JP2509955B2 - 硬組識欠損部充填材 - Google Patents
硬組識欠損部充填材Info
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- JP2509955B2 JP2509955B2 JP62299086A JP29908687A JP2509955B2 JP 2509955 B2 JP2509955 B2 JP 2509955B2 JP 62299086 A JP62299086 A JP 62299086A JP 29908687 A JP29908687 A JP 29908687A JP 2509955 B2 JP2509955 B2 JP 2509955B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filling material
- bone mineral
- aqueous solution
- tissue defect
- hard tissue
- Prior art date
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- Materials For Medical Uses (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、アテロコラーゲン水溶液に動物骨無機質
の顆粒を混合してなる硬組織欠損部充填材に関するもの
である。
の顆粒を混合してなる硬組織欠損部充填材に関するもの
である。
[従来の技術] この発明の医療用組成物の一成分であるpHが約6.5〜
8.0で、かつ重量浸透圧濃度が約250〜320mOsm/kgH2Oで
あるアテロコラーゲン水溶液(以下、「アテロコラーゲ
ン水溶液」という)は、昭和62年特許出願公告第37020
号公報に記載されている。
8.0で、かつ重量浸透圧濃度が約250〜320mOsm/kgH2Oで
あるアテロコラーゲン水溶液(以下、「アテロコラーゲ
ン水溶液」という)は、昭和62年特許出願公告第37020
号公報に記載されている。
もう一方の成分である動物骨無機質は、例えば昭和62
年特許出願公告第21543号公報に記載の人工骨を構成す
る成分として知られている。
年特許出願公告第21543号公報に記載の人工骨を構成す
る成分として知られている。
また、燐酸系のCa塩、コラーゲンおよびたんぱく固定
剤を含む人体硬組織用修復材も知られている(昭和61年
特許出願公開第246107号)。
剤を含む人体硬組織用修復材も知られている(昭和61年
特許出願公開第246107号)。
[解決すべき問題点] 上記の人工骨は、生体に対する適合性がすぐれている
ものの、一定の形状を有するため、その用途は骨移植材
料に限られており、いわゆる抜歯痕のごとき不定形な部
位への充填材としては適していない。
ものの、一定の形状を有するため、その用途は骨移植材
料に限られており、いわゆる抜歯痕のごとき不定形な部
位への充填材としては適していない。
また、上記の人体硬組織用修復材では、グルタールア
ルデヒドの如き毒性のあるたんぱく固定剤が用いられて
おり、しかもこのたんぱく固定剤は修復材の使用直前に
添加されるため、病原菌による汚染のおそれもあり、満
足できるものではない。
ルデヒドの如き毒性のあるたんぱく固定剤が用いられて
おり、しかもこのたんぱく固定剤は修復材の使用直前に
添加されるため、病原菌による汚染のおそれもあり、満
足できるものではない。
[問題点を解決するための手段] この発明は、抜歯痕、骨欠損部への充填とか、歯周疾
患、顎骨内嚢胞、顎堤吸収の処置等に適した硬組織欠損
部充填材の提供を目的としてなされたものである。
患、顎骨内嚢胞、顎堤吸収の処置等に適した硬組織欠損
部充填材の提供を目的としてなされたものである。
この発明の充填材は、アテロコラーゲン水溶液に動物
骨無機質の顆粒を混合することにより製造される。
骨無機質の顆粒を混合することにより製造される。
アテロコラーゲン水溶液は、例えば昭和62年特許出願
公告第37020号公報に記載の方法によって製造すること
ができる。
公告第37020号公報に記載の方法によって製造すること
ができる。
もう一方の成分である動物骨無機質の顆粒は、例えば
昭和62年特許出願公告第21543号公報記載の方法によっ
て製造した動物骨無機質を常法により粉砕機等で微粉砕
したのち篩別することにより製造できる。
昭和62年特許出願公告第21543号公報記載の方法によっ
て製造した動物骨無機質を常法により粉砕機等で微粉砕
したのち篩別することにより製造できる。
アテロコラーゲン水溶液中のアテロコラーゲンの濃度
は特に限定されないが、通常0.1〜10%程度、より好ま
しくは1〜5%程度である。
は特に限定されないが、通常0.1〜10%程度、より好ま
しくは1〜5%程度である。
動物骨無機質の顆粒の粒子径は100〜2000μmであ
る。
る。
アテロコラーゲン水溶液と動物骨無機質の顆粒との混
合割合は、得られる充填材の使用目的にもよるが、通常
1:5ないし5:1(重量比)で所期の目的に合った充電材が
得られる。
合割合は、得られる充填材の使用目的にもよるが、通常
1:5ないし5:1(重量比)で所期の目的に合った充電材が
得られる。
この発明の充填材は、ゲル化を防止するため、10℃以
下の低温で保存するのが好ましい。
下の低温で保存するのが好ましい。
[効果] この発明で用いられるアテロコラーゲン水溶液は、生
体と同じ浸透圧であり、体温程度に加温するとゲル化す
る性質を有し、生体適合性に極めてすぐれている。
体と同じ浸透圧であり、体温程度に加温するとゲル化す
る性質を有し、生体適合性に極めてすぐれている。
また、動物骨無機質の顆粒は、生体の微細な構造をそ
のまゝ維持しており、生体との親和性が高い。
のまゝ維持しており、生体との親和性が高い。
この発明の充填材では、アテロコラーゲンが動物骨無
機質粒子間の連結剤として作用するため、たんぱく固定
剤を必要としない。したがって、組成物自体の毒性のお
それや、使用時の汚染のおそれもなく、安全性にすぐれ
ている。そして、使用前にはペースト状であり、体温に
より短時間でゲル化するため、充填部位からの漏出もな
く、不定形部位への充填材として扱い易く、しかも生体
適合性にすぐれており、硬組織欠損部への充填材として
極めて有用である。
機質粒子間の連結剤として作用するため、たんぱく固定
剤を必要としない。したがって、組成物自体の毒性のお
それや、使用時の汚染のおそれもなく、安全性にすぐれ
ている。そして、使用前にはペースト状であり、体温に
より短時間でゲル化するため、充填部位からの漏出もな
く、不定形部位への充填材として扱い易く、しかも生体
適合性にすぐれており、硬組織欠損部への充填材として
極めて有用である。
[実施例] この発明の充填材の製造例を参考例および実施例によ
り以下に説明する。
り以下に説明する。
参考例1 新鮮な牛大腿骨の海綿部を数cm角に切断し、水中で煮
沸し、骨髄などを除去する。これを1%水酸化ナトリウ
ム水溶液および1%過酸化水素溶液にそれぞれ1時間ず
つ浸漬したのち、充分に水洗し、乾燥する。これを600
℃で加熱して有機物を除去し、さらに1100℃で3.5時間
焼成したのち、乳鉢で破砕し、ボールミルにより粒子の
角を落とした。これを篩により分級し、水洗、乾燥し
て、粒子径300〜600μmおよび600〜1000μmの牛骨無
機質の顆粒を得た。
沸し、骨髄などを除去する。これを1%水酸化ナトリウ
ム水溶液および1%過酸化水素溶液にそれぞれ1時間ず
つ浸漬したのち、充分に水洗し、乾燥する。これを600
℃で加熱して有機物を除去し、さらに1100℃で3.5時間
焼成したのち、乳鉢で破砕し、ボールミルにより粒子の
角を落とした。これを篩により分級し、水洗、乾燥し
て、粒子径300〜600μmおよび600〜1000μmの牛骨無
機質の顆粒を得た。
実施例1 2%アテロコラーゲン水溶液と粒子径1000μmの動物
骨無機質の顆粒とを2:1、1:1、1:2(重量比)の割合で
それぞれ混合して、ペースト状の充填材を得た。
骨無機質の顆粒とを2:1、1:1、1:2(重量比)の割合で
それぞれ混合して、ペースト状の充填材を得た。
実施例2 2%アテロコラーゲン水溶液と粒子径600〜1000μm
の動物骨無機質の顆粒とを2:3、1:1、1:2(重量比)の
割合でそれぞれ混合して、ペースト状の充填材を得た。
の動物骨無機質の顆粒とを2:3、1:1、1:2(重量比)の
割合でそれぞれ混合して、ペースト状の充填材を得た。
実施例3 粒子径300〜600μmの動物骨無機質の顆粒を用いて、
実施例2と同様にして、3種のペースト状の充填材を得
た。
実施例2と同様にして、3種のペースト状の充填材を得
た。
実施例4 粒子径300μmの動物骨無機質の顆粒を用いて、実施
例1と同様にして、3種のペースト状の充填材を得た。
例1と同様にして、3種のペースト状の充填材を得た。
実施例5 4%アテロコラーゲン水溶液と粒子径600〜1000μm
の動物骨無機質の顆粒とを2:3(重量比)の割合で混合
して、ペースト状の充填材を得た。
の動物骨無機質の顆粒とを2:3(重量比)の割合で混合
して、ペースト状の充填材を得た。
実施例6 4%アテロコラーゲン水溶液と粒子径300〜600μmの
動物骨無機質の顆粒とを2:3(重量比)の割合で混合し
てペースト状の充填材を得た。
動物骨無機質の顆粒とを2:3(重量比)の割合で混合し
てペースト状の充填材を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 章 大阪府岸和田市天神山町2―4―10 (56)参考文献 特開 昭60−28936(JP,A) 特開 昭55−155643(JP,A) 特開 昭62−268563(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】pHが約6.5〜8.0で、かつ重量浸透圧濃度が
約250〜320mOsm/kgH2Oであるアテロコラーゲン水溶液
に、粒子径100〜2000μmの動物骨無機質の顆粒を混合
してなる硬組織欠損部充填材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62299086A JP2509955B2 (ja) | 1987-11-27 | 1987-11-27 | 硬組識欠損部充填材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62299086A JP2509955B2 (ja) | 1987-11-27 | 1987-11-27 | 硬組識欠損部充填材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01139069A JPH01139069A (ja) | 1989-05-31 |
JP2509955B2 true JP2509955B2 (ja) | 1996-06-26 |
Family
ID=17867992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62299086A Expired - Lifetime JP2509955B2 (ja) | 1987-11-27 | 1987-11-27 | 硬組識欠損部充填材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2509955B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55155643A (en) * | 1979-05-23 | 1980-12-04 | Koken Kk | Artificial bone and its preparation |
JPS6028936A (ja) * | 1983-07-27 | 1985-02-14 | Koken:Kk | アテロコラ−ゲン水溶液およびその製造方法 |
CA1294876C (en) * | 1986-04-22 | 1992-01-28 | Karl A. Piez | Marrow/collagen/mineral matrix for bone defect repair |
-
1987
- 1987-11-27 JP JP62299086A patent/JP2509955B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01139069A (ja) | 1989-05-31 |
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