JP2505538Y2 - 塗料容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、塗料用刷毛と錆落し具
とを内蔵した塗料容器に関するものである。

【０００２】

【従来技術および解決しようとする課題】従来の塗料容
器では、塗料を収納した容器本体の上端開口に蓋体を着
脱自在にかつ液密に嵌着していたため、塗料を行う場合
には、塗料用刷毛を別途用意しなければならなかった。

【０００３】また鋼製品の塗膜が剥れて錆を発生した場
合には、塗料用刷毛の外に錆落し具も用意しなければな
らず、さらに家庭で小規模に塗装するときには、これら
を整頓して保存することが少ないので、探すかあるいは
小売店に買いに行かねばならず、面倒であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段および作用効果】本考案
は、このような不具合を解消した塗料容器の改良に係
り、容器本体と該容器本体の上端開口に着脱自在にかつ
液密に嵌着される蓋体となり、下方に指向した塗料塗布
用刷毛の上端が前記蓋体の内面に一体に固着され、該蓋
体の上部が斜めに欠除されて先端鋭利部が形成されると
ともに、該傾斜面に上方へ指向した錆落し用刷毛が一体
に植設されたことを特徴とするものである。

【０００５】本考案は、前記したように構成されている
ので、塗装面が部分的に剥れ、また錆が発生している場
合には、蓋体の先端鋭利部を塗装面に当てがって、塗装
面を該先端鋭利部で強く擦れば、塗膜や錆が全面に亘っ
て剥される。

【０００６】そして前記錆落し用刷毛の先端を前記摺擦
面に当てがってこすれば、塗膜粉が脱落し、塗装面が清
浄化されるので、前記蓋体を前記容器本体から外し、該
蓋体の内面に一体に固着されている塗料塗布用刷毛に塗
料を浸ませてから、塗装面に塗布すればよい。

【０００７】このように、塗膜や錆を落す器具を用意し
なくても、塗膜や錆を簡単に除去できて塗装を頗る能率
良く容易に遂行して、綺麗な塗面を得ることはできる。

【０００８】また塗料塗布用刷毛や錆落し具を別に収納
する必要がないので、収納スペースを節減できるととも
に、整理も円滑に行うことができる。

【０００９】

【実施例】以下、図面に図示された本考案の一実施例に
ついて説明する。塗料容器１は容器本体２と蓋体５とよ
りなり、容器本体２の開口部３の外周面に係合凹凸条部
４が形成され、蓋体５の開口部６の内周面に係合凸条部
７が形成されており、蓋体５の開口部６を容器本体２の
開口部３に合せ、蓋体５を容器本体２に向って強く押付
けると、蓋体５の係合凸条部７が容器本体２の係合凹凸
条部４に係合されて、蓋体５は容器本体２に液密に嵌着
されるようになっている。

【００１０】また蓋体５の上部８は斜めに欠除されて、
傾斜面９と先端鋭利部10が形成され、傾斜面９より上方
に向ってワイヤブラシ11が一体に植設されるとともに、
先端鋭利部10に隣接した蓋体５の側面12にヤスリ部13が
付設されている。

【００１１】さらに蓋体５の下面に下方に指向して塗料
塗布用ブラシ14が一体に設けられている。

【００１２】図示の実施例は前記したように構成されて
いるので、図３に図示されているように塗布面15上の塗
膜16は部分的にめくれて剥れた場合には、先端鋭利部10
を塗布面15に当てがい、塗布面15に沿って塗料容器１を
強く往復させて擦れば、塗膜16が剥される。

【００１３】それから、図４に図示するように、塗布面
15にワイヤブラシ11の先端を当てがって、左右に塗料容
器１を振れば、塗布面15上に残った塗膜粉17が払除けら
れ、塗布面15は平滑で綺麗な面となる。

【００１４】また塗膜16が強く付着して残った場合に
は、図５に図示するように、ヤスリ部13を塗膜16に当て
がって擦れば、塗膜16を除去することができる。

【００１５】そして塗布面15が充分に清浄化された後、
塗料塗布用ブラシ14を容器本体２内の塗料に浸漬してか
ら、図６に図示するように、塗料塗布用ブラシ14の下端
を塗布面15に当てて、左右に移動させれば、塗布面15に
塗料18を塗布することができる。

【００１６】このように先端鋭利部10、ワイヤブラシ1
1、ヤスリ部13や塗料塗布用ブラシ14が蓋体５に一体に
設けられているため。錆落し具や塗布用刷毛を別に用意
する必要がないので、これらを探しまたは購入する手間
をかけずに直ちに、塗装を行なうことができ、塗装作業
を極めて楽に短時間内に遂行することができ、またこれ
らの整理や保管も必要ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る塗料容器の一実施例を図示した一
部欠除斜視図である。

【図２】図１の反対側一部斜視図である。

【図３】図１の実施例で塗膜除去作業を行なった状態を
図示した側面図である。

【図４】図１の実施例で塗膜粉を取除く状態を図示した
側面図である。

【図５】図１の実施例で塗膜を剥している状態を図示し
た側面図である。

【図６】図１の実施例で塗装を行なっている状態を図示
した側面図である。

【符号の説明】

１…塗料容器、２…容器本体、３…開口部、４…係合凹
凸条部、５…蓋体、６…開口部、７…係合凸条部、８…
上部、９…傾斜面、10…先端鋭利部、11…ワイヤブラ
シ、12…側面、13…ヤスリ部。14…塗料塗布用ブラシ、
15…塗布面、16…塗膜、17…塗膜粉、18…塗料。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体と該容器本体の上端開口に着脱
   自在にかつ液密に嵌着される蓋体となり、下方に指向し
   た塗料塗布用刷毛の上端が前記蓋体の内面に一体に固着
   され、該蓋体の上部が斜めに欠除されて先端鋭利部が形
   成されるとともに、該傾斜面に上方へ指向した錆落し用
   刷毛が一体に植設されたことを特徴とする塗料容器。