JP2522927Y2 - 濃淡画像処理装置 - Google Patents

濃淡画像処理装置

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JP2522927Y2 JP8564790U JP8564790U JP2522927Y2 JP 2522927 Y2 JP2522927 Y2 JP 2522927Y2 JP 8564790 U JP8564790 U JP 8564790U JP 8564790 U JP8564790 U JP 8564790U JP 2522927 Y2 JP2522927 Y2 JP 2522927Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本考案は、濃淡画像処理装置に関し、特に、金属部分
とメッキ部分の境界線の検出に使用して好適なものであ
る。
B.考案の概要 本考案の濃淡画像処理装置では、濃度変化の開始した
直後の濃度変化を近似する直線と、濃度変化の開始する
直前の濃度変化を近似する直線とを求め、これら直線の
交点を濃度変化開始点とするので、濃度変化が連続的に
起こる場合でも、真に濃度変化が開始する点を求めるこ
とが出来る。この為、例えば、濃度が連続的に変化する
金属部分とメッキ部分との境界を2値化処理する場合に
好適である。
C.従来の技術 従来の画像処理装置としては、例えば、映像信号(輝
度信号)を予め閾値として設定した輝度レベルと比較
し、その閾値以上であればON信号、その閾値未満であれ
ばOFF信号に変換して、ON-OFFの2値信号とし、ON信号
からOFF信号に変化する座標又はOFF信号からON信号に変
化する座標を求める画像処理が知られている。更に、そ
の座標の連続を求めて境界線とし、この境界線に囲まれ
た領域の重心を求める画像処理等も知られている。ま
た、映像信号に応じて、閾値を変化させるフローティン
グ2値化処理も知られている。
D.考案が解決しようとする課題 上述した従来の2値化画像処理では、映像信号の濃度
が階段的に変化する場合には、濃度が変化する点を正確
に検出することができる。
しかしながら、現実には、濃度は連続的に変化する場
合が多いため、上述した2値画像処理においては、閾値
として設定する値により、検出される点の位置がズレる
問題があった。
例えば、第5図に示すように、画像処理する経路の始
点(xS,yS)と終点((xE,yE)が“1"で示す高濃度領域
であり、その中間に“0"で示す低濃度部分があるとする
と、“1"から“0"に変化する点(x1,y1)と、“0"から
“1"に変化する点(x2,y2)が検出されることになる。
ここで、閾値としては“0"と“1"の濃度の間のある値、
通常は、その中間値が設定される。
しかし、第6図に示すように、濃度が点(x1,y1)、
点(x2,y2)の前後において連続的に変化している。こ
のため、閾値として濃度の高いレベルを選ぶ場合と、濃
度の低いレベルを選ぶ場合とでは、第7図に示すように
検出される点(x1,y1)、点(x2,y2)の位置に、±xの
誤差つまり、ズレが生じる。
特に、第8図及び第9図に示すように金属部分aとメ
ッキ部分bとの境界cを検出する場合には、閾値の設定
が問題となっていた。
即ち、メッキ部分aは金属部分bに近づくに従って、
その厚さが薄くなり、その部分の濃度はメッキの厚さに
応じて低下する。この為、閾値として“0"と“1"の濃度
の中間値を使用すると、正しく境界cを検出できず、第
10図に示すようにメッキ部分aの薄層部分を金属部分b
として誤認する虞があった。しかし、単に閾値を下げて
濃度の僅かの変化を検出しようとすると、メッキ部分a
でない金属部分bをメッキ部分aであると誤認する虞も
あった。
本考案は、上記従来技術に鑑みてなされたものであ
り、2値化画像処理において、濃度変化の開始する点の
位置を確実に検出することのできる濃淡画像処理装置を
提供することを目的とするものである。
E.課題を解決するための手段及び作用 本考案では、検査の始点を設定する手段と、前記始点
から終点までの複数の測定点よりなる検査経路を登録す
る手段と、前記測定点の濃度情報を読み出して当該濃度
情報が所定の濃度範囲にあるか否かを判定する濃度判定
手段と、前記測定点の濃度情報を微分処理して所定の微
分濃度範囲にあるか否かを判定する濃度微分値判定手段
と、前記濃度判定手段により濃度が所定の範囲内と判定
され、且つ、前記濃度微分値判定手段により前記濃度微
分値が所定の範囲外であると判定された測定点を変化点
として検出し、当該変化点と、その直後の測定点との濃
度変化を近似する直線を求める一方、前記変化点の直前
の複数の測定点の濃度変化を近似する直線を求め、当該
直線と前記直線との交点を濃度変化開始点として算出す
る変化開始点算出手段を設けたことを特徴とする。
これにより、濃度が連続的に変化する場合でも、濃度
変化が開始する点を確実に検出することが可能となる。
F.実施例 以下、本考案について、図面に示す実施例を参照して
詳細に説明する。
第1図に本考案の一実施例に係る濃淡画像処理装置を
示す。同図に示すように画像処理装置は1はA/D変換器
2、画像処理回路3及びD/A変換器4等から構成され、
固体撮像素子5からの出力信号はA/D変換器2によりア
ナログ信号からデジタル信号に変換された後、画像処理
回路3に入力される。固体撮像装置5は、図示しない測
定対象物を撮影できるように配置されている。画像処理
回路3としては、第2図に示されるように画像メモリ1
2、始点メモリ6、検査経路登録メモリ7、濃度判定ハ
イレベル8、濃度判定ローレベル9、検査経路に沿った
濃度メモリ10、微分スキップ回路11等から構成されお
り、入力された信号は画像メモリ12に例えば、8bit/画
素の濃淡画像データとして書き込まれる。画像メモリ12
の内容はD/A変換器4によりビデオ信号に変換されてモ
ニタテレビ19に写し出され、また、マイクロプロセッサ
(以下、CPUと略称する)14からも読み書き出来る。
始点メモリ6には画面上での検査経路の出発点を示す
絶対座標値が記憶され、また検査経路登録メモリ7に
は、始点から終点までの複数の測定点よりなる検査経路
を示す座標値が登録されている。検査経路としては、本
実施例ではチェインコード列として相対座標形式で変位
量を指定している。また、チェインコード列に代えて絶
対座標により指定してもよい。検査経路としては、例え
ば直線パターン、円弧パターン等がある。例えば、第5
図に示すように、始点として(xS,yS)を与え、検査経
路としてこの始点(xS,yS)から終点(xE,yE)までの複
数の測定点を登録する。
この検査経路に沿って読み出された画像メモリ12の内
容は、検査経路に沿った濃度メモリ10に順番に格納され
る。
ここで、検査経路の測定点の個数、つまり全画素数を
N個とし、濃度メモリ10の内容G(i)(i=1〜N)
で表す。この濃度メモリ10の内容G(i)を濃度判定ハ
イレベル8、濃度判定ローレベル9の二つの値と順次比
較し、この判定レベルの範囲内に濃度メモリの内容G
(i)がある時は、ON(=1)信号を出力し、またその
範囲外であればOFF(=0)信号を出力する。濃度メモ
リ10の内容G(i)が、濃度判定ハイレベル8、ローレ
ベル9の範囲外となるときには、画像処理装置又は測定
対象物に何らかの異常があるか、不測の事態が生じた場
合であり、そのような場合には、その後に微分処理して
どの様な結果がでても信頼性の低いものである。そこ
で、そのような場合には、OFF信号を出力して、微分処
理の結果を無効とするのである。
更に、検査経路に沿った画像メモリ10の内容G(i)
は、CPU14により次のように微分されて、その演算結果
は検査経路に沿った微分メモリ13に格納される。
D(i)=G(i+k)−G(i−k) 尚、上記式に代えて次の式の何れかを使用してもよ
い。
D(i)=G(i−k)−G(i+k) D(i)=G(i+k)−G(i) D(i)=G(i)−G(i−k) ここで、kは微分演算において読み出す前後の画素の
幅であり、微分スキップ設定器11で設定する。
この微分メモリ13の内容D(i)を微分判定ハイレベ
ル15、微分判定ローレベル16の二つの値と順次比較す
る。例えば、第3図に示すように濃度が急激に上昇する
箇所では、その微分値が増大して、微分判定ハイレベル
15を越え、また、濃度が急激に減少する箇所では、その
微分値は減少して、微分判定ローレベル16を下回る。
このように、微分メモリ13の内容D(i)が微分判定
ハイレベル15、微分判定ローレベル16の範囲外となった
測定点を変化点とし、その座標17を求める。
ここで、この変化点は既に変化が開始した後の測定点
であり、真に求めようとする濃度変化の開始する点では
ない。
そこで、CPU14では、第4図に示すように、その変化
点と、その直後の測定点とを結ぶ直線を近似的に求めて
近似直線とすると同時に、この変化点の直前の複数の
測定点とを結ぶ直線を近似的に求めて近似直線とす
る。
そして、この近似直線と近似直線との交点を求め
て、これを変化開始点として、その座標値18を算出す
る。このようにして求めた変化開始点は、既に変化の開
始後の上記変化点よりも、真に濃度変化の開始する点に
極めて近くなるものである。
尚、近似直線を平行移動して、近似直線との交点
を求めることにより、交点の位置を調整するようにして
もよい。
例えば、近似直線をY=aX+bとし、任意の定数α
を加えて、Y=aX+b+αとするのである。
上記構成の本実施例の濃淡画像処理装置は、検査経路
に沿って濃度を検出し、その変化の著しくなる変化点を
求め、この変化点の前後での測定点との近似直線を
求め、この近似直線の交点を、変化開始点とする。
この為、従来に比較し、濃度変化の開始する点を精度
良く検出することが出来る。
従って、例えば、金属部分とメッキ部分との境界を検
出する場合のように濃度が連続的に変化する場合であっ
ても、確実に濃度変化の開始する点を検出することが出
来る。
尚、濃度の値が一定の範囲外となるのは何らかの異常
等が発生した場合であり、その後に微分処理して変化点
を求めても、信頼性が低いので、本実施例では、その様
な場合には、OFF信号が出力されて、その後の処理が無
視されることになる。
G.考案の効果 以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本
考案の濃淡画像処理装置では、濃度変化の開始した直後
の濃度変化を近似する直線と、濃度変化の開始する直前
の濃度変化を近似する直線とを求め、これら直線の交点
を濃度変化開始点とするので、濃度変化が連続的に起こ
る場合でも、確実に濃度の変化が開始する点を求めるこ
とが出来る。この為、例えば、金属部分とメッキ部分と
の境界を検出する場合に好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る濃淡画像処理装置を示
す構成図、第2図はその実施例に使用される画像処理回
路のブロック図、第3図は濃度及びその微分値を示すグ
ラフ、第4図は濃度の近似直線を示すグラフ、第5図は
検査経路を示す説明図、第6図は濃度が連続的に変化す
る様子を示すグラフ、第7図は2値化画像処理による検
出のズレを示す説明図、第8図、第9図はそれぞれ金属
部分及びメッキ部分との平面図、断面図、第10図は金属
部分及びメッキ部分の濃度変化を示すグラフである。 図面中、 1は画像処理装置、2はA/D変換器、3は画像処理回
路、4はD/A変換器、5は固体撮像装置、6は視点メモ
リ、7は検査経路登録メモリ、8は濃度判定ローレベ
ル、9は濃度判定ハイレベル、10は検査経路に沿った濃
度メモリ、11は微分スキップ設定器、12は画像メモリ、
13は検査経路に沿った微分メモリ、14はCPU、15は微分
判定ローレベル、16は微分判定ハイレベル、17は変化点
座標値、18は変化開始点座標値、19はモニタテレビ、
,は近似された直線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 野村 悟 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式 会社明電舎内 (56)参考文献 特開 昭63−155274(JP,A) 実開 昭63−89164(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像手段からのアナログ信号をデジタル化
    して濃度情報として記憶すると共に記憶した濃度情報を
    読み出して演算処理する濃淡画像処理装置において、検
    査の始点を設定する手段と、前記始点から終点までの複
    数の測定点よりなる検査経路を登録する手段と、前記測
    定点の濃度情報を読み出して当該濃度情報が所定の濃度
    範囲にあるか否かを判定する濃度判定手段と、前記測定
    点の濃度情報を微分処理して所定の微分濃度範囲にある
    か否かを判定する濃度微分値判定手段と、前記濃度判定
    手段により濃度が所定の範囲内と判定され、且つ、前記
    濃度微分値判定手段により前記濃度微分値が所定の範囲
    外であると判定された測定点を変化点として検出し、当
    該変化点と、その直後の測定点との濃度変化を近似する
    直線を求める一方、前記変化点の直前の複数の測定点の
    濃度変化を近似する直線を求め、当該直線と前記直線と
    の交点を濃度変化開始点として算出する変化開始点算出
    手段を設けたことを特徴とする濃淡画像処理装置。
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