JP2692658B2 - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

電磁式燃料噴射弁

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JP2692658B2
JP2692658B2 JP25980895A JP25980895A JP2692658B2 JP 2692658 B2 JP2692658 B2 JP 2692658B2 JP 25980895 A JP25980895 A JP 25980895A JP 25980895 A JP25980895 A JP 25980895A JP 2692658 B2 JP2692658 B2 JP 2692658B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に燃料を
供給するための電磁式燃料噴射弁に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、一般の電磁式燃料噴射弁は、噴射
孔および弁座ならびに案内孔が形成された弁本体と、当
接部を備えて上記弁本体内で移動される弁部材とを有し
ており、該弁部材はその当接部が弁座に当接して内燃機
関への燃料の供給を停止する閉位置と、その当接部が弁
座から離隔されて内燃機関への燃料の供給を許す開位置
との間で上記弁本体の案内孔内に移動可能に収容されて
いる。このような弁部材は電磁アクチュエータによって
駆動されることにより開位置と閉位置との間で移動され
るようになっている。 【0003】上記のごとき電磁式燃料噴射弁は、内燃機
関のシリンダまたは吸気管内に燃料を噴射するべく装着
されており、したがって弁本体及び弁部材の少なくとも
先端部はシリンダ内または吸気管内に露出した状態にな
っている。このため、弁本体および弁部材の先端部表面
に、燃焼残渣または燃料中の気化残渣が付着したり、堆
積する。このような残渣の付着、堆積は、燃料噴射時、
つまり弁部材が開位置を占めている時には起きにくく、
燃料噴射休止時、つまり弁部材が閉位置を占めている時
に生じ易い。 【0004】このため、残渣が燃料調量用の間隙を画定
している弁座の部分に付着、堆積、し、その燃料調量用
の間隙の有効開口面積を次第に減少して燃料流量の減少
を来たし、機関性能を低下させるという問題がある。 【0005】そこで従来、特開昭60−256553号
公報に示されているように、燃料調量用の隙間を弁部材
の当接部よりも燃料の流れる方向に関して上流側に形成
することで残渣堆積に起因する噴射量の低下を防止する
提案がなされている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に示された構造は、弁部材を案内孔内で案内するため
に弁部材に形成された摺動部に、軸方向に沿う縦溝を形
成することにより燃料調量用の間隙を構成するものであ
る。 【0007】このような構造であると、周方向に圧力分
布が一様な噴射流を形成するには上記摺動部に周方向に
複数の調量用縦溝を形成する必要があり、しかも燃料流
量の調整は、噴射量を測定してこれを修正するようにな
っており、このような修正は上記調量用縦溝の幅または
深さを加工し、再び噴射量を測定して修正加工するなど
の精密な修正加工を繰返して行う必要がある。 【0008】よって、上記のように周方向に複数の調量
用縦溝を形成した構造では、各縦溝をそれぞれ修正加工
しなければならず、加工箇所が多くて作業がきわめて非
能率になるという不具合があった。本発明の目的は、調
量個所を単純な形状とし、加工、修正作業が容易に行え
る電磁式燃料噴射弁を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、弁部材に、燃料の流れる方向に
関して当接部よりも上流側に位置し前記案内孔内におけ
る弁部材を外周によって案内する上流側摺動部および下
流側摺動部を設けるとともに、これら上流側摺動部およ
び下流側摺動部の間に位置してこれら上流側摺動部およ
び下流側摺動部と別に円環状に張り出す張出部を備え、
この張出部は全周に亘って該案内孔の内周面と協働して
燃料調量用のオリフィスを形成していることを特徴とす
る。 【0010】このような請求項1の発明によると、燃料
調量用のオリフィスが弁座に当接して閉弁状態を保つ当
接部よりも燃料の流れ方向上流側に位置して形成されて
いるので、このオリフィスに残渣が堆積することはな
い。 【0011】しかも上記オリフィスは、全周に亘って案
内孔の内周面と摺接しない張出部によって形成されると
ともに、上流側摺動部および下流側摺動部の間に形成さ
れているから、例え上流側摺動部および下流側摺動部が
偏磨耗により、あるいは案内孔との間の微少隙間により
弁部材が傾くようなことがあっても、張出部が案内孔の
内周面と接触することがなく、よって長期の使用により
張出部が磨耗することはなく、このためオリフィスの調
量面積を一定に維持することができ、常に一定の燃料調
量を保つことができる。 【0012】さらに、上記オリフィスは、弁部材に円環
状の張出部を形成することにより構成されるので、この
張出部は弁部材と工具とを相対的に回転させることによ
り加工することができ、加工および燃料流量の調整加工
をきわめて容易になし得る。 【0013】また、請求項2の発明は、弁部材に、当接
部の上流側に位置して弁座との間に燃料調量用の間隙を
画定する調量部画定部分を有しており、前記燃料調量用
オリフィス上記調量部画定部分の間隙に送られる燃料に
関して所定の圧力損失の5%から70%を受け持ち、前
記調量部画定部分の間隙は残りの圧力損失を受け持つこ
とを特徴とする。 【0014】請求項2の発明によれば、燃料調量用オリ
フィスによって、従来一般に用いられている値である所
定の圧力損失の5%ないし70%を受け持つので、調量
部画定部分のところで圧力が下がり過ぎることはなく、
従って高温負圧時にその圧力の下がり過ぎにより燃料が
弁座のところで蒸発して噴射量が急激に低下してしまう
といった不具合の発生を防止することができる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下本発明について、図面に示す
一実施例にもとづき説明する。図7は、本発明による内
燃機関用電磁式燃料噴射弁1が組み込まれた車輛の燃料
供給システムを示す。この燃料供給システムは燃料タン
ク2を有しており、該燃料タンク2から電動ポンプ3に
より圧送される燃料はフィルタ4を通過して供給路6に
送られ、その供給路6を通って圧力制御弁7に送られ
る。供給路6内の加圧燃料は分岐管8を通って燃料噴射
弁1に送られる。圧力制御弁7は電動ポンプ3から圧力
制御弁7までの間の供給路6内の燃料圧力を一定に保
ち、この結果、燃料噴射弁1にはその圧力制御弁7によ
って調圧された一定圧力の燃料が送り込まれるようにな
っている。 【0016】本発明に係る電磁式燃料噴射弁1は、火花
点火式内燃機関の吸気管へ燃料を供給するタイプであ
り、燃料は比較的蒸気圧の低いガソリンが用いられる。
供給圧は250kPa程度の比較的低圧である。また、
この供給圧は吸気管内の圧力に対して−定の差圧となる
ように上記圧力制御弁7によって調圧されている。 【0017】電磁式燃料噴射弁1は、弁本体11と、弁
ケース2とを有し、この弁ケース12の先端部を折り曲
げて弁本体11に押し付けることにより、これら弁本体
11と弁ケース12がー体に連結されている。弁本体1
1にはケースカバー13が圧入により取り付けられてい
る。 【0018】弁本体11には、図1にも詳細に示されて
いるごとく、調量が完了した燃料を吸気管内に噴射供給
するための噴射孔14と、截頭円錐面で形成された弁座
16とが形成されている。また、弁本体11には案内孔
17が形成されており、この案内孔17内には細長いニ
ードル形式の弁部材20が収容されている。 【0019】弁部材20には、上記噴射孔14内に延在
するピン15が一体に形成されているとともに、軸方向
に互に離間して2つの摺動部21および22が備えられ
ている、これら摺動部21および22は、それぞれ図2
および図4に示されるように、外径が案内孔17の内径
とほぼ等しく、または案内孔17の内面と微少隙間を存
するように形成されているとともに、外面に4面の平坦
部分を有し、これら平坦部が案内孔17の壁面に対して
数μmの間隙が得られるようにして滑らかに摺動するよ
うに嵌合されている。また、弁部材2Οには、図5およ
び図6に示されているように、上記ピン15の根元に位
置して当接部23が形成されている。この当接部23
は、弁座16に当接して噴射孔14を閉じる図6(A)
図に示された閉位置と、弁座16からリフト量Hだけ離
間されて噴射弁14を開ける図6(B)図に示された開
位置との間で、弁本体11に対して移動可能となってい
る。 【0020】そして、弁部材20には、この弁部材20
が図6(B)図に示された開位置を占める場合に、弁座
16と協働してこの弁座16との間に燃料調量用の第1
の間隙24を画定する調量部画定部分26が形成されて
おり、この第1の間隙24は調量面積A1 を有している
とともに、その調量部画定部分26は截頭円錐面にて形
成されている。また、図6(B)図から明らかなよう
に、調量部画定部分26は燃料噴射弁1内を流れる燃料
の流れに関して当接部23の上流側に位置している。 【0021】上記第1の間隙24の上流側に位置して、
弁部材2Οには円環状の張出部27が形成されている。
張出部27は下流側摺動部21と上流側摺動部22との
間に位置してフランジ形をなして形成されており、この
張出部27はこの張出部27と対向する案内孔17の径
より小さな径を有し、全周に亘って該案内孔の内周面と
協働して燃料調量用の第2の間隙、すなわち燃料調量用
のオリフィス28を形成している。 【0022】この燃料調量用のオリフィス28は、例え
ば上記張出部27の外面と案内孔17の内面との間の間
隙が数10μmに設定されて所定の調量面積A2 を有す
るようになっており、前記燃料調量用の第1の間隙24
へ送られる燃料に対し、所定の圧力損失のうちの5%な
いし70%の圧力損失をこの燃料調量用のオリフィス2
8が受け持ち、残りの圧力損失を上記燃料調量用の第1
の間隙24およぴ前記噴射孔14とピン15との間に形
成された隙間25が受け持つように設定されている。な
お、噴射孔14と弁部材20のピン15との間の間隙2
5は全体の圧力損失の20%以下、望ましくは5%以下
に設定されている。ところで、一般に調量面積Aと噴射
量Qとの間には次式の関係がある。すなわち、 【0023】 【数1】 【0024】ここでCは流量係数、gは重力換算係数、
Ρf は供給圧、γは燃料の比重量である。実施例のよう
に多段の調量箇所A1 ,A2 から構成されるものでは、
前記[数1]は次式のようにも表わすことができる。 【0025】 【数2】 【0026】流量係数はC=0.8〜0.9程度でそれ
ほど大きな差はない。また、燃料噴射弁1内では燃料調
量用のオリフィス28の面積A2 ,調量画定部の面積A
1 に比べ他の部分の流路面積Ai はA1 <Ai ,A2
i となるように設定されているため、[数2]は次式
のように表わしても実際上の差し支えはない。 【0027】 【数3】 【0028】また、C1 とC2 は近似していると見なせ
ば、 【0029】 【数4】 【0030】ここで、P1 は調量画定部の面積A1 部分
に対応する損失圧力、P2 は燃料調量用のオリフイス2
8の面積A2 部分に対応する損失圧力である。つまり、
オリフィス28で5%〜70%の圧力損失を受け持たせ
るとすると、P2 /Pf =5%〜70%であり、[数
4]より 【0031】 【数5】 であるから、 【0032】 【数6】 従って、[数6]から次のように設定すれば良い。 【0033】 【数7】 【0034】また噴射孔14における間隔25の面積A
3 は、A1 ,A2 の相当面積As に対して[数6]を用
いて計算できる。 【0035】 【数8】 【0036】したがって、 【0037】 【数9】 とすることができる。 【0038】図7に示すように、弁部材20の後端と弁
ケース12との間にはディスク状のストツパ31が嵌挿
固定されており、弁部材20に備えられたフランジ32
がこのストッパ31に当接することによって弁部材20
の開位置が定まるようになつている。そして、弁部材2
0の後端部はそのストッパ31を貫通して弁ケース12
内に延び入っている。 【0039】弁ケース12内には、弁部材20を駆動し
てこの弁部材20を図6(A)図に示された閉位置と、
図6(B)図に示された開位置との間で移動させる電磁
アクチュエータ35が配備されている。 【0040】電磁アクチユエータ35は弁部材20の後
端部に連結されたアーマチュア36と、弁ケース12に
固定して装備されたステータ37と、ステータ37の回
りに巻装された電磁コイル38とを有している。 【0041】アーマチュア36は復帰用コイルばね39
によって閉位置へ向けて、すなわち図7の図示で下方に
付勢されており、電磁コイル38に電流が供給されると
電磁力が発生し、この電磁力によってアーマチュア36
はコイルばね39の付勢力に抗してステータ37へ向け
て吸引され、フランジ32がストッパ31に当接するこ
とにより弁部材20は第7図に示された開位置を占め
る。電磁コイル38への通電を停止すると、弁部材20
は復帰用コイルばね39の付勢力によってステータ37
から離れる方向に移動し、弁部材20の当接部23が弁
座16に当接することによって弁部材20は図6(A)
図に示された閉位置を占める。 【0042】電磁コイル38は端子41を介してマイク
ロコンピュータを含む電子制御回路42に接続されてお
り、この電子制御回路42が電磁コイル38への電流の
供給および停止を制御するようになっている。 【0043】ステータ37にはフランジ43がー体をな
して備えられており、このフランジ43は弁ケース12
の後端に固定して取り付けられている。ステータ37に
対し反対側のフランジ43の端面からは、分岐管8に接
続される継手部44が一体に延びており、この継手部4
4内にはフィルタ46が配備されているとともに、復帰
用コイルばね39の付勢力を調節するためのアジャステ
ィングパイプ47が配備されている。 【0044】アジャスティングパイブ47の内部通路4
8の上流側端部は継手部44を介して分岐管8に連通
し、また下流側端部は、アーマチュア36に形成された
中心孔49およびアーマチユア36の外周部、弁部材2
0の平坦面部51、ストッパ31の中心孔52および弁
部材20と案内孔17の壁面との間の燃料通路53を介
して上述した弁座16に連通している。 【0045】弁部材20が図6(B)に示す開位置を占
めると、分岐管8からの加圧燃料は弁座16を通って噴
射孔14から吸気管内へ噴射されるようになっている。
なお、前述のピン15には、噴射する燃料を広げて良好
な噴霧を形成するために傘15aが設けられている。こ
こで良好な噴霧とは粒径数100μmおよび適度な噴霧
角(吸気管噴射では20°程度)をなす噴霧のことであ
る。本発明のように噴射孔14の面積A3 を広げている
ものは噴霧を広げるため傘15aの有効面積Aa をAa
/A3 =0.5以上に設定する必要がある。ただし 【0046】 【数10】 【0047】φda :傘の外径 φdp :ピンの外径 φde :噴孔径 である。 【0048】次に、以上説明した内燃機関用電磁式燃料
噴射弁1の作動について説明する。電子制御回路42か
ら電磁アクチュエータ35の電磁コイル38に電流が供
給されていない時、弁部材20は復帰用コイルばね39
の付勢力によって図6(A)図に示された閉位置を占
め、その閉位置において、弁部材20の当接部23は弁
本体11の弁座16に当接し、内燃機関への燃料の供給
を停止している。このような閉位置を占めている時、シ
リンダ内または吸気管内の燃焼残渣または燃料中の気化
残渣Rが弁座16の、当接部23に対応した被当接部6
1よりも下流側の部分の面上に、また、弁部材20の、
当接部23よりも下流側の部分の面上に付着、堆積す
る。−般的に残渣はピン15のまわりに最も多く堆積
し、他の部分にはあまり堆積しない。 【0049】しかしながら、本発明ではピン15のまわ
り、すなわち噴射孔の面積A3 は調量面積A1 ,A2
対して大きく形成してあるので残渣の堆積によっても噴
射量そのものへの影響は極めて少ない。 【0050】また、閉位置を占めている時には、弁部材
20および弁座16の、それぞれの当接部23および被
当接部61よりも上流側の部分、すなわち調量部画定部
分26は当接部23によってシリンダ内または吸気管内
との直接の連通から断たれているので、調量部画定部分
26の面上に残渣Rが付着、堆積することはない。 【0051】さらに、張出部27に形成した燃料調量用
のオリフィス28は、閉弁状態を保つ当接部23よりも
燃料の流れ方向上流側に位置して形成されているので、
このオリフィス28に残渣が堆積することはない。 【0052】電子制御回路42から電磁コイル38に電
流が供給されると、弁部材20は復帰用コイルばね39
の付勢力に抗してステータ37側に吸引され、フランジ
32がストッパ31に当接するまでリフト量Ηだけ移動
し、弁部材20は図6(B)図に示された開位置を占め
る。 【0053】分岐管8からの加圧燃料はフィルタ46、
アジャスティングパイプ47の内部通路48、アーマチ
ュア36の中心孔49、弁部材20の頭部に形成した平
坦部51、ストッパ31の中心孔52、オリフィス2
8、燃料通路53、燃料調量用の第1の間隙24および
噴射孔14を通ってシリンダ内または吸気管内に噴射さ
れる。 【0054】図6(B)図から明らかな通り、弁部材2
0が開位置を占めると、燃料はオリフィス28および調
量用の第1の間隙24によって調量されるが、弁部材2
0調量部画定部分26およびこれと協働して上記第1の
間隙24を画定する弁座16の部分には残渣が付着、堆
積していないので、上記第1の間隙24の調量面積A1
はその残渣の影響を受けることがなく、常に一定した調
量作用を行うことが可能である。 【0055】上記実施例の燃料噴射弁1の場合、上流側
のオリフィス28によって、従来一般に用いられている
値である所定の圧力損失の5%ないし70%を受け持
ち、残りの圧力損失を第1の間隙24およぴ噴射孔14
の間隔25が受け持つよう設定されているので、下流側
の調量部、すなわち第1の間隙24のところで圧力が下
がり過ぎることはなく、従って高温負圧時にその圧力の
下がり過ぎにより燃料が弁座16のところで蒸発して噴
射量が急激に低下してしまうといった不具合の発生を防
止することができる。 【0056】上記実施例にあっては、弁部材20に、円
環状の張出部27を形成することにより円環状のオリフ
ィス28を構成したので、燃料の流出が周方向に均等な
分布となるばかりでなく、上記張出部27は案内孔17
の径より小さいから、長期の使用により磨耗することが
なく、よってオリフィス28の調量面積を一定に維持す
ることができ、常に一定の燃料調量を保つことができ
る。 【0057】また、上記張出部27は予め弁部材20に
大径寸法として成形しておき、この弁部材20と工具と
の相対的な回転によりこの張出部27の加工をなすこと
ができる。よって、加工が容易であり、精密加工も容易
に行え、オリフィス28を高精度に設定することができ
る。 【0058】そして、燃料噴射量を測定して張出部27
の径を修正する場合でも、張出部27と工具との相対的
な回転による加工により修正加工することができるか
ら、修正加工も容易である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示し、電磁式燃料噴射弁の
弁本体および弁部材を示す断面図。 【図2】図1のII−II線の断面図。 【図3】図1の III−III 線の断面図。 【図4】図1の IV− IV線の断面図。 【図5】同実施例の噴射弁の下端部の拡大した断面図。 【図6】同実施例の弁座付近を示し、(A)図は閉弁
時、(B)図は開弁時の状態を示す断面図。 【図7】同実施例の燃料供給システムとともに示す電磁
式燃料噴射弁全体の断面図。 【符号の説明】 1…電磁式燃料噴射弁 11…弁本体 12…弁ケース 14…噴射孔、 16…弁座 17…案内孔 20…弁部材 21,22…摺動部 23…当接部 24…第1の間隙 26…調量部画定部分 27…張出部 28…燃料調量用オリフィス 31…ストッパ 32…フランジ 35…電磁アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−48120(JP,A) 特開 昭54−118918(JP,A) 特開 昭60−256553(JP,A) 特開 昭61−272460(JP,A) 特開 昭63−138159(JP,A) 特開 昭62−75066(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.噴射孔およびこの噴射孔に連なる弁座ならびにこの
    弁座に連通する案内孔を有する弁本体と、 当接部を有しており、該当接部が前記弁座に当接して内
    燃機関への燃料の供給を停止する閉位置と該当接部が該
    弁座から離隔されて内燃機関への燃料の供給を許す開位
    置との間で前記弁本体の案内孔内に移動可能に収容され
    た弁部材と、 前記弁部材を駆動して前記閉位置と前記開位置との間で
    移動させる電磁アクチュエータと、を有し、 前記弁部材は、燃料の流れる方向に関して前記当接部よ
    りも上流側に位置し前記案内孔内における弁部材を外周
    によって案内する上流側摺動部および下流側摺動部を備
    えるとともに、これら上流側摺動部および下流側摺動部
    の間に位置してこれら上流側摺動部および下流側摺動部
    と別に円環状に張り出す張出部を備え、 この張出部は全周に亘って該案内孔の内周面と協働して
    燃料調量用のオリフィスを形成していることを特徴とす
    る電磁式燃料噴射弁。 2.前記弁部材は、該弁部材が前記開位置を占める場合
    に前記当接部の上流側に位置して前記弁座との間に燃料
    調量用の間隙を画定する調量部画定部分を有しており、
    この調量部画定部分よりも上流側に位置して前記燃料調
    量用オリフィスを形成し、該燃料調量用のオリフィスは
    上記調量部画定部分の間隙に送られる燃料に関して所定
    の圧力損失の5%から70%を受け持ち、前記調量部画
    定部分の間隙は残りの圧力損失を受け持つことを特徴と
    する請求項1に記載された電磁式燃料噴射弁。
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