JP2508983B2 - 金属不純物除去方法およびその装置 - Google Patents

金属不純物除去方法およびその装置

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JP2508983B2 JP5230699A JP23069993A JP2508983B2 JP 2508983 B2 JP2508983 B2 JP 2508983B2 JP 5230699 A JP5230699 A JP 5230699A JP 23069993 A JP23069993 A JP 23069993A JP 2508983 B2 JP2508983 B2 JP 2508983B2
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hydrofluoric acid
silicon particles
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    • B01D15/00Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造工程
で用いられるフッ酸含有薬液に含まれる金属不純物の除
去方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超LSIの高集積化にともない、シリコ
ンウェーハ表面の清浄化の要求は厳しくなっている。シ
リコンウェーハ表面の汚染物質としては、微粒子、金
属、有機物、酸化膜などがある。
【0003】酸化膜はフッ酸含有溶液によりエッチング
除去される。しかし、この処理により酸化膜は除去でき
るが、フッ酸含有薬液中に金属不純物(銅、金など)が
含有されていると、この金属不純物がウェーハに付着
し、電気特性に影響を与える。このためウェーハの投入
に伴い金属不純物が蓄積されたフッ酸含有溶液は、精製
による再生利用あるいは交換されなければならない。
【0004】従来、金属不純物の除去方法としては、蒸
留法、イオン交換樹脂法、シリコン粒子吸着法(特開平
3−102827号公報、特開平4−286328号公
報参照)が用いられていた。
【0005】蒸留法は、蒸留後の溶液の組成比が変わる
ためフッ酸含有薬液のような混合溶液の精製には適さな
い。イオン交換樹脂法は、希フッ酸にしか適用できず、
高濃度フッ酸やフッ化アンモニウムが共存する薬液には
適用できなかった。
【0006】シリコン粒子吸着法によるフッ酸含有薬液
に含まれる金属不純物の除去方法は、フッ酸含有薬液を
シリコン粒子と接触させて、フッ酸含有薬液中の金属不
純物をシリコン粒子に吸着させて除去するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のシリコ
ン粒子吸着法によるフッ酸含有薬液に含まれる金属不純
物の除去では、長期間使用した場合、一度シリコン粒子
表面に吸着した金属不純物がフッ酸含有薬液中の溶存酸
素により酸化されたフッ酸含有薬液に再溶解するという
問題があった。
【0008】本発明の目的は上記従来技術の問題点をな
くし、フッ酸含有薬液に含まれる金属不純物を半導体製
造で使用できる純度まで、長期間、安定して除去できる
方法を提供するこことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明の金属不純物除去方法は、フッ酸含有薬液に含ま
れる溶存酸素を窒素バブリング、真空脱気、膜脱気、触
媒樹脂を用いた還元等の方法で取り除き、続いてシリコ
ン粒子を用いて金属不純物の吸着除去を行うことを特徴
とする。
【0010】また本発明の金属不純物除去装置は、上記
の方法等による溶存酸素除去手段と、シリコン粒子充填
カラムを用いる金属不純物吸着除去手段とを備え、シリ
コンウェーハ洗浄や酸化膜エッチングの薬品循環ライン
に装着して使用することを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明よれば、フッ酸含有薬液に含まれる溶存
酸素を除去することで、シリコン粒子表面に吸着した金
属不純物がフッ酸含有薬液中に再溶解することを防ぐこ
とができる。
【0012】また、シリコン粒子がシリコン粒子表面に
金属を析出させた金属析出シリコン粒子であっても、同
様の作用により吸着金属不純物の再溶解を防ぐ。
【0013】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて説明する。本
実施例では、フッ酸含有薬液として希フッ酸溶液、金属
不純物として銅、シリコン粒子としてシリコン粒子表面
にあらかじめ金を析出させた金析出シリコン粒子を使用
した。
【0014】図1は本発明の第1の実施例およびその比
較例を説明するための装置の断面図である。
【0015】マグネチックスターラー1上の反応容器
2、3に、それぞれ銅(1ppm)含有5%希フッ酸溶
液4(100ml)を入れ、反応容器3を本発明の実施
例1を説明するために用いる反応容器とした。
【0016】反応容器3に入れた銅(1ppm)含有5
%希フッ酸溶液には、窒素ボンベ5より窒素バブリング
を行って、溶液中の溶存酸素を除去した。反応容器2に
入れた銅(1ppm)含有5%希フッ酸溶液には、実施
例と比較するために窒素バブリングを行わなかった。次
に反応容器2、3のそれぞれの溶液に、金析出シリコン
粒子6(10g)を添加し、攪拌子7で溶液を攪拌し
た。
【0017】図2に攪拌時間に対するフッ酸溶液中の銅
濃度変化を示す。図2より明らかなように、窒素バブリ
ングでフッ酸溶液中の溶存酸素を取り除くと、0.01
ppb以下の濃度まで長時間安定して銅の吸着除去を行
えることが分かった。一方、窒素バブリングを行わない
と、一度金析出シリコン粒子6に吸着した銅がフッ酸溶
液中に再溶解することにより、銅濃度の上昇が起きるこ
とが分かった。
【0018】図3は本発明の第2の実施例で用いる装置
の断面図である。装置は、銅(1ppm)含有5%希フ
ッ酸溶液8を入れた溶液槽、ポンプ9、窒素ボンベ1
0、金析出シリコン粒子11(20g)を充填したカラ
ム12から構成される。銅(1ppm)含有5%希フッ
酸溶液8に、窒素ボンベ10による窒素バブリングを行
って溶液中の溶存酸素を除去した後、その溶液を流量1
2ml/minでカラム12を通過させて溶液中の銅を
金析出シリコン粒子11に吸着除去した。
【0019】図4にカラム通流時間に対するカラム12
からの流出液13中の銅濃度変化を示す。比較のため、
窒素バブリングを行わなかったときの結果も併せて示
す。窒素バブリングを行わない場合、流出液中の銅濃度
が上昇し、金析出シリコン粒子11に吸着していた銅が
溶出することが分かった。一方、窒素バブリングを行っ
た場合、銅は検出されず、0.01ppb以下の濃度ま
で長時間安定して銅の吸着除去が行えることが分かっ
た。
【0020】次に第3の実施例として、酸化膜エッチン
グ装置に金属不純物除去装置を装着した場合について説
明する。
【0021】図5は本発明の実施例3で用いられた装置
の断面図である。
【0022】金属不純物除去装置を装着した酸化膜エッ
チング装置は、5%希フッ酸溶液20の入った薬品槽1
4、ポンプ15、窒素バブリング装置16、金析出シリ
コン粒子17が充填されたカラム18、フッ酸溶液中の
微粒子やシリコン粒子充填カラム18から発生したシリ
コン粒子を除去するためのフィルター19から構成され
る。
【0023】窒素バブリング装置16は、窒素ボンベ2
6、バブリング槽27、ポンプ28から構成され、フッ
酸溶液20に窒素バブリングを行うことにより溶液20
中の溶存酸素が除去される。
【0024】薬品槽14には銅濃度モニター21と、ポ
ンプ22と、ポンプ22を介して銅(1000ppm)
含有5%希フッ酸溶液23と、5%希フッ酸溶液24と
が備えられている。薬品槽14中の銅濃度をモニターし
ながら、薬品槽14中の5%希フッ酸溶液20に、銅
(1000ppm)含有5%希フッ酸溶液23または5
%希フッ酸溶液24を添加することにより、任意濃度の
銅汚染を実験的に起こすことができ、かつ薬品槽14中
の銅濃度を一定に保ことができる。これにより本発明の
金属不純物除去装置25の性能を評価、確認することが
できる。
【0025】上記の方法により、銅濃度が1ppmに調
整された銅含有5%希フッ酸溶液20を、薬品槽14か
ら流量21ml/minで送液し、窒素バブリング槽2
7、金析出シリコン粒子17(400g)を充填したカ
ラム18、フィルター19、薬品槽14の順で循環させ
る。カラムからの流出液をバブル29から少量とり、銅
濃度を定量した。図6に通流時間に対する流出液中の銅
濃度変化を示す。比較のため、窒素バブリング行わなか
ったときの結果も併せて示す。窒素バブリングを行わな
い場合、流出液中の銅濃度が上昇し、カラムから銅が溶
出することが分かった。一方、窒素バブリングを行った
場合、銅は検出されず、0.01ppb以下の濃度まで
安定して銅の吸着除去を行えることが分かった。
【0026】尚、溶存酸素の除去方法には、窒素バブリ
ングの他に真空脱気、膜脱気、触媒樹脂を用いた還元等
の方法もあり、金属溶出に対して同等の抑制効果が期待
できる。
【0027】
【発明の効果】以上記述したように本発明れば、従来の
シリコン粒子による金属不純物除去で問題となっていた
吸着金属不純物の再溶解を防ぐことができる。
【0028】また、シリコン粒子として、シリコン粒子
表面に金属を析出させた金属析出シリコン粒子を用いれ
ば、未処理のシリコン粒子に比べ金属不純物の吸着除去
性能が高く、フッ酸含有薬液中の金属不純物を、長期
間、安定して、今後要求される濃度レベル(0.01p
pb以下)まで低減することができる。
【0029】また本発明の金属不純物除去装置を、シリ
コンウェーハ洗浄や酸化膜エッチングの薬品循環ライン
に装着して使用することにより、フッ酸含有薬液の循環
再生が可能となり、薬品の寿命を大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1及びその比較例を説明するた
めの装置の断面図
【図2】実施例1におけるフッ酸溶液中の銅濃度の経時
変化を示す図。
【図3】本発明の実施例2を説明するための装置の断面
図。
【図4】実施例2におけるカラム通流時間に対する流出
液中の銅濃度変化を示す図。
【図5】本発明の実施例3を説明するための装置の断面
図。
【図6】実施例3におけるカラム通流時間に対する流出
液中の銅濃度変化を示す図。
【符号の説明】
1 マグネチックスターラー 2、3 反応容器 4、8、23 銅含有5%希フッ酸溶液 5、11、17 窒素ボンベ 6、11、17 金析出シリコン粒子 7 攪拌子 9、15、22、28 ポンプ 12、18 カラム 13 流出液 14 薬品槽 16 窒素バブリング装置 18 金析出シリコン粒子充填カラム 19 フィルター 20、24 5%希フッ酸溶液 21 銅濃度モニタ− 25 金属不純物除去装置 27 バブリング槽 29 バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/308 H01L 21/308 G

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ酸含有薬液中の溶存酸素を除去した
    後、フッ酸含有薬液をシリコン粒子の接触させ、フッ酸
    含有薬液中の金属不純物を前記シリコン粒子に吸着させ
    て除去することを特徴とする金属不純物除去方法。
  2. 【請求項2】 フッ酸含有薬液中の溶存酸素を除去した
    後、フッ酸含有薬液をシリコン粒子が充填されたカラム
    に通流し、フッ酸含有薬液中の金属不純物を前記シリコ
    ン粒子に吸着させて除去すること特徴とする金属不純物
    除去方法。
  3. 【請求項3】 前記シリコン粒子が、シリコン粒子表面
    に金属を析出させた金属析出シリコン粒子であることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の金属不純物除
    去方法。
  4. 【請求項4】 シリコンウェーハ洗浄や酸化膜エッチン
    グに使用されるウエット処置装置のフッ酸含有薬液循環
    ラインに装着する金属不純物除去装置であって、フッ酸
    含有薬液中の溶存酸素の除去手段と、シリコン粒子を充
    填したカラムを用いるフッ酸含有薬液中の金属不純物の
    吸着除去手段とを、備えることを特徴とする金属不純物
    除去装置。
  5. 【請求項5】 前記金属不純物の吸着除去手段が、シリ
    コン粒子表面に金属を析出させた金属析出シリコン粒子
    を充填したカラムを用いるフッ酸含有薬液中の金属不純
    物の吸着除去手段であることを特徴とする請求項4記載
    の金属不純物去装置。
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