JP2519663B2 - 焼入油添加剤 - Google Patents

焼入油添加剤

Info

Publication number
JP2519663B2
JP2519663B2 JP24748793A JP24748793A JP2519663B2 JP 2519663 B2 JP2519663 B2 JP 2519663B2 JP 24748793 A JP24748793 A JP 24748793A JP 24748793 A JP24748793 A JP 24748793A JP 2519663 B2 JP2519663 B2 JP 2519663B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quenching oil
weight
water
oil additive
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP24748793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0776693A (ja
Inventor
智 田中
大久保秀雄
佳代 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP24748793A priority Critical patent/JP2519663B2/ja
Publication of JPH0776693A publication Critical patent/JPH0776693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2519663B2 publication Critical patent/JP2519663B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は焼入油添加剤に関する。
さらに詳しくは、少量の添加で冷却速度の調整が可能な
水溶性焼入油添加剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属の焼入油としては鉱物油系が
用いられてきたが、火災の危険性があり徐々に水溶性焼
入油が用いられるようになってきている。水溶性焼入油
に使用される添加剤には、ポリエチレングリコール、ポ
リオキシアルキレングリコール、ポリビニルアルコー
ル、ポリオールとジイソシアネートとを反応させたもの
(特開昭50−17308号公報)等の高分子化合物が
用いられている。水溶性焼入油には作業時の安全性の
他、高速冷却が可能であることや付着した焼入油の除去
が容易である等の長所もあるが、冷却速度が早すぎて割
れが生じ易いという欠点もあった。冷却速度を割れが生
じない程度に調節するためには、前述した高分子化合物
を多量に添加しなくてはならないが、廃液処理などの問
題などから、少量の添加で良好な性能を発現する水溶性
焼入油添加剤が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の水溶性焼入油添加剤より少量添加で冷却速度が十分調
整できる水溶性焼入油添加剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、特定の水溶性ポリウレ
タン樹脂を用いることにより、従来の水溶性焼入油添加
剤に比べ少量添加で冷却速度が十分調整できることを見
いだし、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、数平均分子量が3,0
00〜35,000の水溶性ポリアルキレンポリオール
(A)および有機ポリイソシアネート(B)から誘導さ
れ、重量平均分子量が20,000〜300,000で
あり、且つ、オキシエチレン単位の含有量が少なくとも
60重量%である水溶性ポリウレタン樹脂(C)からな
る焼入油添加剤である。
【0006】本発明の水溶性ポリオキシアルキレン化合
物(A)としては、例えば、エチレンオキサイド(E
O)単独重合体、EO/プロピレンオキサイド(PO)
共重合体、ヒドロキシル基を有する化合物(a)にEO
単独、またはEOと他のアルキレンオキサイド[PO、
1,2−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、α
−オレフィンオキサイド、アルキレンオキサイド置換体
(エピクロロヒドリン、スチレンオキサイド等)等]を
付加して得られる化合物およびこれらの2種以上の混合
物が挙げられる。
【0007】(a)としては、例えば多価アルコール類
(ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコ
ール、ポリカプロラクタム、ジメチロールプロピオン酸
(塩)、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメ
チロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、ショ糖など);多価フェノール類(ヒドロキノン、
カテコールなど);ビスフェノール類(ビスフェノール
A、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノール
A、テトラメチルビスフェノールSなど)および水が挙
げられる。これらのうち好ましいものはエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、
グリセリンおよび水である。該(a)にEOと共に他の
アルキレンオキサイドを付加させる場合の付加様式は、
ランダム付加でもブロック付加でもよい。
【0008】これら(A)として例示したもののうち好
ましいものは、EO/POランダム共重合物、グリセリ
ンのEO/POランダム付加物およびヘキシレングリコ
ールのEO/POランダム付加物である。また、(A)
中の平均オキシエチレン単位含有量は通常60重量%以
上、好ましくは65重量%以上である。
【0009】(A)の数平均分子量は通常3,000〜
35,000、好ましくは4,000〜30,000で
ある。(A)の数平均分子量が3,000未満ではポリ
ウレタン樹脂が水に難溶性となり、35,000を超え
るとポリイソシアネート(B)との反応性が乏しくなり
目的とする性能を有するポリウレタン樹脂を得ることが
困難となる。
【0010】また、ウレタン樹脂のポリオール成分とし
て上記の(A)とともに、必要に応じて、本発明の水溶
性ポリウレタン樹脂の水溶性を阻害しない範囲で、他の
ヒドロキシル基を有する化合物を併用することができ
る。該他のヒドロキシル基を有する化合物としては、前
記(a)として例示したヒドロキシル基を有する化合物
(但し、水を除く。)などが挙げられる。該化合物の使
用量は、(A)に対して通常10重量%以下である。
【0011】本発明において、有機ポリイソシアネート
(B)としては、例えば、4,4'−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)、2,4−もしくは2,6−トリレン
ジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシ
アネート(HDI)、イソフォロンジイソシアネート
(IPDI)、エチレンジイソシアネート、1,5−ナフ
チレンジイソシアネート、4,4'−ジベンジルジイソシア
ネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェ
ニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート
などのジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート
とトリメチロールプロパンとの反応物;アニリンを塩酸
の存在下でホルムアルデヒドを反応させて得たポリアミ
ンをホスゲン化して得られるポリフェニルメタンポリイ
ソシアネート;これらの製造工程で得られる粗製ポリイ
ソシアネートおよびこれらの2種以上の混合物を挙げる
ことができる。これらのうち好ましいものはジイソシア
ネート類および粗製ジフェニルメタンジイソシアネート
であり、特に好ましいものはMDI、TDI、IPDI
およびHDIである。
【0012】水溶性ポリウレタン樹脂(C)中のウレタ
ン基(−NHCOO−)濃度は通常0.1〜5重量%、
好ましくは0.1〜3重量%である。(C)中のウレタ
ン基濃度が0.1%未満では少量添加で冷却速度を調整
できるポリウレタン樹脂ができず、5%を超えると
(C)の水溶性が悪くなる。
【0013】(C)の重量平均分子量は、通常20,0
00〜300,000、好ましくは30,000〜20
0,000である。重量平均分子量が20,000未満
では冷却速度の調整が不十分となり、300,000を
超えると焼入油の粘度が上がりすぎ冷却浴からの持ち出
しが多くなり不経済となる。
【0014】(C)中のオキシエチレン単位の含有量は
通常60重量%以上、好ましくは65重量%以上であ
る。オキシエチレン単位の含有量がが60重量%未満で
は水溶性が不十分となり、焼入油の均一性が損なわれる
ことがある。
【0015】(C)の製法は特に制限はなく、通常のウ
レタンプレポリマーを作成する方法で(A)および
(B)を反応させることにより得られる。反応温度は通
常30〜200℃、好ましくは50〜180℃である。
反応時間は通常0.1〜30時間、好ましくは0.1〜
8時間である。該ポリウレタン化反応は通常無溶剤系で
行われるが、必要によりイソシアネートに不活性な有機
溶剤中で行ってもよい。該有機溶剤としてはアセトン、
テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキサイド、トルエン、ジオキサン等が挙げられ
る。これら溶剤を用いた場合は、通常、反応後に溶剤を
溜去して水溶性ポリウレタン樹脂(C)を得る。
【0016】焼入油中の(C)の含有量は、通常0.1
〜50重量%、好ましくは1〜40重量%である。ま
た、必要により(C)と共に他の高分子化合物を併用し
てもよい。該高分子化合物としては、例えばポリエチレ
ングリコール、ポリビニルアルコール、水溶性セルロー
ス誘導体、ポリオキシアルキレンポリオールおよびこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。他の高分子化合物
を併用する場合の使用量は特に限定されないが、通常5
0重量%以下である。本発明の焼入油添加剤には、必要
に応じて公知の防錆剤、防腐剤、消泡剤等が添加されて
いてもよい。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0018】製造例1 ポリエチレングリコール(数平均分子量6,000)9
0部、EO/PO共重合体[ポリプロピレングリコール
(数平均分子量1,700)にEOを付加したもの;数
平均分子量8,500、EO=80重量%]50部およ
びMDI7部(ウレタン基濃度0.69%)を160℃
で2.5時間反応させ、水溶性ポリウレタン樹脂[1]
を得た。該[1]の重量平均分子量(ゲルパーメーショ
ンクロマトグラフィー;GPC測定値、以下同様)は6
3,000、分子量分布は1.5であった。
【0019】製造例2 ポリアルキレンポリオール[ヘキシレングリコールにE
OとPOをランダム付加したもの;数平均分子量15,
000、EO=75重量%]200部およびTDI1.
4部(ウレタン基濃度0.34%)を150℃で6時間
反応させ、水溶性ポリウレタン樹脂[2]を得た。該
[2]の重量平均分子量は40,000、分子量分布は
1.4であった。
【0020】製造例3 EO/PO共重合体[エチレングリコールを開始剤とし
てEOとPOをランダム共重合したもの;数平均分子量
4,000、EO=80重量%]200部およびHDI
5.9部(ウレタン基濃度1.42%)を170℃で8
時間反応させ、水溶性ポリウレタン樹脂[3]を得た。
該[3]の重量平均分子量は45,000、分子量分布
は1.5であった。
【0021】製造例4 ポリアルキレンポリオール[グリセリンにEOとPOを
ランダム付加したもの;数平均分子量30,000、E
O=65重量%]200部およびIPDI1.5部(ウ
レタン基濃度0.28%)を150℃で8時間反応さ
せ、水溶性ポリウレタン樹脂[4]を得た。該[4]重
量平均分子量は58,000、分子量分布は2.4であ
った。
【0022】実施例1〜4および比較例1〜3 製造例1〜4で得られた水溶性ウレタン樹脂[1]〜
[4]および比較の高分子化合物を表1に示す濃度とな
るように水に溶解して作成した焼入油についての冷却性
能をJIS K2242に準じて測定した。その結果を
表1に示す。なお、冷却性能は、液量300ml、液温
30℃において400℃から150℃に冷却するときの
冷却時間である。
【0023】
【表1】 (注1)ポリアルキレンポリオール:EO/POランダ
ム共重合体(重量平均分子量15,000 (注2)ポリウレタンA :特公昭56−11
731号公報に記載の実施例2に従って合成したポリウ
レタン
【0024】
【発明の効果】本発明の焼入油添加剤は下記の効果を奏
する。 (1)従来のものに比べて少量添加で冷却速度を十分調
節できるので、被焼入物の歪や割れの発生を抑えること
が出来る。 (2)被焼入物からの付着した焼入油の除去が容易であ
る。 (3)火災等の危険性がなく、取り扱いが容易である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量が3,000〜35,00
    0の水溶性ポリアルキレンポリオール(A)および有機
    ポリイソシアネート(B)から誘導され、重量平均分子
    量が20,000〜300,000であり、且つ、オキ
    シエチレン単位の含有量が少なくとも60重量%である
    水溶性ポリウレタン樹脂(C)からなる焼入油添加剤。
  2. 【請求項2】 (A)が、エチレンオキサイドとプロピ
    レンオキサイドのランダム共重合体及び/または多価ア
    ルコールのエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド
    ランダム付加物である請求項1記載の焼入油添加剤。
  3. 【請求項3】 (B)が4,4’−ジフェニルメタンジ
    イソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソフォ
    ロンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソシア
    ネートから選ばれる少なくとも1種である請求項1また
    は2記載の焼入油添加剤。
  4. 【請求項4】 (C)中のウレタン基(−NHCOO
    −)濃度が0.1〜5重量%である請求項1〜3いずれ
    か記載の焼入油添加剤。
JP24748793A 1993-09-07 1993-09-07 焼入油添加剤 Expired - Lifetime JP2519663B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24748793A JP2519663B2 (ja) 1993-09-07 1993-09-07 焼入油添加剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24748793A JP2519663B2 (ja) 1993-09-07 1993-09-07 焼入油添加剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0776693A JPH0776693A (ja) 1995-03-20
JP2519663B2 true JP2519663B2 (ja) 1996-07-31

Family

ID=17164202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24748793A Expired - Lifetime JP2519663B2 (ja) 1993-09-07 1993-09-07 焼入油添加剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2519663B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998006770A1 (en) * 1996-08-09 1998-02-19 The Dow Chemical Company A water miscible thermal quenching agent

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0776693A (ja) 1995-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6432865B1 (en) High molecular weight polyols, process for preparation and use thereof
EP0988334B2 (en) Thermoplastic polyether urethane
JPH06116352A (ja) フッ素化ポリウレタンおよびフッ素化ポリウレタン‐尿素、およびそれらの製造方法
US4235977A (en) Cross-linked polyurethane elastomers and microcellular foams
DE60021999T2 (de) Polyurethan/Polyurethan-Harnstoffharz und Verfahren zu dessen Herstellung
JP2675816B2 (ja) 硬質発泡体の製造方法及びポリイソシアネート組成物
JP2519663B2 (ja) 焼入油添加剤
JPS5923726B2 (ja) 高粘度ポリオキシアルキレングリコ−ルブロック共重合体
JP2022552061A (ja) ポリエーテル系水性ポリウレタン分散液およびそれを調製するための方法
JP3296371B2 (ja) ポリウレタンエラストマー及びその製造法
JP3504323B2 (ja) 焼入れ油
JPH04164914A (ja) 靴底用二液性気泡質ポリウレタンエラストマー組成物
JP2010174053A (ja) ポリエーテルポリオール
JP2004035879A5 (ja)
EP3515962B1 (en) Polyurethane foams having sufficient hardness and good flexibility
JP2020504218A (ja) ポリウレタンの物理的性質の改善
JP3150379B2 (ja) 硬化性プレポリマー
EP0576132A1 (en) Process for reducing unsaturation in polyols
JPH0776695A (ja) 水−グリコール型作動液
JP4552510B2 (ja) 低硬度ポリウレタン樹脂およびポリウレタン樹脂の製造方法
WO1998006770A1 (en) A water miscible thermal quenching agent
JP3074252B2 (ja) 軟質ポリウレタンフォームの製造方法
CA1163748A (en) Cross-linked polyurethanes
JPH0733868A (ja) ポリオール及びポリウレタンフォーム並びにこれらの製造法
WO2024013051A1 (de) Silanterminierte polymere