JP2514901B2 - 型1のラニチジン・塩酸の調製方法 - Google Patents

型1のラニチジン・塩酸の調製方法

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JP2514901B2 JP5193906A JP19390693A JP2514901B2 JP 2514901 B2 JP2514901 B2 JP 2514901B2 JP 5193906 A JP5193906 A JP 5193906A JP 19390693 A JP19390693 A JP 19390693A JP 2514901 B2 JP2514901 B2 JP 2514901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラニチジン・塩酸とし
て知られる薬剤化合物、及びその特定の結晶型の調製及
び単離方法に関する。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】ラニチジ
ンは、化学的には、N−[2−[[[5−[(ジメチル
アミノ)メチル]−2−フラニル]メチル]チオ]エチ
ル]−N′−メチル−2−ニトロ−1,1−エテン ジ
アミンであり、下記化学構造式を有する:
【0003】
【化1】
【0004】ラニチジンは、その塩酸塩の形態では潰瘍
を治療する薬剤として広く受け入れられている。ラニチ
ジン・塩酸に関する特許及び技術文献には、これが2つ
の異なった形態、すなわち型1(Form 1)及び型2(Form
2)で存在することが報告されている。ラニチジン・塩酸
の型2は市販されている型であり、その調製法及び特性
は1986年4月1日に発行されグラクソグループリミ
テッド(Glaxo Group Ltd.)に譲渡されたCrookesのカナ
ダ特許第1,202,638号に記載されている。この
特許の開示では、ラニチジン・塩酸の型1は塩化水素を
含有する工業メチル化アルコール(industrial methylat
ed sprit)中のラニチジン溶液に酢酸エチルを添加して
調製及び晶析することによって形成されると報告されて
いる。又、同特許は、このようにして生産された型1の
ラニチジン・塩酸は濾過及び乾燥に適さない性質を有
し、製造の観点からは型2のラニチジン・塩酸の方がも
っと有利で良好な特性あるいは特質を有すると報告して
いる。この型2のラニチジン・塩酸は適当な晶析法を選
択することによって得られると報告されている。その一
つは、プロパン−2−オールのような水酸基溶媒に遊離
塩基を溶解し、その溶液を塩酸処理した後、高温下でさ
らに多量のプロパン−2−オールを添加して晶析するこ
とである。もう一つは、型1のラニチジン・塩酸をメタ
ノール又はエタノール中で温めて溶解した後冷却し、所
望により反溶剤を添加するか型2のラニチジン・塩酸の
結晶を種として添加することによって型2の塩を結晶化
させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、型1のラニチ
ジン・塩酸を製造するための新規な晶析方法を提供す
る。型2のラニチジン・塩酸は一般にアルコールからの
沈殿及び晶析によって形成されるが、本発明によれば、
ラニチジン・塩酸を一種以上の低級脂肪族アルコールと
芳香族炭化水素溶媒とを特定の相対比率範囲で混合した
溶媒から結晶化させるとともに当該溶液に純粋な型1の
ラニチジン・塩酸を種晶として添加すれば、型1のラニ
チジン・塩酸が純粋な形態で得られることが判明した。
これはIR及び粉末のX線回折分析によって測定された。
さらに、本発明にしたがって生産された型1のラニチジ
ン・塩酸は良好な濾過及び乾燥特性を有する。
【0006】かくして、本発明によれば、少なくとも1
種のC1−C4アルカノール及びC6−C10芳香族炭化水
素を炭化水素に対するアルカノールの容量比率にして約
1:1乃至1:2で含有する混合溶媒におけるラニチジ
ン・塩酸溶液を形成し、該溶液からの型1のラニチジン
・塩酸結晶化を純粋なラニチジン・塩酸の種結晶の存在
下に開始することからなる、型1のラニチジン・塩酸の
調製方法が提供される。
【0007】本発明において使用する好ましい芳香族炭
化水素はトルエンである。ラニチジンの遊離塩基は低級
アルカノールに自由に溶解するが、その塩酸塩は室温で
はアルカノールにあまり溶解しない。したがって、本発
明における好ましい操作法は、遊離塩基を上記混合溶媒
に溶解し、この溶液に適量の塩酸溶液好ましくは低級ア
ルカノール例えば上記溶媒系の一部として選ばれた低級
アルカノール溶液として添加して混合溶媒の溶液中(in
situ in solution)でラニチジン・塩酸を形成するこ
とである。酸の適量は、遊離塩基1当量あたり約0.8乃
至約1.15当量、好ましくは0.95乃至1.0当量である。型
1のラニチジン・塩酸の種結晶の存在下に溶液中で塩酸
塩を形成させると、型1のラニチジン・塩酸の結晶化が
起きる。塩酸塩が形成される際に溶液を撹拌して冷却す
ることによって、この結晶化を助けることができる。
【0008】本発明で使用する好ましいアルカノール
は、エタノール及びイソプロパノールであり、エタノー
ルが最も好ましい。遊離塩基からのラニチジン塩酸塩の
形成は発熱反応であり、溶液粘度の上昇を伴う。したが
って、反応が進行するにしたがい、さらに同様の混合溶
媒又はイソプロパノールで溶液を希釈して適当に撹拌で
きるようにすることが好ましい。したがって、上記した
溶媒の特定の容量比率は結晶化の開始時点におけるもの
である。一旦結晶化が開始すると、希釈によって混合溶
媒の容量比率が上記特定のものから変化するとしても、
純粋な型1のラニチジンの結晶化は継続する。操作は室
温付近で行ない、温度が約40℃よりも上昇することは
常に避けることが好ましい。
【0009】また、本発明によれば、イソプロパノール
を用いて最終結晶化物の洗浄工程を行なうことが好まし
い。室温以下では、型1のラニチジン・塩酸はイソプロ
パノールには実質的に不溶である。この段階でイソプロ
パノールで洗浄すると、本法の生成物の着色はかなり改
善される。もちろん、本法は実質的に水を含まない試薬
及び溶媒を用いて窒素ブランケットのような不活性雰囲
気下で行なうことが最善である。
【0010】
【実施例】以下、具体例を参照しながらさらに本発明を
説明するが、これらの具体例は本発明を何ら限定するも
のではない。
【0011】実施例1 この方法における全ての工程は窒素雰囲気下において行
ない、全ての試薬及び溶媒はほとんど水を含まないもの
であった。ラニチジンの遊離塩基106g(純度85
%、0.29モル)を130mlのエタノールに溶解し、窒素
の定常流下に240mlのトルエンで希釈した。機械で撹
拌しながら、溶液に型1のラニチジン・塩酸の純粋な結
晶を種結晶として添加した後、塩酸の8.9Mエタノール溶
液32ml(0.29モル)を室温で添加した。粘凋な懸濁液
が生じるまで反応混合物を撹拌し、これを50mlのエタ
ノール/トルエン1:1.5混合物で希釈した。1時間
撹拌した後、200mlのイソプロパノールを添加した。
この混合物をさらに1時間撹拌して濾過した。濾過ケー
キを100mlのイソプロパノールで3回洗浄し、50℃
で真空乾燥したところ、95g(90%)の黄白色の生
成物が得られた。IR分析によって、これが純粋な型1の
ラニチジン・塩酸であることが確認された。
【0012】実施例2 9.5g(0.26モル)のHClを含有する塩酸のエタノール溶
液50mlを、エタノール/トルエンの1:2混合物525m
l中のラニチジン遊離塩基100g(純度85%、0.27モ
ル)溶液に型1のラニチジン・塩酸結晶の存在下に室温
で添加した。1時間撹拌後、エタノール/トルエンの
1:1.5混合物100mlを添加した。さらに1時間した後、
イソプロパノール200mlを添加した。このスラリーをさ
らに1時間撹拌して濾過した。濾過ケーキをイソプロパ
ノールで洗浄したところ、85gの黄白色の固体を得た。
これは、IR及び粉末X線回折分析によって純粋な型1の
ラニチジン・塩酸であることが確認された。
【0013】実施例3 45g(0.14モル)の粗ラニチジン遊離塩基を窒素雰囲
気下に102mlのイソプロパノールに溶解した後、15
0mlのトルエンで希釈した。この溶液を氷浴で10℃に
冷却した。そして、型1のラニチジン・塩酸結晶を加え
た後、HClの2.12Mイソプロパノール溶液47.6ml(10モ
ル)を添加した。生成物は油状で生成し始めた。この混
合物を一晩中撹拌し、生成した固体を濾過し、濾過ケー
キを500mlのイソプロパノールで洗浄した。50℃で真
空乾燥したところ、32g(65%)の純粋な型1のラ
ニチジン・塩酸を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェフリー デビッド マックゴーリッ ク カナダ国 エル4ジイ 4エイ3、オン タリオ、オーロラ、ウエリントン スト リート ウエスト 55、アパートメント 418 (72)発明者 カシミール アンチャック カナダ国 エル4ジイ 5エム5、オン タリオ、オーロラ、ティンプソン ドラ イブ 103 (72)発明者 ジェームズ ローン アンソニー チン ダル カナダ国 エル0シー 1エイ0、オン タリオ、グッドウッド、アール.アー ル. 1番 (56)参考文献 特開 昭62−72680(JP,A) 特開 昭57−91983(JP,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】−少なくとも1種のC1−C4アルカノール
    とC6−C10芳香族炭化水素を該炭化水素に対する該ア
    ルカノールの容量比率約1:1乃至1:2で含有する混
    合物を溶媒とするラニチジン・塩酸溶液を形成し、 −純粋な型1のラニチジン・塩酸の種結晶の存在下に、
    該溶液から型1のラニチジン・塩酸の結晶化を開始す
    る、ことからなる型1のラニチジン・塩酸の調製方法。
  2. 【請求項2】 上記溶媒混合物中のラニチジン遊離塩基
    又はその溶解性塩溶液に塩酸を添加する前工程を含む請
    求項1の方法。
  3. 【請求項3】 遊離塩基1モル当量に対して約0.8乃至
    1.15モル当量の塩酸を添加する請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 遊離塩基1モル当量に対して約0.95乃至
    1.0モル当量の塩酸を添加する請求項2又は3の方法。
  5. 【請求項5】 芳香族炭化水素がトルエンである請求項
    1乃至4の何れか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 アルカノールがエタノール若しくはイソ
    プロパノール又はこれらの混合物である請求項1乃至5
    の何れか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 結晶化開始時における芳香族炭化水素に
    対するアルカノールの容量比率が約1:1.5である請求
    項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 生成した型1のラニチジン・塩酸をイソ
    プロパノールで洗浄する付加的な後工程を有する請求項
    1乃至7の何れか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 アルカノールがエタノールである請求項
    1乃至8の何れか1項に記載の方法。
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