JP2508686B2 - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

電磁式燃料噴射弁

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JP2508686B2
JP2508686B2 JP62042945A JP4294587A JP2508686B2 JP 2508686 B2 JP2508686 B2 JP 2508686B2 JP 62042945 A JP62042945 A JP 62042945A JP 4294587 A JP4294587 A JP 4294587A JP 2508686 B2 JP2508686 B2 JP 2508686B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は内燃機関に燃料を供給するための電磁式燃料
噴射弁に関する。
(従来の技術) 従来、一般の電磁式燃料噴射弁は、噴射孔および弁座
ならびに案内孔が形成された弁本体と、当接部を備えて
上記弁本体内で移動される弁部材とを有しており、該弁
部材はその当接部が弁座に当接して内燃機関への燃料の
供給を停止する閉位置と、その当接部が弁座から離隔さ
れて内燃機関への燃料の供給を許す開位置との間で上記
弁本体の案内孔内に移動可能に収容されている。このよ
うな弁部材は電磁アクチュエータによって駆動されるこ
とにより開位置と閉位置との間で移動されるようになっ
ている。
上記のごとき電磁式燃料噴射弁は、内燃機関のシリン
ダまたは吸気管内に燃料を噴射するべく装着されてお
り、したがって弁本体及び弁部材の少なくとも先端部は
シリンダ内または吸気管内に露出した状態になってい
る。このため、弁本体および弁部材の先端部表面に、燃
焼残渣または燃料中の気化残渣が付着したり、堆積す
る。このような残渣の付着、堆積は、燃料噴射時、つま
り弁部材が開位置を占めている時には起きにくく、燃料
噴射休止時、つまり弁部材が閉位置を占めている時に生
じ易い。
このため、残渣が燃料調量用の間隙を画定している弁
座の部分に付着、堆積、し、その燃料調量用の間隙の有
効開口面積を次第に減少して燃料流量の減少を来たし、
機関性能を低下させるという問題がある。
そこで従来、特開昭60−256553号公報に示されている
ように、燃料調量用の隙間を弁部材の当接部よりも燃料
の流れる方向に関して上流側に形成することで残渣堆積
に起因する噴射量の低下を防止する提案がなされてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記公報に示された構造は、弁部材を
案内孔内で案内するために弁部材に形成された摺動部
に、軸方向に沿う縦溝を形成することにより燃料調量用
の間隙を構成するものである。
このような構造であると、周方向に圧力分布が一様な
噴射流を形成するには上記摺動部に周方向に複数の調量
用縦溝を形成する必要があり、しかも燃料流量の調整
は、噴射量を測定してこれを修正するようになってお
り、このような修正は上記調量用縦溝の幅または深さを
加工し、再び噴射量を測定して修正加工するなどの精密
な修正加工を繰返して行う必要がある。
よって、上記のように周方向に複数の調量用縦溝を形
成した構造では、各縦溝をそれぞれ修正加工しなければ
ならず、加工箇所が多くて作業がきわめて非能率になる
という不具合があった。
本発明の目的は、調量個所を単純な形状とし、加工、
修正作業が容易に行える電磁式燃料噴射弁を提供するこ
とにある。
(課題を解決するための手段) 本発明においては、弁部材に、案内孔に形成された上
流側案内部および下流側案内部と対向しこれら上流側案
内部および下流側案内部の内周によって弁部材が案内さ
れる上流側摺動部および下流側摺動部を備えるととも
に、燃料の流れる方向に関して当接部よりも上流側に位
置して案内孔に設けられた張出案内部と対応して形成さ
れた上記上流側摺動部および下流側摺動部とは別の円環
状に張り出す張出部を有し、この張出部は前記張出案内
部の径より小さな径を有し、全周に亘って該張出案内部
の内周面と協働して燃料調量用のオリフィスを形成して
いることを特徴とする。
(作用) 本発明によると、燃料調量用のオリフィスが弁座に当
接して閉弁状態を保つ当接部よりも燃料の流れ方向上流
側に位置して形成されているので、このオリフィスに残
渣が堆積することはない。
しかも上記オリフィスは、案内孔に設けられた張出案
内部の径より小さな径を有し、全周に亘って該案内孔の
内周面と摺接しない張出部によって形成されるから、長
期の使用により張出部が磨耗することはなく、よってオ
リフィスの調量面積を一定に維持することができ、常に
一定の燃料調量を保つことができる。
さらに、上記オリフィスは、弁部材に円環状の張出部
を形成することにより構成されるので、この張出部は弁
部材と工具とを相対的に回転させることにより加工する
ことができ、加工および燃料流量の調整加工をきわめて
容易になし得る。
(実施例) 以下本発明について第1図ないし第8図に示す第1の
実施例にもとづき説明する。
第8図には、本発明による内燃機関用電磁式燃料噴射
弁1が組み込まれた車輛の燃料供給システムが示されて
いる。この燃料供給システムは燃料タンク2を有してお
り、該燃料タンク2から電動ポンプ3により圧送される
燃料はフィルタ4を通過して供給路6に送られ、その供
給路6を通って圧力制御弁7に送られる。供給路6内の
加圧燃料は分岐管8を通って燃料噴射弁1に送られる。
圧力制御弁7は電動ポンプ3から圧力制御弁7までの間
の供給路6内の燃料圧力を一定に保ち、この結果、燃料
噴射弁1にはその圧力制御弁7によって調圧された一定
圧力の燃料が送り込まれるようになっている。
本発明に係る電磁式燃料噴射弁1は、火花点火式内燃
機関の吸気管へ燃料を供給するタイプであり、燃料は比
較的蒸気圧の低いガソリンが用いられる。供給圧は250k
Pa程度の比較的低圧である。また、この供給圧は吸気管
内の圧力に対して一定の差圧となるように上記圧力制御
弁7によって調圧されている。
電磁式燃料噴射弁1は、弁本体11と、弁ケース2とを
有し、この弁ケース12の先端部を折り曲げて弁本体11に
押し付けることにより、これら弁本体11と弁ケース12が
一体に連結されている。弁本体11にはケースカバー13が
圧入により取り付けられている。
弁本体11には、第1図にも詳細に示されているごと
く、調量が完了した燃料を吸気管内に噴射供給するため
の噴射孔14と、截頭円錐面で形成された弁座16とが形成
されている。また、弁本体11には案内孔17が形成されて
いる。
案内孔17内には軸方向に離間して下流側案内部171お
よび上流側案内部172が形成されており、かつこれら下
流側案内部171と上流側案内部172の間に位置して張出案
内部173が形成されている。
この案内孔17内には細長いニードル形式の弁部材20が
収容されている。
この弁部材20には、上記噴射孔14内に延在するピン15
が一体に形成されているとともに、軸方向に互に離間し
て下流側摺動部21および上流側摺動部22が形成されてい
る。これら下流側摺動部21および上流側摺動部22は、そ
れぞれ上記案内孔17の下流側案内部171および上流側案
内部172に対応する位置に設けられており、第2図およ
び第4図に示されるように、外径がこれら下流側案内部
171および上流側案内部172の内径とほぼ等しく形成され
ているとともに、外面に4面の平坦部分を有し、これら
平坦部が下流側案内部171および上流側案内部172の内壁
面に対して数μmの間隙が得られるようにして滑らかに
摺動するように嵌合されている。
また、弁部材20には、第5図ないし第7図に示されて
いるように、上記ピン15の根元に位置して当接部23が形
成されている。この当接部23は、弁座16に当接して噴射
孔14を閉じる第6図に示された閉位置と、弁座16からリ
フト量Hだけ離間されて噴射弁14を開ける第7図に示さ
れた開位置との間で、弁本体11に対して移動可能となっ
ている。
そして、弁部材20には、この弁部材20が第7図に示さ
れた開位置を占める場合に、弁座16と協働してこの弁座
16との間に燃料調量用の第1の間隙24を画定する調量部
画定部分26が形成されており、この第1の間隙24は調量
面積A1を有しているとともに、その調量部画定部分26は
截頭円錐面にて形成されている。また、第7図から明ら
かなように、調量部画定部分26は燃料噴射弁1内を流れ
る燃料の流れに関して当接部23の上流側に位置してい
る。
さらに、弁部材20には、上記調量部画定部分26の上流
側に位置して、円環状の張出部27が形成されている。本
実施例においては、張出部27は下流側摺動部21と上流側
摺動部22との間に位置して前記案内孔17に形成された張
出案内部173に対応して形成されている。この張出部27
はフランジ形をなしており、この張出部27は上記張出案
内部173の径より小さな径を有し、全周に亘って該張出
案内部173の内周面と協働して燃料調量用の第2の間
隙、すなわち燃料調量用のオリフィス28を形成してい
る。
この燃料調量用のオリフィス28は、例えば上記張出部
27の外面と張出案内部173の内面との間の間隙が数10μ
mに設定されて所定の調量面積A2を有するようになって
おり、前記燃料調量用の第1の間隙24へ送られる燃料に
対し、所定の圧力損失のうちの5%ないし70%の圧力損
失をこの燃料調量用のオリフィス28が受け持ち、残りの
圧力損失を上記燃料調量用の第1の間隙24および前記噴
射孔14とピン15との間に形成された隙間25が受け持つよ
うに設定されている。
なお、噴射孔14と弁部材20のピン15との間の間隙25は
全体の圧力損失の20%以下、望ましくは5%以下に設定
されている。
ところで、一般に調量面積Aと噴射量Qとの間には次
式の関係がある。すなわち、 ここでCは流量係数、gは重力換算係数、Pfは供給圧、
γは燃料の比重量である。
実施例のように多段の調量箇所A1,A2から構成される
ものでは、前記(1)式は次式のようにも表わすことが
できる。
流量係数はC=0.8〜0.9程度でそれほど大きな差はな
い。
また、燃料噴射弁1内では、燃料調量用のオリフィス
28の面積A2および調量画定部の面積A1に比べて、他の部
分の流路面積AiはA1≪Ai,A2≪Aiとなるように設定され
ているため、(2)式は次式のように表わしても実際上
の差し支えはない。
また、C=C1C2と見なせば、 P1+P2=Pf ここで、P1は調量画定部の面積A1部分に対応する損失
圧力、P2は燃料調量用のオリフィス28の面積A2部分に対
応する損失圧力である。
つまり、オリフィス28で5%〜70%の圧力損失を受け
持たせるとすると、 P2/Pf=5%〜70%であり、(4)式より であるから、 従って、(5)式から次のように設定すれば良い。
また噴射孔14における間隔25の面積A3は、A1,A2の相
当面積Asに対して(5)式を用いて計算できる。
ただし したがって とすることができる。
第8図に示すように、弁部材20の後端と弁ケース12と
の間にはディスク状のストツパ31が嵌挿固定されてお
り、弁部材20に備えられたフランジ32がこのストッパ31
に当接することによって弁部材20の開位置が定まるよう
になつている。そして、弁部材20の後端部はそのストッ
パ31を貫通して弁ケース12内に延び入っている。
弁ケース12内には、弁部材20を駆動してこの弁部材20
を第6図に示された閉位置と、第7図に示された開位置
との間で移動させる電磁アクチュエータ35が配備されて
いる。
電磁アクチユエータ35は弁部材20の後端部に連結され
たアーマチュア36と、弁ケース12に固定して装備された
ステータ37と、ステータ37の回りに巻装された電磁コイ
ル38とを有している。
アーマチュア36は復帰用コイルばね39によって閉位置
へ向けて、すなわち第8図の図示で下方に付勢されてお
り、電磁コイル38に電流が供給されると電磁力が発生
し、この電磁力によってアーマチュア36はコイルばね39
の付勢力に抗してステータ37へ向けて吸引され、フラン
ジ32がストッパ31に当接することにより弁部材20は第7
図に示された開位置を占める。電磁コイル38への通電を
停止すると、弁部材20は復帰用コイルばね39の付勢力に
よってステータ37から離れる方向に移動し、弁部材20の
当接部23が弁座16に当接することによって弁部材20は第
6図に示された閉位置を占める。
電磁コイル38は端子41を介してマイクロコンピュータ
を含む電子制御回路42に接続されており、この電子制御
回路42が電磁コイル38への電流の供給および停止を制御
するようになっている。
ステータ37にはフランジ43が一体をなして備えられて
おり、このフランジ43は弁ケース12の後端に固定して取
り付けられている。ステータ37に対し反対側のフランジ
43の端面からは、分岐管8に接続される継手部44が一体
に延びており、この継手部44内にはフィルタ46が配備さ
れているとともに、復帰用コイルばね39の付勢力を調節
するためのアジャスティングパイプ47が配備されてい
る。
アジャスティングパイブ47の内部通路48の上流側端部
は継手部44を介して分岐管8に連通し、また下流側端部
は、アーマチュア36に形成された中心孔49およびアーマ
チユア36の外周部、弁部材20の平坦面部51、ストッパ31
の中心孔52および弁部材20と案内孔17の壁面との間の燃
料通路53を介して上述した弁座16に連通している。
弁部材20が第7図に示す開位置を占めると、分岐管8
からの加圧燃料は弁座16を通って噴射孔14から吸気管内
へ噴射されるようになっている。
なお、前述のピン15には、噴射する燃料を広げて良好
な噴霧を形成するために傘15aが設けられている。ここ
で良好な噴霧とは粒径数100μmおよび適度な噴霧角
(吸気管噴射では20゜程度)をなす噴霧のことである。
本発明のように噴射孔14の面積A3を広げているものは噴
霧を広げるため傘15aの有効面積AaをAa/A3=0.5以上に
設定する必要がある。
ただし φda:傘の外径 φdp:ピンの外径 φde:噴孔径 である。
次に、以上説明した内燃機関用電磁式燃料噴射弁1の
作動について説明する。
電子制御回路42から電磁アクチュエータ35の電磁コイ
ル38に電流が供給されていない時、弁部材20は復帰用コ
イルばね39の付勢によって第6図に示された閉位置を占
め、その閉位置において、弁部材20の当接部23は弁本体
11の弁座16に当接し、内燃機関への燃料の供給を停止し
ている。このような閉位置を占めている時、シリンダ内
または吸気管内の燃焼残渣または燃料中の気化残渣Rが
弁座16の、当接部23に対応した被当接部61よりも下流側
の部分の面上に、また、弁部材20の、当接部23よりも下
流側の部分の面上に付着、堆積する。一般的に残渣はピ
ン15のまわりに最も多く堆積し、他の部分にはあまり堆
積しない。
しかしながら、本発明ではピン15のまわり、すなわち
噴射孔の面積A3は調量面積A1,A2に対して大きく形成し
てあるので残渣の堆積によっても噴射量そのものへの影
響は極めて少ない。
また、閉位置を占めている時には、弁部材20および弁
座16の、それぞれの当接部23および被当接部61よりも上
流側の部分、すなわち調量部画定部分26は当接部23によ
ってシリンダ内または吸気管内との直接な連通から断た
れているので、調量部画定部分26の面上に残渣Rが付
着、堆積することはない。
さらに、張出部27に形成した燃料調量用のオリフィス
28は、閉弁状態を保つ当接部23よりも燃料の流れ方向上
流側に位置して形成されているので、このオリフィス28
に残渣が堆積することはない。
電子制御回路42から電磁コイル38に電流が供給される
と、弁部材20は復帰用コイルばね39の付勢力に抗してス
テータ37側に吸引され、フランジ32がストッパ31に当接
するまでリフト量Hだけ移動し、弁部材20は第7図に示
された開位置を占める。
分岐管8からの加圧燃料はフィルタ46、アジャスティ
ングパイプ47の内部通路48、アーマチュア36の中心孔4
9、弁部材20の頭部に形成した平坦部51、ストッパ31の
中心孔52、オリフィス28、燃料通路53、燃料調量用の第
1の間隙24および噴射孔14を通ってシリンダ内または吸
気管内に噴射される。
第7図から明らかな通り、弁部材20が開位置を占める
と、燃料はオリフィス28および調量用の第1の間隙24に
よって調量されるが、弁部材20調量部画定部分26および
これと協働して上記第1の間隙24を画定する弁座16の部
分には残渣が付着、堆積していないので、上記第1の間
隙24の調量面積A1はその残渣の影響を受けることがな
く、常に一定した調量作用を行うことが可能である。
第1図ないし第8図に示された燃料噴射弁1の場合、
上流側のオリフィス28によって、従来一般に用いられて
いる値である所定の圧力損失の5%ないし70%を受け持
ち、残りの圧力損失を第1の間隙24および噴射孔14の間
隔25が受け持つよう設定されているので、下流側の調量
部、すなわち第1の間隙24のところで圧力が下がり過ぎ
ることはなく、従って高温負圧時にその圧力の下がり過
ぎにより燃料が弁座16のところで蒸発して噴射量が急激
に低下してしまうといった不具合の発生を防止すること
ができる。
上記の構成による第1の実施例にあっては、弁部材20
に、円環状の張出部27を形成することにより円環状のオ
リフィス28を構成したので、燃料の流出が周方向に均等
な分布となるばかりでなく、上記張出部27は案内孔17に
形成した張出案内部173の径より小さいから、長期の使
用により磨耗することがなく、よってオリフィス28の調
量面積を一定に維持することができ、常に一定の燃料調
量を保つことができる。
また、上記張出部27は予め弁部材20に大径寸法として
成形しておき、この弁部材20と工具との相対的な回転に
よりこの張出部27の加工をなすことができる。よって、
加工が容易であり、精密加工も容易に行え、オリフィス
28を高精度に設定することができる。
そして、燃料噴射量を測定して張出部27を径を修正す
る場合でも、工具との相対的な回転加工により修正加工
することができるから、修正加工も容易である。
なお、本発明は上記第1図ないし第8図に示した第1
の実施例に制約されるものではない。
すなわち、上記第1の実施例では、張出部27を、上流
側摺動部22と下流側摺動部21との間に形成した場合につ
いて説明したが、第9図に示す第2の実施例のように、
円環状張出部27aを弁部材20における当接部23と下流側
摺動部21との間に形成することによりここに燃料調量用
オリフィス28aを構成するようにしてもよい。なお、案
内孔17内には上記張出部27aが対応される位置に張出案
内部173aが形成されている。
また、第10図に示す第3の実施例のように、円環状張
出部27bを弁部材20における上流側摺動部22のフランジ3
2との間に形成してここに燃料調量用のオリフィス28bを
設けるようにしてもよい。この場合も、案内孔17内には
上記張出部27bが対応される位置に張出案内部173bが形
成されている。
さらに、上記各実施例に示された燃料噴射弁1は、電
磁アクチュエータ35によって弁部材20が第6図に示され
た閉位置から第7図に示された開位置へ移動される場合
に、弁部材20の当接部23が弁本体11の弁座16から内側に
向かって離れる方向に移動する、いわゆる内開弁方式の
ものを示したが、本発明は、電磁アクチュエータによっ
て弁部材が閉位置から開位置へ移動する際に弁部材20の
当接部が弁本体の弁座から外方に向かって突出する方向
に移動する、いわゆる外開弁方式の燃料噴射弁にも適用
することが可能である。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によると、燃料調量用のオ
リフィスが当接部よりも燃料の流れ方向に関連して上流
側に位置して形成されるので、閉弁時においてシリンダ
内または吸気管内の燃料残渣または燃料中の気化残渣が
オリフィス部に付着、堆積することがなく、常に一定の
燃料調量を保つことができる。しかも上記オリフィス
は、張出部とこれに対応して案内孔に形成された張出案
内部との間に円環状に形成されているので、燃料の流れ
が周方向に均等となるばかりでなく、上記張出部は張出
案内部の径より小さいから長期の使用により磨耗するこ
とがなく、よってオリフィスの調量面積を一定に維持す
ることができ、常に一定の燃料調量を保つことができ
る。また、上記張出部は、弁部材と工具との相対的な回
転により加工することができるから加工が容易であり、
精密加工も容易に行え、オリフィスを高精度に設定する
ことができる。そして、燃料噴射量を測定して張出部の
径を修正する場合でも、工具との相対的な回転加工によ
り修正加工することができるから、修正加工も容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第8図は本発明の第1の実施例を示し、第
1図は電磁式燃料噴射弁の弁本体および弁部材を示す断
面図、第2図、第3図および第4図はそれぞれ第1図中
II−II線、III−III線およびIV−IV線の断面図、第5図
は弁座付近の拡大した断面図、第6図および第7図は弁
座付近の閉弁時および開弁時の状態を示す説明図、第8
図は燃料供給システムとともに示す電磁式燃料噴射弁全
体の断面図、第9図および第10図はそれぞれ本発明の第
2および第3の実施例を示す主要部の断面図である。 1……電磁式燃料噴射弁、11……弁本体、12……弁ケー
ス、14……噴射孔、16……弁座、17……案内孔、20……
弁部材、21……下流側摺動部、22……上流側摺動部、23
……当接部、24……第1の間隙、26……調量部画定部
分、27,27a,27b……張出部、28,28a,28b……燃料調量用
オリフィス、31……ストッパ、32……フランジ、35……
電磁アクチュエータ、171……下流側案内部、22……上
流側案内部、173、173a、173b……張出案内部。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】噴射孔およびこの噴射孔に連なる弁座なら
    びにこの弁座に連通する案内孔を有する弁本体と、 当接部を有しており、該当接部が前記弁座に当接して内
    燃機関への燃料の供給を停止する閉位置と該当接部が該
    弁座から離隔されて内燃機関への燃料の供給を許す開位
    置との間で前記弁本体の案内孔内に移動可能に収容され
    た弁部材と、 前記弁部材を駆動して前記閉位置と前記開位置との間で
    移動させる電磁アクチュエータと、 を有する電磁式燃料噴射弁において、 前記弁部材は、前記案内孔内の対応する位置に設けられ
    た上流側案内部および下流側案内部のそれぞれ内周によ
    って弁部材が案内される上流側摺動部および下流側摺動
    部を備えるとともに、燃料の流れる方向に関して前記当
    接部よりも上流側に位置して前記案内孔に設けられた張
    出案内部と対応し上記上流側摺動部および下流側摺動部
    とは別の円環状に張り出す張出部を有し、この張出部
    は、前記張出案内部の径より小さな径を有し、全周に亘
    って該張出案内部の内周面と協働して燃料調量用のオリ
    フィスを形成していることを特徴とする電磁式燃料噴射
    弁。
  2. 【請求項2】上記張出部は、前記当接部と上記下流側摺
    動部との間に形成されていることを特徴とする特許請求
    の範囲第(1)項記載の電磁式燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】上記張出部は、該弁部材の閉位置を規制す
    るフランジと上記上流側摺動部との間に形成されている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の電磁
    式燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】前記弁部材は、該弁部材が前記開位置を占
    める場合に前記当接部の上流側に位置して前記弁座との
    間に燃料調量用の間隙を画定する調量部画定部分を有し
    ており、この調量部画定部分よりも上流側に位置して前
    記燃料調量用オリフィスを形成し、該燃料調量用のオリ
    フィスは上記調量部画定部分の間隙に送られる燃料に関
    して所定の圧力損失の5%から70%を受け持ち、前記調
    量部画定部分の間隙は残りの圧力損失を受け持つことを
    特徴とする特許請求の範囲第(1)項ないし第(3)項
    までのいずれか1つに記載された電磁式燃料噴射弁。
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