JP2508564B2 - 無機ガスのクロマトグラフ分析方法及び装置 - Google Patents
無機ガスのクロマトグラフ分析方法及び装置Info
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- JP2508564B2 JP2508564B2 JP9719092A JP9719092A JP2508564B2 JP 2508564 B2 JP2508564 B2 JP 2508564B2 JP 9719092 A JP9719092 A JP 9719092A JP 9719092 A JP9719092 A JP 9719092A JP 2508564 B2 JP2508564 B2 JP 2508564B2
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- gas
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はＨ2 ，Ｏ2 ，Ａｒ，Ｎ
2 ，ＣＨ4 ，ＣＯ，ＣＯ2 等の無機ガスのクロマトグラ
フによる分析方法に関する。
2 ，ＣＨ4 ，ＣＯ，ＣＯ2 等の無機ガスのクロマトグラ
フによる分析方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】無機ガスをクロマトグラフで分析する場
合、カラム充填剤としてゼオライト系の充填剤を用いる
ことで、大抵のガスは相互分離できるが、ＣＯ2 はゼオ
ライトに吸着されてしまって検出できないので、プレカ
ラムを用いてＣＯ2 だけを別のカラムに導くようにして
いる。こゝでプレカラムとしてはポリスチレン系の有機
ビーズを充填剤としたものが用いられるが、このような
プレカラムはＯ2 に対しても吸着性を有するので、Ｏ2
に対して定量誤差が現れる。
合、カラム充填剤としてゼオライト系の充填剤を用いる
ことで、大抵のガスは相互分離できるが、ＣＯ2 はゼオ
ライトに吸着されてしまって検出できないので、プレカ
ラムを用いてＣＯ2 だけを別のカラムに導くようにして
いる。こゝでプレカラムとしてはポリスチレン系の有機
ビーズを充填剤としたものが用いられるが、このような
プレカラムはＯ2 に対しても吸着性を有するので、Ｏ2
に対して定量誤差が現れる。
【０００３】このため従来は分析に先立ちカラムに特殊
な前処理例えば、カラムを２５０℃程度に保ち、空気を
キャリヤガスとして１５時間位流通させて、カラム充填
剤表面を酸素リッチな状態として、分析の際の試料中の
酸素の吸着を防ぐと云うような方法が用いられていた
が、この方法は有効性が一時的であり、分析の度毎に長
時間をかけた前処理が必要と云う難点があった。
な前処理例えば、カラムを２５０℃程度に保ち、空気を
キャリヤガスとして１５時間位流通させて、カラム充填
剤表面を酸素リッチな状態として、分析の際の試料中の
酸素の吸着を防ぐと云うような方法が用いられていた
が、この方法は有効性が一時的であり、分析の度毎に長
時間をかけた前処理が必要と云う難点があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述したよう
なカラムの前処理なしに、始めに記したような各種無機
ガスをクロマトグラフで分析するための方法および装置
を提供しようとするものである。
なカラムの前処理なしに、始めに記したような各種無機
ガスをクロマトグラフで分析するための方法および装置
を提供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】キャリヤガスに予め酸素
を混入してカラム系を流通させながら分析を行うように
した。またキャリヤガスに予め酸素を混入しておくため
の手段を提供する。
を混入してカラム系を流通させながら分析を行うように
した。またキャリヤガスに予め酸素を混入しておくため
の手段を提供する。
【０００６】
【作用】キャリヤガスに酸素が予め混入してあるので、
カラム系は常時酸素に触れており、プレカラムは酸素で
飽和しているから、試料中の酸素がプレカラムで捕捉さ
れることなく、主カラムに到達できる。従って試料中の
ＣＯ2 をプレカラムで分離して検出定量可能で、しかも
酸素の検出定量も可能となる。主カラムでも充填剤は一
定レベルで酸素を保持し、試料中の酸素はその一定レベ
ルの酸素の上に乗ってカラムを通過する。検出器ではキ
ャリヤ中の酸素を常時検出していることになるから、得
られるクロマトグラムはキャリヤ中の酸素によって形成
されるベースライン上に乗った形で表れるが、ベースラ
インは公知の種々なデータ処理技術で除けるから分析上
支障はない。
カラム系は常時酸素に触れており、プレカラムは酸素で
飽和しているから、試料中の酸素がプレカラムで捕捉さ
れることなく、主カラムに到達できる。従って試料中の
ＣＯ2 をプレカラムで分離して検出定量可能で、しかも
酸素の検出定量も可能となる。主カラムでも充填剤は一
定レベルで酸素を保持し、試料中の酸素はその一定レベ
ルの酸素の上に乗ってカラムを通過する。検出器ではキ
ャリヤ中の酸素を常時検出していることになるから、得
られるクロマトグラムはキャリヤ中の酸素によって形成
されるベースライン上に乗った形で表れるが、ベースラ
インは公知の種々なデータ処理技術で除けるから分析上
支障はない。
【０００７】
【実施例】図１に本発明方法を実行する装置の一例を示
す。１はプレカラム、２は主カラムで両者は間にカラム
切替用の四方バルブ３を入れて直列接続されている。４
はキャリヤガス溜で、調圧弁５、酸素ガス導入器６、サ
ンプリングバルブ７を通してプレカラム１，主カラム２
へキャリヤガスを送る。カラム切替用の四方バルブ３は
プレカラム１と主カラム２とを直列接続する図実線位置
と、プレカラムをＣＯ2 分析用カラム８へ接続替えする
図点線位置を有する。サンプリングバルブ７はキャリヤ
ガス流路を酸素ガス導入器６からプレカラム１へと直通
させ、試料ガス源９をサンプルループ１０に接続する図
実線位置と、キャリヤガス流路が酸素ガス導入器６から
サンプルループ１０を通ってプレカラムに到る図点線位
置の２位置を有する。
す。１はプレカラム、２は主カラムで両者は間にカラム
切替用の四方バルブ３を入れて直列接続されている。４
はキャリヤガス溜で、調圧弁５、酸素ガス導入器６、サ
ンプリングバルブ７を通してプレカラム１，主カラム２
へキャリヤガスを送る。カラム切替用の四方バルブ３は
プレカラム１と主カラム２とを直列接続する図実線位置
と、プレカラムをＣＯ2 分析用カラム８へ接続替えする
図点線位置を有する。サンプリングバルブ７はキャリヤ
ガス流路を酸素ガス導入器６からプレカラム１へと直通
させ、試料ガス源９をサンプルループ１０に接続する図
実線位置と、キャリヤガス流路が酸素ガス導入器６から
サンプルループ１０を通ってプレカラムに到る図点線位
置の２位置を有する。
【０００８】この実施例で本発明特有の部分は酸素ガス
導入器６で、これを外したものは通常の無機ガス分析用
ガスクロマトグラフである。まず酸素ガス導入器６がな
いものとして、この装置の動作を説明する。当初二つの
バルブ３，７は図実線位置にあり、カラム系全体にキャ
リヤガスを流しておく。サンプリングバルブ７を通して
試料ガス源９からサンプルループ１０に試料ガスが流れ
ている。こゝでサンプリングバルブ７を回わして点線位
置にすると、サンプルループ内の試料ガスがキャリヤガ
スの流れに乗ってプレカラム１へと送出される。プレカ
ラム１ではＣＯ2 とその他のガスとが分離され、その他
のガスが先にプレカラムを通過して主カラム２に送られ
る。ＣＯ2 はその他のガスより遅れてプレカラム１を通
過するが、ＣＯ2 のプレカラムでの保持時間は予め分か
っているので、所定のタイミングでカラム切替えバルブ
３を図点線位置に切替える。そうすると、プレカラム１
はＣＯ2 分析用カラム８に接続され、主カラム２にはダ
ミーカラム１２を介してキャリヤガスが送られるように
なる。ダミーカラム１２はプレカラム１と同じ流通抵抗
を持たせてあるので、バルブ３を切換えても主カラム２
のキャリヤガス流量は変わらない。このようにして主カ
ラム２とＣＯ2 分析用カラム８とが検出器１１に接続さ
れ、試料中のＣＯ2 以外の成分およびＣＯ2 が検出器１
１で検出される。カラム８はクロマトグラム上でＣＯ2
のピークが他成分のピーク出現の後で適当時期に出現す
るよう時間調整をするものである。
導入器６で、これを外したものは通常の無機ガス分析用
ガスクロマトグラフである。まず酸素ガス導入器６がな
いものとして、この装置の動作を説明する。当初二つの
バルブ３，７は図実線位置にあり、カラム系全体にキャ
リヤガスを流しておく。サンプリングバルブ７を通して
試料ガス源９からサンプルループ１０に試料ガスが流れ
ている。こゝでサンプリングバルブ７を回わして点線位
置にすると、サンプルループ内の試料ガスがキャリヤガ
スの流れに乗ってプレカラム１へと送出される。プレカ
ラム１ではＣＯ2 とその他のガスとが分離され、その他
のガスが先にプレカラムを通過して主カラム２に送られ
る。ＣＯ2 はその他のガスより遅れてプレカラム１を通
過するが、ＣＯ2 のプレカラムでの保持時間は予め分か
っているので、所定のタイミングでカラム切替えバルブ
３を図点線位置に切替える。そうすると、プレカラム１
はＣＯ2 分析用カラム８に接続され、主カラム２にはダ
ミーカラム１２を介してキャリヤガスが送られるように
なる。ダミーカラム１２はプレカラム１と同じ流通抵抗
を持たせてあるので、バルブ３を切換えても主カラム２
のキャリヤガス流量は変わらない。このようにして主カ
ラム２とＣＯ2 分析用カラム８とが検出器１１に接続さ
れ、試料中のＣＯ2 以外の成分およびＣＯ2 が検出器１
１で検出される。カラム８はクロマトグラム上でＣＯ2
のピークが他成分のピーク出現の後で適当時期に出現す
るよう時間調整をするものである。
【０００９】この装置は上述したように動作するが、本
発明方法は上述した動作中、常時微量の酸素ガスを酸素
ガス導入器６によりキャリヤガス中に導入している所に
特徴がある。キャリヤガスに酸素が混入されているので
プレカラム１（充填剤ポリスチレン系有機ビーズ、商品
名ポラパック）の充填剤はＯ2 を吸着し、Ｏ2 で飽和し
ているので、プレカラムで試料中のＯ2 がＣＯ2 と共に
他の試料ガスから分離されることなく、他ガスと共にプ
レカラム１を通過する。
発明方法は上述した動作中、常時微量の酸素ガスを酸素
ガス導入器６によりキャリヤガス中に導入している所に
特徴がある。キャリヤガスに酸素が混入されているので
プレカラム１（充填剤ポリスチレン系有機ビーズ、商品
名ポラパック）の充填剤はＯ2 を吸着し、Ｏ2 で飽和し
ているので、プレカラムで試料中のＯ2 がＣＯ2 と共に
他の試料ガスから分離されることなく、他ガスと共にプ
レカラム１を通過する。
【００１０】図２は酸素ガス導入器６の一実施例を示
す。キャリヤガス流路の管の途中が切断されて、その両
方の切断端のフランジがガスケット６１をはさんで衝合
され、締結用ナット６２で締結されている。この継手６
３を囲んでハウジング６４が設けられ、このハウジング
内が酸素ガス源（図外）に接続されている。酸素ガスは
ハウジング内を流通しているので、上記した継手６３は
酸素ガスの雰囲気中にある。ガスケット６１はシリコン
ゴム製であり、シリコンゴムは無機ガスが拡散浸透する
性質を有する。従って継手６３を囲む酸素雰囲気からキ
ャリヤガス中にガスケット６１を通して酸素ガスがリー
クして行く。キャリヤガスは大気より高圧であるから、
この継手部分に酸素ガス導入用の隙間を設けておくと、
キャリヤガスが隙間から漏出し、その流れによって酸素
ガスの流入を阻止する。ガスケット６１はキャリヤガス
の高圧を保持しながら、外から酸素を拡散浸透させるた
めに設けられており、シリコンゴムに限らず他有機材料
のガスケットでもよい。
す。キャリヤガス流路の管の途中が切断されて、その両
方の切断端のフランジがガスケット６１をはさんで衝合
され、締結用ナット６２で締結されている。この継手６
３を囲んでハウジング６４が設けられ、このハウジング
内が酸素ガス源（図外）に接続されている。酸素ガスは
ハウジング内を流通しているので、上記した継手６３は
酸素ガスの雰囲気中にある。ガスケット６１はシリコン
ゴム製であり、シリコンゴムは無機ガスが拡散浸透する
性質を有する。従って継手６３を囲む酸素雰囲気からキ
ャリヤガス中にガスケット６１を通して酸素ガスがリー
クして行く。キャリヤガスは大気より高圧であるから、
この継手部分に酸素ガス導入用の隙間を設けておくと、
キャリヤガスが隙間から漏出し、その流れによって酸素
ガスの流入を阻止する。ガスケット６１はキャリヤガス
の高圧を保持しながら、外から酸素を拡散浸透させるた
めに設けられており、シリコンゴムに限らず他有機材料
のガスケットでもよい。
【００１１】上例では酸素ガスをキャリヤガスに導入し
ているが、これは空気でもよい。この場合、酸素ガス導
入器６のハウジング６４は大気に開放しておけばよい。
空気をキャリヤガス中に導入するときは、酸素と共に窒
素もキャリヤガス中に混入するので、検出信号は酸素と
窒素の検出出力によるベースラインレベルが形成され、
試料ガス成分の検出信号は酸素も窒素も含めて、このベ
ースラインに乗った形で現れるので、分析上支障はな
い。また酸素ガス等の導入位置は図１の位置に限定され
ず、プレカラム１より上流側であればどこでもよく、例
えばプレカラム１の入口とキャリヤガス流通管との接続
部を利用して導入部としてもよい。
ているが、これは空気でもよい。この場合、酸素ガス導
入器６のハウジング６４は大気に開放しておけばよい。
空気をキャリヤガス中に導入するときは、酸素と共に窒
素もキャリヤガス中に混入するので、検出信号は酸素と
窒素の検出出力によるベースラインレベルが形成され、
試料ガス成分の検出信号は酸素も窒素も含めて、このベ
ースラインに乗った形で現れるので、分析上支障はな
い。また酸素ガス等の導入位置は図１の位置に限定され
ず、プレカラム１より上流側であればどこでもよく、例
えばプレカラム１の入口とキャリヤガス流通管との接続
部を利用して導入部としてもよい。
【００１２】
【発明の効果】本発明によれば、長時間のカラム前処理
動作を必要としないから、分析操作が簡単でかつ分析能
率が向上し、また従来のようなカラムの酸素リッチの前
処理は、これを繰り返すとカラムの劣化を早め寿命を縮
めるのであるが、本発明方法によるときはそのようなこ
ともない。
動作を必要としないから、分析操作が簡単でかつ分析能
率が向上し、また従来のようなカラムの酸素リッチの前
処理は、これを繰り返すとカラムの劣化を早め寿命を縮
めるのであるが、本発明方法によるときはそのようなこ
ともない。
【図１】本発明方法を実行する装置の一例のブロック図
【図２】上記実施例で用いられる酸素ガス導入器の縦断
側面図
側面図
１ プレカラム ２ 主カラム ３ カラム切替え用四方バルブ ４ キャリヤガス源 ６ 酸素ガス導入器 ７ サンプリングバルブ ８ ＣＯ2 分析用カラム １１ 検出器 １２ ダミーカラム
Claims (2)
- 【請求項１】 ＣＯ2 と他の無機ガスとを分離するプレ
カラムと、上記他のガス分析用主カラムを用いる無機ガ
ス分析において、上記カラムに流すキャリヤガスに酸素
ガスを混入しておき、プレカラムを酸素に対し不感化さ
せることを特徴とする無機ガスのクロマトグラフ分析方
法。 - 【請求項２】 ＣＯ2 と他の無機ガスとを分離するプレ
カラムと、上記他のガス分析用主カラムを有し、プレカ
ラムの上流側のキャリャガス流路に酸素ガスをキャリヤ
ガス中にリークさせる酸素ガス導入部を設けたことを特
徴とする無機ガスのクロマトグラフ分析装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9719092A JP2508564B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 無機ガスのクロマトグラフ分析方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9719092A JP2508564B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 無機ガスのクロマトグラフ分析方法及び装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05273184A JPH05273184A (ja) | 1993-10-22 |
| JP2508564B2 true JP2508564B2 (ja) | 1996-06-19 |
Family
ID=14185665
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9719092A Expired - Fee Related JP2508564B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 無機ガスのクロマトグラフ分析方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2508564B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5459597B2 (ja) * | 2009-11-04 | 2014-04-02 | 横河電機株式会社 | ガスクロマトグラフ装置 |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP9719092A patent/JP2508564B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05273184A (ja) | 1993-10-22 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |