JP2519961B2 - ガラス加工機の保持チャック - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、基体中で案内され、スラストリングに作用
する作動レバーを介して往復動可能であり、且つ、前記
スラストリングの細孔中で案内される係合手段をクラン
プ面から離隔した端部に有する数個のクランプジョーに
よって、管からアンプル等の小ボトルを製造するガラス
加工機の保持チャックに関する。

西ドイツ特許第676,625号明細書に記載されている保
持チャックは、スラストリングの細孔が周辺溝によって
形成されており、該周辺溝には、クランプジョーの端部
に設けられ且つクランプジョー自体の所定部分によって
形成されるかあるいはクランプジョー端部に固定された
クロスピンによって形成される突起が係合するものであ
る。しかしながら、この保持チャックは、該チャックの
製造コストおよびクランプジョーを調節するのに必要な
コストが比較的高くなり、且つ、長期使用後におけるク
ランプジョーのがたつきを補正することができないた
め、完全に満足できるものではない。

本発明の目的は、前述のタイプの保持チャックであっ
て、簡単且つ正確に製造、補正することができるクラン
プジョーまたはクランプジョーガイドを有する保持チャ
ックを提供することである。この目的を達成するため、
本発明にあっては、クランプジョー用の係合手段はボー
ルからなり、このボールは該ボールと嵌合するようにス
ラストリングに形成された円筒形孔中で案内され、且
つ、ボールの直径より狭小なクランプジョー端部が第１
孔の軸に対して直角に延びる同一直径の孔に保持され
る。

構造が簡単でガイド特性が優れたことを特徴とする保
持チャックの好ましい実施例は、添付図面を参照して以
下に詳述する。すなわち、 第１図は、保持チャックの部分断面側面図、 第２図は、第１図に示した保持チャックの端面図、 第３図は、複数の保持チャックを備えたガラス加工機
における３つの保持チャックを示す平面図である。

第１図において、符号（１）はガラス加工機の回転台
（２）に固定された延長アームを示し、該延長アーム
（１）は、全体を（３）で示しガラス管またはその他の
熱可塑製材料からなる管を保持する保持チャックを保持
している。保持チャック（３）は、管（４）に螺着され
且つ３個のクランプジョー（７）用のガイド（６）を備
えた基体（５）を有する。クランプジョー（７）は、略
三角形断面の案内部（８）と矩形断面のプレート部
（９）とを有する。クランプジョー（７）の案内部
（８）はガイド（６）に嵌入している。この嵌入状態を
維持するため、固定ナット（11）で固定される無頭固定
ネジ（10）が使用されている。プレート部（９）は、ボ
ール（12）用の保持部を形成する横孔を有する。プレー
ト部（９）およびボール（12）は、クランプジョー
（７）を動作させる機能を有するスラストリング（13）
中で案内される。このスラストリング（13）は、ボール
（12）用の孔（14）を有し、且つ、プレート部（９）用
の細孔（15）を有する。作動レバー（17）は、保持チャ
ックの長手軸方向にスラストリング（13）を上下動させ
るものである。作動レバー（17）は、スラストリング
（13）の環状溝（19）と係合する２つの回転可能ボルト
（18）を支持している。バネ（20）は、スラストリング
（13）を第１図および第２図の位置に押圧している。

ガラス加工機動作時において、スラストリング（13）
とクランプジョー（７）を備えた基体（５）とが回転す
る。バネ（20）は、クランプジョー（７）のクランプ面
（21）を図示していない被挾持管に対して押圧する。ク
ランプジョー（７）は、略三角形状となっているため回
転しない。作動レバー（17）は、バネ（20）の付勢力に
抗して第１図および第２図における上方に移動する時、
ボルト（18）および環状溝（19）を介してスラストリン
グ（13）を随伴する。その結果、スラストリング（13）
は、基体（５）に対する、管（４）の軸方向への位置が
変化する。同時に、クランプジョー（７）は、ガイド
（６）中を斜め上方に移動し、クランプ面（21）が前記
管を解放する。

孔（14）中においてクランプジョーのプレート部
（９）を案内するため通常のボール（12）を使用するこ
とにより、簡単に、高精度の嵌合ガイドが可能となる。
また、クランプジョー（７）の案内部（８）用のガイド
（６）を簡単に製造することが可能となる。前記ガイド
（６）は、フライス削りによって基体（５）に形成さ
れ、無頭固定ネジ（10）を収容するカバー（22）によっ
て覆われている。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基体（５）中で案内され、スラストリング
   （13）に作用する作動レバー（17）を介して往復動可能
   であり、且つ、前記スラストリング（13）の細孔中で案
   内される係合手段をクランプ面から離隔した端部に有す
   る数個のクランプジョー（７）を有し、前記クランプジ
   ョー（７）用の係合手段がボール（12）からなり、該ボ
   ール（12）は、ボール（12）と嵌合するようにスラスト
   リング（13）に形成された円筒形孔（14）中で案内さ
   れ、且つ、ボール（12）の直径より狭小なクランプジョ
   ー（７）端部が前記孔（14）の軸に対して直角に延びる
   同一直径の孔に保持されていることを特徴とする、管か
   らアンプル等の小ボトルを製造するガラス加工機の保持
   チャック。
2. 【請求項２】前記ボール（12）を保持するクランプジョ
   ー（７）の端部には、前記スラストリング（13）の細孔
   （15）中で案内されるプレート部（９）が形成されてい
   ることを特徴とする請求の範囲第１項記載の保持チャッ
   ク。
3. 【請求項３】クランプジョー（７）のプレート部（９）
   に隣接して、略三角形断面の案内部（８）が形成されて
   おり、該案内部（８）の頂点は保持チャック（３）の長
   手軸（16）に向けられていることを特徴とする請求の範
   囲第２項記載の保持チャック。
4. 【請求項４】クランプジョー（７）の案内部（８）は、
   がたつきを補正し且つ案内部（８）の背部を押圧するた
   めの無頭固定ネジ（10）を備えた基体（５）のガイド
   （６）中で案内されることを特徴とする請求の範囲第３
   項記載の保持チャック。