JP2520134Y2 - セラミックカラー層と導電層との積層構造 - Google Patents

セラミックカラー層と導電層との積層構造

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JP2520134Y2
JP2520134Y2 JP46694U JP46694U JP2520134Y2 JP 2520134 Y2 JP2520134 Y2 JP 2520134Y2 JP 46694 U JP46694 U JP 46694U JP 46694 U JP46694 U JP 46694U JP 2520134 Y2 JP2520134 Y2 JP 2520134Y2
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JP
Japan
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ceramic
color layer
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ceramic color
layer
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純 長谷川
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は車両用ウインドウガラス
に形成されるセラミックカラー層と導電層との積層構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のリヤウインドウには除曇用のブ
スバーと熱線を形成している。これらブスバー及び熱線
は銀ペーストをウインドウガラスの室内面側にプリント
して焼成することで形成されるが、ブスバーは幅広で外
側から見て目立つため、図3に示すようにウインドウガ
ラス100の内側面周縁にセラミックカラー層101を
形成し、このセラミックカラー層101の上にブスバー
102を形成し、外側からブスバー102が目立たない
ようにしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上述したようにセラミ
ックカラー層上にブスバーを形成するには、乾燥又は硬
化せしめたセラミックカラー層上に銀ペーストをプリン
トして同時に焼成するのであるが、この焼成の際に銀ペ
ースト中の銀イオンがセラミックカラー層のフリット中
を拡散(移動)してウインドウガラス面まで達し、黄色
乃至茶褐色のイオン発色103を呈し、見苦しくなり商
品価値が低下する。尚、図3では分りやすくするためイ
オン発色103がガラス内部に入り込むように示してい
るが、イオン発色103は実際にはウインドウガラス1
00の表面上にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
考案は、板ガラス表面に未焼成のセラミックペーストを
塗布し、このセラミックペースト上に未焼成の銀ペース
トを重ねて塗布し、これらを同時に焼成して得られるセ
ラミックカラー層と導電層との積層構造において、前記
セラミックカラー層のうち少なくとも前記導電層を形成
する側の部分を、板ガラス表面側の部分を構成する低融
点セラミックとの融点の差が30℃以上70℃以下の高
融点セラミックからなるものとした。
【0005】
【作用】導電層を形成する側の部分のセラミックカラー
層を高融点セラミックから構成することで銀ペースト中
の銀イオンがセラミックカラー層のフリット中へ拡散し
にくくなる。
【0006】
【実施例】以下に本考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図1は本考案に係る積層構造を適用
した自動車用ウインドウガラスを室内側から見た図、図
2は図1のAーA線拡大断面図であり、ウインドウガラ
ス1の周縁部にはセラミックカラー層2が形成され、こ
のセラミックカラー層2上ででウインドウガラス1の両
側部にブスバー3,3が形成され、これらブスバー3,
3間に熱線4…が形成されている。
【0007】ここで、セラミックカラー層2はフリット
(低融点鉛ガラス)及び顔料をビークルに混練してペー
スト状とし、これを乾燥した後、500〜750℃で焼
成することで形成される。顔料としてはCr23、Fe2
3、CuOがあり、ビークルとしてはオイルと樹脂を混
合したものとし、オイルとしてはセラミックカラー10
0部に対しパインオイル(松油)13.5部を、樹脂と
してはロジン(松脂)0.5部、エチルセルロース0.
8部及びアクリル樹脂0.3部を混合する。尚、フリッ
トの割合い及び顔料の割合いは焼成後の比率でそれぞれ
55〜90wt%、45〜10wt%とする。
【0008】また前記セラミックカラー層2は2つの層
2c、2dに分けられ、ガラス1に接する側のセラミッ
クカラー層2cを焼成温度600℃用の低融点セラミッ
クとし、ブスバー3を形成する側のセラミックカラー層
2dを焼成温度650℃用の高融点セラミックとしてい
る。
【0009】ここで、低融点セラミックと高融点セラミ
ックの融点差は30℃〜70℃であることが好ましい。
これは30℃以下の場合には明確な銀イオン拡散防止効
果が発揮されず、70℃以上では高融点セラミックが溶
ける時点で低融点セラミックにブリスタリング(発泡)
等の欠点が生じることによる。
【0010】以上において、セラミックカラー層2の上
に銀70〜80wt%、フリット(低融点鉛ガラス)3〜
5wt%、ビークル27〜15wt%からなる銀ペーストを
塗布し、これを乾燥せしめた後、所定温度で焼成するこ
とでブスバー3を形成するのであるが、この際低融点の
セラミックカラー層2cは十分溶けてガラスカラーとし
て発色するが、高融点のセラミックカラー層2dは十分
に溶融せず高粘度状態となり、銀ペースト中の銀イオン
の拡散を防止する。
【0011】
【考案の効果】表1は本考案の各実施例と従来例とをウ
インドガラスにおける銀イオンによる発色の有無におい
て比較したものである。尚、表1中○印は銀イオンによ
る発色なし、×印は銀イオンによる発色あり、▲印はセ
ラミックカラー層が未焼成であることを示す。
【0012】
【表】
【0013】上記の実験には3mm厚の板ガラスを使用
し、焼成時間は10分間とし、実施例にあっては低融点
セラミックとして焼成温度600℃のものを、高融点セ
ラミックとして焼成温度650℃のものを用いた。ま
た、比較例はセラミックカラーとして、フリット(低融
点鉛ガラス)と顔料をビークルに混合してペースト状に
したものを用いた以外は前記実施例と同一の条件とし
た。
【0014】表1から明らかなように本考案に係るウイ
ンドウガラスには銀イオンによる発色がなく、商品価値
の高いウインドウガラスが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る積層構造を適用した自動車用ウイ
ンドウガラスを室内側から見た図
【図2】図1のAーA線拡大断面図
【図3】従来のウインドウガラスの断面図
【符号の説明】
1…ウインドウガラス、2…セラミックカラー層、2c
…低融点セラミックカラー層、2d…高融点セラミック
カラー層、3…ブスバー。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板ガラス表面に未焼成のセラミックペー
    ストを塗布し、このセラミックペースト上に未焼成の銀
    ペーストを重ねて塗布し、これらを同時に焼成して得ら
    れるセラミックカラー層と導電層との積層構造におい
    て、前記セラミックカラー層のうち少なくとも前記導電
    層を形成する側の部分は、板ガラス表面側の部分を構成
    する低融点セラミックとの融点の差が30℃以上70℃
    以下の高融点セラミックからなることを特徴とするセラ
    ミックカラー層と導電層との積層構造。
JP46694U 1994-02-08 1994-02-08 セラミックカラー層と導電層との積層構造 Expired - Lifetime JP2520134Y2 (ja)

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