JP2509232B2 - ポリエステル積層物 - Google Patents

ポリエステル積層物

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JP2509232B2 JP62168387A JP16838787A JP2509232B2 JP 2509232 B2 JP2509232 B2 JP 2509232B2 JP 62168387 A JP62168387 A JP 62168387A JP 16838787 A JP16838787 A JP 16838787A JP 2509232 B2 JP2509232 B2 JP 2509232B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はポリエステルフィルム基材の表面にポリエス
テルフィルム基材に対して付着性のよい液状物を被覆硬
化せしめて第1の層を形成させ、第1の層上に珪素系樹
脂を含む液状物を被覆硬化せしめて第2の層を形成させ
た耐擦傷性、耐水性、耐候性に優れた被覆ポリエステル
フィルム成形物品に関するものである。
〈従来の技術〉 一般に、二軸延伸ポリエステルフィルムは、機械的特
性、透明性に優れているため透明材料などとして広く使
用されているが耐擦傷性に乏しく表面に傷がつきやすい
という欠点を有している。これらの欠点を改良するた
め、熱硬化性樹脂で被覆する方法が種々提案されてい
る。
たとえば、特公昭60−53703にはポリエチレンテレフ
タレート成形物上に下塗り層としてポリエステル系樹脂
を施し、その上に主としてメラミン基含有(メタ)アク
リレートからなるビニル重合体を含む上塗り塗料を被覆
硬化してなる耐擦傷性積層体が開示されている。また、
特公昭60−43303にはポリエステル重合体の上に下塗り
層としてビニルピロリドン−アクリル酸系エステル共重
合物と第四級アンモニウム塩重合物とを含む樹脂組成物
を施し、その上にコロイダルシリカとエポキシ基含有ア
ルコキシシランの加水分解物を主成分とする上塗り塗料
を被覆硬化してなる耐摩耗性積層体が開示されている。
また、特開昭57−75852号公報には、ポリエステルフィ
ルムとシリコーン塗膜との付着性の向上を目的として、
交差結合性アクリル系組成物層を設けることが記載され
ている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、屋外で使用する場合など、厳しい条件
下で使用する場合において、十分な耐久性を有するもの
は未だ殆ど見あたらない。
たとえば、煮沸水浸漬あるいは耐候促進試験等の耐久
試験後に、外観が不良になる、耐擦傷性が低下する、お
よびポリエステルフィルムと被覆膜との付着性が低下す
る等の問題点があった。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明者らはこのような耐久試験後の耐擦傷性の低下
あるいはポリエステルフィルムと被覆膜との付着性の低
下などが改善されたポリエステル系フィルム物品を提供
することを目的とし、鋭意研究した結果、ポリエステル
フィルムを特定の有機重合体で被覆して第1の層を施
し、特定の珪素系樹脂と無機粒子を主成分とする組成物
とポリエステルフィルムの耐久試験後の付着性を向上さ
せると共に、特定の珪素樹脂と無機粒子を主成分とする
組成物を第1の層上に被覆硬化させることにより、ポリ
エステル系樹脂積層物の耐久試験後の外観および耐擦傷
性を改善し得ることを見い出した。
すなわち本発明は、ポリエステルフィルム基材と、そ
の表面にエポキシ基を分子内に含んだ(メタ)アクリル
酸エステルポリマーを含有する第1の液状物を塗布し、
硬化させることによって形成した第1の層、および前記
第1の層に接してその外側に有機シラン化合物を含有す
る第2の液状物を塗布し、硬化させることによって形成
した第2の層をそれぞれ有して成るポリエステル積層物
において、前記第1の液状物はスルホン酸またはスルホ
ン酸金属塩基を分子内に含むポリエステル樹脂および前
記(メタ)アクリル酸エステルポリマーを重量比で5:95
−90:10の範囲で含有することを特徴とするポリエステ
ル積層物である。
ここで前記第2の液状物として、下記成分aおよびb a;粒子径1−100nmの無機粒子 b;一般式(1) (式中R1は炭素数1−6のアルキル基、アルコキシアル
キル基、アセチル基、R2は炭素数1−6の炭化水素基、
R3は炭化水素基、またはエポキシ基、(メタ)アクリロ
イル基、ビニル基、アリル基、メルカプト基、ハロゲン
原子、アミノ基、ウレイド基、もしくはアミド基を含ん
だ有機基、nは2、3または4、mは0または1で示さ
れる珪素化合物の部分加水分解物の混合物を含む液状物
であることが好ましい。
本発明で使用される厚み10μm−500μmのポリエス
テルフィルムの例としては二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエ
ステルフィルムを挙げることができる。
本発明におけるポリエステル樹脂とは、スルホイソフ
タル酸、スルホテレフタル酸、4−スルホナフタレン−
2,7−ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導
体などの金属塩から成るスルホン酸基を有する化合物、
テレフタル酸、イソフタル酸、2,5−ナフタレンジカル
ボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体などの芳香
族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸およびこれらのエステル形成性誘導体などの脂肪族ジ
カルボン酸、オキシ安息香酸およびこれらのエステル形
成性誘導体などのオキシモノカルボン酸などからなるカ
ルボン酸基を有する化合物、エチレングリコール、1、
4ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、1、4−シクロヘキサンジメタノール、
P−キシレンジオール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
脂肪族、脂環族、芳香族ジオールなどの水酸基を有する
化合物等から合成されるが、第1の層と第2の層との付
着性を良好にするためにはポリエステル樹脂中にスルホ
ン酸あるいはその塩基を有する化合物を1成分として導
入することが望ましい。
本発明で使用されるエポキシ基を分子内に含んだアク
リル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルポリマー
とは、エポキシ基を分子内に含んだアクリル酸エステル
あるいはメタクリル酸エステルの重合体あるいは該エス
テルと下記一般式(2) で表されるアクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エ
ステルとの共重合体である。
エポキシ基を分子内に含んだアクリル酸エステルある
いはメタクリル酸エステルの例としては、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられ
る。
また、一般式(2)で表されるアクリル酸エステルあ
るいはメタクリル酸エステルの例としては、(メタ)ア
クリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、ジシクロペンテニ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グ
リセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)ア
クリレート、ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)ア
クリルアミド、ブトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、等が挙げられる。
本発明において、上記第1の層を形成させるために用
いられる液状物中には、上記ポリエステル樹脂およびエ
ポキシ基を分子内に含んだアクリル酸エステルあるいは
メタクリル酸エステルポリマーを一種または二種以上を
含有し、さらに所望により、一般式(2)で表されるア
クリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルの単重
合体あるいは共重合体の一種または二種以上を含有す
る。なお、ポリエステルフィルムと珪素系樹脂と無機粒
子を主成分とする組成物の付着性を良好にするために
は、エポキシ基を分子内に含んだ(メタ)アクリル酸エ
ステルポリマー中のエポキシ基含有量がエポキシ基を分
子内に含んだ(メタ)アクリル酸エステルポリマーに対
して5重量%、より良好とするためには8重量%(エポ
キシ基の分子量を43とする)以上含有することが好まし
い。
第1の層を形成させるために用いられる液状物中に架
橋剤を添加することは、用途によっては必ずしも必要と
言うわけではない。しかしながら、第2の層を形成させ
るために用いられる液状物中の有機溶剤の種類によって
は、それが第1の層を侵食し、その結果第2の層と第1
の層との付着力、あるいはポリエステルフィルムと第1
の層との付着力が低下する場合があり、また、第一の層
の耐水性を更に良好にして積層物としての耐久性を向上
させることが必要な場合があり、これらの場合には架橋
剤を用いることが好ましい。
上記架橋剤としてはエポキシ樹脂、イソシアネート化
合物、メラミン樹脂などが挙げられる。これらの中で
は、特にイソシアネート化合物が好ましい。イソシアネ
ート化合物としては、トリメチレンジイソシアネート、
テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプ
タメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシ
アネート、ノナメチレンジイソシアンート、プロパンジ
イソシアネート−1,2、ブタンジイソシアネート−1,2、
ペンタンジイソシアネート−1,2、ペンタンジイソシア
ネート−1,3、ヘキサアネート−1,3、3−メチル−ヘキ
サンジイソシアネート−1,4等の脂肪族イソシアネート
およびポリイソシアネート化合物;2,4−トリレンジイソ
シアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタ
リンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、メ
タキシレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリ
イソシアネート等の芳香族イソシアネートおよびポリイ
ソシアネート;イソホロンジイソシアネート等の環状脂
肪族イソシアネートおよびそのポリイソシアネートが挙
げられるが、屋外で使用する際など耐候性能を必要とす
る場合は特にヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート及びこれらの誘導体もしくはプレ
ポリマーが好ましい。
また、液状物とするために前記成分に加え、溶媒およ
び所望により各種添加剤が加えられる。
溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、イソブタノール、ジアセトンアルコールなどのア
ルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イ
ソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルノモメチルエーテル等のセロソルブ類;酢酸エチル、
酢酸ブチル、エチレングリコールジアセテート、エチル
セロソルブアセテート等の酢酸エステル類;アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソ
プロピルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン類;そ
の他トルエン、ジクロルメタン等が挙げることができ、
これらを混合で用いてもよい。
添加剤としては、フローコントロール剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、硬化触媒、架橋剤、滑剤などが挙げら
れる。フローコントロール剤としては、市販の弗素系界
面活性剤、アルキレンオキサイドとジメチルシロキサン
のブロック共重合体などが挙げられ、第1の層を形成さ
せるために用いられる液状物中に0−5重量%、より好
ましくは0.001−1重量%添加する。
紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベ
ンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,
2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等の
ベンゾフェノン類;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−5′−オクチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリア
ゾール類;エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルア
クリレート等のシアノアクリレート類等が挙げられる。
これらは単独でも、あるいは二種以上併用しても良く、
第1の層を形成させるために用いられる液状物中の全ポ
リマー100重量部に対して0−200重量部用いられる。
酸化防止剤としては、2、6−ジ−tert−ブチル−P
−クレゾール、2または3−tert−ブチル−4−メトキ
シフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,
2′−メチレンビス−(4−メチル−6−tert−ブチル
フェノール)、4,4′−チオビス−(3−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール)、4、4′−ブチリデン−ビ
ス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,
1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ter
t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−
(3′,5′−ジ−tert−ブチル−4′−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン、ジラウリルチオジプロ
ピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、トリ
フェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファ
イト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4′−ブ
チリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェ
ニル−ジ−ドリデシル)ホスファイト、トリス(ノニル
フェニル)ホスファイト等を挙げることができ、これら
は単独でも、あるいは2種以上併用しても良く、第1の
層を形成させるために用いられる液状物中に含まれる全
ポリマー100重量部に対して0−60重量部好ましくは0
−30重量部用いられる。
上記硬化触媒としては塩酸、硫酸等の無機酸;塩化ア
ンモニウム、硝酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニ
ウム、過塩素酸アンモニウム等のアンモニウム塩;ジメ
チルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルア
ミン等のアミン類;ジブチルスズラウレート等の有機ス
ズ化合物等が挙げられ、その使用量は一般に樹脂固形分
に対し、0.001−10重量%の割合で使用されるのが適当
である。
滑剤としては特に珪酸の微粒子が好ましい。また、透
明性とのかねあいから粒径0.001−10μのもの、より好
ましくは0.01−5μのものが使用される。
ポリエステルフィルムと珪素系樹脂および無機粒子を
主成分とする組成物の付着性、珪素系樹脂と無機粒子を
主成分とする組成物の初期および耐候性試験後の外観お
よび耐擦傷性を良好にするためには、ポリエステル樹脂
およびエポキシ基を分子内に含んだ(メタ)アクリル酸
エステルポリマーを含有する液状物中に含まれるポリエ
ステル樹脂とエポキシ基を分子内に含んだ(メタ)アク
リル酸エステルポリマーとの重量比は:95−90:10の範囲
が好ましく、また、架橋剤はポリエステル樹脂とエポキ
シ基を分子内に含んだ(メタ)アクリル酸エステルポリ
マーとの合計重量に対して1−50重量%含有することが
好ましく、更に、ポリエステル樹脂、エポキシ基を分子
内に含んだ(メタ)アクリル酸エステルポリマーおよび
架橋剤の合計重量が全固形分に対して50重量%以上含有
することが好ましい。
また、第1の層を形成させるために用いられる液状物
のポットライフを良好にするためにあるいは所望の厚み
が得られるように塗布方法、条件に応じて、上述した溶
媒により第1の層を形成させるために用いられる液状物
の固形分が調整されるが、おおむね1−30重量%である
ことが好ましい。
第1の層を形成させるために用いられる上記成分を含
有する液状物をポリエステルフィルムに塗布し、得られ
る塗膜を該ポリエステルフィルムの熱変形温度より低い
温度で焼き付けることにより、第1が層の得られる。そ
の際、フィルムは必要に応じて、アルカリ処理、フレー
ム処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、研磨あるいは
サンドプラスト処理などが施される。
塗布方法は通常は通常行われている浸積法、噴霧法、
ローラーコート法、フローコントロール法などであり、
ポリエステルフィルムの要求物品に応じて適宜選択すれ
ば良い。
得られる第1の層の好ましい厚みは0.05−10μm、よ
り好ましくは0.1−5μmである。0.05μmより薄いと
付着性が低下し、10μmより厚いと塗膜の可撓性の低下
や塗膜の白濁などの問題が生じる。
本発明で使用される成分aである粒子系1−100nmの
無機粒子とは、SiO2、Al2O3、ZrO2、TiO2、Sb2O5、Sn
O2、Yb2O5、Yb2O3、Ta2O3、Y2O3、Ce2O3等の超微粒子粉
末あるいは、これらを水または有機溶剤系分散媒に分散
せしめたコロイド溶液などである。
本発明で使用される一般式(1)で示される珪素化合
物としては下記のようなものが挙げられる。すなわち、
トリメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルメチルジメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
ス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビ
ス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロ
プロピルトリメトキシシラン等がある。
本発明において、一般式(1)で示される珪素化合物
より選ばれる一種もしくは二種以上の部分加水分解とは
該珪素化合物中のアルコキシ基、またはアルコキシアル
キル基の一部または全部が水酸基に置換された水酸基同
士が一部自然に縮合したものを含んでいる。これらの加
水分解物は公知のようにたとえば水とアルコールのごと
き混合溶媒中、酸の存在下で加水分解することによって
得られる。一般式(1)で示される珪素化合物を加水分
解しないで用いた場合は、硬化塗膜が白化し、また耐擦
傷性も不十分である。
一般式(1)で示される珪素化合物を加水分解物とし
て用いる場合は別々に加水分解するよりは混合して同時
に共加水分解する方が良好な結果を与える場合が多い。
また、粒子共存下で加水分解する方がより好ましい。
本発明において第2の層を形成させるために用いられ
る液状物中には、固形分を1−70重量%含有し、かつ全
固形分に対して1−80重量%のa成分、20−99重量%の
b成分が含まれることが好ましく、その他に有機溶媒、
硬化溶媒および所望により各種添加剤を含有する。
第2の層を形成させるための組成物に含ませてよい溶
剤としては、1価または多価のアルコール類、ケトン
類、エステル類、エーテル類、セロソルブ類、ハロゲン
化物、カルボン酸類、芳香族化合物、エーテルアルコー
ル、ケトンアルコール等を挙げることができ、これらの
うち1種または2種以上の混合溶剤として用いることが
できる。特にメタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、ブタノール、等の低級アルコール;
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、酢酸セロソルブなどのセロソルブ類;ギ酸、酢酸、
プロピオン酸などの低級アルキルカルボン酸類;トルエ
ン、キシレン、等の芳香族化合物;酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル類;およびアセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などを単独
もしくは混合溶剤として用いることが好ましい。
硬化触媒としては過塩素酸アンモニウム、硝酸アンモ
ニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、チオシ
アン酸アンモニウム、過塩素酸、塩酸、硝酸、リン酸、
硫酸、スルホン酸、パラトルエンスルホン酸、三フッ化
ホウ素およびその電子給与体との錯体;SnCl4、ZnCl3
FeCl3、AlCl3、SbCl5、TiCl4等のルイス酸およびその錯
体;酢酸ナトリウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバ
ルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸スズ等の有機酸金族
塩;ホウフッ化亜鉛、ホウフッ化スズ等のホウフッ化金
属塩類;ホウ酸エチル、ホウ酸メチル、等のホウ酸有機
エステル類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のア
ルカリ類;テトラブトキシチタン、テトライソプロポキ
シチタン等のチタネートエステル類;クロムアセチルア
セトネート、チタニルアセチルアセトネート、アルミニ
ウムアセチルアセトネート、コバルトアセチルアセトネ
ート、ニッケルアセチルアセトネート等の金属アセチル
アセトネート類;n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミ
ン、トリ−n−ブチルアミン、グアニジン、ビクアニ
ド、イミダゾール等のアミン類;トリフルオロメチルス
ルホン酸アンモニウム、トリフルオロメチルスルホン酸
カリウム、トリフルオロメチルスルホン酸ナトリウム、
等の高フッ化脂肪族スルホン酸塩;NH4(CF3SO2)2CBr、K
(CF3SO2)CH、Ba[(CF3SO2)2CH]2等の高フッ化脂肪属スル
ホニル系化合物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ベンゼン
トリメチルアンモニウムヒドロキシド等のアンモニウム
ヒドロキシド類が挙げられる。
これらの硬化触媒の中で、塗膜の硬度、透明性などが
良好で、しかも液状物のポットライフが良い硬化触媒と
して過塩素酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸ア
ンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、トリ
フルオロメチルスルホン酸アンモニウムおよびビス(ト
リフルオロメチルスルホニル)ブロモメチルアンモニウ
ムに代表される過塩素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、カルボン
酸塩、高フッ化脂肪族スルホン酸塩、アンモニウムヒド
ロキシド類、高フッ化脂肪族スルホニル系化合物が適し
ている。
第2の層を形成させるために用いられる硬化触媒とし
ては前記各種の硬化触媒の一種もしくは二種以上を併用
して用いても差し支えない。これら硬化触媒の添加量
は、第2の層の形成させるために用いられる液状物の固
形分に対して0.05−20重量%、より好ましくは0.1−10
重量%である。
第2の層を形成させるために用いられる液状物に混入
される添加剤の代表的なものはフローコントロール剤で
あり、該フローコントロール剤としては弗素系界面活性
剤、アルキレンオキシドとジメチルシロキサンとのブロ
ック共重合体等を挙げることができる。これらのフロー
コントロール剤の添加量は小量で十分であり、第2の層
を形成させるために用いられる液状物全体に対し0.01−
5重量%、より好ましくは0.03−3重量%である。ま
た、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを小量添加すること
もできる。
第2の層を形成させるためのコーティング方法として
は、通常行われている新漬法、フローコート法、バーコ
ーダー法、ドクターブレード法、噴霧法、リバースロー
ルコーター法、グラビアロールコーター法などによっ
て、第1の層をあらかじめ塗布焼付けされたポリエステ
ルフィルムの第1の層上にコーティング後70℃以上およ
び基材の変形温度以下で1分−1時間焼付け硬化させる
ことにより耐候性、付着性、耐熱性、および耐擦傷性に
優れた塗膜が得られる。
第2の層の好ましい厚みは、1−30μ、より好ましく
は2−10μである。1μ以下であると耐擦傷性が充分で
なく、また30μ以上になるとクラックが発生しやすくな
る。
第1および/または第2の層には、以上の他にフォト
クロミック、エレクトロクロミック、サーモクロミック
性を有する材料を混入しても良い。
〈作用〉 本発明によればポリエステルフィルムと珪素系樹脂と
無機粒子を主成分とする組成物からなる第2の層との間
の、ポリエステル樹脂およびエポキシ基を分子内に含ん
だ(メタ)アクリル酸エステルポリマーを含む第1の層
がポリエステルフィルムと該第2の層の両方に対して良
好な付着性を有するため、該第1の層がポリエステルフ
ィルムと該第2の層との付着性改良層として作用する。
また、特定の珪素樹脂と無機粒子を主成分とする組成
物を第1の層上に被覆硬化させることにより、ポリエス
テルフィルムの耐擦傷性改良層としても作用する。
更に、上記付着性および傷擦傷性は耐久性試験後にお
いても良好である。
〈実施例〉 以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが本発
明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、実施例中の部、%はそれぞれ重量部、重量%を示
す。
(1)第1の層を形成させるために用いられる液状物の
調整; a)溶媒としてメチルエチルケトンおよび触媒としてア
ゾビスイソブチロニトリルを用い、窒素気流下でグリシ
ジルメタクリレート:2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト=2:1(重量比)の共重合体を作製し、エポキシ基を
分子内に含んだメタクリル酸エステルポリマーとした。
第1の層を形成させるために用いられる液状物は、上記
エポキシ基を分子内に含んだメタクリル酸エステルポリ
マー溶液106.7部(固形分:30%)、スルホン酸のナトリ
ウム塩基を分子内に含んだポリエステル樹脂(日本合成
化学工業(株)製;TP−249)のトルエン溶液(固形分20
%)160部、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体
(日本ポリウレタン工業(株)製;コロネートEH)6.4
部、ジブチルスズラウレート0.2部、メチルエチルケト
ン700部およびトルエン26.7部を混合し作製した。
b)溶媒としてメチルエチルケトン:メチルイソブチル
ケトン=1:2(重量比)の混合溶媒および触媒としてア
ゾビスイソブチロニトリルを用い、窒素気流下でグリシ
ジルメタクリレート:γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン(信越化学(株)製;KBM503)=4:1(重
量比)の共重合体を作製し、エポキシ基を分子内に含ん
だメタクリル酸エステルポリマーとした。第1の層を形
成させるために用いられる液状物は、上記エポキシ基を
分子内に含んだメタクリル酸エステルポリマー溶液23.3
部(固形分30%)、スルホン酸のナトリウム塩基を分子
内に含んだポリエステル樹脂(日本合成化学工業(株)
製;TP−249)のトルエン溶液(固形分20%)315部、ヘ
キサメチレンジイソシアネートの3量体(日本ポリウレ
タン工業(株)製;コロネートEH)28部、ジブチルスズ
ラウレート0.2部、メチルエチルケトン600部およびトル
エン33.5部を混合し作製した。
c)溶媒としてメチルエチルケトンおよび触媒としてア
ゾビスイソブチロニトリルを用い、窒素気流下でグリシ
ジルメタクリレート:メチルメタクリレート=1:1の共
重合体を作製し、エポキシ基を分子内に含んだメタクリ
ル酸エステルポリマーとした。第1の層を形成させるた
めに用いられる液状物は、上記エポキシ基を分子内に含
んだメタクリル酸エステルポリマー溶液23.3部(固形分
30%)、スルホン酸のナトリウム塩基を分子内に含んだ
ポリエステル樹脂(日本合成化学工業(株)製;TP−24
9)のトルエン溶液(固形分20%)315部、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートの3量体(日本ポリウレタン工業
(株)製;コロネートEH)6.4部、ジブチルスズラウレ
ート0.2部、メチルエチルケトン700部およびトルエン2
6.7部を混合し作製した。
d)c)におけるメチルメタクリレートをエチルメタク
リレートに変える以外はc)と同様にして第1の層を形
成させるために用いられる液状物を調整した。
e)a)で作製したエポキシ基を分子内に含んだメタク
リル酸エステルポリマー溶液をメチルエチルケトンで希
釈し、溶液中の固形分を7%とし、ポリエステル樹脂を
添加することなく、そのまま第1の層を形成させるため
に用いられる液状物とした。
f)a)で作製したエポキシ基を分子内に含んだメタク
リル酸エステルポリマー溶液をメチルエチルケトンで希
釈して固形分を7%とした溶液に、ジメチルアミノプロ
ピルアミンを固形分に対して0.15%およびフローコント
ロール剤を少量加えることにより、ポリエステル樹脂を
添加することなく、そのまま第1の層を形成させるため
に用いられる液状物を調整した。
g)スルホン酸のナトリウム塩基を分子内に含んだポリ
エステル樹脂(日本合成化学工業(株)製;TP−249)の
トルエンに溶解し、固形分7%の溶液とし、第1の層を
形成させるために用いられる液状物を調整した。
h)スルホン酸のナトリウム塩基を分子内に含んだポリ
エステル樹脂(日本合成化学工業(株)製;TP−249)の
20%トルエン溶液にヘキサメチレンジイソシアネートの
3量体(日本ポリウレタン工業(株)製;コロネートE
H)をTP−249に対して10%およびジブチルスズラウレー
トを固形分に対して0.3%加え、溶液中の固形分を7%
に調整し、第1の層の形成させるために用いられる液状
物とした。
i)ブチルアクリレート:メチルメタクリレート:メタ
クリルアミドがそれぞれ69:26:5の相対比をもつターポ
リマー80部およびメラミン−ホルムアルデヒド交差結合
剤20部をその合計が4重量%になるように水およびブチ
ルセロソルブの混合液(ブチルセロソルブの水に対する
比率1:2)に乳濁させて第1の層を形成させるために用
いられる液状物とした。
(2)第2の層を形成させるために用いられる液状物の
調整; a)コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製;スノー
テックスC,固形分20%)1152部および氷酢酸34.6部の混
合物中にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(信越化学(株)製;KBM403)813.3部およびメチルトリ
メトキシシラン(信越化学(株)製;KBM13)701.5部の
混合物を滴下し加水分解縮合後、エチルセロソルブ968.
8部、フローコントロール剤少量を加え、原液を調整し
た。この原液の固形分は35%であった。
この原液中には として計算されたγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン加水分解物17.5%、CH3SiO1.5として計算され
たメチルトリメトキシシラン加水分解物10.5%およびSi
O2として計算されたコロイダルシリカ7%を含んでいる
と考えられる。
このようにして得られた3元共加水分解物原液714.3
部、エチルセロソルブ288.2部および過塩素酸アンモニ
ウム2.5部を混合し、固形分を25%に調整し、第2の層
を形成させるために用いられる液状物を作製した。
b)コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製;スノー
テックスC,固形分20%)400部および氷酢酸24部の混合
物中にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(信越化学(株)製;KBM403)564.8部およびメチルトリ
メトキシシラン(信越化学(株)製;KBM13)649.6部の
混合物を滴下し加水分解縮合後、エチルセロソルブ687.
8部、フローコントロール剤少量を加え、原液を調整し
た。この原液の固形分は34.7%であった。
この原液中には として計算されたγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン加水分解物17.35%、CH3SiO1.5として計算され
たメチルトリメトキシシラン加水分解物13.88%およびS
iO2として計算されたコロイダルシリカ3.5%を含んでい
ると考えられる。
このようにして得られた3元共加水分解物原液720.5
部、エチルセロソルブ277部および過塩素酸アンモニウ
ム2.5部を混合して固形分を25%に調整し、第2の層を
形成させるために用いられる液状物を作製した。
c)コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製;スノー
テックスC,固形分20%)320部および氷酢酸23.4部の混
合物中にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(信越化学(株)製;KBM403)338.9部、メチルトリメト
キシシラン(信越化学(株)製;KBM13)974.3部および
テトラエトキシシラン55.5部の混合物を滴下し、加水分
解縮合後、エチルセロソルブ481部、イソブタノール481
部およびフローコントロール剤少量を加え、原液を調整
した。この原液の固形分は28.6%であった。
この原液中には として計算されたγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン加水分解物8.58%、CH3SiO1.5として計算され
たメチルトリメトキシシラン加水分解物17.16%、SiO2
として計算されたコリイダルシリカ2.288%およびSiO2
として計算されたテトラエトキシシラン0.572%を含ん
でいると考えられる。
このようにして得られた3元共加水分解物原液874.1
部、エチルセロソルブ27.6部、イソブタノール27.6部、
メタノール13.8部、蒸留水55.2部およびCH3COONa・3H2O
1.75部を混合して固形分を25%に調整し、第2の層を形
成させるために用いられる液状物を作製した。
(3)評価サンプルの作製; あらかじめ洗浄した二軸延伸ポリエステルフィルム
(帝人(株)製;テトロン、Oタイプ、フィルム厚み10
0μm)に上記で調整した第1の層を形成させるために
用いられる液状物を片面塗布し、熱風乾燥炉で150℃で1
0分焼き付けて硬化させ厚みが約0.3μmの第1の層を形
成させた。
次に、上記で調整した第2の層を形成させるために用
いられる液状物を第1の層上に塗布し、熱風乾燥炉で15
0℃で10分焼き付けて硬化させ厚みが約2.5μmの第2の
層を形成させ、ポリエステル積層物を作製した。
更に、3.8mm厚の板ガラスとポリエステル積層物の間
にポリエステル積層物の第1の層および第2の層を積層
された面を外側にして厚み0.76mmのポリビニルブチラー
ルフィルムをはさみ、合わせガラスを作製し、評価サン
プルとした。
(4)塗膜の性能評価; 耐擦傷性:#0000スチールウールで摩擦し、傷のつきに
くさを調べ次のように判定した。
A;強く摩擦しても傷がつかない。
B;強く摩擦すると少し傷がつく。
C;弱い摩擦でも傷がつく。
付着性 ;いわゆるクロスカットテープテストで塗膜表
面にナイフで1mm間隔で縦横に各11本の平行線をいれて1
00個のマス目をクロスカットし、その上にセロファン粘
着テープを付着させた後、テープを剥離して100個のマ
ス目の中で剥離しないマス目の個数をもって表示した。
耐熱水性:煮沸水中に2時間浸漬後の塗膜の耐擦傷性、
付着性を調べた。なお、評価用の合わせガラスの側面は
アルミニウム製のテープで覆い、ポリビニルブチラール
フィルムへの水の進入を防止した。
耐候性:いわゆるサンシャイン・ウェザー・オ・メー
ターテストで、ガラス面から照射し、63±3℃および1
時間のうち12分間は水によるシャワーを浴びせ、1000時
間後の塗膜の付着性および3000時間後の塗膜の外観、す
なわち塗膜のクラックについて評価した。
(5)評価結果 表1、2および3に第1の層と第2の層との組合せ、
および結果について示した。
フロントページの続き (72)発明者 馬場 毅 大阪府大阪市東区道修町4丁目8番地 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 野津 敬 大阪府大阪市東区道修町4丁目8番地 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 藤岡 顕 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番 98号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−75852(JP,A) 特開 昭62−277440(JP,A)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルフィルム基材と、その表面に
    エポキシ基を分子内に含んだ(メタ)アクリル酸エステ
    ルポリマーを含有する第1の液状物を塗布し、硬化させ
    ることによって形成した第1の層、および前記第1の層
    に接してその外側に有機シラン化合物を含有する第2の
    液状物を塗布し、硬化させることによって形成した第2
    の層をそれぞれ有して成るポリエステル積層物におい
    て、前記第1の液状物はスルホン酸またはスルホン酸金
    属塩基を分子内に含むポリエステル樹脂および前記(メ
    タ)アクリル酸エステルポリマーを重量比で5:95−90:1
    0の範囲で含有することを特徴とするポリエステル積層
    物。
  2. 【請求項2】前記第2の液状物は下記成分aおよびb a;粒子径1−100nmの無機粒子 b;一般式(1) (式中R1は炭素数1−6のアルキル基、アルコキシアル
    キル基、アセチル基、R2は炭素数1−6の炭化水素基、
    R3は炭化水素基、またはエポキシ基(メタ)アクリロイ
    ル基、ビニル基、アリル基、メルカプト基、ハロゲン原
    子、アミノ基、ウレイド基、もしくはアミド基を含んだ
    有機基、nは2、3または4、mは0または1で示され
    る珪素化合物の部分加水分解物の混合物を含む液状物で
    ある特許請求の範囲第1項記載のポリエステル積層物。
  3. 【請求項3】前記第2の液状物は、その中に固形成分を
    1−70重量%含有し、かつ全固形分に対して、それぞれ
    固形成分で表して前記成分aを1−80、前記成分bを20
    −99各重量%含有するものである特許請求の範囲第2項
    記載のポリエステル積層物。
  4. 【請求項4】前記ポリエステルフィルム基材が二軸延伸
    ポリエチレンテレフタレートフィルムである特許請求の
    範囲第1項記載のポリエステル積層物。
  5. 【請求項5】前記一般式(1)で示される珪素化合物が
    テトラアルコキシシラン、メチルトリアルコキシシラン
    およびγ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン
    である特許請求の範囲第2項記載のポリエステル積層
    物。
  6. 【請求項6】前記無機粒子がコロイダルシリカである特
    許請求の範囲第2項記載のポリエステル積層物。
  7. 【請求項7】前記第2の液状物が過塩素酸塩又は酢酸ナ
    トリウムを含むものである特許請求の範囲第1項記載の
    ポリエステル積層物。
  8. 【請求項8】前記第1の層が0.01−10μmの厚みを有
    し、前記第2の層が1−30μmの厚みを有するものであ
    る特許請求の範囲第1項記載のポリエステル積層物。
  9. 【請求項9】前記第1の液状物が更に架橋剤を含有する
    ものである特許請求の範囲第1項記載のポリエステル積
    層物。
  10. 【請求項10】前記エポキシ基を分子内に含んだ(メ
    タ)アクリル酸ポリマーがエポキシ基を有する(メタ)
    アクリル酸エステルモノマーとエポキシ基を分子内に含
    まない(メタ)アクリル酸エステルモノマーとの共重合
    体である特許請求の範囲第1項記載のポリエステル積層
    物。
  11. 【請求項11】前記エポキシ基を有する(メタ)アクリ
    ル酸エステルモノマーがグリシジル(メタ)アクリレー
    トである特許請求の範囲第10項記載のポリエステル積層
    物。
  12. 【請求項12】前記架橋剤がイソシアネート化合物であ
    る特許請求の範囲第9項記載のポリエステル積層物。
  13. 【請求項13】前記イソシアネート化合物がヘキサメチ
    レンジイソシアネートおよび/またはイソホロンジイソ
    シアネートの単量体あるいはこれらの誘導体もしくはプ
    レポリマーである特許請求の範囲第12項記載のポリエス
    テル積層物。
  14. 【請求項14】前記第1の液状物が有機溶剤を含有する
    ものである特許請求の範囲第1項記載のポリエステル積
    層物。
  15. 【請求項15】前記架橋剤がポリエステル樹脂とエポキ
    シ基を分子内に含んだ(メタ)アクリル酸エステルポリ
    マーとの合計重量に対して1−50重量%含有し、かつポ
    リエステル樹脂、エポキシ基を分子内に含んだ(メタ)
    アクリル酸エステルポリマーおよび架橋剤の合計重量が
    全固形分に対して50重量%以上含有し、かつポリエステ
    ル樹脂およびエポキシ基を分子内に含んだ(メタ)アク
    リル酸エステルポリマーを含有する液状物中の固形分が
    1−30重量%である特許請求の範囲第9項記載のポリエ
    ステル積層物。
  16. 【請求項16】前記エポキシ基を分子内に含まない(メ
    タ)アクリル酸エステルモノマーがメタクリル酸メチ
    ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−ヒドロキシ
    エチル、またはγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
    シシランである特許請求の範囲第10項記載のポリエステ
    ル積層物。
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