JP2509078B2 - ビシクロ[3.3.0]オクタン類の製法 - Google Patents
ビシクロ[3.3.0]オクタン類の製法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビシクロ[3.3.0]
オクタン類の新規な製造法に関する。
オクタン類の新規な製造法に関する。
【0002】更に詳細には本発明は2―アルコキシカル
ボニル―3―置換シクロペンタノン体を原料とし、これ
を分子内環化反応の条件に付すことにより、医薬品とし
て有用なプロスタグランジン類の製造中間体であるビシ
クロ[3.3.0]オクト―6―エン―2―オン類を効
率よく製造する方法に関する。
ボニル―3―置換シクロペンタノン体を原料とし、これ
を分子内環化反応の条件に付すことにより、医薬品とし
て有用なプロスタグランジン類の製造中間体であるビシ
クロ[3.3.0]オクト―6―エン―2―オン類を効
率よく製造する方法に関する。
【0003】
【従来の技術】ビシクロ[3.3.0]オクタン類は、
医薬品として有用なプロスタグランジン類の製造におけ
る有用な中間体である[イー・ジェー・コーリー(E.J.
Corey)ら、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミス
トリー(J. Org. Chem. ),40,2265(197
5)参照]。
医薬品として有用なプロスタグランジン類の製造におけ
る有用な中間体である[イー・ジェー・コーリー(E.J.
Corey)ら、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミス
トリー(J. Org. Chem. ),40,2265(197
5)参照]。
【0004】従来、この化合物類を得る方法としては以
下の方法が知られている。
下の方法が知られている。
【0005】(i)3―置換シクロペンタノン体を出発
原料としてビニルシクロプロパン体を経由し、熱により
これを異性化環化することによる方法(上記文献を参
照)。
原料としてビニルシクロプロパン体を経由し、熱により
これを異性化環化することによる方法(上記文献を参
照)。
【0006】(ii)ジアゾケトン体を出発原料としてビニ
ルシクロプロパン体を経て得る方法[ティー・フドリッ
キー(T. Hudlicky )ら、ジャーナル・オブ・オーガニ
ック・ケミストリー(J. Org. Chem.),45,5020
(1980)参照]。
ルシクロプロパン体を経て得る方法[ティー・フドリッ
キー(T. Hudlicky )ら、ジャーナル・オブ・オーガニ
ック・ケミストリー(J. Org. Chem.),45,5020
(1980)参照]。
【0007】(iii )塩基で活性化され得るビニルシク
ロプロパン体から得る方法[エス・ダニシェフスキー
(S. Danishefsky)ら、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカ
ル・ソサイエティー、ケミカル・コミュニケーション
(J.C.S. Chem. Comm.) ,7(1975)参照]。
ロプロパン体から得る方法[エス・ダニシェフスキー
(S. Danishefsky)ら、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカ
ル・ソサイエティー、ケミカル・コミュニケーション
(J.C.S. Chem. Comm.) ,7(1975)参照]。
【0008】(iv)トリシクロ[4.2.0.
02 ,4 ]オクタン体から加溶媒分解により得る方法
[エル・エー・パクウェッティー(L.A. Paquette )
ら、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソ
サイエティー(J. Amer. Chem. Soc.),96,4892
(1974)参照]。
02 ,4 ]オクタン体から加溶媒分解により得る方法
[エル・エー・パクウェッティー(L.A. Paquette )
ら、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソ
サイエティー(J. Amer. Chem. Soc.),96,4892
(1974)参照]。
【0009】(v)ビシクロ[3.2.0]ヘプタン体
を出発原料としてジアゾメタンを用いる環拡大反応によ
り得る方法[ジェー。ディー・ロバーツ(J.D. Robert
s)ら、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリ
ー(J. Org. Chem.),46,67(1981)、ジェー
・ケー・ホワイトセル(J.K. Whitesell)、テトラヘド
ロン(Tetrahedron ),37,4451(1981)参
照]。
を出発原料としてジアゾメタンを用いる環拡大反応によ
り得る方法[ジェー。ディー・ロバーツ(J.D. Robert
s)ら、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリ
ー(J. Org. Chem.),46,67(1981)、ジェー
・ケー・ホワイトセル(J.K. Whitesell)、テトラヘド
ロン(Tetrahedron ),37,4451(1981)参
照]。
【0010】(vi)2―メトキシカルボニル―3―置換
シクロペンタノン体を出発原料としてビニルシクロプロ
パン体を経由して転位反応により得る方法[池上ら、日
本薬学会第105年会講演要旨集P609(1985)
参照]。
シクロペンタノン体を出発原料としてビニルシクロプロ
パン体を経由して転位反応により得る方法[池上ら、日
本薬学会第105年会講演要旨集P609(1985)
参照]。
【0011】これらの方法には、製造法としては次の難
点がある。
点がある。
【0012】すなわち第1の方法は、ビニルシクロプロ
パン体の転位反応において0.2mmHgという高真空
と600℃という高温が条件として要求され、第2の方
法では出発原料に化合物として不安定なジアゾケトン体
を用いなければならない。また、第3の方法では出発原
料が比較的複雑な化合物であるため、これを製取するた
めには多段階の工程を経由しており、第4の方法では出
発原料が化合物として不安定でしかも容易に得にくいと
いう欠点があり、第5の方法ではジアゾメタンを用いる
環拡大反応により、分離が困難な2つの構造異性体の生
成物を与えるという難点がある。さらに第6の方法は
2,3―2置換シクロペンタノン体を出発原料とする特
徴があるものの、3位置換基がシス―2重結合でなけれ
ばならないという化学構造上の制約があるなどのそれぞ
れの難点がある。
パン体の転位反応において0.2mmHgという高真空
と600℃という高温が条件として要求され、第2の方
法では出発原料に化合物として不安定なジアゾケトン体
を用いなければならない。また、第3の方法では出発原
料が比較的複雑な化合物であるため、これを製取するた
めには多段階の工程を経由しており、第4の方法では出
発原料が化合物として不安定でしかも容易に得にくいと
いう欠点があり、第5の方法ではジアゾメタンを用いる
環拡大反応により、分離が困難な2つの構造異性体の生
成物を与えるという難点がある。さらに第6の方法は
2,3―2置換シクロペンタノン体を出発原料とする特
徴があるものの、3位置換基がシス―2重結合でなけれ
ばならないという化学構造上の制約があるなどのそれぞ
れの難点がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記技術
的背景のもとにビシクロ[3.3.0]オクタン類の効
率的な製造法について、容易に入手し得る原料化合物を
用いて効率的に、すなわち短段階で、しかも第6の方法
にあるような2重結合の立体構造に左右されないような
方法でビシクロ[3.3.0]オクタン類を製造する方
法について鋭意研究した。その結果、2―アルコキシカ
ルボニル―3―置換シクロペンタノン体を原料化合物と
して用い、該化合物を分子内環化反応に付することによ
り、3位の置換基の2重結合の立体構造に左右されるこ
となく、一挙にビシクロ[3.3.0]オクタン類を容
易に製造しうることを見出し、本発明に到達したもので
ある。
的背景のもとにビシクロ[3.3.0]オクタン類の効
率的な製造法について、容易に入手し得る原料化合物を
用いて効率的に、すなわち短段階で、しかも第6の方法
にあるような2重結合の立体構造に左右されないような
方法でビシクロ[3.3.0]オクタン類を製造する方
法について鋭意研究した。その結果、2―アルコキシカ
ルボニル―3―置換シクロペンタノン体を原料化合物と
して用い、該化合物を分子内環化反応に付することによ
り、3位の置換基の2重結合の立体構造に左右されるこ
となく、一挙にビシクロ[3.3.0]オクタン類を容
易に製造しうることを見出し、本発明に到達したもので
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、下記
式[I]
式[I]
【0015】
【化4】
【0016】[式中、Yは炭素数1〜7のアリール基ま
たはアルキル基を表わし、2重結合はE体または任意の
比のE/Z混合物を示し、Rは炭素数1〜6のアルキル
基または炭素数3〜6の2―アルケニル基を表わす。]
で表わされるシクロペンタノン体をパラジウム化合物と
処理し、下記式[III ]
たはアルキル基を表わし、2重結合はE体または任意の
比のE/Z混合物を示し、Rは炭素数1〜6のアルキル
基または炭素数3〜6の2―アルケニル基を表わす。]
で表わされるシクロペンタノン体をパラジウム化合物と
処理し、下記式[III ]
【0017】
【化5】
【0018】[式中、Rは上記定義に同じ。]で表わさ
れるビシクロ[3.1.0]ヘキサン体とし、これを極
性不活性媒体中ハロゲン化リチウムと加熱処理すること
を特徴とする下記式[II]
れるビシクロ[3.1.0]ヘキサン体とし、これを極
性不活性媒体中ハロゲン化リチウムと加熱処理すること
を特徴とする下記式[II]
【0019】
【化6】
【0020】で表わされるビシクロ[3.3.0]オク
タン類の製法である。
タン類の製法である。
【0021】上記式[I]、[III ]において、Rは炭
素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の2―アルケニ
ル基を表わす。炭素数1〜6のアルキル基としてはメチ
ル、エチル、n―プロピル、イソプロピル、n―ブチ
ル、sec―ブチル、t―ブチル、n―ペンチル、n―
ヘキシル基等を挙げることができる。炭素数3〜6の2
―アルケニル基としては2―プロペニル、2―ブテニ
ル、2―メチル―2―プロペニル、2―ペンテニル、2
―ヘキセニル基等を挙げることができる。これらのう
ち、アルキル基としては特にメチル基またはエチル基
が、2―アルケニル基としては特に2―プロペニル基が
好ましい。
素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の2―アルケニ
ル基を表わす。炭素数1〜6のアルキル基としてはメチ
ル、エチル、n―プロピル、イソプロピル、n―ブチ
ル、sec―ブチル、t―ブチル、n―ペンチル、n―
ヘキシル基等を挙げることができる。炭素数3〜6の2
―アルケニル基としては2―プロペニル、2―ブテニ
ル、2―メチル―2―プロペニル、2―ペンテニル、2
―ヘキセニル基等を挙げることができる。これらのう
ち、アルキル基としては特にメチル基またはエチル基
が、2―アルケニル基としては特に2―プロペニル基が
好ましい。
【0022】Yは炭素数1〜7のアリール基またはアル
キル基を表わし、例えばフェニル、p―トリル、m―ト
リル、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル基などが挙げられ、特にフェニル基または
メチル基が好ましい。
キル基を表わし、例えばフェニル、p―トリル、m―ト
リル、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル基などが挙げられ、特にフェニル基または
メチル基が好ましい。
【0023】出発原料として用いられる上記式[I]で
示される2―アルコキシカルボニル―3―置換シクロペ
ンタノン体は、以下のようにして容易に得られる。すな
わち、化合物[I]は2―アルコキシカルボニル―2―
シクロペンテノンに、池上らまたはイー・ジェー・コー
リー(E.J. Corey)によって提案されているような有機
アルミニウム化合物または有機銅化合物を共役付加さ
せ、必要に応じて還元後、脱保護し、3位の置換基にあ
る水酸基をカルボニル化することにより化合物[I]を
得ることができる[池上ら、日本薬学会第105年会講
演要旨集P609(1985)およびイー・ジェー・コ
ーリー(E.J. Corey)ら、ジャーナル・オブ・オーガニ
ック・ケミストリー(J. Org. Chem. ),40,226
5(1975)参照]。
示される2―アルコキシカルボニル―3―置換シクロペ
ンタノン体は、以下のようにして容易に得られる。すな
わち、化合物[I]は2―アルコキシカルボニル―2―
シクロペンテノンに、池上らまたはイー・ジェー・コー
リー(E.J. Corey)によって提案されているような有機
アルミニウム化合物または有機銅化合物を共役付加さ
せ、必要に応じて還元後、脱保護し、3位の置換基にあ
る水酸基をカルボニル化することにより化合物[I]を
得ることができる[池上ら、日本薬学会第105年会講
演要旨集P609(1985)およびイー・ジェー・コ
ーリー(E.J. Corey)ら、ジャーナル・オブ・オーガニ
ック・ケミストリー(J. Org. Chem. ),40,226
5(1975)参照]。
【0024】上記式[I]のシクロペンタノン体はパラ
ジウム化合物と処理することにより上記式[III ]のビ
シクロ[3.1.0]ヘキサン体に導くことができる。
このとき、上記式[I]のシクロペンタノン体では2重
結合はE体またはE体とZ体のいずれの比の混合物であ
ってもよい。
ジウム化合物と処理することにより上記式[III ]のビ
シクロ[3.1.0]ヘキサン体に導くことができる。
このとき、上記式[I]のシクロペンタノン体では2重
結合はE体またはE体とZ体のいずれの比の混合物であ
ってもよい。
【0025】反応はパラジウム化合物と接触させること
により進行する。用いられるパラジウム化合物としては
例えばテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、
ビスジフェニルホスフィノエタンパラジウム、ビスジフ
ェニルホスフィノプロパンパラジウム、塩化パラジウム
またはパラジウムアセテートとトリフェニルホスフィン
との錯体等があり、特にテトラキストリフェニルホスフ
ィンパラジウムがよい。用いられるパラジウム化合物の
量は触媒量であり、原料に対して0.1〜10%モル当
量、好ましくは0.3〜3%モル当量がよい。
により進行する。用いられるパラジウム化合物としては
例えばテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、
ビスジフェニルホスフィノエタンパラジウム、ビスジフ
ェニルホスフィノプロパンパラジウム、塩化パラジウム
またはパラジウムアセテートとトリフェニルホスフィン
との錯体等があり、特にテトラキストリフェニルホスフ
ィンパラジウムがよい。用いられるパラジウム化合物の
量は触媒量であり、原料に対して0.1〜10%モル当
量、好ましくは0.3〜3%モル当量がよい。
【0026】反応をスムーズに進行させるために不活性
有機媒体を用いてもよい。例えばエチルエーテル、イソ
プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメトキシエタン、ジグライム等のエーテル類が好まし
く用いられる。反応は通常は−20℃〜50℃、好まし
くは−10℃〜25℃で行なわれ、生成物は通常の方法
で単離、精製される。かくして得られた生成物、式[II
I ]のビシクロ[3.1.0]ヘキサン体は、ハロゲン
化リチウム、ジメチルホルムアミドの系と共に加熱処理
することにより目的の生成物、式[II]で表わされるビ
シクロ[3.3.0]オクタン類とすることができる。
有機媒体を用いてもよい。例えばエチルエーテル、イソ
プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメトキシエタン、ジグライム等のエーテル類が好まし
く用いられる。反応は通常は−20℃〜50℃、好まし
くは−10℃〜25℃で行なわれ、生成物は通常の方法
で単離、精製される。かくして得られた生成物、式[II
I ]のビシクロ[3.1.0]ヘキサン体は、ハロゲン
化リチウム、ジメチルホルムアミドの系と共に加熱処理
することにより目的の生成物、式[II]で表わされるビ
シクロ[3.3.0]オクタン類とすることができる。
【0027】ここで、ハロゲン化リチウムとしては、臭
化リチウムまたはヨウ化リチウムが好ましい。
化リチウムまたはヨウ化リチウムが好ましい。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば前記式[II]で示される
ビシクロ[3.3.0]オクタン類を、出発原料たる式
[I]で表わされる化合物より容易にかつ効率よく製造
することができる。また本発明によれば、3位の2重結
合の立体構造に依存することなく、環化反応を実施する
ことができ、その工業的意義は大きい。
ビシクロ[3.3.0]オクタン類を、出発原料たる式
[I]で表わされる化合物より容易にかつ効率よく製造
することができる。また本発明によれば、3位の2重結
合の立体構造に依存することなく、環化反応を実施する
ことができ、その工業的意義は大きい。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】[実施例1]
【0031】
【化7】
【0032】アルゴン雰囲気下反応管に出発原料(1)
1.0g(3.2mmole)の無水THF60ml溶
液、0.02Mトリフェニルホスフィンの無水THF溶
液2ml(0.04mmole)、テトラキストリフェ
ニルホスフィンパラジウム92mg(0.08mmol
e)の無水THF6ml溶液を順次加えた。反応管を封
じ、10℃で3時間攪拌後反応管を開封し、空気を吹き
つけることにより濃縮した。濃縮後、残渣を有機溶媒
(エーテル:ヘキサン=10:1)50mlに溶解し、
飽和塩化アンモニウム8ml、飽和重曹水8ml、飽和
食塩水8mlで洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾
燥後、溶媒を留去(粗生成物820mg)し、シリカゲ
ルBW―820を80g用いてクロマト精製(溶出溶
媒、酢酸エチル:ヘキサン=1:4)した。その結果、
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)でRf値0.
41を示し、アニス処理すると濃青色を呈する黄色油状
物質(2)を0.47g(収率82%)得た。
1.0g(3.2mmole)の無水THF60ml溶
液、0.02Mトリフェニルホスフィンの無水THF溶
液2ml(0.04mmole)、テトラキストリフェ
ニルホスフィンパラジウム92mg(0.08mmol
e)の無水THF6ml溶液を順次加えた。反応管を封
じ、10℃で3時間攪拌後反応管を開封し、空気を吹き
つけることにより濃縮した。濃縮後、残渣を有機溶媒
(エーテル:ヘキサン=10:1)50mlに溶解し、
飽和塩化アンモニウム8ml、飽和重曹水8ml、飽和
食塩水8mlで洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾
燥後、溶媒を留去(粗生成物820mg)し、シリカゲ
ルBW―820を80g用いてクロマト精製(溶出溶
媒、酢酸エチル:ヘキサン=1:4)した。その結果、
TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)でRf値0.
41を示し、アニス処理すると濃青色を呈する黄色油状
物質(2)を0.47g(収率82%)得た。
【0033】このもののスペクトルデータは下記の通り
である。 IR(neat):1745,1725,1260,1
200cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ1.84〜2.48
(5H,m),2.62〜2.88(3/4H,m,C
HCH=CH2 ,exo―isomer),2.92〜
3.12(1/4H,m,CHCH=CH2 ,endo
―isomer),3.79(3H,s),5.10〜
5.88(3H,m,CH=CH2 ). MS m/z:180(M+ ),152,137,12
0,91,79.
である。 IR(neat):1745,1725,1260,1
200cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ1.84〜2.48
(5H,m),2.62〜2.88(3/4H,m,C
HCH=CH2 ,exo―isomer),2.92〜
3.12(1/4H,m,CHCH=CH2 ,endo
―isomer),3.79(3H,s),5.10〜
5.88(3H,m,CH=CH2 ). MS m/z:180(M+ ),152,137,12
0,91,79.
【0034】[実施例2]
【0035】
【化8】
【0036】200mlのナスフラスコに水素化リチウ
ム200mg(25mmole)をとり、THF10m
lを加え、アルゴン置換を行い、攪拌しつつ−10℃に
冷却した。そこへ出発原料(3)3.25g(12.5
mmole)をTHF15mlに溶解し、カニューレで
反応液中に移し替えた。4時間後、水素化リチウム10
0mg(12.5mmole)を加え、5℃で18時間
放置した。
ム200mg(25mmole)をとり、THF10m
lを加え、アルゴン置換を行い、攪拌しつつ−10℃に
冷却した。そこへ出発原料(3)3.25g(12.5
mmole)をTHF15mlに溶解し、カニューレで
反応液中に移し替えた。4時間後、水素化リチウム10
0mg(12.5mmole)を加え、5℃で18時間
放置した。
【0037】反応液に氷冷下、エーテル100ml、1
0%塩酸7.5mlを加え、有機溶媒(エーテル:ペン
タン=5:1)で2回(250ml、100ml)抽出
した。飽和食塩水50mlで2回洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、濃縮(粗収量6.7g)した。シリカゲル
BW―820を200g用いたクロマト精製(溶出溶
媒、エーテル:ペンタン=1:2)により、TLC(酢
酸エチル:ヘキサン=1:1)でRf値0.37を示
し、アニス処理すると濃青色を呈する黄色油状物質
(2)を得た。さらに、同様の処方を用いて、塩基、溶
媒、温度、反応時間について種々の条件下で反応を行
い、下記の表に示すような結果を得た。
0%塩酸7.5mlを加え、有機溶媒(エーテル:ペン
タン=5:1)で2回(250ml、100ml)抽出
した。飽和食塩水50mlで2回洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、濃縮(粗収量6.7g)した。シリカゲル
BW―820を200g用いたクロマト精製(溶出溶
媒、エーテル:ペンタン=1:2)により、TLC(酢
酸エチル:ヘキサン=1:1)でRf値0.37を示
し、アニス処理すると濃青色を呈する黄色油状物質
(2)を得た。さらに、同様の処方を用いて、塩基、溶
媒、温度、反応時間について種々の条件下で反応を行
い、下記の表に示すような結果を得た。
【0038】
【表1】
【0039】[実施例3]
【0040】
【化9】
【0041】50mlのナスフラスコに出発原料(2)
5g(27.7mmol)をとり、無水DMF23ml
で溶解後、乾燥ヨウ化リチウム(130℃、3時間)
7.4g(55.4mmol)を加え攪拌し、アルゴン
置換下、リービッヒ冷却管を用い、外温110℃で3時
間、更に135℃で4時間半加熱した。
5g(27.7mmol)をとり、無水DMF23ml
で溶解後、乾燥ヨウ化リチウム(130℃、3時間)
7.4g(55.4mmol)を加え攪拌し、アルゴン
置換下、リービッヒ冷却管を用い、外温110℃で3時
間、更に135℃で4時間半加熱した。
【0042】反応終結確認後、反応液を室温にもどし、
反応液に水20mlを加え、有機溶媒(エーテル:ペン
タン=10:1)で3回抽出(60ml、30ml、2
0ml)した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を常圧蒸
留で留去し(粗収量7g)、シリカゲルBW―200を
100g用いてクロマト精製(溶出溶媒エーテル:ペン
タン=1:10)し、再度溶媒を常圧蒸留で留去した。
その結果、TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で
Rf値0.51を示し、アニス処理し加熱すると、はじ
めは黄色を呈し後に黄緑色を呈する無色透明油状物質
(4)を2.33g(収率69%)得た。
反応液に水20mlを加え、有機溶媒(エーテル:ペン
タン=10:1)で3回抽出(60ml、30ml、2
0ml)した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を常圧蒸
留で留去し(粗収量7g)、シリカゲルBW―200を
100g用いてクロマト精製(溶出溶媒エーテル:ペン
タン=1:10)し、再度溶媒を常圧蒸留で留去した。
その結果、TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で
Rf値0.51を示し、アニス処理し加熱すると、はじ
めは黄色を呈し後に黄緑色を呈する無色透明油状物質
(4)を2.33g(収率69%)得た。
【0043】このもののスペクトルデータは下記の通り
である。 IR(CHCl3 ):1725cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.84〜2.36(4H,m),2.36〜2.80
(3H,m),3.34〜3.68(1H,m),5.
46〜5.84(2H,m). MS m/z:122(M+ ),94,89,66.
である。 IR(CHCl3 ):1725cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.84〜2.36(4H,m),2.36〜2.80
(3H,m),3.34〜3.68(1H,m),5.
46〜5.84(2H,m). MS m/z:122(M+ ),94,89,66.
【0044】[参考例1]
【0045】
【化10】
【0046】反応管に3―メトキシ―3―メチル―1―
ブチン2.3g(23.4mmole)をとり、アルゴ
ン雰囲気下無水THF10mlに溶解させた。氷冷攪拌
下1.59Mn―ブチルリチウムのヘキサン溶液15.
0ml(23.8mmole)を滴下し10分間攪拌し
た。この溶液を、カニューレを用い氷冷下ヨウ化第一銅
4.5g(23.4mmole)の無水THF10ml
懸濁溶液に攪拌しつつ加え、3―メトキシ―3―メチル
―1―ブチニル銅試薬を調製した。
ブチン2.3g(23.4mmole)をとり、アルゴ
ン雰囲気下無水THF10mlに溶解させた。氷冷攪拌
下1.59Mn―ブチルリチウムのヘキサン溶液15.
0ml(23.8mmole)を滴下し10分間攪拌し
た。この溶液を、カニューレを用い氷冷下ヨウ化第一銅
4.5g(23.4mmole)の無水THF10ml
懸濁溶液に攪拌しつつ加え、3―メトキシ―3―メチル
―1―ブチニル銅試薬を調製した。
【0047】反応管に3―テトラヒドロピラニルオキシ
―1―ヨード―1―プロペン5.7g(21.2mmo
le)をとり、アルゴン雰囲気下無水THF15mlに
溶解させた。−78℃攪拌下2.3Mt―ブチルリチウ
ムのペンタン溶液18.4ml(21.3mmole)
を滴下し、1時間攪拌した。この反応液に調製しておい
た3―メトキシ―3―メチル―1―ブチニル銅試薬の溶
液をカニューレを用いて加え、続いて出発原料(5)
2.5g(17.7mmole)の無水THF10ml
溶液を加えた。30分かけて−35℃まで昇温し、この
温度で15分間攪拌した。
―1―ヨード―1―プロペン5.7g(21.2mmo
le)をとり、アルゴン雰囲気下無水THF15mlに
溶解させた。−78℃攪拌下2.3Mt―ブチルリチウ
ムのペンタン溶液18.4ml(21.3mmole)
を滴下し、1時間攪拌した。この反応液に調製しておい
た3―メトキシ―3―メチル―1―ブチニル銅試薬の溶
液をカニューレを用いて加え、続いて出発原料(5)
2.5g(17.7mmole)の無水THF10ml
溶液を加えた。30分かけて−35℃まで昇温し、この
温度で15分間攪拌した。
【0048】反応液を、氷冷下激しく攪拌したAcOE
t8ml、ヘキサン4ml、飽和塩化アンモニウム水3
0ml、アンモニア水4mlの二層溶液に注ぎ、30分
間攪拌した。有機溶媒(酢酸エチル:ヘキサン=10:
1)60mlを加え抽出し、飽和塩化アンモニウム水:
アンモニア水=5:1の水溶液30mlで4回、ついで
飽和食塩水30mlで洗浄後硫酸ナトリウムで乾燥し
た。
t8ml、ヘキサン4ml、飽和塩化アンモニウム水3
0ml、アンモニア水4mlの二層溶液に注ぎ、30分
間攪拌した。有機溶媒(酢酸エチル:ヘキサン=10:
1)60mlを加え抽出し、飽和塩化アンモニウム水:
アンモニア水=5:1の水溶液30mlで4回、ついで
飽和食塩水30mlで洗浄後硫酸ナトリウムで乾燥し
た。
【0049】乾燥後、溶媒を留去(粗収量5.4g)
し、シリカゲルBW―820を250g用いてクロマト
精製(溶出溶媒、AcOEt:ヘキサン=1:3)し
た。その結果、TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)でRf値0.45を示し、アニス処理すると濃青色
を呈する淡黄色油状物質(6)2.2g(収率45%)
を得た。
し、シリカゲルBW―820を250g用いてクロマト
精製(溶出溶媒、AcOEt:ヘキサン=1:3)し
た。その結果、TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)でRf値0.45を示し、アニス処理すると濃青色
を呈する淡黄色油状物質(6)2.2g(収率45%)
を得た。
【0050】このもののスペクトルデータは下記のとお
りであった。 IR(neat):1755,1725,1270,1
200,1115,1025,905,870,815
cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.38〜2.00(7H,m),2.02〜2.62
(3H,m),2.96,3.02(1H,two
d,J=12Hz.COCHCOOCH3,cis/t
rans=1/3),3.32〜3.69(1H,m,
CHCH=),3.76,3.79(3H,two
s,cis/trans=1/3),3.69〜4.4
2(4H,m),4.58〜4.72(1H,br
s,OCHO),5.58〜5.94(2H,m,CH
=CH). MS m/z:282(M+ ),223,198,18
1,149,121.
りであった。 IR(neat):1755,1725,1270,1
200,1115,1025,905,870,815
cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.38〜2.00(7H,m),2.02〜2.62
(3H,m),2.96,3.02(1H,two
d,J=12Hz.COCHCOOCH3,cis/t
rans=1/3),3.32〜3.69(1H,m,
CHCH=),3.76,3.79(3H,two
s,cis/trans=1/3),3.69〜4.4
2(4H,m),4.58〜4.72(1H,br
s,OCHO),5.58〜5.94(2H,m,CH
=CH). MS m/z:282(M+ ),223,198,18
1,149,121.
【0051】[参考例2]
【0052】
【化11】
【0053】ジムロート冷却管を取り付けた50mlの
ナスフラスコに出発原料(6)1.95g(6.9mm
ole)をとり、酢酸:水:THF=3:1:1 10
mlに溶解させ50℃で2日間攪拌した。反応終結確認
後10%NaOH 10mlを加合中和し、有機溶媒
(酢酸エチル:ヘキサン=10:1)70mlで3回抽
出し、飽和食塩水10mlで洗浄後硫酸ナトリウムで乾
燥した。
ナスフラスコに出発原料(6)1.95g(6.9mm
ole)をとり、酢酸:水:THF=3:1:1 10
mlに溶解させ50℃で2日間攪拌した。反応終結確認
後10%NaOH 10mlを加合中和し、有機溶媒
(酢酸エチル:ヘキサン=10:1)70mlで3回抽
出し、飽和食塩水10mlで洗浄後硫酸ナトリウムで乾
燥した。
【0054】乾燥後、溶媒を留去(粗収量1.3g)
し、シリカゲルBW―820を50g用いてクロマト精
製(溶出溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=1:1.5)し
た。その結果、TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)でRf値0.15を示しアニス処理すると濃青色を
呈する黄色油状物質(7)を0.88g(収率64%)
得た。
し、シリカゲルBW―820を50g用いてクロマト精
製(溶出溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=1:1.5)し
た。その結果、TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)でRf値0.15を示しアニス処理すると濃青色を
呈する黄色油状物質(7)を0.88g(収率64%)
得た。
【0055】このもののスペクトルデータは下記の通り
であった。 IR(neat):3425,1755,1725,1
275,1010,983cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.44〜1.96(2H,m),2.04〜2.58
(3H,m),2.99,3.02(1H,two
d,J=12Hz each,COCHCOOCH3 ,
cis/trans=1/3),3.52〜3.82
(1H,m,CHCH=),3.76,3.78(3
H,two s,cis/trans=1/3),4.
06〜4.36(2H,m,CH 2 O),5.32〜
6.0(2H,m,CH=CH). MS m/z:198(M+ ),180,167,14
8,135,120.
であった。 IR(neat):3425,1755,1725,1
275,1010,983cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.44〜1.96(2H,m),2.04〜2.58
(3H,m),2.99,3.02(1H,two
d,J=12Hz each,COCHCOOCH3 ,
cis/trans=1/3),3.52〜3.82
(1H,m,CHCH=),3.76,3.78(3
H,two s,cis/trans=1/3),4.
06〜4.36(2H,m,CH 2 O),5.32〜
6.0(2H,m,CH=CH). MS m/z:198(M+ ),180,167,14
8,135,120.
【0056】[参考例3]
【0057】
【化12】
【0058】50mlのナスフラスコに出発原料(7)
を0.85g(4.3mmole)とり、無水ベンゼン
20mlを加え、アルゴン置換を行い、攪拌しつつ5℃
に冷却した。そこへピリジン0.66g(8.4mmo
le)、クロル炭酸フェニル0.99g(6.3mmo
le)を加え10分間放置した。放置後、反応液を氷冷
し、ひとかけらの氷を加え10分間攪拌した。水8ml
を加え、有機溶媒(酢酸エチル:ヘキサン=10:1)
20mlで抽出し、5%HCl 6ml、飽和重曹水6
ml,飽和食塩水6mlで洗浄後、硫酸ナトリウムで乾
燥した。
を0.85g(4.3mmole)とり、無水ベンゼン
20mlを加え、アルゴン置換を行い、攪拌しつつ5℃
に冷却した。そこへピリジン0.66g(8.4mmo
le)、クロル炭酸フェニル0.99g(6.3mmo
le)を加え10分間放置した。放置後、反応液を氷冷
し、ひとかけらの氷を加え10分間攪拌した。水8ml
を加え、有機溶媒(酢酸エチル:ヘキサン=10:1)
20mlで抽出し、5%HCl 6ml、飽和重曹水6
ml,飽和食塩水6mlで洗浄後、硫酸ナトリウムで乾
燥した。
【0059】乾燥後、溶媒を留去(粗生成物1.4g)
し、シリカゲルBW―200を70g用いてクロマト精
製(溶出溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=1:5)した。
その結果、TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で
Rf値0.45を示し、アニス処理すると濃青色を呈す
る黄色油状物質(1)を1.2g(収率88%)得た。
し、シリカゲルBW―200を70g用いてクロマト精
製(溶出溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=1:5)した。
その結果、TLC(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で
Rf値0.45を示し、アニス処理すると濃青色を呈す
る黄色油状物質(1)を1.2g(収率88%)得た。
【0060】このもののスペクトルデータは下記の通り
であった。 IR(neat):1755,1725,1585,1
240,1205,975,775cm-1. 1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.48〜1.92(1H,m),2.02〜2.59
(3H,m),2.99,3.05(1H,two
d,J=12Hz each,COCHCOOCH3 ,
cis/trans=1/3),3.45〜3.77
(1H,m,CHCH=),3.75,3.77(3
H,two s,cis/trans=1/3),4.
65〜5.15(2H,m,CH 2 O),5.47〜
6.07(2H,m,CH=CH),7.11〜7.5
5(5H,m). MS m/z:181(M+ ―OCOOC6 H5 ),1
49,121.
であった。 IR(neat):1755,1725,1585,1
240,1205,975,775cm-1. 1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.48〜1.92(1H,m),2.02〜2.59
(3H,m),2.99,3.05(1H,two
d,J=12Hz each,COCHCOOCH3 ,
cis/trans=1/3),3.45〜3.77
(1H,m,CHCH=),3.75,3.77(3
H,two s,cis/trans=1/3),4.
65〜5.15(2H,m,CH 2 O),5.47〜
6.07(2H,m,CH=CH),7.11〜7.5
5(5H,m). MS m/z:181(M+ ―OCOOC6 H5 ),1
49,121.
【0061】[参考例4]
【0062】
【化13】
【0063】250mlのナスフラスコに出発物質
(8)を2.5g(12.5mmole)とり、塩化メ
チレン20mlで溶解した。氷冷下、攪拌しつつトリフ
ェニルホスフィン3.67g(14.0mmole)、
四臭化炭素4.65g(14.0mmole)を加え
た。
(8)を2.5g(12.5mmole)とり、塩化メ
チレン20mlで溶解した。氷冷下、攪拌しつつトリフ
ェニルホスフィン3.67g(14.0mmole)、
四臭化炭素4.65g(14.0mmole)を加え
た。
【0064】30分後、反応液にペンタン100mlを
加え、不要成分を析出(主として淡黄色の粘張性油状物
質)させた後綿せん濾過し、濃縮した。
加え、不要成分を析出(主として淡黄色の粘張性油状物
質)させた後綿せん濾過し、濃縮した。
【0065】濃縮液に有機溶媒(エーテル:ペンタン=
1:5)250mlを加え不要成分(主として白色の固
形成分)を析出させ、綿せん濾過濃縮した。さらにこの
操作を2度繰り返したが、濃縮後の生成物に白濁が認め
られなければ、特に繰り返す必要はない。
1:5)250mlを加え不要成分(主として白色の固
形成分)を析出させ、綿せん濾過濃縮した。さらにこの
操作を2度繰り返したが、濃縮後の生成物に白濁が認め
られなければ、特に繰り返す必要はない。
【0066】以上の結果、TLC(酢酸エチル:ヘキサ
ン=1:2)でRf値0.7を示し、アニス処理すると
緑色を呈する無色透明油状物質(3)を粗重量6.0g
得た。
ン=1:2)でRf値0.7を示し、アニス処理すると
緑色を呈する無色透明油状物質(3)を粗重量6.0g
得た。
【0067】スペクトルデータは下記の通りであった。 IR(CHCl3 ):1750,1720,1200,
720cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.54〜2.02(1H,m),2.20〜2.62
(3H,m),2.97(1H,d,J=12Hz,C
OCHCOOCH3 ),3.36〜3.74(1H,
m,CHCH=),3.75(3H,s),3.95
(1H,dd,J=10,8Hz,CH=CHCHHB
r),4.15(1H,dd,J=10,9Hz,CH
=CHCHHBr),5.47(1H,dd,J=1
0,10Hz,CH=CHCH2 Br),5.87(1
H,dt,J=10,8Hz,CH=CHCH2 B
r). MS m/z:263,261(M+ ),181,14
9,121.
720cm-1.1 H―NMR(CDCl3 ):δ 1.54〜2.02(1H,m),2.20〜2.62
(3H,m),2.97(1H,d,J=12Hz,C
OCHCOOCH3 ),3.36〜3.74(1H,
m,CHCH=),3.75(3H,s),3.95
(1H,dd,J=10,8Hz,CH=CHCHHB
r),4.15(1H,dd,J=10,9Hz,CH
=CHCHHBr),5.47(1H,dd,J=1
0,10Hz,CH=CHCH2 Br),5.87(1
H,dt,J=10,8Hz,CH=CHCH2 B
r). MS m/z:263,261(M+ ),181,14
9,121.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
Claims (7)
- 【請求項1】 下記式[I] 【化1】 [式中、Yは炭素数1〜7のアリール基またはアルキル
基を表わし、2重結合はE体または任意の比のE/Z混
合物を示し、Rは炭素数1〜6のアルキル基または炭素
数3〜6の2―アルケニル基を表わす。] で表わされるシクロペンタノン体をパラジウム化合物と
処理し、下記式[III ] 【化2】 [式中、Rは上記定義に同じ。] で表わされるビシクロ[3.1.0]ヘキサン体とし、
これを極性不活性媒体中ハロゲン化リチウムと加熱処理
することを特徴とする下記式[II] 【化3】 で表わされるビシクロ[3.3.0]オクタン類の製
法。 - 【請求項2】 パラジウム化合物がテトラキストリフェ
ニルホスフィンパラジウムである請求項1に記載のビシ
クロ[3.3.0]オクタン類の製法。 - 【請求項3】 極性不活性媒体がジメチルホルムアミド
である請求項1または2に記載のビシクロ[3.3.
0]オクタン類の製法。 - 【請求項4】 加熱処理を80℃以上で行なうことを特
徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載のビシ
クロ[3.3.0]オクタン類の製法。 - 【請求項5】 ハロゲン化リチウムがヨウ化リチウムま
たは臭化リチウムである請求項1から4までのいずれか
1項記載のビシクロ[3.3.0]オクタン類の製法。 - 【請求項6】 Rがメチル基またはエチル基である請求
項1から5までのいずれか1項記載のビシクロ[3.
3.0]オクタン類の製法。 - 【請求項7】 Yがフェニル基である請求項1から6ま
でのいずれか1項記載のビシクロ[3.3.0]オクタ
ン類の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5272264A JP2509078B2 (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | ビシクロ[3.3.0]オクタン類の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5272264A JP2509078B2 (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | ビシクロ[3.3.0]オクタン類の製法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61048512A Division JPH0637431B2 (ja) | 1986-03-07 | 1986-03-07 | ビシクロ(3.3.0)オクタン類の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06192162A JPH06192162A (ja) | 1994-07-12 |
JP2509078B2 true JP2509078B2 (ja) | 1996-06-19 |
Family
ID=17511430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5272264A Expired - Lifetime JP2509078B2 (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | ビシクロ[3.3.0]オクタン類の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2509078B2 (ja) |
-
1993
- 1993-10-29 JP JP5272264A patent/JP2509078B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06192162A (ja) | 1994-07-12 |
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