JP2512863Y2 - 小便器用洗浄水配管構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、小便器に洗浄水を供給
する小便器用洗浄水配管構造の改良に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の小便器用洗浄水配管構造は、図６
に示す如く、壁２に設けた機器収納凹部８に、洗浄水配
管用の電動弁３及び電動弁３を開閉制御する人体検出器
４からなる自動給水装置９を収納し、機器収納凹部８を
化粧板５で覆蓋し、自動給水装置９から延設した二次側
配管６を、機器収納凹部８から壁内部２ａに向つて立下
げると共にエルボ６ａを介して壁面２ｂから外部に突出
させて小便器１に接続したものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、従来の配管構
造は、二次側配管６を、機器収納凹部８から壁内部２ａ
に立下げてあるため、次の如き問題点があつた。 （ａ） 壁内部２ａで配管施工することは、壁内部２ａ
のセメント仕上等により作業工数が多くなる。 （ｂ） 上方にカウンター７を設けるとき、壁内部２ａ
における配管高さ寸法Ｈ−１が大きいため、床面Ｆから
カウンター７までの高さ寸法も大きくなる。そのため、
小便器使用のとき、高所のカウンター７にカバン等を置
くことが難く、使勝手が非常に悪い。

【０００４】本考案は、上記問題点を解決するために、
二次側配管を機器収納凹部から壁内部に向つて立下げる
必要のない小便器用洗浄水配管構造の提供を目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案に係る小便器用洗
浄水配管構造（以下、「本案構造」という）が採用した
手段は、壁に設けた機器収納凹部に、洗浄水配管用の電
動弁及び該電動弁を制御する人体検出器からなる自動給
水装置を収納し、該機器収納凹部を化粧板で覆蓋し、上
記自動給水装置から延設した二次側配管を小便器に接続
した小便器用洗浄水配管構造において、前記化粧板に管
挿通孔を設け、前記機器収納凹部内で延設した前記二次
側配管を該管挿通孔に挿通したことである。

【０００６】

【作 用】化粧板に管挿通孔を設け、壁に設けた機器収
納凹部内で延設した二次側配管を該管挿通孔に挿通して
あるため、二次側配管を、機器収納凹部から壁内部に向
つて立下げることなく、壁の外に突出させることができ
る。

【０００７】

【実施例】以下、本案構造を図１乃至図５に示す実施例
に基づいて説明する。図１及び図２に示す如く、小便器
１が配設された壁１２の正面側には、小便器１より上方
に、機器収納凹部１８が設けられている。機器収納凹部
１８は、口部１８ａ（図１参照）と奥部１８ｂとからな
り、奥部１８ａが埋込み箱１９で形成されてる。機器収
納凹部１８には、電動弁２２及び人体検出器１４からな
る自動給水装置２４が収納されている。

【０００８】上記機器収納凹部１８は、図３乃至図５に
示す如く、奥部１８ａに、止水栓２１と電動弁２２とが
収納されている。止水栓２１は、図４に示す如く、水栓
部２１ａ（図示は閉状態）とストレーナ部２１ｂとから
なり、上流側２１ｃが一次側配管２３に接続されてい
る。電動弁２２は、開閉弁部２２ａ（図示は閉状態）と
弁操作用ソレノイド部２２ｂとからなり、上流側２２ｃ
を止水栓２１の下流側２１ｄに接続してある。電動弁２
２は、その下流側２２ｄを管状に形成し、接続口部２２
ｄ−１を機器収納凹部１８の口部１８ａに向けてある。
止水栓２１及び電動弁２２は、ケーシング２１ｅ及び２
２ｅを一体に形成し、全体をコンパクトにしてある。

【０００９】前記機器収納凹部１８の口部１８ａは、化
粧板１５で覆蓋されている。化粧板１５は、合成樹脂素
材又は金属素材等で形成され、前記埋込み箱１９にビス
止め（図示は省略）する等の適宜取着手段で着脱可能に
壁１２へ取着されている。化粧板１５は、露出外表面１
５ｂが凸弯曲状又は平面状（図示は省略）等に形成さ
れ、中央部等の適宜部位に管挿通孔１５ａが穿設され、
管挿通孔１５ａを除く部位に人体検出用窓１５ｃが形成
されている。化粧板１５は、裏面側に、人体検出窓１５
ｃに臨む人体検出器１４がビス止め２５等で取着されて
いる。

【００１０】上記化粧板１５の管挿通孔１５ａには、二
次側配管１６を挿通してある。二次側配管１６は、管挿
通孔１５ａに挿通し且つ小便器１（図１参照）に接合さ
れる便器接続管２６と、この便器接続管２６及び前記電
動弁２２の接続口部２２ｄ−１を接続するゴムホース等
からなるフレキシブル管２７とからなる。

【００１１】前記人体検出器１４は、赤外線感知型等の
センサーが内蔵され、小便器１の前に立つ便器使用者を
検知し、この検知信号に基づいて前記電動弁２２を開閉
制御するようにしてある。

【００１２】上述の如く構成された本案構造の実施例
は、小便器１の前に立つ便器使用者を人体検出器１４で
検知し電動弁２２を開閉制御する。一次側配管２３の洗
浄水は、電動弁２２が開状態になると、止水栓２１及び
電動弁２２を通過する共に二次側配管１６のフレキシブ
ル管及び便器接続管２６に導かれて小便器１に供給され
る。なお、壁１２は、前記化粧板１５の取着部位より上
方に、カウンター２８が必要に応じて設けられる。

【００１３】ところで、本案構造の細部にわたる構成及
び形状は、その要旨を逸脱しない範囲で実施に応じて適
宜変更可能なものである。従って例えば、図示は省略す
るが、電動弁２２を、フラッシュバルブとフラッシュバ
ルブ起動用電磁弁とで構成し、人体検出器１４の検知信
号で該電磁弁を作動し、フラッシュバルブから所定時間
だけ洗浄水を二次配管１６に供給するようにしてもよ
い。

【００１４】

【考案の効果】以上詳述の如く、本案構造は、二次側配
管を、機器収納凹部から壁内部に向つて立下げることな
く、壁の外に突出させることができるため、次の如き実
用的効果を有する。 機器収納凹部以外の壁内部で二次側配管する必要が
ない。その結果、セメント仕上の作業工数を飛躍的に低
減できる。 機器収納凹部内における二次側配管の縦方向寸法を
ゼロ又は非常に小さくすることができるため、床面から
カウンターまでの高さ寸法を従来に比べて低くすること
が可能となる。その結果、カウンターにカバン等を置く
ことが楽にできる使勝手の良い便所が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案構造の実施例を示す側面図。

【図２】同実施例の正面図。

【図３】同実施例における機器収納凹部の奥部を示す正
面図。

【図４】同実施例における機器収納凹部の平面断面図。

【図５】同実施例における機器収納凹部の側面図。

【図６】従来の小便器用洗浄水配管構造を示す側面図。

【符号の説明】 １…小便器 １２…壁 １４…人体検出器 １５
…化粧板 １５ａ…管挿入孔 １８…機器収納凹部 １６…二
次側配管

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁に設けた機器収納凹部に、洗浄水配管
   用の電動弁及び該電動弁を制御する人体検出器からなる
   自動給水装置を収納し、該機器収納凹部を化粧板で覆蓋
   し、上記自動給水装置から延設した二次側配管を小便器
   に接続した小便器用洗浄水配管構造において、前記化粧
   板に管挿通孔を設け、前記機器収納凹部内で延設した前
   記二次側配管を該管挿通孔に挿通したことを特徴とする
   小便器用洗浄水配管構造。