JP2523174B2 - スピ―カ装置 - Google Patents

スピ―カ装置

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JP2523174B2
JP2523174B2 JP1085727A JP8572789A JP2523174B2 JP 2523174 B2 JP2523174 B2 JP 2523174B2 JP 1085727 A JP1085727 A JP 1085727A JP 8572789 A JP8572789 A JP 8572789A JP 2523174 B2 JP2523174 B2 JP 2523174B2
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隆史 大矢場
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、側方、或いは上下のいづれかに、スピーカ
からの音を反射する壁面等の反射面を有する場所に設置
され、該反射面からの反射による音波の干渉によって生
ずる音圧周波数特性の乱れを改善するスピーカ装置に関
する。
〔従来の技術〕
従来のこの種の反射面の音波の反射による音圧周波数
特性の乱れを改善するためのスピーカ装置の原理、或い
は構成としては、次の3種類のものがある。
その第1は、特公昭60−31396号公報記載のスピーカ
システムのように、スピーカ装置そのものは通常のもの
をそのまま使用し、入力電気信号を予め信号処理して等
価的に反射音を打消すものである。
その第2は、特公昭58−22912号公報記載のスピーカ
システム、実開昭56−63180号公報記載のスピーカ装置
のように、複数のスピーカを同時に駆動する場合に、そ
れ等の指向特性、或いは位相特性を異ならしめることに
よって、反射音そのものが生じないようにしたもの、或
いは直接音と反射音の合成によって反射音を打消すもの
である。
その第3は、特公昭60−1998号公報記載のスピーカ装
置、特開昭60−208198号公報記載のスピーカシステムの
ように、複数のスピーカを帯域分割して使用し、反射音
によって谷を生ずる周波数帯域を分担するスピーカを付
加して周波数特性を補償するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の第1のスピーカ装置においては、その入力電気
信号を処理するものであるため、高価で複雑な処理装置
が必要であり、又反射面や聴取位置の変化等に対応する
ためには、処理装置、処理条件を変化させなければなら
ず、ユーザがスピーカ装置の設置場所の条件に応じて処
理装置を調節することは困難であった。
又、第2のスピーカ装置においては、少なくとも1つ
のスピーカが反射面の方向に音を放射しない極めて特異
な指向特性を有するものとする必要があり、聴取位置が
スピーカから離れ、反射音の方向と直接音の方向とがな
す角、即ち指向角度が小さい場合には、実現が困難であ
った。
更に、第3のスピーカ装置においては、一般的な使用
状況である反射音を考慮しない場合には不要な専用スピ
ーカが付加され、そのための帯域分割フィルタも必要と
なる。
そして、直接音と反射音の合成特性を補償するため、
反射面の条件や聴取位置の変化に対応することが、前記
の第1のスピーカ装置と同様に困難なものである。
〔発明の目的〕
本発明は、反射音を考慮した前述の各スピーカ装置の
課題を解消し、入力電気信号を処理する必要がなく、特
別にスピーカや、その帯域分割フィルタの付加を要せ
ず、しかも反射面の条件や聴取位置が変化しても対応で
きる簡単な構成のスピーカ装置を提供することを目的と
する。
〔発明の概要〕
本発明は、スピーカからの音を反射する反射面に対し
て垂直方向に配置される低音域再生用の第1のスピーカ
と、 前記第1のスピーカに対して再生帯域をクロスオーバ
すると共に、前記第1のスピーカの中心軸から少なくと
もクロスオーバ周波数の波長の1/2以上離して中心軸を
配置した高音域再生用の第2のスピーカと、 前記第1と第2の両スピーカから出力される直接音の
クロスオーバ周波数付近の周波数特性を平坦となるよう
にすると共に、前記クロスオーバ周波数付近における第
1および第2のスピーカからの前記反射面で反射した反
射音同志の位相が打ち消し合うことにより幅広い谷を生
じるような周波数特性および位相特性を備えた帯域分割
フィルタと、 を備えたものである。
〔発明の実施例〕
次に、本発明の原理を理解し易くするために、反射面
を床面のみとし、2個のスピーカを使用した場合の実施
例を、第1図について説明する。
今、聴取位置MICから高域用の第2のスピーカSP2まで
の距離D2が充分に遠いものとし、他の低域用の第1のス
ピーカSP1からの距離差によって位相差は生ずるが、距
離減衰の差は生じないものとする。
又、簡単化するため、反射面Reの反射率は1.0(全反
射性)とし、各スピーカSP1,SP2は無指向性とする。
低域用の第1のスピーカSP1の反射面によって生ずる
仮想スピーカの音源をSP1′、高域用の第2のスピーカS
P2のそれをSP2′とすれば、聴取位置MICにおける4つの
音源からの合成音圧Ptは、位相の異なる4つの正弦波の
重ね合せとして表現される。
即ち、第2のスピーカSP2による音圧を基準1とすれ
ば、合成音圧Ptは Pt=1+e-jkd1+e−jkd1′+e−jkd2′ k:波数(=2πf/c) f:周波数 c:音速 d1:D1−D2 d1′:R1−D2 d2′:R2−D2 又、直接音のみの合成音圧Pdは Pd=1+e-jkd1 反射音のみの合成音圧Prは Pr=e−jkd1′+e−jkd2′ 従って、Pd=2で、Pr=0なる条件を設定できれば良
いことがわかる。
しかし、前記各式は、周波数によって位相が変化する
ことを示しており、広い周波数にわたって上記の条件を
満足することは不可能である。
一方で、通常のスピーカ装置の構成および聴取位置MI
Cは、第1図のH1=500mm、H2=700mm、D=2m程度であ
る。
この場合、d1≒10mm、d1′≒330mm、d2′≒440mmとな
る。
しかし、上記各距離が波長λの1/2となる周波数にお
いて、第1スピーカSP1からの音圧と、他のスピーカS
P2,SP1′,SP2′からの音圧が180度の位相差となって打
消し合い、音圧周波数特性上の谷となる。
上記の場合、d1は無視できるが、d1′とd2′は比較的
接近しているため、両者の平均周波数fd=380mm=λ/2
となる周波数440Hzを中心として、比較的広い谷を生じ
る。
又、通常のスピーカ装置の場合、第1のスピーカSP1
と第2のスピーカSP2のクロスオーバ周波数fcは、前記
の平均周波数fdの440Hz或いはそれ以上に設定されるこ
とが多い。
そこで、本発明においては、クロスオーバ周波数fcを
平均周波数fd付近に設定し、第1のスピーカSP1を反射
面に最接近して配置し、且つ上記d1,d1′とd2′とクロ
スオーバ条件を下記のように設定することにより、前記
のPd=2、Pr=0なる条件に近似させるものである。
即ち、クロスオーバ周波数fcにおける第1のスピーカ
SP1の第2のスピーカSP2に対する位相差(進み)をψと
すれば、 0<Δψ−kd1<30゜ −45゜<Δψ−kd1′<30゜ −210゜<Δψ−kd1′−kd2′<−150゜ なる条件を設定すればよいこととなる。
例えば、H1=150mm、H2=700mm、D2=2200mm、fc=30
0Hz、第1のスピーカSP1にクロスオーバ周波数fcで4.4d
B減衰する12dB/octのローパスフィルタLPFを通し、第2
のスピーカSP2にはクロスオーバ周波数で3dB減衰する6d
B/octのハイパスフィルタHPFを通し、クロスオーバ周波
数fcで両フィルタLPF,HPFの出力レベルの絶対値が等し
く、位相が180゜異なるように接続する。
すると、 ψ=−67.5゜(ψ1:fcにおける第1のスピーカSP1
位相) ψ=+45゜−180゜=−135゜ (ψ2:fcにおける第2のスピーカSP2の位相) ψ−ψ=−67.5゜ ∴Δψ=67.5゜ 即ち、第2のスピーカSP2に対して、第1のスピーカS
P1は67.5゜の進み位相となる。
又、d1=140mm ∴kd1=45゜ d1′=260mm ∴kd2=84゜ d2′=550mm ∴kd2′=177゜ λc=970mm であるから、第2のスピーカSP2からの直接音を基準1
とすれば、 ∴|Pd|=1.96 ∴|Pr|=0.34 従って、直接音Pdに対する反射音Prの比の絶対値Rは 又、直接音Pdと反射音Prの合成音Ptは Pt=Pα+Pr=(1.92+j0.38)+(−0.04−j0.34) =1.88+j0.04 |Pt|=1.88 このように、クロスオーバ周波数fcにおいては、直接
音のレベルと、合成音のレベルは殆んど変化がなく、反
射音の影響が除去されていることがわかる。
前記のような従来例の音圧周波数特性のシミュレーシ
ョンを第3図に、本発明の前記実施例のそれを第4図
に、その実測を第5図に示す。
前記実施例においては、2個のスピーカを1つのキャ
ビネットに収納したものとしたが、音源としてはスピー
カ以外にポートを使用することができ、又キャビネット
も低域用、高域用の各別のものを用いてもよい。
同図において、Aは全合成音圧、Bは直接音合成音
圧、Cは反射音合成音圧を示している。
この場合、高域用の音源として小型のキャビネットに
収容したスピーカを用い、低域用の大型のキャビネット
の上にこれを置いて、置き台とした形態のスピーカ装置
とすることもできる。
〔発明の効果〕
本発明は叙上のように、帯域分割された2つのスピー
カを、反射面に対して垂直線上に配置し、そのクロスオ
ーバ条件を一定の条件に設定することによって、反射音
のみの合成音圧周波数特性上に巾広い谷を生じさせると
共に、直接音の周波数特性は平坦なものとしたものであ
る。
従って、反射のある場合とない場合とで、総合的な音
圧周波数特性の変化が少なく、良質な再生音を得ること
ができる。
又、従来のこの種の反射面を考慮したスピーカ装置の
ように、特別のスピーカを付加したり、スピーカの入力
信号を処理する電気的な処理装置を用いたりする必要が
なく、簡単、環境の反射面の条件の変化に対応し得る経
済的なスピーカ装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の基本構成図、 第2図はその説明図、 第3図は従来のスピーカ装置の音圧周波数特性のシミュ
レーション図、 第4図は第1図の実施例の音圧周波数特性のシミュレー
ション図、 第5図はその実測図である。 SP1……第1のスピーカ、SP2……第2のスピーカ、MIC
……聴取位置、Pd……直接音のみの合成音圧、Pr……反
射音のみの合成音圧、Pt……全合成音圧。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スピーカからの音を反射する反射面に対し
    て垂直方向に配置される低音域再生用の第1のスピーカ
    と、 前記第1のスピーカに対して再生帯域をクロスオーバす
    ると共に、前記第1のスピーカの中心軸から少なくとも
    クロスオーバ周波数の波長の1/2以上離して中心軸を配
    置した高音域再生用の第2のスピーカと、 前記第1と第2の両スピーカから出力される直接音のク
    ロスオーバ周波数付近の周波数特性を平坦となるように
    すると共に、前記クロスオーバ周波数付近における第1
    および第2のスピーカからの前記反射面で反射した反射
    音同志の位相が打ち消し合うことにより幅広い谷を生じ
    るような周波数特性および位相特性を備えた帯域分割フ
    ィルタと、 を備えたことを特徴とするスピーカ装置。
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