JP2510861Y2 - 自在継手の密封装置 - Google Patents

自在継手の密封装置

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JP2510861Y2
JP2510861Y2 JP1990124476U JP12447690U JP2510861Y2 JP 2510861 Y2 JP2510861 Y2 JP 2510861Y2 JP 1990124476 U JP1990124476 U JP 1990124476U JP 12447690 U JP12447690 U JP 12447690U JP 2510861 Y2 JP2510861 Y2 JP 2510861Y2
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JP
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seal
contact
shaft portion
contact surface
tripod
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哲男 平澤津
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、自在継手の密封装置に関する。
従来の技術 自在継手として、たとえばトリポード型等速自在継手
などのように、第1部材の中空軸部に第2部材の軸部が
若干の傾動ができるように挿入されたものが知られてい
る。また、このような自在継手においては、第1部材の
中空軸部と第2部材の軸部との間を密封する必要があ
る。
ところで、軸継手の第1部材の中空軸部に第2部材の
軸部が挿入された軸継手の密封装置として、第1部材の
中空軸部に第2部材の軸部の外周面に密接するシールが
取付けられたものが知られている(実開昭62-181721号
参照)。
考案が解決しようとする課題 このような従来の軸継手の密封装置を上記の自在継手
に適用しようとすると、第1部材の中空軸部に対して第
2部材の軸部が傾くため、シールが大きく変形し、しか
も傾きの方向や大きさによって変形量が変わる。このた
め、シールに変動応力が負荷され、シールの寿命が短
く、メンテナンスに多大の費用を要する。
この考案の目的は、上記の問題を解決し、シールの寿
命を長くできる自在継手の密封装置を提供することにあ
る。
課題を解決するための手段 この考案による自在継手の密封装置は、 自在継手の第1部材の中空軸部とこの内側に通された
第2部材の軸部との間を密封する装置であって、 上記第1部材の中空軸部に軸線と直交する面内を移動
しうるように可動シール保持リングが取付けられ、この
シール保持リングの内周に円筒面または凹状の球面より
なる第1接触面が形成されるとともに、上記第2部材の
軸部の外周に凸状の球面よりなる第2接触面が形成され
て、これらの接触面同志が接触し、上記シール保持リン
グの内周面の軸線方向2箇所に環状みぞが設けられ、こ
れら各みぞ内に上記第2接触面に密接するシールが取付
けられているものである。
第1部材と第2部材とが軸線方向に相対移動しうるよ
うな場合、上記第1接触面が凹状の球面であり、上記第
2部材の第2接触面が形成された外周側部分と中心側部
分とが軸線方向に移動しうるように連結されているのが
好ましい。
作用 第1部材の中空軸部に対して第2部材の軸部が傾く
と、シール保持リングが軸線と直交する面内を移動し、
この移動によって軸部の傾きが吸収される。また、シー
ル保持リングの内周に形成された円筒面または凹状の球
面よりなる第1接触面と第2部材の軸部の外周に形成さ
れた凸状の球面よりなる第2接触面とが接触しており、
しかもシール保持リングの内周面の軸線方向2箇所にシ
ールが設けられているので、2つの軸部が相互に傾いて
も、シールの変形量は抑制され、ほぼ一定である。この
ため、シールの変動応力は微少である。
上記第1接触面が凹状の球面であり、上記第2部材の
第2接触面が形成された外周側部分と中心側部分とが軸
方向に移動しうるように連結されていれば、2つの部材
が軸線方向に相対的に移動しても、第1部材の外周側部
分と中心側部分の移動によりこれが吸収され、第2接触
面が常に第1接触面に接触しているため、シールが第2
接触面から外れることがない。
実施例 以下、図面を参照して、この考案の実施例について説
明する。
第1図はトリポード型等速自在継手とその密封装置
(1)を示し、第2図〜第4図は密封装置(1)の詳細
を示している。なお、以下の説明において、図面の左右
を左右とする。
自在継手は、左右方向にのびる円柱状のハウジング
(第1部材)(2)と軸状のトリポード(第2部材)
(3)から構成されている。
ハウジング(2)の右側に、これを他の軸に連結する
ための中空軸部(4)が形成されている。ハウジング
(2)の左側に、トリポード(3)の右側部分が挿入さ
れる中空軸部(5)が形成されている。この中空軸部
(5)の内周に、軸線方向にのびて左端まで達する3条
の断面略半円状のローラ嵌合みぞ(6)が周方向に等間
隔をおいて形成されている。
トリポード(3)の左端部に、これを他の軸に連結す
るためのフランジ(7)が形成されている。ハウジング
(2)の左側中空軸部(5)に挿入されたトリポード
(3)の右端寄りの部分に、放射方向にのびるローラ軸
(トラニオン)(8)が周方向に等間隔をおいて設けら
れており、これらの軸(8)に、中空軸部(5)のみぞ
(6)にはまり合うローラ(9)が取付けられている。
ローラ(9)はローラ軸(8)の軸線を中心に回転し、
かつこの軸線方向に少し移動しうるようになっている。
そして、トリポード(3)のフランジ(7)とローラ
(9)との間に、軸部(10)が形成されている。
ハウジング(2)の左側中空軸部(5)の左端開口部
とこの部分を貫いているトリポード(3)の軸部(10)
との間に、次のように、密封装置(1)が設けられてい
る。
中空軸部(5)の左端面の外周寄りの部分に第1固定
リング(11)が固定され、このリング(11)の左端面に
第2固定リング(12)が固定されている。中空軸部
(5)の左端部の内径および第2固定リング(12)の内
径は第1固定リング(11)の内径より小さく、これらの
間に内周側が開口した環状みぞ(13)が形成されてい
る。このみぞ(13)内に、可動シール保持リング(14)
がはめられている。この保持リング(14)は、中空軸部
(5)の左端面と第2固定リング(12)の右端面との間
に挾まれ、これらの端面に沿って中空軸部(5)の軸線
と直交する面内を移動しうるようになっている。なを、
これらのリング(11)(12)(14)は、組立の関係上、
二つ割りになっており、2つの半体が連結されて一体化
されている。
保持リング(14)の内周面の左右2箇所に環状みぞ
(15)が設けられ、各みぞ(15)内にシール(16)が取
付けられている。これらのみぞ(15)の間の保持リング
(14)の内周面に、その軸線と平行な円筒面(第1接触
面)(17)が形成されている。一方、トリポード(3)
の軸部(10)に、その軸線上の1点を中心とし保持リン
グ(14)の内側にはまって円筒面(17)と接触する凸状
の球面(第2接触面)(18)が形成されている。2つの
みぞ(15)の軸線方向外側の部分は、トリポード(3)
の球面(18)から半径方向外側に離れている。そして、
2つのシール(16)のリップ部(16a)がトリポード
(3)の球面(18)に密接している。
第2固定リング(12)の右端面に環状みぞ(19)が形
成され、このみぞ(19)内に保持リング(14)の左側面
に密接するシール(20)が取付けられている。
ハウジング(2)に対し、トリポード(3)は、軸部
(10)より右側の軸線上の1点を中心に任意の方向に傾
きうる。第2図はトリポード(3)がほぼ水平になった
状態、第3図は左側が高くなるようにトリポード(3)
が傾いた状態、第4図は右側が高くなるようにトリポー
ド(3)が傾いた状態を示している。トリポード(3)
がほぼ水平になっている場合、保持リング(14)と第1
固定リング(11)の軸線がほぼ一致し、保持リング(1
4)の外周と第1固定リング(11)の内周との間隔は全
周にわたってほぼ一定になっている。左側が高くなるよ
うにトリポード(3)が傾くと、保持リング(14)はみ
ぞ(13)内を上方に移動し、保持リング(14)の外周と
第1固定リング(11)の内周との間隔は上部では小さ
く、下部では大きくなる。逆に、右側が高くなるように
トリポード(3)が傾くと、保持リング(14)はみぞ
(13)内を下方に移動し、保持リング(14)の外周と第
1固定リング(11)の内周との間隔は上部では大きく、
下部では小さくなる。そして、このように保持リング
(14)がみぞ(13)内を移動することにより、トリポー
ド(3)の傾きが吸収される。また、トリポード(3)
の球面(18)が保持リング(14)の円筒面(17)と接触
しているので、トリポード(3)が傾いても、トリポー
ド(3)の球面(18)の位置はほとんど変わらない。こ
のため、シール(16)は常にほぼ同じ球面と接触するこ
とになり、シール(16)の変形量はほぼ一定である。し
たがって、シール(16)の変動応力は微少であり、シー
ル(16)の寿命が長くなる。
なお、保持リング(14)の第1接触面は、円筒面(1
7)とするかわりに、必要により保持リング(14)の軸
線上の1点を中心とする凹状の球面としてもよい。この
場合、凹状の球面は、トリポード(3)の第2接触面で
ある凸状の球面(18)の曲率半径よりやや大きい曲率半
径とするのがよい。
第5図は上記と異なる実施例を示し、上記実施例と同
じ部分には同一の符号を付している。
この実施例の場合、トリポード(3)の軸部(10)に
ブシュ(21)が軸線方向に移動しうるようにはめられ、
ブシュ(21)の外周に凸状の球面(第2接触面)(18)
が形成されている。また、保持リング(14)内周の2つ
の環状みぞ(15)の軸線方向外側の部分の内周に、トリ
ポード(3)の球面(18)と接触する凹状の球面(第1
接触面)(22)が形成されており、2つのみぞ(15)の
間の部分はトリポード(3)の球面(18)から半径方向
外側に離れている。
この種の自在継手においては、ハウジング(2)とト
リポード(3)とが軸線方向に少し相対移動しうるもの
がある。このような場合でも、トリポード(3)の軸部
(10)とブシュ(21)が軸線方向に相対移動することに
より、トリポード(3)とハウジング(2)の軸線方向
の相対移動が吸収され、ブシュ(21)の球面(18)が常
に保持リング(14)の球面(22)に接触し、シール(1
6)がトリポード(3)の球面(18)から外れることが
ない。そして、ハウジング(2)とトリポード(3)と
が軸線方向に相対移動しても、上記実施例の場合と同様
の効果が発揮される。
考案の効果 この考案の自在継手の密封装置によれば、上述のよう
に、第1部材と第2部材との傾きが保持リングの移動に
よって吸収され、しかもシールの変形量が抑制されて常
にほぼ一定になり、したがって、シールの変動応力は微
少であり、シールの寿命が長くなって、密封性が向上
し、メンテナンスに要する費用も低減する。
また、第1接触面が凹状の球面であり、第2部材の第
2接触面が形成された外周側部分と中心側部分とが軸線
方向に移動しうるように連結されていれば、2つの部材
が軸線方向に相対的に移動しても、シールが第2接触面
から外れることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例を示すトリポード型等速自在
継手の部分切欠き側面図、第2図はその密封装置の部分
を拡大して示す縦断面図、第3図は第2図と異なる状態
を示す同図相当の図面、第4図は第3図とさらに異なる
状態を示す第2図相当の図面、第5図は他の実施例を示
す密封装置の部分の拡大縦断面図である。 (1)……密封装置、(2)……ハウジング(第1部
材)、(3)……トリポード(第2部材)、(5)……
中空軸部、(10)……軸部、(14)……可動シール保持
リング、(15)……環状みぞ、(16)……シール、(1
7)……円筒面(第1接触面)、(18)……凸状の球面
(第2接触面)、(21)……ブシュ、(22)……凹状の
球面(第1接触面)。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自在継手の第1部材の中空軸部とこの内側
    に通された第2部材の軸部との間を密封する装置であっ
    て、 上記第1部材の中空軸部に軸線と直交する面内を移動し
    うるように可動シール保持リングが取付けられ、このシ
    ール保持リングの内周に円筒面または凹状の球面よりな
    る第1接触面が形成されるとともに、上記第2部材の軸
    部の外周に凸状の球面よりなる第2接触面が形成され
    て、これらの接触面同志が接触し、上記シール保持リン
    グの内周面の軸線方向2箇所に環状みぞが設けられ、こ
    れら各みぞ内に上記第2接触面に密接するシールが取付
    けられている自在継手の密封装置。
  2. 【請求項2】上記第1接触面が凹状の球面であり、上記
    第2部材の第2接触面が形成された外周側部分と中心側
    部分とが軸線方向に移動しうるように連結されている請
    求項1の自在継手の密封装置。
JP1990124476U 1990-11-26 1990-11-26 自在継手の密封装置 Expired - Lifetime JP2510861Y2 (ja)

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JPH0480969U JPH0480969U (ja) 1992-07-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107763218A (zh) * 2017-09-04 2018-03-06 昆明理工大学 一种弹性密封圈及圆弧滑动密封装置

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