JP2511311Y2 - カセットプレ―ヤにおけるプレイ/リワインド切換機構 - Google Patents

カセットプレ―ヤにおけるプレイ/リワインド切換機構

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JP2511311Y2 JP7268189U JP7268189U JP2511311Y2 JP 2511311 Y2 JP2511311 Y2 JP 2511311Y2 JP 7268189 U JP7268189 U JP 7268189U JP 7268189 U JP7268189 U JP 7268189U JP 2511311 Y2 JP2511311 Y2 JP 2511311Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はカセットプレーヤにおけるプレイ(再生)/
リワインド(巻戻し)切換機構に関する。
〔考案の概要〕
本考案は、モータの正逆回転によってアイドラギヤを
移動させてテープのプレイ/リワインド動作を行なうよ
うにしたカセットプレーヤにおいて、プレイ状態からリ
ワインド動作に転じる際に、ピンチローラがテープから
離れてからアイドラギヤが供給側リール軸に噛合してリ
ワインド動作が行なわれるようにタイミングをとる安全
機構を設けることにより、テープをピンチローラと供給
側リール軸とで引張り合うことがないようにし、テープ
の保護を図るようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来、カセットプレーヤにおいては、モータの回転を
正逆方向に転換することによってテープのプレイ(再
生)/リワインド(巻戻し)動作を切換えるようにした
ものが提案されている。
即ちこの切換機構は、巻取側リール軸と供給側リール
軸の間に、モータの駆動力を伝達するためのアイドラギ
ヤが移動可能に配されて成り、モータの正方向回転時に
はこのアイドラギヤが巻取側リール軸に噛合し、このた
めモータの駆動力によって巻取側リールが正方向に回転
されてテープのプレイ(再生)走行が行なわれる如く動
作し、またモータが逆方向に回転されるとアイドラギヤ
が供給側リール軸側に移動してこれに噛合し、このため
モータの駆動力によって供給側リール軸が逆方向に回転
されてテープのリワインドが行なわれる如く動作する。
一方、このリワインド動作においては、プレイ時にテ
ープに圧接していた磁気ヘッド及びピンチローラをテー
プから離隔させる必要がある。このための手段として
は、磁気ヘッド及びピンチローラが設けられたヘッドベ
ースをモータの逆回転駆動によって後退移動させるカム
機構を備え、プレイ状態からリワインド動作に切換わる
と同時にこのカム機構が作動されることにより磁気ヘッ
ド及びピンチローラがテープから離れ、これによって円
滑なリワインド動作が行なわれる如くなされる。
〔考案が解決しようとする課題〕
このように構成されるカセットプレーヤにおいては、
テープのプレイ状態からリワインド動作に切換わると
き、即ちモータの回転方向が正方向から逆方向に転じた
際には、アイドラギヤが巻取側リール軸から離れて供給
側リール軸に噛合する動作が高速で行なわれるため、ピ
ンチローラがテープから完全に離れないうちに供給側リ
ール軸が逆方向回転を開始してテープが巻戻されること
があり、このため瞬間的にではあるがテープをピンチロ
ーラと供給側リール軸とで引張り合う状態となり、テー
プが傷む原因となっていた。
本考案は斯る点に鑑みてなされたもので、プレイ状態
からリワインド動作への切換時にテープを傷めることの
ない安全機構を備えたプレイ/リワインド切換機構を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成するために本考案は、モータ(18)
の正方向回転時に巻取側リール軸(4)に噛合し、また
逆方向回転時に供給側リール軸(5)に噛合するように
移動され、モータ(18)の駆動力を巻取側リール軸
(4)又は供給側リール軸(5)に選択的に伝達してテ
ープTのプレイ又はリワインド動作を行なわせるアイド
ラギヤ(27)と、モータ(18)の逆方向回転時に作動
し、磁気ヘッド(11)及びピンチローラ(12)が設けら
れたヘッドベース(9)をモータ(18)の駆動力によっ
て後退させて磁気ヘッド(11)及びピンチローラ(12)
をテープTから離隔させるカムギヤ(30)と、このカム
ギヤ(30)によって動作され、モータ(18)の回転方向
が正方向から逆方向に転じるときにピンチローラ(12)
がテープTから離れた後にアイドラギヤ(27)が供給側
リール軸(5)に噛合されるようにアイドラギヤ(27)
の移動を規制するセフティレバー(42)とを有しなるも
のである。
〔作用〕
斯る本考案機構においては、モータ(18)の正方向回
転時にはアイドラギヤ(27)が巻取側リール軸(4)に
噛合してプレイ状態と成される。そしてモータ(18)が
逆方向に回転されるとアイドラギヤ(27)が巻取側リー
ル軸(4)から離れて供給側リール軸(5)に噛合され
る方向に移動し、またカムギヤ(30)が回転作動してヘ
ッドベース(9)が後退し磁気ヘッド(11)及びピンチ
ローラ(12)がテープTから離される。この動作におい
てセフティレバー(42)は、ピンチローラ(12)がテー
プTから離れないうちはアイドラギヤ(27)の供給側リ
ール軸(5)への噛合を阻止し、ピンチローラ(12)が
テープTから離れるとアイドラギヤ(27)が供給側リー
ル軸(5)に噛合されるようにタイミングをとる如く動
作し、このためテープTがピンチローラ(12)と供給側
リール軸(5)との間で引張られる状態となることはな
い。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本考案の実施例を説明す
る。
第1図はカセットプレーヤの筺体表面側のカセット装
着部を示し、即ち図において(1)は筺体(2)に対し
開閉回動自在に設けられたカセットホルダで、このカセ
ットホルダ(1)にテープカセット(3)が挿入装着さ
れる。
(4)及び(5)はカセット装着部に突出される巻取
側リール軸及び供給側リール軸、(6)はキャプスタン
で、巻取側リール軸(4)及び供給側リール軸(5)に
はカセットホルダ(1)に装着されたテープカセット
(3)のリールハブ(7)及び(8)が係合され、また
キャプスタン(6)には後述するピンチローラが転接さ
れる如く成されている。
また、カセットホルダ(1)の奥部には、装着される
テープカセット(3)の前面開口部(3a)に対応してヘ
ッドベース(9)が移動可能に配されている。このヘッ
ドベース(9)は、カセットホルダ(1)に立設された
軸(10)にその一端部において前後方向即ちテープカセ
ット(3)の前面開口部(3a)に対し進退する方向に回
動可能に軸支されているもので、このヘッドベース
(9)上には、テープカセット(3)の前面開口部(3
a)の中央部に対向して磁気ヘッド(11)が固定されて
いると共に、キャプスタン(6)に対応してピンチロー
ラ(12)が回転自在に枢支されている。
さらにこのヘッドベース(9)の遊端部に対応してカ
セットホルダ(1)の奥部の一端側には軸ピン(13)が
立設され、この軸ピン(13)にねじりコイルバネ状の押
圧バネ(14)がそのコイル部において回動自在に嵌着さ
れている。この押圧バネ(14)の一端側腕部(14a)は
L字状に折曲されてその先端が前方即ち装着されるテー
プカセット(3)の前端面部と対向する方向に突出さ
れ、また他端側腕部(14b)はヘッドベース(9)の遊
端部に立設された係合ピン(15)に当接係合されてい
る。
そしてテープカセット(3)をカセットホルダ(1)
の奥まで挿入しカセット装着部に完全に装着した状態で
は、押圧バネ(14)の一端側腕部(14a)の先端がテー
プカセット(3)の前端面部によって押圧され、このた
め押圧バネ(14)は軸(13)を中心として回動されてそ
の他端側腕部(14b)が係合ピン(15)を前方へ押圧
し、これによってヘッドベース(9)が前進方向へ偏倚
されて磁気ヘッド(11)がテープカセット(3)のテー
プTに圧接し、またピンチローラ(12)がテープTを挟
んだ状態でキャプスタン(6)に圧接してテープ走行
(プレイ)可能状態となる如く構成されている。
一方、筺体(2)の裏側には、第2図に示す如く、テ
ープを駆動させるための駆動機構(16)が設けられてい
る。
本例のカセットプレーヤは、筺体(2)の裏側部をそ
のまま駆動機構(16)が構成されるメカシャーシ(17)
として用いてあり、その端部には駆動源としてのモータ
(18)が固定されている。このモータ(18)は、極性の
切換によって正逆回転可能なモータで、その駆動軸(18
a)にはプーリ(19)が取付けられており、このプーリ
(19)にはベルト(20)を介してリール軸駆動用プーリ
(21)及びキャプスタン駆動用プーリ(22)が動力的に
連結されている。リール軸駆動用プーリ(21)は、巻取
側リール軸(4)と供給側リール軸(5)の略中間部に
位置して回転自在に枢支されており、またキャプスタン
駆動用プーリ(22)はキャプスタン(6)と一体に回転
されるように枢支され、即ちこのキャプスタン駆動用プ
ーリ(22)の回転軸がキャプスタン(6)と成されてお
り、その先端部がメカシャーシ(17)を貫通して表面側
のカセット装着部に突出されている。
リール軸駆動用プーリ(21)の周辺部には、第3図に
その詳細を示す如きリール軸駆動機構(23)が構成され
ている。即ち、リール軸駆動用プーリ(21)の両側に位
置して、巻取側リール軸(4)に連結されこれと一体に
回転される大径の駆動ギヤ(以下巻取側リール軸駆動ギ
ヤという)(24)と、供給側リール軸(5)に連結され
これと一体に回転される小径の駆動ギヤ(以下供給側リ
ール軸駆動ギヤという)(25)が配設され、またこの巻
取側リール軸駆動ギヤ(24)と供給側リール軸駆動ギヤ
(25)の間には、リール軸駆動用プーリ(21)の回転支
持軸と同軸上に切換アーム(26)が回動自在に軸支され
ており、その遊端部にはアイドラギヤ(27)が回転自在
に枢支されている。このアイドラギヤ(27)は、小径ギ
ヤ部(27a)と大径ギヤ部(27b)とを有する二段ギヤ
で、切換アーム(26)の回動によって小径ギヤ部(27
a)が巻取側リール軸駆動ギヤ(24)に、大径ギヤ部(2
7b)が供給側リール軸駆動ギヤ(25)に夫々選択的に噛
合されるように成されている。
また、リール軸駆動用プーリ(21)の裏面側には、そ
の中心部にギヤ部(28)が一体に形成され、このギヤ部
(28)にアイドラギヤ(27)の大径ギヤ部(27b)が噛
合されており、これによってモータ(18)の回転による
リール軸駆動用プーリ(21)の回転がアイドラギヤ(2
7)を介して巻取側リール軸(4)又は供給側リール軸
(5)の何れかに選択的に伝達されるように構成されて
いる。
一方、キャプスタン駆動用プーリ(22)の周辺部に
は、第4図にその詳細を示す如きヘッドベース動作機構
(29)が構成されている。即ち、キャプスタン駆動用プ
ーリ(22)の近傍部には、表面側のカセット装着部に備
えられたヘッドベース(9)と対応する位置にカムギヤ
(30)が所定範囲内に回転自在に枢支されている。この
カムギヤ(30)は外周部に夫々所定範囲にわたって第1
のギヤ部(31)及び第2のギヤ部(32)が形成されてお
り、また裏面側には押圧ピン(33)が突設されている。
このカムギヤ(30)の押圧ピン(33)に対応してヘッド
ベース(9)の裏面側にはピン受け部(34)が突設され
ており、この押圧ピン(33)とピン受け部(34)とは、
メカシャーシ(17)に形成された窓孔部(35)内におい
て前後に対向している。
また、キャプスタン駆動用プーリ(22)の下には、こ
のプーリ(22)と同軸上に揺動プレート(36)が回動自
在に軸支されており、この揺動プレート(36)上には一
対のカムギヤ駆動用ギヤ(以下第1のギヤ及び第2のギ
ヤという)(37)及び(38)が回転自在に枢支されてい
る。キャプスタン駆動用プーリ(22)の裏面側にはその
中心部にギヤ部(39)が一体に形成され、このギヤ部
(39)に第1のギヤ(37)及び第2のギヤ(38)が夫々
噛合されており、これによってキャプスタン駆動用プー
リ(22)の回転に伴ない第1のギヤ(37)と第2のギヤ
(38)が同時に回転される如く成されている。尚、(4
0)及び(41)は揺動プレート(36)の回動範囲を規制
するためのストッパーピンである。
さらにこのヘッドベース動作機構(29)においては、
後述するようにプレイ状態からリワインド動作への切換
時にアイドラギヤ(27)の移動を規制しテープを保護す
るためのセフティレバー(42)が配設されている。この
セフティレバー(42)は、カムギヤ(30)の近傍部に軸
支され、その一端部(42a)が供給側リール軸駆動ギヤ
(25)の付近まで延びて切換アーム(26)の回動経路に
対応し、また他端部(42b)はカムギヤ(30)上に突設
された2本の係合ピン(43a)と(43b)の間に係合され
ており、これによってセフティレバー(42)は、カムギ
ヤ(30)の回転に連動して一端部(42a)が供給側リー
ル軸駆動ギヤ(25)に対し接離する方向に回動動作する
ように構成されている。尚、(44)はこのセフティレバ
ー(42)の一端部(42a)が供給側リール軸駆動ギヤ(2
5)より過度に離隔しないようにその回動を規制するた
めのストッパーピンである。
次に以上の如く構成される本例機構の動作について説
明する。
前述した如くカセット装着部にテープカセット(3)
が装着され、磁気ヘッド(11)及びピンチローラ(12)
がテープTに圧接された状態(第1図)において、第2
図の如くモータ(18)を正方向(図において時計方向)
に回転駆動させると、これと連動してリール軸駆動用プ
ーリ(21)及びキャプスタン駆動用プーリ(22)も同方
向に回転され、プレイ状態となる。
即ち、リール軸駆動機構(23)においては、リール軸
駆動用プーリ(21)の正方向回転に追従するようにして
切換アーム(26)が巻取側リール軸(4)の側へ振ら
れ、このためアイドラギヤ(27)の小径ギヤ部(27a)
が巻取側リール軸駆動ギヤ(24)に噛合される。従って
リール軸駆動用プーリ(21)の回転力はアイドラギヤ
(27)を介して巻取側リール軸(4)に伝達されること
になり、このため巻取側リール軸(4)が正方向回転さ
れる。これによってキャプスタン(6)で定速送りされ
たテープTが巻取られ、即ちプレイ(再生)状態となさ
れる。
一方、ヘッドベース動作機構(29)においては、キャ
プスタン駆動用プーリ(22)の正方向回転に追従して揺
動プレート(36)が時計方向に回動されるも、ストッパ
ーピン(40)に当接してそれ以上の回動を規制された状
態に保持されている。この状態においては、揺動プレー
ト(36)の第1及び第2のギヤ(37)及び(38)とカム
ギヤ(30)の第1及び第2のギヤ部(31)及び(32)と
は非対応状態にあり、このため揺動プレート(36)の第
1及び第2のギヤ(37)と(38)は空転し、従ってカム
ギヤ(30)は何ら作動しない。またこの状態ではセフテ
ィレバー(42)はストッパーピン(44)に当接し、その
回動範囲中最も供給側リール軸駆動ギヤ(25)より離隔
した回動位置にある。
そして以上の如きプレイ状態から、第6図の如くモー
タ(18)の回転方向を逆方向(図において反時計方向)
に転換すると、これと連動してリール軸駆動用プーリ
(21)及びキャプスタン駆動用プーリ(22)も同方向に
回転される。
これによってリール軸駆動機構(23)においては、リ
ール軸駆動用プーリ(21)の逆方向回転に追従して切換
アーム(26)が供給側リール軸(5)の方向に回動し、
即ちこれによってアイドラギヤ(27)が巻取側リール軸
駆動ギヤ(24)から離れて供給側リール軸駆動ギヤ(2
5)に噛合する方向に移動され、またヘッドベース動作
機構(29)においては、キャプスタン駆動用プーリ(2
2)の逆方向回転に追従して揺動プレート(36)が反時
計方向に回動されてストッパーピン(41)に当接し、こ
のため揺動プレート(36)の第1のギヤ(37)がカムギ
ヤ(30)の第1のギヤ部(31)に噛合され、これによっ
てキャプスタン駆動用プーリ(22)の回転が第1のギヤ
(37)を介してカムギヤ(30)に伝達される状態となっ
てカムギヤ(30)は反時計方向に回転を開始する。
以上の動作においてアイドラギヤ(27)は、巻取側リ
ール軸駆動ギヤ(24)から離れた後、すぐには供給側リ
ール軸駆動ギヤ(25)に噛合されず、その直前において
切換アーム(26)の先端部(26a)がセフティレバー(4
2)の一端部(42a)に当接し、これによって切換アーム
(26)の回動が規制される。即ち、カムギヤ(30)が作
動し始めたばかりの状態では、アイドラギヤ(27)は供
給側リール軸駆動ギヤ(25)に噛合される前にセフティ
レバー(42)によって供給側リール軸(5)方向への移
動を阻止され、従ってこの状態では供給側リール軸
(5)はまだ回転されない。
そしてやがて第7図に示すようにカムギヤ(30)が充
分に反時計方向に回転されると、その裏側の押圧ピン
(33)がヘッドベース(9)のピン受け部(34)の前面
を押圧し、このためヘッドベース(9)は押圧バネ(1
4)の偏倚力に抗して後退され、磁気ヘッド(11)がテ
ープTから離れると共にピンチローラ(12)がキャプス
タン(6)及びテープTから離される(第8図参照)。
尚、このようにヘッドベース(9)が後退されると、
カムギヤ(30)の第1のギヤ部(31)が揺動プレート
(36)の第1のギヤ(37)から外れることによりカムギ
ヤ(30)の回転が停止され、この状態においては押圧ピ
ン(33)がピン受け部(34)の段差部に係合されること
によりカムギヤ(30)はその停止状態を保持される。
そして以上の如くカムギヤ(30)が反時計方向に回動
作動しヘッドベース(9)が後退される動作と同時に、
カムギヤ(30)の回転と連動してセフティーレバー(4
2)がストッパーピン(44)から離れる方向に回動し、
これによって切換アーム(26)の供給側リール軸(5)
方向への回動規制が解除されることになる。このためア
イドラギヤ(27)の大径ギヤ部(27b)が供給側リール
軸駆動ギヤ(25)に噛合し、従ってリール軸駆動用プー
リ(21)の回転力はアイドラギヤ(27)を介して供給側
リール軸(5)に伝達され、これによって供給側リール
軸(5)が逆方向回転してテープTを巻取り、即ちリワ
インド動作が行なわれる。
以上の動作説明によって明らかな如く、セフティレバ
ー(42)は、ピンチローラ(12)がテープTから完全に
離れないうちはアイドラギヤ(27)の供給側リール軸駆
動ギヤ(25)への噛合を阻止し、ピンチローラ(12)が
テープTから離れた状態においてアイドラギヤ(27)が
供給側リール軸駆動ギヤ(25)に噛合されるようにタイ
ミングをとっているものである。従ってプレイ状態から
リワインド動作への切換時にテープTがピンチローラ
(12)と供給側リール軸(5)との間で引張られる状態
となることはない。
そして以上の如きリワインド動作から第9図の如くモ
ータ(18)の回転を再び正方向に転換すると、リール軸
駆動機構(23)においてはリール軸駆動用プーリ(21)
の正方向回転に追従して切換アーム(26)が巻取側リー
ル軸(4)の方向に回動し即ちアイドラギヤ(27)が巻
取側リール軸駆動ギヤ(24)に噛合する方向に移動さ
れ、またヘッドベース動作機構(29)においてはキャプ
スタン駆動用プーリ(22)の正方向回転に追従して揺動
プレート(36)が時計方向に回動してストッパーピン
(40)に当接し、このため揺動プレート(36)の第2の
ギヤ(38)がカムギヤ(30)の第2のギヤ部(32)に噛
合され、これによってキャプスタン駆動用プーリ(22)
の回転が第2のギヤ(38)を介してカムギヤ(30)に伝
達される状態となってカムギヤ(30)は時計方向に回転
し、以上の動作によって駆動機構(16)は第2図のプレ
イ状態に戻る。
以上に詳述した如く本例のカセットプレーヤにおいて
は、モータ(18)の回転を正逆方向に転換するだけでプ
レイ/リワインド動作が自動的に切換えられる。そして
プレイ状態からリワインド動作に切換わる際には、ピン
チローラ(12)がテープTから離れないうちはアイドラ
ギヤ(27)が供給側リール軸(5)に噛合しないように
セフティレバー(42)によってタイミングがとられ、即
ちピンチローラ(12)がテープTから離れた後にアイド
ラギヤ(27)が供給側リール軸(5)に噛合しリワイン
ド動作が行われる如く成されているので、ピンチローラ
(12)と供給側リール軸(5)との間でテープTを引張
り合うようなことはなく、従ってテープを傷めることな
くプレイ状態からリワインド動作への切換が行なわれ
る。
以上、本考案の一実施例について説明したが、本考案
はこの実施例の構成に限ることなく種々の変化変更が可
能なものであることは勿論である。
〔考案の効果〕
以上の如く本考案の機構は、プレイ状態からリワイン
ド動作に切換わる際に、ピンチローラがテープから離れ
ないうちはアイドラギヤが供給側リール軸に噛合しない
ようにその移動を規制するレバーを設けたことにより、
ピンチローラと供給側リール軸とでテープを引張り合う
状態となることが防止され、このためテープを傷めるこ
となく安全かつ確実な切換動作は行なわれる効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示すカセット装着部の平面
図、第2図はその裏側に構成される駆動機構の平面図、
第3図はリール軸駆動機構部の分解斜視図、第4図はヘ
ッドベース動作機構部の分解斜視図、第5図はヘッドベ
ース動作機構部の一部分の縦断側面図、第6図はプレイ
→リワインド切換時の説明図、第7図はリワインド動作
時の説明図、第8図はリワインド動作時のヘッドベース
の移動状態の説明図、第9図はリワインド→プレイ切換
時の説明図である。 図中、Tはテープ、(4)は巻取側リール軸、(5)は
供給側リール軸、(9)はヘッドベース、(11)は磁気
ヘッド、(12)はピンチローラ、(18)はモータ、(2
7)はアイドラギヤ、(30)はカムギヤ、(42)はセフ
ティレバーである。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの正方向回転時に巻取側リール軸に
    噛合し、逆方向回転時に供給側リール軸に噛合するよう
    に移動され、上記モータの駆動力を上記巻取側リール軸
    又は供給側リール軸に伝達するアイドラギヤと、 上記モータの逆方向回転時に作動し、磁気ヘッド及びピ
    ンチローラが設けられたヘッドベースを上記モータの駆
    動力によって後退させて上記磁気ヘッド及びピンチロー
    ラをテープから離隔させるカムギヤと、 このカムギヤによって動作され、上記モータの回転方向
    が正方向から逆方向に転じるときに上記ピンチローラが
    テープから離れた後に上記アイドラギヤが上記供給側リ
    ール軸に噛合されるようにその移動を規制するレバー
    と、 を有してなるカセットプレーヤにおけるプレイ/リワイ
    ンド切換機構。
JP7268189U 1989-06-21 1989-06-21 カセットプレ―ヤにおけるプレイ/リワインド切換機構 Expired - Lifetime JP2511311Y2 (ja)

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