JP2506469B2 - 動きベクトル検出装置及び画像ゆれ補正装置 - Google Patents

動きベクトル検出装置及び画像ゆれ補正装置

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JP2506469B2 JP33900389A JP33900389A JP2506469B2 JP 2506469 B2 JP2506469 B2 JP 2506469B2 JP 33900389 A JP33900389 A JP 33900389A JP 33900389 A JP33900389 A JP 33900389A JP 2506469 B2 JP2506469 B2 JP 2506469B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は画像の動き量を検出する動きベクトル検出装
置及び画像ゆれ補正装置に関するものである。
従来の技術 従来の画像の動きベクトル検出装置の例として、例え
ば特開昭61−269475号公報に示される様なものがある。
第10図は、これの概略図を示したものであり、後に詳
しく述べるように、1はラッチA、2は代表点メモリ、
3はラッチB、4は相関器、5はアドレスコントロー
ラ、6はアドレス切り替え回路、7は累積加算器、8は
相関性検索回路、9は相関性有効無効判定回路、10は判
定回路である。
以上のように構成された従来の相関演算装置を用いた
画像の動きベクトル検出装置について説明する。
まず、画像の動きベクトルについて説明する。
第9図(a)は、ある時刻における三角形の対象物の
画像を示している。そして(b)は1フィールドもしく
は1フレーム後の画像を示している。このように、撮像
装置など自身の動きによって画像が平行移動するとき、
(c)の矢印で示したように画像が平行移動した量をベ
クトルで示したものを動きベクトルと呼ぶ。
第11図はこのような画像の動きベクトルを検出する方
法の最も一般的な方法である代表点マッチング法におけ
る代表点とそのまわりの画素の様子を示したものであ
る。動きベクトル検出は、あるフィールドにおける代表
点の位置の画像データが次のフィールドでまわりの画素
のうちどこに移動したかを検出することによって行われ
る。
次に、従来の相関演算装置を用いた画像の動きベクト
ル検出装置について第10図、第11図を用いて説明する。
画面上の各代表点における画像データはタイミングパ
ルスLP1によりラッチA1に取り込まれ、タイミングをと
って代表点保存メモリ2のそれぞれの代表点に対応する
アドレスに書き込まれる。そして、次のフィールドもし
くは次のフレームにおいて、各代表点の位置のまわりの
動きベクトル検出領域における画像データと代表点メモ
リ2に保存された前フィールドの代表点の相関をとり、
累積加算器7に入力する。累積加算器7は代表点を基準
としたときの座標の位置が同じ場所において相関をとっ
たデータを、それぞれ累積加算する。そしてすべての代
表点まわりの累積加算が終了したとき、相関検索回路8
により累積加算器7に保持された累積加算値のなかで最
も相関の高い値を有する場所を判定する。つまり、代表
点の位置を基準としたときの、この最も相関の高い値を
有する位置(アドレス)が動きベクトルとなる。さら
に、代表点の回りの相関値の分布(平均値、最小値、最
大値、勾配など)をもとにして、相関性有効無効判定回
路9はその相関演算により得られた動きベクトルが有効
か無効か判定する。以上の動作は、画面を複数個に分割
したときの各領域について行なわれる。
そして、画面の各領域から得られた動きベクトルとそ
の有効性判定情報により画面全体の動きベクトルを判定
回路10により判定する。
ここまでの動作は毎フィールド(フレーム)行うた
め、相関演算を行いながら次のフィールド(フレーム)
の相関演算のための代表点における画像データを保存す
るためにラッチA1がある。また、ラッチB3は、ある代表
点の画像データと、その周辺の画像データとの相関をと
るときに代表点の画像データを保持するために設けられ
ている。
また、第10図中破線部分、すなわち相関演算により動
きベクトルを検出する部分を動きベクトル検出部11、動
きベクトル検出部11により得られた画面の各領域の動き
ベクトルとその相関情報から画面全体の動きベクトルを
求める部分を動きベクトル判定部12とする。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成において、被写体が静
止しており撮像装置のみが動き、各領域における動きベ
クトルがすべて同じであればよいが(第12図(a))、
画面中の被写体の一部が静止しておらず、画面全体の動
きと異なる動きをしている場合(第12図(b))は、各
領域における動きベクトルはすべて同じにならず、各領
域の動きベクトルの平均等をとって画面全体の動きベク
トルを決定すると、画面全体の動きと異なる動きをして
いる領域の動きベクトルが原因となり検出誤りを起こす
という課題を有していた。
本発明はかかる点に鑑み、被写体の一部が静止してい
ない場合においても画面全体の動きベクトルの検出誤り
を抑圧することが出来る動きベクトル検出装置及び画像
ゆれ補正装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 請求項1の本発明は、入力画像信号を複数の領域に分
割し、それぞれの領域における画像の動きベクトルを演
算する動きベクトル検出手段と、それら各領域における
動きベクトルの有効性を判断し、画面全体の動きベクト
ルを決定する動きベクトル判定手段と、前記動きベクト
ル検出手段の出力を用いて各検出領域の動きベクトルの
分散の度合を示す発散度を得る発散度計算手段と、その
発散度計算手段の出力をその出力の大きさに関連した値
に変換する変換手段と、その変換手段の出力により画面
全体の動きベクトルの大きさを制御する制御手段とを有
することを特徴とした動きベクトル検出装置である。
請求項4の本発明は、入力画像を拡大する画像拡大装
置と、画像の動きベクトルを演算する動きベクトル検出
手段と、各領域における動きベクトルの有効性を判断
し、画面全体の動きベクトルを決定する動きベクトル判
定手段と、画面全体の動きベクトルを時間積分する積分
手段と、前記動きベクトル検出手段の出力を用いて各検
出領域の動きベクトルの分散の度合を示す発散度を得る
発散度計算手段と、その発散度計算手段の出力をその出
力の大きさに関連した値に変換する変換手段と、その変
換手段の出力により前記積分手段または動きベクトル判
定手段の出力を制御する制御手段と、その制御手段また
は積分手段の出力を用いて前記画像拡大装置の画像読み
だし位置を演算する読みだし位置制御手段を有し、拡大
された画像の読みだし位置を制御することにより画像を
平行移動し入力画像のゆれ成分を抑圧する事を特徴とし
た画像ゆれ補正装置である。
作用 請求項1の本発明では、動きベクトル検出手段により
入力画像信号を複数の領域に分割し、それぞれの領域に
おける画像の動きベクトルを演算し、動きベクトル判定
手段により、それら各領域における動きベクトルの有効
性を判断し、画面全体の動きベクトルを決定し、発散度
計算手段により前記動きベクトル検出手段の出力を用い
て各検出領域の動きベクトルの分散の度合を示す発散度
を得、変換手段によりその発散度計算手段の出力をその
出力の大きさにより変換し、制御手段によって変換手段
の出力により画面全体の動きベクトルの大きさを制御す
る。
このようにして、各検出領域の動きベクトルの分散の
度合を示す発散度を用いて検出した動きベクトルの大き
さを制御する。
請求項4の本発明は、画像拡大装置により入力画像を
拡大し、動きベクトル検出手段により画像の動きベクト
ルを演算し、動きベクトル判定手段によって、各領域に
おける動きベクトルの有効性を判断し、画面全体の動き
ベクトルを決定し、積分手段により画面全体の動きベク
トルを時間積分し、発散度計算手段により前記動きベク
トル検出手段の出力を用いて各検出領域の動きベクトル
の分散の度合を示す発散度を得、変換手段によりその発
散度計算手段の出力をその出力の大きさにより変換し、
制御手段によって、その変換手段の出力により前記積分
手段または動きベクトル判定手段の出力を制御し、読み
だし位置制御手段によりその制御手段または積分手段の
出力を用いて前記画像拡大装置の画像読みだし位置を演
算し、拡大された画像読みだし位置を制御することによ
り画像を平行移動し入力画像のゆれ成分を抑圧する。
実施例 以下に本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は、本発明の一実施例における動きベクトル検
出装置の構成図であり、11は動きベクトル検出手段の一
例としての動きベクトル検出部、12は動きベクトル判定
手段の一例としての動きベクトル判定部であり、従来の
構成と同様である。また、後に詳しく説明するように、
13は、動きベクトル検出部11の出力を用いて各検出領域
の動きベクトルの分散の度合を示す発散度を得る発散度
計算手段の一例としての発散度計算部、14はその発散度
計算部13の出力に付いて低域周波数を通過させる低域ろ
波器(LPF)、15は発散度計算手段の13の出力をその出
力の大きさにより変換する変換手段の一例としての変換
器A、16は変換器A15の出力により画面全体の動きベク
トルの大きさを制御する制御部である。
以上のように構成された動きベクトル検出装置の動作
について説明する。
第1図において、まず従来例の場合と同様にして、動
きベクトル検出部11において入力画像信号のフィールド
またはフレーム間の動きベクトルを画面の領域別に検出
し、動きベクトル判定部12により各領域における検出動
きベクトルの有効性を判定し、有効と判定された領域で
検出された動きベクトルの中から画面全体の動きベクト
ルを決定する。
次に、発散度計算部13は動きベクトル検出部11の出力
即ち各検出領域の動きベクトルのうち、動きベクトル判
定部12により有効と判定された領域の動きベクトルをも
とにして動きベクトルの発散度を計算する。計算の方法
を次式に挙げる。
(1) 発散度(DIV) =MAX(|(各領域の動きベクトルの平均値) −(各領域の動きベクトル)|) 但し、この演算は動きベクトル判定情報がOKである領
域の動きベクトルのみについて行う。MAXは各領域の計
算結果の最大値をとる関数であり、| |は絶対値をと
ることを示す。また、MAX演算の代わりにメディアン演
算を用いてもよい。また、ベクトルは2次元なので、発
散度は各成分について求めた値の平均値もしくは自乗平
均値もしくは加算値を実際の発散度として用いる。
(2) 発散度(DIV)=CMAX(|ある領域の動きベクトル −その他の領域の動きベクトル|) 但し、この演算は動きベクトル判定情報がOKである領
域の動きベクトルのみについて行う。CMAXは()内の演
算を全ての領域の組合せについて行い、その最大値をと
る関数であり、| |は絶対値をとることを示す。ま
た、CMAX演算で最大値をとる代わりにメディアンをとっ
てもよい。また、ベクトルは2次元なので、発散度は各
成分について求めた値の平均値もしくは自乗平均値もし
くは加算値を実際の発散度として用いる。
(3) 発散度(DIV)={Σ|(各領域の動きベクトルの平均値) −(各領域の動きベクトル)|}/(動きベクトル判定情報がOKである領域数) 但し、Σは動きベクトル判定情報が有効である領域に
ついての総和を計算することを示す。また、ベクトルは
2次元なので、発散度は各成分について求めた値の平均
値もしくは自乗平均値もしくは加算値を実際の発散度と
して用いる。
この計算により得られる発散度DIVは、その値が大き
いほど、各領域から検出された各々の動きベクトルが異
なる方向を向いている度合が大きい、即ち被写体の一部
分が動いている可能性が大きいことを示す。また発散度
0であれば各々の動きベクトルは全て完全に同方向を向
いており、被写体は静止物と判断できる。
つぎに、発散度計算部13の出力を低域ろ波器14に通
し、時間的に速く変化する高周波数成分を抑圧する。そ
して、低域ろ波器14の出力は変換器A15により所定の値
に変換される。この変換器A15の入力は(LPFを施した)
発散度であり、出力は動きベクトルに乗ずる動きベクト
ル係数となる。変換器A15の入出力特性を第2図に示
す。即ち、発散度がある程度の大きさ(図中A)以下な
らば動きベクトル係数は1倍であり、これを越えると徐
々に値が下がってゆき、B点で0となり、それ以上の発
散度では動きベクトル係数は0となる。A点・B点の位
置と、それぞれの点における動きベクトル係数の値を変
化させることによって特性を調整できる。
この変換特性は第3図に示すように、ROM等を用いて
テーブルとして実現しても良いし((a)参照)、加減
算とクリップを用いて実現しても良い((b)参照)。
そして、制御部16は乗算器または利得可変増幅器で構
成されており、動きベクトル判定部12から出力される動
きベクトルに、変換器A15からの動きベクトル係数を乗
ずることにより動きベクトルの大きさを制御する。
このようにすることによって、画面の各領域における
動きベクトルが互いに違ったベクトルを出力したとき、
即ち画面中の被写体の一部分が動いているとき、発散度
が大きい程、画面全体としての動きベクトルの大きさを
小さくし、誤検出を抑圧する。ここで意味する誤検出の
抑圧とは、各領域で検出された動きベクトルの方向がバ
ラバラになるに従って出力する動きベクトルを0に近づ
けることである。ここで発散度が大きいとき出力される
動きベクトルは、実際の撮像装置の動きによる動きベク
トルとは違う動きベクトルであるが、被写体の一部分が
動いたことにより動きベクトルが大きく違う値を取るよ
りは、動きベクトルの検出を停止する方向に装置を制御
することに相当する。
以上のように本実施例によれば、画面の一部分の被写
体の動きがあり、動きベクトル検出に誤りが発生する可
能性がある場合、出力される動きベクトルの大きさを制
御することにより、誤検出を抑圧することが出来る。
第4図は本発明における第2の実施例の動きベクトル
検出装置の構成図であり、11は動きベクトル検出部、12
は動きベクトル判定部、13は発散度計算部、14は低域ろ
波器(LPF)、15は変換器A、16は制御部であり、ここ
までは前述した実施例と同様である。また、17は動きベ
クトル積分手段の一例としての動きベクトル積分部であ
り、動きベクトルを時間積分して積分動きベクトルを出
力する手段である。積分動きベクトルはある基準時刻か
らの画面の平行移動した量を示す。
以上のように構成された動きベクトル検出装置の動作
について説明する。
第2図において、第1図の実施例と同様にして動きベ
クトル検出部11において入力画像信号のフィールドまた
はフレーム間の動きベクトルを画面の領域別に検出し、
動きベクトル判定部12により各領域における検出動きベ
クトルの有効性を判定し、有効と判定された領域で検出
された動きベクトルの中から画面全体の動きベクトルを
決定する。
そして、動きベクトル積分器17により動きベクトルを
時間積分し、積分動きベクトルを得る。このとき、積分
計算は下式で与えられる。
s_Vect(n)=s_Vect(n−1)×m+Vect(n) 但し、s_Vect(n):現フィールド(フレーム)の積分
動きベクトル s_Vect(n−1):前フィールド(フレーム)の積分動
きベクトル vect(n):現フィールド(フレーム)の(差分)動き
ベクトル m:積分減衰係数(≦1) である。
ここでmの値が1であれば完全積分であり、小さくな
るにつれて積分減衰量が増大する。
次に、発散度計算部13は動きベクトル検出部11の出力
即ち各検出領域の動きベクトルのうち、動きベクトル判
定部12により有効と判定された領域の動きベクトルをも
とにして動きベクトルの発散度を計算する。計算の方法
を次式に挙げる。
(1) 発散度(DIV) =MAX(|(各領域の動きベクトルの平均値) −(各領域の動きベクトル)|) 但し、この演算は動きベクトル判定情報がOKである領
域の動きベクトルのみについて行う。MAXは各領域の計
算結果の最大値をとる関数であり、| |は絶対値をと
ることを示す。また、MAX演算の代わりにメディアン演
算を用いてもよい。また、ベクトルは2次元なので、発
散度は各成分について求めた値の平均値もしくは自乗平
均値もしくは加算値を実際の発散度として用いる。
(2) 発散度(DIV)=CMAX(|ある領域の動きベクトル −その他の領域の動きベクトル|) 但し、この演算は動きベクトル判定情報がOKである領
域の動きベクトルのみについて行う。CMAXは()内の演
算を全ての領域の組合せについて行い、その最大値をと
る関数であり、| |は絶対値をとることを示す。ま
た、CMAX演算で最大値をとる代わりにメディアンをとっ
てもよい。また、ベクトルは2次元なので、発散度は各
成分について求めた値の平均値もしくは自乗平均値もし
くは加算値を実際の発散度として用いる。
(3) 発散度(DIV)={Σ|(各領域の動きベクトルの平均値) −(各領域の動きベクトル)|}/(動きベクトル判定情報がOKである領域数) 但し、Σは動きベクトル判定情報が有効である領域に
ついての総和を計算することを示す。また、ベクトルは
2次元なので、発散度は各成分について求めた値の平均
値もしくは自乗平均値もしくは加算値を実際の発散度と
して用いる。
つぎに、発散度計算部13の出力は低域ろ波器14に通
し、時間的に速く変化する成分を抑圧する。そして、低
域ろ波器14の出力は変換器A15により所定の値に変換さ
れる。この変換器A15の入力は(LPFを施した)発散度で
あり、出力は動きベクトルに乗ずる動きベクトル係数と
なる。変換器A15の入出力特性も前記実施例と同様であ
り、第2図に示す。
そして、制御部16は動きベクトル積分部17から出力さ
れる積分動きベクトルに、動きベクトル係数を乗ずるこ
とにより積分動きベクトルの大きさを制御する。
以上のように本実施例によれば、動きベクトルに時間
積分を施した積分動きベクトル、即ち実際の撮像装置の
動き量を直接制御することにより、低域ろ波器14の特性
のみにより時間的な制御特性を調整でき、かつ積分前の
動きベクトルに対する演算の丸め誤差が積算されるのを
抑え、被写体に動きがある場合における積分動きベクト
ルの検出誤差を抑圧することが出来る。
第5図は本発明における第3図の実施例の動きベクト
ル検出装置の構成図であり、11は動きベクトル検出部、
12は動きベクトル判定部、13は発散度計算部、14は低域
ろ波器(LPF)、18は変換器B、17は動きベクトル積分
部であり、第2の実施例と異なる点は、変換器B18の出
力によって動きベクトル積分部17の積分演算における積
分減衰係数mの値を制御している点である。
以上のように構成された動きベクトル検出装置の動作
について説明する。
第5図において、第2の実施例と同様にして動きベク
トル検出部11において入力画像信号のフィールドまたは
フレーム間の動きベクトルを画面の領域別に検出し、動
きベクトル判定部12により各領域における検出動きベク
トルの有効性を判定し、有効と判定された領域で検出さ
れた動きベクトルの中から画面全体の動きベクトルを決
定する。
次に、発散度計算部13は動きベクトル検出部11の出力
即ち各検出領域の動きベクトルのうち、動きベクトル判
定部12により有効と判定された領域の動きベクトルをも
とにして動きベクトルの発散度を計算する。計算の方法
を次式に挙げる。
(1) 発散度(DIV) =MAX(|(各領域の動きベクトルの平均値) −(各領域の動きベクトル)|) 但し、この演算は動きベクトル判定情報がOKである領
域の動きベクトルのみについて行う。MAXは各領域の計
算結果の最大値をとる関数であり、| |は絶対値をと
ることを示す。また、MAX演算の代わりにメディアン演
算を用いてもよい。また、ベクトルは2次元なので、発
散度は各成分について求めた値の平均値もしくは自乗平
均値もしくは加算値を実際の発散度として用いる。
(2) 発散度(DIV)=CMAX(|ある領域の動きベクトル −その他の領域の動きベクトル|) 但し、この演算は動きベクトル判定情報がOKである領
域の動きベクトルのみについて行う。CMAXは()内の演
算を全ての領域の組合せについて行い、その最大値をと
る関数であり、| |は絶対値をとることを示す。ま
た、CMAX演算で最大値をとる代わりにメディアンをとっ
てもよい。また、ベクトルは2次元なので、発散度は各
成分について求めた値の平均値もしくは自乗平均値もし
くは加算値を実際の発散度として用いる。
(3) 発散度(DIV)={Σ|(各領域の動きベクトルの平均値) −(各領域の動きベクトル)|}/(動きベクトル判定情報がOKである領域数) 但し、Σは動きベクトル判定情報が有効である領域に
ついての総和を計算することを示す。また、ベクトルは
2次元なので、発散度は各成分について求めた値の平均
値もしくは自乗平均値もしくは加算値を実際の発散度と
して用いる。
つぎに、発散度計算部13の出力を低域ろ波器14に通
し、時間的に速く変化する成分を抑圧する。そして、低
域ろ波器14の出力は変換器B18により所定の値に変換さ
れる。この変換器B18の入力は(LPFを施した)発散度で
あり、出力は動きベクトルの積分における積分減衰係数
となる。変換器B18の入出力特性を第6図に示す。
変換器B18の特性は、変換器A15の特性と同様に、発散
度が大きくなるにしたがってある所定の発散度(A点)
から、積分減衰係数mの値を1に近い値から減衰する特
性にする。
A点・B点の位置と、それぞれの点における積分減衰
係数の値mA、mBを変化させることによって減衰特性を調
整できる。
そして、この積分減衰係数mを用いて、動きベクトル
積分部17により動きベクトルを時間積分し、積分動きベ
クトルを得る。このとき、積分計算は第1〜第2の実施
例と同様に下式で与えられる。
s_Vect(n)=s_Vect(n−1)×m+Vect(n) 但し、s_Vect(n):現フィールド(フレーム)の積分
動きベクトル s_Vect(n−1):前フィールド(フレーム)の積分動
きベクトル vect(n):現フィールド(フレーム)の(差分)動き
ベクトル m:積分減衰係数(≦1) である。
このように、発散度により積分演算における減衰係数
を制御することによって積分動きベクトルの大きさを制
御し、結果を出力する。
以上のように、本実施例によれば、動きベクトルの発
散度により動きベクトルの積分演算における減衰係数を
制御することによっても、画面の一部分が動くような被
写体において、積分動きベクトル検出の誤検出を抑圧す
ることが出来る。
この構成によれば、制御部16が不要になり、処理の規
模を削減できる。
また、第7図は本発明の画像ゆれ補正装置における一
実施例の構成図であり、図中破線部は本発明の第2〜第
3の実施例の動きベクトル検出装置19である。また、20
は読みだし位置制御部、21は画像拡大装置である。
本実施例は検出された動きベクトルをもとにして、画
像の読みだし位置を制御する事により、画像のゆれ成分
を除去する画像ゆれ補正装置である。
画像信号は画像拡大装置21に入力され、第8図に示す
ように画像の拡大を施される。原画像の一部分を拡大し
て出力するが、このとき拡大画像の各画素の値は原画像
の各画素の値により内挿する。画像の読みだし位置は、
標準状態では第8図中A=B、C=Dとなる位置に設定
する。そして動きベクトル検出装置19の出力である動き
ベクトルを用いて、画像が平行移動した分を相殺するよ
うに画像の読みだし位置を制御する。破線部分は、動き
ベクトルより読みだし位置を制御された場合の読みだし
部分を示す。このようにすることによって、ゆれて動い
ている画像を静止して出力することが出来る。
以上のように、本実施例によれば、被写体の一部分が
静止していない場合においてもスムーズに制御が抑圧さ
れ、誤動作の目だたない状態で画像のゆれ成分を抑圧し
た安定な画像を得ることが出来る。
なお、第1〜第3の実施例で、発散度計算部13での演
算において、各領域の動きベクトルの平均値を用いた
が、メディアンを用いてもよいし、画面全体の動きベク
トルを用いてもよい。
また、第1〜第3の実施例において、低域ろ波器14を
省略しても良い。
また、第1〜第2の実施例において、変換器A15の特
性(第2図)で点Aから点Bまでの特性を直線特性とし
たが、曲線にしてもよいし、数本の直線による折れ線特
性でもよい。また、動きベクトル係数の最小値を0とし
たが、0以上の値でもよい。
また、第3の実施例においても、変換器B18の特性
(第6図)で点Aから点Bまでの特性を直線特性とした
が、曲線にしてもよいし、数本の直線による折れ線特性
でもよい。また、B点以降の特性を線分(A,mA)−(B,
mB)の延長(破線)としてもよい。
また、第1〜第3図の実施例において、信号処理がデ
ジタル化されており、動きベクトル判定部の出力(動き
ベクトル、動きベクトル判定情報)をマイクロコンピュ
ータに入力すれば発散度計算部13、低域ろ波器14、変換
器A15、変換器B18、動きベクトル積分部17、制御部16の
動作はマイクロコンピュータによるソフトウェア演算で
も簡単に実現することができる。
また、第2の実施例(第4図)において、制御部16を
動きベクトル積分部17の出力側に置いたが、動きベクト
ル積分部17の入力側に置いてもよい。
また、第2の実施例において低域ろ波器14の出力側に
変換器A15と変換器B18を並列に接続し、それぞれが制御
部16、動きベクトル積分部17を制御しても良い。
発明の効果 以上説明したように本発明によれば、被写体の一部が
静止していない場合においても画面全体の動きベクトル
の検出誤りを抑圧した動きベクトル検出装置を提供する
ことが出来る。
また、画像のゆれを有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における第1の実施例の動きベクトル検
出装置の構成図、第2図は同実施例の動きベクトル係数
と発散度の関係図、第3図は同実施例の変換器Aの構成
図、第4図は本発明における第2の実施例の動きベクト
ル検出装置の構成図、第5図は本発明における第3の実
施例の動きベクトル検出装置の構成図、第6図は同実施
例の積分減衰係数と発散度の関係図、第7図は本発明に
おける第4の実施例の構成図、第8図は画像の拡大処理
の説明図、第9図は画像の動きベクトルの説明図、第10
図は従来の動きベクトル検出装置の構成図、第11図は代
表点マッチング法における代表点とその周囲の画素の状
態の説明図、第12図は被写体が静止しているときと動い
ているときの、画面中の各領域で検出された動きベクト
ルの様子を示した図である。 1……ラッチA、2……代表点保存メモリ、3……ラッ
チB、4……相関器、5……アドレスコントローラ、6
……アドレス切替回路、7……累積加算器、8……相関
性探索回路、9……相関性有効無効判定回路、10……判
定回路、11……動きベクトル検出部、12……動きベクト
ル判定部、13……低域ろ波器、14……低域ろ波器、15…
…変換器A、16……制御部、17……動きベクトル積分
部、18……変換器B。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力画像信号を複数の領域に分割し、それ
    ぞれの領域における画像の動きベクトルを演算する動き
    ベクトル検出手段と、それら各領域における動きベクト
    ルの有効性を判断し、画面全体の動きベクトルを決定す
    る動きベクトル判定手段と、前記動きベクトル検出手段
    の出力を用いて各検出領域の動きベクトルの分散の度合
    を示す発散度を得る発散度計算手段と、その発散度計算
    手段の出力をその出力の大きさに関連した値に変換する
    変換手段と、その変換手段の出力により画面全体の動き
    ベクトルの大きさを制御する制御手段とを有することを
    特徴とした動きベクトル検出装置。
  2. 【請求項2】制御手段は、前記画面全体の動きベクトル
    を時間積分する積分手段の出力の大きさを制御すること
    を特徴とした請求項1記載の動きベクトル検出装置。
  3. 【請求項3】変換手段の出力により、前記積分手段の積
    分過程における動きベクトルの減衰特性を制御すること
    を特徴とした請求項2記載の動きベクトル検出装置。
  4. 【請求項4】入力画像を拡大する画像拡大装置と、画像
    の動きベクトルを演算する動きベクトル検出手段と、各
    領域における動きベクトルの有効性を判断し、画面全体
    の動きベクトルを決定する動きベクトル判定手段と、画
    面全体の動きベクトルを時間積分する積分手段と、前記
    動きベクトル検出手段の出力を用いて各検出領域の動き
    ベクトルの分散の度合を示す発散度を得る発散度計算手
    段と、その発散度計算手段の出力をその出力の大きさに
    関連した値に変換する変換手段と、その変換手段の出力
    により前記積分手段または動きベクトル判定手段の出力
    を制御する制御手段と、その制御手段または積分手段の
    出力を用いて前記画像拡大装置の画像読みだし位置を演
    算する読みだし位置制御手段を有し、拡大された画像の
    読みだし位置を制御することにより画像を平行移動し入
    力画像のゆれ成分を抑圧する事を特徴とした画像ゆれ補
    正装置。
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