JP2517942B2 - 車両用無段変速機の制御方法 - Google Patents

車両用無段変速機の制御方法

Info

Publication number
JP2517942B2
JP2517942B2 JP62035337A JP3533787A JP2517942B2 JP 2517942 B2 JP2517942 B2 JP 2517942B2 JP 62035337 A JP62035337 A JP 62035337A JP 3533787 A JP3533787 A JP 3533787A JP 2517942 B2 JP2517942 B2 JP 2517942B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
vehicle
engine
fuel cut
continuously variable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62035337A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63203439A (ja
Inventor
久雄 伊予田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP62035337A priority Critical patent/JP2517942B2/ja
Publication of JPS63203439A publication Critical patent/JPS63203439A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2517942B2 publication Critical patent/JP2517942B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、直結クラッチ付の流体動力伝達手段、例え
ばフルードカップリング、又はトルクコンバータを介し
て、エンジンに連結された車両用無段変速機(以下CVT
と記す)の変速比制御技術に関する。
[従来の技術] 従来、車両の減速時にCVTの目標入力側回転数を設定
し、該目標入力側回転数と実際の入力軸回転数とが一致
するように、変速比を制御して、エンジン回転数をエン
ジンの燃料カット回転数以上に保持することにより、燃
料カットによる燃料消費効率およびエンジンブレーキの
働きの向上を図る技術が開示されている(特開昭60-186
48号公報)。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来の技術をエンジンとCVTとの
間に直結クラッチ付のフルードカップリングもしくは直
結クラッチ付トルクコンバータを介装する車両に適用し
た場合には、以下に示す問題の発生が考えられる。
すなわち、上記直結クラッチのロックアップ「オン」
時は、CVTの入力軸回転数とエンジン回転数とが一致し
ているが、ロックアップ「オフ」時はフルードカップリ
ング等がすべってCVTの入力軸の回転数の方がエンジン
回転数より大きくなることにより、該ロックアップ「オ
フ」時に、上記エンジンの燃料カットが実行されない場
合が発生する。これは、CVTの入力軸の回転数をエンジ
ンの燃料カット回転数以上に保持しているのにもかかわ
らず、減速時のフルードカップリングのすべりに起因し
て、エンジン回転数が上記燃料カット回転数にまで上昇
しないためである。
又、従来の技術において、ロックアップ「オフ」時の
すべりを考慮して、一律に目標入力側回転数を高く設定
しておくことが考えられるが、この場合には、ロックア
ップ「オン」時のエンジンブレーキが大きくなり、車両
の運転感が悪化する問題が新たに発生する。
本発明は、上記の問題点を解決することにより、車両
の運転感を良好に保持しつつ、CVTによる安定な燃料カ
ット制御を行なうことを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成する手段として、本発明の車両用無段
変速機の制御方法は、第1図に例示するように、 車両用無段変速機に連結されたエンジンの燃料カット
制御を行なう条件か否かを判断し、 燃料カット制御を行なう条件の成立時には、エンジン
の回転数が燃料カットを行なう回転数となるよう上記車
両用無段変速機の変速比を制御する方法において、 上記エンジンと上記車両用無段変速機との間に、流体
を介して動力を伝達する流体動力伝達手段と直結クラッ
チとが介装されているとき(ステップSA)、 上記燃料カット制御を行なう条件の成立時には(ステ
ップSB)、 上記直結クラッチの係合状態に基づいて車両用無段変
速機の目標入力側回転数を決定して(ステップSC)、上
記変速比を制御することを特徴とし(ステップSD)、上
記目標入力側回転数を、直結クラッチが係合状態にある
ときの目標回転数が、直結クラッチが非係合状態にある
ときの目標回転数よりも低い値に決定されること(ステ
ップSC1,SC2,SC3)を特徴とする。
流体動力伝達手段とは、例えばフルードカップリング
をはじめとする流体接手、もしくはトルクコンバータが
用いられる。
直結クラッチとは、例えば流体動力伝達手段の入力側
と出力側を直結にするクラッチである。
車両用無段変速機の目標入力側回転数とは、CVTの入
力側の実際の回転数の制御目標となる回転数であって、
例えば流体動力伝達手段の入力側もしくは出力側回転
数、又はCVTの入力プーリの回転数の制御目標になる回
転数である。
[作用] 本発明の車両用無段変速機の制御方法によれば、エン
ジンとCVTとの間に流体動力伝達手段と直結クラッチと
が介装されている場合に(ステップSA)、CVTによるエ
ンジンの燃料カット制御を行なう条件が成立したと判断
したとき(ステップSB)、まず直結クラッチの係合状態
(ロックアップ状態)を判断し(ステップSC1)、ロッ
クアップ「オン」のときには、該ロックアップ「オン」
でエンジンの回転数が燃料カットを行なう回転数となる
目標入力側回転数を決定し(ステップSC2)、該目標入
力側回転数と実際のCVTの入力軸の回転数とが一致する
ように変速比を制御する(ステップSD)。一方、ロック
アップ「オフ」のときには、該ロックアップ「オフ」で
エンジンの回転数が燃料カットを行なう回転数となる目
標入力側回転数、すなわち上記ロックアップ「オン」時
に比べて大きい目標入力側回転数を決定し(ステップSC
3)、CVTの変速比を制御する(ステップSD)。
なお、CVTによるエンジンの燃料カット制御を行なう
条件が成立しないときには、通常の車両の走行状態にも
とづく変速比制御が実行される。
こうしたCVTの変速比制御は、目標入力側回転数と実
際の入力側回転数とが一致するように行なってもよく、
あるいは例えば目標入力側回転数に代えて目標変速比を
求め、該目標変速比と実際のCVTの変速比とが一致する
ように行なってもよい。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第2図において、車両のエンジン10は、直結クラッチ
11付のフルードカップリング12を介して無段変速機14の
入力軸16に連結されている。入力軸16には、油圧シリン
ダ18によってV溝幅すなわち伝導ベルト20の掛り径が変
更される可変プーリ22が設けられている。出力軸24に
は、油圧シリンダ26によってV溝幅が変更される可変プ
ーリ28が設けられている。したがって、入力軸16に伝達
された回転力は可変プーリ22および28に巻き掛けられた
伝導ベルト20を介して出力軸24に伝達されるとともに、
後段の副変速機30に伝達される。副変速機30は、第1サ
ンギア32,第2サンギア34,リングギア36などから成るラ
ビニョウ型複合遊星歯車装置を備え、高速段用クラッチ
38,低速段用ブレーキ40,後進用ブレーキ42が図示しない
油圧アクチュエータによって択一的に作動させられるこ
とにより、次表1に示すように、副変速機30の変速比Rf
が切り換えられ、あるいは正転、逆転が切り換えられる
ようになっている。
ここで表1において、ρ1はZs1/Zr,ρ2はZs2/Zrであ
る。但し、Zs1は第1サンギア32の歯数、Zs2は第2サン
ギア34の歯数、Zrはリングギア36の歯数である。ベルト
式無段変速機14の出力軸24は副変速機30の入力軸を構成
し、また副変速機30内の遊星ギアを支持するキャリア44
は出力軸を構成するので、副変速機30の変速比はキャリ
ア44の回転数で出力軸24の回転数を除した地となる。上
記キャリア44に伝達された回転力は、中間歯車46,48お
よび終減速機50を経て、車両の一対の駆動輪52にそれぞ
れ伝達されるようになっている。
可変プーリ22および28の近傍には、それら可変プーリ
22および28の回転数に対応した周波数のパルス信号SP1
およびSP2をコントローラ54へ出力するための入力軸回
転数センサ58および出力軸回転数センサ60が設けられて
いる。中間歯車48の近傍には、中間歯車48の回転数に対
応した周波数のパルス信号SVをコントローラ54へ出力す
るための車速センサ61が設けられている。エンジン10の
吸気配管に設けられたスロットル弁62は、アクセルぺダ
ル63の操作により開閉され、該スロットル弁62には、ス
ロットルセンサ64aおよびアイドルスイッチ64bが設けら
れており、そのスロットルセンサ64aからはスロットル
弁開度θを表すスロットル信号Sθが、アイドルスイッ
チ64bからはアイドルスイッチの状態LL「オン」「オ
フ」を表すアイドル信号SLLがコントローラ54に供給さ
れる。エンジン10の点火回路には、エンジン回転数セン
サ65aが設けられており、そのエンジン回転数センサ65a
からはエンジン回転数Neを表す回転数信号SNEがコント
ローラ54に供給される。エンジン10のウォータージャケ
ットには、水温センサ65bが設けられており、その水温
センサ65bからエンジン水温Twを表す水温信号STWがコン
トローラ54に供給される。
本実施例においてはシフト切換装置としてシフトレバ
ー66が用いられており、そのシフトレバー66の操作位置
を検出する操作位置センサ68からは、シフトレバー66の
シフト操作位置Pshを表す信号SPがコントローラ54に供
給される。このシフトレバー66は油圧回路70内のマニュ
アルバルブと機械的に関連させられており、ニュートラ
ルレンジに操作されたときには、高速段用クラッチ38,
低速段用ブレーキ40,後進用ブレーキ42をそれぞれ作動
させるための油圧アクチュエータのいずれにも油圧が供
給されることを阻止するが、後進レンジに操作されたと
きには、後進用ブレーキ42を作動させる油圧アクチュエ
ータのみに作動油を供給させる。また、シフトレバー66
が前進レンジのうちの通常走行(D:ドライブ)レンジに
操作された場合には、高速段用クラッチ38を作動させる
油圧アクチュエータのみに作動油が供給されることを許
容し、高速側ギア段が維持されるようにする。また、シ
フトレバー66が前進レンジのうちの自動変速レンジ(S
レンジ)またはエンジンブレーキレンジ(Lレンジ)に
操作された場合には、高速段用クラッチ38および低速段
用ブレーキ40を作動させるそれぞれの油圧アクチュエー
タのいずれかに作動油が供給されることを許容する。そ
れらの油圧アクチュエータには、油圧回路70に設けられ
たシフト用電磁弁72の作動に応答して作動するシフトバ
ルブから、択一的に油圧が供給されるようになってい
る。
上記油圧回路70は、出力軸42に設けられた油圧シリン
ダ26に無段変速機14の実際の変速比およびエンジン10の
出力トルクに対応して調圧されたライン油圧を供給し、
伝導ベルト20の張力を必要かつ充分に制御する。また、
油圧回路70は、入力軸16に設けられた油圧シリンダ18に
関して、シフト方向切換弁74の作動に応答して、作動油
を供給しあるいは排出するとともに、シフト速度切換弁
76の作動に応答して油圧シリンダ18への作動油流入速度
あるいは油圧シリンダ18からの作動油排出速度を変化さ
せ、またロックアップ切換弁77の作動に応答して直結ク
ラッチ11への作動油の方向を切り換える。なお、油圧ポ
ンプ78はエンジン10などによって駆動されることによ
り、オイルタンク80内の作動油を油圧回路70に圧送する
ものであって油圧回路70の油圧源として機能する。
上記コントローラ54は、入出力インターフェース82,
中央処理部84,および記憶部86等を備え、記憶部86に予
め記憶されたプログラムおよびデータに従って、入出力
インターフェース82を介して入力された種々の入力信号
を処理し、該処理結果にもとづいて、シフト用電磁弁72
の作動を制御することにより、副変速機30のギア段を自
動シフトさせ、シフト方向切換弁74およびシフト速度切
換弁76の作動を制御することにより、無段変速機14の変
速比を最適値に変化させ、ロックアップ切換弁77の作動
を制御することにより、直結クラッチ11をロックアップ
「オン」もしくはロックアップ「オフ」にする。
次に、第3図のフローチャートにより所定時間(ここ
では8m sec)毎に実行される本実施例の変速比制御ルー
チンを説明する。
第3図は、車両のトランスミッション全体の変速比を
制御するための制御ルーチンを示すものであって、先ず
ステップ100が実行されることにより車速V、スロット
ル開度θ、入力軸16の回転数Nin、出力軸24の回転数Nou
t、エンジン回転数Ne、シフトレバー66の操作位置Psh、
アイドルスイッチ64bの状態LL、エンジン水温Twが信号S
V,Sθ,,SP1,SP2,SNE,SP、SLLおよびSTWに基づいて読み
込まれる。次いで、ステップ110では、シフトレバー66
の実際の操作位置が通常走行レンジかあるいは自動変速
レンジであるかが判断される。通常走行レンジであると
判断された場合には、ステップ120が実行されて、予め
記憶部86に記憶された第4図に示す通常走行レンジにお
ける変速比制御ルーチンが実行され、無段変速機14の変
速比γが最適に制御される。
一方、上記ステップ110において、シフトレバー66が
自動変速レンジに制御されていたと判断された場合に
は、ステップ130が実行されることにより、副変速機30
のシフト制御が実行される。すなわち、記憶部86に予め
記憶されたシフトパターンから、車速Vおよびスロット
ル開度θに基づいて副変速機30のギア段が決定され、決
定されたギア段が実現されるようにシフト用電磁弁72に
駆動信号を出力する。シフトパターンはたとえば第5図
に示すものであり、データマップなどの形態で記憶され
ている。図において、U12は、車両の走行性能を考慮し
て用意されたものであって、低速側ギア段(第1速)か
ら高速側ギア段(第2速)へのアップシフトの判断に用
いるアップシフト線であり、図中D21は、適当なヒステ
リシスを形成するように、またキックダウンによる加速
性能を考慮して用意されたものであって、高速側ギア段
から低速側ギア段へのダウンシフトの判断に用いるダウ
ンシフト線である。
次いで、ステップ140では、副変速機30の実際のギア
段が高速側ギア段であるかまたは低速側ギアであるかが
判断される。高速側ギア段であると判断された場合に
は、ステップ150が実行されて、たとえば第4図に示す
通常走行レンジにおける変速比制御ルーチン(ステップ
120)に代えて、詳細を図示しない高速ギア段における
変速比制御ルーチンが起動され、無段変速機14の変速比
制御が実行される。
上記ステップ140において副変速機30のギア段が低速
側ギア段であると判断された場合には、ステップ160が
実行されて、たとえば第4図に詳細を示す通常走行レン
ジにおける変速比制御ルーチン(ステップ120)に代え
て、詳細を図示しない低速ギア段における変速比制御ル
ーチンが起動され、無段変速機14の変速比制御が実行さ
れる。
次に、第4図の通常走行レンジにおける変速比制御ル
ーチンを説明する。該第4図の制御ルーチンでは、まず
ステップ200により、燃料カット条件(フューエルカッ
ト条件)が成立しているか否かが判断される。このフュ
ーエルカット条件が成立したとの判断は、ここではエン
ジン水温Twが70[℃]以上、車速Vが35[km/h]以上、
およびアイドルスイッチ64bが「オン」の総ての条件が
満足されたとき行なわれる。なお、上記車速Vには、上
記フューエルカット条件の成立の判断がハンチングを生
じないようにするためと、一旦フューエルカットしたら
低車速になるまで永く継続させるために、適当なヒステ
リシスが設けられている。
車両が通常走行状態のとき、すなわちフューエルカッ
ト条件が不成立であると判断されたときには、ステップ
210により、予め記憶部86にメモリされている第6図に
示す通常走行レンジ用データマップ、すなわちスロット
ル開度θおよび車速Vi(i=0〜max)からシフトレバ
ー66が通常走行レンジの場合に最適の目標回転数Nin*
与えるデータマップが選択される。次いで、ステップ22
0により、上記選択されたデータマップにもとづき、ス
ロットル開度θおよび車速Vにしたがって、目標回転数
Nin*がマップ補間により決定される。
該目標回転数Nin*の決定に続いて、ステップ230によ
り、目標回転数Nin*に実入力軸回転数Ninを一致させる
制御が実行される。すなわち、まず目標回転数Nin*が入
力軸16の回転数Nin以上であるか否かが判断される。次
いでNin*≧Ninであれば、入力軸16の回転数Ninを高くす
る場合であると判断して、シフト方向切換弁14およびシ
フト速度切換弁76を制御することにより無段変速機14の
変速比γを大きくする制御(ダウンシフト制御)が実行
される。一方、目標回転数Nin*が入力軸16の回転数Nin
より小さい場合には、無段変速機14の変速比γを小さく
する制御(アップシフト制御)が実行される。
上記ステップ200ないし230が実行されることにより、
シフトレバー16が通常走行レンジの場合における無段変
速機14の変速比を、最適にする制御が行なわれる。
上記目標回転数Nin*のデータマップにもとづき目標回
転数Nin*を決定して、変速比γを制御する(ステップ21
0ないし230)走行状態において、アクセルペダルが戻さ
れることによりフューエルカット条件が成立したとする
判断が行なわれた場合には(ステップ200)、次いでス
テップ240により、直結クラッチ11が実際に係合してい
るか(ロックアップ「オン」か)否か(ロックアップ
「オフ」か)が判断される。このロックアップ「オン」
の判断は、フルードカップリング12の入力側の回転数で
あるエンジン回転数Neと出力側の回転数である無段変速
機14の入力軸16の回転数Ninとを比較して、エンジン回
転数Neと入力軸回転数Ninとが同一の場合に「YES」、す
なわち実際に直結クラッチ11が係合されているか否かに
基づいて行なわれる。
直結クラッチ11がロックアップ「オン」であると判断
された場合には、次のステップ250により、目標回転数N
in*の決定が行なわれる。このロックアップ「オン」時
の目標回転数Nin*は、現時点におけるフューエルカット
回転数Ncut(ここでは、1,200rpm)に所定値αを加える
ことにより決定されるものである(Nin*←Ncut+α)。
この所定値αの値は、フューエルカットを行なうため
に、必要で、かつ最小の値が選択されるものであって、
エンジン回転数Neの下降度合、無段変速機14をダウンシ
フトさせるときの油圧系の作動遅れ等を考慮して、予め
実験により最適値に決定されるものである。なお、上記
所定値αの値は、たとえば変速レンジがエンジンブレー
キレンジの場合には、エンジンブレーキの効果を大きく
するために、大きめの値が設定される。
上記目標回転数Nin*の決定に続いて、ステップ230に
より、前述のフューエルカット条件の不成立時と同様
に、目標回転数Nin*に実入力軸回転数Ninを一致させる
変速制御が実行される。
上記ロックアップ「オン」状態から、たとえば車速が
低下して、ロックアップ「オフ」状態に移行したこと
を、ステップ240により判断したときには、次のステッ
プ260に処理が移行される。このロックアップ「オフ」
時に実行されるステップ260では、フルードカップリン
グ12にすべりがある状態、すなわち実入力軸回転数Nin
に比べてエンジン回転数Neが低い(ここでは通常150rpm
低い)場合の目標回転数Nin*が決定される。この目標回
転数Nin*は、現時点におけるフューエルカット回転数Nc
utに所定値βを加えることにより、決定されるものであ
る(Nin*←Ncut+β)。この所定値βの値は、前述所定
値αと同様に、フューエルカットを行なうために、必要
で、かつ最小の値が選択されるものであって、フルード
カップリング12のすべり回転数分にほぼ等しい150rpmを
上記所定値αに加えた値が用いられる。
この目標回転数Nin*の決定後は、前述ロックアップ
「オン」時と同様に、目標回転数Nin*に実入力軸回転数
Ninを一致させる変速制御が実行される(ステップ23
0)。
以上詳述したように、本実施例の適用された車両は、
第7図の作動状態を示す図に示すように、フューエルカ
ット条件の成立時点T1では、ロックアップ「オン」(L/
C「オン」)か否かにより、それぞれ最適の目標回転数N
in*(Ncut+α、もしくはNcut+β)を決定し、該目標
回転数Nin*にもとづいて変速比を制御する。
これにより、フルードカップリングがすべっていない
とき(ロックアップ「オン」のとき)、すなわちエンジ
ン回転数Neと実入力軸回転数Ninとが同一の場合には、
目標回転数Nin*をエンジンがフューエルカットを行なう
ために必要で、かつ最小の値(Ncut+α)に設定するこ
とにより、フューエルカット時のエンジンブレーキによ
るショックを最小に抑え、しかも時点T2にてエンジン回
転数Neをフューエルカットが作動する回転数Ncut以上に
することができる。したがって、車両の燃料消費効率お
よび運転感覚を向上させることができる。
一方、フルードカップリング12がすべっているとき
(ロックアップ「オフ」のとき)、すなわちエンジン回
転数Neの方が実入力軸回転数Ninより低い場合には、目
標回転数Nin*を、上記すべり分を考慮して予め選択し
た、高めの値(Ncut+β)に設定することにより、エン
ジン回転数を時点T2にてフューエルカットが作動する回
転数Ncut以上にすることができる。したがって、直結ク
ラッチが係合されているロックアップ「オン」時と同様
に車両の燃料消費効率を向上させることができる。
この結果、フルードカップリング12と直結クラッチ11
とをエンジン10との間に介装した車両用無段変速機の制
御方法において、車両の燃料消費効率および運転感覚を
両立させることができるという優れた効果を奏する。
なお上記時点T2にてエンジンがフューエルカットされ
た後、たとえば車速Vが極端に下がってフューエルカッ
ト条件が成立しなくなった場合には(時点T3)、目標回
転数Nin*が通常の第6図に示すデータマップにしたがっ
た値に戻される。さらに、車速Vが低下して、極低速も
しくは停車した場合には(時点T4)、目標回転数Nin*
最小値Nlowになり、エンジン回転数Neがアイドル回転数
Nidleになる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明
は、上記実施例に限定されるものでなく、要旨を変更し
ない範囲で例えば目標回転数Nin*に代えて目標変速比γ
*を算出し、該γ*と実際のCVTのγとが一致するように
制御してもよく、又はロックアップ「オフ」時のフュー
エルカット制御によるエンジン回転数とロックアップ
「オン」時のフューエルカット制御によるエンジン回転
数とが同一になるように、ロックアップ「オフ」時の目
標回転数Nin*を補正する制御を併用してもよい。
[発明の効果] 本発明の車両用無段変速機の制御方法によれば、直結
クラッチの係合状態が「オン」、「オフ」いずれであっ
ても適切な燃料カット制御を行う様に、それぞれに最適
の目標入力側回転数が決定され、エンジン回転数が制御
される。
これにより、直結クラッチの係合時および非係合時の
エンジン回転数がほぼ同一の値にされる。すなわち、直
結クラッチの係合状態にかかわりなく、燃料カットを実
施しえる回転数で、かつ燃料カット時のエンジンブレー
キによるショック等の発生が少ない回転数に、確実にエ
ンジ回転数を移行させることができる。
したがって、車両の燃料消費効率および運転感覚を共
に向上させることができるという極めて優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の車両用無段変速機の制御方法の基本的
構成を例示するフローチャート、第2図は本発明の一実
施例の適用されるシステムの構成図、第3図は実施例の
変速比制御ルーチンのフローチャート、第4図は実施例
の通常走行レンジにおける変速比制御ルーチンのフロー
チャート、第5図は実施例の副変速機の変速特性を示す
グラフ、第6図は実施例の無段変速機の変速特性を示す
グラフ、第7図は実施例の作動状態を示すグラフであ
る。 10……エンジン 11……直結クラッチ 12……フルードカップリング 14……無段変速機 54……コントローラ 64b……アイドルスイッチ 65a……エンジン回転数センサ 65b……水温センサ 70……油圧回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両用無段変速機に連結されたエンジンの
    燃料カット制御を行なう条件か否かを判断し、 燃料カット制御を行なう条件の成立時には、エンジンの
    回転数が燃料カットを行なう回転数となるよう上記車両
    用無段変速機の変速比を制御する方法において、 上記エンジンと上記車両用無段変速機との間に、流体を
    介して動力を伝達する流体動力伝達手段と直結クラッチ
    とが介装されているとき、 上記燃料カット制御を行なう条件の成立時には、 上記直結クラッチの係合状態に基づいて車両用無段変速
    機の目標入力側回転数を決定して、上記変速比を制御す
    ることを特徴とし、 上記目標入力側回転数を、直結クラッチが係合状態にあ
    るときの目標回転数が、直結クラッチが非係合状態にあ
    るときの目標回転数よりも低い値に決定されること を特徴とする車両用無段変速機の制御方法。
JP62035337A 1987-02-18 1987-02-18 車両用無段変速機の制御方法 Expired - Fee Related JP2517942B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62035337A JP2517942B2 (ja) 1987-02-18 1987-02-18 車両用無段変速機の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62035337A JP2517942B2 (ja) 1987-02-18 1987-02-18 車両用無段変速機の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63203439A JPS63203439A (ja) 1988-08-23
JP2517942B2 true JP2517942B2 (ja) 1996-07-24

Family

ID=12439028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62035337A Expired - Fee Related JP2517942B2 (ja) 1987-02-18 1987-02-18 車両用無段変速機の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2517942B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0718354B2 (ja) * 1989-08-03 1995-03-01 日産自動車株式会社 エンジン・無段変速機駆動系統の制御装置
JP4907020B2 (ja) * 2001-09-07 2012-03-28 富士重工業株式会社 無段変速機の変速制御装置
JP5601918B2 (ja) * 2010-07-23 2014-10-08 本田技研工業株式会社 変速機制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58200843A (ja) * 1982-05-14 1983-11-22 Nissan Motor Co Ltd フユ−エルカツト機構付エンジンと組合せたvベルト式無段変速機の変速制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63203439A (ja) 1988-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4793217A (en) Method and apparatus for controlling power transmitting system for automotive vehicle, including continuously variable transmission and auxiliary transmission
US6773372B2 (en) Vehicle drive control apparatus and method
US7544149B2 (en) Shift control apparatus and shift control method of automatic transmission of vehicle
US6908413B2 (en) Driving control apparatus for vehicle and driving control method for vehicle
JP3843921B2 (ja) 車両用駆動制御装置
JPS63149235A (ja) 車両用無段変速機の制御装置
US6432025B1 (en) Apparatus for increasing vehicle drive power source output upon accelerator redal operation during vehicle coasting with automatic transmission in released state
JPH02229957A (ja) 自動変速機の液圧制御装置
JP2005098522A (ja) 車両用駆動制御装置
JPS62137239A (ja) 副変速機を備えた車両用無段変速機の制御方法
JP2778033B2 (ja) 車両用フルードカップリング
JP2517942B2 (ja) 車両用無段変速機の制御方法
JPH05157173A (ja) 車両用自動変速機のクリープ制御装置
JP3246286B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2517940B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JP2517933B2 (ja) 車両用無段変速機の制御方法
JPH07102792B2 (ja) 副変速機および無段変速機を備えた車両用変速機の制御方法
JP2701256B2 (ja) 車両用無段変速機の制御方法
JP2613037B2 (ja) 車両用無段変速機の制御方法
JP2699338B2 (ja) 車両用無段変速機の制御方法
JP2668902B2 (ja) 車両用無段変速機の制御方法
JP3259598B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH08247275A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPS62137238A (ja) 副変速機を備えた車両用無段変速機の制御方法
JP4760371B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees