JP2517536B2 - 医療用導管の製造方法 - Google Patents

医療用導管の製造方法

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JP2517536B2 JP62218898A JP21889887A JP2517536B2 JP 2517536 B2 JP2517536 B2 JP 2517536B2 JP 62218898 A JP62218898 A JP 62218898A JP 21889887 A JP21889887 A JP 21889887A JP 2517536 B2 JP2517536 B2 JP 2517536B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は医療用導管の製造方法に関する。
ロ.従来技術 近年、関心手術やその他の手術の際に、体外において
補助的かつ一時的に心臓の機能を代替するための人工心
臓の開発が進められている。例えば第5図に示すよう
に、生体の心臓10の右心房と肺動脈との間や、左心房と
大動脈との間に夫々サック型血液ポンプ装置11が連結さ
れる。このような血液ポンプ装置は、我国でも世界に先
がけて研究されており、補助心臓として既に臨床応用に
も実施されている。
この血液ポンプ装置11はサック型と称されるものであ
り、第6図に明示するように、主として耐圧性(例えば
ポリカーボネート或いはポリウレタン製)のハウジング
アウターケース1と、このハウジングアウターケース内
に気密に収納される偏平袋状のサック型の血液チャンバ
ー2とからなる。この血液チャンバー2の上部には、血
液チャンバーに連通して血液導入管3と血液排出管4と
が上向きにかつ略平行に形成されている。血液チャンバ
ー部の上部周囲には、ハウジングの一部をなすフランジ
部5を設けてあり、このフランジ部によって血液チャン
バーはハウジングアウターケース1内に気密に収納され
る。また、血縁導入管3と血液排出管4との各内部に
は、血液17の逆流を防止する人工の逆止弁6、7が装着
してあり、これにより、血液導入管3から血液チャンバ
ー2内に導入された血液17は、血液排出管4より拍出さ
れるようになっている。血液の拍出は、ハウジングアウ
ターケース1の底部に設けられたポート8を通じて流
体、例えば圧縮空気及び減圧空気の導入、排出を交互に
行い、血液チャンバー外圧の変化に伴って血液チャンバ
ーが膨張、収縮を繰返すことによってなされるものであ
る。吻合(ふんごう)術によって生体の心臓に結合され
た各カニューレ12と血液チャンバー2側の各血液導管3
及び4とは、各コネクタ13の両端部からその中央位置に
設けたリング状フランジ14の位置まで夫々挿入される。
なお、カニューレ12の先端部には、上記した心臓との結
合に際して抜け止め効果のあるリング状につば部15と、
脱血の際に心房等の内壁がカニューレ先端口に吸引され
て流量が低下するのを防ぐための側孔16とが夫々形成さ
れている。
このようなカニューレの材料としては、可塑剤の種類
や添加量を選択することによって所望の硬度を容易に得
られる軟質ポリ塩化ビニルが使用される。また、内径が
小さく、かつ肉厚でも而もテーパの付いた管状体では押
し出し成形が不可能であり、このような形状のカニュー
レは次のようにして製造されている。
このカニューレ12の製造方法を第7図で説明すると、
まず第7A図の如き金型20を作製し、この先端部にポリ塩
化ビニル製のリング21を嵌め、固定する。次に、金型20
を所定温度(通常160〜200℃)に加熱しておいて、先端
部を残してポリ塩化ビニルのプラスチゾル中に浸漬(デ
ィッピング)して金型20の熱によってゲル化したポリ塩
化ビニルの薄層22を金型20の表面に形成し、プラスチゾ
ルから引き出して所定時間装置してから付着している余
分なプラスチゾルのたれ切り(振り落とし)を行う(第
7B図)。上記加熱とディッピングの操作を繰り返して第
7B図のようにポリ塩化ビニルのコーティング膜12を形成
する。
次いでコーティング膜を加熱硬化(キュアリング)さ
せた後、第7C図のように、コーティング膜を抜法する。
こうしてて金型20を離型することによって、金型20に対
応してカニューレ本体が、リング21に対応してつば部15
が形成される。そして、先端部にて打抜き加工により側
孔16を形成(パンチング)する。
このようにしてカニューレ12を製造する場合、1回の
ディッピングで形成される薄層22の厚さを正確に均一に
することは至難であり、従って最終的に形成される膜12
の肉厚も正確にすることが困難である。特にたれ切りは
完全には行えないので、下方程肉厚が大きくなってしま
う。
更に、つば部15やその他ワイヤ等を組み合わせて部分
的に凹凸を設ける場合、ディッピング時にこれらの部分
に気泡が付着してピンホールやブローホールが生じ易
い。何故なら、予め所定温度に加熱しておいた金型をプ
ラスチゾル中に浸漬するには、金型が上記所定温度に保
持されている必要があるので、浸漬を迅速に行わねばな
らず、金型への気泡の付着を防止することが困難である
からである。
また、金型の径(カニューレの内径)が2〜8mm又は
それ以下の場合には、金型の熱容量が小さいために浸漬
中に金型温度が低下して1回のディッピングで形成され
るゲル化層22に限界を生じ、従って厚肉にするために
は、上記の操作の繰り返しが必要となる。また、金型の
径が大きい場合でも、コーティング層12の厚さを或る程
度厚くし難い場合には、上記の操作の繰り返し数が多く
なる。いずれの場合も作業が煩わしく、コスト高にもな
り、かつ肉厚の精度も低下する。
以上のような問題は、カニューレ以外にも、例えば生
体に取付けられることなく、手術中に生体から吐出する
血液の手術の邪魔にならぬよう吸出するためのカテーテ
ルにあっても同様に存する。
ハ.発明の目的 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであっ
て、寸法精度が高く、気泡等による欠陥発生の虞がな
く、かつ製造の簡単な医療用導管の製造方法を提供する
ことを目的としている。
ニ.発明の構成 本発明は、成形材料に型を浸漬させる前に前記型を室
温に保持し、次いでこの室温の状態で前記成形材料中に
前記型を浸漬し、この浸漬状態で前記型を高周波誘導加
熱により加熱してこの型に接する領域で前記成形材料を
ゲル化する、医療用導管の製造方法に係る。
ホ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
第1図はポリ塩化ビニルの膜を成形する状態を示す要
部断面図である。
金型31の所定位置にポリ塩化ビニルのリング37を嵌め
て固定し、この金型を、加熱することなく室温の状態
で、容器32中に収容されたポリ塩化ビニルのプラスチゾ
ル34中にディッピングする。次に、容器32の外側に配設
されたコイル33によって高周波を発振し、金型31を高周
波誘導加熱する。金型31は高周波誘導加熱によって表面
層が速やかに昇温し、金型31に接する領域でプラスチゾ
ル34がゲル化して、図中一点鎖線で示すようにゲル化層
35が形成される。プラスチゾルの組成及び高周波誘導加
熱の条件は次の通りである。
プラスチゾルの組成:ポリ塩化ビニルペースト樹脂100
重量部に対してジオクチルフタレート80重量部、カルシ
ウム−亜鉛系熱安定剤3重量部。
コイル:12巻 印加電圧:200V 陽極電流:0.1〜8A(この例では0.4A) 周波数:400k Hz 加熱時間:10〜30分間(この例では10分間) 次に、金型31をプラスチゾル34から引出し、たれ切り
を十分行ってから180℃に15分間加熱して付着したゲル
化層35をキュアリングして第2図のようにポリ塩化ビニ
ルのコーティング膜36を形成する。キュアリングは、金
型31を高周波誘導加熱することによって短時間になされ
る。またシュアリングは、高周波誘導加熱と熱風による
外部からの加熱とを併用しても良い。
次に、金型31からコーティング層36を外し、打抜き加
工によって側孔38を設け、先端及び後端の余分な部分36
b、36cをカットすると、第3図に断面図で、第4図に斜
視図で示すように、リング37によってつば部36aが形成
されたカニューレ39が得られる。
このようにして、1回のディッピングによってゲル化
層35が形成され、その厚さは、プラスチゾルの組成並び
に金型の表面温度及び加熱時間によって決まるので、正
確かつ均一にできると共に、同じ操作の繰り返しがな
く、金型の予熱を行わないので、製造が簡単である。
また、金型を室温の状態で浸漬するのでこの浸漬を注
意深く行える。その結果、ディッピングの仕方やスピー
ドの影響が無いように浸漬できるため、気泡の巻き込み
による欠陥発生も容易に防止できる。
前述した従来の製造方法では、金型の加熱とディッピ
ングとを繰り返し行うので、製造が面倒であるばかりで
なく、後段のディッピングによって形成されるゲル化薄
層は、前段のディッピングによって形成されているゲル
化薄層が断熱材として作用してゲル化の程度が小さくな
り、また、外面からの加熱のみによってキュアリングさ
れるので硬化の程度が内側程小さくなる。内側を十分に
硬化させるためには最外層をより強い条件で加熱せねば
ならず、或いは加熱時間を長くせねばならず、最外層は
若干熱分解されるようになって強度及び弾性の観点から
不都合である。また、このような内外層間の不均一は、
後に抗血栓性材料で内面を塗布するに当たり、塗布むら
等の塗布不良の原因ともなる。
これに対して、本例では、前記のように、ゲル化層を
均一で正確な厚さに形成できる上に、キュアリングも高
周波加熱によって内側からも加熱できるので、カニュー
レの硬さも内外間で差異が生ずることがなく、強度、弾
性も所望のものにでき、抗血栓性材料の塗布も確実に行
える。
以上のように、径の小さい金型を使用しても、熱分解
温度より低く、ゲル化温度より高い温度のように金型加
熱条件を設定することにより、1回のディッピングで所
定厚さのゲル化層を形成できる。また、加熱時間によっ
てカニューレの肉厚を制御できる。また、内径が小さ
く、肉厚が大きい、而も非直線のカニューレを製造する
ことも容易である。非直線のカニューレでは、従来の方
法では気泡を巻き込んでの欠陥が多発するのであるが、
本例のような方法ではその虞がない。
また、本例の方法では、コイルの巻き方を工夫して加
熱温度を局部的に変化させることにより、肉厚を局部的
に変えることも可能である。更に、金型の一部に非磁性
材料又は低磁性材料を組み合わせて加熱温度に変化を持
たせることにより、肉厚に変化を持たせることも可能で
ある。
上述の誘導加熱は、昇温が速やかとなるようにその周
波数を選択することが望ましく、また種々の周波数を採
用することができる。
また、型は、金型のほか、加熱の方法によって適宜の
材料からなる型として良いことは言うまでもなく、成形
材料もポリ塩化ビニルのプラスチゾルのほか、適宜の材
料とすることができる。
上記の例は、カニューレの製造に本発明の適用した例
であるが、カニューレ以外のカテーテルその他の医療用
導管の製造にも同様に本発明を適用できる。
ヘ.発明の効果 以上説明したように、本発明は、成形材料中に型を浸
漬する前に前記型を室温に保持し、次いでこの室温の状
態で前記成形材料中に前記型を浸漬し、この浸漬状態で
前記型を高周波誘導加熱により加熱して型の周辺で成形
材料をゲル化させるようにしているので、1回の型の浸
漬によって所定の厚さのゲル化層を形成できる。その結
果、上記ゲル化層は均一であって、得られる医療用導管
は均一で所望の厚さに成形でき、従って、品質に優れ、
かつ製造が簡単である。その上、型を予熱することなく
室温で浸漬するので、型への気泡の付着を防止しながら
浸漬を行え、この気泡付着に起因する欠陥(例えばピン
ホールやブローホール)が発生する虞がない。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の実施例を示すものであって、 第1図はポリ塩化ビニルプラスチゾル中で金型の周辺に
ゲル化層を形成した状態を示す要部断面図、 第2図はゲル化層をキュアリングさせた状態を示す断面
図、 第3図はカニューレの断面図、 第4図はカニューレの拡大斜視図 である。 第5図〜第7図は従来例を示すものであって、 第5図は血液ポンプ装置の使用状態を示す概略図、 第6図は血液ポンプ装置の分解斜視図、 第7A図、第7B図及び第7C図はカニューレの製造方法を工
程順に示す要部断面図 である。 なお、図面に示された符号に於いて、 31……金型 32……容器 33……コイル 34……ポリ塩化ビニルのプラスチゾル 35……ゲル化層 36……コーティング膜 36a……つば部 37……ポリ塩化ビニルのリング 38……側孔 39……カニューレ である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形材料に型を浸漬する前に前記型を室温
    に保持し、次いでこの室温の状態で前記成形材料中に前
    記型を浸漬し、この浸漬状態で前記型を高周波誘導加熱
    により加熱してこの型に接する領域で前記成形材料をゲ
    ル化する、医療用導管の製造方法。
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