JP2507571B2 - 研磨材の製造方法 - Google Patents

研磨材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、研磨材の製造方法に係り、特に天然の浮石
砂や軽石を原鉱にして、テーブル選鉱により、高硬度の
結晶鉱物を重鉱物として除去した研磨材であって、特に
研磨力に優れた、ブラウン管用研磨材として好適な研磨
材を製造する方法に関するものである。
(背景技術) 天然に産する浮石砂や軽石は、全国各地に分布して、
それぞれの土地で色々な名前で呼ばれているが、特に南
九州地方ではシラスと呼ばれ、大量に存在している。ま
た、この浮石砂や軽石は、産地により、その粒度分布が
大きく異なり、例えば1000μm以上の粗粒を殆ど含まな
いものから、1000μm以上の粗粒を50%以上も含むもの
まで産出されている。例えば、上記の南九州に広く分布
するシラスにあっても、一次シラスと呼ばれる降下軽石
層と二次シラスと呼ばれる二次堆積軽石層の違い等によ
り、粗粒のものと細粒のものがあり、鹿児島県の鹿屋産
の一次シラスには10mm以上の粗粒が40%以上も含まれて
いることが知られている。
ところで、このような浮石砂や軽石は、古くから篩分
けにより整粒されて磨砂として賞用されているが、それ
らは天然のガラス質である火山ガラス以外に、結晶鉱物
として長石、石英、輝石、雲母、ジルコン、磁鉄鉱等を
含んでいる。而して、それら結晶鉱物のうち、雲母を除
く他のものは硬度が高く、そのために磨砂でガラスを研
磨した場合、その研磨面に深いスクラッチを残し、これ
が致命的な欠点となって、ブラウン管用研磨材としては
使用に適しないものであった。
そこで、本願出願人は、そのような問題を解決するも
のとして、特公昭50−6395号公報において、軽石等から
製造される高級研磨材並びにその製造方法を明らかにし
た。この先に提案した高級研磨材は、軽石等を原料とし
て、これをテーブル選鉱機により選鉱して、高硬度の不
純物を分離・除去することにより、不純物鉱物の含有率
を0.3重量%以下且つその最大粒径を100μm以下とした
ものであり、今日において、主としてテレビジョンのブ
ラウン管の研磨材として大量に使用されるに至ってい
る。
しかしながら、かかる方法により製造された研磨材に
あっては、不純鉱物の含有量は少ないが、微粉の含有量
が多いこと等から、研磨効果がやや低いという欠点があ
った。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為
されたものであって、従来の研磨材よりも遥かに研磨力
が高く、また平滑性に優れた研磨面を与える研磨材を有
利に製造しようとするものである。
(解決手段) そして、本発明は、かかる課題解決のために、(a)
研磨力指数が0.200以上である天然産浮石砂若しくは軽
石を原鉱として選定し、10mm以上の粗粒を含まない原料
を準備する工程と、(b)かかる原料を、粉砕・分級操
作若しくは篩分け・粉砕・分級操作によって、最大粒子
が800μm以下であり且つ45μm以下の粒子の含有量が2
0重量%以下となるように粒度調整する工程と、(c)
該粒度調整された原料をテーブル選鉱機にかけて選鉱し
て、該原料中に混在する重鉱物並びに微分を分離除去せ
しめることにより、また該テーブル選鉱の後、必要に応
じて更に篩分け若しくは篩分け・粉砕により粒度調整
し、そして粉砕したものについては再度テーブル選鉱操
作にかけることにより、最大粒径÷10以下の微粉の混入
量が15重量%以下であり且つ比重が2.52以上の重鉱物の
含有量が0.30重量%以下である、研磨力指数が0.200以
上の天然ガラス質の製品を得る工程とを、含むことを特
徴とする高純度研磨材の製造方法を、その要旨とするも
のである。
要するに、かくの如き本発明は、浮石砂や軽石を原鉱
として、それよりテーブル選鉱にて重鉱物である高硬度
の結晶鉱物を除去して、特にブラウン管用として有用な
研磨材を製造する方法について、原鉱の選定方法、テー
ブル選鉱にかける原鉱の調整方法、テーブル選鉱の方法
等について、種々検討を加え、幾多の実験研究を重ねた
結果、完成されたものである。
そして、天然ガラスの比重は、気泡の多少によって差
があり、2.1前後であるが、結晶鉱物の比重は2.52以上
であり、このため結晶鉱物の混入量は2.52以上の重鉱物
の含有量を測定することによって測り得るが、ブラウン
管の研磨面にスクラッチを発生させないためには、重鉱
物の含有量が0.30重量%以下になるように精製する必要
があることを見い出したのである。
一方、精製品の性状と研磨力との関係について種々検
討した結果、研磨力は、原鉱の産地等によって決まる原
鉱中の火山ガラスの形状等の違いと粒度分布或いは微粉
の混入量によって著しく差のあることを見い出した。こ
のような知見に基づいて、研磨力が高くて、重鉱物の含
有量が0.30重量%以下の精製品を製造するために、種々
の実験を重ねた結果、原鉱の選定方法、テーブル選鉱に
かける原鉱の調整方法、テーブル選鉱の方法等について
の種々の工夫を組み合わせることによって、目的とする
研磨力の高い研磨材を有利に製造することが可能となっ
たのである。
(具体的構成) ところで、かかる本発明に従って、天然に産する浮石
砂や軽石を原鉱にして、研磨材を製造する場合には、先
ず、その研磨力を測定して原鉱を選定する必要がある。
而して、各地の種々の原鉱を選鉱して、ブラウン管用研
磨材を製造してみると、その研磨力には大きな差異が見
られる。その差異の原因は、火山ガラスの形状等の違い
に因るものと推定される。そこで、研磨力に優れたブラ
ウン管用研磨材用の原鉱を選定する方法について種々検
討した結果、原鉱を篩分けにより60メッシュ(mesh)か
ら200メッシュの部分を採取した供試試料を使用して、
下記の方法にて測定し、その研磨力指数が0.200以上の
原鉱を使用する必要のあることが分かった。
かかる研磨力試験は、回転式レンズ研磨機を使って、
2mm間隔で、2mm幅、深さ2mmの溝が掘ってあるゴム板の
上に、計量した4インチブラウン管のフェイス部を設置
し、そして分銅で3.4kgの荷重をかけ、該ゴム板を回転
数210rpmの速さで回転させ、ブラウン管のフェイス部を
毎分120回の速さで回転往復させながら、10%濃度で供
試試料を混濁したスラリーを供給し、10分間の研磨を行
なった後、ブラウン管の重量減少量(単位g)を測定す
ることにより、行なわれ、その測定値は研磨力指数とさ
れる。
そして、このように選定された原鉱を使用して、研磨
材を製造するにあっては、先ず、粗粒を除去する必要が
ある。この粗粒を除去しないで、テーブル選鉱により研
磨材を製造した場合には、比重が2.52以上の重鉱物の量
を0.30重量%以下にするのは困難である。本発明者ら
は、如何なる粒径以上の粗粒を除去する必要があるかに
ついて知るため、各種の原鉱の粗粒部のみを用いて、本
発明に従う手法によりテーブル選鉱して、重鉱物の含有
量を調べた結果、原鉱の産地や風化の程度により異なる
が、少なくとも10mm以上の粗粒を除去しなければならな
いことが分かった。10mm以上の値粒を粉砕してテーブル
選鉱しても、重鉱物の除去が不充分となるのは、粗粒の
原鉱には火山ガラスと重鉱物の結合の強固な部分があ
り、粉砕によっても単体分離が不充分な粒子があるため
と考えられる。なお、この10mm以上の粗粒を除去するた
めの篩分け操作には、各種の機械が使用され得るが、回
転篩が簡便で適当である。このように、浮石砂若しくは
軽石原鉱より10mm以上の粗粒を除去して研磨材製造原料
が調製されるが、またそのような粗粒を含まない原鉱に
あっては、それがそのまま研磨材原料として用いられる
ものであることは、言うまでもないところである。
次いで、この粗粒の除去された原料は、粉砕・分級操
作若しくは篩分け・粉砕・分級操作によって、最大粒子
が800μm以下であり、且つ45μm以下の粒子の含有量
が20重量%以下となるように粒度調整される。より具体
的には、粗粒除去後の原料を振動ミル等の粉砕機を用い
て過粉砕にならないように粉砕し、250〜800μmの篩を
通し、篩上は粉砕機に戻すようにする。この振動ミルを
使用する場合、ミルの内張りはゴムライニングとし、粉
砕媒体はスチールボールとするのが適当であり、また粉
砕時間は5分以内とするのが望ましい。また、原料が細
粒で250〜800μm以下の粒子が多い場合には、最初に篩
をかけ、篩上のみ粉砕するのがよい。そして、この粒度
調整される原料に45μm以下の微粒が20重量%を越える
割合において含有されている場合には、分級により45μ
m以下の粒子の混入量を20重量%以下にする必要があ
る。45μm以下の粒子の混入量が20重量%を越える場合
には、テーブル選鉱の精度が低下し、比重が2.52以上の
重鉱物の含有量を0.30重量%以下にするのは困難であ
る。なお、かかる分級操作には、各種の手法が採用され
得るものであるが、一般にサイクロン等が簡便で有効で
ある。
ところで、本発明における研磨材の粒度としては、使
用の目的に合わせて、最大粒径が400μm程度の製品か
ら150μm程度のものまでの各種が必要とされるが、250
μm以下の程度の製品を製造する場合には、45μm以下
の粒子の発生量を減少させるために、製品の目標粒度よ
り粗粒で調整して、テーブル選鉱するのが望ましい。ま
た、このテーブル選鉱にかける原料中に800μmを越え
るような大きな粒子が含まれる場合も、精製純度が低下
するようになる。これは、800μmよりも大きな粒子に
は、火山ガラスと重鉱物との単体分離が不充分な粒子が
多いことと、原料の粒度分布幅が大きく、テーブル選鉱
での分離が不充分になるためと考えられる。従って、テ
ーブル選鉱にかける原料の粒度としては、最大粒径が80
0μm以下で且つ45μm以下の粒子の混入量が20重量%
以下であることが必要である。
なお、テーブル選鉱では、第1図に示されるように、
尾鉱として重鉱物を除去する他、微粉の除去も合わせて
行なう必要がある。このテーブル選鉱時における微粉除
去により、著しく微粉が除去され、研磨力に優れた研磨
材の有効な製造が可能となるのである。
要するに、上記の粒度調整された原料は、通常のテー
ブル選鉱機を用いてテーブル選鉱され、かかる原料中に
混在する重鉱物、換言すれば高硬度の結晶鉱物並びに微
粉が分離除去せしめられ、以て最大粒径÷10以下の微粉
の混入量が15重量%以下であり且つ比重が2.52以上の重
鉱物の含有量が0.30重量%以下である天然ガラス質のの
研磨材製品が採取されるのである。
また、製品の目標粒度より粗粒で調整してテーブル選
鉱した場合には、選鉱後、篩分け・粉砕により粒度調整
する必要があるが、粉砕により新たに重鉱物が単体分離
するようになるところから、そのような場合には、再度
テーブル選鉱により選鉱する必要がある。選鉱により新
たに単体分離される重鉱物の量は、原鉱の種類により異
なるが、再選鉱によって0.30重量%以下にまで精製する
ことが可能である。
ここにおいて、目的とする研磨材製品の品質特性とし
ては、研磨面の精密度に関係する重鉱物の混入量と研磨
力に関係する微粉の混入量を少なくする必要がある。
なお、研磨材製品中の重鉱物の含有量の測定には、次
のような重液分離の方法が採用される。即ち、テトラブ
ロムエタンにエチルアルコールを加え、比重が2.52にな
るように調整した重液:200ccを分液ロートに入れ、試
料:100gを加えて栓をし、そして逆さにして30回上下に
振った後、ロートを台に乗せ、5〜16時間静置した後、
Vロートに濾紙5Cを乗せ、その上に分液ロートから重鉱
物を抜き、乾燥後、薬包紙に移して精秤する。本発明に
あっては、この測定法による重鉱物の含有量を0.30重量
%以下とするものである。一方、結晶鉱物の含有量測定
について、この重液分離の方法に代えて、X線回折法で
行なったところ、重鉱物の含有量が0.30重量%を越えて
も全く結晶鉱物のピークは認め得ないものであった。
そして、かかる重鉱物の含有量が0.30重量%を越える
ようになると、以下の如き手法で研磨試験をした場合
に、研磨面にスクラッチが発生するようになるのであ
る。
すなわち、研磨試験は、前記研磨力試験と同様に、回
転式レンズ研磨機を使って、2mm間隔で、2mm幅、深さ2m
mの溝が掘ってあるゴム板の上に、4インチブラウン管
のフェイス部を設置し、そして分銅で3.4kgの荷重をか
け、該ゴム板を回転数210rpmで回転させ、ブラウン管の
フェイス部分を毎分120回の速さで回転往復させなが
ら、10%濃度で研磨材を懸濁したスラリーを供給し、10
分間研磨を行ない、加工面の仕上がりを観察することに
より、行なわれる。
また、研磨力は、前述のように、その原鉱の火山ガラ
スの形状等によって決まる要因と、製品の粒度分布によ
って決まる要因があり、研磨材製品の粒度が粗ければ、
研磨力は高く、微粉の混入量が多ければ、研磨力は低い
ものとなる。
本発明の製造方法に従って精製された研磨材の研磨力
指数値は、製品粒度による製品種類により、下表のよう
な異なるが、少なくとも0.200以上である。研磨力指数
値が0.200未満の場合は、ブラウン管用研磨材として使
用する場合、研磨効率が低下する。
また、製品に微粉が多く混入している場合には、著し
く研磨力指数が低下する。そのため、テーブル選鉱時に
微粉を除去する他に、テーブル選鉱後の精製品中に微粉
が多い場合には、更に分級により微粉を除去することが
望ましい。なお、かかる分級は、湿式でも、乾式でもよ
く、工程上都合の良い方式を選ぶことが出来る。
微粉の混入許容量は、下表のように、製品の粒度によ
り異なるが、製品の最大粒径÷10以下の径の微粉の混入
量を15重量%以下にする必要がある。この微粉の混入量
が15重量%を越えると、上記の表に示される研磨力指数
値を満たすことが困難となる。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等限定的に解釈される
ものでないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、上記した具体的記述、更には以下
の実施例の他にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにお
いて、各種の態様において実施され得るものであり、本
発明がそのような実施態様のものをも含むものであるこ
とが、理解されるべきである。
実施例1 原鉱として宮崎県えびの市加久藤産のシラスを使用し
た。また、その粒度分布は下表の通りであった。
また、かかる試料を篩分け、45μm〜250μmの部分
を採取して、研磨試験をした結果、その研磨力指数は0.
318であり、また比重が2.52以上の重鉱物の含有量を求
めたところ、0.735重量%であった。
そして、このような原鉱10kgに対して水100lを加え、
均一に混合撹拌した後、1mmの篩で粗粒部を除去した。
なお、除去された粗粒は240gであった。
次いで、かかる微粒除去後の原料を400μmで篩分け
て、その篩下を採取し、テーブル選鉱用試料を採取し
た。これをゴムライニング製の振動ミルとスチールボー
ルで2分間粉砕し、その粉砕物を400μmで篩分け、そ
の篩下を採取し、前記テーブル選鉱用試料に加えた。こ
の篩上部粉砕−篩分けの操作を更に3回繰り返した。か
くして得られた試料をサイクロンにより分級して、その
微粉部を除去した。得られた試料の粒度分布は下表の通
りで、45μm以下の粒子は11.9重量%であった。
更にその後、このような粒度調整された試料を、ウィ
ルフレーテーブル試験機(750mm×150mm)を用いて選鉱
した。テーブル条件は、リッフル最大高さ:3mm、幅:7m
m、間隔:35mm、衝程:10mm、テーブル角度:5.5度、振動
数:290rpm、スラリー濃度:6.1重量%、給鉱スピード:11
5g/分、撒水量:8l/分であった。なお、テーブル選鉱に
際して、図示するように、重鉱物の他に微粒も除去し
た。選鉱結果は、下記の通りである。
精鉱・・・5110g 片刃・・・・910g 尾鉱・・・1050g 微粒部・・・660g かかる片刃については、再度テーブル選鉱し、得られ
た精鉱650gは、先の精鉱に加えた。
また、かくして得られた精鉱を250μmで篩分け、そ
の篩下を採取することにより、精製粒度調整品を得た。
篩上は、ゴムライニング製の振動ミルとスチールボール
で2分間粉砕し、250μmで篩分け、その篩下を採取し
た。この粉砕−篩分けの操作を更に3回繰り返し、採取
された篩下を混合して、前記と同じ条件でテーブル選鉱
を行ない、その精鉱を前記精製粒度調整品に加え、脱水
・乾燥した。そして、乾燥後の精製品をエアー分級して
微粉を除去し、製品5250gを得た。このようにして得ら
れた製品の重鉱物の含有量は0.20重量%であり、その粒
度分布は、下表の通りであって、−25μm以下の微粉の
混入量は8.6重量%であった。
かくして得られた製品により、ブラウン管研磨試験を
行なった結果、その研磨力指数は0.350で、スクラッチ
のない極めて平滑性に優れた研磨面を有するブラウン管
を得た。
実施例2 原鉱として、岐阜県中津川市苗木産の浮石砂を使用し
た。その粒度分布は下表の通りであった。
この原鉱を篩分け、45μm〜250μmの部分を採取し
て、研磨試験をした結果、研磨力指数は0.295であり、
重液残渣量(重鉱物量)を測定したところ、1.62重量%
であった。
先ず、この原鉱10kgに対して水100lを加え、均一に混
合・撹拌した後、5mmの篩でその粗粒部を除去した。除
去した粗粒は440gであった。
そして、かかる粗粒除去後の試料をゴムライニング製
の振動ミルとスチールボールで2分間粉砕し、400μm
で篩分け、その篩下をテーブル選鉱用試料とした。篩上
はゴムライニング製の振動ミルとスチールボールで2分
間粉砕し、400μmの篩下を採取し、前記テーブル選鉱
用試料に加えた。更に、この篩上部粉砕−篩分けの操作
を2回繰り返した。この得られた試料をサイクロンによ
り分級し、その微粉部を除去した。得られた試料の粒度
分布は下表の通りで、45μm以下の粒子は12.6重量%で
あった。
次いで、かかる試料をウィルフレーテーブル試験機
(750mm×150mm)を用いてテーブル選鉱した。テーブル
条件は、リッフル最大高さ:3mm、幅:7mm、間隔:35mm、
衝程:10mm、テーブル角度:6.0度、振動数:290rpm、スラ
リー濃度:6.1重量%、給鉱スピード:125g/分、撒水量:8
l/分であった。
テーブル選鉱に際して、第1図に示されるように、重
鉱物の他に微粒も除去した。選鉱結果は、下記の通りで
ある。
精鉱・・・4940g 片刃・・・1130g 尾鉱・・・2040g 微粒部・・・420g なお、片刃については、再度テーブル選鉱し、得られ
た精鉱560gは、先の精鉱に加えた。
そして、この得られた精鉱を250μmで篩分け、その
篩下を採取して精製粒度調整品を得た。また、その篩上
は、ゴムライニング製の振動ミルとスチールボールで2
分間粉砕し、250μmで篩分け、その篩下を採取した。
そして、この粉砕−篩分けの操作を更に3回繰り返し、
採取した篩下を混合し、前記と同様な条件下でテーブル
選鉱を行ない、その精鉱を前記精製粒度調整品に加え、
脱水・乾燥した。そして、乾燥後の精製品をエアー分級
して微粉を除去し、製品5040gを得た。この得られた製
品の重鉱物の含有量は0.26重量%であり、その粒度分布
は、下表の通りであって、−25μm以下の微粉の混入量
は3.8重量%であった。
かくして得られた製品を用いて、ブラウン管研磨試験
を行なったところ、その研磨力指数は0.264で、スクラ
ッチのない、極めて平滑性に優れたブラウン管を得るこ
とが出来た。
実施例3 実施例1で使用した原鉱を用い、実施例1と全く同じ
方法により、均一に混合・撹拌し、粗粒部除去を行なっ
た後、400μmで篩分けして、その篩上の試料をゴムラ
イニング製の振動ミルとスチールボールで2分間粉砕
し、その粉砕物を40μmで篩分け、その篩下を採取し
た。この粉砕−篩分けの操作を更に3回繰り返して得ら
れた試料を混合し、重鉱物を測定した結果、その含有量
が0.62重量%であった。そして、この得られた試料を実
施例1と同様な選鉱条件下でテーブル選鉱した結果、精
鉱の重鉱物の含有量は0.09重量%となった。
比較例1 原鉱として、愛知県小牧市産の浮石砂を使用した。そ
の粒度分布は下表の通りであった。
次いで、かかる試料を篩分け、45μm〜250μmの部
分を採取して、研磨試験をした結果、研磨力指数は0.16
3であり、重液残渣量を測定したところ、4.55重量%で
あった。
この原鉱を使用して、実施例2と同様にして精製を行
ない、研磨材を製造した。得られた製品の重鉱物の含有
量は0.55重量%であり、この製品によりブラウン管研磨
試験を行なった結果、その研磨力指数は0.185となり、
研磨面にはスクラッチが観察された。
比較例2 実施例2で使用した原鉱を用いて、その5mm以上の粗
粒を除去する工程を除く以外は、全く同じ手法によって
研磨材を製造した。得られた製品の重鉱物の含有量は0.
35重量%であり、この製品によってブラウン管研磨試験
を行なった結果、スクラッチが認められた。
比較例3 実施例1で使用した原鉱を用いて、実施例1と同様に
して、均一に撹拌・混合し、粗粒部除去を行なった後、
400μmの篩に代えて250μmの篩を使用することと、振
動ミルの振動時間を10分間にすることと、サイクロン分
級による微粉の除去を行なわないこと以外は、全く同じ
方法でテーブル選鉱用試料を調整した。得られたテーブ
ル選鉱用試料の粒度分布は下表の通りで、45μm以下の
粒子は31.3重量%であった。
かくして得られたテーブル選鉱用試料を用いて、実施
例1と同様にしてテーブル選鉱し、精鉱を脱水乾燥し
て、研磨材を製造した。得られた製品の重鉱物の含有量
は0.34重量%であり、この製品によってブラウン管研磨
試験を行なった結果、スクラッチが認められた。
比較例4 実施例1で使用した原鉱を用いて、テーブル選鉱時に
微粉を除去する工程を除く以外は、実施例1と全く同じ
方法で研磨材を製造した。得られた製品の重鉱物の含有
量は0.21重量%であり、粒度分布は下表の通りで、−25
μm以下の微粉の混入量は16.5重量%であった。
この製品によってブラウン管研磨試験を行なった結
果、スクラッチは認められなかったが、その研磨力指数
は0.190であり、研磨力が劣っていた。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、研
磨力指数が0.200以上である浮石砂や軽石を原鉱として
選定し、テーブル選鉱により高硬度の結晶鉱物たる重鉱
物及び微粉を効果的に除去しすることにより、極めて研
磨力の優れた天然のガラス質の研磨材が有利に得られ、
そしてそのような研磨材を用いることにより、極めて平
滑性に優れた研磨面を得ることが出来ることとなったの
であり、以てブラウン管用研磨材として有利に用いられ
得るようになったところに、本発明の大きな工業的意義
が存するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従うテーブル選鉱を示す概略説明図
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨力指数が0.200以上である天然産浮石
    砂若しくは軽石を原鉱として選定し、10mm以上の粗粒を
    含まない原料を準備する工程と、 かかる原料を、粉砕・分級操作若しくは篩分け・粉砕・
    分級操作によって、最大粒子が800μm以下であり且つ4
    5μm以下の粒子の含有量が20重量%以下となるように
    粒度調整する工程と、 該粒度調整された原料をテーブル選鉱機にかけて選鉱し
    て、該原料中に混在する重鉱物並びに微粉を分離除去せ
    しめることにより、また該テーブル選鉱の後、必要に応
    じて更に篩分け若しくは篩分け・粉砕により粒度調整
    し、そして粉砕したものについては再度テーブル選鉱操
    作にかけることにより、最大粒径÷10以下の微粉の混入
    量が15重量%以下であり且つ比重が2.52以上の重鉱物の
    含有量が0.30重量%以下である、研磨力指数が0.200以
    上の天然ガラス質の製品を得る工程とを、 含むことを特徴とする研磨材の製造方法。
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