JP2514680B2 - レ―ザ発振装置 - Google Patents

レ―ザ発振装置

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JP2514680B2 JP63002153A JP215388A JP2514680B2 JP 2514680 B2 JP2514680 B2 JP 2514680B2 JP 63002153 A JP63002153 A JP 63002153A JP 215388 A JP215388 A JP 215388A JP 2514680 B2 JP2514680 B2 JP 2514680B2
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    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/05Construction or shape of optical resonators; Accommodation of active medium therein; Shape of active medium
    • H01S3/08Construction or shape of optical resonators or components thereof
    • H01S3/08059Constructional details of the reflector, e.g. shape
    • H01S3/08068Holes; Stepped surface; Special cross-section
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属あるいは非金属の切断加工用に利用する
高出力レーザ発振装置に関し、特に円偏光出力ビームを
射出するレーザ発振装置に関する。
〔従来の技術〕 レーザ切断加工においては、円偏光ビームを利用する
ことが優位であることは良く知られている。このため円
偏光ビームを作る必要があるが、従来はレーザ共振器か
らの直接射出ビームは直線偏光であり、これを外部の光
学部品を使用して円偏光に変換していた。
従来の直接射出ビームを円偏光に変換する構成例を第
9図に示す。図では放電管等のレーザ励起用部品は周知
であるので省略しており、光学系の部品のみを示してあ
る。図において、1はリア鏡、2及び3は折り返し鏡、
4は出力結合鏡であり、これらでレーザ共振器を構成し
ている。これも周知の原理によって、共振器内のレーザ
光は3本の光軸7a、7b、7cが決める平面に直交した直線
偏光になっている。しかも第9図ではこの平面は直線7a
の回りにπ/4だけ回転させてある。従って、共振器より
の出射ビームは水平面に対してπ/4だけ傾いた直線偏光
であって、これが2枚組のフェーズリターダ5及び6に
導かれる。周知の原理によって、フェーズリターダより
の射出ビーム9は円偏光になっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、第9図に示す従来の方式では以下のような問
題点が存在する。
第1は光学部品数が多すぎて価格が高くなることであ
る。
第2は系が大型で複雑化することである。
第3図は外部の光学系もレーザ共振器なみに精密構造
にしないとレーザビームのポインテングスタビリテーが
不足して切断特性が低下することである。
本発明の目的はこれらの問題点を除去し、円偏光出力
ビームを射出するレーザ発振装置を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はでは上記課題を解決するために、 出力結合鏡、リア鏡、1枚あるいは複数枚の折り返し
鏡からなる折り返型レーザ共振器において、 該リア鏡が光軸上最短距離に位置する折り返し鏡につ
いての入射面に対してπ/4だけ回転した方向に平行なE
ベクトルを有する直線偏光成分に対して最大の反射率を
有し、 前記折り返し鏡全部が総合的に平行並びに垂直偏光成
分に対してπ/2のフェーズリターダとして動作すること
を特徴とするレーザ発振装置が、 提供される。
〔作用〕
リア鏡が一定の傾きを有する方向に最大の反射率を有
するので、リア鏡と最短距離の折り返し鏡との間では直
線偏光となる。
折り返し鏡がフェーズリターダとして作用して、位相
をπ/2だけ移動させるので得られる射出ビームは円偏光
ビームとなる。
〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図に本発明の一実施例のレーザ発振装置の構成図
を示す。図において、10はリア鏡、11及び12は折り返し
鏡、4は出力結合鏡であって通常の構成で共振器が構成
されている。ただし、放電管等のレーザ励起用部品は省
略してある。
本発明の特徴は、リア鏡10が図に示す矢印10aの方向
に、特に高い反射率を有することである。その詳細につ
いては後述する。さらに、折り返し鏡11及び12が2枚一
組でπ/2のフェーズリターダになっていることである。
各折り返し鏡の位相遅延量は自由に決められるが、合計
の位相遅延量がπ/2になればよい。このようなフェーズ
リターダは容易に入手可能である。
このような共振器内では光軸7aの領域では、矢印10a
或いは10bが示すような、光軸7a、7b、7cが作る平面か
らπ/4だけ回転した方向の直線偏光で発振する。また、
7cの領域では円偏光状態で発振するなど、場所によって
偏光状態の異なる複合偏光状態での発振が発生する。何
故ならば、7aの領域ではリア鏡10の反射特性によって、
直線偏光が低損失のために選ばれて発振するし、その直
線偏光はフェーズリターダを兼した折り返し鏡11及び12
によって領域7cでは円偏光に変換されるので、領域7cで
は円偏光状態で発振が起こる。
出力結合鏡4は特に反射率に方向性のないものを使用
すべきであるが、通常の出力結合鏡は幸い反射率に方向
性がない。従って、共振器の外部に取り出されるレーザ
光13は円偏光となる。
リア鏡10の反射率に方向性がない場合は、ここで述べ
た複合偏光状態を含めて、全ての偏光状態での発振は損
失が全部同一であるので、全ての方向に発振の可能性が
あり、レーザ光はランダム偏光になる。従って、矢印10
aで示す方向性を有するリア鏡10の使用が不可欠であ
る。
次に偏光方向選択性を有するリア鏡10の構造の概略に
ついて説明する。第2図にリア鏡の外観図を示す。図で
は、表面の格子の寸法は理解し易いように、大きく表し
ているが、実際は後述するように、10μm以下の細かい
ものである。10aは偏光方向を示している。
次に、このリア鏡の格子の作用を述べる。第3図にリ
ア鏡の断面図を示す。図において、10はリア鏡であり、
7aは共振器内の定在波光軸である。リア鏡10の表面が図
に示すように格子構造であると、マクロ的には垂直入射
光であっても、実際には図で示すように斜方向入斜にな
る。しかも第3図に示すように、入斜光波長に対する表
皮効果深さ(skin depth)dが格子深さDに比較して
十分小さい場合には、反射はこの表紙効果深さ内部にお
ける自由電子の振動に由来して発生するので、反射率は
X,Y両偏光成分(Eベクトルがそれぞれ、X軸及びY軸
に平行であると定義する)に対して、よく知られている
ように、異なった値、 Rx=tan2〔θ−φ〕/tan2〔θ+φ〕 Ry=sin2〔θ−φ〕/tin2〔θ+φ〕 (但し、θ=sin-1(sinφ)) を取る。但し、ここでは金属の複素屈折率であり、φ
は入射角である。Rx、Ryの値は及びφに存在するが、
銅などの高反射率金属で、φ=π/4に対しては通常Ryの
方がRxよりも1〜2%高い値を示す。このときY偏光成
分はX偏光成分に対して共振器損失がそれだけ低いこと
になるので、レーザ光はこの偏光成分に限ることにな
る。以上は、d<Dの場合について述べた。
次にD<dの場合について検討する。第4図にこの場
合のリア鏡10の断面図を示す。図において、10はリア鏡
であり、7aは共振器内の定在波光軸である。Dは格子の
深さであり、dは表皮効果深さである。第4図の場合も
自由電子の振動は図の斜線で示す表皮効果深さdの部分
で行われるので、鏡面平面の凸凹構造が大半の自由電子
の振動に影響を与えないことは自明であって、当然Rx、
Ryは同一の値を取ることになる。この結果格子深さD
は、 D≧d の下限値を有することが明らかである。すなわち、全反
射鏡等の光学部品の表面の凸凹の深さは発振波長におけ
る鏡面材質の表皮効果深さ(skin depth)以上でなけ
ればならない。例えば、CO2レーザの10.6μmの場合、
ダイヤモンド旋盤で切削した銅ミラーを使用すると表皮
効果深さ(skin denth)dは62Åになる。幸いにダイ
ヤモンド旋盤切削の銅鏡面の面精度は第5図及び第6図
に示すように凸凹構造になっており、本発明の目的に叶
っている。第5図は単結晶の銅ミラーをダイヤモンド旋
盤で切削した場合の鏡面を拡大した図であり、第6図は
多結晶の銅ミラーをダイヤモンド旋盤で切削した場合の
鏡面を拡大した図である。両図とも、平面方向の単位は
μmであり、縦方向の単位はnmである。すなわち、第5
図では深さの最大は約49nmであり、第6図では61nmであ
る。本発明に使用するのは、第5図に示す単結晶の方が
格子の形状が規則的で好ましい。
次に格子の深さDの上限について考察する。格子の深
さDが、上記の説明の領域から増大していくと、やがて
鏡面は回折格子として動作し始める。この時の反射光は
0次だけでなく、高次項にも分散されるので、0次項の
みを使用する本発明の装置のような場合は実質反射率が
低下することとなり、出力が低下し、望ましくない。
さらに、格子の深さDが増大すると、第3図に示す格
子構造の各凹みが正確なリーフプリズムになった時のみ
にレーザ発振器は高効率で発振すると考えられる。この
時にもY方向偏光には十分になっている。その意味で
は、本発明の目的に適しているが、以下のような問題が
ある。
第1にそのような精密にルーフプリブムの配列した鏡
面は非常に製作が困難であって、高価なものになる。
第2に頂点と谷に相当した領域が発振に寄与しないで
あろうから、出力低下が発生し、本発明には適用できな
いと考えられる。
従って、ここでは格子の深さDの上限値はレーザ波長
に等しいとすることが妥当と考えられる。勿論、CO2
ーザの場合、レーザ波長は10.6μmである。
なお、本発明では鏡面の1方向に平行な条痕があるこ
とが必要条件であり、構造が必ずしも第3図に示すよう
にルーフプリズムの配列になっている必要はない。
次に第2の実施例を第7図に示す。図において、10は
リア鏡であり、11は折り返し鏡、4は出力結合鏡であ
り、13は出力ビームであり、円偏光ビームである。図の
ように本実施例では、折り返し鏡は1枚である。動作の
基本原理は第1の実施例と同じであるが、1枚の折り返
し鏡、すなわちフェーズリターダでπ/2の位相差を得る
ようにしている点に特徴がある。
次に第3の実施例について述べる。第8図に本発明の
第3の実施例の構成を示す。図において、10はリア鏡、
111、112…………11N、121、122…………12Nは折り返し
鏡であり、4は出力結合鏡である。図のように、本実施
例では、多段折り返し型共振器になっており、折り返し
鏡であるフェーズリターダが全部でπ/2の位相差を作る
点に特徴があり、その他については、第1及び第2の実
施例と同じである。
上記の実施例は例示であり、本発明は上記の実施例に
限定されるものでなく、他の実現方法、変形例も含むも
のである。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明では、レーザ発振器からの
射出光が直接円偏光になるように構成したので、特別の
円偏光を得るための部品が不要であり、金属あるいは非
金属等のレーザ切断加工機において、価格、構造、特性
上利する所が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のレーザ発振装置の構成図、 第2図はリア鏡の構造図、 第3図は格子の深いリア鏡の断面図、 第4図は格子の浅いリア鏡の断面図、 第5図は単結晶の銅ミラーをダイヤモンド旋盤で切削し
た場合の鏡面を拡大した図、 第6図は多結晶の銅ミラーをダイヤモンド旋盤で切削し
た場合の鏡面を拡大した図、 第7図は本発明の第2の実施例のレーザ発振装置の構成
を示す図、 第8図は本発明の第3の実施例のレーザ発振装置の構成
を示す図、 第9図は従来の円偏光を得るためのレーザ発振装置の例
を示す図である。 4……出力結合鏡 7a〜7c……共振器内の光軸 10……リア鏡 11、111、112〜11N、12、121、122〜12N……フェーズリ
ターダ兼折り返し鏡 13……円偏光ビーム

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力結合鏡、リア鏡、1枚あるいは複数枚
    の折り返し鏡からなる折り返型レーザ共振器において、 該リア鏡が光軸上最短距離に位置する折り返し鏡につい
    ての入射面に対してπ/4だけ回転した方向に平行なEベ
    クトルを有する直線偏光成分に対して最大の反射率を有
    し、 前記折り返し鏡全部が総合的に平行並びに垂直偏光成分
    に対してπ/2のフェーズリターダとして動作することを
    特徴とするレーザ発振装置。
  2. 【請求項2】前記リア鏡が表面上一方向に条痕がほぼ平
    行に配列した構造であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載のレーザ発振装置。
  3. 【請求項3】前記条痕の深さが、レーザ発振波長におけ
    る前記出力結合鏡あるいは前記反射鏡の鏡面材質の表皮
    効果深さと、該レーザ発振波長の中間の値を有すること
    を特徴とする特許請求の範囲第2項記載のレーザ発振装
    置。
  4. 【請求項4】前記条痕の深さが、60Åと10μmの間にあ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載のレーザ
    発振装置。
  5. 【請求項5】前記リア鏡の鏡面をダイヤモンド旋盤を使
    用して、切削加工したことを特徴とする特許請求の範囲
    第2項記載のレーザ発振装置。
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