JP2510007B2 - 電動機固定子コイル又は回転子コイルの洗浄方法およびその装置 - Google Patents
電動機固定子コイル又は回転子コイルの洗浄方法およびその装置Info
- Publication number
- JP2510007B2 JP2510007B2 JP14937989A JP14937989A JP2510007B2 JP 2510007 B2 JP2510007 B2 JP 2510007B2 JP 14937989 A JP14937989 A JP 14937989A JP 14937989 A JP14937989 A JP 14937989A JP 2510007 B2 JP2510007 B2 JP 2510007B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cleaning
- tank
- stator coil
- liquid
- electric motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電動機の固定子コイル又は回転子コイルの
絶縁抵抗値回復を図るための絶縁更生作業において、電
動機固定子コイル又は回転子コイルに付着・固着化した
塵埃を完全に除去する洗浄方法及びその装置に関する。
絶縁抵抗値回復を図るための絶縁更生作業において、電
動機固定子コイル又は回転子コイルに付着・固着化した
塵埃を完全に除去する洗浄方法及びその装置に関する。
[従来の技術] 電動機の絶縁更生作業は、経年で付着・固着化した塵
埃による吸湿が原因で絶縁抵抗値が著しく低下した電動
機固定子コイルおよび回転子コイルを洗浄し絶縁再処理
して、電動機の絶縁性能を回復し電動機の延命を図るも
のである。
埃による吸湿が原因で絶縁抵抗値が著しく低下した電動
機固定子コイルおよび回転子コイルを洗浄し絶縁再処理
して、電動機の絶縁性能を回復し電動機の延命を図るも
のである。
この絶縁更生作業工程は、通常、電動機の分解−洗浄
−乾燥−ワニス処理−組立で行われる。この工程中の洗
浄にあたっては、通常洗浄前に予備乾燥を12時間にわた
って行い、付着・固着化した塵埃を浮き上がらせエアー
ブローにより大まかな塵埃の除去を行った後、スチーム
による吹き飛ばし洗浄、有機溶剤による浸漬洗浄、さら
にはブラシによる擦り落とし洗浄等の組合せにより行わ
れ、精密機械部品の洗浄の場合のような超音波洗浄(特
開昭62−168584)は行われてはいない。
−乾燥−ワニス処理−組立で行われる。この工程中の洗
浄にあたっては、通常洗浄前に予備乾燥を12時間にわた
って行い、付着・固着化した塵埃を浮き上がらせエアー
ブローにより大まかな塵埃の除去を行った後、スチーム
による吹き飛ばし洗浄、有機溶剤による浸漬洗浄、さら
にはブラシによる擦り落とし洗浄等の組合せにより行わ
れ、精密機械部品の洗浄の場合のような超音波洗浄(特
開昭62−168584)は行われてはいない。
[発明が解決しようとする課題] しかして洗浄工程で十分洗浄がなされなければ、その
後のワニス処理を慎重に行っても良好な絶縁性能を回復
することは出来ず、再生後の電動機の寿命も短くなる。
このことから、電動機固定子コイルおよび回転子コイル
に付着・固着化した塵埃の完全除去は必須であるが、従
来は洗浄効果を高めるための予備乾燥に12時間もの長時
間を要し、作業効率、エネルギー浪費の点で問題があっ
た。
後のワニス処理を慎重に行っても良好な絶縁性能を回復
することは出来ず、再生後の電動機の寿命も短くなる。
このことから、電動機固定子コイルおよび回転子コイル
に付着・固着化した塵埃の完全除去は必須であるが、従
来は洗浄効果を高めるための予備乾燥に12時間もの長時
間を要し、作業効率、エネルギー浪費の点で問題があっ
た。
また、洗浄作業においても有機溶剤使用時の安全衛生
上の制約で作業者3名による交代作業での対応となって
その作業に4時間を要し、非常に作業効率が悪く、人体
への悪影響が懸念され、更には、作業者の経験的・技能
的相違による品質の格差が生じる等の課題があった。
上の制約で作業者3名による交代作業での対応となって
その作業に4時間を要し、非常に作業効率が悪く、人体
への悪影響が懸念され、更には、作業者の経験的・技能
的相違による品質の格差が生じる等の課題があった。
[課題を解決するための手段] 本発明は、このような電動機固定子コイル又は回転子
コイルの洗浄に対する従来の課題を解決することを目的
になされたもので、 「電動機の固定子コイル又は回転子コイルの洗浄方法に
おいて、液中での高圧洗浄機からの洗浄液の噴射圧力を
利用し上記固定子コイル又は回転子コイルの表層に付着
している塵埃を取り除く液中噴射洗浄を行った後、超音
波によって生ずる強力な衝撃波を用いて固定子コイル又
は回転子コイルの表層に固着あるいは、これら部位の細
部に入り込み前期液中噴射洗浄では除去できない塵埃を
取り除く超音波洗浄を施し、さらにこれら液中噴射洗浄
及び超音波洗浄の洗浄液として洗浄効果を高めるため無
泡性洗剤を使用することを特徴とする電動機の固定子コ
イル又は回転子コイルの洗浄方法。」および 「電動機の固定子コイル又は回転子コイルの液中噴射洗
浄を行うための予備洗浄槽と、電動機の固定子コイル又
は回転子コイルの超音波洗浄を行うための超音波洗浄槽
とを隣設し、これら予備洗浄槽及び超音波洗浄槽に、洗
浄液を供給する洗浄液保管槽と洗浄に使用した洗浄液を
回収する洗浄液回収槽とを連設すると共に、前記保管槽
と回収槽を濾過槽を介して接続し、前記予備洗浄槽に、
エアー吹き付けにより回転するランナーとノズル先端回
転円周方向に0.5〜1.5mmの穴を有し、高圧ポンプから供
給される洗浄液の噴射反力によって回転するノズルを組
み合わせ、かつ、電動機の固定子コイル又は回転子コイ
ル間の距離を調整自在にした洗浄液噴射用の洗浄ノズル
と、洗浄液面レベル制御装置とを設け、さらに、前記超
音波洗浄槽に、超音波発信器および該超音波発信器と連
結され、かつ、電動機の固定子コイル又は回転子コイル
間の距離を調整自在にした、洗浄液に振動を与える振動
子と、洗浄液面レベル制御装置とを設けたことを特徴と
する電動機の固定子コイル又は回転子コイルの洗浄装
置」である。
コイルの洗浄に対する従来の課題を解決することを目的
になされたもので、 「電動機の固定子コイル又は回転子コイルの洗浄方法に
おいて、液中での高圧洗浄機からの洗浄液の噴射圧力を
利用し上記固定子コイル又は回転子コイルの表層に付着
している塵埃を取り除く液中噴射洗浄を行った後、超音
波によって生ずる強力な衝撃波を用いて固定子コイル又
は回転子コイルの表層に固着あるいは、これら部位の細
部に入り込み前期液中噴射洗浄では除去できない塵埃を
取り除く超音波洗浄を施し、さらにこれら液中噴射洗浄
及び超音波洗浄の洗浄液として洗浄効果を高めるため無
泡性洗剤を使用することを特徴とする電動機の固定子コ
イル又は回転子コイルの洗浄方法。」および 「電動機の固定子コイル又は回転子コイルの液中噴射洗
浄を行うための予備洗浄槽と、電動機の固定子コイル又
は回転子コイルの超音波洗浄を行うための超音波洗浄槽
とを隣設し、これら予備洗浄槽及び超音波洗浄槽に、洗
浄液を供給する洗浄液保管槽と洗浄に使用した洗浄液を
回収する洗浄液回収槽とを連設すると共に、前記保管槽
と回収槽を濾過槽を介して接続し、前記予備洗浄槽に、
エアー吹き付けにより回転するランナーとノズル先端回
転円周方向に0.5〜1.5mmの穴を有し、高圧ポンプから供
給される洗浄液の噴射反力によって回転するノズルを組
み合わせ、かつ、電動機の固定子コイル又は回転子コイ
ル間の距離を調整自在にした洗浄液噴射用の洗浄ノズル
と、洗浄液面レベル制御装置とを設け、さらに、前記超
音波洗浄槽に、超音波発信器および該超音波発信器と連
結され、かつ、電動機の固定子コイル又は回転子コイル
間の距離を調整自在にした、洗浄液に振動を与える振動
子と、洗浄液面レベル制御装置とを設けたことを特徴と
する電動機の固定子コイル又は回転子コイルの洗浄装
置」である。
これまで電動機固定子コイル又は回転子コイルの超音
波洗浄は下記の理由により実用に至っていなかったが、
本発明により実用化に成功したものである。
波洗浄は下記の理由により実用に至っていなかったが、
本発明により実用化に成功したものである。
以下にその解決手段について述べる。
超音波の洗浄メカニズムは、超音波発信出力を強くす
ると負の圧力を生じて液体を引き裂く力が働き、真空の
気泡が生成し、その気泡が汚れの隙間に入り消失する時
に発生する衝撃的圧力により汚れを剥離させるキャビテ
ーションと、液分子の振動による方向転換時の巨大な加
速度が被洗浄物表面の汚れを破砕する液分子の加速度お
よび振動子面に発生する液体の流れによる極微撹拌作用
の三つが複合しあって塵埃を分散除去するものである。
これら三つの作用により被洗浄物が受ける物理力を振動
として検出し解析した結果、第5図に示す如く、振動は
洗浄開始後10分を経過すると著しく減少する。これは洗
浄により液中に分散した塵埃の影響によるものであり、
本洗浄作業における洗浄効果は、洗浄開始後10分間が限
界であることが判明した。
ると負の圧力を生じて液体を引き裂く力が働き、真空の
気泡が生成し、その気泡が汚れの隙間に入り消失する時
に発生する衝撃的圧力により汚れを剥離させるキャビテ
ーションと、液分子の振動による方向転換時の巨大な加
速度が被洗浄物表面の汚れを破砕する液分子の加速度お
よび振動子面に発生する液体の流れによる極微撹拌作用
の三つが複合しあって塵埃を分散除去するものである。
これら三つの作用により被洗浄物が受ける物理力を振動
として検出し解析した結果、第5図に示す如く、振動は
洗浄開始後10分を経過すると著しく減少する。これは洗
浄により液中に分散した塵埃の影響によるものであり、
本洗浄作業における洗浄効果は、洗浄開始後10分間が限
界であることが判明した。
この事実から、洗浄効果を向上するためには、上記作
用を阻害する洗浄液の汚れ防止対策が最大の課題であ
る。
用を阻害する洗浄液の汚れ防止対策が最大の課題であ
る。
そこで、先ず洗浄液汚れ防止として、液中での回転式
2軌道集中撹拌噴射洗浄方式による塵埃のおおまかな除
去と強固な塵埃の軟化を目的とした予備洗浄と、超音波
洗浄との組合せによる最適洗浄方法を見出した。
2軌道集中撹拌噴射洗浄方式による塵埃のおおまかな除
去と強固な塵埃の軟化を目的とした予備洗浄と、超音波
洗浄との組合せによる最適洗浄方法を見出した。
[実施例] 以下、この発明の実施例を図に基に詳細に説明する。
第4図は、本発明の洗浄液自動循環方式にした洗浄設
備の全体レイアウト平面図で、設備は大きく分けて噴射
洗浄槽1、超音波洗浄槽19、超音波洗浄液回収槽28、超
音波洗浄液保管槽27、超音波洗浄液濾過槽29、噴射洗浄
液回収槽30より成っている。
備の全体レイアウト平面図で、設備は大きく分けて噴射
洗浄槽1、超音波洗浄槽19、超音波洗浄液回収槽28、超
音波洗浄液保管槽27、超音波洗浄液濾過槽29、噴射洗浄
液回収槽30より成っている。
先ず噴射洗浄槽(以下予備洗浄槽と呼ぶ)について記
す。第1図は本発明の予備洗浄槽の一例であり、第1図
の(A)は平面断面図、(B)は側面断面図である。第
2図は回転式構造の洗浄ノズルである。予備洗浄槽1内
に電動機の固定子コイル又は回転子コイルを置く。(被
洗浄物としては固定子コイル、および回転子コイルがあ
るが、ここでは固定子コイル8を例に以下説明を進め
る) 次に洗浄ノズル6を該当固定子コイル8近くにセット
する。洗浄ノズル6と電動機固定子コイル8間の位置調
整は、電動機の大きさに合わせて車輪15を有するノズル
位置移動調整クラブ10の移動により行う。次いで、該当
固定子コイル8が十分覆われるだけの洗浄液を洗浄液保
管槽27より注入する。洗浄液としては、次工程すなわち
超音波洗浄のことを考慮し、超音波洗浄液と同様、例え
ばアルカリ性水性脱脂洗浄剤のような無泡性洗浄液を使
用する。液量はフロートメーター11により液面を検出
し、自動調整する。
す。第1図は本発明の予備洗浄槽の一例であり、第1図
の(A)は平面断面図、(B)は側面断面図である。第
2図は回転式構造の洗浄ノズルである。予備洗浄槽1内
に電動機の固定子コイル又は回転子コイルを置く。(被
洗浄物としては固定子コイル、および回転子コイルがあ
るが、ここでは固定子コイル8を例に以下説明を進め
る) 次に洗浄ノズル6を該当固定子コイル8近くにセット
する。洗浄ノズル6と電動機固定子コイル8間の位置調
整は、電動機の大きさに合わせて車輪15を有するノズル
位置移動調整クラブ10の移動により行う。次いで、該当
固定子コイル8が十分覆われるだけの洗浄液を洗浄液保
管槽27より注入する。洗浄液としては、次工程すなわち
超音波洗浄のことを考慮し、超音波洗浄液と同様、例え
ばアルカリ性水性脱脂洗浄剤のような無泡性洗浄液を使
用する。液量はフロートメーター11により液面を検出
し、自動調整する。
以上の操作の後、洗浄ノズル6を回転させながら、高
圧洗浄液を洗浄噴射口16、17より噴射させ洗浄する。
圧洗浄液を洗浄噴射口16、17より噴射させ洗浄する。
洗浄ノズル6の回転は水車状の羽根を有したランナー
5にエアー管13を介して導入したエアーを吹き付けるこ
とにより、また、ノズル6の先端部の回転円周方向に開
けた0.5〜1.5mmの回転方向噴射口18から高圧ホース3と
回転式カプラ4を介して高圧ポンプより洗浄液を吹き出
す時の反力、この両者の回転力により、洗浄ノズル6は
液中で回転する。
5にエアー管13を介して導入したエアーを吹き付けるこ
とにより、また、ノズル6の先端部の回転円周方向に開
けた0.5〜1.5mmの回転方向噴射口18から高圧ホース3と
回転式カプラ4を介して高圧ポンプより洗浄液を吹き出
す時の反力、この両者の回転力により、洗浄ノズル6は
液中で回転する。
洗浄用ノズル6の洗浄噴射口16と17のそれぞれの中心
からの距離は異なっており、洗浄噴射口16は電動機固定
子コイル8の外側を、洗浄噴射口17は電動機固定子コイ
ル8の内側面に洗浄液が軌道円を描きながら均一に照射
できる様になっている。
からの距離は異なっており、洗浄噴射口16は電動機固定
子コイル8の外側を、洗浄噴射口17は電動機固定子コイ
ル8の内側面に洗浄液が軌道円を描きながら均一に照射
できる様になっている。
所定時間洗浄後、洗浄液は水中ポンプ26を介して予備
洗浄得回収槽30に吸い上げる。空になった予備洗浄槽1
から電動機の固定子コイル8を取り出し次の洗浄槽すな
わち超音波洗浄槽19へ移す。
洗浄得回収槽30に吸い上げる。空になった予備洗浄槽1
から電動機の固定子コイル8を取り出し次の洗浄槽すな
わち超音波洗浄槽19へ移す。
第3図は本発明の超音波洗浄槽の一例で、第3図の
(A)は平面断面図で(B)は側面断面図である。超音
波発信器20は超音波洗浄槽19の横に設置してあり、振動
子23は角ネジを切った振動子支持棒22上部に取りつけた
高さ調節ハンドル21を廻し電動機コイル9の中心にセッ
トする。また、振動子23と電動機固定子コイル8間の位
置調整は、電動機の大きさに合わせて車輪15を有する振
動子位置調整クラブ24の移動により行う。以上の操作
後、該当固定子コイル8が十分覆われるだけの洗浄液を
洗浄液保管槽27より注入する。
(A)は平面断面図で(B)は側面断面図である。超音
波発信器20は超音波洗浄槽19の横に設置してあり、振動
子23は角ネジを切った振動子支持棒22上部に取りつけた
高さ調節ハンドル21を廻し電動機コイル9の中心にセッ
トする。また、振動子23と電動機固定子コイル8間の位
置調整は、電動機の大きさに合わせて車輪15を有する振
動子位置調整クラブ24の移動により行う。以上の操作
後、該当固定子コイル8が十分覆われるだけの洗浄液を
洗浄液保管槽27より注入する。
なお、洗浄液は超音波洗浄効果を阻害しないよう、例
えばアルカリ性水性脱脂洗浄剤のような無泡性洗浄液を
使用する。液量はフロートメーター11により液面を検出
し、自動調節する。
えばアルカリ性水性脱脂洗浄剤のような無泡性洗浄液を
使用する。液量はフロートメーター11により液面を検出
し、自動調節する。
所定洗浄後は、洗浄液を超音波洗浄液回収槽28に移
し、新たな洗浄液を洗浄液保管槽27より超音波洗浄槽19
に注入し、洗浄を繰り返す。なお、洗浄液回収槽28に回
収した汚れた洗浄液は濾過槽29により塵埃を濾過し、洗
浄液保管槽27へ戻し再使用する。
し、新たな洗浄液を洗浄液保管槽27より超音波洗浄槽19
に注入し、洗浄を繰り返す。なお、洗浄液回収槽28に回
収した汚れた洗浄液は濾過槽29により塵埃を濾過し、洗
浄液保管槽27へ戻し再使用する。
以下、油分を含む塵埃が固着化し、絶縁抵抗値が1.0M
Ω、汚損・吸湿度合いを示すP・I値が、1.2まで劣化
した状態の電動機固定子コイルを対象に本発明の効果の
具体例を示す。
Ω、汚損・吸湿度合いを示すP・I値が、1.2まで劣化
した状態の電動機固定子コイルを対象に本発明の効果の
具体例を示す。
まず、予備洗浄槽1の中心位置に該電動機固定子コイ
ルをセット後洗浄ノズル6の高さとコイル8間の距離を
30mmに設定、エアー駆動開閉弁25を開き、洗浄液保管槽
27から無泡性洗浄液を注入、その後高圧ポンプ2の運転
とランナー5にエアーを供給し、洗浄ノズル6を回転さ
せ液中撹拌による予備洗浄を30分間行った。この時の高
圧洗浄機2の吐出量は4.5〜9.0/分で各水中ポンプP
の容量はそれぞれ0.4KW、吐出量0.1m3/分である。予備
洗浄の終了した電動機固定子コイル8は、次に超音波洗
浄槽19の中心部に移動し、振動子23の高さと固定子コイ
ル8間の距離を25mmに設定し、洗浄液をフロートなしス
イッチ11による液面レベル制御により循環させ10分間の
超音波洗浄(周波数38KHz)を3回繰り返した。その
後、乾燥を行い絶縁抵抗値2000MΩ、成極指数(PI値)
2.0に回復したことを確認した。
ルをセット後洗浄ノズル6の高さとコイル8間の距離を
30mmに設定、エアー駆動開閉弁25を開き、洗浄液保管槽
27から無泡性洗浄液を注入、その後高圧ポンプ2の運転
とランナー5にエアーを供給し、洗浄ノズル6を回転さ
せ液中撹拌による予備洗浄を30分間行った。この時の高
圧洗浄機2の吐出量は4.5〜9.0/分で各水中ポンプP
の容量はそれぞれ0.4KW、吐出量0.1m3/分である。予備
洗浄の終了した電動機固定子コイル8は、次に超音波洗
浄槽19の中心部に移動し、振動子23の高さと固定子コイ
ル8間の距離を25mmに設定し、洗浄液をフロートなしス
イッチ11による液面レベル制御により循環させ10分間の
超音波洗浄(周波数38KHz)を3回繰り返した。その
後、乾燥を行い絶縁抵抗値2000MΩ、成極指数(PI値)
2.0に回復したことを確認した。
以上、本実施例の固定子コイルに要した総洗浄時間は
1.75時間であり、第6図に示すように、従来法(16時
間)と比較して1/8以下に短縮することが可能となっ
た。
1.75時間であり、第6図に示すように、従来法(16時
間)と比較して1/8以下に短縮することが可能となっ
た。
[発明の効果] 本発明は、前処理工程での電動機固定子コイル又は回
転子コイルに付着・固着した塵埃のおおまかな除去と、
固着化した塵埃の軟化を目的とする予備洗浄との複合な
らびに洗浄効果を更に促進させるための洗浄とを併用さ
せた物理的・化学的洗浄力により、超音波洗浄メカニズ
ムを最大限に発揮させることを可能にし、作業効率の大
幅な向上と高品質化が量られた。
転子コイルに付着・固着した塵埃のおおまかな除去と、
固着化した塵埃の軟化を目的とする予備洗浄との複合な
らびに洗浄効果を更に促進させるための洗浄とを併用さ
せた物理的・化学的洗浄力により、超音波洗浄メカニズ
ムを最大限に発揮させることを可能にし、作業効率の大
幅な向上と高品質化が量られた。
第1図は予備洗浄(噴射洗浄)装置の一実施例で、
(A)は平面断面図、(B)は側面断面図である。第2
図は回転式構造の洗浄ノズルで、(A)は正面図、
(B)は側面図である。第3図は超音波洗浄装置の一実
施例で、(A)は平面断面図、(B)は側面断面図であ
る。第4図は洗浄設備の全体レイアウトを示す平面概略
図である。第5図は超音波の洗浄メカニズムの検証デー
タを示すグラフ、第6図は本発明法と従来法の洗浄時間
比較図である。 1……予備洗浄層、2……高圧ポンプ、3……高圧ホー
ス、4……回転式カプラ、5……ランナー、6……洗浄
ノズル、7……支持棒、8……固定子コイル、10……ノ
ズル位置移動調整クラブ、11……フロートメーター、12
……洗浄液、13……高圧エアー管、14……吸引ホース、
15……車輪、16……洗浄噴射口、17……洗浄噴射口、18
……回転方向噴射口、19……超音波洗浄槽、20……超音
波発信器、21……高さ調整ハンドル、22……支持棒、23
……振動子、24……振動子位置調整、25……エアー駆動
開閉弁、26……水中ポンプ、27……洗浄液保管槽、28…
…超音波洗浄液回収槽、29……超音波洗浄液濾過槽、30
……予備洗浄液回収槽
(A)は平面断面図、(B)は側面断面図である。第2
図は回転式構造の洗浄ノズルで、(A)は正面図、
(B)は側面図である。第3図は超音波洗浄装置の一実
施例で、(A)は平面断面図、(B)は側面断面図であ
る。第4図は洗浄設備の全体レイアウトを示す平面概略
図である。第5図は超音波の洗浄メカニズムの検証デー
タを示すグラフ、第6図は本発明法と従来法の洗浄時間
比較図である。 1……予備洗浄層、2……高圧ポンプ、3……高圧ホー
ス、4……回転式カプラ、5……ランナー、6……洗浄
ノズル、7……支持棒、8……固定子コイル、10……ノ
ズル位置移動調整クラブ、11……フロートメーター、12
……洗浄液、13……高圧エアー管、14……吸引ホース、
15……車輪、16……洗浄噴射口、17……洗浄噴射口、18
……回転方向噴射口、19……超音波洗浄槽、20……超音
波発信器、21……高さ調整ハンドル、22……支持棒、23
……振動子、24……振動子位置調整、25……エアー駆動
開閉弁、26……水中ポンプ、27……洗浄液保管槽、28…
…超音波洗浄液回収槽、29……超音波洗浄液濾過槽、30
……予備洗浄液回収槽
Claims (2)
- 【請求項1】電動機の固定子コイル又は回転子コイルの
洗浄方法において、液中での高圧洗浄機からの洗浄液の
噴射圧力を利用し上記固定子コイル又は回転子コイルの
表層に付着している塵埃を取り除く液中噴射洗浄を行っ
た後、超音波によって生ずる強力な衝撃波を用いて固定
子コイル又は回転子コイルの表層に固着あるいは、これ
ら部位の細部に入り込み前記液中噴射洗浄では除去でき
ない塵埃を取り除く超音波洗浄を施し、さらにこれら液
中噴射洗浄及び超音波洗浄の洗浄液として洗浄効果を高
めるため無泡性洗剤を使用することを特徴とする電動機
の固定子コイル又は回転子コイルの洗浄方法。 - 【請求項2】電動機の固定子コイル又は回転子コイルの
液中噴射洗浄を行うための予備洗浄槽と、電動機の固定
子コイル又は回転子コイルの超音波洗浄を行うための超
音波洗浄槽とを隣設し、これら予備洗浄槽及び超音波洗
浄槽に、洗浄液を供給する洗浄液保管槽と洗浄に使用し
た洗浄液を回収する洗浄液回収槽とを連設すると共に、
前記保管槽と回収槽を濾過槽を介して接続し、前記予備
洗浄槽に、エアー吹き付けにより回転するランナーとノ
ズル先端回転円周方向に0.5〜1.5mmの穴を有し、高圧ポ
ンプから供給される洗浄液の噴射反力によって回転する
ノズルを組み合わせ、かつ、電動機の固定子コイル又は
回転子コイル間の距離を調整自在にした洗浄液噴射用の
洗浄ノズルと、洗浄液面レベル制御装置とを設け、さら
に、前記超音波洗浄槽に、超音波発信器および該超音波
発信器と連結され、かつ、電動機の固定子コイル又は回
転子コイル間の距離を調整自在にした、洗浄液に振動を
与える振動子と、洗浄液面レベル制御装置とを設けたこ
とを特徴とする電動機の固定子コイル又は回転子コイル
の洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14937989A JP2510007B2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | 電動機固定子コイル又は回転子コイルの洗浄方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14937989A JP2510007B2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | 電動機固定子コイル又は回転子コイルの洗浄方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0318250A JPH0318250A (ja) | 1991-01-25 |
JP2510007B2 true JP2510007B2 (ja) | 1996-06-26 |
Family
ID=15473847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14937989A Expired - Lifetime JP2510007B2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | 電動機固定子コイル又は回転子コイルの洗浄方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2510007B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006109614A (ja) * | 2004-10-05 | 2006-04-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 電動機コイルの洗浄方法及び洗浄装置 |
JP2008301699A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | General Electric Co <Ge> | 発電機コイルを洗浄する方法 |
DE102018121708A1 (de) * | 2018-09-05 | 2020-03-05 | Vaf Gmbh | Reinigungsvorrichtung und Verfahren zum Reinigen eines im Tauchverfahren beschichteten Körpers |
CN109201625A (zh) * | 2018-10-22 | 2019-01-15 | 合肥市通得力电气制造有限公司 | 一种电机转子自动清洗装置 |
CN111250451B (zh) * | 2020-03-21 | 2024-04-09 | 湖北凯龙机电有限公司 | 一种微型盘式电机转子全自动清洗机 |
-
1989
- 1989-06-14 JP JP14937989A patent/JP2510007B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0318250A (ja) | 1991-01-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103485116A (zh) | 洗衣机及其局部污渍去除装置 | |
JP2000334233A (ja) | フィルタエレメント洗浄装置 | |
JP2510007B2 (ja) | 電動機固定子コイル又は回転子コイルの洗浄方法およびその装置 | |
CN114405161B (zh) | 一种快速更换售水机滤芯的方法 | |
JPH02218325A (ja) | 食器洗浄機 | |
US5614031A (en) | Method and apparatus for washing a fibrous mat | |
KR102450703B1 (ko) | 약액 노즐 세척기 | |
CN214767242U (zh) | 一种刹车盘清洗装置 | |
KR200272137Y1 (ko) | 공압을 이용한 자동세척기 | |
CN213349909U (zh) | 一种螺钉加工生产用清洗装置 | |
CN114713894A (zh) | 具有自动换刀功能的铣床 | |
JP2939724B2 (ja) | 超音波洗浄方法とその装置 | |
JPH0957223A (ja) | 部品洗浄装置 | |
CN213529963U (zh) | 一种零污染排放的超声波清洗装置 | |
CN218133458U (zh) | 一种用于电机维修的冲洗装置 | |
CN219542767U (zh) | 一种便于清洁的振动研磨机 | |
CN218133547U (zh) | 一种用于喷漆工艺的高效清洁装置 | |
CN213112539U (zh) | 一种活性炭酸化设备 | |
JP2001205202A (ja) | 洗浄装置及びこれを用いた洗浄方法 | |
JP3329646B2 (ja) | 洗浄装置及び洗浄方法 | |
CN218556921U (zh) | 一种废旧发动机再加工装置 | |
CN215354944U (zh) | 一种用于汽车零部件的清洗设备 | |
JP2603031Y2 (ja) | 洗浄乾燥装置 | |
CN221848113U (zh) | 一种储罐清洗装置 | |
CN221242734U (zh) | 一种幕墙清洁机构 |