JP2516753Y2 - 低温流体用軸封装置 - Google Patents
低温流体用軸封装置Info
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- JP2516753Y2 JP2516753Y2 JP1990055994U JP5599490U JP2516753Y2 JP 2516753 Y2 JP2516753 Y2 JP 2516753Y2 JP 1990055994 U JP1990055994 U JP 1990055994U JP 5599490 U JP5599490 U JP 5599490U JP 2516753 Y2 JP2516753 Y2 JP 2516753Y2
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- spring
- spring retainer
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- Mechanical Sealing (AREA)
Description
ン、液化天然ガスなど可燃性の極低温液体用ポンプなど
に適用される低温流体用軸封装置に関する。
チレン、液化天然ガスなどの低温液体用ポンプの構造説
明図である。図において、本低温液体用ポンプは立軸遠
心片吸込形で、ケーシング1、カバー2、羽根車3、主
軸4、フレーム6、内筒7、シール保持板8、軸封装置
9などからなり、架台10によって下部を保持されてい
る。羽根車3は座金13およびキー14を介してボルト11に
より主軸4に固定されている。符号16はガスケット、17
はケーシング1とカバー2とを結合するボルト、18はシ
ールフランジ19とシール保持板8とを結合するボルトで
ある。軸封装置9の一方の片側は大気に連通し、他方の
片側は低温液体が気化したガスに連通しており、これら
の低温液体が気化したガスは爆発の危険があるため、一
般にメカニカルシールが適用されている。
クリュ23によって主軸4と一体に形成されており、スプ
リングリテーナ22にはドライブピン24を介してリテーナ
25が取り付けられている。リテーナ25には回り止めピン
26を介してシールリング27が取り付けられており、シー
ルリング27はスプリングリテーナ22に挿入されたばね28
によりリテーナ25を介して上方向に押圧されている。こ
れらの部材は主軸4と一体となって回転する。これに対
して、ボルト18によってシール保持板8と一体に形成さ
れたシールフランジ19に静止環30が回り止めピン29を介
して取り付けられており、シールリング27と静止環30と
の端面は互いに軸方向に対峙して摺接し合いシール面を
形成している。また、シールフランジ19の上部には外部
からの水や埃がシール面に侵入するのを防止するため、
ダストキャップ31がセットスクリュ32によって主軸4に
取り付けられており、主軸4とともに回転する。また、
シール面は高度な密封性および高速、高圧力差に対する
耐久性が要求されるため、一般に静止環30にはカーボン
が、またシールリング27には超硬合金やセラミックス材
などがそれぞれ使用され、接触圧が均一になるように複
数個のばね28によって互いに押圧されている。なお、シ
ールリング27はステンレス鋼の母材にステライトやセラ
ミックスなどがコーティングされる場合もある。符号33
はOリングである。
性の極低温液体に使用される軸封装置で最も懸念される
脆性破壊や運転中の振動による繰返し応力などでばね28
が疲労して折損した場合、その破片が落下して主軸4や
内筒7、羽根車3などを損傷する。さらに、揚液中に混
入して他の部材に衝突することにより火花を発生して爆
発事故を起こすなど二次被害を発生する危険性がある。
また、ドライブピン24が折損した場合もその下半部が脱
落して同様の損傷や二次被害の原因となる。
目的にしており、主軸の外周に嵌装される小径筒部を有
し上記主軸とともに回転する断面略L字型のスプリング
リテーナの大径円環部に挿入されたドライブピンにより
上記小径筒部外周に嵌装されたリテーナを介して摺動面
にスパイラル溝が刻設されたシールリングが上記スプリ
ングリテーナに連結されて回転するとともに上記スプリ
ングリテーナと上記リテーナとの間に挿入されたばねに
より静止環に押圧されてシール面を形成する低温流体用
軸封装置において、対向する上記スプリングリテーナ端
面と上記リテーナ端面との間の上記ドライブピンに抜け
止め用部材が装着され、且つ上記スプリングリテーナま
たは上記リテーナの何れか一方の外周端部に段付き部が
形成され対向する他方の外周端部に屈折した通路を形成
して上記段付き部へ突出し上記スプリングリテーナと上
記リテーナとの間の隙間出口を覆うつば部が形成された
構成を特徴とする。
ドライブピンのスプリングリテーナとリテーナとの間に
抜け止め用部材が装着されており、可燃性の極低温液体
に使用される軸封装置で最も懸念される脆性破壊などで
ドライブピンが折損した場合にその折損部がスプリング
リテーナから脱落して他の部材を損傷し、さらに揚液中
に混入して他の部材に衝突することにより火花を発生し
て爆発事故を起こすなど二次被害を発生する危険性があ
るが、ドライブピンのスプリングリテーナとリテーナと
の間に装着されている抜け止め用部材によって折損部が
スプリングリテーナに保持される。
ばねの外側にばねの飛び出し防止用のつば部が設けられ
ており、脆性破壊などでばねが折損した場合にその破片
が遠心力によってばねの外側に飛び出そうとするが、ば
ねの外側に設けられているつば部により遮られて破片が
リテーナの内側に保持される。また、ドライブピンが脆
性破壊などで折損した場合にもその折損部が抜け止め用
部材によってスプリングリテーナに保持され、破片はつ
ば部により遮られてリテーナの内側に保持される。ま
た、シールリングの摺動面にはスパイラル溝が刻設され
ており、シールリングは静止環と極小の隙間を隔ててポ
ンピング作用によるシールを行っているが、スプリング
リテーナとリテーナとの間の隙間で発生する乱流がこの
ポンピング作用を乱そうとして隙間出口に設けられてい
るつば部により遮られる。
図、第2図は本考案の他の実施例に係る軸封装置の構造
説明図である。第1図において、本実施例に係る軸封装
置は液体酸素、液体水素、液体アセチレン、液化天然ガ
スなど可燃性の極低温液体用ポンプの軸封に使用されて
おり、図に示すように一方の片側は大気に連通し、他方
の片側は低温液体が気化したガスに連通している。スプ
リングリテーナ22は小径筒部22aおよび大径円環部22bを
有して断面が略L字状をなし、セットスクリュ23によっ
て主軸と一体に形成されており、スプリングリテーナ22
にはドライブピン24を介してリテーナ25が取り付けられ
ている。リテーナ25には回り止めピン26を介してシール
リング27が取り付けられており、シールリング27はスプ
リングリテーナ22に挿入されたばね28によりリテーナ25
を介して上方向に押圧されている。これらの部材は主軸
4と一体となって回転する。これに対して、ボルト18に
よってシール保持板8と一体に形成されているシールフ
ランジ19に静止環30が回り止めピン29介して取り付けら
れており、シールリング27と静止環30との端面は互いに
主軸4方向に対峙して摺接し合いシール面を形成してい
る。また、シールフランジ19の上部には外部からの水や
埃がシール面に侵入するのを防止するため、ダストキャ
ップ31がセットスクリュ32によって主軸4に取り付けら
れており、主軸4とともに回転する。また、シール面は
高度な密封性および高速、高圧力差に対する耐久性が要
求されるため、静止環30にはカーボンが、またシールリ
ング27には超硬合金がそれぞれ使用され、接触圧が均一
になるように複数個のばね28によって互いに押圧されて
いる。シールリング27の摺接面にはスパイラルグループ
が穿設されており、回転に伴う外径側から内径側へのポ
ンピング作用により流体圧を発生させ、高度な密封性を
具えている。符号33はOリングである。
けてつば34がスプリングリテーナ22と一体に形成される
とともにリテーナ25の外周部下端が削除されて段付き部
Aが設けられており、両者の間に屈折した通路Bを形成
している。なお、第2図に示すようにつば34はリテーナ
25の外周部に下方に向けて形成され、スプリングリテー
ナ22の外周部上端が削除されて段付き部Aが設けられて
いてもよい。また、リテーナ25に螺着されているドライ
ブピン24には抜け止めリング35が嵌装され、スプリング
リテーナ22とリテーナ25とにより囲まれた室C内に位置
している。なお、抜け止めリング35に代えて抜け止め用
のピン、突起などの部材を装着してもよい。また、ダス
トキャップ31と主軸4との間にOリング33が挿入されて
いる。また、シールリング27とともに回転部を形成する
スプリングリテーナ22には燐青銅合金が、リテーナ25に
は18-8不銹鋼が、ダストキャップ31には青銅合金がそれ
ぞれ使用されている。また、静止環30とともに静止部を
形成するシールフランジ19には燐青銅合金が使用されて
いる。また、回り止めピン26,29、ドライブピン24、セ
ットスクリュ23,32などは何れも16-10不銹鋼が使用され
ている。また、Oリング33にはシリコンゴム、EPゴム、
VITON、アクリロニトリルブグジエンゴムNBRなどが使用
されており、これらの材質は多くの実験の結果、低温用
Oリングとして優れた特性を有することが確認されてい
る。
径方向に飛び出そうとするが、スプリングリテーナ22の
外周部に形成されているつば34で遮られ、シールフラン
ジ19内へ飛び出すことはない。また、ドライブピン24が
折損した場合、その下半部は抜け止めリング35によって
スプリングリテーナ22の上面で保持されて抜け出さな
い。また、シールリング27の摺動面にはスパイラルグル
ープが刻設されており、シールリング27は静止環30と極
小の隙間を保ってポンピング作用によるシールを行って
いるが、従来の軸封装置においてはスプリングリテーナ
22とリテーナ25との間の隙間Cで発生する乱流がこのポ
ンピング作用を乱してシール性能を低下させている。し
かしながら、本軸封装置においては隙間Cの出口にはつ
ば34が設けられて隙間Cの出口を完全に覆い、スプリン
グリテーナ22とリテーナ25との外周が一体になって滑ら
かに形成されており、隙間Cで発生する乱流はつば34に
より遮られてシール性能を低下させることがなく、安定
したシール性能が得られる。また、ダストキャップ31と
主軸4との隙間から侵入しようとする大気中の水や埃
は、ダストキャップ31と主軸4との間に挿入されている
Oリング33によって遮断されてシール面に侵入しない。
また、シールリング27などの回転部と静止環30などの静
止部とが接触しても火花が発生せず、爆発は起こらな
い。また、Oリング33の低温脆弱化が著しく減少し、靭
性が維持されて密封性が低下しない。従って、低温液体
用ポンプの運転中にばね28やドライブピン24の折損によ
る他の部材の損傷や二次被害を招くことがなくなる。ま
た、ダストキャップ31と主軸4との隙間から大気中の水
や埃がシール面に侵入したり、Oリング33の脆弱化によ
って密封性が低下することがない。また、回転部と静止
部との接触による火花で爆発の恐れがなくなる。
されており、可燃性の極低温液体に使用される軸封装置
で最も懸念される脆性破壊などでドライブピンやばねが
折損してもその折損部や破片がリテーナに保持されるの
で、破片や折損部が他の部材を損傷したり、揚液中に混
入して他の部材に衝突することにより火花を発生して爆
発事故を起こすなど二次被害を発生する危険性がなくな
る。また、スプリングリテーナとリテーナとの間の隙間
で発生する乱流が隙間出口に設けられているつば部によ
り遮られるので、シール性能が安定化する。
2図は本考案の他の実施例に係る軸封装置の要部断面
図、第3図は従来の低温液体用ポンプの断面図、第4図
はその要部断面図である。 4……主軸、22……スプリングリテーナ、24……ドライ
ブピン、25リテーナ、31……ダストキャップ、33……O
リング、34……つば、35……抜け止めリング、A……段
付き部、B……通路、C……室。
Claims (1)
- 【請求項1】主軸の外周に嵌装される小径筒部を有し上
記主軸とともに回転する断面略L字型のスプリングリテ
ーナの大径円環部に挿入されたドライブピンにより上記
小径筒部外周に嵌装されたリテーナを介して摺動面にス
パイラル溝が刻設されたシールリングが上記スプリング
リテーナに連結されて回転するとともに上記スプリング
リテーナと上記リテーナとの間に挿入されたばねにより
静止環に押圧されてシール面を形成する低温流体用軸封
装置において、対向する上記スプリングリテーナ端面と
上記リテーナ端面との間の上記ドライブピンに抜け止め
用部材が装着され、且つ上記スプリングリテーナまたは
上記リテーナの何れか一方の外周端部に段付き部が形成
され対向する他方の外周端部に屈折した通路を形成して
上記段付き部へ突出し上記スプリングリテーナと上記リ
テーナとの間の隙間出口を覆うつば部が形成されたこと
を特徴とする低温流体用軸封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990055994U JP2516753Y2 (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 低温流体用軸封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990055994U JP2516753Y2 (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 低温流体用軸封装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0414864U JPH0414864U (ja) | 1992-02-06 |
JP2516753Y2 true JP2516753Y2 (ja) | 1996-11-13 |
Family
ID=31579433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990055994U Expired - Fee Related JP2516753Y2 (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 低温流体用軸封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2516753Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57186750U (ja) * | 1981-05-22 | 1982-11-26 | ||
JPH0227721Y2 (ja) * | 1985-06-19 | 1990-07-26 | ||
JPH0231638Y2 (ja) * | 1986-10-13 | 1990-08-27 |
-
1990
- 1990-05-30 JP JP1990055994U patent/JP2516753Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0414864U (ja) | 1992-02-06 |
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