JP2513363Y2 - 側部全開式車両の煽頂部の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、側部全開式車両の煽頂
部の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、図１に示すような側部全開式車両
に於ける金属押出材製中空型材からなる煽は図２に示し
たように、複数の金属製型材ａ，ｂ，ｃ等を上下に重ね
て接合し、さらに煽の長手方向に一定間隔で長尺ボルト
ｄを貫通させ、長尺ボルトの上部でナットで締付ける構
造のものが多く使用されていた。そして、側部全開式車
両に装備されている煽にあっては、その上端縁ｆ(図２)
は平面状に成形されている（図２）。Ｌ型屋根ｇが閉じ
たとき、Ｌ型屋根の側壁下端縁にとりつけられている密
閉用ガスケットｈのリップｉは前記平面ｆ上で圧接状態
で保持され、雨水の室内浸入を防止しようとしている
が、リップｉを平面部へ圧接する構造では時がたつとそ
の圧接力も弱まり、ついには雨水が室内に浸入するとい
う問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来技術の問題を解消
するため、側部全開式車両に於けるＬ型屋根の側部下端
に取付けた密閉用ガスケットのリップ部と接する煽の最
上部型材の新規な構成を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 中空押出型材を上下に
接合して構成した煽の最上部型材の頂部に凹溝３を設
け、側部全開式車両のＬ型屋根が閉じた時、Ｌ型屋根の
側縁部に設けたガスケットｈのリップ部が凹溝３上に外
向きに圧接され外部からの雨水の浸入を阻止し、阻止さ
れた雨水が凹溝３を介し煽Ｂの前端又は後端に向って流
れ外部に排出されるようにした。

【０００５】

【実施例】 １は煽Ｂの最上段の型材である。２はＬ型
屋根ｇの最下段に取付けた型材で、これに密閉用ガスケ
ットｈが取付けられている。型材１の頂部には長手方向
に凹溝３が設けられている。Ｌ型屋根が閉じているとき
には、Ｌ型屋根の側壁下端に設けられたシ−ル用ガスケ
ットｈのリップ部と煽Ｂの最上端部は密接している。こ
の時内側の密閉用ガスケットｈは最上段の型材１の凹溝
３内にその先端リップ部が位置する。従って、外側から
浸入して来る雨水は内側の密閉用ガスケットｈのリップ
部によってそれ以上室内側に入ることはなく、すべて凹
溝３でうける。凹溝３は長手方向に樋となっており、こ
の樋を介し雨水は煽の前端又は後端に向って流れ、煽Ｂ
の前端又は後端から外部に排出される。

【０００６】

【効果】 煽構造の最上端部の型材頂部に凹溝３を設け
たので、側部全開式車両のシ−ル材のリップ部がこの凹
溝３と接し、雨水の室内側浸入を阻止し、阻止された雨
水は凹溝３を介し煽の前端又は後端に向って流れ外部に
排出されるので浸入雨水によって積荷を損傷することが
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案が適用される側部全開式車両の斜視図。

【図２】公知煽の断面図。

【図３】本考案に係る煽頂部の構成を示す図。

【符号の説明】

Ａ ウイング車両 Ｂ 煽 ｇ Ｌ型屋根 ｈ 密閉用ガスケッ
ト １ (最上段の)型材 ２ (最下段の)型材 ３ 凹溝

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空押出型材を上下に接合して構成した
   煽の最上部型材の頂部に凹溝(３)を設け、側部全開式車
   両のＬ型屋根が閉じた時、Ｌ型屋根の側縁部に設けたガ
   スケット(ｈ)のリップ部が凹溝(３)上に外向きに圧接さ
   れ外部からの雨水の浸入を阻止し、阻止された雨水が凹
   溝(３)を介し煽(Ｂ)の前端又は後端に向って流れ外部に
   排出されるようにしたことを特徴とする側部全開式車両
   の煽頂部の構造。