JP2523246Y2 - 全反射蛍光x線分析装置 - Google Patents

全反射蛍光x線分析装置

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JP2523246Y2
JP2523246Y2 JP4061092U JP4061092U JP2523246Y2 JP 2523246 Y2 JP2523246 Y2 JP 2523246Y2 JP 4061092 U JP4061092 U JP 4061092U JP 4061092 U JP4061092 U JP 4061092U JP 2523246 Y2 JP2523246 Y2 JP 2523246Y2
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ray
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正 佐近
良弘 森
幸雄 迫
財政 岩本
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、試料表面に一次X線
を微小な入射角度で照射して、試料の表面層からの蛍光
X線を分析する全反射蛍光X線分析装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、全反射蛍光X線分析装置は、
たとえば、半導体のウエハに注入されたひ素や、表面層
に付着したステンレス粒子などの不純物を検出する装置
として用いられている(たとえば、特開昭63-78056号公
報参照) 。この種の装置の一例を図4に示す。
【0003】図4において、X線源51から出た一次X線
B1は、平行光学系52により平行光線にされた後、ウエハ
からなる試料Wの表面Wsに微小な入射角度α(たとえ
ば、0.05°) で照射される。入射した一次X線B1は、そ
の一部が全反射されて反射X線B2となり、他の一部が試
料Wを励起して、試料Wを構成する元素固有の蛍光X線
B3を発生させる。この蛍光X線B3は、試料表面Wsに対向
して配置した蛍光X線検出器60に入射する。この入射し
た蛍光X線B3は、蛍光X線検出器60において、そのX線
強度が検出された後、多重波高分析器61によって目的と
するX線スペクトルが得られる。
【0004】この種の全反射蛍光X線分析装置は、一次
X線B1の入射角度αが微小であることから、反射X線B2
および散乱X線が蛍光X線検出器60に入射しにくく、蛍
光X線検出器60により検出される蛍光X線B3の出力レベ
ルに比べてノイズが小さいという利点がある。つまり、
大きなS/N 比が得られ、そのため、分析精度が良く、た
とえば、微量の不純物でも検出できるという利点があ
る。
【0005】また、一次X線B1の入射角度αが微小であ
ることから、一次X線B1の大部分が試料Wの表面Ws層に
達するのみで、試料Wの内部へは進入しにくい。したが
って、試料Wの内部からは蛍光X線B3が発生しにくいの
で、試料表面Wsの分析精度が良いという利点を有する。
【0006】ところで、ウエハなどの試料は、かなり平
坦なものでも、図5の拡大図に示すように、反りがあ
る。そのため、一次X線B1の実際の入射角度αには、予
め設定した入射角度(所定値)に対し誤差が生じる。し
たがって、この図に示すように、実際の入射角度αが大
きい場合は、一次X線B1が試料Wの内部に進入して、測
定対象でない内部の元素からの蛍光X線や散乱X線を発
生させる結果、試料表面Wsの正確な分析が不可能にな
る。
【0007】そこで、従来より、静電力により試料Wを
吸着して平坦な状態で保持する試料台を設けることによ
って、試料Wに入射する一次X線B1の入射角度αを所
定値に保っている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかし、かかる試料台
には静電力が働いていることから、試料Wの裏面に付着
していたパーティクルが試料台に付着して蓄積する。こ
の試料台に付着、蓄積していたパーティクルは、分析
後、静電力を開放して試料Wを入れ替える際に、装置内
部を汚染し、あるいは、次に搬入された試料の表面を汚
染する。その結果、ウエハの分析精度が低下する。
【0009】この考案は上記従来の問題に鑑みてなされ
たもので、静電力により試料を平坦な状態で保持する試
料台を備えた全反射蛍光X線分析装置において、試料や
装置の汚染を防止して分析精度を向上させることを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、静電力により試料を平坦な状態で保持
する試料台の表面に、高分子膜を取り外し自在に設けて
いる。
【0011】
【作用】この考案によれば、高分子膜が試料台の表面に
取り外し自在に設けられているから、試料の分析後、高
分子膜を取り替えることで、試料や試料台にパーティク
ルが付着するのを防止できる。
【0012】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図1ないし図3
にしたがって説明する。図1において、照射装置50はX
線源51と、平行光学系52とを備えている。X線源51から
出射された一次X線B1は、平行光学系52により平行光線
にされて、試料Wに微小な入射角度αで照射される。上
記試料Wは、たとえば、シリコン基板にひ素などの不純
物を注入したウエハからなり、その表面および裏面が鏡
面状態に仕上げられており、試料台1上に載置されてい
る。
【0013】上記試料台1は、たとえば、アルミナ(A
2 3 )のような絶縁物からなり、表面が鏡面状態に
仕上げられている。この試料台1は中間支持リング2を
介して、回転台3に支持されている。回転台3には、こ
の回転台3を回転させる従動ギヤ3aが装着されている
とともに、中空軸4が挿通されている。なお、試料台1
は、ビス2aにより、環状の試料台押え2bと上記中間
支持リング2との間に挟持されている。
【0014】上記試料台1には、一対の電極1P、1M
が埋め込まれている。これらの電極1P、1Mには、上
記中空軸4内を挿通させた配線材5を介して、たとえば
500V程度の電圧が印加されており、そのため、試料台
1は、静電力により、半導体からなる試料Wを吸着し
て、平坦な状態で保持する。
【0015】上記試料台1の表面には、高分子膜6が取
り外し自在に設けられている。この高分子膜6は、試料
台1および上記試料台押え2aの上面に沿って、試料台
1および試料台押え2aを覆っており、止め輪7と中間
支持リング2との間で挟持されている。なお、止め輪7
は、たとえばテフロン製のチューブをリング状に形成し
たもので、上記中間支持リング2の外周に弾性的に装着
されている。
【0016】上記試料台1には、たとえば4つの貫通孔
1aが形成されている。一方、上記高分子膜6には、図
2のように、これらの貫通孔1aに合致する貫通孔6a
が設けられている。上記試料台1の貫通孔1aには、図
3のように、試料1を押し上げる押上げピン8が挿入さ
れている。押上げピン8は、図1の押上げリング9と、
回転台3を貫通する貫通ピン10を介して、図示しない
カムにより上下動するカムフォロア11に連結されてい
る。なお、押上げピン8は、たとえば石英ガラス製であ
る。その他の構成は、図4の従来技術と同様であり、同
一部分または相当部分に同一符号を付してその詳しい説
明を省略する。
【0017】つぎに、試料のセット方法について説明す
る。予め、図1の高分子膜6を塩酸で洗浄した後、超純
水で塩酸を洗い流して、高分子膜6に付着しているパー
ティクルを除去する。その後、まず、試料台1を図示し
ない試料搬入位置に移動させ、試料Wが載置されていな
い状態において、高分子膜6を載せる。ついで、止め輪
7により高分子膜6を試料台1の表面に張った状態で取
り付ける。この後、高分子膜6上に試料Wを図示しない
移載機により、載置する。この載置後、一対の電極1
P,1M間に電圧を印加する。これにより、半導体から
なる試料Wには、静電力が作用し、試料Wは試料台1に
吸着されて反りがない平坦な状態になるとともに、試料
台1に保持される。上記電圧の印加後、試料Wは、試料
台1などと共に、分析位置に搬送される。この搬送後、
前述の従来例で述べたような全反射蛍光X線分析がなさ
れる。
【0018】分析後、試料Wは、試料台1と共に試料受
け渡し位置まで搬送される。この搬送後、電柱1P,M
間の電圧の印加を停止した後に、押上げピン8を上昇さ
せて、図3のように、試料Wを押し上げ、図示しない移
載機により、試料Wを搬出する。この搬出後、オペレー
タは、止め輪7を取り外し、高分子膜6を除去して、高
分子膜6を別の新しい高分子膜(図示せず)と取り替え
る。
【0019】このように、高分子膜6を試料台1の表面
に取り外し自在に設けたので、静電力を有する試料台1
であっても、試料Wの裏面のパーティクルが試料台1に
付着しない。したがって、試料Wの表面Wsや装置内に
パーティクルが付着しないから、分析精度が向上する。
【0020】ところで、試料Wの裏面と試料台1の表面
は鏡面状態になっているので、図1の高分子膜6が介挿
されていないと、強い静電力により、試料Wと試料台1
との間に殆ど空気の存在しない状態で、試料Wが試料台
1に密着する。そのため、従来は、試料Wの上面に大気
圧による大きな力が働いて、押上げピン8による押し上
げ力では試料Wが持ち上がらない場合があった。これに
対し、試料Wと試料台1との間に高分子膜6を介挿する
と、かかる事態が解消され、試料Wが押上げピン8によ
り容易に持ち上がる。これは、試料Wと、分子が大きく
かつ弾力性のある高分子膜6との間に、極く微量の空気
が圧縮状態で保持されて、試料Wの表面Wsに働く大気
圧に対抗するためであると推測される。
【0021】ところで、この考案に用いられる高分子膜
6としては、たとえば、ポリエチレンテレフタラートや
キャプトン(登録商標:デュポン社製)などを用いるこ
とができる。また、高分子膜6中には、鉄やマグネシウ
ムなどの金属を含んでいても、これらが膜から剥離しな
いものであればよい。さらに、高分子膜6は、試料台1
の表面に、皺がよることなく装着できるものであればよ
く、そのため、弾力性の高いものが好ましい。高分子膜
6の厚さは、一般に50μm以下が好ましく、25μm
以下が更に好ましい。また、高分子膜6は、半透膜のよ
うに、空気を通すが、パーティクルを通さない程度の極
く小さい孔が存在していてもよい。
【0022】ところで、この考案において、試料台1と
試料Wとの間に介挿する膜として、高分子膜6を用いて
いるのは、金属箔やベリリウム箔では、脆いので破損し
たり、パーティクルの生じる原因となるからである。な
お、この実施例では、高分子膜6を止め輪7により試料
台1に固定したが、必ずしも高分子膜6を固定する必要
はない。たとえば、試料台1の表面よりも若干直径の小
さい高分子膜6を、上記試料台1の上に載置するだけで
もよい。
【0023】また、この考案では、試料Wとしてシリコ
ンウエハを分析する例について説明したが、試料Wはシ
リコンウエハ以外の半導体や導体であってもよく、静電
力によって吸着されるものであればよい。さらに、試料
Wに下から一次X線B1を照射してもよい。
【0024】
【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、静電力により試料を平坦な状態で保持する試料台を
備えた全反射蛍光X線分析装置において、上記試料台の
表面に高分子膜を取り外し自在に設けたので、試料台と
試料との間に高分子膜が介挿されるから、この高分子膜
を取り替えることができる。そのため、試料台の表面に
パーティクルが付着せず、したがって、試料も汚染され
ないから、分析精度が向上する。また、静電力で試料が
試料台に密着しすぎて、大気圧の作用で試料を試料台か
ら取り外せないという事態の生じるおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の全反射蛍光X線分析装置の一実施例
を示す分析状態の概略構成図である。
【図2】試料台に高分子膜を被せた状態を示す斜視図で
ある。
【図3】試料を交換する動作を示す試料台などの断面図
である。
【図4】一般的な全反射蛍光X線分析装置の一例を示す
概略構成図である。
【図5】試料の表面の反りを示す試料の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1…試料台、6…高分子膜、50…照射装置、60…蛍
光X線検出器、B1…一次X線、B3…蛍光X線、W…
試料、Ws…表面、α…入射角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 迫 幸雄 大阪府高槻市赤大路町14番8号 理学電 機工業株式会社内 (72)考案者 岩本 財政 大阪府高槻市赤大路町14番8号 理学電 機工業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭57−192452(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電力により試料を平坦な状態で保持す
    る試料台と、上記試料表面に一次X線を微小な入射角度
    で照射する照射装置と、上記一次X線を受けた試料から
    の蛍光X線を検出する蛍光X線検出器とを備え、この蛍
    光X線検出器での検出結果に基づいて上記蛍光X線を分
    析する全反射蛍光X線分析装置において、上記試料台の
    表面に高分子膜を取り外し自在に設けたことを特徴とす
    る全反射蛍光X線分析装置。
JP4061092U 1992-05-20 1992-05-20 全反射蛍光x線分析装置 Expired - Lifetime JP2523246Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPH0592704U JPH0592704U (ja) 1993-12-17
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