JP2517736B2 - きのこ栽培用培養基 - Google Patents

きのこ栽培用培養基

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はきのこ栽培用培養基に関する。
〔従来の技術〕
近年、エノキダケ、ヒラタケ、ナメコ等の食用きのこ
をオガクズ、モミガラ等に米ぬか等を混合した培養基を
用いて人工的に栽培することが広く行われている。しか
しながら、その場合に品質の揃ったきのこを高収穫量で
得ることがなかなか困難であり、その解決が求められて
きた。
その解決策の一つとして、培養基中に栄養源として炭
酸カルシウム等を添加してきのこの栽培を行うことも試
みられているが(特公昭47-22768号)、きのこの収穫量
や収穫日数等の点で未だ充分満足のいくものではなかっ
た。
〔発明の内容〕
本発明者等は、高品質のきのこを高い収穫量で得るこ
とを目的として長年研究を続けてきた。
その結果、培養基中に卵殻粉末および貝殻粉末の少な
くとも1種を混合してきのこを栽培すると、品質にばら
つきのない高品質のきのこが高い収穫量で得られるこ
と、さらに収穫に要する日数も従来の方法に比べて短く
て済むことを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、培養基の全重量を基準にして0.
3%〜10%の卵殻粉末および貝殻粉末の少なくとも1種
を含有することを特徴とするきのこ栽培用培養基であ
る。
本発明の培養基は、卵殻粉末および貝殻粉末のいずれ
か一方を含有していても、両方を含有していてもよい。
卵殻粉末と貝殻粉末の両方を含有する場合は、その合計
量が上記0.3%〜10%の範囲に入るようにする。
本発明では卵殻粉末として、通常、割卵して中身を取
り出した後の鶏卵の殻を粉砕、乾燥することによって得
られる粉末を使用するが鶏卵以外の他の鳥類の卵殻粉末
を使用することもできる。入手のしやすさ、価格等の点
から鶏卵の卵殻粉末を使用するのがよい。卵殻粉末は、
割卵の前または割卵の後の任意の工程で水洗、消毒、殺
菌等の処理を施して清浄にしたものを使用するのがきの
こ培養基中への雑菌やその他の有害物の混入を防止する
上で望ましい。
貝殻粉末としては、カキ、アサリ、シジミ、ホタテ貝
等の貝の貝殻粉末を使用できるが、カキ殻粉末が好まし
い。貝殻粉末も培養基への配合前に清浄にしておくのが
望ましい。
また、培養基中への分散のしやすさ、きのこに対する
成育促進作用等の点から卵殻粉末および貝殻粉末として
は、通常2000μ以下の粒度のものを使用するのがよく、
特に50〜350μのものが好ましい。
本発明では卵殻粉末および/または貝殻粉末を水を添
加した後の培養基の全重量に基づいて0.3%〜10%、好
ましくは、約1%〜5%の割合で培養基に含有させる。
卵殻粉末および/または貝殻粉末を上記範囲内の量で混
合した時に、短い収穫日数できのこを高収穫量で得るこ
とができる。
本発明では、培養基としてオガクズ、パルプ廃材、モ
ミガラ、コーンコブ、バガス、ビート粕、デンプン粕等
の基材に米ぬか、もろこし粉砕物、 、などの栄養源の1種または2種以上を混合したものを
使用する。通常、乾燥基材1重量部に対して栄養源約0.
1〜約1.5重量部を混合したものを用いる。
オガクズ、モミガラおよびパルプ廃材の少なくとも一
種100重量部に対して、米ぬか、もろこし粉砕物、およ
から選ばれる栄養源の少なくとも一種を約10〜150重量
部混合したものが高収穫量を得るのに適しており、特に
基材としてオガクズを用いるのがよい。しかしながらき
のこの種類、栽培環境や条件等に応じて、基材や栄養源
の種類、両者の配合割合を変えてもよい。
また、基材としてモミガラを使用する場合には、加圧
粉砕して吸水性を向上したいわゆる膨軟化モミガラが好
適である。
本発明の培養基によって、シロタモギタケ(商品名ホ
ンシメジ)、ヒラタケ(商品名シメジ)、エノキダケ、
ナメコ、シイタケ、マイタケ、キクラゲ、ブナシメジ等
の食用のきのこ、サルノコシカケ等の薬用きのこのいず
れもが栽培できる。
本発明の培養基によりきのこを栽培するにあたって
は、卵殻粉末および/または貝殻粉末を混合した培養基
に水を加えて培養基の水分含量を通常約50〜70重量%に
調整した後、必要に応じて殺菌、冷却後菌を接種して各
々のきのこについて通常採用されている培養、生育工程
および条件に従って行うとよい。
例えばホンシメジの場合は、菌を接種した培養基を約
23〜26℃で約30日間培養後、約25〜30℃で約40〜50日間
熟成し、菌掻後に温度約15〜16℃、湿度約95〜100%で
約20〜23日間生育を行ってホンジメジを収穫する。また
例えばシイタケの場合は、菌を接種した培養基を約19〜
24℃で約25〜32日間培養後、約25〜30℃で更に約40〜50
日間熟成し、温度約14〜18℃、湿度約90〜100%で約7
〜12日間発生を行ってきのこを収穫し、この際に第1回
目の収穫後に再び発生にかけて第2回目の収穫を行うこ
ともできる。更にヒラタケの場合は、菌を接種した培養
基を約18〜23℃で約22〜27日間培養後、約12〜14℃で湿
度95〜100%で約14〜15日間生育を行ってきのこを収穫
し、この際に第1回目の収穫後、再び発生にかけて第2
回目の収穫を行うこともできる。しかしながら、上記の
工程や条件は、各々の環境、状況等に応じて勿論任意に
変えることができる。
卵殻粉末および/または貝殻粉末を培養基の全重量に
基づいて0.3%〜10%の割合で含有する本発明の培養基
を用いてきのこを栽培することによって、卵殻粉末およ
び/または貝殻粉末を、含有しない培養基を用いる従来
技術や炭酸カルシウムを含有する培養基を用いる従来技
術に比べてきのこの収穫量が大幅に増加し、しかも収穫
に要する期間を短縮することができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定
されるものではない。
対照例1 オガクズ300gに米ぬか100gを混合し、水135mlを加え
て水分63%に調整した培養基を850ccのポリプロピレン
製ビンに充填し、120℃で30分間高圧殺菌した。冷却後
これにホンシメジの菌を18g接種し、室温23℃にて30日
間培養後、26℃にて更に45日間熟成を行い、菌掻きをし
た。その後室温15℃、湿度95%の栽培室で生育を行ない
21日後にホンシメジ100gを収穫した。
対照例2〜7 対照例1において、オガクズに米ぬかを混合する時に
更に炭酸カルシウムを各々2g、5g、10g、15g、20g、30g
混合して、対照例1と同様にしてホンシメジを栽培し
た。但し培養基の全重量が550gを超える時は、培養基の
量を550gにまで減らしてビンに充填して栽培を行った。
実施例1〜9 対照例1において、オガクズに米ぬかを混合する時
に、更に卵殻粉末(キューピータマゴ社製、平均粒度50
〜350μ)を各々2.0g、5g、10g、15g、20g、25g、30g、
40g、53gづつ混合して対照例1と同様にしてホンシメジ
を栽培した。但し、培養基の全重量が550gを超える時
は、培養基の量を550gにまで減らしてビンに充填して栽
培を行った。対照例1〜7および実施例1〜9の結果を
下記の表に示す。
上記の結果から、卵殻粉末を0.3%〜10重量%で含有
する本発明の培養基を用いてきのこを栽培すると卵殻粉
末を含有しない培養基を用いた場合および炭酸カルシウ
ムを配合した培養基を用いた場合に比べてきのこの増収
が図れることがわかる。
対照例8 オガクズ280gに米ぬか100gを混合し、水120mlを加え
て水分を65%に調整した培養基を800ccのポリプロピレ
ン製ビンに充填し、120℃で30分間高圧殺菌を行った。
冷却後ヒラタケの菌を15g接種し、室温20℃で培養した
ところ24日で菌がまわったので27日目に菌掻きを行っ
た。その後室温12℃〜14℃、湿度95〜100%にて生育を
行ない、42日目にヒラタケ75gを収穫した。また培地pH
を測定した結果、培養前6.3、収穫後5.9であった。
実施例10 対照例8に於いてオガクズと米ぬかを混合する時に実
施例1〜9で用いたと同じ卵殻粉末を10g加えて混合し
た以外は全て対照例8と同様にして培養したところ、19
日で菌がまわった為、22日目に菌掻きを行った。その後
対照例8と同様にして生育を行った処、36日目にヒラタ
ケ90gを収穫した。また培地pHを測定した結果、培養前
7.3、収穫後6.4であった。
上記対照例8と実施例10の対比から、卵殻粉末を配合
した培養基を用いている実施例10では、卵殻粉末を配合
していない培養基を用いている対照例8に比べて、栽培
期間が6日も短縮されているにも拘わらず、ヒラタケの
収穫量が2割も増えていること、その際に培養基のpHが
培養前と収穫後とで中性近辺に保たれることがわかる。
対照例9 オガクズ600gに 70g、もろこし粉砕物30g、米ぬか30gを混合し、水470ml
を加えて水分65%に調整した培養基1200gを袋詰めし、1
20℃で45分間高圧殺菌した。冷却後、シイタケ菌を25g
接種し、室温20℃にて30日間培養した後、26℃にて更に
50日間熟成を行った後、袋をはずし、室温15℃、湿度95
〜100%にて発生にかけたところ8日目〜11日目にかけ
て合計180gのシイタケを収穫した。
実施例11 対照例9に於いてオガクズに 、もろこし粉砕物および米ぬかを混合する時に、実施例
1〜9で用いたと同じ卵殻粉末を15g加えて混合した以
外は、全て対照例9と同様にして培養・熟成を行ない発
生にかけたところ、7日目〜10日目にかけて合計200gの
シイタケを収穫した。
実施例12 対照例1においてオガクズに米ぬかを混合する時に28
0〜1200μの粒度のカキガラ粉末を8g加えて混合した以
外は全て対照例1と同様にしてホンシメジを栽培した。
この結果、117gのホンシメジを収穫した。
かかる実施例12の結果から、貝殻粉末を含有する本発
明の培養基を用いてきのこを栽培すると、貝殻粉末を含
有しない培養基を用いた場合(対照例1)および炭酸カ
ルシウムを配合した培養基を用いた場合(対照例2〜
6)に比べてきのこの増収がはかれることがわかる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】培養基の全重量を基準にして0.3〜10%
    の、2000μ以下の粒度の卵殻粉末および貝殻粉末の少な
    くとも1種を含有することを特徴とする、きのこ栽培用
    培養基。
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