JPS5840081B2 - 蒸気発生装置のためのブロ−ダウン装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、Ｕ字管内を流れる高温流体によって熱を供給
するようにした殻体とＵ字管とから戒る蒸気発生ユニッ
トに関し、特に、沈降物の分離及びブローダウン（排出
）を行うための装置に関する。

殻体／Ｕ字管型蒸気発生ユニットの使用は、特に原子力
発電所の蒸気発生装置用としてよく知られている。

通常、このような蒸気発生ユニットは、断面円形の垂直
方向に細長いモカ容器内に収納されており、圧力容器の
下方部分内に円形の囲い板の内側に配設した加熱流体通
流用倒立Ｕ字管管束から威る。

上記囲い板は内部蒸気発生室を形成するとともに、その
外面と圧力容器の直立壁との間に環状の降下管を画定す
る。

各Ｕ字管の両端は、圧力容器の一端に該容器の中心線に
対して横断方向に配置した管板に連結されている。

蒸気発生ユニットの作動において、例えば水、液体金属
又はガスのような高温の一次流体は、管束の各Ｕ字管の
一端に流入し、該管束内を貫流し、その間に熱を伝達し
た後、容管の他端から流出する。

各Ｕ字管のうち高温流体を受取る方の管部分は、一般に
「高温脚」と称され、熱交換によって冷却された流体を
排出する方の管部分は「冷温脚」と称されている。

各Ｕ字管の高温脚は、通常、圧力容器の中心垂直平面の
一方の側に集められ、冷温管部分は該平面の反対側に集
められている。

水又は他の蒸発可能な二次液体を前記環状降下管を通し
て管板にまで流下させる。

二次液体は、管板の上面と前記囲い板の下端との間の円
周方向に連続した開口を通って半径方向内方へ流れて蒸
気発生室内に入り、密に配置された管束の容管と管の間
の空間内に流入する。

次いで、二次液体は、各管内の高温−次液体から伝達さ
れる熱の熱的サイホン効果により容管の外面に沿って上
昇し、蒸発する。

流動する二次液体内に連行されている物質は、その液体
の流速が遅く、従って乱流の少い個所において液体から
分離し、沈降することは周知である。

そのような沈降物が堆積する個所と、管の破損及び局部
的腐食個所とが一致していることが確認された。

従って、二次液体の速度分布は、沈降物の除去を行う上
で相当に重要な要素である。

蒸気発生ユニットにおいては、従来一般に、管板の近傍
に堆積した沈降物を除去するためにブローダウン（排出
）パイプが使用されており１沈降物の影響を受ける区域
を周期的又は連続的なブローダウン操作によって洗浄す
る。

ブローダウン手段（パイプ）は、Ｕ字管の高温脚と冷温
脚の間の間隙に配置されている。

この位置への配置は、対称的なパターンをなして配列さ
れているＵ字管管束からブローダウン手段を設けるため
の空間を提供するためにどの管をも除去することを必要
とせず、その結果、単位容積当すの熱伝達表面の損失を
もたらすことがないという点で望ましい。

しかしながら、ブローダウンパイプをＵ字管束の中央に
配置したのでは、Ｕ字管の高温脚領域における管板上に
堆積する沈降物を効果的に除去できないことが経験的に
判明している。

更に、最近の分析によれば、Ｕ字管管束の周縁部から管
板な横切って流れる二次液体の速度分布は、管束の高温
脚領域内に生じる比較的高い蒸気発生率によって影響さ
れることが判明した。

そして高温脚領域内における正味蒸気発生量が大きいこ
との結果として、二次液体の横断方向の流れ速度がゼロ
になり、乱流の度合の低い区域が高温脚領域の中央部に
生じることが認められた。

従って、このような蒸気発生ユニットに釦いては管板上
の高温脚領域に沈降物が多く堆積し易いと考えられる。

従って、比較的最近の蒸気発生ユニットにおいては、高
温脚領域内の最も流体速度の低い部所にブローダウン装
置が設けられており、そのために管束から相当な数の管
を除去することを余儀なくされている。

従って、上述の形式の蒸気発生ユニットの管板に堆積す
る沈降物を除去するための手段としてＵ字管を省除する
必要のない能率的な装置を求める要望がある。

本発明によれば、竪型の殻体／Ｕ字管型蒸気発生ユニッ
トにおいて、Ｕ字管の高温脚と冷温脚の間の間隙の下方
部分を、孔あきブローダウンパイプの上に設けた垂直配
置の流れ分配板によって分離し、Ｕ字管管束の高温脚及
び冷温脚間の間隙内への二次流体の流れを制御するため
に前記囲い板にオリフィスを設けたことを特徴とするブ
ローダウン構成体が提供される。

本発明の叙上及びその他の目的、特徴並びに利点は、添
付図を参照して記載した以下の説明から一層明瞭になろ
う。

添付図を参照すると、第１図には、長手中心線１２を有
する断面円形の垂直方向に細長い圧力容器（殻体）１１
を含む蒸気発生ユニット１０の一部分を示しである。

容器１１は、その中心線１２に対して横断方向に配置さ
れた管板１３と、容器の下端を閉鎖する半球状のヘッド
１４を有する。

管板１３ば、容器１１の下端と下方ヘッド１４の間に配
置してあり、多数の管受容孔１５を備えている。

垂直方向に細長い管束２０を構成する多数の倒立Ｕ字管
を容器１１の下方部分内にほぼ円形の囲い版２１の内側
に配設する。

囲い板２０は、内部蒸気発生室２２を形成し、その外面
と圧力容器の直立壁との間に環状の降下管２３を画定す
る。

管束２０の各Ｕ字管の端部は、管板１３の管受容孔１５
に挿入し、流体密封状態に固定する。

管板１３の下面に分割邪魔板３０を固着し、半球状ヘッ
ド１４と協同して流体導入室３１と排出室３２を画定す
るようにする。

導入室３１内へ高温流体を導入するための入口ノズル３
３を設け、高温流体を管束２０の容管を通して通流させ
るようにする。

各Ｕ字管内を通流してその他端から流出した流体を排出
室３２から排出させるために排出ノズル３４を設ける。

かくして、第１図の右側には高温脚管部分３５が形成さ
れ、左側には冷温脚管部分３６が形成される。

第１及び２図に明示されるように、本発明によれば、管
板１３上に堆積した沈降物を効果的に除去するための手
段を設ける。

即ち、蒸気発生室２２内のＵ字管管束の高温脚と冷温脚
の間の間隙４１内に管板１３に近接させて孔あきブロー
ダウンパイプ４０（管壁に孔を穿設したパイプ）を配設
し、そのパイプの上にそれに近接させて垂直配置の流れ
分配板４２を配設する。

複数の管支持板４３によって容管を支持し、容管の間の
横方向の一定の間隔を維持するようにする。

第２図に示されるように、囲い板２１には流れ分配板４
２０両側に相対量するように１つ又は複数の開口又は窓
４４を形成し、環状の降下管２３から蒸気発生室２２の
下方の高温脚及び冷温脚側へ流入する二次流体の流量を
制御することができるようにする。

作動において、高温流体・°（、管束２０の各管内を通
流し、その間に熱を放出し、しかる後蒸気発生ユニット
１０から流出する。

蒸発可能な液体（二次液体）は、降下管２３及び蒸気発
生室２２の一部分を漫たす。

Ｕ字管内を流れる高温流体の熱的サイホン効果により、
蒸発可能な液体は、降下管２３から窓４４を通って蒸気
発生室２２内に流入し、該室内の管束２０の容管の間を
通って上昇する。

この液体が容管の間を通って上昇する際、蒸気／液体混
合物即ち「湿った」蒸気が生成される。

次いで、この蒸気／液体混合物は、水分分離装置Ｃ図示
せず）を通って流れ、それによって分離された蒸気は、
蒸気出口から例えばタービン等の使用部所へ送られる。

一方、分離された液体は、蒸気発生ユニット内へ再循環
され、入来二次液体に混合される。

流れ分配板４２ば、管板の近傍において二次液体がＵ字
管の冷温脚部分から高温脚部分へ横方向に流れるのを防
止する役割を果す。

図示の好ましい実施例に唱いては、流れ分配板４２ば、
蒸気室２２を横断して分割しているので、降下管２３か
ら高温脚部分へ進入してくる液体と、冷温脚部分へ進入
してくる液体とは、蒸気発生室２２内を上昇し最初の管
支持板４５を通り゛）ぎて流れ分配板４２を越える壕で
は互−に分離された状態に保たれる。

囲い板２１に設ける窓４４ば、蒸気発生室の高温脚領域
と冷温脚領域との蒸気発生量の差異を補償するために高
温脚領域への二次液体の流入量と、冷温脚領域への二次
液体の流入量を制御することができるように構成する。

かくして、管板の近傍において二次液体が冷温脚領域か
ら高温脚頭域内へ引き入れられる現象は実質的に回避さ
れ、二次液体の半径方向の流れ速度成分がゼロになる点
は、流れ分配板４２のところに生じる。

孔あきプローダウンパイプ４０は、好ましい実施例にあ
・いては流れ分配板４２の下方に、それから長手方向に
僅かに間隔を置いて配置し、圧力容器１１の外部に連通
させる。

二次液体のブローダウンは、二次液体が連続的に蒸気室
２２からブローダウンパイプ４０の管壁の孔を通って該
パイプ内に入ｂ、該パイプ内を通って容器の外部へ流出
することによって行われる。

所望ならば、ブローダウンを周期的に行うためにブロー
ダウンパイプに連通させた容器外部の導管に弁のような
遮断手段を設けることができる。

高温脚部分及び冷温脚部分に面する窓４４０寸法及び位
置は、管束の下方部分における二次液体の所定の流れ方
向及び速度が得られるように変更することができ、それ
によって沈降物の堆積部位を予測し、沈降物の堆積を最
少限にするようにブローダウン装置を配置することがで
きる。

又、窓４４は、管束の頂部のところにおいて均一な蒸気
品質を供給するために蒸発可能液体を所望どおりに分配
するように構成することができる。

二次液体内に連行されている沈降物の分離は、管板に近
接した間隙４１のところで行わせることができるので、
ブローダウン装置を配設するためにＵ字管を除去する必
要がない。

以上、本発明を実施例に関連して説明したが、本：発明
は、ここに例示した実症例の構造及び形態に限定される
ものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱すること
なく、いろいろな実施形態が可能であり、いろいろな変
更及び改変を加えることができる。

例えば、流れ分配板４２を管板に１で延在させ、この分
配板の両側に別々のブローダウンパイプを配置すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による蒸気発生ユニットの垂直断面図、
第２図は本発明によるブローダウン装置の概略図である
。 図面中、主要な符号は以下の通りである。 １０；蒸気発生ユニット、１１；圧力容器、１３；管板
、１５；管受容孔、２０；Ｕ字管管束、２１：囲い板、
２２；内部蒸気（発生）室、２３；降下管、３５；高温
脚部分、３６；冷温脚部分、４０；孔あきブローダウン
パイプ、４１；高温脚部分と冷温脚部分の間の間隙、４
２；流れ分配板、４４；開口又は窓。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 管板に取付けた高温脚部分及び０温脚部分を有する
   加熱流体通流用Ｕ字管管束を収納した垂直方向に細長い
   、断面円形の圧力容器と、該圧力容器の直立壁とＵ字管
   管束の間に％から半径方向に離隔して配置され、内側に
   は内部蒸気室を形成し、かつ、外側には圧力容器の直立
   壁との間に環状の降下管を形成するようにしたほぼ円筒
   状の囲い板と、蒸発可能な二次肢体を前記降下管から蒸
   気室内へ半径方向に流入させるための手段とを有する形
   式の蒸気発生装置に使用するためのものであって、前記
   二次液体内に連行されている沈降物を該液体から分離さ
   せて除去するための沈降物分離除去装置において、 前記高温脚部分と冷温脚部分の間に配置した垂直配置の
   流れ分配板と、 前記環状の降下管から前記蒸気発生室内の前記高温脚部
   分の存在する領域と冷温脚部分の存在する領域へ流入す
   る二次液体を分配調節するために前記囲い板に穿設した
   複数の開口と、 前記垂直配置の流れ分配板の下方に該流れ分配板に近接
   して配置し、前記圧力容器の外部に連通させたブローダ
   ウン手段とから成る沈降物分離除去装置。 ２ 前記ブローダウン手段は孔あきブローダウンパイプ
   から成るものであることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の沈降物分離除去装置。