JP2522910Y2 - 楕円又は長円形ピストン構造 - Google Patents
楕円又は長円形ピストン構造Info
- Publication number
- JP2522910Y2 JP2522910Y2 JP1988139228U JP13922888U JP2522910Y2 JP 2522910 Y2 JP2522910 Y2 JP 2522910Y2 JP 1988139228 U JP1988139228 U JP 1988139228U JP 13922888 U JP13922888 U JP 13922888U JP 2522910 Y2 JP2522910 Y2 JP 2522910Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- top surface
- elliptical
- peripheral edge
- axis direction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はシリンダ及びピストンの断面形状が楕円又は
長円形なるエンジンに関し、特に楕円又は長円形ピスト
ンの構造に関する。
長円形なるエンジンに関し、特に楕円又は長円形ピスト
ンの構造に関する。
例えば多気筒エンジンにおいてエンジンを著しく大型
化することなく燃焼室容積を増大させるために、シリン
ダ及びピストンを、その断面が楕円又は長円形になるよ
うに形成したエンジンが公知である。（実開昭61-43944
号、実開昭57-53046号および実開昭56-20042号公報参
照）。
化することなく燃焼室容積を増大させるために、シリン
ダ及びピストンを、その断面が楕円又は長円形になるよ
うに形成したエンジンが公知である。（実開昭61-43944
号、実開昭57-53046号および実開昭56-20042号公報参
照）。
ところがこれらのエンジンでは点火栓から離れたピス
トン頂面長径方向の頂面周縁部に集まっている未然混合
気、即ちエンドガスが自己着火し、斯くしてノッキング
が発生するという問題を生ずる。即ち、点火栓により混
合気が着火燃焼せしめられるとまず初めに点火栓周りの
燃焼室中央部の圧力が上昇し、この圧力上昇により燃焼
室周縁部のエンドガスが圧縮せしめられる。このとき燃
焼室周縁部に局所的に多量のエンドガスが集まっている
とこれら多量のエンドガスが自己着火して爆発的燃焼を
生ずるために燃焼室内の圧力が急激に上昇し、斯くして
ノッキングを発生することになる。
トン頂面長径方向の頂面周縁部に集まっている未然混合
気、即ちエンドガスが自己着火し、斯くしてノッキング
が発生するという問題を生ずる。即ち、点火栓により混
合気が着火燃焼せしめられるとまず初めに点火栓周りの
燃焼室中央部の圧力が上昇し、この圧力上昇により燃焼
室周縁部のエンドガスが圧縮せしめられる。このとき燃
焼室周縁部に局所的に多量のエンドガスが集まっている
とこれら多量のエンドガスが自己着火して爆発的燃焼を
生ずるために燃焼室内の圧力が急激に上昇し、斯くして
ノッキングを発生することになる。
従ってピストンが楕円又は長円形の断面形状を有しか
つピストン頂面の周縁が同一平面内に形成されている場
合には燃焼室中央部の混合気が燃焼せしめられたときに
ピストン頂面長径方向の頂面周縁部には依然として多量
のエンドガスが集中的に存在しており、斯くしてこのエ
ンドガスが一気に爆発的燃焼を生ずるためにノッキング
が発生することになる。
つピストン頂面の周縁が同一平面内に形成されている場
合には燃焼室中央部の混合気が燃焼せしめられたときに
ピストン頂面長径方向の頂面周縁部には依然として多量
のエンドガスが集中的に存在しており、斯くしてこのエ
ンドガスが一気に爆発的燃焼を生ずるためにノッキング
が発生することになる。
本考案は斯かる問題点に鑑み、なされたものであっ
て、楕円又は長円形ピストンを有するエンジンにおいて
ノッキングの発生を抑制することのできる楕円又は長円
形ピストン構造を提供することを目的とする。
て、楕円又は長円形ピストンを有するエンジンにおいて
ノッキングの発生を抑制することのできる楕円又は長円
形ピストン構造を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するため本考案によれば、シリンダ
内において上下方向に往復動するピストンが楕円或いは
長円形の断面形状を有し、燃焼室上壁面の中央部に点火
栓を配置したエンジンにおいて、ピストン頂面の周縁の
高さをピストン短径方向におけるピストン周縁からピス
トン長径方向におけるピストン周縁に向けて徐々に高く
するようにしている。
内において上下方向に往復動するピストンが楕円或いは
長円形の断面形状を有し、燃焼室上壁面の中央部に点火
栓を配置したエンジンにおいて、ピストン頂面の周縁の
高さをピストン短径方向におけるピストン周縁からピス
トン長径方向におけるピストン周縁に向けて徐々に高く
するようにしている。
ピストン頂面の周縁の高さをピストン短径方向におけ
るピストン周縁からピストン長径方向におけるピストン
周縁に向けて徐々に高くすることによって点火栓からピ
ストン頂面の各周縁までの距離同志の差が小さくなり、
斯くして多量のエンドガスがピストン頂面の頂面周縁部
に局所的に集まることなく、エンドガスがピストン頂面
の全周縁部に分散される。
るピストン周縁からピストン長径方向におけるピストン
周縁に向けて徐々に高くすることによって点火栓からピ
ストン頂面の各周縁までの距離同志の差が小さくなり、
斯くして多量のエンドガスがピストン頂面の頂面周縁部
に局所的に集まることなく、エンドガスがピストン頂面
の全周縁部に分散される。
以下、本考案の実施例をその断面が楕円形になるピス
トンに例をとり、図面に基づいて説明する。
トンに例をとり、図面に基づいて説明する。
第１図において、１は本考案による楕円ピストン、２
はピストン１の頂面、３はピストン１に連結されたコネ
クティングロッド、４はピストン頂面２の中心を通るシ
リンダ長手軸線6A上において燃焼室上壁面５の中央部に
配置された点火栓、６はピストン１が挿入された楕円シ
リンダを夫々示す。なお、図中、矢印IIは楕円ピストン
頂面２の短径方向を示している。
はピストン１の頂面、３はピストン１に連結されたコネ
クティングロッド、４はピストン頂面２の中心を通るシ
リンダ長手軸線6A上において燃焼室上壁面５の中央部に
配置された点火栓、６はピストン１が挿入された楕円シ
リンダを夫々示す。なお、図中、矢印IIは楕円ピストン
頂面２の短径方向を示している。
この実施例では楕円ピストン１の頂面２が楕円の長径
1aを稜線とした尾根状に形成されており、第２図に示す
ようにピストン頂面２の周縁８の高さがピストン短径方
向IIにおけるピストン周縁８からピストン長径方向にお
けるピストン周縁８に向けて徐々に高くなるように、即
ちピストン頂面２の短径方向IIに沿ってみたときにピス
トン頂面２の周縁８が凹状に湾曲するように形成されて
いる。即ち、具体的に云うと点火栓４と、ピストン頂面
２の周縁８の各位置（a,b,c）との距離をr1，r2，r3と
すると、第２図に示されるようにピストン１が上死点位
置にあるときの各距離r1，r2，r3の差が第３図に示され
るようにピストン頂面12の周縁が同一平面内に位置する
従来の場合に比べて小さくなるようにピストン頂面２の
形状が定められている。
1aを稜線とした尾根状に形成されており、第２図に示す
ようにピストン頂面２の周縁８の高さがピストン短径方
向IIにおけるピストン周縁８からピストン長径方向にお
けるピストン周縁８に向けて徐々に高くなるように、即
ちピストン頂面２の短径方向IIに沿ってみたときにピス
トン頂面２の周縁８が凹状に湾曲するように形成されて
いる。即ち、具体的に云うと点火栓４と、ピストン頂面
２の周縁８の各位置（a,b,c）との距離をr1，r2，r3と
すると、第２図に示されるようにピストン１が上死点位
置にあるときの各距離r1，r2，r3の差が第３図に示され
るようにピストン頂面12の周縁が同一平面内に位置する
従来の場合に比べて小さくなるようにピストン頂面２の
形状が定められている。
このようにピストン頂面２の形状を定めると点火栓４
により混合気が着火燃焼せしめられたときにエンドガス
がピストン頂面２の全周縁部に亘って比較的均一に分散
される。このようにエンドガスがピストン頂面２の全周
縁部に亘って分散していると各周縁部における混合気量
が少なくなるために自己着火は生じず、たとえ自己着火
したとしても急激な圧力上昇は生じない。斯くしてノッ
キングの発生を阻止できることになる。
により混合気が着火燃焼せしめられたときにエンドガス
がピストン頂面２の全周縁部に亘って比較的均一に分散
される。このようにエンドガスがピストン頂面２の全周
縁部に亘って分散していると各周縁部における混合気量
が少なくなるために自己着火は生じず、たとえ自己着火
したとしても急激な圧力上昇は生じない。斯くしてノッ
キングの発生を阻止できることになる。
なお、ピストン頂面２の周縁８の形状は上述した距離
r1，r2，r3…が全て等しくなるように定めることが好ま
しいが、第４図に示すように稜線1aの中央、即ちピスト
ン頂面２の中心Ａと、ピストン頂面周縁８との距離R1，
R2，R3…がほぼ一定となるようにピストン頂面２の周縁
８の形状を定めることもできる。
r1，r2，r3…が全て等しくなるように定めることが好ま
しいが、第４図に示すように稜線1aの中央、即ちピスト
ン頂面２の中心Ａと、ピストン頂面周縁８との距離R1，
R2，R3…がほぼ一定となるようにピストン頂面２の周縁
８の形状を定めることもできる。
第５図に別の実施例を示す。この実施例によればピス
トン１′の頂面２′全体が凹状に湾曲形成され、ピスト
ン１′が上死点位置にあるときに頂面２′上のいかなる
地点においても、点火栓４とピストン頂面２′との距離
が（r1，r2，r3，r4…）ほぼ等しいように定められてい
る。この実施例では先の実施例よりもエンドガス溜まり
となる領域がピストン頂面２′の全域に亘って分散され
るためにノッキングの発生を更に阻止することができ
る。
トン１′の頂面２′全体が凹状に湾曲形成され、ピスト
ン１′が上死点位置にあるときに頂面２′上のいかなる
地点においても、点火栓４とピストン頂面２′との距離
が（r1，r2，r3，r4…）ほぼ等しいように定められてい
る。この実施例では先の実施例よりもエンドガス溜まり
となる領域がピストン頂面２′の全域に亘って分散され
るためにノッキングの発生を更に阻止することができ
る。
なお、前述したこれらの実施例において、燃焼室上壁
面をペントルーフ状に形成すると燃焼室上壁の表面積が
大きくなるので吸・排気弁の弁径を大きくすることがで
き、それによって、吸・排気効率を向上することができ
る。
面をペントルーフ状に形成すると燃焼室上壁の表面積が
大きくなるので吸・排気弁の弁径を大きくすることがで
き、それによって、吸・排気効率を向上することができ
る。
以上述べたように本考案によれば点火栓とピストン頂
面の各周縁間の距離同志の差を小さくすることができる
のでエンドガスがピストン頂面の全周縁に亘って分散さ
れる。その結果、多量のエンドガスの自己着火に基づく
爆発的燃焼の発生が生ずることがなくなるのでノッキン
グの発生を阻止することができる。
面の各周縁間の距離同志の差を小さくすることができる
のでエンドガスがピストン頂面の全周縁に亘って分散さ
れる。その結果、多量のエンドガスの自己着火に基づく
爆発的燃焼の発生が生ずることがなくなるのでノッキン
グの発生を阻止することができる。
第１図は本考案による楕円ピストンの斜視図、第２図は
第１図の矢印IIの方向に沿ってみたピストンの側面図、
第３図は第２図と同一方向からみた従来のピストンの側
面図、第４図は別の実施例を示すピストンの側面図、第
５図は更に別の実施例を示すピストンの斜視図である。 １…ピストン、２…頂面、８…周縁。
第１図の矢印IIの方向に沿ってみたピストンの側面図、
第３図は第２図と同一方向からみた従来のピストンの側
面図、第４図は別の実施例を示すピストンの側面図、第
５図は更に別の実施例を示すピストンの斜視図である。 １…ピストン、２…頂面、８…周縁。
Claims (1)
- 【請求項１】シリンダ内において上下方向に往復動する
ピストンが楕円或いは長円形の断面形状を有し、燃焼室
上壁面の中央部に点火栓を配置したエンジンにおいて、
ピストン頂面の周縁の高さをピストン短径方向における
ピストン周縁からピストン長径方向におけるピストン周
縁に向けて徐々に高くするようにした楕円又は長円形ピ
ストン構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988139228U JP2522910Y2 (ja) | 1988-10-27 | 1988-10-27 | 楕円又は長円形ピストン構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988139228U JP2522910Y2 (ja) | 1988-10-27 | 1988-10-27 | 楕円又は長円形ピストン構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0261165U JPH0261165U (ja) | 1990-05-07 |
| JP2522910Y2 true JP2522910Y2 (ja) | 1997-01-22 |
Family
ID=31402293
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1988139228U Expired - Lifetime JP2522910Y2 (ja) | 1988-10-27 | 1988-10-27 | 楕円又は長円形ピストン構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2522910Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008010490A1 (fr) * | 2006-07-18 | 2008-01-24 | Univ Shizuoka Nat Univ Corp | MOTEUR ALTERNATIF cycloïdAL ET POMPE EMPLOYANT CE MÉCANISME DE VILEBREQUIN |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS624764Y2 (ja) * | 1979-07-21 | 1987-02-03 |
-
1988
- 1988-10-27 JP JP1988139228U patent/JP2522910Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0261165U (ja) | 1990-05-07 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4421081A (en) | Spark-ignition internal combustion engine | |
| JPS624533B2 (ja) | ||
| US4844025A (en) | Dual spark plug combustion chamber | |
| US4821687A (en) | Two-stroke engine | |
| JP2522910Y2 (ja) | 楕円又は長円形ピストン構造 | |
| US4457273A (en) | Conical piston and cylinder head in internal combustion engine | |
| JPS5838610B2 (ja) | 内燃機関 | |
| JPS58568B2 (ja) | 副燃焼室付エンジン | |
| JP2596204Y2 (ja) | ２サイクルエンジンの燃焼室 | |
| US5471960A (en) | Cylinder for two-cycle internal combustion engine | |
| JPS6118200Y2 (ja) | ||
| JP4115549B2 (ja) | 直噴火花点火式内燃機関 | |
| JPH0830414B2 (ja) | 内燃機関の燃焼室構造 | |
| JPS6133235Y2 (ja) | ||
| JP3498882B2 (ja) | 筒内直噴式内燃機関 | |
| JPS5840258Y2 (ja) | 内燃機関の燃焼室 | |
| JPH036827Y2 (ja) | ||
| JPH10500750A (ja) | 改良された弁配置を有する燃焼室システム | |
| JP2532142Y2 (ja) | レシプロ型内燃機関 | |
| EP0085258A1 (en) | Combustion chamber arrangements in internal-combustion engines | |
| JPS58206821A (ja) | 往復動内燃機関 | |
| JP3692604B2 (ja) | 直接筒内噴射式火花点火機関 | |
| JPS6221712Y2 (ja) | ||
| JP2678308B2 (ja) | ２サイクルエンジンのピストン | |
| JPH09209759A (ja) | 筒内直噴式内燃機関 |