JP2517132Y2 - 合成樹脂容器の底部構造 - Google Patents

合成樹脂容器の底部構造

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JP2517132Y2
JP2517132Y2 JP1990006728U JP672890U JP2517132Y2 JP 2517132 Y2 JP2517132 Y2 JP 2517132Y2 JP 1990006728 U JP1990006728 U JP 1990006728U JP 672890 U JP672890 U JP 672890U JP 2517132 Y2 JP2517132 Y2 JP 2517132Y2
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Yoshino Kogyosho Co Ltd
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Yoshino Kogyosho Co Ltd
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • B65D1/0223Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by shape
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は合成樹脂容器の底部構造に係り、特に容器内
部に発生した負圧を吸収して容器の変形を防止する構造
に関する。
〔従来の技術〕
一般に、サーモフォーム成形法、またはブロー成形法
により成形した容器は弾性に富むことから、種々の要因
により容器に変形を来すことが知られている。この変形
の原因の一つとして、内容物を熱充填した場合の熱収縮
によるものが挙げられる。
これは、清涼飲料水等の内容物を高温状態で容器に充
填し、内容物自体の殺菌と容器の殺菌とを同時に行おう
とするものである。この充填方法によると、充填後容器
が常温状態に戻るにしたがって、液体である内容物と容
器内の空間部分(所謂ヘッドスペース)との夫々の体積
が収縮し、その負圧によって容器に凹みが生ずることと
なる。このような変形を防止するためには容器自体に圧
力吸収機能をもたせるのが一般的である。
従来、このような圧力吸収機能をもたせるには容器の
側面に凹み易い圧力吸収パネルを設けたり、容器の底部
に凹凸を形成して凹み易くし、負圧を吸収するようにし
ていた。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、容器の側面は最も目立つ部分であることか
ら、ここを圧力吸収パネルとした場合、デザイン上の制
約を受けるという問題がある。また、容器側面が凹み易
くなるため容器を持ったときの安定感が悪化する虞れも
ある。
一方、容器の底部に凹凸を形成して圧力を吸収する方
法では前記した問題はないものの、容器底部を利用する
以上大きな面積は得られず、圧力吸収能力に限界があ
る。一例として、満注容量250mlで、ヘッドスペースを1
0mmに設定した容器では、10ml以上の体積変化が生じる
と、容器側面が凹むことが確認された。
本考案は前記事項に鑑みなされたもので、容器底部に
大きな圧力吸収能力を持たせた合成樹脂容器の底部構造
を提供することを技術的課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は前記技術的課題を解決するために、合成樹脂
容器1の底部2に、環状の屈曲部を形成した合成樹脂容
器の底部構造において以下のような構成とした。
即ち、底部2の周辺に環状接地部3を容器外側に突出
させて形成する。
この環状接地部3の内周縁から、容器の内側に凸な断
面山形状の環状屈曲部4を形成する。
この環状屈曲部4を、断面が直線状の一対の傾斜部4a
と傾斜部4bで形成し、傾斜部4aと傾斜部4bの接続する頂
部8の下方の角度Gを、60度から20度の範囲に形成す
る。
この環状屈曲部4の内側縁に、容器内部に突出する方
向で段部5を形成する。
この段部5の内側縁を底板6に連続させ、この底板6
に、容器外部へ凸な曲面を形成する。
そして、環状接地部3に、環状接地部3の内側に至る
にしたがって容器から突出する方向にテーパー7を形成
して合成樹脂容器の底部構造とした。
〔作用〕
環状屈曲部4とこれに接続する段部5が屈曲して、容
器底部の変形ストロークを大きくとることができる。こ
れにより容器内の負圧を吸収する能力が向上し、従来製
品に比較して容積比最大約2倍増の変化があっても容器
が変形することはない。
そして、本考案は、前記環状屈曲部4の頂部の角度を
60度から20度までの範囲としたので、屈曲を円滑かつ大
ストロークで行わせることができて、大きな負圧吸収能
力が得られる。
〔実施例〕
本考案の比較例と実施例を第1図ないし第6図に基づ
いて説明する。
<比較例> 比較例を第1図、第2図、第5図、及び第6図により
説明する。
比較例の合成樹脂容器1はポリプロピレン(PP)製の
シートをサーモフォーム成形することにより缶形に形成
したもので、この合成樹脂容器1の底部2の周囲には底
縁傾斜部2aが形成され、この底縁傾斜部2aの外周は容器
側面1aに連続している。
この合成樹脂容器1の外径は66.7mm、高さは80mm、ま
た、底縁傾斜部2aの高さは6mmとしてある。
前記底部2の周辺には環状接地部3が容器外側に突出
させて形成されており、この環状接地部3の内周縁か
ら、容器の内側に凸な断面山形状の環状屈曲部4が形成
されている。
前記環状接地部3には環状接地部3の内側に至るにし
たがって容器から突出する方向のテーパー7が形成され
ており、環状接地部3の最外周と最内周との差Hは1mm
としてある。また、環状屈曲部4の頂部の容器中心から
の距離は25.05mmとなっている。また頂部の下方の角度
は約90度に設定してある。
この環状屈曲部4の内側縁には容器内部に突出する方
向で段部5が形成されており、この段部5はその高さが
3.03mmになっている。そしてこの段部5の内側縁は底板
6に連続しており、この底板6の外周は曲面Rとなって
いる。
次に、この容器の負圧吸収能力測定のための実験方法
と実験結果につき説明する。
まず、第5図に示すように、容器の側面に小孔を穿設
し、この小孔にゴム栓(セプタム)を嵌入し、このゴム
栓に注射器Jの注射針Nを刺し、注射器JのピストンP
を引くことによって容器内を減圧できるようにした。ま
た、これとは別に容器内部に連通した減圧計(マノメー
タ)Mを設けた。合成樹脂容器1の容量は250ml、内容
液水面と容器蓋体との間のヘッドスペースEは10mmとし
た。
以上の条件下で容器内を減圧し、底板6の変位距離D
を1mmから0.5mm刻みで3mmまで変化させたところ第1表
に示す結果を得た。
また底板6を最大に変位させたところ、従来品が3.4m
mであるのに対し、比較例の製品では3.0mmと減少した
が、そのときの吸収容量は従来品が11.35mlであるのに
対し、比較例の製品では13.22mlとなった。このよう
に、比較例では底板6の変位量で約12%減、容量で約16
%増の結果を得た。実験結果のグラフを第6図中Aに示
す。
<実施例> 本考案の一実施例を第3図、第4図、第5図、及び第
6図により説明する。
この実施例では、環状接地部3の最外周と最内周との
差Hを1.25mmとするとともに、環状屈曲部4の頂部8の
下方の角度Gを45度に設定したものである。
そして、比較例と同様に、容器内を減圧し、底板6の
変位距離Dを1mmから0.5mm刻みで3mmまで変化させたと
ころ第2表に示す結果を得た。
また、底板6の最大変位は従来品が3.4mmであるのに
対し、本実施例の製品では6.8mmとなった。またそのと
きの吸収容量は従来品が11.35mlであるのに対し、実施
例の製品では22.660mlとなった。このように実施例では
底板6の変位量と、容量の上で従来例に比較して夫々10
0%増しの結果を得た。実験結果のグラフを第6図中B
に示す。
また、容器の内圧が−92.2mmHgのときの吸収容量は1
9.80ml、そのときの底板6の変位は5.48mmとなった。な
お、従来品で同様の実験をしたところ容器の内圧が−10
6.9mmHgのときの吸収容量は11.63ml、そのときの底板6
の変位は2.64mmであった。
以上の実験結果は、従来品は12個、比較例と本考案品
は5個について実験し、それらの平均をとったものであ
る。なお、合成樹脂容器1の材質として前記ポリプロピ
レン(PP)製に限定されるものではなく、ポリエチレン
テレフタレート(PET)製等種々の材質を用いることが
でき、また成形方法も前記したサーモフォーム成形に限
定されるものではなく、ブロー成形等、種々の方法を用
いることができる。
〔考案の効果〕
本考案は、環状屈曲部4を、断面が直線状の一対の傾
斜部4aと傾斜部4bで形成し、傾斜部4aと傾斜部4bの接続
する頂部8の下方の角度Gを、60度から20度の範囲に形
成したものである。
したがって、本考案は、第2表と第6図に示すよう
な、負圧吸収量の大きな容器にすることができ、第1
表、第2表、及び第6図に示す従来品とは、負圧吸収量
に大きく差があり、そして、容器の底部に環状屈曲部4
を設けた比較例と比較しても、第1表、第2表、及び第
6図に示すように負圧吸収量に差のある容器にできたも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は本考案の比較例と実施例を示し、
第1図は比較例の断面図、第2図はその要部の断面図、
第3図は実施例の断面図、第4図はその要部の断面図、
第5図は負圧吸収能力の実験方法を示す略図、第6図は
底部深度変位と吸収容量との関係を示すグラフ図であ
る。 1…合成樹脂容器、2…底部、3…環状接地部、4…環
状屈曲部、4a,4b…傾斜部、5…段部、6…底板、7…
テーパー、8…頂部、G…角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−108174(JP,A) 実開 昭58−67720(JP,U) 実開 昭61−43109(JP,U) 実開 昭58−67719(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂容器1の底部2に、環状の屈曲部
    を形成した合成樹脂容器の底部構造において、 底部2の周辺に環状接地部3を容器外側に突出させて形
    成し、この環状接地部3の内周縁から、容器の内側に凸
    な断面山形状の環状屈曲部4を形成し、この環状屈曲部
    4を、断面が直線状の一対の傾斜部4aと傾斜部4bで形成
    し、傾斜部4aと傾斜部4bの接続する頂部8の下方の角度
    Gを、60度から20度の範囲に形成し、この環状屈曲部4
    の内側縁に、容器内部に突出する方向で段部5を形成
    し、この段部5の内側縁を底板6に連続させ、この底板
    6に、容器外部へ凸な曲面を形成し、かつ、環状接地部
    3に、環状接地部3の内側に至るにしたがって容器から
    突出する方向にテーパー7を形成したことを特徴とする
    合成樹脂容器の底部構造。
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