JP2523891B2 - 放射性廃棄物の固化方法 - Google Patents

放射性廃棄物の固化方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は使用済イオン交換樹脂などの放射性廃棄物の
固化方法に係わり、とりわけ耐久性に優れた固化体を作
成するに最適な固化方法に関する。
〔従来技術〕
原子力発電所、核燃料再処理施設等から発生する濃縮
廃液、使用済イオン交換樹脂、雑固体等のいわゆる低レ
ベル放射性廃棄物の処理方法として、セメントや水ガラ
ス(ケイ酸アルカリ)等の無機固化材を用いて固体化す
ることが知られている。
このような目的で用いられる固化材は長期耐久性にす
ぐれており、廃棄物固化体が水没するような悪条件下で
もほとんど劣化することがない。しかし、さらに耐久性
を高めるため、特開昭60−202398号公報に記載されてい
るように、固化材にガラス繊維を5%程度添加すること
も試みられている。
この結果、低レベル廃棄物固化体を陸地処分した場合
にも、放射能が大幅に減衰する数10年〜数100年の間に
固化体が劣化してしまうようなことは起こらないと考え
られる。
〔発明が解決しようとする課題〕 従来技術で述べた低レベル廃棄物のみではなく、廃棄
物の比放射能が1桁以上高い、いわゆる中レベル廃棄物
に対しても、これをセメント等で固化した後に、陸地処
分することが考えられている。この場合には、比放射能
が1桁以上高いことから固化体の耐久性も更に向上さ
せ、数100年〜数1000年にわたり健全性を確保できるも
のであることが望ましい。
従来の低レベル廃棄物固化体では、最も厳しい劣化条
件として、固化体の水没を想定していた。一方、中レベ
ル廃棄物固化体に対しては更に厳しい劣化条件として、
固化体の水没と乾燥の繰り返し(以下、乾湿サイクルと
呼ぶ)も考慮することが必要と発明者は考えた。その理
由は、固化体の陸地処分数100年が経過する間には、地
下水の流れの変化等により固化体が自然の乾湿サイクル
を受け、その結果、固化体に微小なクラツクを発生する
可能性があるためである。もしこのような理由でクラツ
クが生じれば(劣化の一種)、固化体の外部へ放射性物
質がもれ出しやすくなるとの問題を生じる。
以上述べたように、従来技術は乾湿サイクルに対する
固化体の耐久性との点については配慮がされておらず、
乾湿サイクルに伴う固化体劣化により、固化体からの放
射能浸出率が増加する可能性がある。
本発明の目的は、乾湿サイクルによる微小クラックの
発生を防止でき、かつファイバーボール減少が生じない
放射性廃棄物の固化方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明の特徴は、無機固化材の重
量に対し1〜5重量%の炭素繊維を、前記無機固化材に
添加し、前記炭素繊維を添加した状態で前記無機固化材
により放射性廃棄物を固化することにある。
〔作用〕
炭素繊維は耐アルカリ性が十分あるので、陸地処分に
より貯蔵されている、炭素繊維を含む固化体が、貯蔵中
に乾湿サイクルを受けたとしても、固化体内の炭素繊維
が溶け出すことはない。また、炭素繊維は、耐放射線性
も十分あるので、固化体内の放射性物質から放射される
放射線を受けて分解ガスを発生することもない。従っ
て、本発明は、固化体内における繊維状物質の溶け出し
た部分がクラックと同等の働きをすること、及び分解ガ
スの発生により固化体内にクラックが発生することを防
止できる。
また、無機固化材の重量に対し1〜5重量%の炭素繊
維を無機固化材に添加しているので、乾湿サイクルによ
る微小クラックの発生を防止でき、ファイバーボール現
象の発生を防止できる。すなわち、1重量%以上の炭素
繊維を添加することにより、乾湿サイクルによる微小ク
ラックの発生を防止できる。5重量%以下の炭素繊維を
添加することにより、ファイバーボール現象の発生を防
止できる。炭素繊維の添加量が5重量%を超えた場合に
は、ファイバーボール現象、すなわち炭素繊維どうしが
からみ合って固化体内に均一に炭素繊維が分散しなくな
る。これでは、炭素繊維が固化体内の一部に集まってし
まい、固化体内の炭素繊維が不足する部分でクラックが
生じることになる。
本発明は、以上の作用により、乾湿サイクルを受ける
固化体の放射能浸出率を減少できる。
〔実施例〕
放射性廃棄物固化体を陸地処分した際に、固化体が自
然現象により受ける乾湿サイクルを模擬するため、次の
ような加速実験をまず行つた。
(1)固化体作成:表1に示す条件で、体積約100mlの
模擬廃棄物固化体を5種類作成した後、30日間、室温に
て密封養生。但し、固化体には1体当り、数10μCiのCs
−137を添加した。
(2)乾湿サイクル:養生を終了した固化体に対し、こ
れを20℃にて30分間水没した後、40℃にて10時間乾燥す
る過程を1サイクルとした。乾湿サイクルを最大20サイ
クル繰返した。
(3)物性測定:上記乾湿サイクルを終了した固化体の
圧縮強度を測定すると共に、固化体を水浸漬した場合の
放射能(Cs−137)浸出率を測定。
第2〜4図には、乾湿サイクル数をパラメータにした
実験結果を示しており、縦軸には、乾湿サイクル終了後
の固化体強度と、乾湿サイクル終了後の固化体を5日間
水没した場合のCs浸出率を示している。
No.1(繊維なし固化体,第2図):5回程度の乾湿サイク
ルで微小なクラツクを発生しCs浸出率が増加すると共
に、10〜20サイクルではそのクラツクが進展してCs浸出
率が更に増加すると同時に、固化体強度も低下する。
No.2(ガラス繊維固化体,第3図):20サイクル終了後
も、目に見えるような大きなクラツクの発生はなく、固
化体強度の低下も見られなかつた。しかしCs浸出率は10
サイクル以降増加する傾向が見られた。この原因を明ら
かにするため、乾湿サイクル終了後、固化体断面を顕微
鏡で観察した結果、ガラス繊維の周辺で強度には影響し
ない程度の微小クラツク(長さ0.1〜0.5mm)が多数見ら
れた。この原因は、ガラス繊維は耐アルカリ性が十分で
ないため(セメント固化体中ではpHは13と高い)、乾湿
サイクルによりガラス繊維の溶出が加速された為と考え
られる。
以上の従来技術に関する実験結果から、発明者は以下
の知見を得た。すなわち、建築等の分野ではクラツク発
生による建築物の機械的強度低下を防止するためにガラ
ス繊維を添加することが行なわれ、効果を上げている。
しかし放射性廃棄物に対しては、“劣化に伴う放射能浸
出率増加を防止しなければならない”との課題があり、
このためには、機械的強度には影響しないような微小な
クラツクも、その発生を防止しなければならない。この
ためには、ガラス繊維とは異なり、耐アルカリ性を有す
る繊維状物質の添加が不可欠と考え、さらに実験を行つ
た。
No.3(ステンレス繊維固化体,第4図):耐アルカリ性
を有するものとしてステンレス繊維を選定し、同様の実
験を行つた。その結果、第4図にも示すように、乾湿サ
イクル20回終了後も、クラツクの発生は一切なく、Cs浸
出率が増加するとの現象も観察されなかつた。また、N
o.4(炭素繊維),No.5(アクリル繊維)についてもNo.3
と同様の良好な結果が得られた。
以上の説明から明らかなように、乾湿サイクルを受け
ても放射能浸出率が増加しない、長期耐久性に優れた固
化体を作成するためには、機械的強度には影響しないよ
うな微小なクラツクの発生をも防止しなければならず、
このためには耐アルカリ性に優れた繊維状物質の添加が
有効である。具体的な繊維状物質としては、炭素繊維,
ステンレス,鋳鉄,銅等の金属繊維、アクリル等の有機
高分子繊維が考えられる。これに対し、ガラス繊維や金
属繊維の中でもアルミニユーム,亜鉛繊維等は耐アルカ
リ性が十分でなく、本発明には適さないと考えられる。
以上のように、本発明に適した繊維状物質の1つとし
て、有機高分子繊維がある。しかし有機高分子は必ずし
も耐放射線性が十分ではなく、一般に109〜1010Radの集
積線量を受けると、分解ガスを発生することが知られて
いる。分解ガスを発生すると、固化体内部の圧力が上昇
し、微小クラツクを発生する可能性がある。したがつ
て、放射性廃棄物の比放射能が極めて高く集積線量が10
10Radを越える場合には、有機高分子繊維(アクリル,
アラミド,ビニロン等)の使用は避け、炭素繊維や金属
繊維を用いた方が良い。
なお繊維の形状に関しては特に限定があるわけでな
く、通常市販されている。太さ5μm〜1mm,長さ/太さ
>10程度のもので良い。また繊維の添加量は、一般に言
つてセメント単位体積に対し0.2〜2vol%程度が適当で
ある。第5図には、繊維添加量に関する実験結果の一例
を示す。繊維には、太さ15μm,長さ3mmの炭素繊維を用
いており、セメント重量に対する繊維重量を0〜10wt%
の範囲で変化され(他の条件は表1,No.4と同じ)、乾湿
サイクル20回後の固化体からのCs浸出率を測定した。第
5図から明らかなように、今回用いた炭素繊維は、添加
量が1〜5wt%程度が適当であることがわかる。この理
由は、1wt%以下では乾湿サイクルによる微小クラツク
発生を防止できず、5wt%以上では繊維どうしが互いに
からみ合つて均一に分散しなくなる、いわゆるフアイバ
ーボール現象が起こるためである。このような現象は、
用いる繊維の種類と形状により発生領域が異なるため、
実施に当つては個別に最適範囲内にあることを確認する
必要がある。
実施例1 以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。本
実施例は原子力発電所から発生する使用済イオン交換樹
脂(廃樹脂)を、セメントと混合し容器内に固化する例
である。
廃樹脂タンク1には発電所にて廃棄された廃樹脂がス
ラリー状で貯蔵されているが、その一部を脱水機2にて
含水率50%程度にまで脱水した。脱水の終了した廃樹脂
120kgと、セメントサイロ3よりC種高炉セメント150k
g、混練水タンク4より混練水50kg、添加剤ホツパ5よ
り炭素繊維5kgを、各々混練槽6に供給した。ここで混
練水にはセメント用の減水剤(β−ナフタレンスルホン
酸塩縮合物)が予め2%含まれている。また炭素繊維に
は、ピツチを原料とした太さ15μm,長さ3mmのものを使
用した。混練槽6には攪拌機7が設けられており、この
攪拌機7を回転することにより上記の供給物が混練さ
れ、粘度5000cp程度の、いわゆるセメントペーストが得
られた。得られたセメントペーストは、混練機6の下方
に置かれたドラム缶8に注入され、その後1ケ月程度養
生することにより固化体が完成した。
固化体が完成した後、コアボーリングにより、約1
の試験体を2ケ作製した。固化体中には廃樹脂に吸着し
ていた放射性核種(Cs−137,Co−60,I−131等)も含ま
れており、固化体の比放射能は5μCi/gであつた。試験
体のうち1体についてはそのまま水浸漬し、他の1体に
ついては先に説明した乾湿サイクルを20回行つた後に水
浸漬し、各々、水浸漬1ケ月後の放射能浸出率を測定し
た。その結果を第2表に示すが、核種により浸出率の差
はあるものの、乾湿サイクルの有無により浸出率の差は
認められなかつた。
以上示したように、本実施例によれば乾湿サイクルに
よる固化体の劣化を防止できるため、固化体を陸地処分
した後に長時間が経過しても、放射能浸出率が増加する
ことはない。
本実施例では、使用済イオン交換樹脂を処理する例を
示したが、硫酸ソーダやホウ酸ソーダを主成分とする濃
縮廃液、焼却灰等に対しても同様の効果がある。また用
いる繊維は、今回の炭素繊維の他、ステンレス繊維や鋳
鉄繊維,SiC繊維はもちろん、比較的放射能レベルが低い
ため(前述のように5μCi/g)、有機高分子繊維も使用
できる。
活性ケイ酸等の高アルカリ領域で吸着性能を有する吸
着剤と本発明の繊維添加を併用すれば、長期間にわたり
放射能浸出率を更に低減できることも自明である。
実施例2 本発明の他の実施例を第6図により説明する。原子力
発電所等では、濃縮廃液や廃樹脂などをペレツト化する
ことにより大幅減容している例があるが、本実施例はこ
のようなペレツトをセメントにて固化する例である。
造粒機により得られたペレツト9は、予めドラム缶8
内に充填されている。ここでペレツト9は硫酸ソーダを
主成分とする濃縮廃液のペレツトであり、200容量の
ドラム缶8には、約220kgのペレツト9が充填されてい
る。
一方、混練槽6には、セメントサイロ3からアルミナ
系セメント140kg、混練水タンク4から混練水25kg、添
加剤ホツパ5から繊維が所定量、減水剤タンク10からは
減水剤(β−ナフタレンスルホン酸縮合物)が1.5kg、
各々供給される。ここで、アルミナ系セメントとしては
特開昭62−267700号に示されるようなアルミナを主成分
とするセメントを用いた。また添加剤ホツパ5から供給
する繊維としては、以下の3ケースを実施した。
ケース1:繊維を添加せず(比較用) ケース2:太さ20μm,長さ6mmの炭素繊維を4kg添加 ケース3:太さ100μm,長さ4mmのステンレス繊維を10kg添 加 上記供給物(セメント,混練水,繊維,減水剤)は攪
拌機7により混練され、混練槽7内で放射性廃棄物を含
まないセメントペーストとなつた。そのセメントペース
トを、予めペレツト9を充填したドラム缶8内に注入し
た。この時、セメントペーストがドラム缶8の下部にま
で完全に注入できるよう、加振器11を用いて振動を加え
た。その後、これを1ケ月程度養生することにより固化
体が完成した。得られた固化体はケース1〜3いずれ
も、外観上は問題なく、クラツク等の発生も見られなか
つた。
上記作業と並行して、固化体の耐久性を評価するため
に、ケース1〜3に対応した2規模の固化体も作製し
た。この2固化体を用いて実施例1と同じ乾湿サイク
ル試験を行つた後、固化体を水浸漬してCs浸出率を測定
した。その結果を第3表に示す。
第3表より明らかなように、乾湿サイクルに伴う固化
体の劣化(クラツク発生による放射能浸出率増加)を防
止するには、繊維の添加が有効である。ここで第3表の
ケース2とケース3を比較すると、同じ繊維であつて
も、炭素繊維(太さ20μm,長さ6mm)よりステンレス繊
維(太さ100μm,長さ4mm)を用いた方が良い事がわか
る。この原因を明らかにするため、固化体を解体して調
べた結果、以下の結論を得た。
(1)ケース3: 長さ/太さ(いわゆるアスペクト比)が40と比較的ア
スペクト比の小さいステンレス繊維では繊維が固化体内
に均一に分散し、この結果、固化体の耐久性も向上し
た。
(2)ケース2: アスペクト比が300(6mm/20μm=300)と比較的大き
い炭素繊維では、繊維を含むセメントペーストを上部か
らペレツト間に注入する際、繊維の一部がペレツトにひ
つかかつた為、固化体上部は繊維が多く、下部は繊維が
少ない状態となつていた。このため、固化体下部の耐久
性が若干劣り、第3表にも示すように、乾湿サイクルに
より固化体下部に数本のヘアクラツクを生じた。
以上より、いわゆる注入固化(固化容器内に予め充填
した廃棄物の間隙に固化材を注入する方式)を行う場合
には、アスペクト比を適当に選ぶことが重要となる。
実施例3 本実施例は、原子力プラントから発生する雑固体を水
ガラスにより固化する例であり、システムの構成は基本
的に第6図と同じである。
固化容器であるドラム缶8には、金属廃材を主成分と
する雑固体が予め充填されている。一方、固化材には特
開昭57−197500号に示されている水ガラスを用い、これ
に鋳鉄繊維(長さ100μm,太さ6mm)を10wt%添加し、水
ガラスペーストを作成した。この水ガラスペーストを上
記ドラム缶内に注入し、雑固体を固化した結果、実施例
1,2と同様、乾湿サイクルを受けても劣化することのな
い、長期耐久性に優れた固化体が得られた。なお、水ガ
ラスは流動性が良いため、ペースト注入に際して、実施
例2で示したような加振器11を用いた振動は不要であ
る。すなわち、水ガラスのような流動性に優れた固化材
を用いると、廃棄物処理システムを簡単化できるとの長
所もある。
実施例4 本発明の他の実施例を第7図により説明する。本実施
例は、原子力プラント等から廃棄物として発生する繊維
状物質を用いて、放射性廃棄物を固化処理するものであ
る。
原子力発電所では原子炉冷却水を浄化する際に、ろ過
助材としてセルロース繊維やアクリル繊維を用いている
例がある。繊維ホツパー12にはろ過助材として用いた後
に廃棄したセルロース系の廃繊維が、濃廃タンク13には
硫酸ソーダを主成分とする濃度約20%の濃縮廃液が、セ
メントサイロ3にはC種高炉セメントと砂を1:1で混合
した固化材が各々貯えられている。
セメントサイロ3より固化材300kg、濃廃タンク13よ
り濃縮廃液200kg、繊維ホツパー12より廃繊維を15kg、
各、混練槽6に供給した。これを攪拌機7により混練し
てセメントペーストとした後、ドラム缶8内に固化処理
した。
30日間養生した後に、前述の乾湿サイクルを20回行な
つたが、前記実施例と同様、固化体からの放射能浸出率
を増大させるようなクラツクの発生は認められなかつ
た。
以上、本実施例によれば、固化体の長期耐久性を向上
できるのみでなく、廃棄物である繊維を再利用できるた
めコスト上昇を防止できるとの利点を有する。
〔発明の効果〕
本発明によれば、無機固化材の重量に対し1〜5重量
%の炭素繊維を無機固化材に添加しているので、固化体
内における、乾湿サイクルによる微小クラックの発生及
びファイバーボール現象の発生を防止できる。このた
め、乾湿サイクルを受ける固化体の放射能浸出率を減少
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に用いた処理システムの系統
図、第2図は従来技術の課題を説明する図、第3図は他
の従来技術の課題を説明する図、第4図は本発明の効果
を説明する図、第5図は本発明で用いる繊維の最適添加
量の一例を示す図、第6図は本発明の他の実施例を説明
する系統図、第7図は本発明の他の実施例を説明する系
統図である。 1……廃樹脂タンク、3……セメントサイロ、4……混
練水タンク、5……添加剤ホツパ、6……混練槽、8…
…ドラム缶、9……ペレツト、12……繊維ホツパー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 務 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 千野 耕一 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−202398(JP,A) 特開 昭61−245095(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機固化材の重量に対し1〜5重量%の炭
    素繊維を、前記無機固化材に添加し、前記炭素繊維を添
    加した状態で前記無機固化材により放射性廃棄物を固化
    することを特徴とする放射性廃棄物の固化方法。
  2. 【請求項2】(炭素繊維の長さ)/(炭素繊維の太さ)
    が10以上である特許請求の範囲第1項記載の放射性廃棄
    物の固化方法。
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