JP2524150B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

車両の駆動力制御装置

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JP2524150B2
JP2524150B2 JP62094393A JP9439387A JP2524150B2 JP 2524150 B2 JP2524150 B2 JP 2524150B2 JP 62094393 A JP62094393 A JP 62094393A JP 9439387 A JP9439387 A JP 9439387A JP 2524150 B2 JP2524150 B2 JP 2524150B2
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【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は、左、右の駆動輪速度をそれぞれ検出する駆
動輪速度検出器と、左、右の従動輪速度をそれぞれ検出
する従動輪速度検出器と、車両速度を検出する車両速度
検出手段と、車両速度検出手段の検出値が所定値未満で
あるかどうかを判断する車速判断手段と、少なくとも車
速判断手段で車両速度が所定値未満であると判断された
ときに両駆動輪速度検出器でそれぞれ検出された駆動輪
速度のうち低い方を選択するセレクト手段と、セレクト
手段で選択された駆動輪速度および前記両従動輪速度検
出器でそれぞれ検出された従動輪速度に基づく駆動輪の
過剰スリップ傾向判断結果に伴なう駆動力低減信号を車
両速度が所定値未満であると前記車速判断手段で判断さ
れたときに出力する駆動力低減信号出力手段と、駆動力
低減信号が入力されるのに応じてエンジンの燃焼行程を
不作動とするエンジン出力制御手段とを備える車両の駆
動力制御装置に関する。
(2)従来の技術 従来、たとえば駆動輪の過剰スリップを制御すべく駆
動力を低減するためにエンジンの燃焼行程を不作動にす
るようにしたものがあり、この場合、低車速時には差動
装置の反作用により稼げる駆動力を無駄にしないため
に、一方の駆動輪の空転を許容しつつ他方の駆動輪も過
剰スリップを生じたときにエンジンの燃焼行程を不作動
とするローセレクト制御を行なっている。
(3)発明が解決しようとする問題点 ところが上記従来のものでは、低車速時においてロー
セレクトとしたこと、ならびに燃焼行程を不作動とした
場合にエンジンストールを生じないようにしたことのた
めに、低車速時の駆動力制御において、高速側の駆動輪
速度が極端に高くなり、加速フィーリングの悪化および
駆動力の低下を来していた。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、
低車速時の加速フィーリングの悪化および駆動力の低下
を回避しつつ駆動力を制御し得るようにした車両の駆動
力制御装置を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1)問題点を解決するための手段 本発明は、左、右の駆動輪速度をそれぞれ検出する駆
動輪速度検出器と、左、右の従動輪速度をそれぞれ検出
する従動輪速度検出器と、車両速度を検出する車両速度
検出手段と、車両速度検出手段の検出値が所定値未満で
あるかどうかを判断する車速判断手段と、少なくとも車
速判断手段で車両速度が所定値未満であると判断された
ときに両駆動輪速度検出器でそれぞれ検出された駆動輪
速度のうち低い方を選択するセレクト手段と、セレクト
手段で選択された駆動輪速度および前記両従動輪速度検
出器でそれぞれ検出された従動輪速度に基づく駆動輪の
過剰スリップ傾向判断結果に伴なう駆動力低減信号を車
両速度が所定値未満であると前記車速判断手段で判断さ
れたときに出力する駆動力低減信号出力手段と、駆動力
低減信号が入力されるのに応じてエンジンの燃焼行程を
不作動とするエンジン出力制御手段とを備える車両の駆
動力制御装置において、エンジン回転数を検出するエン
ジン回転数検出器と、該エンジン回転数検出器の検出値
が所定値を超えるかどうかを判断するエンジン回転数判
断手段と、エンジン回転数が所定値を超えたとエンジン
回転数判断手段で判断されたときに駆動力低減信号出力
手段からの駆動力低減信号のエンジン出力制御手段への
入力を許可する許可手段とを含むことを特徴とする。
(2)作用 上記構成によれば、車速が所定値未満の低車速時に両
駆動輪速度のうち低い方の駆動輪速度に基づく駆動輪の
過剰スリップ傾向判断結果により駆動力低減信号出力手
段から駆動力低減信号が出力されても、エンジン回転数
が所定値以下の状態では駆動力低減信号がエンジン出力
制御手段に入力されることはなく、エンジン回転数が所
定値を超えたときにエンジン出力制御手段によりエンジ
ンの燃焼行程が不作動とされるので、低車速時に一方の
駆動輪速度が極端に高くなることはなく、また駆動力が
低下することも避けられる。
(3)実施例 以下、図面により6気筒エンジンを搭載した車両に本
発明を適用したときの一実施例について説明すると、先
ず第1図において、車両における左、右の駆動輪速度た
とえば前輪駆動車両における左、右の前輪速度Wfl、Wfr
は、左、右駆動輪速度検出器としての左、右前輪速度検
出器Sfl,Sfrによってそれぞれ検出される。また左、右
の従動輪速度たとえば左、右の後輪速度Wrl,Wrrは、
左、右従動輪速度検出器としての左、右後輪速度検出器
Srl,Srrによってそれぞれ検出される。
左、右前輪速度検出器Sfl,Sfrで検出された左、右前
輪速度Wfl,Wfrは、切換セレクト回路1に入力される。
この切換セレクト回路1は、左、右前輪速度Wfl,Wfrの
いずれか高い方を前輪速度Wfとして選択するハイセレク
ト態様と、左,右前輪速度Wfl,Wfrのいずれか低い方を
前輪速度Wfとして選択するローセレクト態様とを車両速
度に応じて切換えるものであり、車両速度が極低速たと
えば4km/h未満であるときにはローセレクト態様とな
る。
一方、左、右後輪速度検出器Srl,Srrで検出された
左、右後輪速度Wrl,Wrrは選択回路2に入力される。こ
の選択回路2は、前記切換セレクト回路1の選択作動に
応動するものであり、切換セレクト回路1で選択された
側の後輪速度が選択回路2で選択される。たとえば切換
セレクト回路1で左前輪速度Wflが前輪速度Wfとして選
択されたときには、左後輪速度Wrlが後輪速度Wrとして
選択される。これは、左右の軌跡長差を除去するための
ものである。
また左、右後輪速度検出器Srl,Srrの検出値は車両速
度検出手段としての車両速度演算回路3に入力され、こ
の車両速度演算回路3では、車両速度Vが次式に基づい
て演算される。
すなわち左、右後輪速度Wrl,Wrrの平均値が車両速度V
として車両速度演算回路3から出力され、その出力信号
は車速判断手段としての比較器4の反転入力端子に入力
される。この比較器4の非反転入力端子には基準端子5
から極低速値Vmたとえば4km/hに対応する基準信号が入
力されており、車両速度Vがたとえば4km/h未満の極低
速であるときには比較器4からハイレベルの信号が出力
され、この信号は切換セレクト回路1に入力される。す
なわち切換セレクト回路1では比較器4の出力がハイレ
ベルであるときにローセレクト態様となる。
切換セレクト回路1で選択された前輪速度Wfと、選択
回路2で選択された後輪速度Wrとはスリップ率演算回路
6に入力され、このスリップ率演算回路6では次式に基
づいてスリップ率λが演算される。
スリップ率演算回路6で算出されたスリップ率λは、
微分回路7に入力され、この微分回路7ではスリップ率
λの微分値(=dλ/dt)が演算される。
左、右いずれか一方の駆動輪すなわち前輪のスリップ
状態を表す現象値として、スリップ率λおよびスリップ
率λの微分値にそれぞれ対応した基準値が基準値設定
回路8で車速を代表する後輪速度Wrの関数としてそれぞ
れ設定されている。しかもそれらの基準値は、異なる路
面状態たとえば平担路および凹凸路(悪路)に応じて一
組ずつ準備される。
すなわちスリップ率λに対応する基準値としてF1(W
r)=k1Wr+C1、F2(Wr)=k2Wr+C2が1つの路面状態に
対応して準備される。またスリップ率λの微分値に対
応する基準値としては、f1(Wr)=r1Wr+D1およびf
2(Wr)=r2Wr+D2が1つの路面状態に対応して準備さ
れる。ただしk1,k2,C1,C2,r1,r2,D1,D2は基準値F1(Wr)、
F2(Wr);f1(Wr);f2(Wr)を決めるための定数であり、異な
る各路面状態毎に準備される。これらの定数および選択
回路2で選択された後輪速度Wrが基準値設定回路8に入
力される。
ところで、添字1を付して示した前述の基準値F1(Wr)、
f1(Wr)は、予測制御をするために設定されるものであ
り、添字2を付して示した基準値F2(Wr),f2(Wr)よりもそ
れぞれ小さく設定される。また悪路における全ての基準
値は、平坦路の基準値よりも大きく設定される。
この車両には、たとえば光や超音波の反射率および外
気温により総合的に路面状態を検出する路面状態検出器
Sが装備されており、この路面状態検出器Sで検出され
た路面状態に応じて基準値切換手段9が作動し、基準値
設定回路8からは路面状態に応じた基準値F1(Wr),F2(W
r),f1(Wr),f2(Wr)が出力される。
左、右前輪速度検出器Sfl,Sfrによる検出値は減算回
路10に入力され、この減算回路10では、両前輪速度Wfl,
Wfrの差の絶対値|Wfl−Wfr|=|ΔWf|が得られる。減算
回路10は比較器11の非反転入力端子に接続されており、
比較器11の反転入力端子には、基準車輪速度差ΔWoに対
応した信号が基準端子16から入力される。これにより比
較器11では、前輪速度の差の絶対値|ΔWf|が基準車輪
速度差ΔWoを超えるときにハイレベルの信号を出力す
る。すなわち前輪の一方が過剰スリップして空転してい
ると判断されるときに比較器11はハイレベルの信号を出
力する。
微分回路7で演算された微分値は、比較器12,13の
非反転入力端子にそれぞれ入力される。また比較器12の
反転入力端子には基準値設定回路8から微分値に対応
した基準値f2(Wr)が入力され、比較器13の反転入力端子
には基準値f1(Wr)が入力される。一方、切換セレクト回
路1で選択された前輪速度Wfは、比較器14,15の非反転
入力端子にそれぞれ入力される。さらに、比較器14の反
転入力端子には前記基準値設定回路8からスリップ率λ
に対応した基準値F1(Wr)が入力され、比較器15の反転入
力端子には基準値F2(Wr)が入力される。
比較器12では微分値が過大であるかどうかが判定さ
れ、比較器15ではスリップ率λが過大であるかどうかが
判定される。また比較器13,14でも微分値およびスリ
ップ率λが過大であるかどうかが判定され、過大である
ときには比較器13,14の出力がハイレベルとなる。
比較器11の出力はANDゲート17の一方の入力端子に入
力され、ANDゲート17の他方の入力端子には比較器4の
出力が入力される。すなわち、車速が極低速であって前
輪の一方が空転するときにANDゲート17の出力がハイレ
ベルとなる。このANDゲート17はORゲート18に接続され
る。
ORゲート18には、前記ANDゲート17の他に、比較器1
2、ANDゲート19および比較器15の出力がそれぞれ入力さ
れており、ANDゲート19の両入力端子には比較器13,14の
出力がそれぞれ入力される。したがってORゲート18の出
力は、ANDゲート17の出力がハイレベルであるときすな
わち車速が極低速であって前輪のいずれか一方が空転し
ているとき、スリップ率λの微分値が過大であると
き、スリップ率λが過大であるとき、ANDゲート19の出
力がハイレベルであるときすなわち予測制御のために過
剰スリップ状態に入りそうであると判断されたときのい
ずれか少なくとも1つが成立したときにハイレベルとな
る。
ORゲート18はORゲート26の一方の入力端子に接続され
る。また比較器13,14の出力端子はORゲート20の入力端
子にそれぞれ接続されており、このORゲート20は駆動力
低減信号出力手段としてのANDゲート25の一方の入力端
子に接続される。さらにANDゲート25の他方の入力端子
には比較器4の出力が入力される。したがって、ANDゲ
ート25の出力は、車速が極低速であって、スリップ率λ
およびその微分値の少なくとも一方が過剰スリップを
生じそうであると判断するための判断条件を満たしたと
きにハイレベルとなる。このANDゲート25は許可手段と
してのANDゲート24の一方の入力端子に接続される。
一方、ANDゲート24の他方の入力端子には、エンジン
回転数判断手段としての比較器22の出力が入力されてお
り、比較器22の反転入力端子にはエンジン回転数設定回
路21の出力端子が接続される。このエンジン回転数設定
回路21では、第2図で示すように車速を代表する後輪速
度Wrに対するエンジン回転数が設定されており、エンジ
ン回転数設定回路21には選択回路2で選択された後輪速
度Wrが入力される。すなわちエンジン回転数設定回路21
は、入力された後輪速度Wrに応じた設定エンジン回転数
NFCに対応する信号を比較器22の反転入力端子に入力す
る。さらに比較器22の非反転入力端子には、エンジン回
転数検出器Snの検出値が入力される。したがって比較器
22は、エンジン回転数検出器Snで検出した実際のエンジ
ン回転数Neがエンジン回転数設定回路21で設定されたエ
ンジン回転数NFCを超えたときにハイレベルの信号をAND
ゲート24に入力する。すなわちANDゲート24は、エンジ
ン回転数が設定値を超えていると比較器22で判定された
ときに、車速が極低速の状態にあって前輪が過剰スリッ
プを生じそうであるのに応じてANDゲート25から出力さ
れるハイレベルの駆動力低減信号が通過するのを許可す
ることになる。
ANDゲート24の出力はORゲート26の他方の入力端子に
入力される。またORゲート26の一方の入力端子には前述
のようにORゲート18の出力が入力されているので、ORゲ
ート26の出力は、駆動輪すなわち前輪が過剰スリップを
生じたとき、駆動輪が過剰スリップを生じそうであると
き、車速が極低速であって駆動輪が過剰スリップを生じ
そうである場合にエンジン回転数が設定値を超えたとき
の少なくとも1つが成立するのに応じてハイレベルとな
る。
ORゲート26の出力はエンジン出力制御手段27に入力さ
れる。このエンジン出力制御手段27は、エンジンの燃焼
行程を不作動として駆動力を制御することにより駆動輪
の過剰スリップを抑制するものであり、ORゲート26の出
力がハイレベルとなった場合にエンジンの燃焼行程を不
作動とする。しかもエンジン出力制御手段27は、車速を
代表する後輪速度Wrに応じて気筒数設定回路28で設定さ
れた数の気筒における燃料供給を遮断する。
気筒数設定回路28には、選択回路2から後輪速度Wrが
入力される。しかも気筒数設定回路28では、後輪速度Wr
が設定値αたとえば12km/h未満(Wr<α)のときにはた
とえば3気筒、後輪速度Wrが設定値α以上であって設定
値βたとえば20km/h未満(α≦Wr<β)のときにはたと
えば4気筒、後輪速度Wrが設定値β以上(β≦Wr)のと
きには6気筒が設定されており、各気筒数に応じた信号
がエンジン出力制御手段27に入力される。すなわち後輪
速度Wrで代表される車速が低下するのに応じて燃焼行程
を不作動とする気筒数が減少する。
次にこの実施例の作用について説明すると、制御手順
を示す第3図において、第1ステップS1で、各車輪速度
Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの読込みを行なった後、第2ステップS
2では、従動輪速度Wrl,Wrrを平均化して車速Vが得られ
る。次の第3ステップS3では、前記車速Vが設定値Vm未
満であるかどうか、すなわち車速Vが極低速状態にある
か否かが判断される。第3ステップS3で車速Vが極低速
状態にあると判断されたときには第4ステップS4でフラ
グFLを「1」とした後に第5ステップS5に進む。
第5ステップS5では、駆動輪速度の差の絶対値|ΔWf
|が設定値ΔWoを超えるかどうかが判定される。すなわ
ち前輪のいずれか一方が空転しているかどうかが判定さ
れ、空転状態ではないときすなわち|ΔWf|≦ΔWoのと
きには第8ステップS8へと進む。また第3ステップS3で
車速Vが極低速状態ではないと判断されたときには第7
ステップS7でフラグFLを「0」とした後に第8ステップ
S8へと進む。さらに第5ステップS5で一方の駆動輪が空
転していると判断されたときには第29ステップS29へと
進む。
第8ステップS8においては、右前輪速度Wfrが左前輪
速度Wflよりも大きいかどうかが判定される。すなわ
ち、切換セレクト回路1では、ハイセレクト態様かロー
セレクト態様のいずれかの態様により一方の車輪速度が
前輪速度とされるので、両前輪速度の大小が第8ステッ
プS8で比較される。第8ステップS8でWfr≦Wflと判定さ
れたときには、第9ステップS9でフラグFFを「0」とし
た後、第11ステップS11に進み、第8ステップS8でWfr>
Wflであるときには第10ステップS10でフラグFFを「1」
とした後に第11ステップS11に進む。
第11ステップS11では車速が極低速状態にあるか否
か、すなわちFL=1であるかどうかが判定される。FL
1のときすなわち車速Vが極低速状態にあるときには、
第12ステップS12で右前輪速度Wfrが左前輪速Wflよりも
大きいかどうか、すなわちFFが「1」となっているかど
うかが判定される。FF=1のときには第13ステップS13
でWf=Wflとされた後、第14ステップS14でWr=Wrlとさ
れ、さらに第22ステップS22に進む。また第12ステップS
12でFF=0であった場合には、第15ステップS15でWf=W
frとされた後、第16ステップS16でWr=Wrrとされ、第22
ステップS22に進む。
第11ステップS11でFL=0であったとき、すなわち車
速が極低速状態にはないときには、第17ステップS17でF
Fが「1」となっているかどうかが判定される。FF=1
のときには第17ステップS17から第18および第19ステッ
プS18,S19を順次経過して、Wf=Wfr、Wr=Wrrとされた
後、第22ステップS22に進む。また第17ステップS17でFF
=0であったときには、第20および第21ステップS20,S2
1を順次経過して、Wf=Wfl、Wr=Wrlとされた後、第22
ステップS22に進む。
第22ステップS22ではスリップ率λの演算が行なわ
れ、次の第23ステップS23ではスリップ率λの微分値
が求められる。第24ステップS24では車速が極低速状態
にあるか否か、すなわちFL=1であるか否かが判定され
る。FL=1のときすなわち車速が極低速状態にあるとき
には第25ステップS25に進み、FL=0のときすなわち車
速が極低速状態にないときには第30ステップS30に進
む。第25ステップS25ではWf>F1(Wr)であるか否かが
判定され、Wf>F1(Wr)であるときには第27ステップS2
7に進み、Wf≦F1(Wr)であるときには第26ステップS26
に進む。第26ステップS26では>f1(Wr)であるか否
かが判定され、>f1(Wr)であるときには第27ステッ
プS27に進み、≦f1(Wr)であるときには第34ステッ
プS34に進む。また第27ステップS27では後輪速度Wrに応
じた設定エンジン回転数NFCを第2図のテーブルから検
索し、第28ステップS28では検索された設定エンジン回
転数NFCと実際のエンジン回転数Neとの比較が行なわ
れ、Ne>NFCであれば第29ステップS29に進み、Ne≦NFC
であれば第30ステップS30に進む。
第30ステップS30では前記微分値と基準値f2(Wr)
とが比較され、>f2(Wr)のときには第29ステップS2
9に進み、また≦f2(Wr)のときには、第31ステップS
31へと進む。第31ステップS31では、Wf>F1(Wr)であ
るかどうかが判定され、Wf>F1(Wr)であるときには第
32ステップS32に進み、Wf≦F1(Wr)であるときには第3
4ステップS34に進む。第32ステップS32では>f1(W
r)であるかどうかが判定され、>f1(Wr)であると
きには第29ステップS29に進み、≦f1(Wr)であると
きには第33ステップS33に進む。また第33ステップS33で
はWf>F2(Wr)であるか否かが判定され、Wf>F2(Wr)
のときには第29ステップS29に進み、Wf≦F2(Wr)であ
ったときには第34ステップS34に進む。第29ステップS29
および第34ステップS34ではフラグFSが「1」および
「0」にそれぞれ設定される。
ここで第25および第26ステップS25,S26で肯定のとき
は車両が極低速状態にありかつ車両が過剰スリップを生
じそうなときである。またフラグFSは車両が過剰スリッ
プを生じているか、あるいは過剰スリップを生じそうで
あるか否かを表わすものである。すなわちFS=1は、車
両が過剰スリップを生じているか、または過剰スリップ
を生じそうであることを示すものであり、後述の燃料カ
ットが実行される。
以上のように車両が過剰スリップを生じているかどう
か、あるいは過剰スリップを生じそうであるかどうか、
すなわちフラグFSが「1」であるかどうかを判断する手
順が終了した後には、第4図で示す手順に従ってエンジ
ン出力の制御が行なわれる。
第4図において、第1ステップL1ではフラグFS
「1」であるかどうか、すなわち過剰スリップを生じて
いるか、あるいは過剰スリップを生じそうであるかどう
かが判定される。FS=0である場合には第2ステップL2
に進みフラグFCが「0」とされる。このフラグFCは直前
の制御サイクルで燃料カットの気筒数制御を行なったか
どうかを示すものであり、FC=1が燃料カットの気筒数
制御を行なったことを示す。次の第3ステップL3では燃
料カットが解除され、通常のエンジン作動状態となる。
第1ステップL1でFS=1であった場合には、第4ステ
ップL4に進み、この第4ステップL4では、車速を代表す
る後輪速度Wrがαたとえば12km/h未満であるかどうかが
判断される。Wr<αのときには第5ステップL5でN=1
とされた後、第6ステップL6でFC=0であるかどうかが
判断される。FC=0である場合には第7ステップL7でカ
ウント値CCをNとした後、第13ステップL13に進み、FC
=1である場合には第7ステップL7を迂回して第13ステ
ップL13に進む。
第4ステップL4でWr≧αであるときには第8ステップ
L8でWr<β(たとえば20km/h)であるかどうかが判断さ
れる。α≦Wr<βであるときには、第9ステップL9でN
=2とされた後、第10ステップL10でFC=0であるかど
うかが判断され、FC=0の場合には第7ステップL7に進
み、FC=1の場合には第13ステップL13に進む。またWr
≧βのときには第8ステップL8から第11ステップL11に
進み、第11ステップL11でFC=0とされた後、次の第12
ステップL12で燃料供給がカットされる。
第13ステップL13ではカウント値CCが「0」であるか
どうかが判断される。CC=1の場合には第14ステップL1
4で燃料カットが行なわれた後、第15ステップL15でFC
1とされ、さらに第16ステップL16でCC=CC−1とされ
る。また第13ステップL13でCC=0である場合には、第1
7ステップL17でFC=0とされた後、第18ステップL18で
燃料カットが解除される。
かかる制御手順をまとめると次のようになる。すなわ
ち、車両が過剰スリップを生じた場合、あるいは過剰ス
リップを生じそうである場合に、Wr≧βのときには全気
筒の燃料カット制御が行なわれる。またWr<αのときに
は、1気筒おきに燃料供給カットが行なわれ、6気筒全
体では3気筒の燃料カットが行なわれる。さらにα≦Wr
<βのときには、2気筒連続して燃料カットを行なった
後の1気筒では燃料カットが行なわれず、6気筒全体で
は4気筒の燃料カットが行なわれることになる。
このようにして、車両が過剰スリップを生じたとき、
あるいは過剰スリップを生じそうであるときには、車速
に対応した気筒数の燃料カット制御が行なわれ、駆動力
の低減により、過剰スリップの解除あるいは過剰スリッ
プの回避が達成される。しかも車両速度が所定速度未満
のときにエンジンの燃料カット制御が行なわれるのは、
エンジン回転数が所定値を超えるときであり、低速運転
時にローセレクトによる駆動力制御を行なっても、一方
の駆動輪速度が極端に高くなって加速フィーリングが悪
化したり、駆動力が低下することはない。
C.発明の効果 以上のように本発明装置は、エンジン回転数を検出す
るエンジン回転数検出器と、該エンジン回転数検出器の
検出値が所定値を超えるかどうかを判断するエンジン回
転数判断手段と、エンジン回転数が所定値を超えたとエ
ンジン回転数判断手段で判断されたときに駆動力低減信
号出力手段からの駆動力低減信号のエンジン出力制御手
段への入力を許可する許可手段とを含むので、低車速時
にローセレクト制御を行なうようにしても、エンジン回
転数が所定値未満ではエンジンの燃料工程を不作動とせ
ず、加速フィーリングの悪化や駆動力の低下を回避する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は全体ブ
ロック図、第2図は設定エンジン回転数を示すグラフ、
第3図および第4図は制御手順を示すフローチャートで
ある。 1……セレクト手段としての切換セレクト回路、3……
車両速度検出手段としての車両速度演算回路、4……車
速判断手段としての比較器、22……エンジン回転数判断
手段としての比較器、24……許可手段としてのANDゲー
ト、25……駆動力低減信号出力手段としてのANDゲー
ト、27……エンジン出力制御手段、Sfl,Sfr……駆動輪
速度検出器としての前輪速度検出器、Sn……エンジン回
転数検出器、Srl,Srr……従動輪速度検出器としての後
輪速度検出器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左、右の駆動輪速度をそれぞれ検出する駆
    動輪速度検出器(Sfl,Sfr)と、左、右の従動輪速度を
    それぞれ検出する従動輪速度検出器(Srl,Srr)と、車
    両速度を検出する車両速度検出手段(3)と、車両速度
    検出手段(3)の検出値が所定値未満であるかどうかを
    判断する車速判断手段(4)と、少なくとも車速判断手
    段(4)で車両速度が所定値未満であると判断されたと
    きに両駆動輪速度検出器(Sfl,Sfr)でそれぞれ検出さ
    れた駆動輪速度のうち低い方を選択するセレクト手段
    (1)と、セレクト手段(1)で選択された駆動輪速度
    および前記両従動輪速度検出器(Srl,Srr)でそれぞれ
    検出された従動輪速度に基づく駆動輪の過剰スリップ傾
    向判断結果に伴なう駆動力低減信号を車両速度が所定値
    未満であると前記車速判断手段(4)で判断されたとき
    に出力する駆動力低減信号出力手段(25)と、駆動力低
    減信号が入力されるのに応じてエンジンの燃焼行程を不
    作動とするエンジン出力制御手段(27)とを備える車両
    の駆動力制御装置において、エンジン回転数を検出する
    エンジン回転数検出器(Sn)と、該エンジン回転数検出
    器(Sn)の検出値が所定値を超えるかどうかを判断する
    エンジン回転数判断手段(22)と、エンジン回転数が所
    定値を超えたとエンジン回転数判断手段(22)で判断さ
    れたときに駆動力低減信号出力手段(25)からの駆動力
    低減信号のエンジン出力制御手段(27)への入力を許可
    する許可手段(24)とを含むことを特徴とする車両の駆
    動力制御装置。
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