JP2510997B2 - 標識添着のタイヤ - Google Patents

標識添着のタイヤ

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JP2510997B2 JP61177618A JP17761886A JP2510997B2 JP 2510997 B2 JP2510997 B2 JP 2510997B2 JP 61177618 A JP61177618 A JP 61177618A JP 17761886 A JP17761886 A JP 17761886A JP 2510997 B2 JP2510997 B2 JP 2510997B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、タイヤのファッショナブル化を目的とした
技術に関するものである。より具体的には、変色の原因
であったアミン系老化防止剤を含有しないサイドウォー
ルに、明彩色標識を添着したタイヤを提供するものであ
る。
(従来の技術とその問題点) タイヤをファッショナブル化しようとする試みは、過
去非常に多く研究されており、その代表的なものとして
は、ゴム組成物を黒から明彩色のものに変える方法、サ
イドウォールに、それぞれペイントで装飾する方法、フ
ァッショナブルな模様を熱転写する方法やカラフルな標
識を貼付する方法等がある。然しながら、未だにタイヤ
市場にその姿を見せていないのは、次のような理由によ
っている。
(1) タイヤサイドウォールのゴム組成物には、優れ
た耐候性が要求されるのでかなり多量のアミン系老化防
止剤が使用されているが、このアミン系老化防止剤は非
常に優れた耐オゾン性や耐熱性をゴムに附与する反面、
紫外線等によって、容易に褐色から紫色に強く変色する
性質を持っている。また、一面、このアミン系老化防止
剤のゴム中での移行速度は極めて速く、そのため、折角
サイドウォールに施した標識の装飾は、通常1〜2時間
程度から遅くとも1週間程度で変色、汚染してしまう場
合が殆んどであった。
(2) 走行中タイヤのサイドウォールが通常受ける歪
の大きさは、その程度大きくはないが、その回数は、タ
イヤのライフ当り2000万回を越える程である。その為、
ゴム以外の樹脂等を使用しても耐屈曲性が不充分で、ヒ
ビ割れ剥離を起こし易かった。
具体例には、アミン系老化防止剤の移行を遮断する材
料を耐屈曲性の良い樹脂から選んでも、常温で使用する
際には、特に問題が発生しなくても、冬場の定温使用時
に、ヒビ割れ剥離を起こすことが多かった。
(3) サイドウォールを構成する加硫ゴムと標識との
接着は、非常に難かしい。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、以前よりこの問題解決に精力的に取り
組み、多数の特許と実用新案を既に出願中である。
本発明もその一連のもので、上記三つのポイントをよ
り一層改良すべく、鋭意研究を行なった結果、次のよう
な結論になった。
A.タイヤのサイドウォールの少なくとも表面にアミン系
の老化防止剤を全く使用しないゴム組成物を使用すれ
ば、上記(1)の汚染変色の問題を解決できる。然し、
タイヤサイドウォールは、通常、天然ゴムとハイシスブ
タジエンゴムのブレンドを基本としたゴム組成物から成
っており、アミン系老化防止剤を含ませないと他の非汚
染性の老化防止剤を使用しても、充分な耐候性を得るこ
とができないという他の問題が発生してしまう。これ
は、天然ゴムもハイシスブタジエンゴムも共にゴム主鎖
中に二重結合を有しており、この二重結合がオゾンや高
温時の酸素に簡単に攻撃されて鎖切断が起こってしまう
からである。
従って、アミン系老化防止剤を使用しなくても耐候性
に優れるゴム組成物を製りだすことが、解決しなければ
ならない第一の課題である。
B.以上で充分な性能のゴム組成物が出来たら、そのゴム
組成物と標識をどのような接着技術で接着させるかが、
次の取り組むべき課題である。
C.以上の解決が出来れば、従来のようなアミン系の老化
防止剤を食い止めるような構造にする必要がないので、
それにマッチした構造は、どのようなものにするかが第
三の課題となる。
以上の観点から、本発明者らは鋭意検討を重ねた結
果、長期間使用しても汚染変色が無く、且耐久性に優れ
た明彩色の標識を具えたタイヤを提供することが可能と
なり、本発明に到達した。
即ち、本発明は、下記(1)〜(2)から構成され
る。
(1) トレッド部、サイドウォール部及びビート部を
備えるタイヤにおいて、そのサイドウォール部の少なく
とも表面がアミン系老化防止剤を含有しない非ジエン系
ゴム(X)を含むゴム組成物であり、且つその上に非ジ
エン系ゴム(Y)を主成分とする明彩色ゴムとタイヤと
の接着を行なう接着層とから成る標識を添着してなり、
前記非ジエン系ゴム(X)が下記条件(A)〜(G)を
すべて満足するエチレン−プロピレン−ジオレフィン三
次元共重合体ゴムからなることを特徴とする標識添着の
タイヤ。
(A)ガラス転移温度(DSC測定);−50℃以下 (B)ヨウ素価;10〜34 (C)重量平均分子量;22万以上 (D)エチレン含有量;68〜85モル% (E)分子量分布(Mw/Mn);3.0以上 (F)95≦1.5(ヨウ素価)+(エチレン含有量)≦120 (G)90≦(重量平均分子量)×10-4+(エチレン含有
量)≦110 また、より好ましくは、 (2)トレッド部、サイドウォール部及びビート部を備
えるタイヤにおいて、そのサイドウォール部の少なくと
も表面がアミン系老化防止剤を含有しない非ジエン系ゴ
ム(X)を含むゴム組成物であり、且つその上に非ジエ
ン系ゴム(Y)を主成分とする明彩色ゴム層、タイヤと
の接着を行なう接着層とその中間層として明度5以下の
緩衝ゴム層とから成る標識を添着してなり、前記非ジエ
ン系ゴム(X)が下記条件(A)〜(G)をすべて満足
するエチレン−プロピレン−ジオレフィン三次元共重合
体ゴムからなることを特徴とする標識添着のタイヤ。
(A)ガラス転移温度(DSC測定);−50℃以下 (B)ヨウ素価;10〜34 (C)重量平均分子量;22万以上 (D)エチレン含有量;68〜85モル% (E)分子量分布(Mw/Mn);3.0以上 (F)95≦1.5(ヨウ素価)+(エチレン含有量)≦120 (G)90≦(重量平均分子量)×10-4+(エチレン含有
量)≦110 なお、本発明でいう明彩色とは赤、黄や青等の彩度を
有する色ばかりでなく、白色や灰色等の明度は有する
が、彩度を有しない色、更には、タイヤの黒色とは異な
る色調を感じさせる黒色をも包含するものとする。
以下、本発明に就いてより詳細に説明する。
先ず、最初に本発明の重要な要件であるタイヤサイド
ウォールのゴムに就いて説明する。
タイヤサイドウォールには、主鎖に二重結合を殆んど
有していない非ジエン系ゴム(X)を主成分とするゴム
組成物を使用する。この非ジエン系ゴム(X)の中でも
エチレン−プロピレン−ジオレフィン三元共重合ゴム
(以下EPDMゴムと略す)、中でも次の条件をすべて満足
するEPDMゴムを使用することが必須である。
(条件) (A)ガラス転移温度(DSC測定);−50℃以下。
(B)ヨウ素価;10〜34 (C)重量平均分子量;22万以上。
(D)エチレン含有量;68〜85モル%。
(E)分子量分布(Mw/Mn);3.0以上。
(F)95≦1.5×(ヨウ素価)+(エチレン含有量)≦1
20 (G)90≦(重量平均分子量)×10-4+(エチレン含有
量)≦110 即ち、上記条件をすべて満足するヨウ素価のEPDMゴム
が、他のジエン系ゴムとの接着性、破断時強度、破断時
伸びや耐亀裂成長性の面で特に優れている。
また、このEPDMゴムを30重量部程度使用すれば、アミ
ン系の老化防止剤やパラフィン系ワックスを全く使用し
なくても充分な耐候性を確保できる。併せて、本出願人
の特許である加硫ゴムの接着技術に関する特公昭52−36
910号、(例えば、NN′−ジクロロベンゼンスルホンア
ミド溶液による処理)にあるような表面処理による接着
も可能である。
本発明で用いるEPDMゴムのジオレフィン成分として
は、エチリデンノルボルネンが好ましい。これは、通常
使用される他の第三成分、例えば、ジシクロペンタジエ
ンや1,4−ヘキサジエンでは、耐亀裂成長性、破断時強
度や破断時伸びに十分な改良効果を発揮出来ないためで
ある。
ゴムの油展量としては、本発明の効果を充分に出す為
にこのEPDMゴムの重量平均分子量を好ましくは、25万以
上にする必要があるため、40重量部以上とすることが好
ましい。この理由は油展量を40重量部以上にしないと、
加工性が悪く工業的に使用するのが難しくなる為であ
る。
次に明彩色の標識に就いて説明する。
本発明の明彩色標識は、非ジエン系ゴム成分(Y)を
主成分とする明彩色の表層用のゴム層とタイヤとの接着
を行なう接着層、好ましくはその中間層として、明度5
以下の緩衝ゴム層より構成する。
この標識の表層用のゴムとして非ジエン系ゴム(Y)
を使用するのは、このゴムが主鎖に二重結合を殆んど有
していないからである。中でもクロロスルホン化ポリエ
チレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン
共重合体ゴムやエチレン−プロピレン−ジオレフィン三
元共重合体ゴムが好ましく、耐構成の面から、これら非
ジエン系ゴム(Y)を30重量部以上含有するゴム組成物
が好ましい。
この表層の厚みは、0.3〜1.0mmが好ましい。これは、
0.3mmよりも薄いゴムシートでは工業的に取り扱い難
く、また一方1.0mmよりも厚い場合は、特に斜め横から
見たときに引締った感じを受けなくなり、狙いの一つで
ある美観性を失するからである。
次にこの標識の重要な要素の一つである接着層は、ポ
リエステルエラストマー、共重合ナイロン、ポリウレタ
ンエラストマー、および部分架橋も含む未加硫ゴム組成
物より選ばれる材料から製られる。この接着層を使用す
ることにより、加硫済みタイヤと容易に接着させること
ができる。即ち、接着方法としてはポリエステルエラス
トマー、共重合ナイロンやポリウレタンエラストマーを
材料として使用する場合には、既に触れた特公昭52−36
910号公報に開示されているような技術でサイドウォー
ルゴムの表面を予め処理することで添着が可能である。
なお、部分架橋も含む未加硫ゴム組成物を使用する場合
は、加硫前の成型済みダイヤ即ち、グリーンダイヤに附
着して加硫工程によって接着させることができる。
第3に本発明の標識は、実質的には明彩色を有する表
層と接着層の二層だけで充分であるが、この中間層とし
ての緩衝ゴム層を挿入するのがより好ましい。このゴム
層の材料はジエン系ゴムを50重量部以上含有するゴム組
成物とすることが好ましい。厚みが0.5〜4.5mm程度の明
度の低い色、好ましくは、明度5以上の黒〜灰色の層の
中間層に加えると表層の色が引締り、外観がより向上す
るのでより好ましい。
これは緩衝層の厚みが、0.5mmよりも薄いと表層の明
彩色を引締める緩衝効果が発揮出来ない。また、逆に4.
5mmよりも厚くなると、実質的に標識がダイヤサイド表
面から出過ることになり、縁石等に接触して剥離する可
能性が高くなるばかりでなく、外観的にも好ましくない
からである。
ゴム製品用標識の全体の厚みは、0.3〜5.0mmであるこ
とが好ましい。これは、0.3mmよりも薄いということ
は、実質的に表層のゲージが0.3mmよりも薄くなり、ま
た逆に5.0mmを越えると実質的に標識がタイヤサイド表
面から出過ぎてしまうことになる。どちらの場合も、緩
衝層の厚みのときに述べたと同一の理由で好ましくな
い。
なお、本発明の標識がタイヤの外観向上を注目的にし
ているため、必要によりゴム製品用標識の明彩色ゴム層
の上に熱転写、あるいは印刷等により彩色模様を施すこ
とは、さらに好ましい方向であることは述べるまでもな
い。
以上の様な構成によって、本発明の明彩色標識を添着
したタイヤが得られる。
次に本発明に使用するEPDMゴムの製法に就いて説明す
る。即ち、EPDMゴムは、炭化水素溶媒中、(a)VO(O
R)nX3-n(Rは炭化水素残基、Xはハロゲン元素、0≦
n≦3)又は、VX4(Xはハロゲン元素)で表わされる
バナジウム化合物と(b)R′mAlX′3-m(R′は炭化
水素残基、X′はハロゲン元素、0≦m≦3)で示され
る有機アルミニウム化合物から形成される触媒の存在
下、エチレン、プロピレンおよび例えば、エチリデンノ
ルボルネンを第三成分として、希望するモノマー単位組
成になるよう調整し、ランダム共重合によって製造出来
る。
触媒の一方の成分であるバナジウム化合物の具体的例
としては、VO(OCH3)Cl2,VO(OCH32Cl,VO(OCH33,
VO(OC2H5)Cl2,VO(OC2H52Cl,VO(OC2H53,VO(OC2
H51.5Br1.5,VO(OC3H7)Cl2,VO(CO3H71.5Cl1.5,VO
(OC2H72Cl,VO(OC3H73,VO(O−nC4H9)Cl2,VO
(O−nC4H92Cl,VO(O−isoC4H9)Cl2,VO(O−secC
4H93,VO(OC5H111.5Cl1.5,VOCl3やVCl4あるいは、
これらの混合物があげられる。これらの中でもVO(OC2H
5)Cl2とVOCl3が特に好ましい。
又、有機アルミニウム化合物の具体例としては、(CH
32AlCl、(CH31.5AlCl1.5、(CH3)AlCl2、(C
2H52AlCl、(C2H51.5AlCl1.5、(C2H5)AlCl2、(C
3H72AlCl、(C3H71.5AlCl1.5、(C3H7)AlCl2、(C
6H131.5AlCl1.5、(C6H13)Al2Clや(C6H13)AlCl2
あるいは、これらの混合物等があげられる。
有機アルミニウム化合物とバナジウム化合物の使用割
合は、Al化合物/V化合物(モル比)として2〜50、特に
5〜30の範囲が好ましい。
その濃度は、バナジウム化合物が0.01〜5ミリモル/
リットル、好ましくは、0.1〜2.0ミリモル/リットルで
ある。
炭化水素溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタンまたは灯油のような脂肪族炭化水素やベン
ゼン、トルエンまたはキシレンのような芳香族炭化水素
の単独または、その混合物として用いることが出来る。
ポリマー中のエチレン含量は、共重合の際のモノマー
供給量をコントロールすることよって、調節できるが、
その含量を85モル%以上にするのは、工業的には困難で
ある。
重合温度は、0〜100℃、好ましくは、20〜80℃、重
合圧力は、0〜50kg/cm2に保持する。また、生成するEP
DMゴムの分子量の調節には、水素を使用する。
(実施例) 以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
先ず、用いた試験方法およびEPDMゴムに就いて説明す
る。
<試験法> (a) 耐亀裂成長性ドラムテスト 供試タイヤをJIS 130%荷重、内圧1.7kg/cm2で時速60
kmで2万kmドラム走行させ、標識とタイヤとの界面の亀
裂、剥離及び標識そのものの亀裂の有無を評価した。
(b) 耐汚染性テスト 供試標識タイヤを換気が出来るオーブン中に30℃で1
週間放置後、出力500Wのキセノンランプを使い紫外線照
射後の標識の変色の有無を評価した。
(c) 耐久テスト 同一の試験対象につき10個の標識を用いて、標識タイ
ヤを乗用車に装着し、15,000km走行後の部分的、あるい
は全面的に剥離している標識の個数で評価した。
(d) 低内圧ドラムテスト 同一の試験対象につき10個の標識を備えたタイヤを内
圧1.2kg/cm2、JIS 100%荷重、時速60kmで2kmドラム走
行させ、標識のヒビ割れや標識とサイドウォールとの界
面における亀裂、剥離の発生の有無で評価した。
(e) 縁石擦りテスト 供試用標識タイヤを乗用車に装着し、高さ15cmのコン
クリート縁石に接触させ、剥離の程度を評価した。
<供試EPDMゴム> タイヤのサイドウォール用に共したEPDMゴムの試料名
と構造特性との関係を第1表に示す。
第1表の試作−3のEPDMゴムは、次のようにして作成
した。撹拌装置を備えた15リットルのステンレス製重合
器を用いて下記の方法により連続的にエチレン、プロピ
レンとエチリデンノルボルネンの共重合を行なった。
重合器上部から重合溶媒としてヘキサンを毎時5リッ
トルの速度で連続的に供給した。一方、重合器下部から
重合器中の重合液が、常に5リットルになるように重合
液を抜き出した。触媒として(a)VO(OC2H5)Cl2を重
合器中の濃度が0.28ミリモル/リットル、(b)(C
2H51.5AlCl1.5の濃度が1.85ミリモル/リットルとな
るように、夫々重合器上部から連続的に供給した。ま
た、重合器上部からエチレン45モル%,プロピレン55モ
ル%の混合ガスを毎時450リットルの速度で、また、エ
チリデンノルボルネンは毎時25gの速度でそれぞれ、供
給した。また、分子量の調節剤として水素ガスを毎時3.
2リットルの速度で供給した。
重合温度は、重合器外部に取り付けたジャケットによ
って41℃にコントロール、重合器内の圧力は、4.8kg/cm
2とした。
重合器下部から取り出した重合液は、スチームストリ
ッピング処理後、80℃で一昼夜乾燥後、真空下に乾燥を
行なった。EPDMゴムの収量は、毎時265gであった。な
お、その重量平均分子量とMw/MnはGPCにて測定した。
〔実施例1〜2,比較例1〜2〕 本発明の明彩色標識添着タイヤの性能を評価するた
め、次の実験を行なった。
<1>標識の作成 (a) 標識の表層用材料は、第2表の配合内容によっ
て調整した。
(b) 『標識−A』; 第2表のゴム組成物1の0.60mm未加硫ゴムシートをロ
ートキュアーし、0.55mmの加硫ゴムシートを作成した。
上記加硫ゴムシートに厚み30μmのポリエステルエラス
トマー{東レ(株)・デュポン(株)製ハイトレル−S
タイプの改良品(軟化点82℃、JIS硬度〔A型〕72)}
のフィルムをラミネート、このシートを直径25mmの円形
に打ち抜き、標識−Aとした。
(c) 『標識−B』; 第2表のゴム組成物1の0.30mm未加硫ゴムシートとゴ
ム組成物2の0.50mm未加硫ゴムシートを合わせロートキ
ュアーし、0.70mmの二層加硫ゴムシートを作成した。
上記加硫ゴムシートのゴム組成物2の側に、厚さ30μ
mの標式Aと同一のポリエステルエラストマーのフィル
ムをラミネート、このシートを直径25mmの円形に打ち抜
き標識−Bとした。
<2>標識添着用タイヤの作製 第3表のゴム組成物3をサイドウォールゴムに使っ
て、乗用車用ラジアルタイア185/70HR13を試作した。
コントロールタイヤには、第3表のゴム組成物4をサ
イドウォールに使った同種のタイヤを用いた。なお、ゴ
ム組成物4は、従来のタイヤサイドウォールに使用され
ているゴム組成物と同一のものである。
<3>標識の添着 上記の標識を添着するタイマのサイドウォールの添着
部表面を、前に触れた特公昭52−36910号公報に記載さ
れたN,N′−ジクロロベンゼンスルホンアミドのアセト
ン溶液から成る処理液にて表面処理後、上記の標識を16
0℃のアイロンにて熱圧着した。
<4>評価結果 試験評価結果を第4表に示す。
第4表の結果より、本発明による明彩色標識を備えた
タイヤが従来の標識タイヤに比べて、標識の耐汚染性や
耐久性において、極めて優れていることが明らかであ
る。
〔実施例3〜4,比較例3〜11〕 サイドウォールのゴム組成物を構成するEPDMゴムの構
造を種々変えた乗用車用ラジアルタイヤ175SR14を作製
し、その評価を行なった。なおその他の条件は、実施例
1と同一とした。
その結果を第5表に示す。なお第5表中のEPDMゴム種
は第1表のゴム種と符合する。
第5表の結果より、サイドウォールの少なくとも表面
に用いるEPDMゴムの構造が重要なファクターであり、効
果を十分発揮するためには、本発明の規定した構造条件
を満足することが必要であることが明らかである。
〔実施例5〕 実施例5では、標識の接着層に共重合ナイロン、表層
用材料にEPDMゴム〜天然ゴム(NR)のブレンドゴムを、
それぞれ使用した。
『標識−C』 表層(NR−EPDMゴム)〜接着層 (共重合ナイロン) 第6表のゴム組成物5の0.7mm未加硫ゴムシートをロ
ートキュアーし、0.65mmの加硫ゴムシートを作成、この
ゴムシートの一方の面を特公昭52−36910号公報に記載
されたN,N′−ジクロロベンゼンスルホンアミドのアセ
トン溶液から成る表面処理液にて処理した。この表面処
理側に、厚さ30μmの共重合ナイロンフィルム{東レ
(株)製;商品明アミランCM4000}をラミネート、この
シートを直径25mmの円形に打ち抜き、標識とした。
この標識−Cを使用し、その他は実施例1と同様に標
識タイヤを製り評価した。評価の結果は耐亀裂成長性ド
ラム、耐汚染性テスト、耐久テスト、耐久テスト後の外
観や低内圧ドラムテストすべて問題無く優れた性能を示
した。
(発明の効果) 本発明の完成により (1) サイドウォールゴムとしてアミン系老化防止剤
の使用が不要となり、現在までの重要な課題であった変
色を起こさない明彩色標識タイヤの製造が可能となっ
た。
(2) また、本発明のタイヤは耐汚染性等の外観面ば
かりでなく、耐剥離性や耐亀裂性等の耐久性の面でも、
極めて優れた性能を有する。
(3) 更に、本発明の明彩色標識タイヤは、従来開発
中のそれに比べて、タイヤサイドウォールからのアミン
系老化防止剤の移行を阻むための手段が不要となり、標
識の構造を非常に簡単化することが出来た。そのため、
工業的規模での製造を可能とし、併せて、タイヤ性能面
でも信頼性の高い製品が供給可能となった。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部、サイドウォール部及びビード
    部を備えるタイヤにおいて、そのサイドウォール部の少
    なくとも表面がアミン系老化防止剤を含有しない非ジエ
    ン系ゴム(X)を含むゴム組成物であり、且つその上に
    非ジエン系ゴム(Y)を主成分とする明彩色ゴム層とタ
    イヤとの接着を行なう接着層とから成る標識を添着して
    なり、前記非ジエン系ゴム(X)が下記条件(A)〜
    (G)をすべて満足するエチレン−プロピレン−ジオレ
    フィン三次元共重合体ゴムからなることを特徴とする標
    識添着のタイヤ。 (A)ガラス転移温度(DSC測定);−50℃以下 (B)ヨウ素価;10〜34 (C)重量平均分子量;22万以上 (D)エチレン含有量;68〜85モル% (E)分子量分布(Mw/Mn);3.0以上 (F)95≦1.5(ヨウ素価)+(エチレン含有量)≦120 (G)90≦(重量平均分子量)×10-4+(エチレン含有
    量)≦110
  2. 【請求項2】標識の明彩色ゴム層を構成している非ジエ
    ン系ゴム(Y)が、クロロスルホン化ポリエチレンゴ
    ム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム共重
    合体ゴム及びエチレン−プロピレン−ジオレフィン三次
    元共重合体ゴムから選ばれるゴムであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の標識添着のタイヤ。
  3. 【請求項3】標識の接着層がポリエステルエラストマ
    ー、共重合ナイロン、ポリウレタンエラストマー、およ
    び部分架橋も含む未加硫ゴム組成物より選ばれることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の標識添着のタイ
    ヤ。
  4. 【請求項4】前記エチレン−プロピレン−ジオレフィン
    三次元共重合体ゴムのジオレフィンが、エチリデンノル
    ボルネンである特許請求の範囲第1項記載の標識添着の
    タイヤ。
  5. 【請求項5】トレッド部、サイドウォール部及びビード
    部を備えるタイヤにおいて、そのサイドウォール部の少
    なくとも表面がアミン系老化防止剤を含有しない非ジエ
    ン系ゴム(X)を含むゴム組成物であり、且つその上に
    非ジエン系ゴム(Y)を主成分とする明彩色ゴム層、タ
    イヤとの接着を行なう接着層とその中間層として明度5
    以下の緩衝ゴム層とから成る標識を添着してなり、前記
    非ジエン系ゴム(X)が下記条件(A)〜(G)をすべ
    て満足するエチレン−プロピレン−ジオレフィン三次元
    共重合体ゴムからなることを特徴とする標識添着のタイ
    ヤ。 (A)ガラス転移温度(DSC測定);−50℃以下 (B)ヨウ素価;10〜34 (C)重量平均分子量;22万以上 (D)エチレン含有量;68〜85モル% (E)分子量分布(Mw/Mn);3.0以上 (F)95≦1.5(ヨウ素価)+(エチレン含有量)≦120 (G)90≦(重量平均分子量)×10-4+(エチレン含有
    量)≦110
  6. 【請求項6】標識の明彩色ゴム層を構成している非ジエ
    ン系ゴム(Y)が、クロロスルボン化ポリエチレンゴ
    ム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム共重
    合体ゴム及びエチレン−プロピレン−ジオレフィン三次
    元共重合体ゴムから選ばれるゴムであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第5項記載の標識添着のタイヤ。
  7. 【請求項7】標識の接着層がポリエステルエラストマ
    ー、共重合ナイロン、ポリウレタンエラストマー、およ
    び部分架橋も含む未加硫ゴム組成物より選ばれることを
    特徴とする特許請求の範囲第5項記載の標識添着のタイ
    ヤ。
  8. 【請求項8】標識の緩衝ゴム層を構成するゴム組成物
    が、ジエン系ゴムを50重量部以上含有することを特徴と
    する特許請求の範囲第5項記載の標識添着のタイヤ。
  9. 【請求項9】前記エチレン−プロピレン−ジオレフィン
    三次元共重合体ゴムのジオレフィンが、エチリデンノル
    ボルネンである特許請求の範囲第5項記載の標識添着の
    タイヤ。
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