JP2524160B2 - タイヤ用艶出し保護剤 - Google Patents

タイヤ用艶出し保護剤

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JP2524160B2 JP62154319A JP15431987A JP2524160B2 JP 2524160 B2 JP2524160 B2 JP 2524160B2 JP 62154319 A JP62154319 A JP 62154319A JP 15431987 A JP15431987 A JP 15431987A JP 2524160 B2 JP2524160 B2 JP 2524160B2
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生悟 篠原
宏祐 大蔵
英正 毛利
徹男 木嶋
厚 池田
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タイホ−工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動車及び自転車等のタイヤの艶出し保
護剤に関するもので、更に詳しくはタイヤ面に薄く塗布
されても、タイヤ面に耐水性、艶出し効果を長期に亙っ
て付与することができる艶出し保護剤に関するものであ
る。
(従来の技術) 自動車及び自転車のタイヤは1〜2年間程度使用する
と、白っぽくなり、艶がなくなる。又ひび割れや亀裂が
入たりする場合もある。そのためのタイヤ用艶出し保護
剤としては、以前よりシリコーンオイル、油脂類、ワッ
クス類を有機溶剤に溶解させたもの、或いはシリコーン
オイル、油脂類、ワックス類を界面活性剤により水に乳
化させたエマルジョンタイプのもの等が使用されてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) これらの艶出し保護剤は、タイヤ面に非常に薄く塗ら
れており、しかも雨等により洗い落され易いため、タイ
ヤ面に付与される耐水性、艶出し保護効果も一時的なも
ので持続性がないという欠点がある。
(問題点を解決するための手段) そこで、この発明は、タイヤ面に薄く塗られても、長
期に亙って耐水性、艶出し効果を付与することができる
ような艶出し保護剤を開発することを目的として鋭意研
究の結果、水及び/又は有機溶剤中に、アクリル樹脂、
酢酸ビニル樹脂の1種又は2種以上からなる樹脂類を5
〜75Wt%含ませ、且つ上記樹脂類に対して20〜50Wt%の
シリコーンオイルを添加してなるタイヤ用艶出し保護剤
を提案するものである。
この発明で使用する上記の樹脂等は有機溶剤に溶解さ
せてもよく、又この溶解液を界面活性剤と水を用いて乳
化液として水中に分散させても良い。更に、乳化重合等
により上記樹脂のエマルジョンを合成し、このエマルジ
ョンを水中に分散させても良い。
なお、ここで使用する有機溶剤は、上記樹脂を溶解し
得るものなら何れでも良く、一般的にはメチルアルコー
ル、エチルアルコールのようなアルコール系溶剤、アセ
トン、MEKのようなケトン系溶剤、1,1,1−トリクロルエ
タンのような塩素系溶剤、ベンゼン、トルエンのような
芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステ
ル系溶剤、フロン113のようなフッ素溶剤が使用でき
る。
また、上記樹脂類を水に乳化させるために使用する界
面活性剤としては、アルキルベンゼンスルフォン酸ソー
ダ等のアニオン界面活性剤、アルキルアンモニウムクロ
ライド等のカチオン界面活性剤、ポリオキシエチレンア
ルキルフェノールエーテル等の非イオン界面活性剤など
を挙げることができる。これらの界面活性剤は樹脂類を
乳化させるために、例えば5Wt%を限度として使用され
る。
この発明において上記樹脂類の含量量は5〜75Wt%、
好ましくは10〜50Wt%である。樹脂類の含有量が5Wt%
以下の場合には、耐久性ある艶出し効果をタイヤ面に付
与することができない。更に、樹脂類の含有量が75Wt%
以上の場合には粘度が高過ぎて作業性が低下する。
上記樹脂類は単独で用いても良く、2種以上の組合わ
せて用いても良い。又特にシリコンオイルと併用するこ
とにより作業性が向上し、タイヤ面に艶のある保護被膜
を形成することができる。
この場合、シリコーンオイルの割合は樹脂類に対して
20〜50Wt%が適切である。
更に、これらの艶出し剤に紫外線吸収剤、酸化防止剤
を添加することによりそれぞれの機能に基づいてタイヤ
の劣化を防止することができる。
ここで、使用される紫外線吸収剤としてはp−t−ブ
チルフェニルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ
−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール
等がある。
また、酸化防止剤としては2,6−ジ−t−ブチル−p
−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェ
ノール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,2−メチレ
ン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)、
4,4−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ジラウリルチオジ
プロピオネート、トリフェニルホスファイト、フェニル
ジイソデシルホスファイト等がある。
これらの紫外線吸収剤、酸化防止剤はそれぞれ樹脂類
に対して0.1〜5Wt%が適切である。
(発明の効果) この発明のタイヤ用艶出し保護剤は、成分中に上記の
ような樹脂類が含まれているため、自動車、自転車のタ
イヤに薄く塗布しても、タイヤ面に良好な耐水性と艶出
し保護効果を長期間に亙って付与することができる。
更に、この発明のタイヤ用艶出し保護剤組成に紫外線
吸収剤、酸化防止剤を配合することにより、タイヤの劣
化を抑制することができるなど特別な効果を付与するこ
とができる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を示す。
実施例1 配合例1 シリコーンエマルジョン 5Wt% 酢酸ビニル 10〃 水道水 85〃 配合例2 シリコーンオイル 5.0Wt% アクリル樹脂 10.0〃 フロン113 85.0〃 比較配合例1 シリコーンオイル 10Wt% フロン113 90〃 比較配合例2 シリコーンエマルジョン(60%) 20Wt% 水道水 80〃 比較配合例3 シリコーンオイル 8.0Wt% パラフィンワックス 2.0〃 1,1,1−トリクロルエチレン 90.0〃 比較配合例4 シリコーンオイル 5Wt% 流動パラフィン 6〃 フロン113 89〃 以上のように配合製造したタイヤ用艶出し保護剤をタ
イヤに塗布し、その耐水性について比較した結果を下記
の表に示す。なお、耐水性については洗浄機にかけた回
数により表示されている。
表中、 ◎:8回目でも撥水している。
○:6回目でほぼ全体が漏れた。
△:4回目で 〃 △:2回目で 〃 実施例2 実施例1の配合例のうち耐水性の良好なもの(◎のも
の)について、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を添加配合
させ、以下の配合のタイヤ艶出し剤を製造した。
配合例3 シリコーンオイル 5.0Wt% アクリル樹脂 10.0 〃 2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニ
ル) ベンゾトリアゾール 0.3〃 2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール) 0.2〃 フロン113 84.5 〃 この配合製造したタイヤ用保護剤について実施例1と同
様に試験を行い、その結果よりこれら添加物が艶出し性
能に悪影響を与えないことを確認した(8回目でもまだ
撥水している)。
次に、上記配合したタイヤ用保護艶出し剤について下
記の方法で劣化促進テストを行なった。その結果を酸化
防止剤、紫外線吸収剤を含まない実施例1の配合例2と
の比較において以下に示す。
劣化促進テスト方法 ゴムとしてSBRを用い、SBRのダンベル型テストピース
に上記配合したタイヤ用保護艶出し剤を塗布し、紫外線
カーボンアークフェードメータで10日間紫外線照射後、
各テストピースの引張り強度を測定する。
配合例 3 93(−5.1%) 〃 2 87(−11.2%) 無塗布 81kg/cm2(−17%) テスト前SBRの引張り強度 98kg/cm2 − この結果より明らかなように、酸化防止剤、紫外線吸収
剤を配合したもの(配合例3)はこれらを含まないもの
(配合例2)に比べてゴムの劣化が抑制されることが判
明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 厚 神奈川県藤沢市遠藤493−2 サンハイ ム大辻202 (56)参考文献 特開 昭62−81467(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水及び/又は有機溶剤中に、アクリル樹
    脂、酢酸ビニル樹脂の1種又は2種以上からなる樹脂類
    を5〜75Wt%含ませ、且つ上記樹脂類に対して20〜50Wt
    %のシリコーンオイルを添加してなるタイヤ用艶出し保
    護剤。
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