JP2512756B2 - フィレット面創成装置 - Google Patents
フィレット面創成装置Info
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Description
本発明は、2つの曲面をその2つの曲面の交線に沿っ
て円弧に滑らかに接続するフィレット面を創成する装置
に関する。
て円弧に滑らかに接続するフィレット面を創成する装置
に関する。
フィレット面とは第9図,第10図に示すように、曲面
A(図では特に平面で描かれている)と曲面Bとの交線
(以下「相貫線」という)Cに沿って、曲面Aと曲面B
とに接する滑らかに半径(以下「フィレット半径」とい
う)Rの円弧で接続し、この相貫線Cに沿って円弧が移
動してできる面が真のフィレット面である。このフィレ
ット面は近似的に次の様にして形成されていた。まず、
相貫線C上の位置Pにおいて、相貫線Cに垂直な第3の
平面Dをとる。次に、この第3の平面Dと曲面A及び曲
面Bとの交線E、Fを求める。次に、交線Eと交線Fに
それぞれ垂直で長さの等しい垂線をそれぞれ引き、これ
らの垂線の交点となる第3の平面D上の点Qを求める。
そして、点Qを中心として交線Eと交線Fに接する円弧
Gを求める。この円弧Gがフィレット面を構成する円弧
となる。このようにして、相貫線C上の位置Pを相貫線
Cに沿って、順次、移動させて上記の処理を繰り返し実
行して円弧Gを求め、その円弧Gの形成する面を近似的
なフィレット面としていた。 従来は、このように、相貫線Cに垂直な第3の平面D
をとり、その平面D上で円弧中心及びフィレット面を構
成する円弧を形成するようにしていた。
A(図では特に平面で描かれている)と曲面Bとの交線
(以下「相貫線」という)Cに沿って、曲面Aと曲面B
とに接する滑らかに半径(以下「フィレット半径」とい
う)Rの円弧で接続し、この相貫線Cに沿って円弧が移
動してできる面が真のフィレット面である。このフィレ
ット面は近似的に次の様にして形成されていた。まず、
相貫線C上の位置Pにおいて、相貫線Cに垂直な第3の
平面Dをとる。次に、この第3の平面Dと曲面A及び曲
面Bとの交線E、Fを求める。次に、交線Eと交線Fに
それぞれ垂直で長さの等しい垂線をそれぞれ引き、これ
らの垂線の交点となる第3の平面D上の点Qを求める。
そして、点Qを中心として交線Eと交線Fに接する円弧
Gを求める。この円弧Gがフィレット面を構成する円弧
となる。このようにして、相貫線C上の位置Pを相貫線
Cに沿って、順次、移動させて上記の処理を繰り返し実
行して円弧Gを求め、その円弧Gの形成する面を近似的
なフィレット面としていた。 従来は、このように、相貫線Cに垂直な第3の平面D
をとり、その平面D上で円弧中心及びフィレット面を構
成する円弧を形成するようにしていた。
ところが、上記方法で求めた円弧Gは、第10図に示す
ように、相貫線Cに垂直な第3の面D上にあり、その円
弧Gは交線Eと点Hで接し交線Fと点Iで接する。しか
し、円弧中心Qと接点H又は接点Iとを結ぶ線分は、曲
面B又は曲面Aの接点H又は接点Iでの法線になるとは
限らない。即ち、真のフィレット面を構成する円弧中心
及び円弧は、必ずしも相貫線Cに垂直な面D上に存在す
るとは限らない。 このため、上記の手法で近似的にフィレット面を創成
すると、滑らかなフィレット面が形成されなかったり、
フィレット面が干渉したり、フィレット面端部が欠落し
たり、フィレット半径の変化する可変フィレット面が滑
らかに創成できない場合がある等の問題点がある。即
ち、2つの曲面の位置関係によっては、第11図に示すよ
うにフィレット面Sが滑らかに創成されない。 本発明は、上記の問題点を解決するために成されたも
のであり、その目的とするところは、2つの曲面を滑ら
かに接続し、真のフィレット面を創成することである。
ように、相貫線Cに垂直な第3の面D上にあり、その円
弧Gは交線Eと点Hで接し交線Fと点Iで接する。しか
し、円弧中心Qと接点H又は接点Iとを結ぶ線分は、曲
面B又は曲面Aの接点H又は接点Iでの法線になるとは
限らない。即ち、真のフィレット面を構成する円弧中心
及び円弧は、必ずしも相貫線Cに垂直な面D上に存在す
るとは限らない。 このため、上記の手法で近似的にフィレット面を創成
すると、滑らかなフィレット面が形成されなかったり、
フィレット面が干渉したり、フィレット面端部が欠落し
たり、フィレット半径の変化する可変フィレット面が滑
らかに創成できない場合がある等の問題点がある。即
ち、2つの曲面の位置関係によっては、第11図に示すよ
うにフィレット面Sが滑らかに創成されない。 本発明は、上記の問題点を解決するために成されたも
のであり、その目的とするところは、2つの曲面を滑ら
かに接続し、真のフィレット面を創成することである。
上記問題点を解決するための発明の構成は、第1図に
示すように、2つの曲面の交線である相貫線に沿ってそ
の2つの曲面を円弧で滑らかに接続して形成されるフィ
レット面の創成装置において、前記フィレット面を形成
する球面の中心の初期値の候補値を設定する初期設定手
段1と、前記球面の中心の候補値を中心とし所定のフィ
レット半径を有する球面と前記2つの曲面との接触状態
を判定する判定手段2と、前記判定手段2により前記球
面と前記2つの曲面が接触しないと判定された場合に
は、前記球面が前記2つの曲面に接すると判定される方
向に前記中心の候補値を逐次修正し、前記判定手段2に
より前記球面が前記2つの曲面に接触する状態の前記球
面の中心の真値を演算する逐次演算手段3と、前記真値
を微小量変位させて次の球面の中心の候補値を設定し
て、次の球面の中心の真値を逐次修正により求める演算
を指令する候補値設定手段4と、前記逐次演算手段3に
より演算された前記球面の中心の真値を記憶する記憶手
段5とを設けたことである。
示すように、2つの曲面の交線である相貫線に沿ってそ
の2つの曲面を円弧で滑らかに接続して形成されるフィ
レット面の創成装置において、前記フィレット面を形成
する球面の中心の初期値の候補値を設定する初期設定手
段1と、前記球面の中心の候補値を中心とし所定のフィ
レット半径を有する球面と前記2つの曲面との接触状態
を判定する判定手段2と、前記判定手段2により前記球
面と前記2つの曲面が接触しないと判定された場合に
は、前記球面が前記2つの曲面に接すると判定される方
向に前記中心の候補値を逐次修正し、前記判定手段2に
より前記球面が前記2つの曲面に接触する状態の前記球
面の中心の真値を演算する逐次演算手段3と、前記真値
を微小量変位させて次の球面の中心の候補値を設定し
て、次の球面の中心の真値を逐次修正により求める演算
を指令する候補値設定手段4と、前記逐次演算手段3に
より演算された前記球面の中心の真値を記憶する記憶手
段5とを設けたことである。
本発明は、フィレット面を創成するのに、第6図に示
すように、2つの曲面A、Bに接するフィレット半径R
の球10を相貫線Cに沿って両曲面A,Bに接触させながら
転がした場合に、この球(以下「フィレット球」とい
う)によって形成される包絡面Sをフィレット面とする
という方法を実現するものである。尚、フィレット半径
Rは、位置により可変にしてもよい。 このように、2つの面に接するフィレット球10の移動
で構成される包絡面ならば、2つの曲面A、Bとフィレ
ット面との接点における曲面A、Bの法線とフィレット
面Sとの法線が等しくなるため、2つの曲面A、Bを円
弧で滑らかに接続することが可能である。 上記初期値設定手段は、フィレット球10の中心(以下
「フィレット中心」という)の初期値を設定するもので
あり、例えば、第5図に示すように、従来方法のように
相貫線Cに垂直な平面D上に、平面Dと曲面Aとの交線
E、平面Dと曲面Bとの交線Fから垂直方向にフィレッ
ト半径Rだけ等距離にある点Qがフィレット中心の初期
値の候補値に設定される。また、この平面Dをフィレッ
ト開始面として付与してもよい。 次に、フィレット中心の候補値を中心とするフィレッ
ト半径Rのフィレット球を仮想し、そのフィレット球が
曲面Aと曲面Bと接するか否かを判定し、接しない場合
にはフィレット中心の候補値Qをフィレット球が曲面A
と曲面Bとに接する方向に微小量だけ移動させて、その
位置をフィレット中心とするフィレット半径Rのフィレ
ット球を発生させ、そのフィレット球が曲面A、曲面B
に接するか否かが再度判定される。結局、フィレット球
が曲面A、曲面Bに接するまで、フィレット中心が逐次
収束演算され、フィレット中心の真値Qcが得られる。 次に、この真値Qcを微小量だけ移動させて、その点を
次のフィレット中心の候補値とする。そして、上記の逐
次収束演算処理を再度実行することにより、フィレット
中心の真値が得られる。 こうして、フィレット球を相貫線Cに沿って順次転が
した場合のフィレット中心の座標が記憶される。 フィレット中心の軌跡は、上記で求められたフィレッ
ト中心の座標から得られ、フィレット中心の軌跡が得ら
れれば、各位置におけるフィレット半径からフィレット
球を求めることができる。そして、そのフィレット球と
2つの曲面A、Bとの接点を求め、その接点とフィレッ
ト球とからフィレット面を構成する円弧を求めることが
でき、その円弧を連続して求めれば、滑らかなフィレッ
ト面の創成が可能となる。
すように、2つの曲面A、Bに接するフィレット半径R
の球10を相貫線Cに沿って両曲面A,Bに接触させながら
転がした場合に、この球(以下「フィレット球」とい
う)によって形成される包絡面Sをフィレット面とする
という方法を実現するものである。尚、フィレット半径
Rは、位置により可変にしてもよい。 このように、2つの面に接するフィレット球10の移動
で構成される包絡面ならば、2つの曲面A、Bとフィレ
ット面との接点における曲面A、Bの法線とフィレット
面Sとの法線が等しくなるため、2つの曲面A、Bを円
弧で滑らかに接続することが可能である。 上記初期値設定手段は、フィレット球10の中心(以下
「フィレット中心」という)の初期値を設定するもので
あり、例えば、第5図に示すように、従来方法のように
相貫線Cに垂直な平面D上に、平面Dと曲面Aとの交線
E、平面Dと曲面Bとの交線Fから垂直方向にフィレッ
ト半径Rだけ等距離にある点Qがフィレット中心の初期
値の候補値に設定される。また、この平面Dをフィレッ
ト開始面として付与してもよい。 次に、フィレット中心の候補値を中心とするフィレッ
ト半径Rのフィレット球を仮想し、そのフィレット球が
曲面Aと曲面Bと接するか否かを判定し、接しない場合
にはフィレット中心の候補値Qをフィレット球が曲面A
と曲面Bとに接する方向に微小量だけ移動させて、その
位置をフィレット中心とするフィレット半径Rのフィレ
ット球を発生させ、そのフィレット球が曲面A、曲面B
に接するか否かが再度判定される。結局、フィレット球
が曲面A、曲面Bに接するまで、フィレット中心が逐次
収束演算され、フィレット中心の真値Qcが得られる。 次に、この真値Qcを微小量だけ移動させて、その点を
次のフィレット中心の候補値とする。そして、上記の逐
次収束演算処理を再度実行することにより、フィレット
中心の真値が得られる。 こうして、フィレット球を相貫線Cに沿って順次転が
した場合のフィレット中心の座標が記憶される。 フィレット中心の軌跡は、上記で求められたフィレッ
ト中心の座標から得られ、フィレット中心の軌跡が得ら
れれば、各位置におけるフィレット半径からフィレット
球を求めることができる。そして、そのフィレット球と
2つの曲面A、Bとの接点を求め、その接点とフィレッ
ト球とからフィレット面を構成する円弧を求めることが
でき、その円弧を連続して求めれば、滑らかなフィレッ
ト面の創成が可能となる。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。 本装置のハード構成は第2図に示されている。 即ち、コンピュータシステムで構成されており、デー
タの入力や表示を行うCRT付キーボード13とデータを記
憶する固定ディスク装置12がCPU14に接続されており、
そのCPU14にはインタフェース2を介してデータを出力
するテープパンチャ16とプリンタ15が接続されている。 次に、CPU14の処理手順を第3図に示すフローチャー
トに従って説明する。 ステップ100では、第5図に示すように、曲面Aと曲
面Bとの交線である相貫線Cに垂直な平面Dが指定さ
れ、この面がフィレット開始面とされる。 次に、ステップ102で相貫線Cに沿って、発生される
フィレット球の球番号tが初期値の0に設定される。次
に、ステップ104へ移行して、フィレット開始面Dと曲
面Aとの交線Eとフィレット開始面Dと曲面Bとの交線
Fからフィレット半径Rだけ等距離に存在する点Q
(t)が求められる。この点Q(t)は、フィレット中
心の初期値の候補値となる。 次に、この点Q(t)をフィレット中心とするフィレ
ット半径R(t)の球面関数が演算される。次に、ステ
ップ108へ移行して、その球面関数で特定されたフィレ
ット球が曲面Aと接するか否かが判定される。この判定
条件は1点で接する理論状態に対し一定の範囲を以て判
定される。 次にステップ108でフィレット球が曲面Aと接しない
と判定された場合には、ステップ110へ移行して曲面A
と接する方向にフィレット中心Q(t)を微小量移動さ
せて、補正後のフィレット中心Q(t)を求める。次に
ステップ112へ移行して、そのフィレット中心Q(t)
を中心とする球面関数を発生し、その球面関数で定義さ
れるフィレット球が曲面Bと接するか否かが判別され
る。この判定条件もステップ108の判定条件と同様に一
定の範囲をもって判定される。 ステップ112でフィレット球が曲面Bと接しないと判
定された場合には、ステップ114へ移行して、曲面Bに
接する方向に、フィレット中心Q(t)を微小量移動さ
せて、補正後のフィレット中心Q(t)を求める。 そして、補正後のフィレット中心Q(t)を中心とす
る球面関数を発生して、ステップ116でその球面関数で
定義されるフィレット球が曲面A及び曲面Bと接するか
否かが判定される。接しない場合には、ステップ106へ
戻り、上記したフィレット中心Q(t)の補正演算が再
度実行される。結局、ステップ116でフィレット球が曲
面A及び曲面Bに一定の微小許容誤差範囲内で接すると
判定されるまで、ステップ108〜ステップ116の収束演算
処理が逐次実行される。 尚、ステップ108でフィレット球が曲面Aと接すると
判定された場合には、曲面Aとの接触に関するフィレッ
ト中心Q(t)の補正演算は実行されない。また、ステ
ップ112でフィレット球が曲面Bと接すると判定された
場合には、曲面Bとの接触に関するフィレット中心Q
(t)の補正演算は実行されない。 そして、ステップ116でフィレット球が曲面A及び曲
面Bに共に接すると判定された場合には、ステップ118
へ移行して、そのフィレット球が求める両曲面A,Bに接
する真のフィレット球とされ、そのフィレット中心Q
(t)とそのフィレット球と曲面Aとの接点U(t)と
そのフィレット球と曲面Bとの接点V(t)が記憶装置
に記憶される。 次に、ステップ120へ移行して接点U(t)と接点V
(t)とフィレット中心Q(t)の3点が存在する平面
に垂直な方向に、フィレット中心Q(t)を微小量ΔQ
だけ移動させた点Q(t+1)を次のフィレット中心の
候補値とする。 そして、次のステップ122では、点Q(t+1)はフ
ィレット面の形成の終了端を示すフィレット終了面J上
に存在するか否かが判定され、フィレット終了面J上に
存在しない場合には、ステップ124へ移行して球番号t
が1更新され、ステップ106へ戻り、次のフィレット球
の決定処理が実行される。 このようにして、曲面Aと曲面Bとの両面に接するフ
ィレット球が相貫線Cに沿って転がる場合のフィレット
球の中心Q(t)と接点U(t)、V(t)のデータが
得られる。 このようにして得られたデータからフィレット面を創
成して加工データを発生するには、第4図に示すよう
に、ステップ200で球番号tを0に初期設定し、次のス
テップ202でフィレット中心Q(t)と接点U(t)、
V(t)とフィレット半径R(t)のデータから、フィ
レット面を構成する円弧の関数を決定する。そして、ス
テップ204で円弧補間により工具と工作物との相対位置
を変化させて加工を行う。次にステップ206で最終デー
タか否かが判定され、最終データでない場合には、ステ
ップ208へ移行して球番号tが1だけ更新され、ステッ
プ202へ戻り、次の円弧の関数が演算され、ステップ204
で円弧加工が実行される。 上記の処理により得られたフィレット面Sは第8図に
示すように曲面Aと曲面Bとを滑らかな円弧で接続して
できる曲面となる。 尚、上記実施例において、フィレット球R(t)を位
置によって順次変化させれば、第7図に示すようにフィ
レット半径Rが漸増する滑らかなフィレット面Sを得る
ことができる。
タの入力や表示を行うCRT付キーボード13とデータを記
憶する固定ディスク装置12がCPU14に接続されており、
そのCPU14にはインタフェース2を介してデータを出力
するテープパンチャ16とプリンタ15が接続されている。 次に、CPU14の処理手順を第3図に示すフローチャー
トに従って説明する。 ステップ100では、第5図に示すように、曲面Aと曲
面Bとの交線である相貫線Cに垂直な平面Dが指定さ
れ、この面がフィレット開始面とされる。 次に、ステップ102で相貫線Cに沿って、発生される
フィレット球の球番号tが初期値の0に設定される。次
に、ステップ104へ移行して、フィレット開始面Dと曲
面Aとの交線Eとフィレット開始面Dと曲面Bとの交線
Fからフィレット半径Rだけ等距離に存在する点Q
(t)が求められる。この点Q(t)は、フィレット中
心の初期値の候補値となる。 次に、この点Q(t)をフィレット中心とするフィレ
ット半径R(t)の球面関数が演算される。次に、ステ
ップ108へ移行して、その球面関数で特定されたフィレ
ット球が曲面Aと接するか否かが判定される。この判定
条件は1点で接する理論状態に対し一定の範囲を以て判
定される。 次にステップ108でフィレット球が曲面Aと接しない
と判定された場合には、ステップ110へ移行して曲面A
と接する方向にフィレット中心Q(t)を微小量移動さ
せて、補正後のフィレット中心Q(t)を求める。次に
ステップ112へ移行して、そのフィレット中心Q(t)
を中心とする球面関数を発生し、その球面関数で定義さ
れるフィレット球が曲面Bと接するか否かが判別され
る。この判定条件もステップ108の判定条件と同様に一
定の範囲をもって判定される。 ステップ112でフィレット球が曲面Bと接しないと判
定された場合には、ステップ114へ移行して、曲面Bに
接する方向に、フィレット中心Q(t)を微小量移動さ
せて、補正後のフィレット中心Q(t)を求める。 そして、補正後のフィレット中心Q(t)を中心とす
る球面関数を発生して、ステップ116でその球面関数で
定義されるフィレット球が曲面A及び曲面Bと接するか
否かが判定される。接しない場合には、ステップ106へ
戻り、上記したフィレット中心Q(t)の補正演算が再
度実行される。結局、ステップ116でフィレット球が曲
面A及び曲面Bに一定の微小許容誤差範囲内で接すると
判定されるまで、ステップ108〜ステップ116の収束演算
処理が逐次実行される。 尚、ステップ108でフィレット球が曲面Aと接すると
判定された場合には、曲面Aとの接触に関するフィレッ
ト中心Q(t)の補正演算は実行されない。また、ステ
ップ112でフィレット球が曲面Bと接すると判定された
場合には、曲面Bとの接触に関するフィレット中心Q
(t)の補正演算は実行されない。 そして、ステップ116でフィレット球が曲面A及び曲
面Bに共に接すると判定された場合には、ステップ118
へ移行して、そのフィレット球が求める両曲面A,Bに接
する真のフィレット球とされ、そのフィレット中心Q
(t)とそのフィレット球と曲面Aとの接点U(t)と
そのフィレット球と曲面Bとの接点V(t)が記憶装置
に記憶される。 次に、ステップ120へ移行して接点U(t)と接点V
(t)とフィレット中心Q(t)の3点が存在する平面
に垂直な方向に、フィレット中心Q(t)を微小量ΔQ
だけ移動させた点Q(t+1)を次のフィレット中心の
候補値とする。 そして、次のステップ122では、点Q(t+1)はフ
ィレット面の形成の終了端を示すフィレット終了面J上
に存在するか否かが判定され、フィレット終了面J上に
存在しない場合には、ステップ124へ移行して球番号t
が1更新され、ステップ106へ戻り、次のフィレット球
の決定処理が実行される。 このようにして、曲面Aと曲面Bとの両面に接するフ
ィレット球が相貫線Cに沿って転がる場合のフィレット
球の中心Q(t)と接点U(t)、V(t)のデータが
得られる。 このようにして得られたデータからフィレット面を創
成して加工データを発生するには、第4図に示すよう
に、ステップ200で球番号tを0に初期設定し、次のス
テップ202でフィレット中心Q(t)と接点U(t)、
V(t)とフィレット半径R(t)のデータから、フィ
レット面を構成する円弧の関数を決定する。そして、ス
テップ204で円弧補間により工具と工作物との相対位置
を変化させて加工を行う。次にステップ206で最終デー
タか否かが判定され、最終データでない場合には、ステ
ップ208へ移行して球番号tが1だけ更新され、ステッ
プ202へ戻り、次の円弧の関数が演算され、ステップ204
で円弧加工が実行される。 上記の処理により得られたフィレット面Sは第8図に
示すように曲面Aと曲面Bとを滑らかな円弧で接続して
できる曲面となる。 尚、上記実施例において、フィレット球R(t)を位
置によって順次変化させれば、第7図に示すようにフィ
レット半径Rが漸増する滑らかなフィレット面Sを得る
ことができる。
本発明は、フィレット面を求めるのに、フィレット中
心の候補値を最初に設定し、その候補値から所定のフィ
レット半径のフィレット球を仮想し、そのフィレット球
が2つの曲面に接する接球に収束するように、フィレッ
ト中心を逐次補正して真のフィレット中心を求める演算
を、順次、2つの曲面の交線方向に移動させて行うよう
にしているので、フィレット面は正確にフィレット球が
両曲面に接触しながら転がる場合に形成されるフィレッ
ト球の包絡面となるため、滑らかで、干渉しないフィレ
ット面が得られる。
心の候補値を最初に設定し、その候補値から所定のフィ
レット半径のフィレット球を仮想し、そのフィレット球
が2つの曲面に接する接球に収束するように、フィレッ
ト中心を逐次補正して真のフィレット中心を求める演算
を、順次、2つの曲面の交線方向に移動させて行うよう
にしているので、フィレット面は正確にフィレット球が
両曲面に接触しながら転がる場合に形成されるフィレッ
ト球の包絡面となるため、滑らかで、干渉しないフィレ
ット面が得られる。
第1図は本発明の概念を示したブロックダイヤグラム。
第2図は実施例装置のハードウエアの構成を示したブロ
ックダイヤグラム。第3図、第4図はCPUの処理手順を
示したフローチャート。第5図はフィレット中心の初期
値の候補値を求め方を図示した説明図。第6図は本発明
のフィレット面の創成方法を概念的に示した説明図。第
7図はフィレット半径の異なる場合のフィレット面の様
子を示した説明図。第8図は実施例で求められフィレッ
ト面を図示した説明図。第9図、第10図は従来のフィレ
ット面を求める方法を示した説明図。第11図は従来方法
で求められたフィレット面を図示した説明図である。
第2図は実施例装置のハードウエアの構成を示したブロ
ックダイヤグラム。第3図、第4図はCPUの処理手順を
示したフローチャート。第5図はフィレット中心の初期
値の候補値を求め方を図示した説明図。第6図は本発明
のフィレット面の創成方法を概念的に示した説明図。第
7図はフィレット半径の異なる場合のフィレット面の様
子を示した説明図。第8図は実施例で求められフィレッ
ト面を図示した説明図。第9図、第10図は従来のフィレ
ット面を求める方法を示した説明図。第11図は従来方法
で求められたフィレット面を図示した説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】2つの曲面の交線である相貫線に沿ってそ
の2つの曲面を円弧で滑らかに接続して形成されるフィ
レット面の創成装置において、 前記フィレット面を形成する球面の中心の初期値の候補
値を設定する初期設定手段と、 前記球面の中心の候補値を中心とし所定のフィレット半
径を有する球面と前記2つの曲面との接触状態を判定す
る判定手段と、 前記判定手段により前記球面と前記2つの曲面が接触し
ないと判定された場合には、前記球面が前記2つの曲面
に接すると判定される方向に前記中心の候補値を逐次修
正し、前記判定手段により前記球面が前記2つの曲面に
接触する状態の前記球面の中心の真値を演算する逐次演
算手段と、 前記真値を微小量変位させて次の球面の中心の候補値を
設定して、次の球面の中心の真値を逐次修正により求め
る演算を指令する候補値設定手段と、 前記逐次演算手段により演算された前記球面の中心の真
値を記憶する記憶手段と を有することを特徴とするフィレット面創成装置。 - 【請求項2】前記初期設定値手段は、前記相貫線に垂直
な平面上において、その平面と前記2つの曲面との交線
から前記フィレット半径だけ等距離にある点を前記球面
の中心の初期値の候補値とすることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載のフィレット面創成装置。 - 【請求項3】前記候補値設定手段は、前記球面の中心
と、その球面と前記2つの曲面との2つの接点で形成さ
れる平面に垂直な方向に、前記中心を微小量移動させた
位置を次の球面の中心の候補値とすることを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載のフィレット面創成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62177875A JP2512756B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | フィレット面創成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62177875A JP2512756B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | フィレット面創成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6421505A JPS6421505A (en) | 1989-01-24 |
JP2512756B2 true JP2512756B2 (ja) | 1996-07-03 |
Family
ID=16038585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62177875A Expired - Lifetime JP2512756B2 (ja) | 1987-07-16 | 1987-07-16 | フィレット面創成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2512756B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0511828A (ja) * | 1991-07-05 | 1993-01-22 | Fanuc Ltd | フイレツト曲面創成位置の指定方法 |
KR100370841B1 (ko) * | 1998-06-11 | 2003-07-10 | 앰코 테크놀로지 코리아 주식회사 | 반도체패키지 |
JP2007272462A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Toyota Motor Corp | 設計支援装置、設計支援方法、およびプログラム |
-
1987
- 1987-07-16 JP JP62177875A patent/JP2512756B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6421505A (en) | 1989-01-24 |
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