JP2521601B2 - 遮水シ―トの防水施工法とその接合部構造 - Google Patents

遮水シ―トの防水施工法とその接合部構造

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JP2521601B2 JP3290522A JP29052291A JP2521601B2 JP 2521601 B2 JP2521601 B2 JP 2521601B2 JP 3290522 A JP3290522 A JP 3290522A JP 29052291 A JP29052291 A JP 29052291A JP 2521601 B2 JP2521601 B2 JP 2521601B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遮水シートの防水施工法
とその接合部構造に係り、詳しくは建築物、構築物等の
屋根の下地に敷設した遮水シートの接合部を安定に設置
し、その接合作業を容易に行うことの出来る遮水シート
の防水施工法とその接合部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の絶縁防水施工法では、屋根の下地
面の不陸等を阻止する目的で断熱シート等からなる絶縁
材を設置固定した後、加硫ゴム、熱可塑性エラストマ
ー、あるいは塩化ビニル等からなる遮水シートをシート
端部がラップするように敷設して、下側のシート端部に
沿って一定間隔でスクリュを打ち込んで絶縁材に機械的
に固定した後、該ラップ部を部分的に接着剤あるいは熱
融着によって接合していた。この方法によって得られた
接合部の構造は、一端が接着され、他端が開放されてい
る。
【0003】また、遮水シートは製造技術からして製造
設備に寸法上の規制があり、その長さは200m程度で
あっても、幅の方は6〜10m程度である。従って、幅
の規制された遮水シートを施工現場に持ち込んで各シー
ト同志の端部をラップし、接合していた。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】しかし、この工法では
接合部の熱融着が完了するまで、また接着剤が硬化する
までは、遮水シートの接合部の接着力は弱く、もし遮水
シートに張力を与えると、接合部の防水性は保証出来
ず、一般に重ね合わせ部が確実に接合するまでは、他の
重ね合わせ部の接合工事を控えていた。このため、この
施工法は時間を要する大きな問題点があった。また、こ
の重ね合わせ部は局部的に接合しているため、接合部に
かかる応力は接合領域に集中して、接合部に剥離が起こ
ることもあった。
【0005】また、一端が開放された接合部が張力を受
けると、機械的固定部分を中心にして接合部を下地から
浮かす方向の分力が作用して、スクリュを引き抜くこと
があった。本発明はこのような問題点を改善するもので
あり、広幅遮水シートを施工現場に持ち込むことによっ
て、遮水シートの接合工事を容易にして早期に施工作業
を終え、更に接合部に外力が加わっても下地に対して安
定し、浮上しにくい接合部構造を得ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の特徴とす
るところは、予め遮水シート同志を重ね合わせてこれら
を接合し、この接合部において一方の遮水シート端部を
他のシート端部に接合させない非着領域を形成し、かか
る接合した広幅遮水シートを下地に敷設した後、該接合
部の非着領域に位置する一方の遮水シート端部を固定部
材によって機械的に固着し、前記非着領域を接合して該
固定部材を露出させないようにした遮水シートの防水施
工法にある。
【0007】また、下地に敷設した遮水シート端部の重
ね合わせ部における接合部構造において、それぞれの遮
水シート端部が相対向する遮水シートに接合して2つに
分離した接合領域を有し、2つの接合領域間に固定部材
を一方の遮水シートに貫通させて下地に挿入させた遮水
シートの接合部構造にある。
【0008】更に、絶縁材が下地と遮水シート間に介在
した絶縁防水施工法や接合部構造も含む。
【0009】
【作用】本発明の遮水シートの防水施工法では、予め遮
水シート同志を重ね合わせてこれらを接合しているため
に、遮水シートの敷設作業が容易であり、また広幅遮水
シートであるために接合箇所が少なくなって施工も早く
終えることが出来る。更に、接合部が2つに分離した接
合領域があるため、たとえ接合部が引っ張られても接合
部を下地から浮き上がらせる方向の分力が発生しにくく
なって下地に安定して固定できる。
【0010】
【実施例】以下、更に本発明の具体的な実施態様を添付
図面に従って説明する。図1は遮水シートを接合して得
られた広幅遮水シートの断面図であり、図2は本発明の
遮水シートの接合部構造の断面斜視図である。まず、本
発明の遮水シートの防水施工法では、予め加硫ゴムシー
ト、熱可塑性エラストマーあるいは塩化ビニル等を素材
とする遮水シート1、1を重ね合わせてこの間を局部的
に接合して広幅遮水シート2を形成する。この接合部3
は接合領域4と上側遮水シート端部5を下側遮水シート
端部6に接合させない非着領域7とを具備している。
【0011】前記遮水シート1が加硫ゴムシートの場合
には、接合部3に未加硫ゴムテープを介在したものをプ
レス板に挟持して加熱加圧するが、このとき接合部3の
少なくとも一方にゴム、発泡体等のクッション材を介在
させると、該接合部3の末端には未加硫ゴムが流れ出し
て段差のない緩やかな外形を呈する。この加硫ゴムシー
トは、耐侯性の優れたエチレン.プロピレン.ターポリ
マー(EPT)、ブチルゴム(IIR)あるいはこれら
のブレンド物からなる。EPTとIIRの比率は60/
40〜100/0の範囲で、厚さ0.8〜3.0mmで
ある。該加硫ゴムシートに基布や不織布を埋設させても
よい。
【0012】一方、遮水シート1が熱可塑性エラストマ
ーあるいは塩化ビニル等の場合には、接合部3は熱融
着、接着剤によって接合される。熱融着を行うにあって
は、回転可能な圧着ロールと熱風装置をもった熱風溶接
機が重ね合わせ部に乗せられ、約400〜600°Cを
重ね合わせ間に吹きつけて圧着ロールに転圧される。こ
の接合部3の接合作業は施工現場で実施するより、予め
工場で行って広幅遮水シート2に形成しておくのが望ま
しい。尚、前記接合部3における非着領域7の幅は40
〜100mmであり、この幅であると後の機械的固定と
化学的固定手段が両立する。
【0013】この熱可塑性エラストマーとしては、例え
ばエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロ
ピレン−非共役ジエンゴムとポリオレフィンとのブレン
ド物、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合
体ゴム(SEBS)、エチレン−ビニル−アセテート
(EVA)等がある。むろん、該熱可塑性エラストマー
シートには基布や不織布を埋設させてもよい。尚、加硫
ゴムシートと熱可塑性エラストマーとを用い、接合する
こともできる。
【0014】遮水シート1、1を接合した広幅遮水シー
ト2を施工現場に持ち込むと、図2に示すように下地8
の上に2〜3mmの架橋ポリエチレンン発泡シート、ポ
リスチレン等の絶縁材9を敷き込んで下地8の不陸をな
くした後に、広幅遮水シート2を敷設する。この敷設作
業では、遮水シート1が接合されているために、広幅遮
水シート2の敷設作業は非常に容易になる。また、非着
領域7の上側遮水シート端部5の自由端を上側に位置さ
せた方がその後の施工が行いやすい。続いて、上記接合
部3に沿って金属性のデイスク板等の固定板12を持っ
たビス、スクリュ等の固定部材10を300〜600m
mの間隔で打ち込んで遮水シート1を下地8へ機械的に
固定する。
【0015】これが完了すると、上側遮水シート端部5
を固定部材10の固定板に被せて下側遮水シート端部6
に接合し、2か所の接合領域4、11を形成する。接合
手段は熱融着、接着剤のいずれでもよい。接着剤の場合
には、30°Cで自然加硫するゴムテープがあり、具体
的にはEPT、IIRあるいはこれらのブレンド物10
0重量部に対してP−キノンジオキシム、P−P’−ジ
ベンゾイル.キノンジオキシム等のオキシム系の加硫剤
1〜2重量部、PbO2 の加硫促進剤3〜4重量部、粘
着剤30〜100重量部、プロセスオイル等の軟化剤3
0〜150重量部を添加したものである。むろん、通常
のゴム用接着剤も使用できる。
【0016】また、熱融着するにあたっては、熱風温度
400〜600°C、自走速度1〜4m/分、そして圧
着ロール圧を5〜10kg/cmにすればよい。圧着ロ
ールと熱風装置を別々に容易して作業者の一方の手に熱
風装置を他方の手に圧着ロールを持って接着作業を行う
こともできる。
【0017】このような接合部3は、機械的固定手段と
化学的固定手段が用いられ、しかも化学的固定手段の接
合領域4、11が2か所あって分離しているために、た
とえ接合部3に張力がかかっても、接合部3を下地8か
ら浮上させる方向の分力が発生しにくくなり、接合部3
が安定する。
【0018】次に、本発明の具体的な実施例を説明す
る。 実施例1 厚さ1.5mmのEPTを主成分とする加硫ゴムシート
をラップ幅150mmで重ね合わせ、この間に厚さ1.
0〜1.5mm、幅40mm、ムーニー粘度25の自然
加硫タイプの粘着テープを介在させ、これをプレス板の
間に置いて上側に厚さ7.0mm、硬度(JIS)55
°のゴム板からなるクッション材を置き、加圧力3.5
kg/cm2 ,加硫条件153°Cで10分で加硫して
広幅遮水シートを得た。この接合部は厚さ3.7mm、
粘着テープ幅50mm、非着領域幅100mmであっ
た。
【0019】施工現場に持ち込んだ広幅遮水シートは幅
8m、長さ16mであり、これを下地面に敷込んだ厚さ
2〜3mmの架橋ポリエチレン発泡シートの上に敷設し
た後、接合部の沿って400mmの間隔でビスを差し込
んで下地に固定した。続いて、非着領域の下側遮水シー
ト端部に接着剤(ブチル系2液混合加硫タイプ)を塗布
した後、上側遮水シート端部をビスの固定板を被せるよ
うにして接合して施工を終えた。上記接合部の安定度を
確認するため、上側遮水シートを100kg/5cm幅
で引っ張っても、接合部が下地から浮上するような動き
はなかった。
【0020】実施例2 厚さ1.5mmの熱可塑性エラストマーシート(ミラス
トマー#8300三井石油化学社製)をラップ幅150
mmで重ね合わせ、熱風溶接機(商品名ライスター)を
用いて熱風温度600°C、自走速度1m/分で加熱溶
融して広幅遮水シートを得た。この接合部は厚さ3.0
mm、非着領域幅100mmであった。この広幅遮水シ
ートを下地面に敷込んだ厚さ2〜3mmの架橋ポリエチ
レン発泡シートの上に敷設した後、実施例1と同様にビ
スを差し込んで下地に固定した。続いて、非着領域を前
記熱風溶接機で接合した。上記接合部の安定度を確認す
るため、上側遮水シートを100kg/5cm幅で引っ
張っても、接合部が下地から浮上するような動きはなか
った。
【0021】比較例1 実施例2の熱可塑性エラストマーシートを下地面に敷込
んだ厚さ2〜3mmの架橋ポリエチレン発泡シートの上
に敷設してシート端部を150mmで重ね合わせ、下側
シート端部にビスを400mmの間隔で差し込んで下地
に固定した。続いて、上側シート端部を熱風溶接機(商
品名ライスター)を用いて熱風温度600°C、自走速
度1m/分で熱融着した。上側遮水シートを100kg
/5cm幅で引っ張ると、接合部が下地からわずかに浮
上し、不安定であった。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明の遮水シートの防水
施工法によれば、接合部が予め接合した広幅遮水シート
を施工現場へ持ち込むことができ、かつ広幅遮水シート
の接合部に張力を与えても剥離、分離することがないた
め、遮水シートの敷設作業が容易であり、また機械的固
定手段が少なくなって施工時間を短くすることができる
効果がある。更には、本発明の接合部構造では、接合部
が2つに分離した接合領域を有しているために、接合部
に張力がかかっても、接合部を下地から浮上させる方向
の分力が発生しにくくなり、接合部を安定して設置でき
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防水施工法に使用する遮水シートを接
合して得られた広幅遮水シートの断面図である。
【図2】本発明の遮水シートの接合部構造の断面斜視図
である。
【符号の説明】
1 遮水シート 2 広幅遮水シート 3 接合部 4 接合領域 5 上側遮水シート端部 6 下側遮水シート端部 7 非着領域 8 下地 9 絶縁材 10 固定部材 11 接合領域 12 固定板

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め遮水シート同志を重ね合わせてこれ
    らを接合し、この接合部において一方の遮水シート端部
    を他のシート端部に接合させない非着領域を形成し、か
    かる接合した広幅遮水シートを下地に敷設した後、該接
    合部の非着領域に位置する一方の遮水シート端部を固定
    部材によって機械的に固着し、前記非着領域を接合して
    該固定部材を露出させないようにしたことを特徴とする
    遮水シートの防水施工法。
  2. 【請求項2】 下地面に絶縁材を敷設する請求項1記載
    の遮水シートの防水施工法。
  3. 【請求項3】 下地に敷設した遮水シート端部の重ね合
    わせ部における接合部構造において、それぞれの遮水シ
    ート端部が相対向する遮水シートに接合して2つに分離
    した接合領域を有し、2つの接合領域間に固定部材を一
    方の遮水シートに貫通させて下地に挿入させたことを特
    徴とする遮水シートの接合部構造。
  4. 【請求項4】 絶縁材が下地と遮水シート間に介在する
    請求項3記載の遮水シートの接合部構造。
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