JP2505505B2 - 有機ケイ素化合物の製造方法 - Google Patents
有機ケイ素化合物の製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、SiH4と、アルケンあるいはアルキン化合物
とを触媒の存在下においてヒドロシリル化反応(付加反
応)させ、アルキルシラン類あるいはアルケニルシラン
類を製造する方法に関する。
とを触媒の存在下においてヒドロシリル化反応(付加反
応)させ、アルキルシラン類あるいはアルケニルシラン
類を製造する方法に関する。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕 有機ケイ素化合物とは、一般にSi−C結合を有する化
合物の総称であり、現在シリコーン(ポリオルガノシロ
キサン)に代表されるように、有機ケイ素化学工業の発
展はすさまじい。有機ケイ素化合物の製造方法はいくつ
か知られ、代表的なものとして以下の方法があげられ
る。
合物の総称であり、現在シリコーン(ポリオルガノシロ
キサン)に代表されるように、有機ケイ素化学工業の発
展はすさまじい。有機ケイ素化合物の製造方法はいくつ
か知られ、代表的なものとして以下の方法があげられ
る。
(1)Si+RCl→R2SiCl2、R3SiCl、RSiCl3、SiHCl2 (2)nRMgX+SiCl4→RnSiCl4-n+nMgXCl (3)2Na+RCl+≡Si−Cl→≡Si−R+2NaCl (4)CH3SiHCl2+RCH=CH2→R−CH2CH2Si(CH3)Cl2 (1)は、ロコー(Rochow)の直接法で、金属ケイ素
とハロゲン化炭化水素とから直接有機ケイ素化合物を製
造するもので、現在の有機ケイ素工業において最も重要
な基幹原料であるアルキルクロロシランを製造する方法
である。ハロゲン炭化水素RClとしては、メチルクロラ
イドやクロルベンゼンが工業化されていて、これ以外の
ハロゲン炭化水素は収率も低く工業的ではない。
とハロゲン化炭化水素とから直接有機ケイ素化合物を製
造するもので、現在の有機ケイ素工業において最も重要
な基幹原料であるアルキルクロロシランを製造する方法
である。ハロゲン炭化水素RClとしては、メチルクロラ
イドやクロルベンゼンが工業化されていて、これ以外の
ハロゲン炭化水素は収率も低く工業的ではない。
一方、(2)はグリニャール法、(3)は金属ナトリ
ウムによる脱塩素反応であり、任意のアルキル基を導入
できるが、グリニャール試薬、金属ナトリウムが高価で
経済的でない。
ウムによる脱塩素反応であり、任意のアルキル基を導入
できるが、グリニャール試薬、金属ナトリウムが高価で
経済的でない。
しかして、(4)は本発明に類似する方法であるが、
原料はHSiCl3や直接法で副生するCH3SiHCl2などに限定
されると云う大きな問題点がある。
原料はHSiCl3や直接法で副生するCH3SiHCl2などに限定
されると云う大きな問題点がある。
その他、(5)、(6)はいずれも高温反応で、原料
も CH2=CHCl、HSiCl3、やCH3SiHCl2等のごく限られたもの
に限定される。
も CH2=CHCl、HSiCl3、やCH3SiHCl2等のごく限られたもの
に限定される。
以上述べたように現在の有機ケイ素工業の基礎原料は
メチルあるいはフェニルクロロシラン類が大部分であ
り、これらのケイ素化合物を出発原料に用いて、種々の
シリコーン、シランカップリング剤、シリル化剤などの
機能性物質が開発されてきた。
メチルあるいはフェニルクロロシラン類が大部分であ
り、これらのケイ素化合物を出発原料に用いて、種々の
シリコーン、シランカップリング剤、シリル化剤などの
機能性物質が開発されてきた。
しかしながら、クロロシラン類を基礎原料とする従来
の有機ケイ素工業プロセスの問題点は、概して塩化水
素の発生を伴うなどクロル系であるためプロセス腐食が
大きいこと、反応工程が多く複雑であること、原料
的制約からメチル系が中心で、アルキル基の少なくとも
一個はメチル基を含むものであること、等である。
の有機ケイ素工業プロセスの問題点は、概して塩化水
素の発生を伴うなどクロル系であるためプロセス腐食が
大きいこと、反応工程が多く複雑であること、原料
的制約からメチル系が中心で、アルキル基の少なくとも
一個はメチル基を含むものであること、等である。
しかして、本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたもので、近年、半導体産業の発展に伴い安価に
工業生産されるようになったSiH4を出発物質とする、経
済的で機能性にすぐれた有機ケイ素化合物原料の新しい
製造法を提供するものである。
なされたもので、近年、半導体産業の発展に伴い安価に
工業生産されるようになったSiH4を出発物質とする、経
済的で機能性にすぐれた有機ケイ素化合物原料の新しい
製造法を提供するものである。
SiH4とアルケンあるいはアルキンとのヒドロシリル化
反応(付加反応)により、アルキルシランやアルケニル
シランを合成する方法については、従来SiH4の入手が困
難で高価であったことからその研究も少なかった。わず
かにツァイトシュリフト・ヒュア・ナチュールフォルシ
ュンク(Z.Naturforsch.),56,444(1950);同,76,207
(1952); ツァイトシュリフト・フェア・アノルガニッシェ・ウ
ント・アルゲマイネ・ヘミー(Z.Anorg.Allgem.Chem.)
273,275(1953);ジャーナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.)76,3897(195
4);U.S.Pat.2786862(1957)等に報告例が散見される
に過ぎない。これらの報告によれば、前記反応は、反応
温度が400乃至500℃と高く、無触媒、熱分解反応であ
り、かつ収率も低く、生成するシラン化合物の選択性の
コントロールも不十分であった。
反応(付加反応)により、アルキルシランやアルケニル
シランを合成する方法については、従来SiH4の入手が困
難で高価であったことからその研究も少なかった。わず
かにツァイトシュリフト・ヒュア・ナチュールフォルシ
ュンク(Z.Naturforsch.),56,444(1950);同,76,207
(1952); ツァイトシュリフト・フェア・アノルガニッシェ・ウ
ント・アルゲマイネ・ヘミー(Z.Anorg.Allgem.Chem.)
273,275(1953);ジャーナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.)76,3897(195
4);U.S.Pat.2786862(1957)等に報告例が散見される
に過ぎない。これらの報告によれば、前記反応は、反応
温度が400乃至500℃と高く、無触媒、熱分解反応であ
り、かつ収率も低く、生成するシラン化合物の選択性の
コントロールも不十分であった。
本発明の目的は、有機ケイ素工業用原料としてSiH4に
着目、SiH4から有機ケイ素化合物を合成する工業的ルー
トを開発することにある。
着目、SiH4から有機ケイ素化合物を合成する工業的ルー
トを開発することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討し
た結果、SiH4と、分子内に少なくとも一個の炭素と炭素
の二重結合(C=C)および/または炭素と炭素の三重
結合(C≡C)有する炭化水素化合物とを、特定の触媒
の存在下に、ヒドロシリル化反応させることにより本発
明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
た結果、SiH4と、分子内に少なくとも一個の炭素と炭素
の二重結合(C=C)および/または炭素と炭素の三重
結合(C≡C)有する炭化水素化合物とを、特定の触媒
の存在下に、ヒドロシリル化反応させることにより本発
明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
すなわち本発明は、 SiH4と分子内に少なくとも一個の炭素と炭素の二重結
合(C=C)および/または炭素と炭素の三重結合(C
≡C)を有する炭化水素化合物とを、周期律表における
第IIIA族、第IVA族、第VA族の金属からなる触媒あるい
は該金属の化合物を触媒構成成分に含む触媒の存在下
に、0℃乃至400℃の温度範囲でヒドロシリル化反応さ
せることを特徴とするケイ素−炭素結合(Si−C)を有
する有機ケイ素化合物の製造方法 であり、さらに云えば、 有機ケイ素化合物が一般式Rn SiH4-n(ただしRは炭
化水素基でnは1、2、3あるいは4を表す)で表され
るアルキルシラン類あるいはアルケニルシラン類である
製造方法 である。
合(C=C)および/または炭素と炭素の三重結合(C
≡C)を有する炭化水素化合物とを、周期律表における
第IIIA族、第IVA族、第VA族の金属からなる触媒あるい
は該金属の化合物を触媒構成成分に含む触媒の存在下
に、0℃乃至400℃の温度範囲でヒドロシリル化反応さ
せることを特徴とするケイ素−炭素結合(Si−C)を有
する有機ケイ素化合物の製造方法 であり、さらに云えば、 有機ケイ素化合物が一般式Rn SiH4-n(ただしRは炭
化水素基でnは1、2、3あるいは4を表す)で表され
るアルキルシラン類あるいはアルケニルシラン類である
製造方法 である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において原料として用いられるSiH4は、近年の
半導体産業の著しい発展に伴い、半導体用ガスとして大
量生産され、最近、工業的に安価に入手できるようにな
ったものである。SiH4の製造方法としては、例えば、ケ
イ素のマグネシウム合金(Mg2Si等)をハロゲン化水素
酸の水溶液と反応させる方法、四塩化ケイ素を水素化リ
チウム等の還元剤で還元する方法、トリクロロシランの
不均化反応による方法等が公知であるが、例えば、本発
明においては、この何れの方法で生産されたものも好適
に使用することが可能である。
半導体産業の著しい発展に伴い、半導体用ガスとして大
量生産され、最近、工業的に安価に入手できるようにな
ったものである。SiH4の製造方法としては、例えば、ケ
イ素のマグネシウム合金(Mg2Si等)をハロゲン化水素
酸の水溶液と反応させる方法、四塩化ケイ素を水素化リ
チウム等の還元剤で還元する方法、トリクロロシランの
不均化反応による方法等が公知であるが、例えば、本発
明においては、この何れの方法で生産されたものも好適
に使用することが可能である。
もうひとつの原料は、分子内に少なくとも一個の炭素
と炭素の二重結合(C=C)および/または炭素と炭素
の三重結合(C≡C)を有する化合物、すなわちアルケ
ンあるいはアルキンであって、 −COOH、NH2、−CHO、−C≡N、−NCO、 等の官能基を有することもできる。具体例として、 CH2=CH2、CH2=CH−CH3、CH2=CH−CH2H5、 CH2=C(CH3)2、CH2=CH−CH=CH2、CH2=CH−C3H7、 CH2=CH−C4H9、CH2=CH−C5H11、CH2=C=CH2、 CH2=CH−CH2−CH=CH−CH3、CH≡CH、CH≡C−CH3、 CH2=CHCl、CH2=CH−CH2Cl、CH2=CH−CH2−NH2、 CH2=CHCH2NHCH2CH2NH2、 CH2=CHCN2CH2SH、CH2=CHCH2NHCONH2、 CH2=CHCH2NCO、 などがあげられる。勿論これらは2種類以上同時に用い
ることもできる。
と炭素の二重結合(C=C)および/または炭素と炭素
の三重結合(C≡C)を有する化合物、すなわちアルケ
ンあるいはアルキンであって、 −COOH、NH2、−CHO、−C≡N、−NCO、 等の官能基を有することもできる。具体例として、 CH2=CH2、CH2=CH−CH3、CH2=CH−CH2H5、 CH2=C(CH3)2、CH2=CH−CH=CH2、CH2=CH−C3H7、 CH2=CH−C4H9、CH2=CH−C5H11、CH2=C=CH2、 CH2=CH−CH2−CH=CH−CH3、CH≡CH、CH≡C−CH3、 CH2=CHCl、CH2=CH−CH2Cl、CH2=CH−CH2−NH2、 CH2=CHCH2NHCH2CH2NH2、 CH2=CHCN2CH2SH、CH2=CHCH2NHCONH2、 CH2=CHCH2NCO、 などがあげられる。勿論これらは2種類以上同時に用い
ることもできる。
次に本発明において用いられる触媒とは、周期律表
(新実験化学講座、丸善株式会社発行(1977)における
第IIIA族、第IVA族、第VA族の金属からなる触媒あるい
は該金属の化合物を触媒構成成分に含む触媒であり、例
えば、Sc、Ti、V、Y、Zr、Nb、Hf、TaあるいはLaやCe
などのランタン系列の金属、AcやThなどのアクチニウム
系列の金属などであり、具体的には、 (C5H5)2TiCl2、(C5H5)2Ti(CH3)2、 (C5H5)2Ti(CH2C6H5)2、TiCl4、Ti(OC2H5)4 TiH2、Ti(OC4H9)2(CH3COCHCOCH3)2、TiCl3、 TiO(CH3COCHCOCH3)2、Ti(OCH(CH3)2)4、 (C5H5)2ZrCl2、(C5H5)2Zr(CH3)2、ZrH2、ZrCl4、 Zr(OC2H5)4、Z−(CH3COCHCOCH3)4、(C5H5)2Zr
H2、 (C5H5)2ZrHCl、 (5H5)2VCl2、(C5H5)2V(CH3)2、 V(CH3COCHCOCH3)3、(C5H5)V(CO)4、V(C
O)6、 VCl3、VO(CH3COCHCOCH3)2、Na(C6H14O3)2V(C
O)6、 VOCl3、 TaCl5、TaH、Ta(OCH3)4、 Sm(OOCCH3)3・xH2O、Sm(CH3COCHCOCH3)3、 SmCl3、 (C5H5)2HfCl2、HfCl4、 CeCl3、Ce(OOCCH3)3、 Ce(CH3COCHCOCH3)3・xH2O、 Y(CH3COCH(OCH3)3、YCl3、Y(OOCC10H7)3、 Sc(OOCCH3)3・xH2O、ScCl3、Sc(OCH(CH3)2)3、 NbCl5、Nb(OC2H5)5、NbH5、 Th(CH3COCHCOCH3)4、ThCl4などの金属錯体、あるいは
活性炭やシリカ、アルミナなどの金属酸化物に担持させ
た金属などがあげられる。触媒は均一系または不均一系
のものであり、これらは大部分は市販されていて容易に
入手可能である。また勿論、容易に合成することも出来
る。本発明は、上述の金属あるいはその化合物を触媒の
必須成分とするもので、これ以外の触媒成分を同時に含
むことは勿論可能である。
(新実験化学講座、丸善株式会社発行(1977)における
第IIIA族、第IVA族、第VA族の金属からなる触媒あるい
は該金属の化合物を触媒構成成分に含む触媒であり、例
えば、Sc、Ti、V、Y、Zr、Nb、Hf、TaあるいはLaやCe
などのランタン系列の金属、AcやThなどのアクチニウム
系列の金属などであり、具体的には、 (C5H5)2TiCl2、(C5H5)2Ti(CH3)2、 (C5H5)2Ti(CH2C6H5)2、TiCl4、Ti(OC2H5)4 TiH2、Ti(OC4H9)2(CH3COCHCOCH3)2、TiCl3、 TiO(CH3COCHCOCH3)2、Ti(OCH(CH3)2)4、 (C5H5)2ZrCl2、(C5H5)2Zr(CH3)2、ZrH2、ZrCl4、 Zr(OC2H5)4、Z−(CH3COCHCOCH3)4、(C5H5)2Zr
H2、 (C5H5)2ZrHCl、 (5H5)2VCl2、(C5H5)2V(CH3)2、 V(CH3COCHCOCH3)3、(C5H5)V(CO)4、V(C
O)6、 VCl3、VO(CH3COCHCOCH3)2、Na(C6H14O3)2V(C
O)6、 VOCl3、 TaCl5、TaH、Ta(OCH3)4、 Sm(OOCCH3)3・xH2O、Sm(CH3COCHCOCH3)3、 SmCl3、 (C5H5)2HfCl2、HfCl4、 CeCl3、Ce(OOCCH3)3、 Ce(CH3COCHCOCH3)3・xH2O、 Y(CH3COCH(OCH3)3、YCl3、Y(OOCC10H7)3、 Sc(OOCCH3)3・xH2O、ScCl3、Sc(OCH(CH3)2)3、 NbCl5、Nb(OC2H5)5、NbH5、 Th(CH3COCHCOCH3)4、ThCl4などの金属錯体、あるいは
活性炭やシリカ、アルミナなどの金属酸化物に担持させ
た金属などがあげられる。触媒は均一系または不均一系
のものであり、これらは大部分は市販されていて容易に
入手可能である。また勿論、容易に合成することも出来
る。本発明は、上述の金属あるいはその化合物を触媒の
必須成分とするもので、これ以外の触媒成分を同時に含
むことは勿論可能である。
本発明は、SiH4と上述の炭化水素とを上記の如き触媒
の存在下に0℃乃至400℃で反応させるものである。
の存在下に0℃乃至400℃で反応させるものである。
該反応は、上記の反応温度と触媒を作用することを除
くと特に制限はなく、気相、液相のいずれでも行い得
る。
くと特に制限はなく、気相、液相のいずれでも行い得
る。
反応温度は0℃乃至400℃で、好ましくは50℃乃至200
℃の範囲であり、触媒は均一、不均一のいずれでも良
い。
℃の範囲であり、触媒は均一、不均一のいずれでも良
い。
反応方法の具体例をあげると、例えば気相で行う場合
には、SiH4とガス状アルケン、アルキン等の炭化水素化
合物を固体触媒表面に導入し反応させる方法、液相で行
う場合には、触媒を含む液状の炭化水素化合物にSiH4を
吹き込むなどの方法が採用でき。後者の場合には、ベン
ゼン、ヘプタン、ヘキサン、トルエンなどのSiH4あるい
はアルケン、アルキン化合物と反応しない有機化合物を
溶媒に用いることができる。反応圧には特に制限はない
が、平衡上高圧であることが望ましく、また水素、アル
ゴン、窒素、ヘリウムなどのガス共存下で行うこともで
きる。
には、SiH4とガス状アルケン、アルキン等の炭化水素化
合物を固体触媒表面に導入し反応させる方法、液相で行
う場合には、触媒を含む液状の炭化水素化合物にSiH4を
吹き込むなどの方法が採用でき。後者の場合には、ベン
ゼン、ヘプタン、ヘキサン、トルエンなどのSiH4あるい
はアルケン、アルキン化合物と反応しない有機化合物を
溶媒に用いることができる。反応圧には特に制限はない
が、平衡上高圧であることが望ましく、また水素、アル
ゴン、窒素、ヘリウムなどのガス共存下で行うこともで
きる。
本発明における反応式は、例えば一般に下式のように
示される。
示される。
SiH4+nCH2=CH−R→(R−CH2−CH2)nSiH4-n SiH4+nCH2=C−R→(R−CH2=CH2)nSiH4-n nは反応温度、反応圧、反応時間、触媒の種類、SiH4
と炭化水素との仕込みモル比などの反応条件によって任
意にコントロールすることができる。
と炭化水素との仕込みモル比などの反応条件によって任
意にコントロールすることができる。
反応温度は上記したごとく0℃乃至400℃、反応圧力
は反応の平衡上、高圧であることが望ましいが、通常0
乃至1000気圧、好ましくは0乃至100気圧である。ま
た、仕込みモル比は目的とする生成物の種類により、任
意に変更することが可能であり、特に臨界的に制限する
ものではないが、通常、(不飽和炭化水素/SiH4)=0.
01乃至100気圧の範囲である。また反応時間は、数分乃
至数十時間の範囲で任意に選択することが可能である。
は反応の平衡上、高圧であることが望ましいが、通常0
乃至1000気圧、好ましくは0乃至100気圧である。ま
た、仕込みモル比は目的とする生成物の種類により、任
意に変更することが可能であり、特に臨界的に制限する
ものではないが、通常、(不飽和炭化水素/SiH4)=0.
01乃至100気圧の範囲である。また反応時間は、数分乃
至数十時間の範囲で任意に選択することが可能である。
以上のごとくして得られたアルキルシランやアルケニ
ルシランは反応性に富むSi−H結合を有しており、この
反応性を利用することで、シリコーン、シランカップリ
ング剤、シリル化剤、ポリマー用モノマーなどとしての
用途が期待でき、機能性材料の開発に大きく貢献できる
新規な有機ケイ素化合物である。
ルシランは反応性に富むSi−H結合を有しており、この
反応性を利用することで、シリコーン、シランカップリ
ング剤、シリル化剤、ポリマー用モノマーなどとしての
用途が期待でき、機能性材料の開発に大きく貢献できる
新規な有機ケイ素化合物である。
これらの化合物は、従来。アルキルクロロシラン類を
LiAlH4、NaAlH4、NaBH4などの高価な還元剤で還元する
ことで得る以外に方法は無く、従って、極めて高価なも
のとなっていたため、その用途開発は殆どされていなか
った。本発明はかかる欠点を根本的に解決したもので、
機能性モノマーを安価に生産する新規な方法を提供する
ものである。
LiAlH4、NaAlH4、NaBH4などの高価な還元剤で還元する
ことで得る以外に方法は無く、従って、極めて高価なも
のとなっていたため、その用途開発は殆どされていなか
った。本発明はかかる欠点を根本的に解決したもので、
機能性モノマーを安価に生産する新規な方法を提供する
ものである。
以下、本発明を実施例によって説明する。
実施例1 2lのオートクレーブに、SiH4を40mmol、アセチレンを
180mmol、触媒として (C5H5)2Ti(CH2C6H5)2を0.4g仕込み、撹拌しながら
反応温度150℃で3時間反応させた。反応終了後、揮発
性成分は気相成分をそのまま、非揮発成分はトルエン溶
液としてガスクロマトグラフで分析した。
180mmol、触媒として (C5H5)2Ti(CH2C6H5)2を0.4g仕込み、撹拌しながら
反応温度150℃で3時間反応させた。反応終了後、揮発
性成分は気相成分をそのまま、非揮発成分はトルエン溶
液としてガスクロマトグラフで分析した。
生成物はCH2=CH−SiH3 1.7mmol(Siベースでの収率
4.3%)、(CH2=CH)2SiH2 0.8mmol(2.0%)、H3Si−
CH2−CH2−SiH3 0.1mmol(0.5%)、およびその他の生
成物が認められた。
4.3%)、(CH2=CH)2SiH2 0.8mmol(2.0%)、H3Si−
CH2−CH2−SiH3 0.1mmol(0.5%)、およびその他の生
成物が認められた。
実施例2 500mlのオートクレーブにプロピレン1000mmol、ヘプ
タン200ml、触媒として(C5H5)2ZrHCl)を0.5g仕込ん
だ後、温度を150℃とし、これにSiH4120mmolを3時間か
けて装入した。反応終了後、気相および液相成分の分析
をガスクロマトグラフで行った。
タン200ml、触媒として(C5H5)2ZrHCl)を0.5g仕込ん
だ後、温度を150℃とし、これにSiH4120mmolを3時間か
けて装入した。反応終了後、気相および液相成分の分析
をガスクロマトグラフで行った。
生成物はCH3CH2SiH3 2.6mmol(Siベースでの収率2.2
%)、(CH3CH2CH2)2SiH2 1.8mmol(1.5%)、(CH3CH
2CH2)3SiH 0.2mmol(0.2%)およびその他の生成物が
認められた。
%)、(CH3CH2CH2)2SiH2 1.8mmol(1.5%)、(CH3CH
2CH2)3SiH 0.2mmol(0.2%)およびその他の生成物が
認められた。
実施例3 500mlのオートクレーブに、1,3−ブタジエンを850mmo
l、キシレンを200ml、触媒としてV(CH3COCHCOCH3)3
を0.5g仕込んだ後、温度を180℃とし、これにSiH4 90mm
olを12時間かけて装入した。反応終了後、気相および液
相成分の分析をガスクロマトグラフで行った。
l、キシレンを200ml、触媒としてV(CH3COCHCOCH3)3
を0.5g仕込んだ後、温度を180℃とし、これにSiH4 90mm
olを12時間かけて装入した。反応終了後、気相および液
相成分の分析をガスクロマトグラフで行った。
生成物はR′SiH3 4.7mmol(R′は1−あるいは2−
ブテニル基、Siベースでの収率5.2%)、 R′2SiH2 2.2mmol(2.4%)、 R′3SiH 0.1mmol(0.1%)およびその他高沸点の副生
成分が認められた。
ブテニル基、Siベースでの収率5.2%)、 R′2SiH2 2.2mmol(2.4%)、 R′3SiH 0.1mmol(0.1%)およびその他高沸点の副生
成分が認められた。
本発明は、近年の半導体産業の発展に伴い大量生産さ
れ、安価に入手できるようになったSiH4を出発原料に用
い、新たな有機ケイ素工業用原料として期待されるアル
キルシラン類、あるいはアルケニルシラン類の経済的で
新規な合成ルートを提供するものである。本発明にかか
わるシラン類は、従来のアルキルクロロシラン系の基礎
原料に好適に代替え可能なものであり、Si−H結合の高
い反応性に起因して高機能性の付与が可能であり、また
非クロル系で腐食の心配がないなど多くの利点を有する
有機ケイ素工業プロセスの開発を実現させるものであ
る。
れ、安価に入手できるようになったSiH4を出発原料に用
い、新たな有機ケイ素工業用原料として期待されるアル
キルシラン類、あるいはアルケニルシラン類の経済的で
新規な合成ルートを提供するものである。本発明にかか
わるシラン類は、従来のアルキルクロロシラン系の基礎
原料に好適に代替え可能なものであり、Si−H結合の高
い反応性に起因して高機能性の付与が可能であり、また
非クロル系で腐食の心配がないなど多くの利点を有する
有機ケイ素工業プロセスの開発を実現させるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
Claims (5)
- 【請求項1】SiH4と、分子内に少なくとも一個の炭素と
炭素の二重結合(C=C)および/または炭素と炭素の
三重結合(C≡C)を有する炭化水素化合物とを、周期
律表における第IIIA族、第IVA族、第VA族の金属からな
る触媒あるいは該金属の化合物を触媒構成成分に含む触
媒の存在下に、0℃乃至400℃の温度範囲でヒドロシリ
ル化反応させることを特徴とするケイ素−炭素結合(Si
−C)を有する有機ケイ素化合物の製造方法。 - 【請求項2】有機ケイ素化合物が一般式Rn SiH4-n(た
だしRは炭化水素基でnは1、2、3あるいは4を表
す)で表されるアルキルシラン類あるいはアルケニルシ
ラン類である特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項3】炭素と炭素の二重結合を有する化合物が、
エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテン、ブタジェ
ンあるいはスチレンである特許請求の範囲第1項記載の
方法。 - 【請求項4】炭素と炭素の三重結合を有する化合物が、
アセチレンあるいはプロピレンである特許請求の範囲第
1項記載の方法。 - 【請求項5】触媒がチタン、ジルコニウムもしくはバナ
ジウムまたはそれらの化合物である特許請求の範囲第1
項記載の方法。
Priority Applications (10)
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---|---|---|---|
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US08/383,712 US5596117A (en) | 1987-01-28 | 1995-02-03 | Preparation process of organo silicon compounds and production process of silicon |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2505505B2 true JP2505505B2 (ja) | 1996-06-12 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP62307492A Expired - Lifetime JP2505505B2 (ja) | 1987-01-28 | 1987-12-07 | 有機ケイ素化合物の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2625513B2 (ja) | 1988-08-04 | 1997-07-02 | 三井東圧化学株式会社 | 有機ケイ素化合物の製造方法 |
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-
1987
- 1987-12-07 JP JP62307492A patent/JP2505505B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2625513B2 (ja) | 1988-08-04 | 1997-07-02 | 三井東圧化学株式会社 | 有機ケイ素化合物の製造方法 |
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JPH01287090A (ja) | 1989-11-17 |
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