JP2515442B2 - 膵臓疾患処置剤 - Google Patents

膵臓疾患処置剤

Info

Publication number
JP2515442B2
JP2515442B2 JP3098617A JP9861791A JP2515442B2 JP 2515442 B2 JP2515442 B2 JP 2515442B2 JP 3098617 A JP3098617 A JP 3098617A JP 9861791 A JP9861791 A JP 9861791A JP 2515442 B2 JP2515442 B2 JP 2515442B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
keto
methyl
mixture
added
dihydro
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3098617A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04225918A (ja
Inventor
隆司 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
Original Assignee
Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK filed Critical Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
Priority to JP3098617A priority Critical patent/JP2515442B2/ja
Publication of JPH04225918A publication Critical patent/JPH04225918A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2515442B2 publication Critical patent/JP2515442B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
【0002】この発明は、15−ケト−プロスタグラン
ジン化合物の膵臓疾患処置における新用途に関するもの
である。
【0003】
【従来の技術】プロスタグランジン類(以後プロスタグ
ランジンはPGとして示す)はひとおよび他の哺乳類の
組織または器官に含有され、広範囲の生理学的活性を示
す有機カルボン酸の1群である。天然に存在するPG類
は一般的な構造特性として、プロスタン酸骨格を有す
る。
【化1】 一方幾つかの合成類似体は修飾された骨格を持ってい
る。天然PG類は5員環の構造特性によって、PGA
類、PGB類、PGC類、PGD類、PGE類、PGF
類、PGG類、PGH類、PGI類およびPGJ類に分
類され、さらに鎖部分が、不飽和および酸化の存在およ
び不存在によっても 下付1...13,14−不飽和−15-OH 下付2...5,6−および13,14−ジ不飽和−15
−OH 下付3...5,6−13,14−および17,18−ト
リ不飽和−15−OH として、分類される。さらに、PGF類は9位の水酸基
の配置によってα(水酸基がアルファー配置である)およ
びβ(水酸基がベータ配置である)に分類される。
【0004】天然PGE1、PGE2およびPGE3は血
管拡張、血圧降下、胃液分泌減少、腸管運動亢進、子宮
収縮、利尿、気管支拡張および抗潰瘍活性をもつことが
知られている。また、天然PGF1α、PGF2αおよび
PGF3αは血圧上昇、血管収縮、腸管運動亢進性、子
宮収縮、黄体退行および気管収縮活性を有することが知
られている。米国特許第4374856号は、15−メ
チル−PGE2および16,16−ジメチル−PGE2
肝細胞保護作用を有することを記載し、特開昭58−1
64512号は、15−(3−プロピルシクロペンチ
ル)−16,17,18,19,20−プロパノール−6−
オキソ−PGE1メチルエステルが膵臓疾患処置におけ
る活性があることを記載し、特開昭58−203911
号は、ある種の15、16、17、20位の1つまたは
2つにメチル基を有する6−オキソ−PGE1類および
PGI1類並びに特定の15−シクロペンチル−PGI1
類が肝細胞を含めて細胞に対する保護作用を有すること
を記載している。しかし、これらは何れも15−ケト−
PGまたはその誘導体に該当するものではない。15−
ケト−PG類は下剤として使用し得ることが、ヨーロッ
パ特許出願公開第0310305号に記載されている。
また、幾つかの15−ケト(すなわち、水酸基の代わり
に15位にオキソ基を持つ)PG類および13,14−ジ
ヒドロ−15−ケト−PGは、天然PGの代謝中に酵素
の作用によって自然に産生される物質として知られてい
る[アクタ・フィジオロジカ・スカンジナビカ(Acta
Physiologica Scandinavica)、66巻、509頁、
1966年]。さらに、15−ケト−PGF2αは抗妊娠
活性を持つことも報告されている。しかしながら、15
−ケト−PG類が膵臓疾患の治癒に有効であることは知
られていない。膵臓疾患としては、急性膵炎、急性膵臓
壊死、慢性膵炎、遺伝性膵炎、膵臓癌、膵臓のう腫等が
挙げられ、発生原因が明らかではないものもあるが、未
だ適当な予防・治療剤は見出されておらず、膵臓疾患処
置剤の開発が望まれている。
【0005】
【発明の構成】この発明者は、15−ケト−PG化合物
の生物活性について研究の結果、これらが実験的急性膵
炎モデルにおいて膵臓機能改善作用を有することから、
これらを膵臓疾患処置剤として使用し得ることを見出し
てこの発明を完成したのである。すなわち、この発明
は、15−ケト−プロスタグランジン化合物を有効成分
とする、膵臓疾患処置剤を提供するものである。この発
明において、「膵臓疾患」とは、具体的には1)肝・胆道
疾患、循環器疾患、アルコール、アレルギー、外傷、感
染症、妊娠・出産、副甲状腺機能亢進などに原因する急
性膵炎、急性膵壊死症、2)アレルギー、多飲、胆石
症、急性膵炎などに原因する慢性膵炎、3)遺伝因子の
存在などに原因する遺伝性膵炎、4)膵臓癌、5)膵臓の
う腫などを包含する。この発明において、「処置」の語
は、予防、治療、軽減、悪化防止または悪化の軽減を含
めたあらゆる疾患の管理を包含する。「15−ケト−プ
ロスタグランジン化合物」は、以下15−ケト−PG化
合物と略称するが、いずれも13および14位の間の2
重結合の存在または不存在に関係なくプロスタン酸骨格
の15位に水酸基の代わりにオキソ基を持つあらゆるプ
ロスタグランジン誘導体を含む。
【0006】この発明の15−ケト−PG化合物類の命
名に際しては式(A)に示したプロスタン酸の番号を用い
る。前記式(A)はC−20の基本骨格のものであるが、
本発明では炭素数がこれによって限定されるものではな
い。即ち、基本骨格を構成する炭素の番号はカルボン酸
を1とし5員環に向って順に2〜7までをα鎖上の炭素
に、8〜12までを5員環の炭素に、13〜20までを
ω鎖上に付しているが、炭素数がα鎖上で減少する場
合、2位から順次番号を抹消し、α鎖上で増加する場合
2位にカルボキシル基(1位)に代わる置換基がついたも
のとして命名する。同様に、炭素数がω鎖上で減少する
場合、20位から炭素の番号を順次減じ、ω鎖上で増加
する場合、21番目以後の炭素原子は置換基として命名
する。また、立体配置に関しては、特にことわりのない
かぎり、上記基本骨格の有する立体配置に従うものとす
る。従って、ω鎖に10個の炭素原子を有する15−ケ
ト−PG化合物を15−ケト−20−エチル−PG類と
命名する。上記式は最も典型的な配位である特定配置を
示すが、この明細書において、特にことわらない限り化
合物は 上記の配置を有するものとする。
【0007】PGE類またはPGF類とは、一般にプロ
スタン酸の11位に水酸基を持つ化合物を指すが、この
発明の15−ケト−プロスタグランジン化合物は11位
に他の基を有する化合物類まで拡張して包含する。上記
化合物類は11−デヒドロ−11−置換化合物類と称す
る。前述のように、本明細書では15−ケト−PG化合
物の命名はプロスタン酸骨格に基づいて行う。これをI
UPACに基づいて命名すると、例えば13,14−ジ
ヒドロ−15−ケト−16R,S−フルオロ−PGE2
(Z)−7−{(1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−
[(4R,S)−フルオロ−3−オキソ−1−オクチル]−
5−オキソ−シクロペンチル}−ヘプト−5−エン酸;1
3,14−ジヒドロ−15−ケト−20−エチル−11
−デヒドロキシ11R−メチル−PGE2メチルエステ
ルはメチル 7−{(1R,2S,3S)−3−メチル−2
−[3−オキソ−1−デシル]−5−オキソシクロペンチ
ル}−ヘプト−5−エノエート;13,14−ジヒドロ−
6,15−ジケト−19−メチル−PGE2エチルエステ
ルはエチル 7−{(1R,2S,3S)−3−ヒドロキシ
−2−(7−メチル−3−オキソ−1−オクチル)−5−
オキソ−シクロペンチル}−6−オキソヘプタノエート
である。13,14−ジヒドロ−15−ケト−20−エ
チル−PGF2αイソプロピルエステルはイソプロピル
(Z)−7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ジヒドロ
−2−{3−オキソ−1−デシル}シクロペンチル]−ヘ
プト−5−エノエートであり;13,14−ジヒドロ−1
5−ケト−20−メチル−PGF2αメチルエステルは
メチル (Z)−7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−
ジヒドロキシ−2−{3−オキソ−1−ノニル}−シクロ
ペンチル}−ヘプト−5−エノエートである。
【0008】本発明において用いられる15−ケト−P
G化合物類は15位に水酸基の代わりにオキソ基を有す
るあらゆるPGの誘導体類であり得、さらに1つの一重
結合(15−ケト−PGタイプ1化合物類)、5位と6位
の間に1つの二重結合(15−ケト−PGタイプ2化合
物)、または5位と6位および17位と18位の間に2
つの二重結合(15−ケト−PGタイプ3化合物)を有し
得る。本発明に用い得る代表的な例は、15−ケト−P
Gタイプ1、15−ケト−PGタイプ2、15−ケト−
PGタイプ3、13,14−ジヒドロ−15−ケト−P
Gタイプ1、13,14−ジヒドロ−15−ケト−PG
タイプ2、13,14−ジヒドロ−15−ケト−PGタ
イプ3等およびそれらの誘導体である。置換体または誘
導体の例は、上記15−ケト−PG類のα鎖末端のカル
ボキシル基がエステル化された化合物、生理学的に許容
し得る塩、2−3位の炭素結合が2重結合あるいは5−
6位の炭素結合が3重結合を有する化合物、3位、5
位、6位、16位、17位、19位および/または20
位の炭素に置換基を有する化合物、11位の水酸基の代
りに低級アルキル基またはヒドロキシ(低級)アルキル基
を有する化合物等である。この発明において3位、17
位および/または19位の炭素原子に結合する置換基と
しては、例えば炭素数1〜4のアルキル基があげられ、
特にメチル基、エチル基があげられる。16位の炭素原
子に結合する置換基としては、例えばメチル基、エチル
基などの低級アルキル基、水酸基あるいは塩素、ふっ素
などのハロゲン原子、トリフルオロメチルフェノキシ等
のアリールオキシ基があげられる。17位の炭素原子の
置換基としては、塩素、ふっ素等のハロゲンが挙げられ
る。20位の炭素原子に結合する置換基としては、C
1-4アルキルのような飽和または不飽和の低級アルキル
基、C1-4アルキルのような低級アルコキシ基、C1-4
ルコキシ−C1-4アルキルのような低級アルコキシアル
キルを含む。5位の炭素原子の置換基としては、塩素、
ふっ素などのハロゲンを含む。6位の炭素原子の置換基
としては、カルボニル基を形成するオキソ基を含む。1
1位の炭素原子にヒドロキシ基、低級アルキルまたは低
級(ヒドロキシ)アルキル置換基を有する場合のこれらの
基の立体配置はα,βまたはそれらの混合物であっても
かまわない。
【0009】さらに、上記誘導体は、ω鎖が天然のPG
類より短い化合物のω鎖末端にアルコキシ基、フェノキ
シ基、フェニル基等の置換基を有するものであってもよ
い。特に好ましい化合物は、16位の炭素に例えばメチ
ル基、エチル基などの低級アルキル基を有する化合物、
塩素、ふっ素などのハロゲン原子を有する化合物、17
位の炭素に塩素、ふっ素などのハロゲンを有する化合
物、19位の炭素に例えばメチル基、エチル基などの低
級アルキル基を有する化合物、5位の炭素に塩素、ふっ
素などのハロゲンを有する化合物、6位の炭素にオキソ
基を有する化合物、20位の炭素に例えばメチル基、エ
チル基などの低級アルキル基を有する化合物であり、ま
た、16位の炭素以後のアルキル鎖の代わりにハロゲン
原子またはハロゲン化アルキル基等の置換基を有するこ
ともあるフェニル基あるいはフェノキシ基が16位の炭
素原子に結合した化合物である。
【0010】この発明に使用される好ましい化合物は式
(I)
【化2】 [式中、XおよびYは水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低
級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキルまたはオキソ
(但し、XおよびYの基のうち少なくとも1つは、水素
以外の基であり、5員環は少なくとも1つの2重結合を
有していてもよい)、Zは水素またはハロゲン、 Aは−CH2OH、−COCH2OH、−COOHまたは
その官能性誘導体、 Bは−CH2−CH2−、−CH=CH−または−C≡C
−、 R1は非置換またはハロ、オキソまたはアリールで置換
された、二価の飽和または不飽和、低〜中級脂肪族炭化
水素残基、R2は非置換またはオキソ、ヒドロキシ、ハ
ロ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ
(低級)アルキル、アリールまたはアリールオキシで置換
された、飽和または不飽和、低〜中級脂肪族炭化水素残
基(但し、5員環側から数えて3個目の炭素原子はオキ
ソ基で置換されている)]を有する。上記化合物のうち好
ましい化合物の一群としては一般式
【化3】 [式中、Q1はハロゲン、Q2は水素またはハロゲン、E
は−CH2−CH2−または−CH=CH−、Raは水素
または低級アルキル基、Rbは単結合または低級アルキ
レン基、Rcは非置換もしくはハロゲン置換低級アルキ
ル基、非置換もしくは低級アルキル置換低級シクロアル
キル基、非置換またはハロゲンもしくはハロ低級アルキ
ルで置換された単環性アリール基、非置換またはハロゲ
ンもしくはハロ低級アルキルで置換された単環性アリー
ルオキシ基を意味する]で示される化合物またはRaが水
素の場合その塩類である。
【0011】上式中、R1およびR2における「不飽和]の
語は、主鎖または側鎖の炭素原子間の結合として、少な
くとも1つまたはそれ以上の2重結合および/または3
重結合を孤立、分離または連続して含むことを意味す
る。通常の命名法に従って、連続する2つの位置間の不
飽和は若い方の位置番号を表示することにより示し、連
続しない2つの位置間の不飽和は両方の位置番号を表示
して示す。好ましい不飽和は、2位の2重結合および5
位の2重結合または3重結合である。「低〜中級脂肪族
炭化水素」の語は、炭素数1〜14の直鎖または分枝鎖
[ただし、側鎖は炭素数1〜3のものが好ましい]を有す
る炭化水素を意味し、好ましくはR1の場合炭素数2〜
8の炭化水素であり、R2の場合炭素数2〜10の炭化
水素である。「ハロゲン」の語は、ふっ素、塩素、臭素お
よびよう素を包含する。「低級」の語は、特にことわりの
ない限り炭素原子数1〜6を有する基を包含するもので
ある。「低級アルキル」の語は、炭素原子数1〜6の直鎖
または分枝鎖の飽和炭化水素基を包含し、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルを含む。「低
級アルコキシ」の語は、低級アルキルが上述と同意義で
ある低級アルキル−O−を意味する。
【0012】「低級アルキレン基」の語は、上記のような
低級アルキル基から水素を1個除いて得られる基であ
り、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、テトラメ
チレン、2−メチルテトラメチレン、ペンタメチレン、
ヘキサメチレン等を含む。「ハロ低級アルキル基」の語
は、少なくとも1個、好ましくは1−3個の上記のよう
なハロゲンを有する上記のような低級アルキル基を包含
し、例えばクロロメチル、ブロモメチル、フルオロメチ
ル、トリフルオロメチル、1,2−ジクロロエチル、1,
2,2−トリクロロエチル、クロロプロピル、クロロブ
チル、クロロペンチル、クロロヘキシル等を含む。「ヒ
ドロキシ(低級)アルキル」の語は、少なくとも1つのヒ
ドロキシ基で置換された上記のようなアルキルを意味
し、例えばヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、
2−ヒドロキシエチルおよび1−メチル−1−ヒドロキ
シエチルである。「低級アルカノイルオキシ」の語は、式
RCO−O−(ここで、RCO−は上記のような低級ア
ルキルが酸化されて生じるアシル、例えばアセチル)で
示される基を意味する。「シクロ(低級)アルキル」の語
は、上記のような低級アルキル基が閉環して生ずる基を
意味する。「アリール」の語は、置換されていてもよい芳
香性炭素環または複素環基(好ましくは単環性の基)を包
含し、例えばフェニル、トリル、キシリルおよびチエニ
ルを含む。置換基としては、ハロゲン、ハロゲン置換低
級アルキル基(ここで、ハロゲン原子および低級アルキ
ル基は前記の意味)が含まれる。「アリールオキシ」の語
は、式ArO−(ここで、Arは上記のようなアリール基)
で示される基を意味する。「単環性アリール基」の語は、
低級アルキル置換基を有するか有しないフェニル基を包
含し、例えばフェニル、トリル、キシリル、クメニル等
を含む。「単環性アリールオキシ基」の語は、上記のよう
な単環性アリール基が酸素原子(−O−)と結合して生ず
る基であり、例えばフェノキシ、トリルオキシ、キシリ
ルオキシ、クメニルオキシ等を含む。
【0013】Aで示されるカルボキシル基の「官能性誘
導体」の語は、塩(好ましくは、医薬上許容し得る塩)、
エステルおよびアミド類を含む。適当な「医薬上許容し
得る塩」としては、慣用される非毒性塩を含み、無機塩
基との塩、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリ
ウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネ
シウム塩等)、アンモニウム塩、有機塩基との塩、例え
ばアミン塩(例えばメチルアミン、ジメチルアミン塩、
シクロヘキシルアミン塩、ベンジルアミン塩、ピペリジ
ン塩、エチレンジアミン塩、エタノールアミン塩、ジエ
タノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス
(ヒドロキシメチルアミノ)エタン塩、モノメチル−モノ
エタノールアミン塩、リジン塩、プロカイン塩、カフェ
イン塩等)、塩基性アミノ酸塩(例えばアルギニン塩、リ
ジン塩等)テトラアルキルアンモニウム塩等があげられ
る。これらの塩類は、例えば対応する酸および塩基から
常套の方法によってまたは塩交換によって製造し得る。
【0014】エステルの例としては、メチルエステル、
エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエス
テル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−ブチ
ルエステル、ペンチルエステル、1−シクロプロピルエ
チルエステル等の低級アルキルエステル、ビニルエステ
ル、アリルエステル等の低級アルケニルエステル、エチ
ニルエステル、プロピニルエステル等の低級アルキニル
エステル、ヒドロキシエチルエステルのようなヒドロキ
シ(低級)アルキルエステル、メトキシメチルエステル、
1−メトキシエチルエステル等の低級アルコキシ(低級)
アルキルエステルのような脂肪族エステルおよび例えば
フェニルエステル、トシルエステル、t−ブチルフェニ
ルエステル、サリチルエステル、3,4−ジメトキシフ
ェニルエステル、ベンズアミドフェニルエステル等の所
望により置換されたアリールエステル、ベンジルエステ
ル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステル等のア
リール(低級)アルキルエステルがあげられる。アミドと
しては、メチルアミド、エチルアミド、ジメチルアミド
等のモノもしくはジ低級アルキルアミド、アニリド、ト
ルイジド等のアリールアミド、メチルスルホニルアミ
ド、エチルスルホニルアミド、トリルスルホニルアミド
等のアルキルもしくはアリールスルホニルアミド等があ
げられる。 好ましいA基の例は、−COOH、−CO
OCH3、−COOCH2CH3、−COOCH(CH3)2
−CONHSO2CH3である。R1の好ましい基の例
は、−(CH2)2−、−(CH2)6−、−CH2CO(CH2)
2−、−CH2CH=CH(CH2)3−、−CH2CO(CH
2)4−、−(CH2)2CH=CH(CH2)2−、−(CH2)4
CH=CH−、−CH2CH=C=CH(CH2)2−等で
ある。
【0015】R2の好ましい基の例は、−(CH2)2CO
(CH2)4−CH3、−(CH2)2CO(CH2)4−COO
H、−(CH2)2COC(CH3)2(CH2)3−CH3、−(C
2)2COCH2O−フェニル、−(CH2)2COCH2
−メタクロロフェニル、−(CH2)2COCH2O−メタ
トリフルオロフェニル、−(CH2)2COCH2O−3−
チエニル、−(CH2)2CO(CH2)2−フェニル、−(C
2)2COCH2CH(CH3)(CH2)CH3、 −(CH2)
2COC(CH3)2CH2OCH2CH3、−(CH2)2COC
H(CH=CH)(CH2)3CH3、−(CH2)2CO−シク
ロペンチル、−(CH2) 2CO−シクロヘキシル、−(C
2)2CO(CH2)2シクロヘキシル、−(CH2)2COC
2CH(CH3)(CH2)2−、CH=C(CH3)2、−(C
2)2COCH(CH3)CH2CC≡CH、−CH=CH
CO(CH2)4−CH3、−CH=CHCOC(CH3)2(C
2)3−CH3、−CH=CHCOCH2O−フェニル、
−CH=CHCOCH2O−メタクロロフェニル、−C
H=CHCOCH2O−メタトリフルオロフェニル、−
CH=CHCOCH2O−3−チエニル、−CH=CH
CO(CH2)2−フェニル、−CH=CHCOCH2CH
(CH3)(CH2)3−CH3、−CH=CHCOC(CH3)2
CH2OCH2CH3、−CH=CHCOCH(CH=C
H)(CH2)3CH3、−CH=CHCO−シクロペンチ
ル、−CH=CHCO−シクロヘキシル、−C≡C−C
O(CH2)2シクロヘキシル、−CH=CHCOCH2
H(CH3)(CH2)2CH=C(CH3)2、−CH=CHCO
CH(CH3)CH2CC≡CH、−CH=CHCH2CO
CH(CH3)(CH2)4CH3である。
【0016】上記式(I)中、環、αおよび/またはω鎖
の配置は、天然のPG類の配置と同様かまたは異なって
いてもよい。しかしながら、この発明は、天然の配置を
有する化合物および非天然の配置を有する化合物の混合
物も包含する。この発明の典型的な化合物類の例は、1
5−ケト−PG類、13,14−ジヒドロ−15−ケト
−PG類およびそれらの6−オキソ誘導体、△2−誘導
体、3R,S−メチル誘導体、5R,S−フルオロ誘導
体、5,5−ジフルオロ誘導体、16R,S−メチル誘導
体、16,16−ジメチル誘導体、16R,S−フルオロ
誘導体、16,16−ジフルオロ誘導体、17S−メチ
ル誘導体、17R,S−フルオロ誘導体、17,17−ジ
フルオロ誘導体、19−メチル誘導体、20−メチル誘
導体、20−エチル誘導体、19−デスメチル誘導体お
よび16−デスブチル−16−フェノキシ誘導体であ
る。この発明で用いる化合物において、13,14位が
飽和している場合に11位のヒドロキシと15位のケト
間のヘミアセタール形成により、ケト−ヘミアセタール
平衡を生ずる場合がある。このような互変異性体が存在
する場合、両異性体の存在比率は他の部分の構造または
置換基の種類により変動し、場合によっては一方の異性
体が圧倒的に存在することもあるが、この発明において
はこれら両者を含むものとし、このような異性体の存在
の有無にかかわりなくケト型の構造式または命名法によ
って化合物を表わすことがあるが、これは便宜上のもの
であってヘミアセタール型の化合物を排除しようとする
ものではない。この発明においては、個々の互変異性
体、その混合物または光学異性体、その混合物、ラセミ
体、その他の立体異性体等の異性体も、同じ目的に使用
することが可能である。
【0017】この発明に使用する化合物のあるものは、
特開昭64−52753号、特開平1−104040
号、特開平1−151519号、特開平2−13144
6号等に記載の方法によって製造し得る。別法として、
これらの化合物は、ここで記述したのと同様の方法また
は既知方法によって製造し得る。上記15−ケト−PG
化合物は、膵臓代謝賦活作用、膵臓機能保護作用を有す
るので膵臓処置剤、例えば急性膵炎改善剤として有用で
ある。この発明で用いる化合物は動物およびヒト用の薬
剤として使用することができ、通常、全身的あるいは局
所的に経口、静脈注射(点滴を含む)、皮下注射、直腸内
投与などの方法で使用される。投与量は動物またはひと
等のような対象の種類、年令、体重、処置されるべき症
状、所望の治療効果、投与方法、処置期間等により変化
するが、通常1日2から4分割用量または持続形態で投
与する場合0.001〜500mg/kgの投与量で通常十分
な効果がえられる。
【0018】この発明による経口投与のための固体組成
物としては、錠剤、トローチ、舌下錠、カプセル、丸
剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。このような固体組成物
においては1つまたはそれ以上の活性物質が、少なくと
も1つの不活性な希釈剤、例えば、乳糖、マンニトー
ル、ぶどう糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微晶性
セルロース、でんぷん、ポリビニルピロリドン、メタケ
イ酸アルミン酸マグネシウムと混合される。組成物は常
法に従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例えばステ
アリン酸マグネシウムのような滑沢剤や繊維素グルコン
酸カルシウムのような崩壊剤、α,βまたはγ−シクロ
デキストリン、ジメチル−α−、ジメチル−β−、トリ
メチル−β−またはヒドロキシプロピル−β−シクロデ
キストリン等のエーテル化シクロデキストリン、グリコ
シル−,マルトシルーシクロデキストリン等の分枝シク
ロデキストリン、ホルミル化シクロデキストリン、硫黄
含有シクロデキストリン、ミソプロトール、りん脂質の
ような安定剤を含んでいてもよい。上記シクロデキスト
リン類を用いた場合はシクロデキストリン類と包接化合
物を形成して安定性が増大する場合がある。また、りん
脂質を用いたリポソーム化することにより安定性が増大
する場合がある。錠剤または丸剤は必要により白糖、ゼ
ラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースフタレートなどの胃溶性あるい
は腸溶性物質のフィルムで被覆してもよいし、また、2
以上の層で被覆してもよい。更にゼラチンのような崩壊
され得る物質のカプセル剤としてもよい。速効性を必要
とするときは、舌下錠としてもよい。基剤としてはグリ
セリン、乳糖等を用いればよい。 経口投与のための液
体組成物としては、乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、
エリキシル剤等が例示される。一般的に用いられる不活
性な希釈剤、例えば精製水、エタノール等を含んでいて
もよい。この組成物は不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸
濁化剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐
剤を含有していてもよい。経口投与のためのその他の組
成物としては、1つまたはそれ以上の活性物質を含み、
それ自体公知の方法により処方されるスプレー剤が含ま
れる。 この発明による非経口投与のための注射剤とし
ては無菌の水性または非水性の液剤、懸濁剤、乳剤を包
含する。水性の液剤、懸濁剤用媒体としては、例えば注
射用蒸留水、生理食塩水およびリンゲル液が含まれる。
【0019】非水性の液剤、懸濁剤用媒体としては、例
えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコ
ール類、ポリソルベート等がある。このような組成物
は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤のような補
助剤を含んでいてもよい。これらは例えばバクテリア保
留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合、ガス滅菌また
は放射線滅菌によって無菌化される。これらはまた無菌
の固体組成物を製造し、使用前に無菌水または無菌の注
射用溶媒に溶解して使用することもできる。別の形態は
坐薬または腟坐薬である。これらの坐薬はカカオ脂等の
体温で軟化する基剤に有効成分を混合して作ることがで
き、適当な軟化温度を有する非イオン界面活性剤を用い
て吸収性を向上させてもよい。この発明はまた、処置す
べき対象にこの発明の処置剤を投与することからなる、
膵臓機能改善の処置法を提供するものである。
【0020】
【実施例】以下、この発明を合成例、参考例、製剤例お
よび試験例によりさらに詳細に説明するが、これらはこ
の発明を限定するものではない。 合成例1 16,16−ジフルオロ−13,14−ジヒドロ−15−
ケト−PGE1メチルエステル(12)の合成法 1−1) (1S,5R,6R,7R)−6−ヒドロキシメチ
ル−7−テトラヒドロピラニルオキシ−2−オキサビシ
クロ[3.3.0]オクタン−3−オン(2)の合成市販の
(−)コーリーラクトン(1)(THP保護体)(37.9g)の
テトラヒドロフラン溶液にフッ化テトラブチルアンモニ
ウムのテトラヒドロフラン溶液(1.0M、300ml)を
加え、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、
得られた残渣をカラムクロマトグラフィーに供したとこ
ろ、表題化合物(2)が得られた。 収量:21.70g(82.8%) 1−2) (1S,5R,6R,7R)−6−{(E)−4,4−
ジフルオロ−5−オキソ−2−オクテニル}−7−テト
ラヒドロピラニルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−オン(4)の合成アルゴン雰囲気下、
−78℃で、塩化オキザリルの塩化メチレン溶液(2.0
M、45.5ml)を塩化メチレンに溶解し、ジメチルス
ルホキシド(12.9ml)を滴下し、10分攪拌した。こ
れに(1S,5R,6R,7R)−6−ヒドロキシメチル−
7−テトラヒドロピラニルオキシ−2−オキサビシクロ
[3.3.0]オクタン−3−オン(2)(11.65g)の塩化
メチレン溶液を滴下し、30分攪拌し、トリエチルアミ
ン(56ml)を滴下しさらに1時間攪拌した。反応液を
常法に従って処理し、粗生成物としてアルデヒド体(3)
を得た。アルゴン雰囲気下、タリウムエトキシド(3.2
6ml)の塩化メチレン溶液に3,3−ジフルオロ−2−
オキソヘプチルホスホン酸ジメチル(11.9g)を加え1
時間攪拌した。0℃に冷却し、上で調製したアルデヒド
(3)の塩化メチレン溶液を加え、室温で14時間攪拌し
た。反応液に酢酸、セライト、飽和ヨウ化カリウム水を
加え、濾過した。濾液を常法により処理し、得られた粗
生成物をカラムクロマトグラフィーに供したところ表題
化合物(4)が得られた。 収量:7.787g(44.3%)
【0021】1−3) (1S,5R,6R,7R)−6−
(4,4−ジフルオロ−5−オキソオクチル)−7−テト
ラヒドロピラニルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−オン(5)の合成(1S,5R,6R,7
R)−6−{(E)−4,4−ジフルオロ−5−オキソ−2
−オクテニル}−7−テトラヒドロピラニルオキシ−2
−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン(4)
(5.57g)の酢酸エチル溶液に、5%パラジウム−炭素
(触媒量)を加え、水素雰囲気下、室温で7時間攪拌し
た。反応液を濾過し、濾液を減圧下濃縮し、粗生成物と
して表題化合物(5)を得た。 収量:5.48g(97.8%) 1−4) (1S,5R,6R,7R)−6−{4,4−ジフル
オロ−5(RS)−ヒドロキシオクチル}−7−テトラヒ
ドロピラニルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オ
クタン−3−オン(6)の合成(1S,5R,6R,7R)−
6−(4,4−ジフルオロ−5−オキソオクチル)−7−
テトラヒドロピラニルオキシ−2−オキサビシクロ[3.
3.0]オクタン−3−オン(5)(5.48g)のメタノール
溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(0.800g)を
加え、10分攪拌した。反応物を常法により処理し、得
られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーに供したと
ころ表題化合物(6)が得られた。 収量:5.46g(99.5%)
【0022】1−5) 16,16−ジフルオロ−13,
14−ジヒドロ−11−テトラヒドロピラニルオキシ−
PGF2αメチルエステル(9)の合成アルゴン雰囲気
下、(1S,5R,6R,7R)−6−{4,4−ジヒドロ−
5(RS)−ヒドロキシオクチル}−7−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン
−3−オン(6)(2.579g)のトルエン溶液を−78℃
に冷却し、ジイソブチルアルミニウムヒドリドのトルエ
ン溶液(1.5M、9.6ml)を滴下し、30分攪拌し
た。反応液にメタノール、飽和ロッシェル塩水溶液を加
え、常法により処理した。粗生成物として、ラクトール
体(7)を得た。アルゴン雰囲気下、臭化4−カルボキシ
ブチルトリフェニルホスフィン(11.72g)のテトラヒ
ドロフラン懸濁液に、カリウムt−ブトキシドのテトラ
ヒドロフラン溶液(1.0M,52.84ml)を滴下し、2
0分攪拌した。この液を0℃に冷却し、上で調製したラ
クトール体(7)のテトラヒドロフラン溶液を加え、室温
で15時間攪拌した。反応液を常法により処理し、粗生
成物としてカルボン酸体(8)を得た。アルゴン雰囲気
下、カルボン酸体(8)のアセトニトリル溶液に、1,8
−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DB
U)(4.0ml)およびヨウ化メチル(1.7ml)を加え、
60℃で3時間攪拌した。常法の処理により得られた粗
生成物をカラムクロマトグラフィーに供したところ、表
題化合物(9)が得られた。 収量:2.737g(84.5%) 1−6) 16,16−ジフルオロ−13,14−ジヒド
ロ−15−ケト−11−テトラヒドロピラニルオキシ−
PGE2メチルエステル(10)の合成アルゴン雰囲気
下、無水クロム酸(16.18g)、ビリジン(26.2ml)
から常法により調製したコリンズ試薬の塩化メチレン溶
液に、−20℃で、16,16−ジフルオロ−13,14
−ジヒドロ−11−テトラヒドロピラニルオキシ−PG
2αメチルエステル(9)(2.646g)の塩化メチレン
溶液を加え、2時間攪拌した。−5℃に昇温してさらに
9時間攪拌した。反応液に、エーテル、硫酸水素ナトリ
ウムを加え、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、カラムク
ロマトグラフィーに供したところ、表題化合物(10)が
得られた。 収量:1.890g(64.4%)
【0023】1−7) 16,16−ジフルオロ−13,
14−ジヒドロ−15−ケト−PGE2メチルエステル(11)の
合成 16,16−ジフルオロ−13,14−ジヒドロ−15−
ケト−11−テトラヒドロピラニルオキシ−PGE2
チルエステル(10)(2.809g)を酢酸、水、テトラヒ
ドロフランの3:1:1混合溶媒に溶解し、60℃で5時
間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、カラムクロマトグ
ラフィーに供したところ、表題化合物(11)が得られ
た。収量:1.755g(75.5%) 1−8) 16,16−ジフルオロ−13,14−ジヒド
ロ−15−ケト−PGE1メチルエステル(12)の合成 16,16−ジフルオロ−13,14−ジヒドロ−15−
ケト−PGE2メチルエステル(11)(1.755g)の酢
酸エチル溶液に5%パラジウム−炭素(触媒量)を加え、
水素雰囲気下、室温で6時間攪拌した。反応液を濾過
し、濾液を減圧下濃縮し、カラムクロマトグラフィーに
供したところ、表題化合物(12)が得られた。 収量:1.655g(93.8%)1H NMR(CDCl3
0.87(3H,t,J=7Hz)、1.15〜2.05(23
H,m)、2.11〜2.30(3H,m)、2.50(1H,dd,
J=7.5および17Hz)、3.10〜3.20(1H,b
r)、3.71(3H,s)、4.05〜4.20(1H,m)。Ma
ss(D1−E1)m/z404(M+)、355(M+−H2O−
CH3O)、297(M+−C592)。
【0024】合成例2 16,16−ジフルオロ−13,14−ジヒドロ−15−
ケト−PGE1(16)の合成 2−1) (15RS)−16,16−ジフルオロ−13,
14−ジヒドロ−11−テトラピラニルオキシ−PGF
2αベンジルエステル(13)カルボン酸体(8)(2.3
3g)のジクロロメタン溶液(300ml)に、DBu(2.
1ml)及び臭化ベンジル(2.2ml)を加え、室温で
1.5時間撹拌した。常法処理により得た粗生成物をシ
リカゲルカラム精製し、ベンジルエステル(13)を得
た。 収量:2.522g(96.1%) 2−2) 16,16−ジフルオロ−13,14−ジヒド
ロ−15−ケト−11−テトラピラニルオキシ−PGE
2ベンジルエステル(14)ジクロロメタン(300ml)
中、無水クロム酸(13.5g)およびピリジン(21.8
ml)を用い、コリンズ試薬を調整した。これへセライ
ト(40g)を加え、−20℃で上記ベンジルエステル
(13)(2.550g)を酸化した。常法処理後に得られ
た粗生成物をシリカゲル精製し、標記化合物(14)を得
た。収量:1.911g(78.6%) 2−3) 16,16−ジフルオロ−13,14−ジヒド
ロ−15−ケト−PGE2ベンジルエステル(15)PG
2ベンジルエステル(14)(1.550g)を、酢酸−T
HF−水(3−1−1、50ml)に溶解し、50℃に4
時間保った。常法処理により得た粗生成物を、シリカゲ
ルカラム精製し、PGE2ベンジルエステル(15)を得
た。収量:1.255g(92.9%)
【0025】2−4) 16,16−ジフルオロ−13,
14−ジヒドロ−15−ケト−PGE1(16)PGE2
ベンジルエステル(15)(0.844g)を、酢酸エチル
(30ml)中、5%パラジウム−炭素を用い接触還元し
た。カラム精製し、16,16−ジフルオロ−13,14
−ジヒドロ−15−ケト−PGE1(16)を得た。 収量:0.404g1H NMR(CDCl3)δ0.94(3
H,t,J=7.5Hz)、1.20〜2.70(26H,m)、
4.19(1H,m)、4.80(2H,br)。Mass(DI−
EI)m/z 390(M+)、372(M+−H2O)、354
(M+−2H2O)。経路を下記反応式に示す。
【化4】
【化5】
【化6】
【0026】参考例1 6−ベンゾイルオキシ−2(RS)−フルオロヘキサン酸
メチル(f)の製造1) 6−ヒドロキシヘキサン酸ベンジ
ル(b)の製造 ε−カプロラクトン(a)(40g)、ベンジルアルコール
(100ml)、およびp−トルエンスルホン酸・H2
(0.7g)の混合物を100℃で16時間撹拌した。常
法の処理の後減圧下蒸留(1mmHg、140−154℃)
し、表題化合物(b)(27.37g)を得た。 収率:35%2) 6−ベンゾイルオキシヘキサン酸ベン
ジル(c)の製造 6−ヒドロキシヘキサン酸ベンジル(b)(27.37
g)の塩化メチレン溶液に、4−ジメチルアミノピリジン
(19.53g)、および塩化ベンゾイル(19.02g)を
加え2時間撹拌した。常法の処理の後減圧蒸留(1mmH
g、190−215℃)し、表題化合物(c)(38.09g)
を得た。 収率:95% 3) 6−ベンゾイルオキシヘキサン酸(d)の製造6−ベ
ンゾイルオキシヘキサン酸ベンジル(c)(38.09g)の
酢酸エチル溶液に、5%パラジウム炭素(3g)を加え水
素雰囲気下で24時間撹拌した。常法の処理により得た
粗生成物を減圧蒸留(1mmHg、182−192℃)し、
表題化合物(d)(24.92g)を得た。 収率:90%
【0027】4) 6−ベンゾイルオキシ−2(RS)−
ブロモヘキサン酸メチル(e)の製造6−ベンゾイルオキ
シヘキサン酸(d)(14.92g)に塩化チオニル(22m
l)を滴下し、65℃で1時間撹拌した。反応液に、四
塩化炭素(50ml)、N−ブロモスクシンイミド(2
2.5g)、48%臭化水素酸(5滴)を加え85℃で20
時間撹拌した。反応液を放冷し、固形物を濾去した。濾
液を減圧下濃縮し、得られた残渣をメタノールに溶解し
室温で2時間撹拌した。常法の処理で得られた粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、表題化
合物(e)(14.02g)を得た。 収率:67%5) 6−ベンゾイルオキシ−2(RS)−フ
ルオロヘキサン酸メチル(f)の製造6−ベンゾイルオキ
シ−2(RS)−ブロモヘキサン酸メチル(e)(14.02
g)、ふっ化カリウム(12.59g)、およびアセトアミ
ド(12.3g)の混合物を105℃で6時間撹拌した。
常法の処理で得た粗生成物を酢酸エチルに溶解し、5%
パラジウム炭素(0.4g)を加え水素雰囲気下、室温で
撹拌した。常法の処理で得た粗生成物をシリカゲルクロ
マトグラフィーに供し、表題化合物(f)(5.28g)およ
び6−ベンゾイルオキシヘキサン酸メチル(g)(3.11
g,収率:29%)を得た。表題化合物(f) 収率:46%1HNMR(CDCl3)δ:1.55−2.1
8(6H,m)、3.79(3H,s)、4.33(2H,t,J=
7Hz)、4.77−4.86(0.5H,m)、5.05−
5.12(0.5H,m)、7.40−7.62(3H,m)、
8.00−8.10(2H,m)
【0028】合成例3 5(RS)−フルオロ−13,14−ジヒドロ−6,15−
ジケト−PGE1メチルエステル[IUPAC命名法:5
(RS)−フルオロ−7−{(1R,2S,3S)−3−ヒド
ロキシ−2−(3−オキソオクチル−5−オキソ−シク
ロペンチル}−6−オキソヘプタン酸メチル]の製造 3−1) (1S,5R,6R,7R)−6−[(E)−3−オ
キソ−1−オクテニル]−7−(4−フェニル)ベンゾイ
ルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−
3−オンの製造 市販の(−)−コーリーラクトン(10.0g)をジクロロ
メタン中、コリンズ酸化し、アルデヒド体を得た。これ
を、ジメチル−(2−オキソヘプチル)ホスホネート
(6.21g)から調製したアニオンと反応させた。常法
の処理で得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに供し、表題化合物(7.45g)を得た。収率:6
0% 3−2) (1S,5R,6R,7R)−6−[(E)−3(R
S)−ヒドロキシ−1−オクテニル]−7−(4−フェニ
ル)ベンゾイルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−オンの製造 (1S,5R,6R,7R)−6−[(E)−3−オキソ−1−
オクテニル]−7−(4−フェニル)ベンゾイルオキシ−
2−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン
(7.45g)のメタノール溶液に−20℃で塩化セリウ
ム(III)・7H2O(6.84g)、および水素化ほう素ナ
トリウム(0.69g)を加え、1時間撹拌した。常法の
処理で得た組生成物をシリカゲルカラムクロクロマトグ
ラフィーに供し、ジアステレオマーの混合物として表題
化合物(7.64g)を得た。 収率:定量的
【0029】3−3) (1S,5R,6R,7R)−6−
[(E)−3(RS)−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オ
クテニル]−7−(4−フェニル)ベンゾイルオキシ−2
−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの製
造 (1S,5R,6R,7R)−6−[(E)−3(RS)−ヒドロ
キシ−1−オクテニル]−7−(4−フェニル)ベンゾイ
ルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−
3−オン(7.64g)のジメチルホルムアミド溶液に、
イミダゾール(2.27g)、および塩化t−ブチルジメチ
ルシリル(3.78g)を加え、室温で1時間撹拌した。
常法の処理で得た粗生成物をシリカゲルカラムクロクロ
マトグラフィーに供し、ジアステレオマーの混合物とし
て表題化合物(7.49g)を得た。収率:80% 3−4) (1S,5R,6R,7R)−6−[(E)−3(R
S)−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテニル]−
7−ヒドロキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オク
タン−3−オンの製造 (1S,5R,6R,7R)−6−[(E)−3(RS)−t−ブ
チルジメチルシロキシ−1−オクテニル]−7−(4−フ
ェニル)ベンゾイルオキシ−2−オキサビシクロ[3.
3.0]オクタン−3−オン(7.49g)、炭酸カリウム
(1.10g)、メタノールの混合物を、室温で16時間
撹拌した。常法の処理で得た粗生成物シリカゲルカラム
クロマトグラフィーに供し、ジアステレオマーの混合物
として表題化合物(4.69g)を得た。 収率:92%
【0030】3−5) (1S,5R,6R,7R)−6−
[(E)−3(RS)−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オ
クテニル]−7−テトラヒドロピラニルオキシ−2−オ
キサビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの製造 (1S,5R,6R,7R)−6−[(E)−3(RS)−t−ブ
チルジメチルシロキシ−1−オクテニル]−7−ヒドロ
キシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−3−
オン(4.69g)の塩化メチレン溶液に、ジヒドロピラ
ン(5.17g)、およびピリジニウムP−トルエンスル
ホネート(0.77g)を加え、室温で16時間撹拌し
た。常法の処理で得た粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに供し、ジアステレオマーの混合物とし
て表題化合物(6)(5.37g)を得た。 収率:94% 3−6) 2−{(1R,2R,3R,5S)−2−[(E)−3
(RS)−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテニル]
−5−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシシ
クロペンチル}酢酸メチルの製造 (1S,5R,6R,7R)−6−[(E)−3(RS)−t−ブ
チルジメチルシロキシ−1−オクテニル]−7−テトラ
ヒドロピラニルオキシ−2−オキサビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−オン(1.85g)をメタノールと水の
4:1混合溶媒に溶解し、水酸化リチウム(0.33g)を
加え、室温で16時間撹拌した。反応液を中和し、酢酸
エチルで抽出した。有機層を分離し、ジアゾメタンのエ
ーテル溶液を加え、室温で1時間撹拌した。常法の処理
により得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに供し、ジアステレオマー混合物として表題化合物
(1.82g)を得た。 収率:92%
【0031】3−7) 2−{(1R,2R,3R,5S)−
2−[(E)−3(RS)−t−ブチルジメチルシロキシ−1
−オクテニル]−3,5−ビス−テトラヒドロピラニルオ
キシシクロペンチル}酢酸メチルの製造 2−{(1R,2R,3R,5S)−2−[(E)−3(RS)−t
−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテニル]−5−ヒ
ドロキシ−3−テトラヒドロピラニルオキシシクロペン
チル}酢酸メチル(4.45g)の塩化メチレン溶液にジヒ
ドロピラン(3.75g)、およびピリジニウムp−トルエ
ンスルホネート(0.56g)を加え、室温で16時間撹
拌した。常法の処理で得た粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに供し、ジアステレオマーの混合物
として表題化合物(4.24g)を得た。 収率:74% 3−8) 6−ベンゾイルオキシ−2(RS)−{2−[(1
R,2R,3R,5S)−2−[(E)−3(RS)−t−ブチル
ジメチルシロキシ−1−オクテニル]−3,5−ビス−テ
トラヒドロピラニルオキシシクロペンチル]−1(RS)
−ヒドロキシエチル}−2(SR)−フルオロヘキサン酢
酸メチルの製造 2−{(1R,2R,3R,5S)−2−[(E)−3(RS)−t
−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテニル]−3,5−
ビス−テトラヒドロピラニルオキシシクロペンチル}酢
酸メチル(0.5g)のトルエン溶液に、−78℃でDI
BAL−Hのトルエン溶液(1.5M、1.43ml)を
加え、1時間撹拌した。常法の処理により粗アルデヒド
体を得た。常法により調製したLDAのテトラヒドロフ
ラン溶液(0.94ミリモル)を−78℃に冷却し、6−
ベンゾイルオキシ−2(RS)−フルオロヘキサン酸メチ
ル(f)(0.23g)のテトラヒドロフラン溶液を加え、1
0分撹拌した。これに、先に調製した粗アルデヒド体の
テトラヒフラン溶液を加え、室温に昇温し1時間撹拌し
た。常法の処理により得た粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに供し、ジアステレオマーの混合物
として表題化合物(0.51g)を得た。 収率:74%
【0032】3−9) 2(RS)−{2−[(1R,2R,3
R,5S)−2−[(E)−3(RS)−t−ブチルジメチルシ
ロキシ−1−オクテニル]−3,5−ビス−テトラヒドロ
ピラニルオキシシクロペンチル]−1(RS)−ヒドロキ
シエチル}−2(SR)−フルオロ−6−ヒドロキシヘキ
サン酸メチルの製造 6−ベンゾイルオキシ−2(RS)−{2−[1R,2R,3
R,5S)−2−[(E)−3(RS)−t−ブチルジメチルシ
ロキシ−1−オクテニル]−3,5−ビス−テトラヒドロ
ピラニルオキシシクロペンチル]−1(RS)−ヒドロキ
シエチル}−2(SR)−フルオロヘキサン酸メチル(2.
48g)のメタノール溶液に炭酸カリウム(0.47g)を
加え、室温で24時間撹拌した。常法の処理により得ら
れた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
供し、表題化合物(1.50g)を得た。 収率:69% 3−10) 7−{(1R,2R,3R,5S)−2−[(E)−
3(RS)−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテニ
ル]−3,5−ビス−テトラヒドロピラニルオキシシクロ
ペンチル}−5(RS)−メトキシカルボニル−5(SR)
−フルオロ−6−オキソ−ヘプタン酸メチルの製造2
(RS)−{2−[(1R,2R,3R,5S)−2−[(E)−3
(RS)−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテニル]
−3,5−ビス−テトラヒドロピラニルオキシシクロペ
ンチル]−1(RS)−ヒドロキシエチル}−2(SR)−フ
ルオロ−6−ヒドロキシヘキサン酸メチル(1.23g)
をアルゴン雰囲気下、50℃でコリンズ酸化(4.5時
間)した。常法の処理により得た粗生成物をエーテルに
溶解し、ジアゾメタンのエーテル溶液を加え、室温で1
時間撹拌した。反応液を常法に従って処理し、得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し
た。ジアステレオマーの混合物として表題化合物(0.
60g)が得られ、さらに原料(0.41g、回収率:33
%)が一部回収された。 表題化合物の収率:47%
【0033】3−11) 7−{(1R,2R,3R,5S)
−2−[(E)−3(RS)−t−ブチルジメチルシロキシ−
1−オクテニル]−3,5−ビス−テトラヒドロピラニル
オキシシクロペンチル}−5(RS)−フルオロ−6−オ
キソヘプタン酸メチルの製造7−{(1R,2R,3R,5
S)−2−[(E)−3(RS)−t−ブチルジメチルシロキ
シ−1−オクテニル]−3,5−ビス−テトラヒドロピラ
ニルオキシシクロペンチル}−5(RS)−メトキシカル
ボニル−5(SR)−フルオロ−6−オキソヘプタン酸メ
チル(0.80g)をジメチルスルホキシド、塩化ナトリ
ウム、水の50:2.8:1混合物に溶解し、アルゴン雰
囲気下、135−140℃で1.5時間撹拌した。常法
の処理で得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに供し、ジアステレオマーの混合物として表題化
合物(0.55g)を得た。 収率:75% 3−12) 5(RS)−フルオロ−7−{(1R,2R,3
R,5S)−2−[(E)−3(RS)−ヒドロキシ−1−オ
クテニル]−3,5−ビス−テトラヒドロピラニルオキシ
シクロペンチル}−6−オキソヘプタン酸メチルの製造 7−{(1R,2R,3R,5S)−2−[(E)−3(RS)−t
−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテニル]−3,5−
ビス−テトラヒドロピラニルオキシシクロペンチル}−
5(RS)−フルオロ−6−オキソヘプタン酸メチル
(0.52g)のテトラヒドロフラン溶液にふっ化テトラ
−n−ブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液(1
M,2.3ml)を加え、室温で40時間撹拌した。常法
の処理で得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに供し、ジアステレオマーの混合物として表題化
合物(0.34g)を得た。 収率:67%
【0034】3−13) 5(RS)−フルオロ−7−
{(1R,2R,3R,5S)−2−[3(RS)−ヒドロキシ
オクチル]−3,5−ビス−テトラヒドロピラニルオキシ
シクロペンチル}−6−オキソヘプタン酸メチルの製造
5(RS)−フルオロ−7−{(1R,2R,3R,5S)−2
−[(E)−3(RS)−ヒドロキシ−1−オクテニル]−
3,5−ビス−テトラヒドロピラニルオキシシクロペン
チル}−6−オキソヘプタン酸メチル(0.34g)の酢酸
エチル溶液に5%パラジウム炭素(0.06g)を加え、
水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。常法の処理の
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを行ない、ジ
アステレオマー混合物として表題化合物として標題化合
物(0.30g)を得た。 収率:88%3−14) 5(RS)−フルオロ−6−オキ
ソ−7−{(1R,2R,3R,5S)−2−[3−オキソオ
クチル]−3,5−ビス−テトラヒドロピラニルオキシシ
クロペンチル}ヘプタン酸メチルの製造5(RS)−フル
オロ−7−{(1R,2R,3R,5S)−2−[3(RS)−
ヒドロキシオクチル]−3,5−ビス−テトラヒドロピラ
ニルオキシシクロペンチル}−6−オキソヘプタン酸メ
チル(0.30g)のアセトン溶液に、−30℃でジョー
ンズ試薬(2.6M,0.6ml)を加え、1.5時間撹
拌した。常法の処理で得た粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに供し、ジアステレオマーの混合物
として表題化合物(0.24g)を得た。 収率:80%
【0035】3−15) 5(RS)−フルオロ−7−
[(1R,2R,3R)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−
5−オキソ−2−(3−オキソオクチル)シクロペンチ
ル]−6−オキソヘプタン酸メチルの製造 5(RS)−フルオロ−6−オキソ−7−{(1R,2R,3
R,5S)−2−[3−オキソオクチル]−3,5−ビス−
テトラヒドロピラニルオキシシクロペンチル}ヘプタン
酸メチル(0.24g)を酢酸、テトラヒドロフラン、水
の3:1:1混合溶媒に溶解し、45℃で4.5時間撹拌
した。常法の処理により得た粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに供し、ジオール体(0.15g)
を得た。ジオール体(0.15g)のジメチルホルムアミ
ド溶液に、イミダゾール(0.35g)、および塩化t−ブ
チルジメチルシリル(0.38g)を加え、室温で5時間
撹拌した。常法の処理により得た粗生成物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに供し、モノシリル体(0.
135g)を得た。モノシリル体(0.135g)を塩化メ
チレン中、室温でコリンズ酸化(15分)した。常法の処
理で得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに供し、表題化合物(0.10g)を得た。 収率:49% 3−16) 5(RS)−フルオロ−13,14−ジヒドロ
−6,15−ジケト−PGE1メチルエステルの製造 5(RS)−フルオロ−7−[(1R,2R,3R)−3−t−
ブチルジメチルシロキシ−5−オキソ−2−(3−オキ
ソオクチル)シクロペンチル]−6−オキソヘプタン酸メ
チル(0.05g)のアセトニトリル溶液に、ふっ化水素
−ピリジン溶液(70:30、0.04ml)を加え、室
温で7時間撹拌した。常法の処理により得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、表題
化合物(0.038g)を得た。 収率:98%1 H NMR(CDCl3):δ0.87(3H,t,J=6.
8Hz)、1.16−2.05(14H,m)、2.23−
3.15(11H,m)、3.66(3H,s)、3.98−
4.12(1H,m)、4.62−4.70(0.5H,m)、
4.85−4.95(0.5H,m)
【0036】合成例4 5,5−ジフルオロ−13,14−ジヒドロ−6,15−
ジケト−PGE1メチルエステルの合成(1S,5R,6
R,7R)−6−[(E)−3−オキソ−1−オクテニル]−
7−(4−フェニルベンゾイルオキシ)−2−オキサビシ
クロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成コーリーラク
トン(10.0g)をジクロロメタン中(160ml)、モ
ファット酸化(DMSO79.2g、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド24.0g、ピリジン2.3ml及びトリフ
ロロ酢酸1.1ml)し、コーリーラクトンアルデヒドを
得た。別に、ジクロロメタン(160ml)中ジメチル(2
−オキソヘプチル)ホスホネート(6.31g)と水素化ナ
トリウム(60%、0.13g)とから得たジメチル(2−
オキソヘプチル)ホスホネートのアニオンを調整した。
これへ先に得たアルデヒドのジクロロメタン溶液(16
0ml)を滴下し、室温で11/2時間撹拌した。常法
処理により得た粗生成物をシリカゲルカラム精製し不飽
和ケトンを得た。収量: 10.8g(85.3%)(1S,5
R,6R,7R)−6−(3−オキソオクチル)−7−(4−
フェニルベンゾイルオキシ)−2−オキサビシクロ[3.
3.0]オクタン−3−オンの合成不飽和ケトン(10.8
g)を酢酸エチル(150ml)中5%−C(1.02g)を
用い水素雰囲気下で3時間撹拌した。常法処理し、飽和
ケトンを得た。収量:8.20g
【0037】(1S,5R,6R,7R)−6−(3,3−エ
チレンジオキシオクチル)−7−(4−フェニルベンゾイ
ルオキシ)−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクタン−
3−オンの合成 飽和ケトン(8.20g)のトルエン溶液(100ml)に
エチレングリコール(23.0g)及びp−トルエンスルホ
ン酸(0.41g)を加え4時間還流し、生じた水は共沸
して除いた。常法処理により得た粗生成物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーし、ケタールを得た。収量:
8.23g(91.3%) (1S,5R,6R,7R)−6−(3,3−エチレンジオキ
シオクチル)−7−ヒドロキシ−2−オキサビシクロ
[3.3.0]オクタン−3−オンの合成 ケタール(8.23g)のメタノール溶液(200ml)に
炭酸カリウム(1.15g)を加え一晩撹拌した。酢酸(1
ml)を加えた後、常法処理により得た粗生成物をシリ
カゲルカラム精製し、アルコールを得た。収量:4.70
g(90.0%)メチル2−[(1R,2R,3R,5S]−2
−(3,3−エチレンジオキシオクチル)−5−(t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ)−3−(テトラピラニルオキ
シ)シクロペンチル]アセテートの合成 アルコール(4.70g)のジクロロメタン溶液(200m
l)を氷冷し、これへジヒドロピラン(2.41g)及びp
−トルエンスルホン酸(0.23g)を加え1.5時間撹
拌した。常法処理により得た粗生成物をシリカゲルカラ
ム精製しTHP体を得た。(5.54g、93%)THP
体(5.54g)をメタノール(61ml)に溶解し、5%
水酸化ナトリウム溶液(37ml)を加え、50℃で30
分間撹拌した。氷冷下、0.5N塩酸で中和し、常法処
理後に得た、粗生成物をジアゾメタンで処理し、メチル
エステルを得た(5.74g)。メチルエステルのDMF
(80ml)に、塩化t−ブチルジメチルシラン(2.11
g)及びイミダゾール(0.95g)加え撹拌した。常法処
理後に得た粗生成物をシリカゲルカラム精製し、標題化
合物を得た。収量5.41g(71.2%)
【0038】2−[(1R,2R,3R,5S)−5−(t−ブ
チルジメチルシリロキシ)−2−(3,3−エチレンジオ
キシオクチル)−3−(テトラピラニルオキシ)シクロペ
ンチル]エチルアルコールの合成 t−ブチルジメチルシリロキシメチルエステル(5.41
g)をエーテル中(150ml)水素化アルミニウムリチ
ウムで還元した。常法処理後に得た粗生成物をシリカゲ
ルカラム精製し、アルコールを得た。収量:4.81g
(93.8%)(1R,2R,4S,5R)−4−(3,3−エチ
レンジオキシオクチル)−1−ジメチルシリロキシ)−2
−(テトラピラニルオキシ)−5−ホルミルメチルヘクロ
ペンタンの合成 アルコールをジクロロメタン(50ml)中スワン酸化
(塩化オキザリル1.78g、DMSO2.19g及びト
リエチルアミン4.37g)し、アルデヒドを得た。収量
4.60g(96.0%) 1−[(1R,2R,4S,5R)−5−{(7−t−ブチルジ
メチルシリロキシ−3,3−ジフルオロ−2(R,S)−ヒ
ドロキシ−4−ヘプチニイル}−4−(t−ブチルジメチ
ルシリロキシ)−2−(テトラピラニルオキシ)]3,3−
エチレンジオキシオクタンの合成 アルデヒド(1.00g)のTHF溶液(25ml)に活性
化亜鉛末(2.54)gを加え氷冷下−5−(t−ブチルジ
メチルシリロキシ)−1−ブロモ−1,1−ジフルオロ−
2−ペンチル(0.92g)のTHF溶液(5ml)を滴下
した。塩化第二水銀(0.11g)を加え超音波照射下撹
拌した。常法処理後、シリカゲルカラム精製し標題化合
物を得た。収量1.40g(45.9%)
【0039】1−[(1R,2R,4S,5R)−5−{3,3
−ジフルオロ−2(R,S)−7−ジヒドロキシヘプチル}
−4−ヒドロキシ−2−テトラピラニルオキシ]3,3−
エチレンジオキシオクタンの合成 化合成(0.96g)のTHF(15ml)溶液を氷冷し、
フッ化テトラブチルアンモニウム(1M、2.57ml)
を加え、1.2時間撹拌した常法処理により得た粗生成
物を、シリカゲルカラム精製し、トリオール(0.492
g)を得た。これを酢酸エチル(50ml)中、5%Pd−
C(0.06g)を用いて接触還元した。常法処理により
得られた粗生成物を、シリカゲルカラム精製し標題化合
物を得た。収量0.487g(48.6%) 5,5−ジフルオロ−13,14−ジヒドロ−13,13
−エチレンジオキシ−6−ケト−11−テトラピラニル
オキシ−PGE1メチルエステルの合成トリオール(0.
487g)をジクロロメタン(18ml)中、スワン酸化
(塩化オキザリル1.17g、DMSO1.51g、及び
トリエチルアミン3.17g)し、ジケト−アルデヒド
(0.321g、67.3%)を得た。得られたアルデヒド
(0.212g)をジョーンズ酸化(ジョーンズ試薬2.6
7M 153.6μl−50N40℃)し、得られたカル
ボン酸をジアゾメタンでメチルエステルとした。得られ
た粗生成物をシリカゲルカラム精製し標題化合物を得
た。収量0.152g(67.8%)5,5−ジフルオロ−
13,14−ジヒドロ−6,15−ジケト−PGE1メチ
ルエステルの合成ケタール(0.152g)を酢酸/TH
F/水(2/1/1)混合溶媒(6ml)に溶解し、これを
45〜50℃に2.5時間保った。常法処理後に得た、
粗生成物をシリカゲルカラム精製し標題化合物を得た。
収量0.101g(87.0%)
【0040】5−(t−ブチルジメチルシリロキシ)−1
−ブロモ−1,1−ジフロロ−2−ペンチンの合成 3−ブチン−1−オール(10.0g)のDMF(80m
l)溶液にイミダゾール(10.6g)及び塩化t−ブチル
ジメチルシラン(21.5g)を加え、35℃に7時間保
った。常法処理後、蒸留し5−(t−ブチルジメチルシリ
ロキシ)−3−ペンチンを得た。収量17.4g(66%)
得られた5−(t−ブチルジメチルシリロキシ)−3−ペ
ンチン(8.00g)のTHF(100ml)溶液を−20
℃としn−ブチルリチウム(1,6M、27.1ml)を滴
下後、0℃とした。ジブロモジフロロメタンのTHF
(5ml)溶液を滴下し2時間撹拌した。常法処理後、得
られた粗生成物をシリカゲルカラム精製し5−(t−ブチ
ルジメチルシリロキシ)−1−ブロモ−1,1−ジフロロ
−2−ペンチンを得た。収量:3.67g(27%)
【0041】 製剤例1(注射用粉末) (重量部) 13,14−ジヒドロ−15−ケト−16,16− ジフルオロ−PGE2 1 マンニトール 5 滅菌水 0.4 上記成分を混合し、撹拌し、滅菌し、ろ過してから凍結
乾燥して注射用粉末を得た。 製剤例2(注射用溶液) (重量部) 13,14−ジヒドロ−15−ケト−16,16− ジメチル−PGE2 0.2 非イオン性界面活性剤 2 注射用滅菌水 98 上記成分を混合してから凍結乾燥して注射可能な溶液を
得た。
【0042】製剤例3 メタノール(10ml)に13,14−ジヒドロ−15−ケ
ト−16,16−ジフルオロ−20−エチル−PGE
2(50mg)を溶解し、さらに生成溶液をマンニトール
(18.5g)と混合した。混合物をふるい(孔径:30m
m)に掛け、30℃で90分間乾燥させてから再度ふる
いに掛けた。生成粉末を微粒子シリカゲル(アエロシ
ル、200g)と混合し、混合物を3番硬ゼラチンカプ
セル(100)に充填した。カプセルは、1カプセル当た
り0.5mgの13,14−ジヒドロ−15−ケト−1
6,16−ジフルオロ−20−エチル−PGE2を含有す
る腸溶性カプセルである。
【0043】 製剤例4(経口投与用粉末) (重量部) 13,14−ジヒドロ−15−ケト−16,16− ジフルオロ-PGF2αメチルエステル 5 軽量無水けい酸 5 アビセル 20 ラクトース 70 上記成分を混合して、経口投与用粉末を得た。 製剤例5(ゼラチン軟カプセル) (重量部) 13,14−ジヒドロ−15−16,16−ジフルオロ −20−メチル−PGE1メチルエステル 1 パナセート(Panasate) 20 上記成分を混合して、ゼラチン軟カプセルに充填した。
【0044】製剤例6(腸溶性カプセル) メタノール(10ml)に16−デスブチル−13,14
−ジヒドロ−15−ケト−16−(m−トリフルオロメ
チル)フェノキシ−PGF2αメチルエステル(50mg)
を溶解し、さらに生成溶液をマンニトール(18.5g)
と混合した。混合物をふるい(孔径:30mm)に掛け、
30℃で90分間乾燥させてから再度ふるいに掛けた。
生成粉末を微粒子シリカゲル(アエロシル、200g)と
混合し、混合物を3番硬ゼラチンカプセル(100)に充
填した。カプセルは、1カプセル当たり0.5mgの1
3,14−ジヒドロ−15−ケト−16−デスブチル−
16−m−トリフルオロメチルフェノキシ−PGF2α
メチルエステルを含有する腸溶性カプセルである。
【0045】 製剤例7(注射用溶液) (重量部) 13,14−ジヒドロ−6,15−ジケト−5,5− ジフルオロ−PGE1 0.2 非イオン性界面活性剤 2 注射用滅菌水 98 上記成分を混合してから凍結乾燥して注射可能な溶液を得た。 製剤例8(ゼラチン軟カプセル) (重量部) 13,14−ジヒドロ−15−ケト−16−デスブチル− 16−m−トリフルオロメチル−フェノキシ− PGE2メチルエステル 1 パナセート(Panasate) 899 上記成分を混合して、ゼラチン軟カプセルに充填した。
上記製剤例において、活性成分は、この発明で使用す
る範囲の任意の他の化合物に置き換え得る。
【0046】試験例1 (方法)被験動物としてCrj−ウイスター(Wistar)系雄
性ラット(体重240〜270g、7〜8週令)を一夜絶
食して用いた。ラットはペントバルビタール35mg/
kgを投与することにより麻酔し、腹部を除毛した後、
正中線を切開して胆管の十二指腸開口部を露出した。1
0%タウロコール酸ナトリウム3mlとトリプシン(ク
リストタイプIII)1mg/0.3mlの混合液(以下、
単に混合液という)を胆管十二指腸開口部よりポリエチ
レンチューブを用いて逆行性に0.1/体重注入した。
なお、この注入時には、混合液の肝臓および十二指腸へ
の流入を防止するためクレンメで胆管の肝臓側を閉塞
し、カニューレは糸で結さつし、注入終了後クレンメお
よびカニューレを除去した。被験物質は生理食塩水に溶
解し、1ml/kgの割合で手術の30分前、2時間後
および4時間後に背部へ皮下投与した。手術の6時間後
に全採血し、血清中のアミラーゼ活性を測定した。被験
物質としては、13,14−ジヒドロ−15−ケト−1
6,16−ジフルオロ−PGE2を用いた。 薬剤 投与量 混合液 動物数 1 生理食塩水 1ml/kg 0 6 2 生理食塩水 1ml/kg 注入 8 3 本発明化合物 10μg/kg 注入 8 4 本発明化合物 100μg/kg 注入 9 (結果)結果を第1表に示す。なお、数値は平均±SDで
ある。 第1表 アミラーゼ活性(Somogyi U) 1 1308±292 2 10564±3226 3 7736±2297 4 *6368±1673 (有意差検定はダネット法、*はP<0.01) 以上の結果から本発明化合物は実験的急性膵炎に対する
改善作用があることがわかった。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 15−ケト−プロスタグランジン化合物
    を有効成分とする、膵臓疾患処置剤。
  2. 【請求項2】 15−ケト−プロスタグランジン化合物
    が、16−モノまたはジハロ−15−ケト−プロスタグ
    ランジン化合物である、請求項1記載の剤。
  3. 【請求項3】 15−ケト−プロスタグランジン化合物
    が、13,14−ジヒドロ−16−モノまたはジハロ−
    15−ケト−プロスタグランジン化合物である、請求項
    1記載の剤。
  4. 【請求項4】 15−ケト−プロスタグランジン化合物
    が、13,14−ジヒドロ−16−モノまたはジフルオ
    ロ−15−ケト−プロスタグランジン化合物である、請
    求項1記載の剤。
  5. 【請求項5】 15−ケト−プロスタグランジン化合物
    が、6,15−ジケト−プロスタグランジン化合物であ
    る、請求項1記載の剤。
  6. 【請求項6】 15−ケト−プロスタグランジン化合物
    が、13,14−ジヒドロ−6,15−ジケト−プロスタ
    グランジン化合物である、請求項1記載の剤。
  7. 【請求項7】 15−ケト−プロスタグランジン化合物
    が、15−ケト−19−アルキル−プロスタグランジン
    化合物である、請求項1記載の剤。
  8. 【請求項8】 15−ケト−プロスタグランジン化合物
    が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−19−アルキ
    ル−プロスタグランジン化合物である、請求項1記載の
    剤。
  9. 【請求項9】 15−ケト−プロスタグランジン化合物
    が、13,14−ジヒドロ−15−ケト−19−メチル
    −プロスタグランジン化合物である、請求項1記載の
    剤。
  10. 【請求項10】 15−ケト−プロスタグランジン化合
    物が、13,14−ジヒドロ−6,15−ジケト−5−モ
    ノまたはジハロ−プロスタグランジン化合物である、請
    求項1記載の剤。
JP3098617A 1990-05-01 1991-04-30 膵臓疾患処置剤 Expired - Lifetime JP2515442B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3098617A JP2515442B2 (ja) 1990-05-01 1991-04-30 膵臓疾患処置剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11613990 1990-05-01
JP2-116139 1990-05-01
JP3098617A JP2515442B2 (ja) 1990-05-01 1991-04-30 膵臓疾患処置剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04225918A JPH04225918A (ja) 1992-08-14
JP2515442B2 true JP2515442B2 (ja) 1996-07-10

Family

ID=26439744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3098617A Expired - Lifetime JP2515442B2 (ja) 1990-05-01 1991-04-30 膵臓疾患処置剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2515442B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2046069C (en) * 1990-07-10 2002-04-09 Ryuji Ueno Treatment of inflammatory diseases with 15-keto-prostaglandin compounds
US6414016B1 (en) * 2000-09-05 2002-07-02 Sucampo, A.G. Anti-constipation composition

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60208917A (ja) * 1984-02-29 1985-10-21 ジ・アツプジヨン・カンパニー Ardsおよび多器官不全治療、予防におけるプロスタグランジンの使用

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04225918A (ja) 1992-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970005172B1 (ko) 15-케토프로스타글란딘 화합물을 이용한 백내장의 치료
US5426115A (en) Use of 15-keto-prostaglandin compound for improvement of encephalic function
KR19990036322A (ko) 엔도텔린길항제
JP2515458B2 (ja) 創傷治癒促進剤
US5164415A (en) Treatment of pancreatic disease with 15-keto-prostaglandin compounds
JP2562239B2 (ja) 抗炎症剤
JP4319256B2 (ja) エンドセリン拮抗剤
KR0167557B1 (ko) 15-케토-프로스타글란딘 화합물을 함유한 심근 수축 증강용 약제학적 조성물
CA2030344C (en) Treatment of pulmonary dysfunction with 15-keto-prostaglandin compounds
JP2515442B2 (ja) 膵臓疾患処置剤
JP2511611B2 (ja) 眼圧降下用医薬組成物
US5256696A (en) Treatment of cardiac dysfunction with 15-ketoprostaglandin compounds
JPH054923A (ja) 白内障処置剤
JPH0761944B2 (ja) 脳機能改善処置剤
JPH07100655B2 (ja) 白内障処置剤
JPH0791192B2 (ja) ガス交換機能不全処置剤
JP2515442C (ja)
JP2562239C (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080430

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term