JP2510971B2 - シンクロトロン軌道放射光発生装置 - Google Patents

シンクロトロン軌道放射光発生装置

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JP2510971B2 JP27841684A JP27841684A JP2510971B2 JP 2510971 B2 JP2510971 B2 JP 2510971B2 JP 27841684 A JP27841684 A JP 27841684A JP 27841684 A JP27841684 A JP 27841684A JP 2510971 B2 JP2510971 B2 JP 2510971B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、シンクロトロン軌道放射光を外部に取出し
て、例えば半導体集積回路の製造等に利用するためのシ
ンクロトロン軌道放射光取出装置に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
周知のように、半導体集積回路の製造には、露光技術
が不可欠である。現在は、専ら紫外線露光方式が採用さ
れている。しかし、紫外線による露光技術は、現在、原
理的に限界まできている。したがって、集積度も限界に
きている。そこで、最近では原理的により微細な転写が
可能であるX線露光技術が注目されている。
ところで、このようなX線露光技術を確立するにはX
線発生装置を必要とする。このX線発生装置としては従
来、種々のものが提案されている。その中に、粒子(以
下、電子と称する)の軌道が磁場によって曲げられると
きに発生するシンクロトロン軌道放射光の中に含まれて
いる軟X線をX線露光に使用することが提案されてい
る。シンクロトロン軌道放射によるX線は強力で、かつ
平行性がよいため、X線露光用の線源として理想的なも
のと言える。しかし、このシンクロトロン軌道放射によ
って軟X線を発生させる装置、つまりシンクロトロン軌
道放射光発生装置を実現するには次のような技術的な問
題が残されている。すなわち、どのようにして加速用真
空容器から放射光を外部に取り出すかと言う問題であ
る。シンクロトロン軌道放射光を発生させるには加速空
間内を運動している電子の軌道を偏向用電磁石を用いて
偏向させる必要がある。この偏向用電磁石には、高い磁
場分布均一性が要求される。加速用真空容器は、通常、
ドーナツ状に形成される。したがって、磁場均一性を確
保するには偏向用電磁石を鞍形コイルで構成することが
望ましいことになる。すなわち、軌道放射光はドーナツ
状に形成された加速用真空容器の内部で軌道に沿って進
行している電子の軌道面上で、偏向用電磁石で発生した
磁場内で軌道に対して接線方向に向けてばらまかれるよ
うに放射されるので、加速用真空容器を互いで挟む関係
に一対の鞍形コイルを配置し、これら一対の鞍型コイル
の間に隙間(放射光取出し窓に相当する)を設け、この
隙間を利用して放射光を外部に取り出す構成となる。
しかし、このような構成を採用すると以下のような新
たな問題が生じる。すなわち、直径が数mの小型のシン
クロトロン軌跡放射光発生装置を実現するには、それに
合せて加速用真空容器の大円および小円の半径を小さく
する必要がある。このように構成すると、鞍形コイルも
小さくせざるを得ないので、通常の鞍形コイルでは必要
な磁場が得られない。したがって、超電導鞍形コイルを
用い、しかもこの超電導鞍形コイルに大電流を流して必
要な磁場を得ることになる。しかし、コイルに大電流を
流すと、一対の超電導鞍形コイル間に大きな電磁力が作
用する。この大きな電磁力を吸収して磁場の乱れをなく
し、かつコイル間に軌道放射光を取出すためのスペース
を確保することは容易なことではない。したがって、磁
場に影響を与えずに如何にしてシンクロトロン軌道放射
光を外部に取り出すかと言う点が問題となる。
〔発明の目的〕
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、偏向用電磁石として超電導鞍
形コイルを使用するとともに、この超電導鞍形コイルに
加わる電磁力を簡単な構造で吸収でき、しかも超電導鞍
形コイルで発生した偏向用磁場に影響を与えることなく
軌道放射光を加速用真空容器外に取り出すことができ、
装置全体の製作の容易化を図れるシンクロトロン軌道放
射光取出装置を提供することにある。
[発明の概要] 上記目的を達成するために、本発明は、ドーナツ状に
形成された加速用真空容器の内部で軌道に沿って進行し
ている粒子を上記加速用真空容器に沿って設けられた偏
向用電磁石で偏向させ、この偏向によって発生した放射
光を案内管を介して上記加速用真空容器の外へ導き取出
すようにしたシンクロトロン軌道放射光取出装置におい
て、 前記偏向用電磁石は一対の超電導鞍形コイルから成
り、該一対の超電導鞍形コイルは前記粒子の軌道面を境
にして対称関係に上記加速用真空容器を挟み込むように
互いを接触させて配置されており、前記案内管は、前記
偏向用電磁石の周方向端部で前記粒子の進行方向前方側
に位置する端部よりさらに進行方向に離れた位置におい
て前記加速用真空容器に斜めに気密に連通するととも
に、軸心線を前記軌道面上で前記偏向用電磁石で発生し
た磁場内で前記軌道に対して接線方向に向けて配置され
ていることを特徴としている。
[発明の効果] 本発明によれば、偏向用電磁石を構成する一対の超電
導鞍型コイルを、互いに接触させて設けているので、格
別な補強構造物等を必要とせずに超電導鞍型コイル間に
生じる電磁力を上記外端面同志の接触部で吸収させるこ
とができる。したがって、一対の超電導鞍型コイルを用
いて加速用真空容器を小型化しようとした時に問題とな
る電磁力対策の問題を簡単に解消することができる。
また、案内管を偏向用電磁石の周方向端部で粒子の進
行方向前方側に位置する端部よりさらに進行方向に離れ
た位置において加速用真空容器に斜めに気密に連通する
とともに軸心線を軌道面上で偏向用電磁石で発生した磁
場内で軌道に対して接線方向に向けて配置しているの
で、案内管の全部を偏向用磁場の外に位置させることが
可能となる。したがって、偏向用磁場にまったく影響を
与えることなく均一な放射光を外部に取出すことができ
る。
以上のような効果を有しているため、特に、半導体集
積回路製造装置用として偏向用電磁石と軌跡放射光取出
し用の案内管とを複数対周方向に設けるような場合に、
装置全体の製作の容易化に寄与することができる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。
第1図は、本発明に係るシンクロトロン軌道放射光取
出装置を組込んでなるリソグラフィー装置を概略的に示
すもので、図中1はシンクロトロン軌道放射光取出装置
を示し、2a、2b、2cはリソグラフィー本体を示してい
る。
シンクロトロン軌道放射光取出装置1は、電子をある
速度まで予備加速する予備加速器11と、予備加速された
電子を導入してさらに加速するドーナツ状のシンクロト
ロン加速器12と、このシンクロトロン加速器12と前記リ
ソグラフィー本体2a、2b、2cとを接続する直線状の案内
管13とで構成されている。
シンクロトロン加速器12は、第2図に示すように全体
としてドーナツ状で、かつ多角形、たとえば8角形に形
成された加速管14を備えている。この加速管14は、加速
用真空容器15と、この加速用真空容器15を覆うように設
けられた外管16とで構成されている。そして、加速用真
空容器15と外管16との間に存在する空間17は真空引きさ
れて断熱層に形成されている。また、加速用真空容器15
の外面には図示しない冷媒通路が形成されている。加速
管14の中途位置には第1図に示すように加速用の空洞共
振器18が介在させてあり、また加速管14の回りには電子
を集束させるための磁石19a、19b、19c、19dが配置され
ている。さらに、加速管14に存在する8個の頂部外面に
はそれぞれ偏向用電磁石20a〜20hが設けられている。こ
れら偏向用電磁石20a〜20hは、それぞれ第2図に示すよ
うに鞍形に形成された超電導コイル21、22によって構成
されている。すなわち、超電導コイル21、22は、加速用
真空容器15内を回転運動する電子Eの軌道面を境にして
対称的に配置され両者で加速管14を挟み込むとともに粒
子の軌道に沿った辺の外端面同志を接触させて配置され
ている。
しかして、偏向用電磁石20a、20b、20cが設けられて
いる位置近傍において前記案内管13が前記加速用真空容
器15に接続されている。これら案内管13は、第2図およ
び第3図に示すように、加速用真空容器15内を進行する
電子Eの進行方向を基準にして、偏向用電磁石20a、20
b、20cの上記進行方向側に位置する端部よりさらに進行
方向側に若干離れた位置において、その軸心線を電子E
の軌道面上で偏向用電磁石で発生した磁場内で軌道に対
して接線方向に向けて外管16の外縁部を気密に貫通した
後、その先端部を加速用真空容器15に連通させたものと
なっている。
このような構成であると、予備加速器11で加速された
電子は、シンクロトロン加速器12内に導かれて更に加速
されて加速用真空容器15内を回転する。このとき、偏向
用電磁石20a〜20hが設けられている位置を通過する度に
偏向用磁場の作用を受けて偏向される。このように偏向
を受けると軌道放射光が外方に向けて放射される。この
放射光の一部は各案内管13を介してリソグラフィー本体
2a、2b、2cに導かれて使用に供される。
このように、偏向用電磁石20a(20b〜20h)を構成す
る一対の鞍形構成の超電導コイル21,22を、粒子軌道に
沿った辺の外端面同志を接触させて設けているので、格
別な補強構造物等を必要とせずに超電導コイル21,22間
に生じる電磁力を上記外端面同志の接触部で吸収させる
ことができる。したがって、一対の超電導鞍形コイルを
用いて加速用真空容器15を小型化しようとしたときに問
題になる電磁力対策の問題を解消することができる。ま
た、加速用真空容器15から放射光を外部に取り出すため
の案内管13を偏向用電磁石20a、20b、20cが設けられて
いる位置より周方向に若干離れた位置からその軸心線を
電子Eの軌道面上で偏向用電磁石で発生した磁場内で軌
道に対して接線方向に向けて斜めに配置するようにして
いる。したがって、案内管13が存在していても偏向用電
磁石20a、20b、20cの形状や設置形態は全く制約を受け
ないことになる。したがって、偏向用電磁石に均一な磁
場を発生させることができ、結局、前述した効果が得ら
れることになる。
なお、上述した実施例では冷却系については触れてい
ないが、特に加速用真空容器については十分な冷却を必
要とすることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るシンクロトロン軌道放
射光取出装置を組込んでなるリソグラフィー装置の概略
構成図、第2図は同装置の要部を局部的に取り出して示
す斜視図、第3図は同要部の横断面図である。 1……シンクロトロン軌道放射光取出装置、2a、2b、2c
……リソグラフィー本体、11……予備加速器、12……シ
ンクロトロン加速器、13……案内管、14……加速管、15
……加速用真空容器、16……外管、20a、20b、20c、20
d、20e、20f、20g、20h……偏向用電磁石。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドーナツ状に形成された加速用真空容器の
    内部で軌道に沿って進行している粒子を上記加速用真空
    容器に沿って設けられた偏向用電磁石で偏向させ、この
    偏向によって発生した放射光を案内管を介して上記加速
    用真空容器の外へ導き取出すようにしたシンクロトロン
    軌道放射光取出装置において、 前記偏向用電磁石は一対の超電導鞍形コイルから成り、
    該一対の超電導鞍形コイルは前記粒子の軌道面を境にし
    て対称関係に上記加速用真空容器を挟み込むように互い
    を接触させて配置されており、 前記案内管は、前記偏向用電磁石の周方向端部で前記粒
    子の進行方向前方側に位置する端部よりさらに進行方向
    に離れた位置において前記加速用真空容器に斜めに気密
    に連通するとともに、軸心線を前記軌道面上で前記偏向
    用電磁石で発生した磁場内で前記軌道に対して接線方向
    に向けて配置されていることを特徴とするシンクロトロ
    ン軌道放射光取出装置。
  2. 【請求項2】前記偏向用電磁石および前記案内管は、前
    記加速用真空容器の周方向に複数対設けられていること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のシンクロトロ
    ン軌道放射光取出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
日本物理学会誌36〔4〕(1981)P.279−284

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