JP2520319Y2 - 塩化ビニルレザー - Google Patents

塩化ビニルレザー

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JP2520319Y2
JP2520319Y2 JP6774893U JP6774893U JP2520319Y2 JP 2520319 Y2 JP2520319 Y2 JP 2520319Y2 JP 6774893 U JP6774893 U JP 6774893U JP 6774893 U JP6774893 U JP 6774893U JP 2520319 Y2 JP2520319 Y2 JP 2520319Y2
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vinyl chloride
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chloride leather
leather
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環 鈴木
秀紀 山内
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Okamoto Industries Inc
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  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、塩化ビニルレザーに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来塩化ビニル製の椅子(例えば、家
庭,事務用等の椅子、あるいは車両用の椅子等任意)
は、塩化ビニルレザーからなる袋状表面シートと、ウレ
タンからなるフォーム材とを夫々別々に成型し、そして
その後上記フォーム材を袋状表面シートに嵌込み一体的
に形成して座部,背凭れ部等を形成していたものであっ
たが、フォーム材の成型工程および表面シート,フォー
ム材の両者一体化工程を夫々別途に行なっていたため作
業効率が悪かった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】そこで、上記フォーム
材の成型工程および表面シート,フォーム材の両者一体
化工程を一工程で済ませることで作業効率の向上が図れ
るという点に着眼し、所望型内に予め塩化ビニルレザー
からなる表面シートを、その樹脂層側を型内面と接触す
るように成形し、そしてその後に発泡ウレタン樹脂原液
を注入し、そしてウレタン樹脂の硬化後離型せしめる方
法により一体成型するものとした。
【0004】しかし、上記製法による場合、塩化ビニル
製の椅子において使用されている従来の一般的な塩化ビ
ニルレザーでは、下記に示すような不具合を招くという
問題が生じた。型内面に樹脂層の絞面が接触するた
め、その成時の押圧力及び熱により絞が潰されてしま
う。ウレタン側への可塑剤の移行が多く、樹脂面を硬
くさせてしまう。発泡触媒(アミン系)が樹脂層に移
行し、樹脂層をあづき色に変色させてしまう。
【0005】本考案は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、型成型時において押圧力及び熱により絞が潰される
ことなく、かつ樹脂層の硬化および変色の虞れもなくウ
レタンフォームとの一体成型が可能な塩化ビニルレザー
を提供することである。また、本考案では上記レザーの
表面べたつき,蒸れ等の解消をも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案がなした技術的手段は、ウーリー加工されたナ
イロン糸又はエステル糸からなる基布上に塩化ビニル樹
脂層を設け、該樹脂層は重合度1450〜2100の塩
化ビニル樹脂に過塩素酸系を含むBa−Zn系安定剤,
トリメリット酸トリ2ーエチルヘキシルを添加して構成
したことである。
【0007】また、コラーゲン粉とシリコン共重合ウレ
タンとからなる表面処理層を上記塩化ビニル樹脂層表面
に設けてなるものとしてもよい。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明
すると、本考案塩化ビニルレザーAは、基布1と、該基
布1上面に積層される樹脂層2とで構成されている。
【0009】基布1は、ウーリー加工されたナイロン糸
からなる所望大きさの編み布であり、その使用される糸
の太さおよび編み方等は任意であり、本考案の範囲内に
おける変更は自由である。
【0010】樹脂層2は、重合度1450〜2100の
塩化ビニル樹脂に過塩素酸系を含むBa−Zn系安定
剤,可塑剤としてトリメリット酸トリ2ーエチルヘキシ
ル(TOTM)を夫々所望量添加して構成され、従来周
知の方法により所望厚のシート状に形成される。尚、樹
脂層2の表面には所望な絞4を適宜設けることが可能で
あり、また重合度が1450よりも低いと、型内面に貼
り込む時に絞潰れし易く、2100よりも高いと布との
接着力が低下するものであり、好ましくは1700であ
る。
【0011】上記過塩素酸系を含むBa−Zn系安定剤
は、塩化ビニル樹脂100重量部に対して0.2〜1.
5重量部添加され、Ba−Zn系と共に過塩素酸系を添
加することにより、ウレタン樹脂中の触媒(アミン系)
が樹脂層2へと移行するのを防止し、樹脂層2の変色を
防ぐ。また、上記全配合中の過塩素酸系の割合は、0.
1%〜0.4%であり、0.1%より少ないと効果がな
く、また0.4%より多いと加工性の低下を招く。
【0012】また、トリメリット酸トリ2ーエチルヘキ
シル(TOTM)は、塩化ビニル樹脂100重量部に対
して75〜110重量部添加され、従来添加されていた
可塑剤(DOP)と比較するとウレタン側への移行が少
なく、塩化ビニルレザーAの硬化を防ぐ。またその添加
量は、75重量部より少ないと風合いが硬く、110重
量部よりも多い摩耗し易い。
【0013】上記樹脂層2の配合の一例を以下に示す。 [配合] 塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100重量部 可塑剤(TOTM) 90 〃 安定剤 Ba−Zn系 1 〃 過塩素酸系 0.3 〃
【0014】表面処理層3は、コラーゲン粉とシリコン
共重合ウレタンとからなる表面処理剤を、上記樹脂層2
の表面に合計目付8g/m2 (dry時)となるように
コーティングされてなる。上記コラーゲン粉としては、
例えばトリアゼット(昭和電工株式会社)等が、またシ
リコン共重合ウレタンとしてはレザロイドLU−629
SP(大日精化工業株式会社)等が用いられる。すなわ
ち、表面処理層3を設けることにより、そのコラーゲン
の吸放湿性により表面のべたつき及び蒸れがなくなり、
またシリコン共重合ウレタンにより熱間時の変形が少な
く、熱成形型入れ時における艶の変化もない。
【0015】次に、上記塩化ビニルレザーAを使用した
椅子用座部Cの成型方法の一例を下記に説明する。塩
化ビニルレザーAの熱成形工程→発泡ウレタン樹脂
注入工程→硬化工程→離型工程が概略である。
【0016】[塩化ビニルレザーAの熱成形工程] まず、座部Cの外観形状と同形状の袋状に塩化ビニルレ
ザーAを形成し、そして上記塩化ビニルレザーAを、そ
の樹脂層2の表面側が型内面xと接触するように、座部
形状に凹設されている型X内に熱成形により型入れする
(図2(a) )。また、本実施例の塩化ビニルレザーA表
面には絞4を設けている。尚、絞4は表面処理層3上か
ら形成される。
【0017】[発泡ウレタン樹脂原液注入工程] そして次に、発泡ウレタン樹脂原液を上記塩化ビニルレ
ザーAを型入れした型X内に所望量注入する(工程図2
(b) )。
【0018】[硬化工程] そして、型X内において上記ウレタン樹脂を発泡硬化せ
しめてフォーム材Bを形成し、かつ上記塩化ビニルレザ
ーAと一体成型する(図2(c) )。また、本考案にて使
用されるフォーム材Bの軟質具合,発泡倍率等は何等限
定されず任意であり、適宜変更されるものである。
【0019】[離型工程] 以上の工程を経た後、塩化ビニルレザーAとフォーム材
Bとが型X内において一体成型された座部Cを離型させ
る(離型工程,図2(d) )。
【0020】ここで上記工程を経て座部Cを形成した複
数の塩化ビニルレザーの任意実施例((1)〜(5) )を比
較例(6)(7)と共に挙げ、その表面変形性、60℃×30
0h熱劣化後のレザーの硬化性,変色性および布との接
着力を比較して表1に表し、また、表面のべたつき,蒸
れ、艶変化を評価し表2に表した。尚、実施例にて使用
された塩化ビニルレザーは任意に選択したものであり、
何等これに限定されるものではなく本考案の範囲内にお
いて適宜選択実施可能である。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【考案の効果】本考案は、塩化ビニル樹脂の重合度を上
げると共に、該樹脂中にトリメリット酸トリ2ーエチル
ヘキシル、そして過塩素酸系を含むBa−Zn系安定剤
を添加して構成される新規な塩化ビニルレザーとしたた
め、ウレタンフォームを塩化ビニルレザーからなる表面
シートで被覆してなる家庭用,車両用等の椅子座部等を
形成する場合において、従来のようにフォーム成型工程
と、該フォームと表面シートとの一体化(被覆)工程と
を夫々別々に行わず、成型型内においてウレタンフォー
ムを成型すると同時に、表面シートと一体化できる。す
なわち、従来の塩化ビニルレザーでは、表面の絞つぶ
れ,樹脂層の硬化,樹脂層の変色の虞れが高く不可能で
あったが、本考案の塩化ビニルレザーであれば心配なく
上記一体化成型が行え、フォーム成型工程と、該フォー
ムと表面シートとの一体化(被覆)工程とを一工程で済
ませる有用な方法を採ることが可能となり、作業効率の
向上が有効かつ充分に図れる。
【0024】また、上記樹脂層表面にコラーゲン粉とシ
リコン共重合ウレタンとからなる表面処理層を設けて構
成すれば、そのコラーゲンの吸放湿性により表面のべた
つき及び蒸れがなくなり、またシリコン共重合ウレタン
により熱間時の変形が少なく、熱成形型入れ時における
艶の変化もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案塩化ビニルレザーの一実施例を示す縦断
正面図
【図2】本考案塩化ビニルレザーを使用した座部(椅
子)の一体成型方法の工程の一例を示す概略図
【図3】座部の縦断正面図
【符号の説明】
A:塩化ビニルレザー 1:基布 2:樹脂層 3:表面処理層

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウーリー加工されたナイロンまたはポリエ
    ステルからなる基布上に塩化ビニル樹脂層を設け、該樹
    脂層は重合度1450〜2100の塩化ビニル樹脂に過
    塩素酸系を含むBa−Zn系安定剤,トリメリット酸ト
    リ2ーエチルヘキシルを添加して構成されたことを特徴
    とする塩化ビニルレザー。
  2. 【請求項2】コラーゲン粉とシリコン共重合ウレタンと
    からなる表面処理層を塩化ビニル樹脂層表面に設けてな
    ることを特徴とする請求項1記載の塩化ビニルレザー。
JP6774893U 1993-11-26 1993-12-20 塩化ビニルレザー Expired - Lifetime JP2520319Y2 (ja)

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JP6350993 1993-11-26
JP5-63509 1993-11-26
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JP2014231645A (ja) * 2011-09-16 2014-12-11 メルクス株式会社 合成皮革ペースト並びにこれを用いた合成皮革シートおよび補修材
JP6239363B2 (ja) * 2013-12-06 2017-11-29 東洋紡株式会社 表皮材

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