用電極
    に取付けられた棒体を介して可動体の直線的変位を検出
    することとした特許請求の範囲第(1)項記載の変位計
    測方法。
  3. 【請求項3】振動部の圧電基板がその厚みを円周方向に
    変化させて形成された円板であり、振動部に設けられた
    軸を回動自在に軸支し、該軸を介して回転可動体の回転
    角度変位を検出することとした特許請求の範囲第(1)
    項記載の変位計測方法。
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