JP2521004B2 - 部分長燃料棒用の上部プラグおよびそれに対するつかみ機構 - Google Patents

部分長燃料棒用の上部プラグおよびそれに対するつかみ機構

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JP2521004B2
JP2521004B2 JP4123054A JP12305492A JP2521004B2 JP 2521004 B2 JP2521004 B2 JP 2521004B2 JP 4123054 A JP4123054 A JP 4123054A JP 12305492 A JP12305492 A JP 12305492A JP 2521004 B2 JP2521004 B2 JP 2521004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は燃料バンドルに対する燃料棒の取
外しおよび再装着に関するものである。更に詳しく言え
ば、部分長燃料棒を含む燃料バンドルにおいて、他の部
分の攪乱または分解を伴うことなしに下方に位置する部
分長燃料棒の取外しおよび再装着を行うことによってそ
れらの検査および(または)交換を可能にするような手
段が開示される。
【0002】
【発明の背景】「二相圧力降下を低減させるためのBW
R用燃料集合体」と称するディックス(Dix) 等の米国特
許出願第07/176975号の明細書中には、部分長
燃料棒の概念が開示されている。この概念の十分な理解
が得られるようにするため、先ず最初に通常の燃料棒を
含む通常の燃料バンドルの構造が説明され、次いで上記
特許の発明対象である部分長燃料棒が要約して説明され
る。
【0003】通常の沸騰水型原子炉用燃料バンドルは、
マトリクス状を成して配列された1群の直立した密封燃
料棒の下端を支持するための下部タイプレートと、同じ
1群の直立した密封燃料棒の上端を保持するための上部
タイプレートとを含んでいる。下部タイプレートは燃料
棒の回りに液体減速材(水)を流入させるために役立
ち、また上部タイプレートは燃料バンドルの上端から液
体減速材(水)および発生した気体減速材(蒸気)を流
出させるために役立つ。更にまた、上部タイプレートお
よび下部タイプレートを包囲するようにチャネルが配置
されていて、それにより上部タイプレートと下部タイプ
レートとの間においては1群の直立した燃料棒の回りに
減速材の流路が形成される。このようにして、上部タイ
プレートと下部タイプレートとの間における流体の流れ
が閉込められると共に、チャネルの外側に隣接したいわ
ゆる炉心バイパス区域内に存在する周囲の液体減速材か
ら隔離される。
【0004】燃料バンドル内に含まれる燃料棒はたわみ
易いものであって、適当に支持されなければ、流れによ
って誘起される振動およびいわゆる「クリープ」(すな
わち、燃料棒の加熱状態、加圧状態および放射性環境へ
の暴露状態に由来するそれらの伸びの差)の作用下で燃
料棒同士が接触することになる。それ故、燃料バンドル
の上端から下端にまでわたって一連の燃料棒スペーサが
配置される。かかるスペーサは、燃料バンドルの様々な
鉛直方向位置において各々の燃料棒を個別に包囲する1
群のセルを形成しており、それによってたわみ易い燃料
棒を所定の並列状態に保持するために役立つ。
【0005】沸騰水型原子炉の炉心内における燃料バン
ドルの動作時には、燃料バンドルは動的に見て2つの動
作領域を有するものと考えることができる。それらの領
域とは、液体減速材(水)を含む下部単相領域、および
液体減速材(水)と次第に増加する量の気体減速材(蒸
気)との混合物を含む上部二相領域である。沸騰水型原
子炉においては、減速材は2つの目的のために役立つ。
第一に、減速材は反応によって生じた速い中性子を減速
し、それによって反応を持続させるために必要な遅い中
性子または熱中性子を生み出す。
【0006】第二に、高密度の液体減速材である水は膨
張して飽和蒸気に変わる。かかる飽和蒸気を蒸気タービ
ンのごとき機関に通すことにより、飽和蒸気からエネル
ギーが抽出されるのである。以上、沸騰水型原子炉用燃
料バンドルの通常の構造および動作について説明したの
で、次に部分長燃料棒の概念を説明することにする。
【0007】上記のごときディックス等の米国特許出願
明細書中には、いわゆる部分長燃料棒が開示されてい
る。要約すれば、「燃料棒中には下部タイプレートから
上部タイプレートに向かって伸びる複数の部分長燃料棒
が含まれていて、かかる部分長燃料棒は上部タイプレー
トに到達する前に燃料バンドルの二相領域内で終わって
いる」ことから成る発明が記載されている。この発明
は、「少なくとも2本の部分長燃料棒が互いに離隔して
配置されていることにより、部分長燃料棒の上端から始
まって上部タイプレートの位置にまで伸びる互いに離隔
した蒸気排出孔が燃料バンドル内の少なくとも2つの位
置に形成される」ことを特徴とするものである。すなわ
ち、「互いに離隔した蒸気排出孔の各々には全長燃料棒
が隣接している」のである。
【0008】上記のごとき発明の有用性については、次
のような記載が見られる。すなわち、かかる燃料バンド
ルの上部二相領域内においては燃料/減速材比の向上が
得られる。また、一層重要な点として、かかる燃料バン
ドルの上部二相領域内においては圧力降下の低減も得ら
れる。これは、熱的−水力学的不安定性および核的−熱
的−水力学的不安定性に対する燃料バンドルおよび(燃
料バンドルを含む)炉心の安定性を高めるために役立
つ。更にまた、特に低温運転状態において燃料/減速材
比の向上が得られることも述べられている。
【0009】ここまでの説明に基づけば、上記のごとき
部分長燃料棒とスペーサとの間に次のような2つの関係
があることが理解されよう。第一に、部分長燃料棒は上
部タイプレートにまで伸びていないから、部分長燃料棒
の上端を直立状態に保持するのはスペーサである。第二
に、部分長燃料棒は上部タイプレートに到達する前に終
わっているから、燃料バンドルの上部二相領域内に存在
する幾つかのスペーサが部分長燃料棒の上端よりも上方
に位置することになる。後記に説明されるごとく、部分
長燃料棒の取外しに際してそれらのスペーサが障害とな
るのである。
【0010】燃料バンドルの使用寿命期間中において燃
料バンドルを検査することは普通であって、とりわけ燃
料バンドル内に含まれる個々の燃料棒の検査が行われ
る。しかしながら、部分長燃料棒が存在する結果、燃料
バンドルの検査は本質的に困難である。ここで、かかる
検査に付随する制約を簡単に説明しよう。燃料バンドル
の構成部品の検査は原子炉の休止期間中に行われるのが
通例である。かかる休止期間中には、原子炉の出力は失
われる。このような出力の喪失はそれに対応した収益の
喪失を伴う。従って、原子炉の休止期間を長引かせる遅
れは高くつくことになる。すなわち、かかる収益の喪失
は1時間当り数十万ドル以上にも達するのである。
【0011】それ故、部分長燃料棒を含めた燃料バンド
ルのあらゆる構成部品を迅速に検査するための対策を講
じなければならない。燃料バンドルの通常の検査は、い
わゆる保管プール内に沈めた状態で行われるのが通例で
ある。詳しく述べれば、原子炉から取出された燃料バン
ドルが保管プール内に直立状態で配置される。その後、
燃料棒を包囲するチャネルおよび燃料棒を保持する上部
タイプレートが取外される。全長燃料棒のみを含む燃料
バンドルの場合には、個々の燃料棒の上端を操作するこ
とによってそれらが取外され、検査され、そして再び装
着される。なお、燃料棒への接近はそれの上方から行わ
れるのが普通である。
【0012】しかるに、部分長燃料棒は特別な問題を含
んでいる。第一に、部分長燃料棒は下部タイプレートの
位置から測って全長燃料棒より小さい長さを有してい
る。たとえば、典型的な全長燃料棒が約160インチの
長さを有するのに対し、典型的な部分長燃料棒は約12
0インチの長さを有している。従って、部分長燃料棒に
到達するためには、全長燃料棒のマトリクス中に入り込
む必要がある。また、部分長燃料棒への結合操作を見る
ことは不可能である。すなわち、全ての結合操作は本質
的に目に見えない状態で行われるのである。
【0013】第二に、部分長燃料棒は上部タイプレート
の位置にまで伸びていないから、部分長燃料棒はスペー
サによって直立状態に保持される。従って、部分長燃料
棒の取外しおよび再装着のための工具は検査すべき燃料
棒の直径以下の直径を有していなければならない。すな
わち、部分長燃料棒の取外しおよび再装着のための工具
はそれの上方に位置するスペーサを貫通することが必要
なのである。
【0014】最後に、ある種の用途においては、部分長
燃料棒が鉛直方向に運動しないようにそれらを下部タイ
プレートに対して固定することが要求される。そのため
には、下部タイプレートに設けられたねじ穴に部分長燃
料棒がねじ込まれる。従って、かかる部分長燃料棒の取
外しはより面倒である。ねじが固着すれば、部分長燃料
棒を強く回転させなければならない。このように、原子
炉の休止期間中にかかる部分長燃料棒を高い信頼度で迅
速に取外しかつ再装着するために役立つような部分長燃
料棒上の先端部材およびそれに対応した工具が要望され
ているのである。
【0015】
【先行技術の要約】「二相圧力降下を低減させるための
BWR用燃料集合体」と称するディックス(Dix) 等の米
国特許出願第07/176975号の明細書中に記載さ
れた試験方法においては、燃料バンドル内の特定の位置
に部分長燃料棒を有する先行試験用集合体が使用されて
いる。かかる先行試験用集合体の場合には、部分長燃料
棒はねじによって下部タイプレートに固定されていな
い。すなわち、かかる部分長燃料棒はそれ自体の重量を
利用して下部タイプレート上に支持されているのであ
る。かかる先行試験用集合体においては、検査のために
部分長燃料棒を取外すことが要求される。そのような目
的のため、各々の部分長燃料棒には円柱状の先端部材が
取付けられている。かかる先端部材は頂部にねじ回し用
のくぼみを有すると共に、外面におねじを有している。
燃料バンドルの内部から部分長燃料棒を取外すために
は、対応しためねじを有する外管および自由に回転する
内部のねじ回しから成る抜取り工具が使用される。かか
る抜取り工具の使用に際しては、ねじ回しの頭部をくぼ
みに嵌合させて部分長燃料棒の回転を防止しながら、部
分長燃料棒の先端部材のおねじに抜取り工具の外管のめ
ねじが係合される。
【0016】先行試験用集合体から部分長燃料棒を取外
すために役立つこのような従来の手段は満足すべきもの
ではなかった。すなわち、先端部材の上端に設けられた
ねじ回し用のくぼみに抜取り工具のねじ回しの頭部を嵌
合させる際にはかなりの困難が認められたのである。更
にまた、先端部材のおねじに抜取り工具の外管のめねじ
を係合させることも満足すべきものではなかった。抜取
り工具は、取外して検査すべき部分長燃料棒からかなり
の距離にあるブリッジから懸垂されている。その結果、
懸垂された抜取り工具の外管のめねじは鉛直である。し
かるに、クリープ(すなわち、非直線的な伸びの差)の
作用を受ける部分長燃料棒においては、先端部材のおね
じは鉛直でないことが多い。完全に鉛直方向に沿って整
列したねじであっても、それらを目に見えない状態で係
合させることは困難である。ましてや、部分長燃料棒の
先端部材のおねじが鉛直でなければ、部分長燃料棒を取
外す作業は多くの場合において著しく困難となる。
【0017】このように、部分長燃料棒を取外すための
特定の工具が先行技術において知られていたことは理解
されよう。しかしながら、部分長燃料棒の取外しに際し
て見られる困難は先行技術において知られていなかっ
た。かかる困難は実際の取外しを試みた時点において初
めて見出されたものであって、当業界においては未知の
ものであった。
【0018】
【発明の概要】多数の全長燃料棒の間に散在した部分長
燃料棒を含む燃料バンドルから部分長燃料棒を取外し、
検査し、そして再装着するため、部分長燃料棒の上端に
設けられた先端部材およびかかる先端部材を捕捉するた
めの各種の工具が開示される。上記のごとき先端部材
は、部分長燃料棒にトルクを加えるために役立つ長手方
向のキー溝と、部分長燃料棒を捕捉してそれの鉛直方向
の抜取りおよび再装着を行うために役立つ切欠き部とを
有している。上記のごとき工具としては、下部タイプレ
ートにねじ込まれた連結部が固着した場合に部分長燃料
棒を取外すのに十分なだけの大きいトルクを部分長燃料
棒に加えるためのソケットを含む工具、通常の取外し用
トルクを加えると共に鉛直方向の抜取りおよび再装着の
ための捕捉効果をもたらすような工具、並びに大きいト
ルクを加えると共に優れた捕捉効果をもたらすような工
具が開示される。いずれの場合にも、工具の直径は部分
長燃料棒の上端よりも上方に位置するスペーサを貫通し
て部分長燃料棒に接近することが可能となるように制限
されている。
【0019】
【発明の目的、特徴および利点】本発明の目的の1つ
は、大きいトルクの作用下における部分長燃料棒の回
転、鉛直方向の抜取り、検査のための操作、および簡単
な再装着を可能にするような部分長燃料棒用の先端部材
を開示することにある。かかる先端部材は、燃料バンド
ルの被覆材と同じ材料(通例はジルカロイとして知られ
る合金)から製造された概して円柱状のプラグから成っ
ている。かかる先端部材の上面は円錐状に削られてお
り、それによって部分長燃料棒の上端に案内面が付与さ
れている。かかる先端部材はまた、長手方向に伸びる少
なくとも1つのキー溝を有している。このキー溝は、大
きいトルクの作用下で先端部材(およびそれを取付けた
部分長燃料棒)を回転させるために役立つ。最後に、先
端部材の燃料棒に比較的近い部分においては、先端部材
からセグメントを切取ることによって切欠き部が形成さ
れている。この切欠き部は、先端部材をしっかりと捕捉
することにより、大きいトルクの作用下で部分長燃料棒
を回転させると共にそれの鉛直方向の抜取りおよび再装
着を可能にする。
【0020】先端部材に設けられた「切欠き部」につい
ては、機械設計技術に精通した技術者にとってはその他
の用語を使用した方が理解し易いかも知れない。先端部
材のこの部分は「水平方向の溝穴」、「水平方向のキー
溝」、「フライカットノッチ」などと呼ぶこともできる
が、本明細書中では一般的に「切欠き部」と呼んでいる
ことを理解されたい。
【0021】上記のごとき先端部材がもたらす利点は、
部分長燃料棒内において起こる核分裂過程に由来するガ
ス発生を抑制するために加圧ガスを充填する手段をはじ
めとする先端部材の通常部分が妨害を受けないことであ
る。ここで、部分長燃料棒の所要の検査が行われる状況
を想起されたい。先ず、原子炉の休止期間中においては
時間が貴重である。また、部分長燃料棒は放射性を有し
ているから、保管プール内の水中で比較的迅速に取扱わ
なければならないという理由に基づき、チャネルおよび
上部タイプレートを取除いた直立状態の燃料バンドル内
において長いポールの末端に取付けられた下記のごとき
工具が使用される。最後に、保管プール内に配置された
全長燃料棒(および水管)のマトリクス中にポールを上
方から挿入しなければならない。従って、検査を行う作
業員の目には見えないポールの末端において部分長燃料
棒の全ての操作を行わなければならないのである。
【0022】本発明のもう1つの目的は、大きいトルク
の下で部分長燃料棒を回転させるための工具を開示する
ことにある。本発明のこの側面に従えば、雌型のソケッ
トが開示される。かかるソケットは、部分長燃料棒の先
端部材の外径に等しい内径を持った内腔を有している。
この内腔にはキーが突出している。このキーは、先端部
材のキー溝の内部に嵌合するような寸法を有している。
このような工具を遠隔操作によって回転させた場合、部
分長燃料棒に大きいトルクを加えることによって下部タ
イプレートから部分長燃料棒を取外すことができる。
【0023】本発明の更にもう1つの目的は、部分長燃
料棒の通常の操作を行うための汎用工具を開示すること
にある。本発明のこの側面に従えば、少なくとも3つの
円筒セグメントを規定するスリットの設けられた円筒か
ら成る雌型工具部材が開示される。円筒セグメントを規
定する円筒のスリットは長手方向に沿って設けられ、か
つ円筒の周囲に120°の間隔で配置されていることが
好ましい。かかる円筒の寸法は、それを部分長燃料棒の
先端部材上に挿入した場合、先端部材の外面上において
僅かに膨張しながらぴったりと嵌合するように選定され
ている。他方、遠隔操作により、かかる円筒を包囲して
締付ける位置にまで往復させ得るスリーブが設けられて
いる。かかるスリーブを円筒の位置から後退させた場合
には、部分長燃料棒の先端部材に対するスリーブの挿入
および抜取りが可能となる。かかるスリーブを円筒上に
移動させた場合には、部分長燃料棒の先端部材の外面に
対してスリーブを固定することができる。このような固
定状態においては、部分長燃料棒の先端部材に対して通
常のトルクを加えると共に部分長燃料棒の鉛直方向の抜
取りおよび挿入を行うことができる。
【0024】本発明の更にもう1つの目的は、部分長燃
料棒の先端部材のキー溝および切欠き部に対して固定し
得る工具を開示することにある。本発明のこの側面に従
えば、キーおよび(先端部材の切欠き部に嵌合すべき)
雄型セグメントを取付けたばね押し式の中子を含む工具
が開示される。かかる中子が工具軸の溝内に嵌合した場
合、工具軸への取付け位置から遠い中子の端部に設けら
れたキーおよび雄型セグメントは中子のばね作用下で先
端部材との係合位置を占めることになる。また、かかる
キーおよび雄型セグメント上に往復させ得るスリーブが
設けられている。かかるスリーブを後退させた場合に
は、工具を先端部材上に挿入し、ばね作用を受けたキー
が長手方向のキー溝に嵌合するまで工具を回転させ、次
いで工具を更に前進させてそれの雄型セグメントを先端
部材の切欠き部と嵌合させることができる。その後、中
子、キーおよび雄型セグメント上にスリーブを前進させ
れば、先端部材に対する工具の固定が行われる結果、比
較的大きいトルクの作用下で部分長燃料棒を回転させる
と共にそれの鉛直方向の抜取りおよび再装着を行うこと
ができる。最後に、先端部材の切欠き部から雄型セグメ
ントを押上げて工具を先端部材から離脱させるため、中
子に取付けられた雄型セグメントの上端に傾斜面が設け
られている。
【0025】上記のごときばね押し式のキーがもたらす
利点は、部分長燃料棒を検査する作業員が存在する遠隔
位置から、部分長燃料棒の上端に設けられた先端部材の
キー溝に対してキーを相対的に回転させかつ触覚によっ
てキー溝の位置を決定し得ることである。上記のごとき
全ての工具がもたらすもう1つの利点は、周囲の全長燃
料棒および(一層重要なことには)上方のスペーサの攪
乱を引起こすことなしにそれらを部分長燃料棒の先端部
材に対して自由に着脱し得ることである。その結果、原
子炉の短い休止期間中において簡便に検査を行うことが
できるのである。
【0026】本発明のその他の目的、特徴および利点
は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読む
ことによって自ずから明らかとなろう。
【0027】
【好適な実施の態様の説明】先ず図1を見ると、原子炉
から取出された燃料バンドルBが示されている。かかる
燃料バンドルは保管プール12内に配置されており、ま
たそれの吊上げ用取っ手、チャネルおよび上部タイプレ
ートは取外されている。これらの構成要素は従来通りの
ものであるから、ここでは説明しない。通例、かかる燃
料バンドルは通常の燃料取扱い装置(図示せず)内に直
立状態で保持されている。図示の都合上、燃料取扱い装
置は省略されているが、燃料バンドルは直立状態で示さ
れている。
【0028】保守作業員MがハンドルHを操作してい
る。かかるハンドルHはつかみ機構Gの着脱を可能にす
る。つかみ機構Gは部分長燃料棒Aに結合されている。
このように部分長燃料棒Aを捕捉する操作は、1群の直
立した全長燃料棒Fから成るマトリクス中において行わ
なければならない。次に図2および3を見れば、上記の
ごとき燃料バンドルの大きさを理解することができる。
詳しく述べれば、全長燃料棒Fおよび内部の水管Wは約
160インチの長さを有している。また、部分長燃料棒
Aは約100インチの長さを有している。
【0029】図2を見ればわかる通り、部分長燃料棒A
の上方にはスペーサS1 およびS2 が存在している。部
分長燃料棒Aを直立状態で最後に支持しているのはスペ
ーサS3 である。部分長燃料棒Aの上端に設けられた先
端部材Tへの接近は、それの上方に位置するスペーサS
1 およびS2 のセルマトリクスを通して行わなければな
らないことが理解されよう。
【0030】次の図3には、直立した燃料バンドルの拡
大斜視図が示されている。下端につかみ機構Gを具備し
たポールPが(下部タイプレートL、全長燃料棒Fおよ
び水管Wを含む)直立した燃料バンドルのマトリクス中
に挿入され、そして部分長燃料棒Aの上端にまで達して
いる。ポールPおよびつかみ機構GがスペーサS3 の位
置に存在する部分長燃料棒Aの先端部材Tに到達するた
めには、それらはスペーサS1 およびS2 のセルマトリ
クスを通過しなければならないわけである。
【0031】次に図4Aを見ると、部分長燃料棒Aが示
されている。かかる部分長燃料棒はねじを切った下端部
20、密封された被覆管22および先端部材Tを含んで
いる。下端部20が被覆管22の一端を封止している一
方、先端部材Tが被覆管22の他端を封止している。最
後に、ばね32によって圧迫された1群の燃料ペレット
30が封入され、それによって部分長燃料棒Aの構造が
完成される。
【0032】図4Aに示された部分長燃料棒Aに関して
は、2つの点に注目すべきである。第一に、本発明の好
適な実施の態様においては、部分長燃料棒Aはねじ込み
によって下部タイプレートLに取付けられるのが普通で
ある。通例、下部タイプレートLはめねじを形成してい
る。他方、下端部20はそれに対応したおねじを形成し
ている。部分長燃料棒Aの鉛直方向運動を完全に防止す
るため、部分長燃料棒Aを回転させることによってそれ
が下部タイプレートL中にねじ込まれる(図3参照)。
【0033】第二に、部分長燃料棒Aは先端部材Tを有
している。本発明の対象となるのはこの先端部材Tであ
って、これは図4B中に一層詳しく示されている。先端
部材Tについて説明すれば、かかる先端部材Tは通常の
封止部40を含んでいる。封止部40の機能は先行技術
において公知であるが、ここで簡単に述べておこう。通
例、封止部40は被覆管22の末端を封止する。封止部
40に設けられた開口42を通し、部分長燃料棒Aの寿
命期間中における核分裂ガスの生成を抑制するために選
ばれたガスを導入して燃料を加圧することができる。こ
のことは当業者にとって公知であるから、ここではこれ
以上の説明を行わない。
【0034】先端部材Tの上方部分44は本発明に基づ
く新規な部分を成している。それ故、次に上方部分44
を一層詳しく説明しよう。第一に、先端部材Tは円柱部
分46を含んでいる。かかる円柱部分46は3つの特徴
を有している。第一に、円柱部分46の上端には円錐面
47が設けられている。後記に一層詳しく説明される通
り、かかる円錐面47は部分長燃料棒Aの取外しおよび
再装着のための工具を実質的に目に見えない状態で先端
部材Tに嵌合させるために役立つ。
【0035】第二に、先端部材Tは長手方向のキー溝5
0を有している。かかるキー溝50は円柱部分46の中
心軸49から外れて配置されている。かかるキー溝50
は、実質的なトルクを加え得るような表面を先端部材T
に付与するために役立つ。すなわち、キー溝50を介し
て先端部材Tを操作することにより、ねじを切った下端
部20(図4A参照)を回転させて部分長燃料棒Aの着
脱を行うことができるのである。
【0036】最後に、円柱部分46からそれの一部分を
除去して成る切欠き部54が設けられている。かかる切
欠き部54は、円錐面47からある距離だけ隔たったキ
ー溝50の下端部に位置していることが好ましい。後記
に一層詳しく説明される通り、切欠き部54は先端部材
Tを確実に捕捉して部分長燃料棒Aを中心軸49に平行
に吊上げることを可能にする。
【0037】以上、先端部材Tの構造を説明したので、
次に3種の工具について説明することにする。第一に、
図6、7Aおよび7Bに関連して、ばね押し式のキーお
よび雄型セグメントを有する工具が記載される。次に、
図8、9Aおよび9Bに関連して、先端部材Tの外周面
のみを捕捉して吊上げおよび回転を行うための工具が記
載される。この工具は、部分長燃料棒Aに関して大きな
吊上げ力あるいは大きな回転力またはトルクが要求され
る場合には使用されないことが理解されよう。
【0038】最後に、図10Aおよび10Bに関連し
て、部分長燃料棒Aに対して大きな回転力を加えるため
のソケットが記載される。図6を見ると、本発明におい
て使用されるポールPが示されている。ポールPの上端
には、穿孔62を有するケーブル取付け用のUリンク6
0が設けられている。かかるUリンク60は、穿孔62
により、通常のごとくにして頭上のケーブル機構14に
取付けられる。ポールPおよびつかみ機構Gの懸垂重量
を利用することにより、ポールPの鉛直性が保証され
る。
【0039】ポールPは相対的に移動し得る可動部分を
有することが必要である。これらの可動部分はつかみ機
構Gの着脱のために使用される。すなわち、ポールPの
頂部には、刻み目付きのノブ64およびねじを切った心
棒66が設けられている。ノブ64は刻み目付きのハン
ドル68上に支持されている。また、ハンドル68はポ
ールPの外側部分に連結されている。
【0040】つかみ機構Gに隣接したポールPの下端部
を見ると、ポールPの外側部分70および内側部分72
が存在することがわかる。更にまた、つかみ機構Gを操
作するためには、外側部分70および内側部分72の相
対的な往復運動が必要であることも理解されよう。それ
故、刻み目付きのハンドル68は外側部分70に固定さ
れており、またねじを切った心棒66は内側部分72に
固定されている。心棒66に対してハンドル68を操作
することにより、内側部分72に対する外側部分70の
相対的な運動がポールPの全長にわたって起こる。この
ようにして、つつかみ機構Gを操作することができる。
【0041】最後に、ポールPがかなりの長さを有する
ことを理解する必要がある。すなわち、ポールPは上方
に開放された燃料バンドルの放射性環境中に60インチ
だけ貫入しなければならないばかりでなく、ポールPを
操作する保守作業員Mを周囲の放射線から遮蔽するのに
十分な量の水をも通過しなければならない。このよう
に、保守作業員Mを部分長燃料棒Aの操作点から十分に
隔離することが本発明において見られる難点の1つであ
ることが理解されよう。
【0042】上記のようにポールPの長さが大きいた
め、ポールPを2つの独立した部分に分割することが必
要となる。従って、外側部分70上に設けられた対向フ
ランジ80およびそれに対応して内側部分72上に設け
られた継手(図示せず)を使用することにより、ポール
Pを2つの独立した部分として輸送することができる。
以上、ポールPの動作を記載し、そして外側部分70が
内側部分72に対して往復運動を行うことを説明したの
で、次に図7Aおよび7Bに示されたつかみ機構につい
て説明しよう。
【0043】内側部分72には円柱90が固定されてい
る。円柱90は同心的に形成された内腔92を有してい
る。内腔92は先端部材Tに向けて開放されており、そ
して先端部材Tを同心的に受入れるために役立つ。内腔
92はまた、先端部材Tの末端に設けられた円錐面47
と整合する端面を有している。円柱90にはまた、長手
方向に沿って溝94が設けられている。かかる溝94の
機能は、ばね押し式の中子96を収容することにある。
ばね押し式の中子96およびそれの固定方法を簡単に述
べておこう。中子96は厚肉の上端部97を有してい
て、この上端部97が円柱90に対する溶接点を成して
いる。中子96は上端部97からキー98の位置まで伸
びている。キー98の機能はキー溝50内に嵌合するこ
とにある。後記に説明されるごとく、つかみ機構Gを回
転させた場合にキー98がキー溝50内にはまり込む
と、ポールPを操作する保守作業員Mに触覚信号が伝わ
る結果、先端部材Tに対するつかみ機構Gの結合状態を
簡単に観察できないような条件下で200インチ以上の
距離からつかみ機構Gの回転方向の位置合せを行うこと
ができるのである。
【0044】最後に、中子96の下端部には雄型セグメ
ント99が設けられている。かかる雄型セグメント99
は円柱部分46の切欠き部54に対して相補的な形状を
有している。すなわち、キー98がキー溝50内にはま
り込んだ後に円柱90を前進させて先端部材Tを内腔9
2の内部に完全に収容した場合には、雄型セグメント9
9が切欠き部54内に嵌合し、それによって先端部材T
は完全な円柱としての形状を有することになる。
【0045】図7Aには、上記のごとき結合が正に行わ
れようとしているところが示されている。次に、図7B
を参照しながらつかみ機構Gの固定操作を説明しよう。
つかみ機構Gに関して述べれば、ポールPの外側部分7
0がスリーブ102に連結されていることが認められよ
う。スリーブ102は開放状態にあるから、雄型セグメ
ント99が切欠き部54に嵌合し、キー98がキー溝5
4にはまり込み、かつ中子95が溝94内に完全に収容
された場合には、スリーブ102を先端部材Tの位置に
まで移動させることができる。
【0046】上記のごとき構造を考察すれば、部分長燃
料棒Aの先端部材Tに対する固定をもたらすスリーブ1
02の機能は容易に理解されよう。図1Aを同時に参照
しながら説明すれば、燃料バンドルB内に含まれる部分
長燃料棒Aの上方の位置においてポールPが操作され
る。ポールPおよびつかみ機構Gの直径は、スペーサS
1 およびS2 の個々のセルの内径よりも小さいから、ス
ペーサS1 およびS2 の対応するセルを貫通してポール
P末端のつかみ機構Gを降下させることは容易である。
つかみ機構Gが先端部材Tに接触したならば、ポールP
が回転させられる。それと同時に、先端部材Tの円錐面
47によってキー98が外方に押しやられる。
【0047】ポールPを回転させる内に、キー98がキ
ー溝50に出会ってはまり込む。その結果、部分長燃料
棒Aに対するポールPの相対的な回転は突然に停止す
る。このような回転の停止は、燃料バンドルBからかな
りの距離にあるブリッジ16上の保守作業員Mによって
感知される。上記のごとき回転方向の位置合せが達成さ
れた後、つかみ機構Gが先端部材T上に前進させられ
る。かかる前進は、先端部材Tが完全に挿入されるまで
行われる。この時点において、雄型セグメント99は先
端部材Tの切欠き部54に嵌合する。それに伴って保守
作業員Mは再び触覚信号を感じるが、これは部分長燃料
棒Aの先端部材Tに対するポールPおよびつかみ機構G
の結合の完了を意味している。
【0048】その後、スリーブ102が前進させられ
る。それはキー98および雄型セグメント99を包囲す
る位置にまで前進する。その結果、部分長燃料棒Aに対
するポールPおよびつかみ機構Gの強固な固定が達成さ
れることになる。通例、つかみ機構Gは部分長燃料棒A
の検査時にも先端部材Tに固定された状態に保たれる。
かかる検査に際しては、部分長燃料棒Aの写真目視検査
およびその他の非破壊検査が行われると共に、部分長燃
料棒Aの外面から凝集塊やその他の残渣が常法に従って
除去されることがある。かかる部分長燃料棒Aを燃料バ
ンドルB内に戻したり、あるいはそれを燃料バンドルB
内において置き換えたりする場合には、部分長燃料棒A
を解放することが必要となる。
【0049】雄型セグメント99には、傾斜面122が
設けられていることが認められよう。ポールPの外側部
分70を後退させることによってスリーブ102を後退
させた場合には、ポールPを上方に移動させても部分長
燃料棒Aの吊上げは起こらない。すなわち、傾斜面12
2が切欠き部54の上部縁端と作用し合う結果、雄型セ
グメント99は外方に押しやられて切欠き部54から離
れることになる。それに伴って中子96が引上げられる
結果、つかみ機構Gは完全に離脱するのである。
【0050】図6、7Aおよび7Bに示された工具に関
しては、それが万能型のものであることが理解されよ
う。かかる工具は部分長燃料棒Aの上端に設けられた先
端部材Tに確実な結合をもたらし、それによって先端部
材Tに対するトルクの伝達および鉛直方向の吊上げを可
能にする。次に図8、9Aおよび9Bに関連して、ポー
ルP’およびつかみ機構G’から成る第2の工具を説明
しよう。図8を見ると、ポールP’は逆方向に回転する
2つのハンドル160および162の上方に設けられた
Uリンク62を含んでいる。ハンドル162を静止状態
に保ちながらハンドル160を回転させた場合、ポール
P’の外側部分70が内側部分72に対し長手方向に沿
って移動する。後記に一層詳しく説明される通り、それ
はつかみ機構G’の着脱をもたらす。前記の場合と同じ
く、外側部分70上に設けられた対向フランジ80およ
び内側部分72上に設けられた継手(図示せず)によ
り、輸送および(または)保管に際してポールP’を分
割することができる。つかみ機構G’の構造は容易に理
解することができる。すなわち、内側部分72には円筒
190が取付けられている。かかる円筒190は、部分
長燃料棒Aの上端に設けられた先端部材Tの円柱部分4
6を受入れるための内腔192を有している。かかる円
筒190にはスリットが設けられているのが通例であ
る。すなわち、円筒190の中心軸196の回りにおい
て、約120°の間隔で3つのスリット194が設けら
れている。
【0051】また、円筒190の側壁はテーパを有して
いる。すなわち、円筒190は厚肉の下端部199から
薄肉の上端部198に向かって直径が減少している。こ
こまでの説明に基づけば、先端部材Tに対する円筒19
0の挿入および取外しを理解することができる。つかみ
機構G’を先端部材T上に降下させた場合、円筒190
のそれぞれのセグメントは円柱部分46によって外方に
押しやられ、それによって先端部材Tの捕捉が達成され
る。
【0052】更にまた、円筒190の厚肉の下端部19
9から薄肉の上端部198に向かってテーパが設けられ
ていることは、先端部材Tの円柱部分46を捕捉する際
に有利であることも理解されよう。すなわち、円筒19
0は全体にわたって先端部材Tの円柱部分46の外面に
密着して嵌合するのである。次に、先端部材Tの外面に
対して円筒190を固定する方法を説明しよう。
【0053】往復運動を行うスリーブ202が設けられ
ている。かかるスリーブ202は厚肉の上端部204お
よび薄肉の下端部206を有している。円筒190と異
なり、スリーブ202はスリットを有していない。従っ
て、スリーブ202を円筒190上に前進させた場合に
は、円筒190はしっかりと捕捉されることになる。こ
のように、円筒190が先端部材Tの円柱部分46上に
嵌合している場合においてスリーブ202を円筒190
上に前進させれば、先端部材Tの外面に対する固定が達
成されるわけである。
【0054】以上の説明により、図9Aおよび9Bに示
されたつかみ機構は図7Aおよび7Bに示されたつかみ
機構に比べて2つの相違点を有することが認められよ
う。第一に、ポールPを用いて部分長燃料棒Aの先端部
材Tにトルクを加える場合、キー溝に対する確実な固定
は行われない。従って、大きいトルクの下では滑りが起
こることが予想される。部分長燃料棒Aの下端部20が
下部タイプレートに対して固着していないような通常の
場合には、部分長燃料棒Aの取外しを行うことができ
る。しかしながら、固着が起こっている場合には別の工
具を使用することが望ましいと言える。
【0055】第二に、切欠き部54に対するつかみ機構
G’の固定も行われない。従って、大きい吊上げ力が要
求される場合には、やはり別の工具を使用した方がよ
い。図9Aおよび9Bに示されたつかみ機構の結合は比
較的容易であることが認められよう。それ故、燃料バン
ドルB内における部分長燃料棒Aの通常の取付けに際し
てはこの工具を使用することが好ましい。
【0056】先端部材Tにトルクを加えることのみが所
望される場合もある。そのような場合には、図10Aお
よび10Bに示された工具を使用することができる。図
10Aおよび10Bを見ると、一体構造の工具用ソケッ
ト300が示されている。かかるソケット300の溶接
前処理区域には、キー304を受入れるための溝穴30
2が設けられている。かかるキー304は溶接のごとき
技術によって溝穴302に固定されている。
【0057】上記のごときソケット300は常法に従っ
てポールPに取付けられるのであって、この場合には相
対的な往復運動を行う部品は必要でない。使用に際して
は、ソケット300は先端部材T上に嵌合される。その
際には、キー304は先端部材Tのキー溝50にはまり
込む。このようにすれば、大きいトルクの下で先端部材
Tおよび対応した部分長燃料棒Aを回転させることがで
きる。かかる工具は必要に応じて部分長燃料棒の取外し
のために使用することができる。
【0058】本明細書中に記載された工具を使用すれ
ば、部分長燃料棒Aの上端を簡便に操作し得ることに注
意されたい。更にまた、部分長燃料棒Aの上端に設けら
れた先端部材Tの完全な鉛直性は要求されないことも理
解されよう。相異なる構造および性能を有するつかみ機
構GおよびG’は、原子炉の実際の運転状況に応じて使
い分けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】保管プール内に配置された燃料バンドルの斜視
図であって、燃料バンドルからはチャネルおよび上部タ
イプレートが取除かれており、また保管プールの上方に
位置するブリッジ上の保守作業員が部分長燃料棒を含む
燃料バンドルに対して部分長燃料棒の着脱を行うための
工具を燃料バンドル内にまで降下させているところが示
されている。
【図2】全長燃料棒、水管および部分長燃料棒の相対長
さを示す側面図である。
【図3】直立状態にある燃料バンドルの斜視図であっ
て、燃料バンドル内に含まれる他の燃料棒に対するつか
み機構の動作状態がわかるように一部の燃料棒が取除か
れており、また下部タイプレートの上方に位置する燃料
バンドルの中間部分が省かれている。
【図4】図4Aは部分長燃料棒の部分切欠き側面図であ
り、そして図4Bは本発明のつかみ機構が結合されてい
ない状態にある部分長燃料棒の先端部材の斜視図であ
る。
【図5】図5Aおよび5Bはそれぞれ図4の先端部材の
上面図および側断面図であって、先端部材の詳細な構造
を示している。
【図6】図1に示された工具の第1の具体例の部分断面
側面図であって、水面の上方において操作される工具の
上端部、工具の輸送を可能にする工具中央部のフランジ
および継手、並びに工具を操作するため下端部に設けら
れた心棒および往復外管が示されている。
【図7】図7Aおよび7Bはいずれもつかみ機構および
先端部材の部分断面側面図であって、図7Aはつかみ機
構を先端部材に結合する操作を示しており、また図7B
はスリーブによって結合状態に保持されたつかみ機構お
よび先端部材を示していて、かかるスリーブの一部は理
解を容易にするために切欠かれている。
【図8】図1に示された工具の第2の好適な具体例の部
分断面側面図であって、水面の上方において操作される
工具の上端部、工具の輸送を可能にする工具中央部のフ
ランジおよび継手、並びに工具を操作するため下端部に
設けられた心棒および往復外管が示されている。
【図9】図9Aおよび9Bはいずれもつかみ機構および
先端部材の部分断面側面図であって、図9Aはつかみ機
構を先端部材に結合する操作を示しており、また図9B
はスリーブによって結合状態に保持されたつかみ機構お
よび先端部材を示していて、かかるスリーブの一部は理
解を容易にするために切欠かれている。
【図10】図10Aおよび10Bはそれぞれ、本発明に
基づく部分長燃料棒の先端部材に結合するためのトルク
伝達用ソケットの斜視図および端面図である。
【符号の説明】
A 部分長燃料棒 B 燃料バンドル F 全長燃料棒 G つかみ機構 H ハンドル L 下部タイプレート P ポール S スペーサ T 先端部材 W 水管 40 封止部 42 開口 46 円柱部分 47 円錐面 50 キー溝 54 切欠き部 70 外側部分 72 内側部分 90 円柱 92 内腔 96 中子 98 キー 99 雄型セグメント 102 スリーブ 190 円筒 192 内腔 194 スリット 202 スリーブ 300 ソケット 302 溝穴 304 キー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピーター・アレック・ピーターソン アメリカ合衆国、カリフォルニア州、サ ン・ラモン、ウエストチェスター・ドラ イブ、2899番 (72)発明者 ラッセル・パトリック・ヒギンズ アメリカ合衆国、カリフォルニア州、サ ン・ホセ、ミードウッド・ドライブ、 952番 (56)参考文献 特開 昭62−85893(JP,A) 欧州特許出願公開336203(EP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部タイプレートからほぼ燃料バンドルの
    全垂直長さにわたり伸びる全長燃料棒を含みマトリクス
    状を成して直立して配列された燃料棒、下部タイプレー
    トから全長燃料棒の全垂直長さよりも小さい長さだけ伸
    びる少なくとも一本の部分長燃料棒、燃料棒を支持する
    下部タイプレート、燃料棒の回りに置かれ各燃料棒を包
    囲して個々のセルを区画し燃料棒に接触して各燃料棒同
    士の横方向の運動を制止する複数のスペーサ、を含み、
    前記燃料棒の前記少なくとも一つが下端で下部タイプレ
    ート上に支持され上端で少なくともいくつかのスペーサ
    の下方にあるが全てのスペーサの下方にはない部分長燃
    料棒であってそれによりいくつかのスペーサは部分長燃
    料棒を包囲するが部分長燃料棒の上方ではスペーサは部
    分長燃料棒を包囲しておらず、部分長燃料棒の端部の先
    端が部分長燃料棒の上端に取付けられて該上端を封止す
    る下端部を具備し部分長燃料棒よりも上方にあるスペー
    サのセルの内径以下の直径を有する円柱状のプラグを含
    んでおり、前記先端内に長手方向垂直に伸びるキー溝が
    形成されてこのキー溝が実質的なトルクが加えられると
    きに前記先端の回転を可能にしており、そして前記先端
    において部分長燃料棒の取り外し及び再装着をする工具
    を備える構成の、燃料バンドルから工具によって部分長
    燃料棒を取外しおよび再装着可能にする工具および燃料
    バンドル組合せにおいて、この組合せにおける前記工具
    が、上端にポールを支持するための手段を有しかつ下端
    に前記先端を捕捉するつかみ機構を支持するための手段
    を有していて前記つかみ機構に近接した部分の直径が前
    記部分長燃料棒の上端よりも上方に位置するスペーサの
    セルの内径よりも小さい細長いポール、前記ポールの下
    端部に設けられていて前記ポールの上端から操作するこ
    とによって前記ポールの下端で相対的に運動させ得る第
    1および第2の相対可動部材、前記ポールの相対可動部
    材の一方から懸垂され前記先端に接近する方向および前
    記先端から遠去かる方向に運動し得る先端捕捉部材を含
    むつかみ機構であって前記先端捕捉部材は前記先端に接
    近する方向に運動した場合には前記先端と係合しまた前
    記先端捕捉部材は前記先端から遠去かる方向に運動した
    場合には前記先端から離脱して先端を解放するようなつ
    かみ機構、長手方向に伸びた通路を区画しこの通路内に
    のびるばね押し部材を支持するためのつかみ機構保持部
    材、前記通路 の上端に固定され前記通路に沿いながら前
    記つかみ機構の下端に向かって伸びるばね押し部材、つ
    かみ機構から前記垂直に伸びる長手方向キー溝に接近し
    および遠ざかる方向に運動して部分長燃料棒を回転する
    ばね押し部材に固定された垂直方向に伸びるキー、前記
    ポールの下端において前記相対可動部材の他方に固定さ
    れることによって前記つかみ機構に対して運動させるこ
    とができそれにより前記つかみ機構の直ぐ上方の位置と
    前記つかみ機構の位置との間で往復運動を行うことがで
    き前記つかみ機構の位置に移動した場合には前記捕捉部
    材が移動して前記先端を解放するのを防止することによ
    って前記先端を前記つかみ機構に固定する外部スリー
    ブ、を含む、前記工具および燃料バンドル組合せ。
  2. 【請求項2】前記先端が該先端の吊上げおよび降下を可
    能にして該先端で前記燃料バンドルに対する前記部分長
    燃料棒の取外しおよび再装着を行うために該先端から離
    れて少なくとも1個の雌型円柱セグメントを有すると共
    に、前記つかみ機構が前記雌型円柱セグメントに対して
    相補的な雄型円柱セグメントを含み、前記雄型円柱セグ
    メントが前記雌型円柱セグメントに対応した位置におい
    て前記ばね押し部材に固定されている結果前記雄型円柱
    セグメントが前記雌型円柱セグメントに対して嵌合また
    は離脱することによって前記先端の固定または解放が行
    われる請求項1記載の工具および燃料バンドル組合せ。
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