JP2513647Y2 - 縦型蒸発器 - Google Patents

縦型蒸発器

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JP2513647Y2
JP2513647Y2 JP3797191U JP3797191U JP2513647Y2 JP 2513647 Y2 JP2513647 Y2 JP 2513647Y2 JP 3797191 U JP3797191 U JP 3797191U JP 3797191 U JP3797191 U JP 3797191U JP 2513647 Y2 JP2513647 Y2 JP 2513647Y2
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仁志 宮本
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石川島播磨重工業株式会社
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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、縦型蒸発器に係り、特
に、熱交換室における蒸気の滞留現象を低減するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図4は、石油化学関連プラントや原子力
発電プラント等で使用される縦型蒸発器の従来例を示す
ものである。該縦型蒸発器は一種の套管式熱交換器であ
り、縦型の円筒状をなす本体胴部1の中を上下一対の管
板2により区画して熱交換室3が形成され、該熱交換室
3の中に複数の伝熱管4が挿入されるとともに、一対の
管板2の間に上下方向に沿って架設されている。そし
て、本体胴部1の両端部には、基部ケーシング5が取り
付けられて、伝熱管4と連通状態とするための入り口プ
レナム部6と出口プレナム部7とが形成され、該入り口
プレナム部6と出口プレナム部7とには、管内流体用入
り口8と管内流体用出口9とが配設され、さらに、本体
胴部1には、胴内流体用入り口10と胴内流体用出口1
1とが配設されている構造である。
【0003】このような縦型蒸発器であると、高温の第
1流体を図4における実線の矢印で示すように伝熱管4
の内部に流し、低温の第2の流体を破線の矢印で示すよ
うに流すことにより、熱交換室3において熱交換が行な
われる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、縦型蒸発器に
あっては、第2の流体を加熱することによって蒸発状態
に導くものであるから、加熱によって発生したベーパー
(蒸気)が、複数の伝熱管4の間等を上昇した後、胴内
流体出口11から排出されるものとなるが、その際に、
上方位置の管板2の付近まで上昇したベーパーの一部
が、複数の伝熱管4の間(管束の範囲)から抜け出しに
くくなって滞留するいわゆるベーパーブランケッティン
グ(管束内に蒸発したベーパーが滞留する現象)を起こ
して、管板2と伝熱管4との取り付け部の近傍で、伝熱
管4の腐食が進行したり、管板2や伝熱管4が局部的に
過熱される等の不具合が生じることが考えられる。かか
る不具合点を解消するためには、ベーパーブランケッテ
ィングが生じないように、ベーパーの発生量を抑えるこ
と、ベーパーの発生割合(胴内流体用出口11の近傍で
のベーパーと液との比)を小さくすること、あるいは、
前述の管束の径を小さくすること等が有効な方法である
が、いずれも性能の低下を招くものとなる。
【0005】本考案は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、管束内のベーパーの滞留を低減して伝熱管の上
部やその取り付け箇所の腐食や局部的加熱の発生を抑制
することを等を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決する手
段として、縦型の本体胴部内に上下に離間した状態に配
され熱交換室を区画形成する一対の管板と、該一対の管
板の間に架設状態に配される複数の伝熱管と、熱交換室
の中に本体胴部の内面と間隔を空けて熱交換室を上下に
区画した状態に配され複数の伝熱管を貫通させるバッフ
ルプレートと、該バッフルプレートの上方に連通させら
れ胴内流体の一部を供給する液供給内部配管とを具備す
る構成の縦型蒸発器としている。
【0007】
【作用】高温の第1流体を伝熱管の内部に流し、低温の
第2の流体を熱交換室の下部とバッフルプレートの上面
近傍とに送り込むことにより熱交換を実施すると、第2
の流体が加熱されて、管束内部を上昇してその途中でベ
ーパーとなる。ベーパーがバッフルプレートの下面に到
達すると、ベーパーが中心部から外側方へと導かれて、
管束内のベーパー量が低減された状態となる。したがっ
て、管束の上部に到達するベーパー量が低減されること
によって、ベーパーが伝熱管の上部近傍で滞留する現象
の発生が抑制される。
【0008】
【実施例】以下、本考案に係る縦型蒸発器の一実施例を
図1及び図2に基づいて説明する。該一実施例におい
て、前述した従来例の縦型蒸発器の各部と共通する部分
には、同一符号を付して説明を簡略化する。
【0009】該一実施例における縦型蒸発器において
も、本体胴部1、一対の管板2、熱交換室3、複数の伝
熱管4、基部ケーシング5等を備えている点で、従来技
術例と共通するが、図1及び図2に示すように、熱交換
室3の中に、本体胴部1の内面と間隔を空けて熱交換室
3を上下に区画するようにバッフルプレート20が配さ
れ、該バッフルプレート20は、複数の伝熱管4を貫通
させた状態とするとともに、全体として上方が広がった
傘状に形成されている。そして、バッフルプレート20
の中心には、バッフルプレート20の上方空間(熱交換
室3の上部)に胴内流体の一部を分岐した状態に供給す
るための液供給内部配管21が接続されている。
【0010】また、前記本体胴部1は、図1例に示すよ
うに、剛性が高くかつ上部を広げたテーパー管状とさ
れ、基部ケーシング5を介して支持構造物22の上に立
設されている。
【0011】本体胴部1と上方位置の管板2との間に
は、周方向に間隔を空けて例えば4箇所にシア・ラグ機
構等の耐震装置23が配されて、これらの組み合わせに
より上下方向の移動を許容した状態で、横揺れを抑制す
るように配慮されている。
【0012】したがって、下方位置の基部ケーシング5
に搭載されている各伝熱管4、管板2、上方位置の基部
ケーシング5、バッフルプレート20等は、本体胴部1
と切り離されて、上下伸縮可能な自立構造になってい
る。そして、管内流体用入り口8は、フレキシブルジョ
イント部24を介して第1流体(管内流体)の供給配管
等に接続されることにより、振動等の影響を受けないよ
うに設定されている。
【0013】本体胴部1と上方位置の基部ケーシング5
との間には、熱交換室3と複数の胴内流体用出口11と
を連通させるためのリング状のベーパープレナム部25
が配され、ベーパープレナム部25には、本体胴部1及
び基部ケーシング5間の水平方向の移動を許容するリン
グ状のダイヤフラム部26が配設される。
【0014】前記バッフルプレート20は、複数の伝熱
管4をその伸縮を許容した状態で貫通させ、その中心部
が液供給内部配管21に支持されるとともに、周縁部が
図示を省略したタイロッド等によって支持される。
【0015】前記、液供給内部配管21は、図2に示す
ように、複数の胴内流体用入り口10の間等、熱交換室
3の下部位置で本体胴部1を複数箇所において貫通し、
かつ、図1に示すように、本体胴部1の中心に沿って上
方に導かれてバッフルプレート20の中心を貫通して、
バッフルプレート20の上方空間において連通させられ
ており、熱交換室3の内部に供給する胴内流体の一部を
分岐させてバッフルプレート20の上方に供給するもの
である。また、胴内流体の分岐供給を行なうための移送
ポンプ等については図示を省略してある。
【0016】一方、図3は、前記バッフルプレート20
を上下間隔を空けて複数配した例を示すものであり、液
供給内部配管21には、各バッフルプレート20の上面
中心位置近傍に、胴内流体の一部を分流状態で供給する
ための複数の分岐供給口27が明けられている。
【0017】なお、図1ないし図3において符号Xは管
束であり、伝熱管4の集合体を意味している。
【0018】しかして、縦型蒸発器の運転時には、高温
の第1流体を図1及び図3における実線の矢印で示すよ
うに、管内流体用入り口8から入り口プレナム部6、各
伝熱管4の内部、出口プレナム部7、管内流体用出口9
の順に流し、低温の第2の流体については、図1ないし
図3における破線の矢印で示すように、複数の経路によ
って供給を行なう。
【0019】つまり、第2の流体は、一つの経路とし
て、複数の胴内流体用入り口10、熱交換室3、ベーパ
ープレナム部25、胴内流体用出口11の順に流すこと
により、熱交換室3の下部を利用して熱交換が行なわ
れ、他の経路として、熱交換室3の下部を除く他の部分
に、液供給内部配管21、バッフルプレート20の上面
近傍、熱交換室3の上部、ベーパープレナム部25、胴
内流体用出口11の順に流すことにより、熱交換室3の
残りの部分を利用して熱交換が行なわれる。
【0020】このように、経路を分けて熱交換を実施す
ると、バッフルプレート20の下部経路の第2の流体に
おいては、バッフルプレート20より下方の管束Xの範
囲を上昇する途中で加熱されてベーパーとなり、ベーパ
ーがバッフルプレート20の下面に到達すると、ベーパ
ーが中心部から外側方へと導かれて、管束Xと本体胴部
1との間を上昇し、熱交換室3の上側部からベーパープ
レナム部25を経由して胴内流体用出口11により排出
される。そして、バッフルプレート20の上方経路の第
2の流体においては、バッフルプレート20より上方の
管束Xの範囲を上昇する途中で加熱されてベーパーとな
り、ベーパーが管板2あるいは他のバッフルプレート2
0の下面に到達し、ベーパーが中心部から外側方へと導
かれて、ベーパープレナム部25を経由して胴内流体用
出口11により排出される。この場合において、ベーパ
ーが管束Xの内部から順次外方に導かれて、管束Xの範
囲のベーパー量が低減された状態、つまり、第2の流体
の液量が多い状態が維持されると、第2の流体のベーパ
ー化が促進されるとともに、管束Xの上部に例えば全部
のベーパーが送られる場合と比較して、管束Xの上部に
到達するベーパー量が低減され、ベーパーのボイド率
(体積割合)が低下することにより、ベーパーが伝熱管
4の上部近傍で滞留する現象の発生が抑制されるものと
なる。
【0021】このため、下方から上方への第2の流体の
供給やベーパーの管束Xからの速やかな排出により、管
板2と伝熱管4との接続箇所近傍の温度を平均化して、
ベーパーブランケッティングが発生することを防止す
る。このため、管板2や伝熱管4が局部的に過熱される
ことがない。
【0022】本考案にあっては、上述した実施例に代え
て次の技術を採用することができる。 (1)胴内流体用入り口10及び胴内流体用出口11の
設置数を任意とすること。 (2)胴内流体用入り口10及び液供給内部配管21に
おける本体胴部1の貫通箇所及び貫通数を任意とするこ
と。 (3)バッフルプレート20の設置数、大きさ、傾斜状
態等を任意とすること。
【0023】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係る縦型
蒸発器によれば、熱交換室の中に熱交換室を上下に区画
した状態にバッフルプレートが配され、バッフルプレー
トの上方に液供給内部配管が連通状態に配されて、胴内
流体の一部をバッフルプレートの上方に供給するものと
しているから、以下の優れた効果が得られる。 (1)伝熱管との熱交換によって発生したベーパーが、
上昇の途中でバッフルプレートの下面に到達することに
より、中心部から外側方へと導かれて、管束の範囲のベ
ーパー量が低減され、胴内流体のベーパー化が効率良く
実施される。 (2)管束の上部に例えば全部のベーパーが送られる場
合と比較して、管束の上部に到達するベーパー量が低減
され、ベーパーが伝熱管の上部近傍で滞留する現象の発
生が抑制され、管板と伝熱管との接続箇所近傍の温度を
平均化し、管板や伝熱管の局部過熱や腐食発生を防止す
ることができる。 (3)ベーパーを順次管束の範囲から除去することによ
り、温度の平均化を図って熱応力の発生を防止し、管板
と伝熱管との接続部分の強度を高め、安全性の向上が図
られ、さらに、管束の直径を大きくすること等の設計の
自由性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る縦型蒸発器の一実施例を示す正断
面図である。
【図2】図1のB−B矢視図である。
【図3】本考案に係る縦型蒸発器の他の実施例を示す要
部の正断面図である。
【図4】縦型蒸発器の従来例を示す正断面図である。
【符号の説明】
1 本体胴部 2 管板 3 熱交換室 4 伝熱管 5 基部ケーシング 6 入り口プレナム部 7 出口プレナム部 8 管内流体用入り口 9 管内流体用出口 10 胴内流体用入り口 11 胴内流体用出口 20 バッフルプレート 21 液供給内部配管 22 支持構造物 23 耐震装置 24 フレキシブルジョイント部 25 ベーパープレナム部 26 ダイヤフラム部 27 分岐供給口 X 管束

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦型の本体胴部内に上下に離間した状態
    に配され熱交換室を区画形成する一対の管板と、該一対
    の管板の間に架設状態に配される複数の伝熱管と、熱交
    換室の中に本体胴部の内面と間隔を空けて熱交換室を上
    下に区画した状態に配され複数の伝熱管を貫通させるバ
    ッフルプレートと、該バッフルプレートの上方に連通さ
    せられ胴内流体の一部を供給する液供給内部配管とを具
    備することを特徴とする縦型蒸発器。
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