JP2506559Y2 - カム式往復動ポンプのプランジャ戻し機構 - Google Patents

カム式往復動ポンプのプランジャ戻し機構

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JP2506559Y2
JP2506559Y2 JP3720193U JP3720193U JP2506559Y2 JP 2506559 Y2 JP2506559 Y2 JP 2506559Y2 JP 3720193 U JP3720193 U JP 3720193U JP 3720193 U JP3720193 U JP 3720193U JP 2506559 Y2 JP2506559 Y2 JP 2506559Y2
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JP
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cam
plunger
spring
reciprocating pump
cylinder
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JP3720193U
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JPH0628270U (ja
Inventor
廣市 吉村
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富士テクノ工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、プランジャがカム機
構により往復動するカム式往復動ポンプのプランジャ戻
し機構に関する。
【0002】
【従来の技術】往復動ポンプはシリンダの内部における
プランジャ、ピストン等(以下、プランジャと総称す
る)の往復運動によって流体の吸込・吐出といったポン
プ作用をおこなわせるようにしたものである。
【0003】プランジャの往復運動をカム機構によって
おこなわせるものは、図3に示すよに、シリンダ
(2)、シリンダ(2)の一端に位置する液体の加圧室
(4)、加圧室(4)内に進退しうるようにシリンダ
(2)内で軸方向摺動自在に延在するプランジャ
(6)、およびプランジャ(6)の端部に軸支したカム
フォロア(8)と接するようにしてカム軸(10)上に固
定されたカム(12)を主要な構成要素としている。加圧
室(4)は、一方では加圧室(4)に流入する流体の通
過のみを許容する吸入弁(14)を介して流体の吸入口
(16)と連絡し、他方では加圧室(4)から流出する流
体の通過のみを許容する吐出弁(18)を介して流体の吐
出口(20)と連絡している。
【0004】カム(12)はカム軸(10)の回転運動をプ
ランジャ(6)の直線運動に変換する働きをするが、そ
のためには常時カムフォロア(8)がカム(12)に追従
するように、プランジャ(6)をカム(12)側に付勢す
る戻し力を与える必要がある。従来はこの戻し力をスプ
リングで与えるのが通例であった。
【0005】なお、実公昭27−8060号公報には、
軸に設けたカムを挾ませた枠の一方にピストンを他方に
ガイドを突出させこれらをハウジングに設けたポンプシ
リンダとガイドシリンダに係合させ、枠に設けたボール
ベアリングによってカムを挾持させてなる構造が示され
ている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】プランジャの戻しをス
プリングによりおこなう場合、次のような欠点が認めら
れる。
【0007】スプリングは圧縮された状態と自由長の状
態とでは反発力が異なり、戻し始めでは強いが、戻し終
りになると弱くなる。そのため、最も弱い反発力でも十
分プランジャを押し戻せるようなスプリングを選定しな
ければならない。しかも、安全率をみてかなり強いスプ
リングとならざるを得ない。また、スプリングはプラン
ジャストロ−クに比較して大きくなりがちであり、ポン
プにおける大きな空間を占め、ポンプ小型化の要請と相
容れない。
【0008】スプリングが圧縮されたときその反発力は
カムの逆回転方向に作用するため、動力の余分な負担と
なる。しかも上述のようにこの反発力の強さが一定では
ないため、カムは偏摩耗を起こし易い。
【0009】さらに、扱う流体によっても影響を受け
る。粘度の高い液体を扱う場合とかポンプ回転数を高く
した場合スプリングの力が相対的に弱まり、プランジャ
の戻しを完全におこなえなくなる虞がある。また、スプ
リングはプランジャと同心に配置するのが合理的である
が、その場合スプリング室のシ−ルが難しく、特に腐食
性の強い液体を扱う場合などスプリングが腐食し易い。
【0010】スプリングに変えて空気圧もしくは油圧で
戻し力を与えることも考えられる。しかし、空気圧の場
合確実性に不安があり、油圧の場合油漏れの心配があ
る。それにいずれの場合でも、ポンプやタンク、配管等
々といった付属機器が必要である。
【0011】実公昭27−8060号公報に記載された
従来技術では上に述べたような不具合を避けられるが、
実用に供するにはさらに改良の余地が残っている。すな
わち、剛体の枠に支軸を介してボールベアリングを取り
付けるだけでは、カムを始めとする構成部品の製作誤差
や摩耗によってギャップ等が生じた場合、円滑な動力伝
達が行なわれなくなる。
【0012】そこで、この考案は、上に述べたような従
来の戻し機構に認められた問題点を解決せんとするもの
で、特に実公昭27−8060号公報に記載された従来
技術を改良したものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この考案は、カムの輪郭
を、カムの回転中心を通る直線上で相対する2個のカム
フォロアの中心間の距離がすべて等しくなるように設定
し、一方のカムフォロアを、プランジャの一端に固定さ
れシリンダ内に摺動自在に収容されたガイドピストンに
回転自在に支持させ、他方のカムフォロアをシリンダ内
に摺動自在に収容されたガイドピストンに回転自在に支
持させ、各ガイドピストンを連結部材により連結した。
連結部材は、各ガイドピストンに係合する脚部と、一端
にて一方の脚部に固定され、他端にて他方の脚部との間
に皿バネを介して結合された軸部材とを有する。
【0014】
【作用】カムが回転すると、これを挾持する一対のカム
フォロアが追従して軸方向に移動し、プランジャを往復
動させる。カムフォロアは橋絡部材によって互いに連結
されているため、カムの回転に伴って、往・復いずれの
方向にも確実に、プランジャを移動させる。
【0015】 さらに詳しく述べると、図2において、
カム(32)はカムリフトが増大する部分(吐出工程)
と、減少する部分(吸入工程)とは対称形である。この
ポンプの意図するプランジャの動きは吐出工程で無脈動
であると同時に吸入工程でも同じく無脈動を期待してい
る。したがって、カムフォロア(30a)をプランジャ
側、カムフォロア(30b)を戻し側とすれば、カムフ
ォロア(30a)はカムの全周に亘ってカムに接触して
いなければならない。ただし、長さlは理論的には一定
であるが、実際にはその製作誤差又は摩耗によるギャッ
プ等があったときこれを吸収するためにカムフォロア
(30b)との間に皿バネ数枚を介在させて常にカムフ
ォロア(30a)をカム(32)に接触させその目的を
得ようとしたものである。この皿バネはプランジャの径
の大小、ポンプの回転の多少等プランジャの戻し力が変
化するとき前記ギャップが発生しないようにナットで適
宜応力を調整できる構造としている。
【0016】
【実施例】 図1はカム式往復動ポンプのカム軸に直角
な断面におけるプランジャ戻し機構の部分を示してい
る。カム軸(22)の軸線(24)はプランジャ(2
6)の軸線(28)と直交している。このプランジャの
軸線上に一対のカムフォロア(30a)(30b)が配
置され、双方からカム(32)を挟んでいる。各カムフ
ォロア(30a)(30b)はピン(34a)(34
b)を介してガイドピストン(36a)(36b)に軸
支されている。ガイドピストン(36a)(36b)は
シリンダ(38a)(38b)内で軸方向摺動自在であ
る。ガイドピストン(36a)(36b)は連結部材を
介して互いに一体的に結合されている。すなわち、連結
部材は、各ガイドピストン(36a)(36b)に設け
た穴(40a)(40b)に一端を挿入した脚部(42
a)(42b)と、脚部の上端を貫通して延在し端部に
切ったねじにナット(46)を締め付けることによって
脚部同士を所定の離間距離に保持するようにした軸部
(44)とからなる。なお、(48)は皿バネであっ
て、製造上の誤差があった場合にこれを吸収するための
ものである。
【0017】 カム(32)は、プランジャ(26)の
吐出工程に対応してカムリフトが増大する部分と、吸入
工程に対応してカムリフトが減少する部分とからなる。
カムリフト増大部分はポンプの吐出量を決定するが、カ
ムリフト減少部分は吐出量とは関係がない。したがっ
て、図2に示すように、このカムリフト減少部分につい
ては、カム(32)の輪郭を、カム(32)の回転中心
すなわちカム軸の軸心(24)を通る直線上で相対する
2個のフォロアの中心間距離(l)がすべて等しくなる
ように設定する。そうすることによって、カム(32)
が回転すると、カムフォロア(30a)(30b)は相
互の離間距離を変えることなく、ただ軸方向に移動する
だけとなる。なお、カム(32)の輪郭は上記のように
設定されるものであるところ、図1および図2は、カム
(32)を真円で表わし図示を簡略化したものである。
【0018】
【考案の効果】以上説明したように、この考案は、カム
の回転中心を通る直線上で相対する2個のカムフォロア
の中心間距離がすべて等しくなるようにカムの輪郭を設
定するので、カムの回転中心を通る直線上に、互いに一
体的に連結した一対のカムフォロアを配置してカムを双
方から挟持させ、そうしてどちらか一方のカムフォロア
をプランジャと連結するだけで、カムの回転に伴って確
実に、プランジャを往復させることができる。スプリン
グのように戻し力が変化することもなければ、油圧戻し
の場合のように油漏れの心配も皆無である。そして何よ
りも構造が非常に簡単であり、油ポンプやタンクのよう
な付属機器も必要である。
【0019】また、カムフォロアどうしの連結を皿バネ
を介して行なっているため、製作誤差や摩耗によるギャ
ップ等が生じても、皿バネによってこれが吸収され、常
にカムフォロア(30a)が常にカム(32)に接触した状
態が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の実施例を示すプランジャ戻し機構
の縦断面図
【図2】 カムの略図
【図3】 従来のカム式往復動ポンプの模式的略図
【符号の説明】
22 カム軸 24 カム軸の軸心(カムの回転中心) 26 プランジャ 28 プランジャの軸線 30a カムフォロア 30b カムフォロア 32 カム

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムの輪郭を、カムの回転中心を通る直
    線上で相対する2個のカムフォロアの中心間の距離がす
    べて等しくなるように設定し、一方のカムフォロアを、
    プランジャの一端に固定されシリンダ内に摺動自在に収
    容されたガイドピストンに回転自在に支持させ、他方の
    カムフォロアをシリンダ内に摺動自在に収容されたガイ
    ドピストンに回転自在に支持させ、各ガイドピストンを
    連結部材により連結してなり、前記連結部材が、各ガイ
    ドピストンに係合する脚部と、一端にて一方の脚部に固
    定され、他端にて他方の脚部との間に皿バネを介して結
    合された軸部材とを有することを特徴とする往復動ポン
    プのプランジャ戻し機構。
JP3720193U 1993-07-08 1993-07-08 カム式往復動ポンプのプランジャ戻し機構 Expired - Lifetime JP2506559Y2 (ja)

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JP3720193U JP2506559Y2 (ja) 1993-07-08 1993-07-08 カム式往復動ポンプのプランジャ戻し機構

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JP3720193U JP2506559Y2 (ja) 1993-07-08 1993-07-08 カム式往復動ポンプのプランジャ戻し機構

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Publication Number Publication Date
JPH0628270U JPH0628270U (ja) 1994-04-15
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