JP2507286B2 - オレフィン重合方法とそれで用いる触媒系 - Google Patents

オレフィン重合方法とそれで用いる触媒系

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JP2507286B2 JP6027229A JP2722994A JP2507286B2 JP 2507286 B2 JP2507286 B2 JP 2507286B2 JP 6027229 A JP6027229 A JP 6027229A JP 2722994 A JP2722994 A JP 2722994A JP 2507286 B2 JP2507286 B2 JP 2507286B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエチレンの重合またはエ
チレンとα−オレフィンとの共重合方法と、それに用い
る触媒系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特願昭49-46,833 号 (特開昭50-139089
号) には温度90℃、圧力10バールトリイソブチルアル
ミニウムおよび TiCl 4 VCl3 複合錯体とテトラヒドロ
フランとの混合物の存在下でエチレンはを重合する方法
記載されている。米国特許第 4,439,538号に開示の
レフィン重合触媒系 (a)周期律表の第IIII 族金
の有機金属化合物と (b)チタン含有成分とで構成さ
このチタン含有成分は (1)無水塩化第1鉄担体を少なく
とも1種の有機電子供与体で処理して付加生成物を
この塩化第1鉄付加生成物を粉砕し、粉砕した塩化
第1鉄の付加生成物を液体状態にあるチタンのハロゲン
化合物で処理して得られる。塩化第1鉄に対する電子供
与体(安息香酸エチルが好ましい)の重量比は10%〜 2
00%の範囲内であり、上記処理は10℃〜50℃の温度で行
う。粉砕した塩化第1鉄付加生成物に対するチタンのハ
ロゲン化物の重比は 0.5〜500 の範囲にすることができ
実施例は全てプロピレンの重合である
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高温高圧下で
のエチレンの重合またはエチレンとα−オレフィンとの
共重合方法と、それに用いられる触媒系とを提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも1
種の飽和脂肪族、飽和脂環族または芳香族炭化水素中に
懸濁された触媒系の存在下で1〜2500バールの圧力下で
70〜320 ℃の温度でエチレンを重合またはエチレンと少
なくとも一種のα−オレフィンとを共重合する方法にお
いて上記触媒系は、少なくとも1種のモノクロロジア
ルキルアルミニウムで構成される少なくとも1種の有機
アルミニウム化合物(C)と、遷移金属化合物を主成分
とする少なくとも一つの触媒とによって構成され、上記
触媒は、液体状態のチタンまたはバナジウムの化合物
(B)と、鉄、バナジウム、クロムから選択した遷移金
属Mの少なくとも1種の塩化物と少なくとも1種の電子
供与体との混合物(A)とで構成される液体であり、上
記塩化物は塩化ルテニウム Rucl 3 を1モル%以下の量だ
け含み、電子供与体は炭素数6以上のアルコール、炭素
数7以上の有機カルボン酸、炭素数7以上のアルデヒド
および炭素数6以上のアミンからなる群の中から選択さ
れ、塩化物は電子供与体中に溶解可能な比率で混合物に
含まれ化合物(B)に対する金属Mのモル比が 0.3〜
6の範囲内にあり電子供与体に対する化合物(C)の
モル比が 1.5以上であることを特徴とする方法を提供す
る。
【0005】
【作用】媒は以下の成分: (A)鉄、バナジウム、クロムから選択される少なくと
も一種の遷移金属Mの塩化物と少なくとも1種の電子供
与体との混合物(比率は塩化物が電子供与体に溶解でき
るような割合)および (B)液体状態にあるチタンまたはバナジウムの化合物
から成り、チタンまたはバナジウムの化合物(B)に対
する遷移金属Mのモル比は 0.3〜6の範囲内である。
【0006】前記触媒は下記の方法で製造できる(1) 第1段階として、電子供与体と遷移金属Mの塩化物
を70〜200 ℃の温度で2 〜400 分間反応させて、可溶性
化合物(A)を形成し(2) 第2段階として得られた可溶性化合物(A)とチタ
ンまたはバナジウム化合 物(B)とを温度 120℃以下で
混合する好ましくは、触媒の製造は第1段階で、電子
供与体の種類および遷移金属Mの種類に応じて、過剰な
モル量の電子供与体を用いる。第1段階で使用する炭化
水素溶媒は脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素およびその
ハロゲン誘導体の中から選択することができる
【0007】媒系は、少なくとも1種の上記触媒と、
少なくとも一種の飽和(環式)脂肪族炭化水素または
香族炭化水素(6〜12個の炭素原子を有しているものが
好ましい)中に懸濁された状態で、少なくとも一種のモ
ノクロロジアルキルアルミニウムで構成されるアルミニ
ウム化合物(C)を含み、電子供与体に対するこのアル
ミニウム化合物(C)のモル比は 1.5以上である
【0008】混合物(A)は下記 (i)と(ii)との接触反
で得られる: (i) 好ましくは6個以上の炭素原子を有するアルコー
ル、好ましくは7個以上の炭素原子を有する有機カルボ
ン酸、好ましくは7個以上の炭素原子を有するアルデヒ
ド、ましくは6個以上の炭素原子を有するアルキルア
ミンから選択した少なくとも一種の電子供与 (ii) 少なくとも1種の遷移金属Mの塩化遷移 金属Mの塩化物(ii)とはFeCl2 、FeCl3 、VCl3
よびCrCl3 を含めた塩化物群、少なくとも1個の塩素
原子と炭化水素以外の有機基を持つ化合物とを意味し、
後者の例としては、炭素数2〜10のアルコキシ基(例、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、オクトキ
シ基)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例、フェノ
キシ、メチルフェノキシ、2, 6- ジメチルフェノキシ、
ナフトキシ基) 、炭素数1〜20のアシルオキシ基 (例、
ホルミルオキシ (HCOO-)、アセトキシ(CH 3 COO-) 、プロ
ピオニルオキシ(C 2 H 5 COO-)、ブチリルオキシ(C 3 H 7 COO
-)、バレリルオキシ(C 4 H 7 COO-)、ステアリルオキシ(C 17
H 33 COO-)、オレイルオキシ基(C 17 H 31 -COO-))等を挙げる
ことができる。本発明では遷移金属Mの塩化物に対して
1モル%以下の少量の塩化ルテニウムを添加する
【0009】電子供与体(i) の例はアルコールであり、
このアルコールとしては 2- エチルブタノール、n−ヘ
プタノール、n−オクタノール、2-エチルヘキサノー
ル、デカノール、ドデカノール、テトラデシルアルコー
ル、ウンデセノール、オレイルアルコール、ステアリル
アルコールのような脂肪族アルコール、シクロヘキサノ
ール、メチルシクロヘキサノールのような脂環式アルコ
ール、ベンジルアルコール、メチルベンジルアルコー
ル、イソプロピルベンジルアルコール、α−メチルベン
ジルアルコール、α,α−ジメチルベンジルアルコール
のような芳香族アルコール、n−ブチルセロソルブや1-
ブトキシ−2-プロパノールのようなアルコキシ基を有す
る脂肪族アルコールがある。また、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコー
ル、メチルカルビトールのような炭素数が6以下のアル
コールを用いることもできる。電子供与体(i) の他の例
は有機カルボン酸であり、この有機カルボン酸としては
カプリル酸、2-エチルヘキサン酸、ウンデシレン酸、ウ
ンデカノン酸、ノナン酸、オクタン酸ある。電子供与
体 (i)のさらに他の例はアルデヒドであり、このアルデ
ヒドとしてはカプリルアルデヒド、2-エチルヘキシルア
ルデヒド、カプルアルデヒド、ウンデシルアルデヒド
ある。電子供与体 (i)のさらに他の例はアミンであり、
このアミンとしてはヘプチルアミン、オクチルアミン、
ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ウンデ
シルアミン、2-エチルヘキシルアミンある。
【0010】チタンの化合物(B)の例としては下記の
式でされる四価チタンの化合物が挙げられる: Ti (OR) n 4-n (ここで、Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子、0≦n
≦4である)Rは例えば炭素数子1〜20の飽和または
飽和のアルキル基あるいは低級アルキル基であり、必要
に応じてハロゲン原子で置換されていてもよい
【0011】このチタン化合物の例として以下のものを
挙げることができる: TiCl4, TiBr4, TiI4, Ti(OCH3)Cl3, Ti(OC
2H5)Cl3, Ti(OC4H9)Cl3, Ti(OC6H5)Cl3, Ti(OC2H5)
2Cl2, Ti(OC3H7)2Cl2, Ti(OC4H9)2Cl2,Ti(OC2H5)3
Cl, Ti(OC6H5)3Cl, Ti(OC4H9)3Cl, Ti(OC2H5)4,
Ti(OC3H7)4, Ti(OC4H9)4, Ti(OC613)4, Ti(OC
6H11)4, Ti(OC8H17)4,Ti[OCH2(C2H5)CH-C4H9]4, Ti
(OC9H19)4 、Ti[OC6H3(CH3)2]4,Ti(OCH3)2(OC4H9)2,
Ti(OC2H4Cl)4 および Ti(OC2H4OCH3)4 上記の他に、液体状態で使用できるように処理した 三塩
化チタン (必要に応じて TiCl3 ・1/3 AlCl3の形で三塩
化アルミニウムと共晶させることもできる) および二塩
化チタンをチタン化合物として使用することもできる
この処理は塩化チタンの混合物(A)の調製使用した
ものと同じ電子供与体(i) に70〜 300℃の温度で15分以
上で接触することによって行うことができる。この処理
塩化チタンが部分的にしか溶解しな場合は、分離
してチタン化合物の溶解した部分のみを使用するが望
ましい。
【0012】バナジウムの化合物(B)の例としては下
記の式で表されるバナジウム化合物を挙げることもでき
る: VO(OR) m 3-m または VX4 (RとXは上記定義のものを表し、mは0≦m≦3であ
る)例としては、 VOCl3, VO(OC2H5)Cl, VO(OC2H5)3,
VO(OC2H5)1.5Cl1.5,VO(OC4H9)3, VO[OCH2-(CH2)CHC4
H9]3および VCl4 を挙げることができる。
【0013】アルミニウム化合物(C)は下記の式で示
される少なくとも1種のモノクロロジアルキルアルミニ
ウムである: Al Cl RR’ (ここで、RとR’は炭素数が1〜12のアルキル基であ
り、互いに同一でも異なっていてもよい)このアルミニ
ウム化合物(C)は上記モノクロロジアルキルアルミニ
ウムと他の有機アルミニウム化合物との混合物でもよ
。他の有機アルミニウム化合物としてはトリアルキル
アルミニウム、トリアルケニルアルミニウム、ジアルキ
ルアルミニウムアルコラート、アルキルアルミニウムの
セスキアルコレート、ジクロロモノアルキルアルミニウ
ム、ジアルキルアルミニウム水素化物、アルキルアルミ
ニウム二水素化物、アルキルシロキサラン、アルキルア
ルミニウムアルコキシクロリドの中から選択することが
できるの有機アルミニウム化合物がトリアルキルア
ルミニウム場合、(A)および (B)に存在する遷
移金属に対するアルミニウム化合物(C)中でのモル比
は5以下であるが望ましい。
【0014】塩素以外のハロゲンによるハロゲン化有機
アルミニウム化合物は、対応する塩素化合物より一般的
ではないが、アルミニウム化合物(C)として用いるこ
とができる。好ましくは、モノクロロジアルキルアルミ
ニウムをアルミニウム化合物(C)の主成分とし、少な
くともモル比で半分以上にする。従って、アルミニウム
セスキクロリドは本発明のアルミニウム化合物(C)の
範囲に含まれる。
【0015】本発明のエチレン重合法またはエチレンと
少なくとも一種のα−オレフィンと共重合法では、上
記触媒系を基本的に下記2つの方法で使用する: (1 ) 第1の方法では、圧力は1〜50バールであり、温度
は70〜 200℃の範囲内とし、重合または共重合は脂肪
族、脂環族、芳香族炭化水素およびれらのハロゲン化
誘導体から選択した少なくとも1種類の溶媒の存在下で
行う。このような溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、デカン、ウンデカン、ドデカ
ン、ケロセン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタ
ン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシ
レンおよびクロロベンゼンが挙げられる。この第1の方
法の重合時間は重合温度に依存し、一般には30分から数
時間の範囲ある。(2 ) 第2の方法では、圧力は 100〜2500バールであり、
温度は 170〜 320℃の範囲内であり、重合または共重合
を連続的に溶媒なしで行う。しかし、ブタンのような稀
釈剤を、特に圧力が1000バールを越える場合には適当量
存在させることが可能である。この第2の方法では
(共)重合反応器中での触媒系の滞留時間は反応温度に
応じて2〜120 秒の範囲内である。
【0016】本発明の上記2つの方法を連鎖移動剤の役
目をする水素の存在下で行うことによって、得られる
リマーまたはコポリマーの分子量を調節することもでき
必要に応じて、トリアルキルアルミニウムを飽和炭
化水素やその混合物に溶かした溶液を上記触媒系とは別
に反応器へ注入することもできる。高圧重合では1つ
たは複数の反応帯域を有するオートクレーブ反応器また
状反応器中で重合を行うことができる。以下、本発
明の実施例を示すが、本発明が下記実施例に限定される
ものではない
【0017】
【実施例】実施例1 38 ml の 2- エチルヘキサノールを、窒素雰囲気下で、
3.3 gの塩化第1鉄に添加する。この塩化第1鉄は約
0.1重量%痕跡量の塩化ルテニウム RuCl3を含有して
いる。この混合物を撹拌しつつ徐々に温度 150℃まで加
熱し、塩化第1鉄/2−エチルヘキサノール複合体(化
合物A)の明褐色の溶液が得られるまで反応する次い
で、容積1lの反応器に、脱水し精製した炭素原子数10
〜12の脂肪族炭化水素留分 600ml、n−ブチルチタネー
ト 0.1ミリモルおよび上記でった溶液の一部分(0.6ミ
リモルの塩化第1鉄含有)を連続的に入れる。この混合
物を撹拌しつつ80℃で15分間反応させる。次いで、10ミ
リモルのジエチルアルミニウムモノクロリドを添加し、
再度80℃で15分間反応させる。エチレンの重合は温度80
℃、絶対圧力 1.1バールの下で行う。測定された触媒収
率は1時間当たり且つチタン1g当たりポリマー18,500
グラムである。
【0018】実施例2 塩化第1鉄(痕跡量の塩化ルテニウム含有)を三塩化バ
ナジウムに置き換え、その他は実施例1と同様触媒系
を調製する。触媒溶液はn−ブチルチタネートの添加後
黒みを帯び、モノクロロジエチルアルミニウムの添加
後は藤色を呈す。次いで、エチレンの重合を実施例1
と同様の条件下で行っ。測定された触媒収率は1時間
当たり且つチタン1g当たりポリマー 1,080gである。
【0019】実施例3 塩化第1鉄(痕跡量の塩化ルテニウム含有)を三塩化ク
ロムに置き換え、その他は実施例1と同様の条件下で触
媒系を調製する。次いで、エチレンの重合を実施例1と
同様の条件で行っ。測定された触媒収率は1時間当た
り且つチタン1gにつきポリマー11,000gである。
【0020】実施例4 実施例1に従って調製した触媒系を使用し、エチレンの
重合を温度 200℃で7バールの圧力下で行う。この条件
では流動指数 0.4dg/min (標準規格ASTMD 1238-
73に従って測定)のポリマーが1モル/lのエチレンか
ら1分間につき且つチタン1mg原子当たり 450gの収率
で得られる。
【0021】実施例5 式:TiCl3 ・1/3AlCl3 される塩化物1モルを45分間
に亘り 150℃で8モルの 2- エチルヘキサノールと混合
して溶液(B)を得る。一方、1モルのVCl3 を 150℃
で45分間かけて 9.4モルの 2- エチルヘキサノールと混
合して溶液(A)を得る。脱水した炭素原子数10〜12の
脂肪族炭化水素留分へ、20℃25mlの溶液(B)と33ml
の溶液(A)とを連続的に添加する。80℃で2時間加熱
した後、1l当たり 500ミリモルの(Ti+V)を含有す
る触媒溶液が得られる。44 ml の炭素原子数10〜12の炭
化水素留分に、10 ml の触媒溶液および2モル/lの濃
度でモノクロロジエチルアルミニウムを含んだ溶液(同
留分中)46 mlを添加する。上記で得られた触媒系を用
い、さらに、トリエチルアルミニュウムをTi+Vの合計
に対するモル比が4となるような量注入しながら、実施
例4の条件下エチレンを重合する。ポリエチレンが、
Ti+Vミリグラム原子当たり1分間当たり、またエチレ
ン1モル/lにつき 1,030グラムの収率で得られる。
【0022】実施例6 65.2ミリモルのブチルチタネートと 2- エチルヘキサ
ノール中に濃度0.6mol/lで塩化バナジウム(0.1重量%
の割合で痕跡量の三塩化ルテニウムを含有)を含む溶液
95.5ml を、窒素雰囲気下で、 672 ml の脱水かつ精
製した炭素原子数10〜12の脂肪族炭化水素留分に加え
る。反応を80℃において2時間撹拌しつつ行い、次いで
反応溶媒を20℃に冷却する。次に同一留分の溶液(1モ
ル/l)として 1.225ミリモルのジエチルアルミニウモ
ノクロリドをゆっくり加え、25℃にて60分間反応させ
る。かくして調製した触媒系を使用し、エチレンの重合
を温度 200℃、圧力7バールなる条件下で行う。流動指
数 1.1dg/min(標準規格ASTM D1238−73により測
定)のポリマーがチタンおよびバナジウム1ミリグラム
原子当たり、1分間につきかつエチレン1モル/l当た
り1080グラムの収率で得られる。
【0023】実施例7 実施例6に従って調製した触媒系を実施例6の条件下で
エチレンを重合するのに利用する。この際、反応器へト
リエチルアルミニウムをモル比 Al Et3/(Ti+V)が
4となるようにジエチルアルミニウモノクロリドに添加
する。(Ti +V)1ミリグラム原子につき、1分間当たり
かつエチレン1モル/lにつき 1,220グラムの収率でポ
リマーが得られる。
【0024】実施例8 塩化バナジウムとブチルチタネートを 150℃にて2時間
反応させる以外は、実施例6と同条件で触媒系を調製す
る。得られた触媒系を用いて実施7の重合条件下で行っ
た結果、ポリマーの収率はチタンおよびバナジウム1ミ
リグラム原子当たり1分間につきかつエチレン1モル/
lにつき 380グラムとなる。
【0025】実施例9および10 実施例6(V/Tiのモル比は0.9)の触媒系の調製条件を
V/Tiのモル比を変化させて行い、各種触媒を得る。実
施例7の重合条件、ポリマー次の収率で得られ
る。収率Yはチタンおよびバナジウム1ミリグラム原子
につき1分間当たりかつエチレン1モル/lについての
グラム数で表わす。 実施例9:V/Ti=6 Y= 1,080 実施例10:V/Ti=0.5 Y= 1,070
【0026】実施例11 実施例6において調製した触媒系を使用して、連鎖移動
剤として 0.1容量%の水素の存在下で、65重量%のエ
チレンと35重量%のブテン-1 とのを連続的共重
する。この共重合反応は容積 0.9lのオートクレーブ
反応器中で圧力800 バール、温度 240℃の下で行う。嵩
密度 0.935g/cm3 、流動指数(ASTM規格D−1238
−73による) 2.6dg/minのコポリマーが (チタン+バナ
ジウム)1ミリグラム原子につき、触媒収率6.3kg で得
られる。
【0027】実施例12 実施例6で調製した触媒系を使用し、実施例11の条件下
で、エチレンとブテン-1 との重合を行う。この際、ト
リエチルアルミニウムをモル比 Al Et3/(Ti+V)が
2となるようにジエチルアルミニウモノクロリドにさら
加える。流動指数 1.2dg/min(ASTM規格D 1238-
73によって測定した)のコポリマーが (チタンバナジ
ウム) 1ミリグラム原子当たり 8.5kgの触媒収率で得ら
れる。
【0028】実施例13 実施例6で調製した触媒系を使用、実施例11の条件下
(ただし、温度は 260℃、水素の割合は0.03容量%)
、50重量%のエチレンと50重量%のブテン-1とを含む
気流を連続的に共重合する。流動指数(ASTM規格
1238 −73により測定)1.6dg/min のコポリマーが(
タンバナジウム) 1ミリグラム原子当たり3.2kg の触
媒収率で得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のエチレンの(共)重合で用いる触媒
系の製造工程を示すフローチャート。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種の飽和脂肪族、飽和脂環
    族または芳香族炭化水素中に懸濁された触媒系の存在下
    で1〜2500バールの圧力下で70〜320 ℃の温度でエチレ
    ンを重合またはエチレンと少なくとも一種のα−オレフ
    ィンとを共重合する方法において上記触媒系は、少なくとも1種のモノクロロジアルキル
    アルミニウムで構成される少なくとも1種の有機アルミ
    ニウム化合物(C)と、遷移金属化合物を主成分とする
    少なくとも一つの触媒とによって構成され上記触媒は、液体状態のチタンまたはバナジウムの化合
    物(B)と、鉄、バナジウム、クロムから選択した遷移
    金属Mの少なくとも1種の塩化物と少なくとも1種の電
    子供与体との混合物(A)とで構成される液体であり上記塩化物は塩化ルテニウム Rucl 3 を1モル%以下の量
    だけ含み電子供与体は炭素数6以上のアルコール、炭素数7以上
    の有機カルボン酸、炭素数7以上のアルデヒドおよび炭
    素数6以上のアミンからなる群の中から選択され塩化物は電子供与体中に溶解可能な比率で混合物に含ま
    化合物(B)に対する金属Mのモル比が 0.3〜6の範囲
    内にあり電子供与体に対する化合物(C)のモル比が 1.5以上で
    ある ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 圧力を1〜50バールにし、温度を70〜 2
    00℃にし、重合または共重合を脂肪族、脂環族、芳香族
    炭化水素およびこれらのハロゲン誘導体よりなる群の中
    から選択した少なくとも一種の溶媒の存在下で行う請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 圧力を 100〜2500バールにし、温度を 1
    70〜 320℃にし、反応器内での触媒系の滞留時間を2〜
    120 秒にする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 1〜2500バールの圧力下で70〜320 ℃の
    温度でのエチレンの重合またはエチレンと少なくとも一
    種のα−オレフィンとの共重合で用いられる少なくとも
    1種の飽和脂肪族、飽和脂環族または芳香族炭化水素中
    に懸濁された触媒系であって、 上記触媒系は少なくとも1種のモノクロロジアルキルア
    ルミニウムで構成される少なくとも1種の有機アルミニ
    ウム化合物(C)と、遷移金属化合物を主成分とする少
    なくとも一つの触媒とによって構成され、 上記触媒は、液体状態のチタンまたはバナジウムの化合
    物(B)と、鉄、バナジウムおよびクロムの中から選択
    した遷移金属Mの少なくとも1種の塩化物と少なくとも
    1種の電子供与体との混合物(A)とで構成される液体
    であり、 上記塩化物は塩化ルテニウム Rucl3を1モル%以下の量
    だけ含み、 電子供与体は炭素数6以上のアルコール、炭素数7以上
    の有機カルボン酸、炭素数7以上のアルデヒドおよび炭
    素数6以上のアミンからなる群の中から選択され、 塩化物は電子供与体中に溶解可能な比率で混合物に含ま
    れ、 化合物(B)に対する金属Mのモル比が 0.3〜6の範囲
    内にあり、 電子供与体に対する化合物(C)のモル比が 1.5以上で
    あることを特徴とする触媒系
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