JP2512510Y2 - サイフォン現象の防止構造 - Google Patents

サイフォン現象の防止構造

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JP2512510Y2
JP2512510Y2 JP1990066532U JP6653290U JP2512510Y2 JP 2512510 Y2 JP2512510 Y2 JP 2512510Y2 JP 1990066532 U JP1990066532 U JP 1990066532U JP 6653290 U JP6653290 U JP 6653290U JP 2512510 Y2 JP2512510 Y2 JP 2512510Y2
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conduit
intake pipe
caisson
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seawater
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政俊 木村
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は流体が液面の高い方から低い方に導管内を通
って自然に流れるサイフォン現象を防止する構造に関す
るものである。
〈従来の技術〉 第3図に示すように、ケーソン4内に海水を荷重水と
して注水する場合等には、U字状に曲折した導管2の両
端をケーソン4の内外に位置させ、ケーソン4外の端部
に連結した水中ポンプ3を作動させて、海水をケーソン
4内に注入する方法がとられている。
しかしこの注水方法では、周囲の海水面がケーソン4
内の荷重水面より高い場合には、所謂サイフォン現象が
発生してしまう。
サイフォン現象とは、流体が液面の高い方から低い方
に導管内を通って自然に流れる現象をいう。
従って、荷重水を所要量取り入れた後に、水中ポンプ
3を停止させても、荷重水面が海水面より低い場合は、
サイフォン現象によって引き続き不要な海水がケーソン
4内に流入してしまう。
そこで従来は、第3図に示すように、導管2の最高所
にバルブ5を設け、水中ポンプ3を停止させた後に、こ
のバルブ5を開放することによって、導管2内に空気を
取り入れて、サイフォン現象を防止していた。
〈本考案が解決しようとする問題点〉 上記のようにバルブ5を取り付けた構造の場合には、
次のような問題点が発生する。
〈イ〉水中ポンプ3を停止した後に、バルブ5の開放作
業を行わなければならず、時間的なずれが発生するた
め、事故等で海水注入の緊急停止をする必要がある場合
等に不都合である。
〈ロ〉バルブ5の開放作業は、作業員がケーソン4等の
最高所まで上り、手作業で行っているため、作業が煩雑
であるとともに、労力の無駄が多い。
〈ハ〉特に、大規模なケーソン4等の場合には、導管2
が多数本設置されているため、各導管2に取り付けたバ
ルブ5を一つずつ開放する作業は、非常に労力の無駄で
ある。
〈ニ〉また、ケーソン4の最高所での作業であるから危
険であるとともに、足場等を組み立てる必要もあるため
不経済である。
〈本考案の目的〉 本考案は上記のような問題点を解決するためになされ
たもので、水中ポンプの停止と同時に、作業員によらず
自動的にサイフォン現象を防止できるサイフォン現象の
防止構造を提供することを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 即ち本考案は、流体が液面の高い方から低い方に導管
内を通って自然に流れるサイフォン現象を防止する構造
において、両端開放型の吸気管を、前記導管の途上に取
り付け、この吸気管の一端は導管内に位置させ、かつそ
の端部は流体の下流側に向けて開口し、また吸気管の他
端は導管外に位置させて構成したことを特徴とする、サ
イフォン現象の防止構造である。
〈本考案の説明〉 以下、本考案を、ケーソン4内に海水を注入する場合
を例に挙げて、詳細に説明する。
〈イ〉注入工法全体の概要 第1図は、ケーソン4内に海水を荷重水として注入す
る場合を示している。
海水の注入作業に当たっては、先ずU字状に曲折した
導管2を、ケーソン4の上部に、ケーソン4の内外に跨
がせて設置する。
導管2の両端は、ケーソン4の内外に下方を向けて位
置させる。
導管2のケーソン4外の端部には、水中ポンプ3を連
結する。
そして、水中ポンプ3を海水内に投入し、水中ポンプ
3を作動させて、導管2内を通して海水をケーソン4内
に注入する。
〈ロ〉吸気管 吸気管1は、導管2の途上に取り付けた両端開放型の
管体である。
この吸気管1には、導管2よりも径の小さいものを使
用する。
また、吸気管1の形状としては、L字状、U字状等種
々の形状が考えられる。
〈ハ〉吸気管の取り付け 吸気管1を導管2の途上に取り付ける場合は、溶接等
により、導管2の最高所に取り付けるとよい。
具体的には、第2図に示すように、吸気管1の一端開
口11を導管2内に位置させ、かつその開口11が流体の下
流側に向くように位置させる。
また、吸気管1の他端の開口12は、導管2外に位置さ
せて構成する。
〈本考案の作用〉 水中ポンプ3を作動させて、海水をケーソン4内に取
り入れる。
この場合は、強制的に水中ポンプ3によって海水を注
入するため、吸気管1から空気が導管2内に流入しても
差し支えない。
そして、海水をケーソン4内に所要量取り入れた後
に、水中ポンプ3を停止する。
すると、荷重水面が海水面より低い場合は、サイフォ
ン現象によって引き続き不要な海水がケーソン4内に流
入してしまう。
しかし、本法案は、水中ポンプ3の停止と同時に、吸
気管1から導管2内に空気が取り入れられる。
そのため、導管2内の海水が空気によって分断され、
サイフォン現象による海水の流れが停止する。
従って、ケーソン4内へ余分な海水が流入するのを防
止することができる。
〈本考案の効果〉 本考案は以上説明したようになるので、次のような効
果を期待することができる。
〈イ〉水中ポンプの停止と同時に、吸気管から導管内に
空気が流入し、サイフォン現象を防止することができ
る。
そのため、事故等が発生した際に、海水等の注入の緊
急停止を確実に行うことができる。
〈ロ〉水中ポンプを停止するだけで、自動的に吸気管か
ら導管内に空気が流入する。
そのため、従来のように作業員がケーソン等の最高所
まで上り、バルブの開放を手作業で行う必要がなく、作
業の簡素化を図ることができる。
従って、作業員の削減ができるとともに、足場等を組
み立てる必要もないため、経済的である。
〈ハ〉従来技術には、吸気管を、サイホン配管の最高部
位置より吸水槽側で、吐出槽の吐出水位と同じか若干上
部に、最高部位置より高い位置まで配管したことを特徴
とするものがあります(実開昭56-11389号)。
また、真空破壊用逆止弁を、ポンプの揚水管又はケー
シングの外水位より低位置で、かつ内水位より高位置に
該当する箇所に設けたことを特徴とするものもあります
(実開昭58-151396号)。
しかし、前者の従来技術は、注水時に吸気管から水が
流出しないように、吸気管を、吐出水位位置から最高部
位置まで配管する必要があるため、吸気管が非常に長く
なり、コストが高くなります。
特に、サイホン配管が大きくなればそれに合わせて吸
気管も大きくしなければならず、コスト面で不利となり
ます。
一方、後者の従来技術も、弁機構を用いるものである
ため、構造が複雑化し、やはりコストが高くなります。
それに対して本発明は、導管が大きくなっても、それ
に合わせて吸気管をサイズアップする必要がないため、
非常に小型なもので済みます。
しかも、弁機構のような複雑な構造でなく、きわめて
簡易な構造であります。
よって、本発明は、上記従来技術と比較すると、コス
トを大幅に低減することができ、産業の発達に十分寄与
することができます。
〈ニ〉吸気管の一端を導管内の流体の下流側に向けて位
置させることにより、注水時に吸気管内に負圧が発生
し、導管内に空気が流入することはあっても、決して吸
気管から水が流出することはありません。
よって、確実な流出防止効果を得ることができます。
【図面の簡単な説明】
第1図:注入工法全体の概要の説明図 第2図:吸気管の拡大説明図 第3図:従来技術の説明図

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体が液面の高い方から低い方に導管内を
    通って自然に流れるサイフォン現象を防止する構造にお
    いて、 両端開放型の吸気管を、前記導管の途上に取り付け、 この吸気管の一端は導管内に位置させ、かつその端部は
    流体の下流側に向けて開口し、 また吸気管の他端は導管外に位置させて構成したことを
    特徴とする、 サイフォン現象の防止構造。
JP1990066532U 1990-06-22 1990-06-22 サイフォン現象の防止構造 Expired - Lifetime JP2512510Y2 (ja)

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JPH0424692U JPH0424692U (ja) 1992-02-27
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5611389B2 (ja) * 1977-06-15 1981-03-13

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61560Y2 (ja) * 1979-07-04 1986-01-09
JPS58151396U (ja) * 1982-04-02 1983-10-11 株式会社日立製作所 サイフオンポンプの真空破壊装置

Patent Citations (1)

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JPS5611389B2 (ja) * 1977-06-15 1981-03-13

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