JP3506227B2 - 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 - Google Patents
四輪駆動車の駆動力配分制御装置Info
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- JP3506227B2 JP3506227B2 JP2000040449A JP2000040449A JP3506227B2 JP 3506227 B2 JP3506227 B2 JP 3506227B2 JP 2000040449 A JP2000040449 A JP 2000040449A JP 2000040449 A JP2000040449 A JP 2000040449A JP 3506227 B2 JP3506227 B2 JP 3506227B2
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Description
前輪と後輪に配分する駆動系に設けられたトルク配分ク
ラッチにより前輪と後輪に伝達されるトルク配分比が制
御される四輪駆動車の駆動力配分制御装置の技術分野に
属する。
としては、例えば、特開平11−278080号公報に
記載のものが知られている。
後回転数差に応じて目標トルクを演算し、演算された目
標トルクをトルク配分クラッチへの電流値に変換し、ト
ルク配分コントローラからトルク配分クラッチに対し変
換された電流値を出力し、電流値の大きさによりトルク
配分クラッチを締結する技術が記載されている。また、
4輪駆動モード(以下、ロックモード)を選択する時に
操作される4輪駆動選択スイッチが記載されている。
来の四輪駆動車の駆動力配分制御装置にあっては、4輪
駆動選択スイッチを入れてロックモードを選択しての走
行中、車速にかかわらずロックモードをそのまま維持す
るようにすると、ある車速を超えた走行域では、アクセ
ル踏み込み操作に基づく後輪伝達トルクにより駆動系に
負担がかかる。
中、設定車速以上になると、ロックモードのままで、前
後回転数差等に応じたオートモードの駆動力配分制御に
移行するという案がある。
での発進性や連続走行性を考えると40km/h程度ま
ではロックモードを維持したい。また、駆動系の耐久信
頼性の確保を考えると、40km/h程度以上では、前
後回転数差に応じて伝達トルクを決めるオートモードに
切り替えたい。よって、発進性や連続走行性と、駆動系
の耐久信頼性の確保との両立を考えると、設定車速が4
0km/h程度に設定されることになる。
と、図6に示すように、車速が20km/h程度以上の
ロックモード領域で、過大な後輪伝達トルクにより車体
振動が大きくなってくるという問題がある。
ントルクが大きい場合は駆動系に大入力が入ることにな
るが、このとき、完全4輪駆動状態であるロックモード
にしたままであると、車速が20km/h程度以上の領
域で過大入力よる駆動系振動が発生する。
モードからオートモードに移行する切り替え車速を伝達
トルク相当値に応じて可変にすることにより、砂地,低
μ路,オフロードでの発進性や連続走行性と、駆動系の
耐久信頼性の確保と、駆動系振動の防止をうまく成立さ
せることができる四輪駆動車の駆動力配分制御装置を提
供することにある。
は、エンジントルクを前輪と後輪に配分する駆動系に設
けられたトルク配分クラッチに対するトルク配分コント
ローラからの制御指令により前輪と後輪に伝達されるト
ルク配分比が制御される四輪駆動車の駆動力配分制御装
置において、スイッチ操作により完全4輪駆動状態に固
定するロックモードとするモードスイッチと、車速を検
出する車速検出手段を設ける一方、前記モードスイッチ
がロックモードとされているにもかかわらず、車速検出
値がモード切り替え車速を上回ったときには、前記トル
ク配分クラッチへの目標トルクを運転状態に応じて決め
るオートモードに強制的に切り替えるモード切り替え制
御手段と、前記モード切り替え車速を、前記トルク配分
クラッチを介した伝達トルク相当値が大きいほど低車速
とする切り替え車速計算手段と、を前記トルク配分コン
トローラに設けたことを特徴とする。
四輪駆動車の駆動力配分制御装置において、前記切り替
え車速計算手段を、アクセル開度検出手段からのアクセ
ル開度検出値が大きいほど切り替え車速を低車速とする
手段としたことを特徴とする。
四輪駆動車の駆動力配分制御装置において、前記切り替
え車速計算手段を、アクセル開度検出値が第1設定値以
下の低アクセル開度域では第1切り替え車速とし、アク
セル開度検出値が第2設定値以上の高アクセル開度域で
は第1切り替え車速より低車速の第2切り替え車速と
し、アクセル開度検出値が第1設定値から第2設定値ま
でのアクセル開度域では第1切り替え車速から第2切り
替え車速まで徐々に変化する車速を切り替え車速とする
手段としたことを特徴とする。
四輪駆動車の駆動力配分制御装置において、前記切り替
え車速計算手段を、アクセル開度検出手段からのアクセ
ル開度検出値とエンジン回転数検出手段からのエンジン
回転数検出値によりエンジン駆動力を推定し、推定され
るエンジン駆動力が大きいほど切り替え車速を低車速と
する手段としたことを特徴とする。
は、エンジントルクを前輪と後輪に配分する駆動系に設
けられたトルク配分クラッチに対するトルク配分コント
ローラからの制御指令により前輪と後輪に伝達されるト
ルク配分比が制御される。このとき、モードスイッチに
対するスイッチ操作により完全4輪駆動状態に固定する
ロックモードとされているにもかかわらず、車速検出値
がモード切り替え車速を上回ったときには、モード切り
替え制御手段において、トルク配分クラッチへの目標ト
ルクを運転状態に応じて決めるオートモードに強制的に
切り替えられる。ここで、モード切り替え車速は、切り
替え車速計算手段において、トルク配分クラッチを介し
た伝達トルク相当値が大きいほど低車速とされる。すな
わち、ロックモードからオートモードに移行する切り替
え車速を固定値により与えると、砂地,低μ路,オフロ
ードでの発進性や連続走行性と、駆動系の耐久信頼性の
確保との両立を考えると、設定車速が40km/h程度
の高い車速に設定され、モード切り替えタイミングが遅
れることで、車速が20km/h程度以上のロックモー
ド領域での駆動系振動の発生を許してしまう。一方、駆
動系振動の防止を考えると、設定車速が20km/h程
度の低い車速に設定され、モード切り替えタイミングが
早期になることで、オフロード等での発進性や連続走行
性と駆動系の耐久信頼性の確保との両立が達成されな
い。よって、ロックモードからオートモードに移行する
切り替え車速を駆動系振動の発生と関わりのある伝達ト
ルク相当値に応じて可変にする上記モード切り替え制御
を行うことにより、砂地,低μ路,オフロードでの発進
性や連続走行性と、駆動系の耐久信頼性の確保と、駆動
系振動の防止をうまく成立させることができる。
車速計算手段において、アクセル開度検出手段からのア
クセル開度検出値が大きいほど切り替え車速が低車速と
される。すなわち、ロックモードではエンジンからの駆
動トルクが前輪と後輪との等配分されることで、トルク
配分クラッチを介して伝達されるトルクはエンジントル
クの1/2程度である。一方、アクセルペダルを踏み込
むほど燃料噴射量が増大し、エンジントルクが増大す
る。つまり、アクセル開度情報によりロックモードでの
トルク配分クラッチを介した伝達トルクを推定すること
ができる。また、アクセル開度情報は、駆動系の制御シ
ステムにおいて、よく使われる情報である。よって、流
用性が高く容易に入手できるアクセル開度情報を用いた
伝達トルク推定により、モード切り替え車速を設定する
ことができる。
車速計算手段において、アクセル開度検出値が第1設定
値以下の低アクセル開度域では第1切り替え車速とさ
れ、アクセル開度検出値が第2設定値以上の高アクセル
開度域では第1切り替え車速より低車速の第2切り替え
車速とされ、アクセル開度検出値が第1設定値から第2
設定値までのアクセル開度域では第1切り替え車速から
第2切り替え車速まで徐々に変化する車速を切り替え車
速とされる。すなわち、トルク配分クラッチを介した伝
達トルクが低いと推定される低アクセル開度域では、2
0km/h以上の車速域でも駆動系振動の問題がない。
また、トルク配分クラッチを介した伝達トルクが高いと
推定される高アクセル開度域では、20km/h以上の
車速域で駆動系振動の問題が生じる。さらに、中間アク
セル開度領域では、アクセル開度が高くなるほど駆動系
振動の問題が生じる。よって、駆動系振動を考慮しなが
ら3つのアクセル開度域でモード切り替え車速を異なら
せる設定とすることで、低アクセル開度域で砂地,低μ
路,オフロードでの発進性や連続走行性と、駆動系の耐
久信頼性の確保とを図ることができ、高アクセル開度域
で駆動系振動を確実に防止することができ、中間アクセ
ル開度域で、発進性や連続走行性等の確保と駆動系振動
の防止をうまく両立させることができる。
車速計算手段において、アクセル開度検出手段からのア
クセル開度検出値とエンジン回転数検出手段からのエン
ジン回転数検出値によりエンジン駆動力が推定され、推
定されるエンジン駆動力が大きいほど切り替え車速が低
車速とされる。すなわち、同じアクセル開度でもエンジ
ン回転数によってエンジン駆動力が異なり、アクセル開
度情報とエンジン回転数情報により精度良くエンジン駆
動力を推定できる。よって、アクセル開度のみに比べて
より高精度の伝達トルク推定により、駆動系振動の発生
状況に合致するモード切り替え車速を設定することがで
きる。
に対応する四輪駆動車の駆動力配分制御装置である。
駆動力配分制御装置を示す全体システム図で、1はエン
ジン、2は自動変速機、3はフロントディファレンシャ
ル、4はリヤディファレンシャル、5は右前輪、6は左
前輪、7は右後輪、8は左後輪、9はトルク配分クラッ
チ、10はトルク配分コントローラ、11は右前輪速セ
ンサ、12は左前輪速センサ、13は右後輪速センサ、
14は左後輪速センサ、15はアクセル開度センサ、1
6はエンジン回転センサ、17はATコントローラ、1
8はモードスイッチである。
駆動車は、左右の前輪5,6へはエンジン駆動力が直接
伝達され、左右の後輪7,8へは多板クラッチ構造のト
ルク配分クラッチ9を介してエンジン駆動力が伝達され
る前輪駆動ベースの四輪駆動車である。即ち、トルク配
分クラッチ9が締結解放状態であれば、前輪:後輪=1
00:0のトルク配分比となり、トルク配分クラッチ9
がエンジントルクの1/2トルク以上にてにて締結され
ていれば、前輪:後輪=50:50の等トルク配分比と
なり、トルク配分コントローラ10からのトルク配分ク
ラッチ9に対する制御指令により、前輪5,6と後輪
7,8に伝達されるトルク配分比が、前輪:後輪=10
0〜50:0〜50の範囲にてトルク配分クラッチ9の
締結トルクに応じて可変に制御される。
輪速センサ11,12,13,14からの車輪速信号
と、アクセル開度センサ15からのアクセル開度信号
と、エンジン回転センサ16からのエンジン回転信号
と、ATコントローラ17からのギア位置信号等を入力
し、決められた制御則にしたがった演算処理を行い、そ
の演算処理結果による制御指令をトルク配分クラッチ9
に出力する。
に採用されたトルク配分コントローラ10でのトルク配
分制御ブロック図である。
ンサ11,12,13,14からの車輪速信号に基づい
て前輪右車輪速度VwFRと前輪左車輪速度VwFLと後輪
右車輪速度VwRRと後輪左車輪速度VwRLが計算され
る。尚、この計算部100は、アンチスキッドブレーキ
システム(ABS)が搭載された車両では、ABSコン
トローラでの計算結果を流用することで省略しても良
い。
では、各車輪速度VwFR,VwFL,VwRR,VwRLに基
づいて推定車体速VFFが計算される。
車体速VFFとゲインマップによりゲインKhが計算され
る。
車輪速度VwFR,VwFLの平均値と左右後輪車輪速度V
wRR,VwRLの平均値との差により前後回転数差△Vw
が計算される。
輪左右輪速差△VwFによりゲインKDFが計算され、
Kh×KDFをトータルゲインとして前後回転数差△V
wに応じた通常走行時の前後回転数差トルクT△Vが計
算される。
8の車輪間隔であるトレッドtと後輪右輪速度VwRRと
後輪左輪速度VwRLにより旋回半径Rが計算される。
検出手段)では、アクセル開度センサ15からのセンサ
信号に基づいてアクセル開度ACCが計算される。
車体速VFFによりイニシャルトルクTVが計算される。
このイニシャルトルクTVは、VFF=0の時に最も高く
推定車体速VFFが大きくなるにしたがって小さなトルク
で与えられる。
定車体速VFFと旋回半径Rにより駆動力マップトルクT
ACCが計算される。この駆動力マップトルクTACCは、
推定車体速VFFが20km/h以下の領域で5km/h
前後の推定車体速VFFでピークとなるようなトルク特性
で与えられると共に、旋回半径Rをパラメータとし、旋
回半径が大きいほど大きなトルクで与えられる。
は、アクセル開度ACCと旋回半径Rによりアクセル開度
感応トルクTSが計算される。このアクセル開度感応ト
ルクTSは、低開度域で上昇し、中開度域で一定で、高
開度域で上昇するトルク特性により与えられると共に、
旋回半径Rをパラメータとし、旋回半径が大きいほど大
きなトルクで与えられる。
転数差トルクT△VとイニシャルトルクTVと駆動力マ
ップトルクTACCとアクセル開度感応トルクTSのうち
セレクトハイにより目標トルクT1が選択される。
ッチ18がロックモード(完全4輪駆動モード)を選択
する側に切り替えられているかどうかが判別される。
計算手段)では、モードスイッチ18がロックモード選
択時、アクセル開度ACCが大きいほど低車速とする切り
替え車速Voffが計算される。
替え制御手段)では、推定車体速VFFが切り替え車速V
offとなったら、ロックモードでの走行中であるにも
かかわらず、トルク配分クラッチ9への目標トルクを第
1目標トルク選択部110にて選択された第1目標トル
クT1とするオートモードに強制的に切り替えられる。
ルクT1の選択時にはトルク増加/減少のフィルタ処理
を行って最終目標トルクTが決定され、ロックモード選
択時には、完全4輪駆動状態が得られるリジッド相当ト
ルクT0が最終目標トルクTとして決定される。
設定された最終目標トルク−電流値マップに基づいて最
終目標トルクTに対応する電流値iに電流変換される。
制御による2WDモード(i=0)の判断時以外は、最
終目標トルク〜電流変換部115により変換された最終
目標トルクTに対応する電流値iがトルク配分クラッチ
9内のソレノイドに出力される。
配分コントローラ10のモード判別処理部111、切り
替え車速計算部112、第2目標トルク選択部113、
最終目標トルク決定部114で行われるモード切り替え
制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステ
ップについて説明する。
1において、モードスイッチ18がロックモードを選択
する側に切り替えられているかどうかが判断され、YE
Sの場合は、ステップ41へ進む。
12において、モードスイッチ18がロックモード選択
時、アクセル開度ACCが大きいほど低車速とする切り替
え車速Voffが計算される。ここで、具体的な切り替
え車速Voffの計算について説明すると、アクセル開
度ACCが2/8開度(第1設定値)以下の低アクセル開
度域では、第1切り替え車速Voff1=40km/h
とし、アクセル開度ACCが4/8開度(第2設定値)以
上の高アクセル開度域では、第2切り替え車速Voff
2=20km/hとし、アクセル開度ACCが2/8開度
から4/8開度までのアクセル開度域では、第1切り替
え車速Voff1から第2切り替え車速Voff2まで
徐々に変化する車速を切り替え車速Voffとする。
113において、推定車体速(車速)VFFが切り替え車
速Voffを超えているかどうかが判断される。
Voffと判断された場合、完全4輪駆動状態が得られ
るリジッド相当トルクT0(例えば、70kgm)が、
後輪トルクである最終目標トルクTとして決定される。
Voffと判断された場合、ロックモードでの走行中で
あるにもかかわらず、トルク配分クラッチ9への最終目
標トルクTを第1目標トルク選択部110にて選択され
た第1目標トルクT1とするオートモードに強制的に切
り替えられる。
の駆動トルクは、前輪駆動をベースとし、前輪5,6と
後輪7,8に配分する駆動系に設けられたトルク配分ク
ラッチ9に対するトルク配分コントローラ10からの制
御指令により前輪5,6と後輪7,8に伝達されるトル
ク配分比が制御される。
イッチ操作により完全4輪駆動状態に固定するロックモ
ードとされると、切り替え車速計算部112において、
アクセル開度ACCが大きいほど切り替え車速Voffが
低車速とされ、第2目標トルク選択部113において、
推定車体速VFFが切り替え車速計算部112により計算
された切り替え車速Voffとなったら、ロックモード
での走行中であるにもかかわらず、トルク配分クラッチ
9への最終目標トルクTが運転状態に応じて決められた
第1目標トルクT1とするオートモードに強制的に切り
替えられる。
に移行する切り替え車速を固定値により与えると、砂
地,低μ路,オフロードでの発進性や連続走行性と、駆
動系の耐久信頼性の確保との両立を考えると、設定車速
が40km/h程度の高い車速に設定され、モード切り
替えタイミングが遅れることで、車速が20km/h程
度以上のロックモード領域での駆動系振動の発生を許し
てしまう(図6)。
車速が20km/h程度の低い車速に設定され、モード
切り替えタイミングが早期になることで、オフロード等
での発進性や連続走行性と駆動系の耐久信頼性の確保と
の両立が達成されない。
度以下の小開度のときには、図4に示すように、切り替
え車速Voffが40km/hとされ、ロックモードか
らオートモードに移行するタイミングが遅れる。つま
り、推定車体速VFFが40km/hまでは、完全4輪駆
動状態となるため、砂地,低μ路,オフロードでの発進
性や連続走行性が確保される。また、推定車体速VFFが
40km/hを超えるとトルク配分クラッチ9を介した
後輪伝達トルクが低くなるオートモードに移行するた
め、高負荷が駆動系にかかることなく、駆動系の耐久信
頼性が確保される。
の大開度のときには、図5に示すように、切り替え車速
Voffが20km/hとされ、ロックモードからオー
トモードに移行するタイミングが早期となる。つまり、
アクセル開度ACCが大開度で過大な後輪伝達トルクとな
っていることが推定されるにもかかわらず、20km/
h以上になると直ちに後輪伝達トルクが低くなるオート
モードに移行することで、過大な後輪伝達トルクにより
20〜40km/hの車速域で生じる駆動系振動を確実
に防止することができる。
ドに移行する切り替え車速Voffを駆動系振動の発生
と関わりのあるアクセル開度ACCに応じて可変にする上
記モード切り替え制御を行うことにより、砂地,低μ
路,オフロードでの発進性や連続走行性と、駆動系の耐
久信頼性の確保と、駆動系振動の防止をうまく成立させ
ることができる。
セル開度計算部106からのアクセル開度ACCが大きい
ほど切り替え車速Voffが低車速とされる。
らの駆動トルクが前輪5,6と後輪7,8との等配分さ
れることで、トルク配分クラッチ9を介して伝達される
トルクはエンジントルクの1/2程度である。一方、ア
クセルペダルを踏み込むほど燃料噴射量が増大し、エン
ジントルクが増大する。つまり、アクセル開度情報によ
りロックモードでのトルク配分クラッチ9を介した伝達
トルクを推定することができる。また、アクセル開度情
報は、アクセル開度感応トルク計算部109での入力情
報としているように、駆動系の制御システムにおいて、
よく使われる情報である。
クセル開度情報を用いた伝達トルク推定により、モード
切り替え車速Voffを設定することができる。
て、アクセル開度ACCが2/8開度以下の低アクセル開
度域では、第1切り替え車速Voff1=40km/h
とされ、アクセル開度ACCが4/8開度以上の高アクセ
ル開度域では、第2切り替え車速Voff2=20km
/hとされ、アクセル開度ACCが2/8開度から4/8
開度までのアクセル開度域では、第1切り替え車速Vo
ff1から第2切り替え車速Voff2まで徐々に変化
する車速が切り替え車速Voffとされる。
後輪伝達トルクが低いと推定される低アクセル開度域で
は、20km/h以上の車速域でも駆動系振動の問題が
ない。また、トルク配分クラッチ9を介した後輪伝達ト
ルクが高いと推定される高アクセル開度域では、20k
m/h以上の車速域で駆動系振動の問題が生じる。さら
に、中間アクセル開度領域では、アクセル開ACC度が高
くなるほど駆動系振動の問題が生じる。
アクセル開度域でモード切り替え車速Voffを異なら
せる設定とすることで、低アクセル開度域で砂地,低μ
路,オフロードでの発進性や連続走行性と、駆動系の耐
久信頼性の確保とを図ることができ(図4)、高アクセ
ル開度域で駆動系振動を確実に防止することができ(図
5)、中間アクセル開度域では、切り替え車速Voff
を無段階に変化させることで、発進性や連続走行性等の
確保と駆動系振動の防止をうまく両立させることができ
る。
に固定するロックモードとするモードスイッチ18と、
モードスイッチ18がロックモードとされているとき、
トルク配分クラッチ9を介した伝達トルク相当値が大き
いほど切り替え車速Voffを低車速とする切り替え車
速計算部112と、推定車体速VFFが切り替え車速計算
部112により計算された切り替え車速Voffとなっ
たら、ロックモードでの走行中であるにもかかわらず、
トルク配分クラッチ9への最終目標トルクTを運転状態
に応じて決めるオートモードに強制的に切り替える第2
目標トルク選択部113とをトルク配分コントローラ1
0に設けたため、砂地,低μ路,オフロードでの発進性
や連続走行性と、駆動系の耐久信頼性の確保と、駆動系
振動の防止をうまく成立させることができる。
ル開度計算部106からのアクセル開度ACCが大きいほ
ど切り替え車速Voffを低車速とする手段としたた
め、流用性が高く容易に入手できるアクセル開度情報を
用いた伝達トルク推定により、モード切り替え車速Vo
ffを設定することができる。
ル開度ACCが2/8開度以下の低アクセル開度域では、
第1切り替え車速Voff1=40km/hとし、アク
セル開度ACCが4/8開度以上の高アクセル開度域で
は、第2切り替え車速Voff2=20km/hとし、
アクセル開度ACCが2/8開度から4/8開度までのア
クセル開度域では、第1切り替え車速Voff1から第
2切り替え車速Voff2まで徐々に変化する車速を切
り替え車速Voffとする手段としたため、低アクセル
開度域で砂地,低μ路,オフロードでの発進性や連続走
行性と、駆動系の耐久信頼性の確保とを図ることがで
き、高アクセル開度域で駆動系振動を確実に防止するこ
とができ、中間アクセル開度域で、発進性や連続走行性
等の確保と駆動系振動の防止をうまく両立させることが
できる。
は、前輪駆動ベースの四輪駆動車への適用例を示した
が、後輪駆動ベースの四輪駆動車にも適用することがで
きる。
12を、アクセル開度計算部106からのアクセル開度
ACCが大きいほど切り替え車速Voffを低車速とする
例を示したが、切り替え車速計算手段を、アクセル開度
検出手段からのアクセル開度検出値とエンジン回転数検
出手段からのエンジン回転数検出値によりエンジン駆動
力を推定し、推定されるエンジン駆動力が大きいほど切
り替え車速Voffを低車速とする手段としても良い
(請求項4に対応)。すなわち、同じアクセル開度でも
エンジン回転数によってエンジン駆動力が異なり、アク
セル開度情報とエンジン回転数情報により精度良くエン
ジン駆動力を推定できる。よって、この場合、アクセル
開度ACCのみに比べてより高精度の伝達トルク推定によ
り、駆動系振動の発生状況に合致するモード切り替え車
速Voffを設定することができる。
制御装置を示す全体システム図である。
たトルク配分コントローラでのトルク配分制御ブロック
図である。
のモード判別処理部、切り替え車速計算部、第2目標ト
ルク選択部、最終目標トルク決定部で行われるモード切
り替え制御処理の流れを示すフローチャートである。
アクセル開度小時のロックモードからオートモードへの
移行を示すタイムチャートである。
アクセル開度大時のロックモードからオートモードへの
移行を示すタイムチャートである。
ード切り替え制御でのアクセル開度大時のロックモード
からオートモードへの移行を示すタイムチャートであ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 エンジントルクを前輪と後輪に配分する
駆動系に設けられたトルク配分クラッチに対するトルク
配分コントローラからの制御指令により前輪と後輪に伝
達されるトルク配分比が制御される四輪駆動車の駆動力
配分制御装置において、 スイッチ操作により完全4輪駆動状態に固定するロック
モードとするモードスイッチと、車速を検出する車速検出手段を設ける一方、 前記モードスイッチがロックモードとされているにもか
かわらず、車速検出値がモード切り替え車速を上回った
ときには、前記トルク配分クラッチへの目標トルクを運
転状態に応じて決めるオートモードに強制的に切り替え
るモード切り替え制御手段と、前記モード切り替え車速を、前記トルク配分クラッチを
介した伝達トルク相当値が大きいほど低車速とする切り
替え車速計算手段と、 を前記トルク配分コントローラに設けたことを特徴とす
る四輪駆動車の駆動力配分制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の四輪駆動車の駆動力配分
制御装置において、 前記切り替え車速計算手段を、アクセル開度検出手段か
らのアクセル開度検出値が大きいほど切り替え車速を低
車速とする手段としたことを特徴とする四輪駆動車の駆
動力配分制御装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の四輪駆動車の駆動力配分
制御装置において、 前記切り替え車速計算手段を、アクセル開度検出値が第
1設定値以下の低アクセル開度域では第1切り替え車速
とし、アクセル開度検出値が第2設定値以上の高アクセ
ル開度域では第1切り替え車速より低車速の第2切り替
え車速とし、アクセル開度検出値が第1設定値から第2
設定値までのアクセル開度域では第1切り替え車速から
第2切り替え車速まで徐々に変化する車速を切り替え車
速とする手段としたことを特徴とする四輪駆動車の駆動
力配分制御装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の四輪駆動車の駆動力配分
制御装置において、 前記切り替え車速計算手段を、アクセル開度検出手段か
らのアクセル開度検出値とエンジン回転数検出手段から
のエンジン回転数検出値によりエンジン駆動力を推定
し、推定されるエンジン駆動力が大きいほど切り替え車
速を低車速とする手段としたことを特徴とする四輪駆動
車の駆動力配分制御装置。
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JP2000040449A JP3506227B2 (ja) | 2000-02-18 | 2000-02-18 | 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 |
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