JP2509965B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2509965B2 JP63028742A JP2874288A JP2509965B2 JP 2509965 B2 JP2509965 B2 JP 2509965B2 JP 63028742 A JP63028742 A JP 63028742A JP 2874288 A JP2874288 A JP 2874288A JP 2509965 B2 JP2509965 B2 JP 2509965B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、成形性、殊に吹込成形性に優れ、耐油性、
耐薬品性および機械的強度の良好な樹脂組成物に関する
ものである。
詳しくは、ポリオレフィンとポリフェニレンエーテル
を主成分とし、特定範囲の溶融張力および溶融粘度の値
を示すことを特徴とし、吹込成形性の良好な樹脂組成物
に関するものである。
〔従来の技術および課題〕
ポリオレフィンは、機械的物性、耐薬品性、耐溶剤性
等に優れ、低比重で安価であるところから、各種の成形
品やフィルム、シート等に幅広く利用されているが、耐
熱性に要改良点を有し、これが新規な用途開拓上の障害
となっている。
一方、ポリフェニレンエーテルは耐熱性に優れるが、
成形加工性、耐有機溶剤性に難点が有するため、利用範
囲に限界があり、たとえばガソリン容器など溶剤への耐
性の要求される用途分野には適していない。
これら、ポリオレフィンとポリフェニレンエーテルの
両者の長所を兼ね備え、欠点を補い合う目的で、種々の
ブレンド組成物が提案されている。
例えば、加工性や抗張力の改良を目的とした組成物
(特公昭42−7069号公報)、ポリオレフィンとポリフェ
ニレンエーテルの相溶性を改善し、機械的強度の向上を
図ることを目的として、これらの組合せにスチレンと共
役ジエンのブロック共重合体ないしはその水素添加物を
配合してなる組成物(特開昭53−71158号公報、特開昭5
4−88960号公報、特開昭58−103557号公報、特開昭59−
10159号公報、特開昭60−76547号公報等)が、提案され
ており、一般の成形においては、それなりの改善効果を
もたらしている。
しかしながら、吹込成形の分野で要求される高度な成
形加工適正を得るには、相溶性の改善のみでは十分でな
く、さらに技術的改良を加える必要がある。また吹込成
形法は、多層化により、種々の機能、例えば、ガスバリ
アー性や電磁波遮蔽性等を容易に付与することができる
ため、非常に有用であり、ポリオレフィンとポリフェニ
レンエーテル樹脂の組合せよりなる樹脂組成物に対して
も、吹込成形に対する適性の付与が、望まれており、そ
のためには、樹脂の均一溶融性、押出機先端のダイより
押出される筒状の溶融樹脂(以下、パリソンと略記す
る)の形状保持性等を改善する必要がある。
〔課題を解決するための手段〕
(発明の概要) 本発明は、吹込成形加工適性に優れ耐熱性、耐薬品
性、耐溶剤性、機械的強度の良好な樹脂組成物を提供す
るものであり、この目的のためにポリオレフィンとポリ
フェニレンエーテルを主成分とする樹脂組成物について
その溶融張力と吹込成形性との関係に着目し詳細に検討
した結果、特定範囲の溶融張力の値を示すように構成す
ることにより特に優れた吹込成形適正を示す樹脂組成物
が得られることを見いだし本発明を完成した。
したがって、本発明による樹脂組成物は、 温度250℃、剪断速度13/秒において測定される溶融張
力の値が4g以上10g以下の範囲にあり、同じ条件で測定
される溶融粘度の値が3×104センチポアズ以上20×104
センチポアズ以下の範囲にあるプロピレン単独重合体ま
たはプロピレンを主としエチレンとブテン−1より選ば
れる少なくとも一種とプロピレンとの共重合体より選ば
れる少なくとも一種のポリオレフィン(a)40〜70重量
%と、30℃クロロホルム中における固有粘度が0.15〜0.
7d1/gであるポリフェニレンエーテル(b)60〜30重量
%とからなる樹脂組成物を50重量%以上100重量%以
下、同一分子内にアルケニル芳香族化合物重合連鎖
(c)と脂肪族炭化水素連鎖(d)を併せ持つ重合体
(e)を0〜50重量%の範囲で含み、温度250℃、剪断
速度13/秒の条件で測定される溶融張力の値が3g以上90g
以下の範囲にあり、同じ条件で測定される溶融粘度の値
が1×104センチポアズ以上45×104センチポアズ以下の
範囲にある吹き込み成形用樹脂組成物、である。
本発明により、従来のポリオレフィンとポリフエニレ
ンエーテルを含む樹脂組成物に比べ優れた吹込成形適正
を示し、耐薬品性、耐溶剤性、機械的物性の良好な樹脂
組成物が得られる。
(発明の具体的説明) 1.構成部分 (1)ポリオレフィン(a) 本発明で使用されるポリオレフィンは、プロピレン単
独重合体、プロピレンを主としてエチレンとブテン−1
より選ばれる少なくとも一種とプロピレンとの共重合体
より選ばれる少なくとも一種である。
本発明による樹脂組成物の示す溶融張力を所望の範囲
にするために、ポリオレフィンの示す溶融張力範囲は測
定温度250℃、剪断速度13/秒の条件で測定される値の範
囲が4g以上10g以下の範囲である。
上記の溶融張力の値が4g未満の範囲では脂肪組成物を
用いて吹込成形を行う場合に、押出機先端のダイより押
し出された筒状の溶融樹脂(以下、パリソンと略記す
る)が垂れ下がる度合が大きくなる傾向となり、従って
所望の形状を保持できず、続いて行われる吹込操作が困
難となり、10gを超過する範囲では押出が困難となり易
い傾向がある。
溶融張力の測定は、市販されている種々の測定機を用
いて測定することができ、測定機種の例を挙げれば、東
洋精機製作所(株)製のメルトテンシヨンテスターII型
が挙げられる。上記の溶融張力の値は、例えば、この測
定機械を用いた場合、加熱溶融炉の中央部の直径9.55mm
の円筒状のシリンダーの底部に、外径9.5mm、長さ8mm、
中心部に内径2.1mmの円筒状の穴のあいたダイを取り付
け、シリンダー上部より、シリンダー内径寸法とほぼ同
じ外径寸法のピストンを用いて、ピストンの押出し速度
10mm/分にて溶融樹脂を押出す。この際、加熱溶融炉の
設定温度を250℃とする。この条件で以下の式により、
押出される溶融樹脂のダイ部分の剪断速度は、下記の式
により、13秒/秒と計算される。
(剪断速度) ここに、 γ:剪断速度(/秒) π:円周率 Q:溶融樹脂押出し速度(mm2/秒) r:ダイの穴の内径(mm) R:加熱溶融炉内のシリンダー内径(mm) v:ピストンの押出し速度(mm/秒) ダイの下部より押出された溶融樹脂を、張力検出機構
の付属した所定滑車を通して、引取り速度25mm/秒にて
引取りながら、溶融張力の値を測定する。
本発明において使用するポリオレフィンの示す溶融粘
度についての、成形加工性の観点からの好ましい範囲
は、測定温度250℃、剪断速度13/秒の条件で測定される
値の範囲が3×104センチポアズ以上20×104センチポア
ズ以下、特に好ましくは4×104センチポアズ以上15×1
04センチポアズ以下の範囲である。
上記の溶融粘度の値が3×104センチポアズ未満の範
囲では、樹脂組成物を用いて吹込成形を行う場合に、押
出機先端のダイより押し出されたパリソンが垂れ下がる
傾向が大きくなり、従って所望の形状を保持できず、続
いて行われる吹込操作が困難となり易く、20×104セン
チポアズを超過する範囲では、このポリオレフィンを用
いた樹脂組成物を成形する際に使用する押出機にかかる
負荷が大きくなりすぎて、通常の押出機では押出が困難
となる傾向がある。
上記の溶融粘度の値は、例えば、前記の溶融張力測定
機を用い、上記と同様の条件で溶融張力の測定を行いな
がら、同時に溶融押出し用ピストンの上部に取り付けた
センサーで、押出し時の剪断応力を検出することによ
り、測定することができる。
上記ポリオレフィンを構成する単量体の組合わせ、お
よび分子量と分子量分布の組合わせは上記の溶融張力の
範囲を満たすように構成されるのが好ましく、さらには
上記の溶融粘度を満たすように構成されるのが好まし
い。
(2)ポリフェニレンエーテル樹脂(b) 本発明で使用されるポリフェニレンエーテルは、一般
で表される繰り返し構造単位を有し、式中一つの単位の
エーテル酸素原子は次の隣接単位のベンゼン核に接続し
ており、nは少なくとも10であり、Qはそれぞれ独立に
水素、ハロゲン、三級α炭素原子を含有しない炭化水素
基、ハロゲン原子とフエニル核との間に少なくとも2個
の炭素原子を有するハロ炭化水素基、炭化水素オキシ基
およびハロゲン原子とフェニル核との間に少なくとも2
個の炭素原子を有するハロ炭化水素オキシ基からなる群
より選択した一価置換基を示す。
ポリフェニレンエーテルの代表的な例としては、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジブチル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロペニル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジラウリル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メトキシ−6−エ
トキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチ
ル−6−ステアリルオキシ−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレ
ン)、ポリ(2,5−ジブロモ−1,4−フェニレン)エーテ
ルおよび同等物がある。
また2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフ
ェノールの共重合体、2,6−ジメチルフェノールと2,3,
5,6−テトラメチルフェノールの共重合体、2,6−ジエチ
ルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールの共重合
体などの共重合体をも挙げることができる。
更に、本発明で使用されるポリフェニレンエーテル
は、前記一般式で定義されたポリフェニレンエーテルに
スチレン系モノマー(例えば、スチレン、p−メチルス
チレン、α−メチルスチレンなど)をグラフトしたもの
等変性されたポリフェニレンエーテルをも包含する。
上記に相当するポリフェニレンエーテルの製造方法は
公知であり、例えば米国特許第3306874号、第3306875
号、第3257357号および第3257358号各明細書および日本
特許特公昭52−17880および特開昭50−51197号明細書に
記載されている。
本発明の目的のために好ましいポリフェニレンエーテ
ルの群は、エーテル酸素原子に対する2つのオルソ位に
アルキル置換基を有するものおよび2,6−ジアルキルフ
ェノール2,3,6−トリアルキシフェノールの共重合体で
ある。
これらのうちでも、とりわけ2,6−ジメチルフエノー
ルの重合体が好ましい。また、その好ましい分子量の範
囲は、その尺度として30℃クロロホルム中における固体
粘度の値で示すと、 0.15〜0.7dl/gの範囲であり、より好ましくは0.3〜0.6d
l/g更に好ましくは0.4〜0.6dl/gの範囲である。0.15dl/
gより小さい値の範囲では、組成物の機械的強度が低下
する傾向にあり、また、0.7dl/gより大きい値の範囲で
は、組成物の成形加工性が低下する傾向にある。
上記のポリフェニレンエーテル樹脂としては、ポリフ
ェニレンエーテルとスチレン系樹脂との混合物も使用可
能である。スチレン系樹脂の含有量は、ポリフェニレン
エーテルとの合計100重量%中に占める割合が約50重量
%以下であれば良く、より好ましくは約30重量%以下で
ある。
ここに挙げるスチレン系樹脂とは、スチレン、パラメ
チルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルキシレン、
ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ブロモスチレン、
クロロスチレン等の化合物群すなわちスチレン系単量体
より選ばれる少なくとも一種を重合体を構成する単量体
成分として約75重量%超過量含む単独重合体または共重
合体であり、上記化合物群以外の共重合単量体成分とし
ては;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アク
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸またはメタクリル酸
の誘導体、例えば炭素数1〜20の範囲の炭化水素基との
エステル、アミド、イミド、金属塩;酢酸ビニル;ビニ
ル−アルキルエーテル;ハロゲン化ビニル;マレイン
酸、イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸または
これらの酸無水物、アミド、イミド、エステル、金属塩
等の誘導体;ブタジエン、イソプレン、ジシクロペンタ
ジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、メチルヘ
キサジエン、ジビニルベンゼン等の化合物;エチレン、
プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチルペ
ンテン−1,3−メチルブテン−1等のα−オレフィン;
等の化合物群より選ばれるものが挙げられる。
上記スチレン系樹脂をなすスチレン系単量体とスチレ
ン系化合物以外の単量体成分の共重合形式は、タンダ
ム、グラフト、ブロック、マルチブロツク、テーパード
ブロック、ラジアルテレブロック等が挙げられ、いずれ
の形式のものであっても良い。これらのスチレン系樹脂
の具体例としては、ポリスチレン、ブタジエン系ゴムま
たはエチレン−プロピレン−非共役ジエン系共重合ゴム
と上記スチレン系単量体とのグラフト共重合体であるハ
イインパクトポリスチレン、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、スチレン−ブタジエンランダム共重合
体;スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタク
リル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリ
ル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS樹脂)、メタ
クリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体(MBS
樹脂)、スチレン−N−フェニルマレイミド共重合体等
が挙げられる。
(3)同一分子鎖内にアルケニル芳香族化合物連鎖
(c)と脂肪族炭化水素連鎖(d)を併せ持つ重合体
(e) 本発明で使用されることのある同一分子内にアルケニ
ル芳香族化合物重合連鎖(c)[以下、連鎖(c)と称
する。]と、脂肪族炭化水素連鎖(d)[以下、連鎖
(d)と称する。]を併せ持つ重合体(e)[以下、重
合体(e)と称する。]とは、重合体を構成する同一の
高分子鎖の中に、アルケニル芳香族化合物の重合連鎖部
分と、脂肪族炭化水素の重合連鎖部分とを、少なくとも
部分的に且つ少なくとも一つずつ併せ持つ重合体鎖より
なる重合体であり、連鎖(c)と連鎖(d)は互いに線
状に少なくとも一つづつ結合した所謂線状ブロック構造
ないしは分岐構造をなす所謂ラジアルテレブロツク構
造、片方を幹とし、他を枝とする所謂グラフト状分岐構
造をなすもの等を含む。
連鎖(c)をなすアルケニル芳香族化合物とは、次の
一般式に示される化学構造を有するものである。
式中、R1とR2は水素および炭素数1〜6の低級アルキ
ル基またはアルケニル基から成る群より選ばれ、R3およ
びR4は水素、炭素数1〜6の低級アルキル基、塩素、臭
素より成る群より選ばれ、R5,R6およびR7は水素、炭素
数1〜6の低級アルキル基およびアルケニル基から成る
群より選ばれるか、あるいはR6とR7が芳香環の一部をな
してナフチル基を形成することもある。
アルケニル芳香族化合物の具体例には、スチレン、パ
ラメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルキシレ
ン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルベンゼ
ン、ブロモスチレンおよびクロロスチレンがあり、これ
らの組み合わせであつてよい。これらの中で、スチレ
ン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニル
トルエン、ビニルキシレンが好ましく、スチレンがより
好ましい。
連鎖(c)はその重量を100重量%とし、アルケニル
芳香族以外の共重合成分を、内数として25重量%を超え
ない範囲で含んでいてもよい。
連鎖(d)は、飽和脂肪族炭化水素を主とする炭化水
素連鎖であり、具体的には、オレフィン類の重合体連鎖
または、共役ジエン類の重合体の炭素−炭素不飽和結合
を既知の水素添加処理方法により飽和させ、オレフィン
類の重合体連鎖と同様あるいは類似の構造としたもの等
を含む。連鎖(d)は、部分的に炭素−炭素不飽和結合
や架橋構造、分岐構造を含むものであってよく、また連
鎖(d)を総重量を100重量%として25重量%を超えな
い範囲で他の共重合成分として、酸素、窒素、硫黄、ケ
イ素、リン、ハロゲン等のヘテロ原子を含む単量体およ
びアルケニル芳香族化合物に由来する成分をブロック、
タンダム、グラフト等の形式で含んでよい。ヘテロ原子
を含む単量体の例としては、無水マレイン酸およびその
誘導体、アクリル酸およびその誘導体メタクリル酸およ
びその誘導体、塩化ビニル等が挙げられる。
重合体(e)に占める連鎖(c)の割合は、重合体
(e)の総重量を100重量%として、15〜75重量%の範
囲が好ましく、連鎖(d)の割合は、25〜85重量%の範
囲が好ましい。重合体(e)は、その連鎖の中に、その
過半量を超えない範囲で連鎖(c)および連鎖(c)以
外の重合体連鎖を含んでよく、その重合体連鎖が、分岐
状連鎖の幹、枝あるいはブロック状連鎖の一部をなすも
のであつてよい。また、分岐構造やラジアルテレブロッ
ク構造の分岐点において、多官能性炭化水素基あるいは
ヘテロ原子、ヘテロ原子を含む多官能性炭化水素基を含
むものであってよい。
重合体(e)の具体例としては、オレフィンすなわ
ち、本明細書中の1.構成成分(1)ポリオレフィン
(a)の項に示したオレフィンと、スチレン等のアルケ
ニル芳香族化合物とのグラフト共重合体や、ブロック共
重合体等の範囲に含まれるポリスチレングラフト化エチ
レン−プロピレンゴム、ポリスチレングラフト化エチレ
ン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−スチレンブロ
ック共重合体、プロピレン−スチレンブロック共重合
体、ポリスチレングラフト化ポリプロピレン、ポリスチ
レングラフト化プロピレン−ジビニルベンゼン共重合
体、ポリスチレングラフト化プロピレン−エチレン共重
合体、あるいは、アルケニル芳香族化合物と以下に示す
共役ジエンよりなるブロック共重合体ないしは、共役ジ
エン重合体ゴムやポリペンテナマー等に対するアルケニ
ル芳香族化合物のグラフト共重合体の部分水素添加物等
が挙げられ、これらのうちで、部分水素添加されたアル
ケニル芳香族化合物−共役ジエンブロック共重合体がよ
り好ましい。
上記の共役ジエンの具体例には、1,3−ブタジエン、
2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−
ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられ、これら
の中でも、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジ
エンより選ばれるものが好ましい。これらの共役ジエン
に加えて、少量のエチレン、プロピレン、1−ブテン等
の低級オレフィン系炭化水素やシクロペンタジエン、非
共役ジエン類が含まれていてもよい。
以下、本発明における成分(e)として特に好まし
い、部分水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役
ジエンブロック共重合体について更に詳しく説明する。
「部分水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジ
エンブロック共重合体」とは、アルケニル芳香族化合物
に由来する連鎖ブロツク「c」と共役ジエンに由来する
連鎖ブロック「d」を、それぞれ少なくとも一個有する
構造をもつアルケニル芳香族化合物−共役ジエンブロッ
ク共重合体の、ブロック(d)の脂肪族不飽和基が水素
添加により減少したブロック共重合体である。ブロック
(c)および(d)の配列は、線状構造をなすものある
いは分岐構造をなす、いわゆるラジアルテレブロック構
造をなすものを含む。また、これらの構造のうちの一部
に、アルケニル芳香族化合物と共役ジエンとのタンダム
共重合部分に由来するランダム鎖を含んでいてもよい。
これらのうちで、線状構造をなすものが好ましい。
部分水素添加されたアルケニル芳香族化合物−共役ジ
エンブロック共重合体における、アルケニル芳香族化合
物に由来する繰り返し単位の占める割合は、20〜75重量
%の範囲であり、より好ましくは25〜75重量%、さらに
好ましくは40〜70重量%、特に好ましくは55〜65重量%
の範囲である。これより少ない範囲では、成形品の剛性
レベルは低下する傾向になり、これより多い範囲では成
形品の衝撃強度レベルが低下する傾向となる。
これらブロック共重合体における脂肪族鎖部分のう
ち、水素添加されずに残在している不飽和結合の割合
は、20%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、5
%以下がさらに好ましい。また、アルケニル芳香族化合
物に由来する芳香族性不飽和結合の約25%以下が水素添
加されていてもよい。
これら水素添加ブロック共重合体(e)の分子量は、
その目安として、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーにより測定されたポリスチレン換算法による数平均
分子量の値が5000g/mol以上500000g/mol以下のものが好
ましく、10000g/mol以上300000g/mol以下のものが、よ
り好ましい。さらに好ましくは30000g/mol以上200000g/
mol以下、とりわけ好ましくは450000g/mol以上150000g/
mol以下の範囲にあるものである。ゲルパーミエーショ
ンクロマイトグラフィーにより測定される数平均分子量
の値が500000g/molを超えるものは、樹脂組成物の成形
加工性に難点を生じさせ易い傾向となり、5000g/molを
下回るものは、成形品の機械的強度レベルが低下し易い
傾向となる。
アルケニル芳香族化合物−共役ジエンブロック共重合
体の製造方法としては、数多くの方法が提案されてい
る。代表的な方法としては、例えば特公昭40−23798号
公報明細書、米国特許第3595942号および同第4090996号
等に記載された方法があり、リチウム触媒またはチーグ
ラー型触媒を用いて不活性溶媒中でブロック共重合を行
わせる。
これらのブロック共重合体の水素添加処理は、例えば
特公昭42−8704号、同43−6636号あるいは同46−20814
号等の各公報明細書に記載された方法により、不活性溶
媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加することによっ
て行われる。この水素添加では、重合体ブロック(d)
中のオレフィン型二重結合の少なくとも80%、好ましく
は90%以上、より好ましくは95%以上が水素添加され、
重合体ブロック(c)中の芳香族不飽和結合の25%以下
が水素添加される。このような水素添加されたブロック
共重合体の一つとして、シェル・ケミカル社より「クレ
ートン(KRATON)−G」という商品名で市販されている
ものがある。また、ジャーナル オブ ポリマー サイ
エンス(Journal of Polymer Science)Part B Letters
Volume11、427〜434頁(1973年)等の文献に示された
方法に準じ、不活性溶媒中でp−トルエンスルホニルヒ
ドラジド等を用いて水素添加を行うことも可能である。
2.構成成分の組成比 以上のような(a)、(b)成分の組成比は、(a)
+(b)合計重量に対する(a)成分の重量%として、
40重量%以上70重量%以下の範囲である。
40重量%未満の範囲では吹込成形加工時に溶融するた
めに使用する押出機にかける負荷が大きく、成形加工と
難点を生じ易い傾向となり、また、耐有機溶剤性が低く
なる傾向となり、70重量%超過の範囲では成形品の高温
剛性が低下する傾向となる。
また、一段と高いレベルの機械的強度を得るために上
記の(e)成分を加える場合(a)+(b)+(e)成
分の合計量を100重量%として、(e)成分:0〜50重量
%以下、より好ましくは2重量%以上30重量%以下、さ
らに好ましくは6重量%以上20重量%以下、とりわけ好
ましくは9重量%以上17重量%以下の範囲である。
上記の2〜30重量%の範囲で、成形品の機械的強度、
特に衝撃強度が良好となるが、50重量%超過の範囲では
(a)、(b)それぞれの成分の特長が必ずしも発揮さ
れず、例えば、吹込成形時に、成形品に穴があく等の難
点が生じ易い傾向となる。また、(e)成分の効果を得
るには2重量%以上がよい。
本発明による樹脂組成物は、本発明の目的を損なわな
い範囲で、必要に応じて先の各重合体成分以外の熱可塑
性または熱硬化性の樹脂、ラバー成分、酸化防止剤、耐
候性改良剤、造核剤、スリップ剤、無機または有機の充
填剤や補強剤、難燃剤、各種着色剤、帯電防止剤、離型
剤、ポリオレフィンの分子量調節のための少量のラジカ
ル発生剤(有機過酸化物、アゾ化合物、有機錫化合物
等)等の成分を添加することもできる。
上記の無機充填剤、補強剤として、とくにガラス繊
維、マイカ、タルク、炭酸カルシウム等は剛性などの物
性バランスの改良、成形性、寸法精度、寸法安定性の向
上に有効である。
3.ブレンド方法 本発明による樹脂組成物を得るためのブレンド方法と
しては、一般に、樹脂同志あるいは樹脂と安定剤の着色
剤、さらには樹脂と充填剤とをブレンドする種々の方法
を適用することができる。例えば、粉体状あるいは粒状
の各成分を、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、
リボンブレンダー、Vブレンダー等により均一に分散し
た混合物とし、次に二軸型混練押出機、一軸型混練押出
機、ロール、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラ
ベンダープラストグラフ等を使用して、溶融混練するこ
とができる。溶融混練温度は通常200℃〜380℃の範囲で
ある。
また、(a)、(b)および(e)成分と無機充填
剤、成分(b)におけるポリフェニレンエーテルと必要
に応じて使用されるスチレン系樹脂、あるいは(a)、
(b)および(e)各成分と、他のラバー成分等の組合
せを予め混合したのち、他の成分と混合混練する方法も
適用可能である。
混合、混練の方法としては、上記の溶融混練のほか
に、各重合体成分の溶液を用いた溶液混合等の方法も適
用可能である。
4.樹脂組成物の溶融物性 (1)樹脂組成物の溶融張力 本発明を特徴づける構成要素としては、上記の特定さ
れた各成分のほかに、上記の各成分により構成された樹
脂組成物の示す溶融張力および溶融粘度がある。
本発明による樹脂組成物吹込成形性を好適な範囲にす
るために、本発明による樹脂組成物の示す溶融張力につ
いて好ましい範囲は、温度250℃、剪断速度13/秒の条件
で測定される値の範囲が3g以上90g以下、より好ましく
は6g以上60g以下、さらに好ましくは15g以上40g以下、
特に好ましくは20g以上35g以下の範囲である。
上記の溶融張力の値が3g未満の範囲では、樹脂組成物
を用いて吹込成形を行う場合に、押出機先端のダイより
押し出されたパリソンが垂れ下がる場合が大きくなり、
所望の形状を保持することが困難となり、続いて行われ
る吹込操作に難点が生じ易く、100gを超過する範囲で
は、通常の押出機を用いて成型する場合に成型時の樹脂
の溶融押出が困難となり易く、好ましくない。
本発明による樹脂組成物の溶融張力の測定は、前記1.
(1)ポリオレフィン(a)の項に示した方法と同様な
方法により測定することができる。
(2)樹脂組成物の溶融粘度 より良好な成形加工性を得る観点から本発明による樹
脂組成物の示す溶融粘度についてより好ましい範囲は温
度250℃、剪断速度13/秒の条件で測定される値の範囲
は、1×104センチポアズ以上45×104センチポアズ以
下、より好ましくは2×104センチポアズ以上35×104
ンチポアズ以下、さらに好ましくは3×104センチポア
ズ以上20×104センチポアズ以下、特に好ましくは4×1
04センチポアズ以上15×104センチポアズ以下の範囲で
ある。上記の溶融粘度の値が1×104センチポアズ未満
の範囲では、樹脂組成物を用いて吹込成形を行う場合
に、押出機先端のダイより押し出されたパリソンが垂れ
下がる度合が大きくなり、従って所望の形状を保持が不
充分となり易く、続いて行われる吹込操作が困難となる
傾向となり、45×104センチポアズを超過する範囲で
は、押出機にかかる負荷が大きくなりすぎて、通常の押
出機では溶融押出が困難となる傾向がある。
本発明による樹脂組成物の溶融粘度の測定は、前記1.
(1)ポリオレフィン(a)の項に示した方法と同様な
方法により測定することができる。
5.本発明による樹脂組成物の応用 本発明による樹脂組成物は、一般の熱可塑性樹脂に適
用される成形法のなかでも特に吹込成形に対する適性に
優れているため、内部が空洞になる中空成形品の吹込成
形に適する。また、シート状成形品やパイプ状成形品、
棒状成形品の押出成形にも適する。
また本発明による樹脂組成物は、機械的物性、耐有機
溶剤性が良好であるので、自動車等の内外装部品、種々
の容器等の用途に使用可能である。
〔実施例〕
1.測定および評価方法 実施例および比較例に示した樹脂組成物および各成分
の詳細、内容、物性等は、下記の測定方法および条件に
より測定を行った。
1)溶融張力と溶融粘度 溶融張力の測定は、東洋精機製作所(株)製のメルト
テンションテスターII型を使用し、樹脂溶融用シリンダ
ー設定温度250℃、溶融樹脂押出用ピストンの押出速度
を10mm/分、押し出された樹脂の引き取り速度を25mm/分
とし、外径9.5mm長さ8mm、中心部に内径2.1mmの円筒状
の穴のあいたダイを使用して測定した。
同時に、溶融脂肪の押出しに伴い発生する剪断応力を
測定し、これより溶融粘度を算出した。この条件で、押
出される樹脂の剪断速度は、前記の式により、13/秒と
算出された。
2)パリソンの形状保持性 吹込成形性の目安の一つとして、押出機先端の環状の
ダイより押出された円筒状のパリソンの形状保持性を測
定した。
使用した押出機:石川島播磨重工(株)製リングピス
トン式ブロー成形機IPB−200A(シリンダー内径90m
m)。
使用したダイの形状:断面形状は、外径120mm、厚さ3
mmのリング状、長さは約30mm。
押出条件:シリンダー設定温度250℃、スクリュー回
転数60rpm、パリソンの押出速度:6m/分。
実験操作/上記の条件でパリソンを約1mの長さに押出
し、直ちに押出しを停止してそのまま5秒間放置し、長
さの変化を測定した。長さは押出停止時の長さを100%
としてその増加分または減少分を%で表した。
パリソンの長さの測定は、パリソンの近くに物差しを
寄せて、目視にて行った。
3)吹込成形品の成形および性能評価 パリソンの形状保持性の評価に用いた上記の吹込成形
機を用い、ダイの下に細口びんの形状をした吹込成形用
二つ割りの金型を据え付け、開いた状態の二つ割りの金
型の中央部に上記と同様の条件でパリソンを押出し、次
いで、金型を閉じ、パリソン下部を押合わせて、直ちに
押出機のダイの中央部の穴よりパリソン内に5kg/cm2
圧縮空気を送り込み、細口びんの形状をした金型内に押
し付けて、胴の部分の外径が10cm、口の部分の外径が3c
m、高さが約13cmの吹込成形品を得た。
目視にて、成形品外面の穴あき、ちぎれ、肌荒れ、等
の外観を観察し、これらが全く見られないものを○(良
好)、一部分に生じているものを△(要改善)、著しく
目立つものを×(不良)とした。
4)ピンチオフ強度 上記の成形品部を切り取り、金型が閉じる際に押し付
けられて閉じたパリソンの下部の融着の程度(ピンチオ
フ強度)を観察した。両手で折り曲げても容易に離れな
いのを○(良好)、両手で折り曲げると大変形により折
れて離れてしまうものを△(要改良)、融着しておらず
または融着が不充分で、両手で折り曲げると小変形によ
り簡単に折れて離れてしまうものを×、として評価し
た。
5)MFR JIS K7210−1975に準じ、ポリオレフィンのMFRを測定
した。
2.各成分の明細 1)ポリオレフィン(a) 三菱油化(株)製のポリプロピレン単独重合体とプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体を使用した。それぞ
れのMFRとエチレン成分含有量、溶融張力、および溶融
粘度の値は表1中に示した。エチレン成分含有量は通常
の赤外分光法により測定した。
2)ポリフェニレンエーテル(b) ポリ(2,4−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを
使用した。分子量の目安である極限粘度(30℃クロロホ
ルム中)の値は、表中に示した。
3)同一分子内にアルケニル芳香族化合物重合連鎖
(c)と脂肪族炭化水素連鎖(d)を併せ持つ重合体
(e) 市販の水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合
体(シェル化学(株)製、商品名クレートンG1650)お
よび市販のスチレン−ブタジエンブロツク共重合体を以
下の方法により水素添加して得た水素添加スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体を使用した。
市販のスチレン−ブタジエンブロック共重合体(日本
合成ゴム(株)製、商品名TR2400、スチレン共重合体60
%)を十分乾燥し、十分に窒素置換されたオートクレー
ブ中にて、水分を除去したシクロヘキサンに溶解して、
ナフテン酸ニッケル触媒存在下60〜70℃、10〜13kg/cm2
の水素加圧下で9時間水素添加処理を行った。処理後、
反応溶液に、貧溶媒(メタノール)を加え、ろ過により
溶剤と重合体とを分離し、減圧乾燥を行って、水素添加
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(e)を得た。
各試料のスチレンブロック含有量および重合体(c)
のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリ
スチレン換算数平均分子量分析値を表1中に示した。
4)なお、比較対照を目的として、一般に吹込成形性が
優れると言われている、超高分子量の高密度ポリエチレ
ン(昭和電工(株)製ショウレツクス4551H)を使用し
て同様の実験を行い、測定値を比較例4に、またポリフ
ェニレンエーテルの測定結果を比較例5に示した。
3.各成分の混合と混練 表1中に示した各成分の所定量に、これらの重合体成
分の合計量100重量部に対して0.4重量部のフェノール系
酸化防止剤(チバガイギー社製イルガノックス1010)を
加えて、スーパーミキサーにて充分攪拌混合したのち、
二軸型混練機(池具鉄工(株)製PCM45)を使用し、280
℃にて溶融混練し、ストランド状に押出し、カッターに
てペレットとした。
〔発明の効果〕 以下、本発明の効果を、表1中にまとめた各実施例お
よび各比較例により説明する。
各実施例と比較例1〜比較例3との比較より、溶融張
力が本発明の範囲にある樹脂組成物は、これを外れる範
囲にある樹脂組成物に比べ、押出されたパリソンの寸法
変化が著しく小さく、形状保持性が優れており、成形品
の穴あき、肌荒れ等の外観や融着部の強度も優れてお
り、本発明の効果が明らかである。
また、各実施例に示した樹脂組成物の溶融押出し時
の、押出機スクリュー駆動圧力は、比較例1〜比較例3
に示した樹脂組成物に比べて高い値を示しているもの
の、実験に使用した押出機に過大な負荷をかけるレベル
ではない。このことは、一般に、大型成形品の吹込成形
に適しているが、押出機のスクリュー駆動圧力に比較的
高いレベルを要するといわれる、超高分子量ポリエチレ
ンを使用した比較例4における押出機スクリュー駆動圧
力の値に比べて、各実施例におけるスクリュー駆動圧力
の値が著しく低いことからも明らかである。
また、押出機への負荷が過大なために成形することの
できなかった比較例5(ポリフェニレンエーテル)に比
べて、各実施例に示した樹脂組成物は、良好な加工性を
示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 武文 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社樹脂研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−113048(JP,A) 特開 平1−98647(JP,A) 特開 昭60−76547(JP,A) 特開 昭63−225642(JP,A) 特開 昭63−83149(JP,A) 特開 昭60−118739(JP,A) 特開 昭54−88960(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度250℃、剪断速度13/秒において測定さ
    れる溶融張力の値が4g以上10g以下の範囲にあり、同じ
    条件で測定される溶融粘度の値が3×104センチポアズ
    以上20×104センチポアズ以下の範囲にあるプロピレン
    単独重合体またはプロピレンを主としエチレンとブテン
    −1より選ばれる少なくとも一種とプロピレンとの共重
    合体より選ばれる少なくとも一種のポリオレフィン
    (a)40〜70重量%と、30℃クロロホルム中における固
    有粘度が0.15〜0.7d1/gであるポリフェニレンエーテル
    (b)60〜30重量%とからなる樹脂組成物を50重量%以
    上100重量%以下、同一分子内にアルケニル芳香族化合
    物重合連鎖(c)と脂肪族炭化水素連鎖(d)を併せ持
    つ重合体(e)を0〜50重量%の範囲で含み、温度250
    ℃、剪断速度13/秒の条件で測定される溶融張力の値が3
    g以上90g以下の範囲にあり、同じ条件で測定される溶融
    粘度の値が1×104センチポアズ以上45×104センチポア
    ズ以下の範囲にある吹き込み成形用樹脂組成物。
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